JP2001185524A - 基板の乾燥方法及び乾燥装置 - Google Patents

基板の乾燥方法及び乾燥装置

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JP2001185524A
JP2001185524A JP37080099A JP37080099A JP2001185524A JP 2001185524 A JP2001185524 A JP 2001185524A JP 37080099 A JP37080099 A JP 37080099A JP 37080099 A JP37080099 A JP 37080099A JP 2001185524 A JP2001185524 A JP 2001185524A
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tank
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water
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Yutaka Hiratsuka
豊 平塚
Nobuyuki Fujikawa
伸之 藤川
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DAN KAGAKU KK
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DAN KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 表面張力勾配を利用する乾燥の際に基板端縁
に水滴残りを生じさせず、また槽底部からの排水で基板
を移動させることなく基板を水面から露出させ乾燥が終
了し、後処理が不要な基板乾燥方法と装置を提供する。 【解決手段】 洗浄槽A中に垂直方向に立てた状態で洗
浄したウエハBを乾燥する方法でる。槽下部に位置し一
対の支持腕19を有する受け台F上でウエハ下縁部2箇
所を支持する状態で、洗浄液を槽底部から静に排出し、
IPA蒸気を含む不活性ガスを槽の上部から降下洗浄駅
面近傍に向けて吹付けながら、液面を降下させて基板上
部を液から露出させると共に、表面張力勾配を利用して
基板の露出部分を乾燥した後、基板上部縁をウエハチャ
ックHで挟持して基板縁部2箇所を受け台から離間させ
た状態で、残存液を槽底部から排出すると共に、IPA
蒸気を含む不活性ガスを吹付けてウエハに水滴残りを生
じさせずに乾燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコンウエハ等の
半導体ウエハやガラス基板等(以下、「基板」ともい
う)を表面張力の勾配を利用して乾燥する乾燥方法及び
乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板を多数枚一括で洗浄、リンス
する場合の基板乾燥法としては、主に(1)スピン回転
させて付着水を遠心力で基板から振り切る方法、(2)
加熱沸騰させて発生させたイソプロパノール(以下、I
PAという)蒸気中に水で濡れた基板をさらし、基板面
に凝縮してくるIPA液で付着水を置換し、さらにIP
A蒸気の加熱で乾燥させる方法のいずれかの方法が用い
られていた。
【0003】しかし、半導体素子の高集積化が進み、そ
れに伴い微細加工プロセスの障害となるウォーターマー
クが残らない高清浄な洗浄が要求されるようになってい
る。そうした洗浄要求に対応する乾燥技術として、表面
張力勾配を利用した基板の水切り乾燥が開発された。す
なわち、リンスした後の基板を水中からゆっくり取り出
し、その基板と水面との界面にできるメニスカス部にI
PA(イソプロパノール)の希釈蒸気を吹きかけ、メニ
スカス部にできる溶解したIPAの濃度差で表面張力の
勾配をつくり、基板を濡らそうとする水膜部をバルク水
の方に引っ張らせてウエハ面の水切れをよくし、基板が
水面から完全に露出するまでメニスカス部にこの表面張
力の勾配を形成し続けることによって乾燥した基板面を
実現するという方法である。この方法によって基板面へ
の残留付着水の厚みを0.1μm以下まで除去した乾燥
面が得られ、さらに、リンスから連続して乾燥処理に移
れるためウォーターマークができないという利点と、I
PA蒸気も窒素のような不活性ガスで1%程度に希釈し
て吹き付けるため引火の心配がなく、IPAの消費量も
従来のIPA蒸気乾燥の1/100程度と少なく、ま
た、一切加熱の必要がないため省資源、省エネルギーに
大きく寄与する処理である。
【0004】しかしながら、前記従来の表面張力の勾配
を利用して水切り乾燥する方法には以下の問題点があ
る。 (1)基板を基板受け台に保持して、基板を水面上に露
出する場合、基板表面の乾燥は問題ないが、基板受け台
の保持溝と接触しているエッジ部に水滴が残り、完全な
乾燥ができない。 (2)基板の最下端部が水面から離れる時、水の表面張
力で基板エッジと水面との間に水膜が形成され、かつ両
者がある程度の距離を離れるまで水膜が成長し、その後
突然水膜が破れるため切断線より上の水膜が凝集して水
滴となり基板エッジにマークが残る。
【0005】上記、2つの問題点を解決する方法として
提案された解決方法としては、水面から基板が完全に露
出した後加熱した不活性ガスを吹き付けてエッジ部に残
る水滴を長い時間かけて蒸発させるか、あるいは乾燥状
態にある補助カセットを水槽上に待機させておき、槽の
水中から基板を押し上げて水面より露出し乾いた部分を
補助カセットの溝に収納していき、その後、水中の空に
なったカセットを水切りしながら取り出して乾かし、補
助カセットの基板を元のカセットに戻すという方法があ
るが、前記いずれの方法も正味の水切りの時間の2倍以
上の処理時間がかかり、十分な解決には至っていない。
【0006】特開平11−317390号公報には、引
き上げ乾燥において基板の汚れの発生因となる支持機構
と濡れた状態の接触部が水面より上に出ることを全くな
くし、かつ円滑に遂行される乾燥技術即ち、「ウエハ等
の被洗浄基板を純水槽より緩速度でほぼ垂直方向に引き
上げつつ表面に付着した水をその表面張力で純水槽(常
温、温水)に引き戻して乾燥させる方法において、
(a)基板を水面より上下することがてきる一対の挟持
機構、と(b)基板の重量を感知して上下する支持アー
ムに、(c)基板の下側に接触する水切りナイフが固定
された機構からなる保持台を用い、(d)水中の保持台
に基板を直立状に搭載し、(e)保持台を緩速度にて上
昇させて上に載置された基板の上半分以上が水面より充
分に現われ且つ保持台及び基板の残り部分がまだ水中に
ある状態になる高さまで基板を上昇させ、(f)水面よ
り上に現われた基板部分を、表面に付着した水をその表
面張力で純水槽に引き戻しつつ、挟持に必要な高さ部分
まで順次乾燥させ、(g)乾燥した該挟持に必要な高さ
部分で基板を前記挟持機構にて挟持し、(h)その後、
保持台を水中に戻しかつ水切りナイフを基板下部に接触
させたまま該挟持機構により基板を緩速度にて上昇させ
て水中にある基板の下部分を水面より完全に引き上げる
ことにより、水切りナイフをその上端の尖状構造部が水
面上に現われ下部が水中にある状態まで引き上げ、
(i)水面上に現われた基板の下部分表面に付着した水
をそのその表面張力で、前記水切りナイフを介して純水
槽に引き戻した後、(j)水切りナイフを基板より離す
ことを特徴とする基板乾燥方式」が提案されている。こ
の技術は優れた乾燥技術であるが、しかしながら槽の水
中で基板を移動させねばならず、装置が複雑になるとい
う問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の欠点を解消し、表面張力の勾配を利用する水切り乾燥
処理の際に、基板エッジに水滴残りを生じさせない乾燥
方法、及び乾燥装置を提供することにあり、また、槽の
水中で基板を移動させる代わりに槽底部からの排水によ
りウエハを移動させることなく水面から基板を露出さ
せ、水面から基板が露出した時点で乾燥が終了し、後処
理を全く不要にした基板の乾燥方法及び乾燥装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の
(1)「洗浄槽中に垂直方向に立てた状態で配置されカ
セットレスで湿式洗浄済みのウエハを該槽中で乾燥する
方法であって、洗浄槽下部に位置し一対の支持腕を有す
る受け台上でウエハの下縁部2箇所を支持している状態
で、洗浄液を該槽中の底部から静かに排出して、イソプ
ロパノール蒸気を含む不活性ガスを該槽の上部から降下
洗浄液面近傍に向けて吹き付けながら、該槽中の洗浄液
面を降下させて前記ウエハの上部を洗浄液から露出させ
ると共に、メニスカス部の表面張力勾配を利用してウエ
ハの露出した部分を乾燥し、次に乾燥したウエハの上部
の縁をウエハチャックにより挟持してウエハの下縁部2
箇所を前記受け台から離間させ、この状態で残存洗浄液
を該槽中の底部から静かに排出すると共にイソプロパノ
ール蒸気を含む不活性ガスを同様に吹き付けてウエハの
露出した部分を同様に乾燥し、ウエハに水滴残りを生じ
させずに乾燥することを特徴とする基板の乾燥方法」、
(2)「前記ウエハの下部2箇所は、それぞれ、垂直方
向に立てたウエハの中心線から対称的な底部近い位置で
受け台に支承されることを特徴とする前記第(1)項記
載の基板の乾燥方法」、(3)「前記洗浄槽下部に位置
する受け台の一対の支持腕は、ウエハの支持部にそれぞ
れ、ウエハの前記下縁部2箇所を収容し安定して支承す
る円弧状V溝を有し、前記ウエハの下縁部2箇所の受け
台からの離間が、ウエハ下部の該円弧状V溝からの離脱
を伴うことを特徴とする前記第(1)項記載の基板の乾
燥方法」、(4)「前記洗浄槽は、底部に、前記受け台
の中央部でバネで支持されたナイフエッジからなるウエ
ハ支持部材を底部に有し、該ウエハ支持部材のナイフエ
ッジが該ウエハの配置方向と直交方向に配置されること
により前記ウエハの最下縁部を1点のみで支承すること
ができ、前記バネが該ナイフエッジに前記ウエハの荷重
が印加されたときに変形して該ウエハ下縁部を前記円弧
状V溝内底に降下させ、ウエハの荷重がないときには少
なくとも前記ウエハ下縁部を収納する円弧状V溝より高
いレベルに復元することにより、上部を前記ウエハチャ
ックで挟持された該ウエハの下縁部を該ナイフエッジで
支承することを特徴とする前記第(3)項記載の基板の
乾燥方法」、(5)「前記ウエハ支持部材のバネは、両
端が前記受け台の一対の支持腕の下方部分に並置状態で
縣架された2列の板バネであり、該板バネ中央部の間に
該ナイフエッジの両端が固定され、該板バネが前記ウエ
ハの荷重による撓みで前記ナイフエッジの頂部を前記円
弧状V溝内底のレベルまで降下させウエハの荷重がない
ときには円弧状V溝より高いレベルに復元することを特
徴とする前記第(4)項記載の基板の乾燥方法」、
(6)「前記洗浄槽は、液面レベルセンサを有し、該液
面レベルセンサにより洗浄液の排出レベルを監視して液
面レベルが前記円弧状V溝内底のレベルと前記ウエハ支
持部材による前記ウエハ下部の支承点のレベルとの中間
に達したときに洗浄液の排出が一旦中断され、該洗浄液
排出の中断中に、前記乾燥したウエハの上部がウエハチ
ャックにより挟持されてウエハの下縁部2箇所が前記受
け台から離間されることを特徴とする前記第(4)項又
は第(5)項記載の基板の乾燥方法」、(7)「前記ウ
エハ支持部材の板バネは、ウエハ枚数が少なくナイフエ
ッジにかかるウエハ荷重が小さくてもウエハが受け台に
搭載できる程度の弾性力を有し、かつ、前記ウエハ支持
部材は自身の全体体積による水中浮力を持つことにより
液面レベルが高いときにはナイフエッジを高い位置に保
ち、液面レベルの降下により該水中浮力をなくしてナイ
フエッジのレベル降下をさせることを特徴とする前記第
(4)項乃至第(6)項のいずれかに記載の基板の乾燥
方法」により達成される。
【0009】また上記課題は、本発明の(8)「洗浄槽
(A)中に垂直方向に立てた状態で配置されカセットレ
スで湿式洗浄済みのウエハ(B)を該槽中で乾燥する装
置であって、洗浄液の給水手段(C)と、底部排出手段
(D)と、イソプロパノール蒸気を含む不活性ガスを該
槽の上部から降下洗浄液面近傍に向けて吹き出す乾燥ガ
ス吹出手段(E)と、洗浄槽内下部に位置し、前記ウエ
ハの下縁部2箇所を支持する一対の支持腕を有する受け
台(F)と、前記受け台(F)の中央部でバネで支持さ
れたナイフエッジからなり、前記バネが、該ナイフエッ
ジに前記ウエハの荷重が印加されたときに変形して該ウ
エハ下縁部を前記円弧状V溝内底に降下させ、ウエハの
荷重がないときには前記ウエハ下縁部を収納する円弧状
V溝より高いレベルに復元するウエハ支持部材(G)
と、前記ウエハ(B)の乾燥した部分の縁を挟持して、
前記ウエハ(B)を前記槽(A)に搬送出入し、かつ、
前記槽(A)中で前記受け台(F)に載置し該受け台
(F)から離間させるウエハチャック(H)とを有する
ことを特徴とする基板の乾燥装置」、(9)「前記ウエ
ハ(B)の下縁部2箇所は、それぞれ、垂直方向に立て
たウエハの中心線から対称的な底部近い位置で受け台に
支承されることを特徴とする前記第(8)項記載の基板
の乾燥装置」、(10)「前記洗浄槽(A)下部に位置
する受け台(F)の一対の支持腕は、ウエハ(B)の支
持部にそれぞれ、ウエハ(B)の前記下縁部2箇所を収
容し安定して支承する円弧状V溝を有し、前記ウエハ
(B)の下縁部2箇所の受け台(F)からの離間が、ウ
エハ下縁部の該円弧状V溝からの離脱を伴うことを特徴
とする前記第(8)項記載の基板の乾燥装置」、(1
1)「前記ウエハ支持部材(G)は、前記ナイフエッジ
がウエハ(B)の配置方向と直交方向に配置されること
により前記ウエハ(B)の最下縁部を1点のみで支承す
ることができ、前記バネが該ナイフエッジに前記ウエハ
(B)の荷重が印加されたときに変形して該ウエハ下縁
部を前記円弧状V溝内底に降下させ、ウエハの荷重がな
いときには前記ウエハ下縁部を収納する円弧状V溝より
高いレベルに復元することにより、上部を前記ウエハチ
ャックで挟持された該ウエハの下縁部の1点を該ナイフ
エッジで支承するものであることを特徴とする前記第
(10)項記載の基板の乾燥装置」、(12)「前記ウ
エハ支持部材(G)のバネは、両端が前記受け台(F)
の一対の支持腕の下方部分に並置状態で縣架された2列
の板バネであり、該板バネ中央部間に該ナイフエッジの
両端が固定され、該板バネが前記ウエハ(B)の荷重に
よる撓みで前記ナイフエッジの頂部を前記円弧状V溝内
底のレベルまで降下させウエハ(B)の荷重がないとき
には円弧状V溝より高いレベルに復元することを特徴と
する前記第(11)項記載の基板の乾燥装置」、(1
3)「前記洗浄槽(A)は、液面レベルセンサ(J)を
有し、該液面レベルセンサ(J)により洗浄液の排出レ
ベルを監視して液面レベルが前記円弧状V溝内底のレベ
ルと前記ウエハ支持部材(G)による前記ウエハ下部の
受け台(F)の支承点のレベルとの中間に達したときに
洗浄液の排出が一旦中断され、該洗浄液排出の中断中
に、前記乾燥したウエハ(B)の上部がウエハチャック
(H)により挟持されてウエハ(B)の下縁部2箇所が
前記受け台(F)から離間されることを特徴とする前記
第(11)項又は第(12)項記載の基板の乾燥装
置」、(14)「前記ウエハ支持部材(G)の板バネ
は、ウエハ枚数が少なくナイフエッジにかかるウエハ荷
重が小さくてもウエハ(B)が受け台(F)に搭載でき
る程度の弾性力を有し、かつ、前記ウエハ支持部材
(G)は自身の全体体積による水中浮力を持つことによ
り液面レベルが高いときにはナイフエッジを高い位置に
保ち、液面レベルの降下により該水中浮力をなくしてナ
イフエッジのレベル降下をさせることを特徴とする前記
第(11)項乃至第(13)項のいずれかに記載の基板
の乾燥装置」により達成される。
【0010】以下、詳細に本発明を説明する。本発明に
おいては、洗浄槽中に垂直方向に立てた状態で配置され
カセットレスで湿式洗浄済みのウエハを該槽中で乾燥す
るときに、洗浄槽下部に位置し一対の支持腕を有する受
け台上でウエハの下縁部2箇所を支持している状態で、
洗浄液を該槽中の底部から静かに排出して該槽中の洗浄
液面を降下させて前記ウエハの上部を洗浄液から露出さ
せると共に、イソプロパノール蒸気を含む不活性ガスを
該槽の上部から降下洗浄液面近傍に向けて吹き出してウ
エハの露出した部分を乾燥し、次に乾燥したウエハの上
部の縁をウエハチャックにより挟持してウエハの下縁部
2箇所を前記受け台から離間させ、この状態で残存洗浄
液を該槽中の底部から静かに排出すると共にイソプロパ
ノール蒸気を含む不活性ガスを同様に吹き出してウエハ
の露出した部分を乾燥し、ウエハに水滴残りによる模様
を生じさせずに乾燥することができる。
【0011】また、本発明の基板の乾燥装置は、洗浄槽
(A)中に垂直方向に立てた状態で配置されカセットレ
スで湿式洗浄済みのウエハ(B)を該槽中で乾燥する装
置であって、洗浄液の給水手段(C)と、底部排出手段
(D)と、イソプロパノール蒸気を含む不活性ガスを該
槽の上部から降下洗浄液面近傍に向けて吹き出す乾燥ガ
ス吹出手段(E)と、洗浄槽内下部に位置し、前記ウエ
ハの下縁部2箇所を支持する一対の支持腕を有する受け
台(F)と、前記受け台(F)の中央部でバネで支持さ
れたナイフエッジからなり、前記バネが、該ナイフエッ
ジに前記ウエハの荷重が印加されたときに変形して該ウ
エハ下縁部を前記円弧状V溝内底に降下させ、ウエハの
荷重がないときには前記ウエハ下縁部を収納する円弧状
V溝より高いレベルに復元するウエハ支持部材(G)
と、前記ウエハ(B)の乾燥した部分の縁を挟持して、
前記ウエハ(B)を前記槽(A)に搬送出入し、かつ、
前記槽(A)中で前記受け台(F)に載置したり離間さ
せるウエハチャック(H)とを有する。
【0012】ここで、ウエハの下部2箇所は、それぞ
れ、垂直方向に立てたウエハの中心線から対称的な底部
近い位置で受け台に支承されることが好ましい。また、
前記洗浄槽下部に位置する受け台の一対の支持腕は、ウ
エハの支持部にそれぞれ、ウエハの下縁部2箇所を収容
し安定して支承する円弧状V溝を有し、ウエハの下縁部
2箇所の受け台からの離間が、ウエハ下部の円弧状V溝
からの離脱を伴うことが好ましい。
【0013】そのため、洗浄槽には、本発明による水切
装置を設けることができる。この水切装置は、底部に、
受け台の中央部でバネで支持されたナイフエッジからな
るウエハ支持部材を底部に有し、ウエハ支持部材のナイ
フエッジが該ウエハの配置方向と直交方向に配置される
ことによりウエハの最下縁部を1点のみで支承すること
ができ、バネがナイフエッジにウエハの荷重が印加され
たときに変形してウエハ下縁部を円弧状V溝内底に降下
させ、ウエハの荷重がないときには少なくともウエハ下
縁部を収納する円弧状V溝より高いレベルに復元するこ
とにより、上部を前記ウエハチャックで挟持されたウエ
ハの下縁部をナイフエッジで支承することができ、これ
により、基板の最下縁が水面と離れる際には、ナイフエ
ッジの先端のみが基板の最下縁に接触しているので、基
板の水はナイフエッジを伝わって流れ、基板周縁と水面
との間に水膜のブリッジは形成されず、したがって、水
膜の破裂で生じる飛沫が基板周縁に付着するのを防ぐこ
とができる。
【0014】そして、例えば前記ウエハ支持部材のバネ
は、両端が前記受け台の一対の支持腕の下方部分に並置
状態で縣架された2枚の列の板バネであり、このそれぞ
れの板バネ中央部の間にナイフエッジの両端が固定さ
れ、板バネが前記ウエハの荷重による撓みでナイフエッ
ジの頂部を円弧状V溝内底のレベルまで降下させウエハ
の荷重がないときには円弧状V溝より高いレベルに復元
するようにすることができる。さらに、洗浄槽は、液面
レベルセンサを有し、この液面レベルセンサにより洗浄
液の排出レベルを監視して液面レベルが前記円弧状V溝
内底のレベルとウエハ支持部材によるウエハ下部の支承
点のレベルとの中間に達したときに洗浄液の排出が一旦
中断され、洗浄液排出の中断中に、乾燥したウエハの上
部がウエハチャックにより挟持されてウエハの下縁部2
箇所が受け台から離間されることが好ましい。
【0015】更にまた、前記ウエハ支持部材のバネとし
ては板バネを使用することができ、この板バネは、ウエ
ハ枚数が少なくナイフエッジにかかるウエハ荷重が小さ
くてもウエハが受け台に搭載できる程度の弾性力を有
し、かつ、ナイフエッジは自身の全体体積による水中浮
力を持つことにより液面レベルが高いときにはナイフエ
ッジを高い位置に保ち、液面レベルの降下により該水中
浮力をなくしてナイフエッジのレベル降下をさせるよう
にすることが好ましい。
【0016】すなわち、本発明においては、前述のよう
に、洗浄液(純水)が満水されている純水槽内に、基板
をできるだけその下縁で保持することができる基板受け
台を設け、基板受け台に基板を載置して、適切な速度で
純水槽中の水を排水して、水面を下降させながらIPA
の希釈蒸気を水面に向かって吹き付け、基板上部の表面
を徐々に露出、乾燥してゆき、基板受け台のV溝が露出
する少し上の位置まで水面が到達したところで排水を止
め、一対の挟持部材を純水槽中に垂下させ、大気中に露
出した基板を挟持し、ゆっくりした速度、例えば0.1
〜1mm/sの速度で約10mm程度上昇させ、基板が
基板受け台のV溝から離れたところで停止させた後、排
水を再開して基板全体を水面から露出させる。
【0017】基板と基板受け台のV溝との接触を離す程
度、例えば約10mm程度、基板が持ち上げられたと
き、バネ、好ましくは板バネで支持されたナイフエッジ
の先端が基板の最下縁に接触しているように、バネ支承
されたナイフエッジ支持部材から構成される水切装置を
水槽中に設けることが好ましい。このナイフエッジ支持
部材は、ナイフエッジ先端に基板の荷重がかかったとき
には板バネが撓んで下方に押し下げられ、基板が基板受
け台の一対の支持腕頂部のV溝に載置されるのを妨げな
いようにする。基板を下降水面が横切る過程で、この仕
組みによりナイフエッジを除いては基板と接触する物体
がなく水切りしながら基板が露出されるので基板周縁に
ウォーターマークを残さないで乾燥できる。また、基板
の最下縁が水面と離れる際には、ナイフエッジの先端の
みが基板の最下縁に接触しているので、基板の水はナイ
フエッジを伝わって流れ、基板周縁と水面との間に水膜
のブリッジは形成されず、したがって、水膜の破裂で生
じる飛沫の基板周縁への付着が防止される。
【0018】通常、1バッチの基板枚数は25枚であ
り、これを一括処理する場合はナイフエッジにかかる2
5枚の基板重量によって板バネが撓み、重量が除かれた
ときには元の位置に戻るようなバネの強さに調整する。
しかしながらプロセスの都合で1バッチの基板枚数が少
なくなる場合があり、極端なときは1枚になることがあ
る。そのような場合にも本発明の方法が適用できるよう
にするためには、基板1枚の荷重で撓む弱い板バネにす
る必要がある。すなわちバネの板厚を薄くし、板幅を狭
くすることによって実現することができる。ただし、板
バネの復元力を弱くしすぎてナイフエッジとその支持部
材の荷重を支えきれなくならないようにする。
【0019】本発明の水切装置であるナイフエッジとバ
ネを含むナイフエッジ支持部材との構成は、該ナイフエ
ッジ支持部材の長手方向に設けた凹溝に該ナイフエッジ
を嵌入し、締結具によって固定するとよい。ナイフエッ
ジ、ナイフエッジ支持部材及び板バネの材料としては、
半導体基板等の乾燥という目的から水中での腐食又は不
純物の溶出がない材質が要求されるためプラスチックが
好ましく、ナイフエッジ支持部材としては、これらに限
定される訳ではないが比重の小さいポリエチレンまたは
ポリプロピレンが、ナイフエッジ及び板バネとしては、
これに限定される訳ではないが硬度及び靭性等の点から
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が望ましい。
【0020】プラスチックの薄い板をバネ材にした場
合、あまり弱い板バネは繰り返し撓ませているうちにク
リープして復元力を失ってしまう問題がある。このよう
な使い方でも、安定して基板の荷重がかからなくなった
ときには元の位置に復帰できるようにするため、ナイフ
エッジの支持部材に水中で浮力を生じさせることが考え
られる。その浮力調整手段としては、ナイフエッジ支持
部材を比重が1より小さい前記ポリエチレンまたはポリ
プロピレンで作るか、支持部材を空洞化して作ることで
解決できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照し詳細
に説明するが、本発明は、以下の態様例に制限されるも
のではない。図1は、本発明に係る半導体ウエハの乾燥
装置及び乾燥方法の一例の概要を示したものであり、図
2、図3、図4は、本発明に係るバネ式ナイフエッジ支
持部材を構成する水切装置の一例を示したものである。
【0022】図1に示す乾燥装置(1)においては、排
出手段(D)を有するシンク(11)内に洗浄槽
(A)、即ち石英製洗浄純水槽(12)が設けられ、該
純水槽(12)はウエハチャック(H)の一対の挟持部
材(26)、(26)が開いた状態で純水槽(12)内
を上昇・垂下できるのに必要かつ充分な縦、横の寸法を
有する。例えば、直径200mmのウエハ(B)、即ち
ウエハ(10)を25枚処理する装置の場合では、幅3
50mm、奥行き250mm、深さ350mmの大きさ
となる。また、純水槽(12)の上端縁(12a)に
は、鋸歯状エッジ(13)が設けられ、さらに、下部側
壁(12b)には洗浄水給水手段(C)の純水供給ポー
ト(15)、底裏面(12c)には排出手段(D)の排
水ポート(16)、そして、純水槽(12)内には通水
性支持体として簀の子状の支持板(17)が設けられ、
該簀の子状の支持板(17)上には基板受け台(F)の
一対の支持腕(19)、(19)が載置、固定されてい
る。排水ポート(16)には排出手段(D)の一部であ
る排水ポンプと自動開閉バルブ(図示せず)が接続され
ていて、純水槽(12)の中部側壁(12d)近傍に設
けられている第1のレベルセンサ(14a)、第2のレ
ベルセンサ(14b)からの信号に応じてポンプの回転
数やバルブの開閉度を制御して排水流量を変えることが
できるようになっている。そして、純水槽(12)の上
端縁(12a)の上部には乾燥ガス吹出手段(E)とし
ての多数の多孔細孔ノズル(23a)を有する複数のガ
ス吹き出し管(23)が配設されていて、多孔細孔ノズ
ル(23a)から吐出する高速のガス例えばIPAと窒
素ガスの混合ガスが純水槽(12)内に流入するように
位置やノズル方向が調節されている。純水槽(12)内
の簀の子状の支持板(17)のほぼ中央には、円弧をな
す複数のV溝(25)を設けた基板受け台(F)の一対
の支持腕(19)、(19)の中間にナイフエッジ(2
2)と、これを垂直に支持するナイフエッジ支持部材
(21)としての板バネとで構成する本発明のウエハ支
持部材(G)、即ち水切装置(2)が設置されている。
【0023】図2(a)は、200mmウエハ用に製作
した本発明の水切装置(2)と一対の基板受け台(F)
の一対の支持腕(19)、(19)の構造の1例を示す
断面図である。また、図2(b)は、前記図2(a)の
上面図、図2(c)は、基板受け台支持腕の上部側面図
である。基板受け台の一対の支持腕(19)、(19)
は、複数枚のウエハ(10)を安定して垂直に支持で
き、かつ、出来るだけウエハ(10)の下縁の位置で保
持するように、その相互間隔を勘案の上調整することが
望ましい。そして、ウエハ(10)25枚処理の場合は
V溝(25)を同一ピッチで25対設けた基板受け台
(F)の一対の支持腕(19)、(19)を用意する。
そして、安定したウエハの載置を行なうための該円弧を
なすV溝(25)の谷(25a)、山(25b)の寸法
は、多くの検討を重ねた結果、200mmウエハ即ち半
径100mmのウエハを載置する場合、図2(a)に示
すように、谷(25a)は、ウエハの垂直中心線(X)
に対して、対称に載置されるウエハの半径と同じ100
mm(以下、R100という)の円弧で構成し、山(2
5b)は、ウエハ垂直中心線(X)の前記R100の中
心点(a)から約20mm下を中心点(b)とした半径
81mm(以下、R81という)の円弧で構成するとと
もに、V溝(25)の溝巾、並びにV溝(25)の相互
間隔はウエハ相互が接触しないように、また、ウエハチ
ャックの一対の挟持部材(26)のウエハ挟持間隔を勘
案して適宜決定することが好ましい。該基板受け台
(F)の一対の支持腕(19)、(19)に載置したウ
エハ(10)を上方に約10mm持ち上げた時に、ウエ
ハ(10)の最下縁(ウエハ垂直中心線(X)上)にナ
イフエッジ(22)の先端が接するようにナイフエッジ
支持部材(21)を水平で上下平行な一組2枚の板バネ
(20)で固定する。固定法としては、図2(a)、図
2(b)に示すように、基板受け台(F)の一対の支持
腕(19)、(19)のいずれか一方の支持腕(19
a)とナイフエッジ支持部材(21)との間隔を、平行
な2枚の板バネ(20)で少なくとも図2(b)に示す
ように、長手方向の2箇所で連結する。連結の方法は、
例えば、一対の支持腕(19)、(19)のいずれか一
方の支持腕(19a)の側壁(19b)とナイフエッジ
支持部材(21)の側壁に板バネ(20)の断面に相当
する面積の穿孔(19c)に板バネ(20)を嵌入し適
宜、締結具で固定する。
【0024】また、図3(a)、図3(b)、図3
(c)は、200mmウエハ用に製作した本発明の水切
装置(2)の構造の他の1例を示すもので、図3(a)
はその断面図、図3(b)はその側面図、図3(c)
は、荷重がかかったとき(左側)の板バネ(20a)と
荷重が引き揚げられたとき(右側)の板バネ(20b)
の挙動を示すものである。このようにナイフエッジ支持
部材(21)の下面(21a)の長手方向両端で弓状に
撓めた板バネ2個(20a)、(20a)を用いて簀の
子状の支持板(17)上に取り付けることができる。
【0025】本発明の水切装置においては、ウエハ(1
0)のバッチ枚数が10枚以上で処理する場合は、板バ
ネ(20)に厚さ50μmのPEEK材シートを8mm
の幅で切ったものを用いることができる。すなわち、1
0枚以上のウエハ(10)が基板受け台(F)の一対の
支持腕(19)、(19)に載置されたときはウエハ
(10)の荷重で板バネ(20)が撓み、ナイフエッジ
(22)が下方に押し下げられ、ウエハ(10)が一対
のウエハチャック(26)、(26)で挟持されると板
バネ(20)の撓みがとれてナイフエッジ(22)の位
置は元に戻る。ウエハ(10)のバッチ枚数が1枚でも
処理できるようにするには、ウエハ(10)1枚の荷重
でも板バネ(20)が撓むような弱い板バネ(たとえば
厚さを半分の25μm)にする必要がある。しかし、そ
のような弱い板バネを用いた場合は、ナイフエッジ支持
部材(21)の荷重で始めから撓み、ナイフエッジ(2
2)をウエハ(10)の荷重がかかっていないときにあ
るべき元の位置に保持することができないことがある。
そのような使い方に対応するため、ナイフエッジ支持部
材(21)の見かけの荷重を調整する浮力をつけること
が必要である。
【0026】図4(a)、図4(b)は、200mmウ
エハ用に製作した本発明の水切装置(2)の構造の更に
他の1例を示すもので、浮力調整手段を設けたものであ
る。図4(a)はその断面図、図4(b)はその側面図
であって、ナイフエッジ(22)とそれを支持するナイ
フエッジ支持部材(21)を示す。ナイフエッジ(2
2)をPEEKで作製した場合、約4gの水中荷重をも
つが、ナイフエッジ支持部材(21)にポリエチレンを
使用すれば、4.8gの浮力が得られる。したがって、
ナイフエッジ(22)を必要な初期位置に容易に保持す
ることができる。あるいは、ナイフエッジ支持部材(2
1)をPEEKにして内部に9×9×150mmの空洞
(27)を作る方法をとっても5.4gの浮力が得られ
ることになる。
【0027】また、図3(b)、図3(c)の弓状に撓
めた板バネ(20a)、(20a)の構造の場合は、同
じ厚さのシート材を用いてもバネ特性が異なる場合があ
るのでウエハ(10)の処理枚数の範囲を考慮して幅や
長さを決定することが必要である。そして、ナイフエッ
ジ(22)およびナイフエッジ支持部材(21)が、純
水中において重量と浮力がほぼ釣り合っていれば、ナイ
フエッジ支持部材(21)を保持する板バネ(20)あ
るいは、弓状に撓めた板バネ(20a)の復元力が弱く
ても、また、該板バネ(20)または、弓状に撓めた板
バネ(20a)がクリープして復元力が低下してきても
ナイフエッジ(22)にウエハ(10)の荷重がかかっ
たときには、その位置は下方に所定距離例えば約10m
m押し下げられてウエハ(10)は基板受け台(F)の
一対の支持腕(19)、(19)に載置され、ウエハ
(10)荷重が除かれたときには、板バネ(20)また
は、弓状に撓めた板バネ(20a)の浮力の作用で例え
ば約10mm浮き上がるため上方へ持ち上げられ、ウエ
ハ(10)の最下縁にナイフエッジ(22)の先端が接
触する。それ以上ウエハ(10)が上昇すると、ウエハ
(10)とナイフエッジ(22)の先端との接触は解消
する。
【0028】以下、本発明の具体的な乾燥方法を図1及
び図2(a)、(b)、(c)により説明する。先ず、
純水槽(12)に純水供給ポート(15)より給水して
純水を満たし、必要があればさらに一定時間延長し、溢
流させて水面上に浮遊する塵埃を除去する。給水停止
後、カセットレスで行なった湿式洗浄の終わったウエハ
(10)を一対のウエハチャック(26)、(26)で
挟持して純水槽(12)中の基板受け台(F)の一対の
支持腕(19)、(19)に載置し、挟持を開放して一
対のウエハチャック(26)、(26)は純水槽(1
2)外へ引き揚げる。このとき、基板受け台の一対の支
持腕(19)、(19)の中央に板バネ(20)、(2
0)に支持されているナイフエッジ(22)はウエハ
(10)の荷重で下方に押し下げられた状態になってい
て、そのとき、板バネ(20)、(20)は、図2
(a)(2)に示す点線で表示した(20a)(荷重が
かかった状態)の挙動を示す。場合によっては、この状
態で純水を所定の時間供給してウエハ(10)のリンス
を行なうことができる。
【0029】次に、排水ポート(16)に接続されてい
るバルブを開き、ポンプを作動させ、水面の下降速度が
2〜5mm/sになる排水流量で排水する。排水を開始
すると同時にIPA蒸気を1%前後含む窒素ガスをガス
吹き出し管(23)の多孔細孔ノズル(23a)より純
水槽(12)内に向けて5m/s程度の流速で吐出す
る。水面が下降して所定の位置に設定した第1のレベル
センサ(14a)が水面を検知したらバルブを閉め、ポ
ンプを止めて排水のみを停止する。このときの第1のレ
ベルセンサ(14a)の設定位置は、基板受け台(F)
の一対の支持腕(19)、(19)上のウエハ(10)
を一対のウエハチャック(26)が挟持するときに該一
対のウエハチャック(26)が完全に大気中に露出する
水面位置である1次水面位置(24a)である。この時
点で大気中に露出したウエハ(10)はIPA蒸気の吹
き付けによるメニスカス部の表面張力勾配の作用で完全
に水切れした状態になっている。そして、一対のウエハ
チャック(26)を純水槽(12)内に垂下させで該一
対のウエハチャック(26)でウエハ(10)の乾燥部
を挟持して、ゆっくりした速度(0.1〜1mm/s)
で約10mm上昇させた後停止させる。このウエハ(1
0)の上昇によって基板受け台(F)の一対の支持腕
(19)、(19)に設けたV溝(25)からウエハ
(10)が離れて両者の接触がなくなるが、ナイフエッ
ジ(22)は、板バネ(20),(20)の力でウエハ
(10)の最下縁との接触状態を保ちながら上昇する。
ここで再びバルブを開き、ポンプの排水流量を下げて、
水面下降速度を0.1〜1.0mm/sになるようにし
てウエハ(10)を水面上に完全に露出させ、2次水面
位置(24b)を第2のレベルセンサ(14b)で検知
して排水を停止する。また、同時にIPA蒸気の吹き出
しも止める。この一連の操作によってウエハ(10)と
基板受け台(F)の一対の支持腕(19)、(19)に
設けたV溝(25)とが接触したまま水面がウエハ(1
0)を通過することが防がれ、また、ウエハ(10)最
下縁が最後に水面から離れる時にもナイフエッジ(2
2)の先端が接触しているので、ウエハ(10)の付着
水はナイフエッジ(22)を伝わって円滑に水面に流れ
込むため、気中に露出したウエハ(10)には水滴残り
を生じることなしに乾燥できる。
【0030】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明より明らか
なように、本発明の純水中に浸漬されているウエハをI
PA蒸気を吹き付けながら水面を下降させて気中に露出
させ、メニスカス部の表面張力勾配を利用してウエハに
水膜を残さない乾燥方法は、ウォーターマークのできな
い、IPA消費量が少なく、加熱の必要もない安全な乾
燥方法である。従来の方法では、基板受け台のV溝と接
触しているウエハ周縁とウエハ最下縁に水滴が残る問題
点があり、これを解決するために繁雑な操作や時間のか
かる後処理を必要とし、結局ネットの処理時間より2倍
もの時間を必要としていた。しかし、本発明の方法を用
いることにより、ウエハが水面から完全に露出した時点
で水滴を残さずに乾燥できるため乾燥時間の短縮が可能
である。本発明の乾燥装置における水切装置は、特に新
規に必要な部品は板バネに支持されたナイフエッジ支持
部材のみであるため、安価に製作できる。また、乾燥処
理時間が通常の洗浄処理(薬液洗浄や純水リンス)のタ
クト時間と合うようになるので、スループットの高い洗
浄装置システムを構成するのに都合がよくなるという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾燥方法及び装置の概略図である。
【図2】(a)本発明の水切装置の1例を示す断面図で
ある。 (b)前記図2(a)の上面図である。 (c)基板受け台の側面図である。
【図3】(a)本発明の水切装置の他の1例を示す断面
図である。 (b)前記図3(a)の側面図である。 (c)前記図3(a)の板バネの挙動を示す側面図であ
る。
【図4】(a)本発明の水切装置の更に他の1例を示す
断面図である。 (b)前記図4(a)の側面図である。
【符号の説明】
A 洗浄槽 B ウエハ C 給水手段 D 排出手段 E ガス吹出手段 F 受け台 G ウエハ支持部材 H ウエハチャック J 液面レベルセンサ 1 乾燥装置 10 基板(ウエハ) 11 シンク 12 純水槽 12a 上端縁 12b 下部側壁 12c 底裏面 12d 中部側壁 13 鋸歯状エッジ 14a 第1のレベルセンサ 14b 第2のレベルセンサ 15 純水供給ポート 16 排水ポート 17 簀の子状支持板(通水性支持板) 18 簀の子状支持板の支柱 19 基板受け台の支持腕対 19a 一方の支持腕 19b 一方の支持腕の側壁 19c 穿孔 2 水切装置 20 板バネ 20a 弓状に撓めた板バネ 20b 押し上げられた板バネ 21 ナイフエッジ支持部材 21a ナイフエッジ支持部材下面 22 ナイフエッジ 23 ガス吹き出し管 23a 多孔細孔ノズル 24a 1次水面位置 24b 2次水面位置 25 V溝 25a 谷 25b 山 26 ウエハチャック 27 空洞 X ウエハ垂直中心線 a R100の中心点 b R81の中心点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄槽中に垂直方向に立てた状態で配置
    されカセットレスで湿式洗浄済みのウエハを該槽中で乾
    燥する方法であって、洗浄槽下部に位置し一対の支持腕
    を有する受け台上でウエハの下縁部2箇所を支持してい
    る状態で、洗浄液を該槽中の底部から静かに排出して、
    イソプロパノール蒸気を含む不活性ガスを該槽の上部か
    ら降下洗浄液面近傍に向けて吹き付けながら、該槽中の
    洗浄液面を降下させて前記ウエハの上部を洗浄液から露
    出させると共に、メニスカス部の表面張力勾配を利用し
    てウエハの露出した部分を乾燥し、次に乾燥したウエハ
    の上部の縁をウエハチャックにより挟持してウエハの下
    縁部2箇所を前記受け台から離間させ、この状態で残存
    洗浄液を該槽中の底部から静かに排出すると共にイソプ
    ロパノール蒸気を含む不活性ガスを同様に吹き付けてウ
    エハの露出した部分を同様に乾燥し、ウエハに水滴残り
    を生じさせずに乾燥することを特徴とする基板の乾燥方
    法。
  2. 【請求項2】 洗浄槽(A)中に垂直方向に立てた状態
    で配置されカセットレスで湿式洗浄済みのウエハ(B)
    を該槽中で乾燥する装置であって、洗浄液の給水手段
    (C)と、底部排出手段(D)と、イソプロパノール蒸
    気を含む不活性ガスを該槽の上部から降下洗浄液面近傍
    に向けて吹き出す乾燥ガス吹出手段(E)と、洗浄槽内
    下部に位置し、前記ウエハの下縁部2箇所を支持する一
    対の支持腕を有する受け台(F)と、前記受け台(F)
    の中央部でバネで支持されたナイフエッジからなり、前
    記バネが、該ナイフエッジに前記ウエハの荷重が印加さ
    れたときに変形して該ウエハ下縁部を前記円弧状V溝内
    底に降下させ、ウエハの荷重がないときには前記ウエハ
    下縁部を収納する円弧状V溝より高いレベルに復元する
    ウエハ支持部材(G)と、前記ウエハ(B)の乾燥した
    部分の縁を挟持して、前記ウエハ(B)を前記槽(A)
    に搬送出入し、かつ、前記槽(A)中で前記受け台
    (F)に載置し該受け台(F)から離間させるウエハチ
    ャック(H)とを有することを特徴とする基板の乾燥装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030061136A (ko) * 2002-01-10 2003-07-18 삼성전자주식회사 반도체 제조용 웨이퍼 세정 드라이어

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030061136A (ko) * 2002-01-10 2003-07-18 삼성전자주식회사 반도체 제조용 웨이퍼 세정 드라이어

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