JP2001184701A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

Info

Publication number
JP2001184701A
JP2001184701A JP36267599A JP36267599A JP2001184701A JP 2001184701 A JP2001184701 A JP 2001184701A JP 36267599 A JP36267599 A JP 36267599A JP 36267599 A JP36267599 A JP 36267599A JP 2001184701 A JP2001184701 A JP 2001184701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
objective lens
light beam
permanent magnet
yoke
driving device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36267599A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Nagai
宏一 永井
Hiroshi Kawakami
寛 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP36267599A priority Critical patent/JP2001184701A/ja
Publication of JP2001184701A publication Critical patent/JP2001184701A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造でありながら、高効率の対物レンズ
駆動装置を提供する。 【解決手段】対物レンズ1を保持し4本の支持ばね4
a,4b、4c,4dによってX方向Z方向に平行移動
可能に支持された対物レンズホルダ2の対物レンズ1の
直下に光集積素子9が搭載され、対物レンズホルダ2の
Y方向の両側にはY方向に着磁された永久磁石3a,3
bが磁極面以外の場所で固着されている。従来存在した
ミラーが存在せず収差が少ない簡単な光学系としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクなどの
情報記録媒体に対する情報の記録・再生時に用いられる
対物レンズ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、コンパクトディスク(C
D)やレーザディスク(LD)に代表されるように、レ
ーザ光を用いて情報の再生を行う光ディスク装置が広く
普及している。また最近では、光ディスク装置はコンピ
ュータの記憶装置として利用されるようになっている。
【0003】光ディスクに対する情報の記録・再生を行
う場合、対物レンズを用いて光ディスク面にレーザピー
ムを焦束しスポットを形成することにより行う。このス
ポットのサイズが小さければ小さい程、光ディスクに対
する記録密度を高くすることができる。
【0004】一方、スポットサイズが小さくなるにつ
れ、要求されるスポットの位置決め精度、および焦点位
置精度が高くなり、対物レンズアクチュエータの制御帯
域を高くすることが必要になる。このため、対物レンズ
アクチュエータに求められる剛性、および駆動感度性能
も高くなる。また普及のためには低価格にするため光ヘ
ッドを簡単な構造にする必要がある。
【0005】そのような光ヘッドとして、レーザダイオ
ードや受光素子を対物レンズ駆動装置に搭載した一体型
光ヘッドがある。この光ヘッドは可動部に光学素子がす
べて搭載されており、対物レンズとレーザダイオードや
受光素子との位置関係が変化しないため、光学収差が発
生しにくく光軸ずれが原理的に生じないなど、光学的に
優れ、また可動部に精度の必要な部品が集中するため、
光ディスクドライブ全体の構造が簡単になるという特徴
があった。
【0006】しかし、対物レンズの下にミラーを設け光
路を90度曲げているため、部品数の増加や体積の増加
を招いていた。さらに可動部の重さが重くなるため剛性
低下や駆動感度の低下を招き良好な制御が困難であり、
また可動部に取り付けられた駆動コイルの発生する熱に
よってヘッドの動作環境温度が高くできないといった問
題があり、実用化が困難であった。
【0007】剛性の高い従来の対物レンズ駆動装置とし
ては、例えば図12に示された構造が知られている。こ
れは特開平4-57226で示されているものである。
【0008】同図において対物レンズ101は、対物レ
ンズホルダ102に取り付けられている。対物レンズホ
ルダには、4本の平行ワイヤ104a,104b,104
c,104dが取り付けられており、さらにこのワイヤ
の対物レンズホルダ102に接続されなかった他端はワ
イヤ固定台108に固定されている。ワイヤ固定台10
8はさらに図示しないベースに固定されている。前記ワ
イヤ104a,104b,104c,104dが弾性変形
することによって、対物レンズホルダはF方向、T方向
に平行移動可能に支持されている。対物レンズホルダ1
02には、T方向とF方向に直角な方向の面に永久磁石
103a、103bが取り付けられており、その着磁方
向はT方向とF方向に垂直になっている。
【0009】永久磁石103aと103bの磁極面に対
向してヨーク105a、105bがベース109に固定
されている。ヨーク105a、105bには、フォーカ
スコイル106a,106bとトラックコイル107a,
107bが巻かれている。フォーカス用コイル106
a,106bに電流を流すことにより、対物レンズホル
ダ102にはフォーカス方向(F方向)の力が働きF方
向に移動可能になる。同様にトラックコイル107a,
107bに電流を流すことにより、対物レンズホルダ1
02にはトラッキング方向(T方向)の力が働きT方向
に移動可能になる。
【0010】なお、この従来例では対物レンズホルダ内
に光学ユニットが内蔵されているが、内蔵されない場合
でも大きさが小さくなる効果のあるものの駆動装置の構
成としては何ら変わらない。光学ユニットが内蔵されな
いものとしては、例えば特開平5-101404がある。
【0011】しかしながら、この従来例の構造では磁気
回路の効率が悪いという問題があった。この問題をトラ
ックコイル106a、106bの場合について図13
(a)(b)を用いて説明する。図13(a)は、図1
2の装置を上から見た時(F方向)の断面図であり、図
13(b)はT方向から見た場合の断面図である。どち
らも説明のため主要部品のみを簡略に表記したものであ
り、対物レンズ101やフォーカスコイル107a,1
07bなどを省略している。
【0012】永久磁石103a、103bの発生する磁
束の内、駆動力を発生するために寄与するのは、図13
(a)においてコイル106a、106bの磁石103
a、103bに対向する側面から入り、ヨーク105
a、105bの図13(a)における上下方向から抜
け、永久磁石103a、103bのコイルに対向しない
面に戻るもののみである。この磁路は磁気抵抗の多い空
中を長い距離通過しているため、磁気回路の磁気抵抗が
大きく、コイルを通過する磁束密度を大きくするのが難
しいという問題があった。
【0013】また、コイル106a,106bの磁石1
03a、103bに対向する側面から入った磁束のう
ち、再びコイル106a,106bを通過してしまうも
のも存在する。この場合、1回目にコイルを通過した磁
束による力と逆方向の力が磁束が2回目にコイルを通過
した場所で発生してしまう。例えば、図13(a)に示
すようにコイル106a,106bの磁石103a、1
03bに対向する側面から入った磁束には、そのまま水
平にコイル106a,106bの反対側から抜けてしま
うものがある。また図13(b)に示すように、コイル
を通過したあと図13(b)の上下方向に抜けてしまう
磁束もある。なお、これはトラックコイルを例に説明し
たが、フォーカスコイルにおいても全く同じ問題が発生
する。
【0014】このように、従来の対物レンズ駆動装置で
は永久磁石が十分な磁束密度を発生するのが難しく、ま
た発生した磁束を有効に利用できないという問題がある
ため、駆動感度が低くそのため消費電力が多い、またコ
イルに流せる電流にも限度があるので十分な加速度を発
生することができず十分な制御性能を得ることができな
いといった問題があった。
【0015】さらに駆動力を上げるため永久磁石を大き
くするなどして強くすると、永久磁石とヨークの間の磁
気吸引力によって、図のF方向とT方向に強い磁気ばね
効果が発生してしまう。この力によって対物レンズホル
ダのT方向とF方向の主共振周波数が高くなってしまう
問題があった。すなわちT方向やF方向に対物レンズホ
ルダが磁気的中立位置から変位すると、変位の逆方向に
大きな力が働き、この力をキャンセルするためコイルに
大きな電流を流す必要が生じ、主共振周波数より低い周
波数での駆動感度が著しく低下するといった問題もあっ
た。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の対物レンズ駆動装置では、対物レンズの下にミラーを
設け、光路を90度曲げているため、部品数の増加や体積
の増加を招き、これにより駆動感度が低く、高速な移動
ができないという問題点があった。
【0017】また、従来の対物レンズ駆動装置では、永
久磁石を挟む位置に配置されたヨークの片側にのみコイ
ルを形成していたため、磁気回路の効率が低く、これに
より駆動感度が低いため、追従できず、これにより、加
速度が落ち、このため、高速な移動ができないという問
題点があった。
【0018】このため、本発明の目的は、上述した問題
点を解決するものであり、駆動感度が高く高速な移動が
できる対物レンズ駆動装置を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、光学的情報記録媒体に照射される光ビ
ームを集光させるための対物レンズと、この対物レンズ
を保持するための対物レンズ保持手段と、この対物レン
ズ保持手段を前記光学的情報記録媒体に対して移動可能
とする駆動手段と、前記光ビームを発生させるための光
ビーム発生手段とを備え、前記光ビーム発生手段の光ビ
ーム発生面が前記対物レンズと対向した位置に配置され
るとともに、該光ビーム発生手段が前記対物レンズ保持
手段に搭載されていることを特徴とする。
【0020】また、光学的情報記録媒体に照射される光
ビームを集光させるための対物レンズと、この対物レン
ズを保持するための対物レンズ保持手段と、この対物レ
ンズ保持手段を前記光学的情報記録媒体に対して移動可
能とする駆動手段と、前記光ビームを発生させるための
光ビーム発生手段とを備え、前記光ビーム発生手段を前
記対物レンズの直下に配置したことを特徴とする。
【0021】さらに光学的情報記録媒体に照射される光
ビームを集光させるための対物レンズと、この対物レン
ズを保持するための対物レンズ保持手段と、この対物レ
ンズ保持手段を前記光学的情報記録媒体に対して移動可
能とする駆動手段と、前記光ビームを発生させるための
光ビーム発生手段とを備え、前記光ビーム発生手段を前
記対物レンズの前記光ビームの通過する軸上に配置した
ことを特徴とする。
【0022】そして、本発明によれば、光ビーム発生手
段が対物レンズの直下にあるので、ミラーを必要とせ
ず、これによる部品数の増加や体積の増加がないため、
駆動感度を高くすることができ、これにより高速な移動
が可能なる。
【0023】また、本発明では、光学的情報記録媒体に
照射される光ビームを集光させるための対物レンズと、
この対物レンズを保持するための対物レンズ保持手段
と、この対物レンズ保持手段を前記光学的情報記録媒に
対して移動させるために、該対物レンズ保持手段に取り
付けられた永久磁石と、この永久磁石を挟む位置に配置
された少なくとも3辺を有する形状のヨークと、このヨ
ークの前記永久磁石と対向する面の両方に配置されたコ
イルとを備えたことを特徴とする。
【0024】さらに、光学的情報記録媒体に照射される
光ビームを集光させるための対物レンズと、この対物レ
ンズを保持するための対物レンズ保持手段と、この対物
レンズ保持手段を、少なくとも前記対物レンズの光軸方
向と該光軸方向に垂直な方向に移動可能に支持するため
の支持手段と、前記対物レンズ保持手段に取り付けられ
た永久磁石と、この永久磁石を挟む位置に配置されたU
字型をなすヨークと、このヨークに取り付けられ、前記
永久磁石と対向する面の両方に配置されたコイルと、を
備えたことを特徴とする。
【0025】そして、本発明によれば、永久磁石を挟む
位置に配置されたヨークと、このヨークに取り付けら
れ、前記永久磁石と対向する面の両方にコイルを配置す
ることにより、磁気回路の効率が高まり、これにより駆
動感度が高くなり良好な制御ができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を説明する。
【0027】図1は本発明の対物レンズ駆動装置の斜視
図、図2は本発明の対物レンズ駆動装置の可動部分のみ
を示す斜視図、図3は図1の手前の磁気回路のみを示す
斜視図、図4は図3の磁気回路の一部を示す斜視図、図
5は対物レンズ駆動装置の側面図、図6は側面断面図で
ある。
【0028】また、図7は光集積素子9の拡大図であ
る。
【0029】図1において、1は対物レンズ、2は対物
レンズを保持するPPSや液晶ポリマーなどの樹脂で作ら
れたレンズホルダーであり、対物レンズ1はレンズホル
ダー2に固定されている。レンズホルダ2には、薄い金
属板ばねをエッチングで加工して両端部を除いてワイヤ
状の形状とした支持ばね4a、4b、4c、4dが互い
に平行になるように固着されている。支持ばね4a、4
b、4c、4dの他端は、ばね固定台5に固着されてい
る。ばね固定台5は図示しないベースに固定されてい
る。4本の支持ばね4a、4b、4c、4dが互いに平
行なため対物レンズホルダ2は、X方向、Z方向に平行
移動可能である。
【0030】対物レンズホルダ2のX方向の両側面に
は、図1下側に大開放口がある箱状の磁石支持部が形成
されており、Y方向に着磁された永久磁石3a、3bが
磁石の側面で固定されている。永久磁石材料としては、
最大エネルギー積の大きい磁石を使うことが望ましく、
希土類磁石などがよい。また永久磁石3a,3bを挟む
ように一端が前記対物レンズホルダ磁石支持部の開放口
に挿入された鋼などの磁性材料からなるU字型のヨーク
6a,6bが図示しないベースに固定されている。U字
型のヨーク6aにはZ方向を巻き軸にしたフォーカスコ
イル7aが、ヨーク6bには同様にフォーカスコイル7
bが巻かれている。
【0031】さらにU字型のヨーク6aの内面には、Y
方向を巻き軸にしたトラックコイル8a,8cが固着さ
れ、U字型のヨーク6bの内面には同様にトラックコイ
ル8b,8dが固着されている。
【0032】対物レンズホルダ2の下部には、レーザダ
イオード、フォトディテクタ、回折格子などを搭載した
光集積素子9が取り付けられている。光集積素子は、図
示しない配線材料によって、固定側に設置された図示し
ない制御装置、信号処理装置に結合される。
【0033】以上のように構成された本発明の1実施例
の光ヘッドについて、以下その動作について説明する。
光集積素子9内から出射した光は対物レンズ1を通過
し、図示しない光ディスク上で焦点を結ぶ。反射光は、
逆の経路を通って、光集積素子9に戻り、フォトディテ
クタで検出され、再生信号や制御用信号になる。
【0034】なお、図7は光集積素子9の拡大図であ
り、光集積素子9は光ビーム発生面701と対物レンズを
介して戻ってきた光ビームを受光するための受光部702
を有する。
【0035】図6は図1のX方向から見た対物レンズ1
の中心を含む面の断面側面図である。永久磁石3aのN
極から出た磁束は、フォーカスコイル7aを通過し、ヨ
ーク6aに入り、U字の下側を通過して、トラックコイ
ル8a、または8cを通過し、永久磁石3aのS極に戻
る。同様に永久磁石3bのN極から出た磁束は、フォー
カスコイル7bを通過し、ヨーク6bに入り、U字の下
側を通過して、トラックコイル8b、または8dを通過
し、永久磁石3bのS極に戻る。
【0036】フォーカスコイル7a,7bは永久磁石3
a,3bの磁極面とヨーク6a,6bにはさまれた部分
にのみ磁束が通過する。このためフォーカスコイル7
a,7bに電流を流すことによって、Z方向の力が対物
レンズホルダ2に働き、対物レンズホルダ2はZ方向に
移動する。ディスク上にレーザ光が正しく焦点を結ぶよ
う、フォーカスコイル7a,7bには電流が流される。
【0037】トラックコイル8a,8b,8c,8dは、
永久磁石3a,3bの磁極面とヨーク6a,6bにはさ
まれた部分、すなわちZ方向の2辺のうち中心側の1辺
に磁束が通過するので、トラックコイルに電流を流すこ
とによって、X方向の力が対物レンズホルダ2に働く。
この力によって対物レンズホルダ2はX方向に移動す
る。このためディスク上のレーザ光焦点位置もディスク
半径方向に移動する。トラックコイルの電流は、焦点が
ディスクのトラック上に一致するように制御される。
【0038】このように、本発明によれば、対物レンズ
1の直下に光集積素子があり、間にミラーが存在しない
ため、構造が簡単になり、稼動部の重量が減り、高い駆
動感度が得られ、消費電力が低減できる。
【0039】また、稼動部全体もコンパクトになるた
め、剛性が上がり、高い制御帯域を実現でき、位置決め
精度の高い制御が可能になる。
【0040】この他、ミラーが無いので、製造コストも
低減できる。
【0041】さらにミラーの取り付け角度のずれによる
光軸ずれ、ミラーによる光学収差の発生が無く、その分
ディスクのそりなどによって発生する許容コマ収差が大
きくでき、ドライブ全体の調整が楽になる、あるいは従
来より品質の劣るディスクも良好に記録再生できる。
【0042】また本発明によれば、永久磁石から出た磁
束は、コイルを通過するのに必要な部分以外で空中を通
らず、磁性体からなる磁気抵抗の小さいヨーク6a,6
bを通過する。このため永久磁石3a,3bは従来に比
べ小さくとも大きな磁束密度をフォーカスコイル7a,
7b、トラックコイル8a,8b,8c,8dに与えるこ
とができる。すなわち磁気回路として効率がよい。また
従来と異なり、各コイルには駆動力に寄与する磁束しか
通過せず無駄な力が発生しない。
【0043】対物レンズホルダ2の最大発生加速度は、
駆動感度と、コイルに流せる電流が支配的要因である
が、コイルに流せる電流の最大値はコイルの放熱能力が
支配的要因である。ヨーク6a,6bは金属からなる上
従来に比べて表面積も大きいため、フォーカスコイル7
a,7b、トラックコイル8a,8b,8c,8dの放熱板
としての効果がある。このためフォーカスコイル7a,
7b、トラックコイル8a,8b,8c,8dには従来に
比較して電流を多く流せるため、結果として高い加速度
を発生することができるという効果もある。
【0044】このため本発明の駆動装置によれば、従来
に比べ高い駆動効率を得ることができ低消費電力であ
り、さらにコイルの放熱特性が良好なため高加速度を発
生でき、高い制御帯域を持つ光ヘッドに用いることがで
きる。
【0045】また本実施例では図6に示すように、ヨー
ク6a,6bの内面は平行であり、また磁石3a、3b
に対して広い面積を持つ。このため永久磁石3a、3b
がX方向、Z方向に移動しても、ほとんどX方向、Z方
向に磁気吸引力が発生しない。このため強力な永久磁石
を用いても従来の対物レンズ駆動装置のようにZ方向、
X方向の主共振周波数が大幅に高くなってしまうような
ことがなく、対物レンズ駆動装置の可動部の重さと、支
持ばね4a,4b,4c,4dの剛性から共振周波数が
決まり、設計がしやすいという利点もある。なお、Z方
向に非対称なため寸法によっては永久磁石3a,3bに
は図6での下方向に無視できない弱い吸引力が発生する
が、U字型ヨークの下部の間隔のみ若干広げることによ
って、ある程度の補正は可能である。
【0046】なお本発明の構成では、永久磁石3a,3
bのY方向位置がヨーク6a,6bのギャップ内のちょ
うど真ん中にあれば、永久磁石3a,3bにはY方向の
力が発生しないが、組立て誤差等で少しでもずれると、
Y方向に変位を拡大する方向に力が発生する。この力は
変位が大きくなるにつれ大きくなる。この時、支持ばね
4a,4b、4c,4dを圧縮する方向の力が大きくなり
すぎると座屈を起こして破壊してしまう。このため組立
て誤差等があっても、支持ばね4a,4b、4c,4dに
圧縮力が働かないよう、常に張力が働くようにしておく
と破壊しにくくなる。このためには、例えば、永久磁石
3a,3bのY方向位置の設計位置をヨーク6a,6bの
ギャップの中心から張力が発生する方向にずらしておく
といった方法がある。あるいは別に対物レンズホルダ2
に、支持ばね4a,4b、4c,4dに張力が発生するよ
う力を発生させる手段を設けてもよい。安全機構とし
て、対物レンズホルダがワイヤ圧縮方向にある変位以上
動かないように、対物レンズホルダ2の支持ばね4a,
4b、4c,4dのある方向の面に接触するストッパを
設けてもよい。また上記の方法を組み合わせることもで
きる。
【0047】また本実施例では、永久磁石3a,3bお
よび支持ばね4a,4b,4c,4dは対物レンズ1の
光軸を通るXZ面、YZ面に対して対称であり、XY面
に関しても永久磁石3a,3bと支持ばね4a,4b,
4c,4dは対称面が等しい。対物レンズホルダ2が駆
動されて変位すると、永久磁石位置3a,3bとヨーク
6a,6bの間には元の位置に戻そうとする吸引力が発
生するが、このように対称にすることによって、対物レ
ンズホルダ2が傾きにくくなり、対物レンズ1の光軸が
光ディスクに対して傾くことによって発生するコマ収差
が抑えられ、良好な特性が得られる。
【0048】また、本実施例では、永久磁石3a,3b
のZ方向の中心位置は、対物レンズホルダ2とそれに取
り付けられた対物レンズ1などの部品からなる可動部の
重心のZ方向の位置と合わせてある。さらに可動部全体
の重心が対物レンズ1の光軸上に一致させている。これ
によって、可動部に働く駆動力が重心に対して作用する
ようになり、駆動によって可動部が傾く、あるいはねじ
れ振動などの有害な振動が発生するなどの問題が起きな
くなる。
【0049】本実施例の構成では、Z方向の長さが長く
なるにつれトラックコイル8a,8b,8c,8dのそ
れぞれの4辺の内、駆動力を発生するZ方向部分のうち
中心側の1辺の割合が増えていき、駆動効率が上がると
いう利点がある。本実施例では対物レンズ2の下に光集
積素子9を配置しているため、Z方向の長さが従来に比
べ長いので、このトラックコイルの構成は非常に適して
いる。さらにトラックコイルの駆動力を発生しない部分
は永久磁石3a,3bに対向しない位置になるようトラ
ックコイルのZ方向の長さは永久磁石のそれより長くし
て、永久磁石の磁束を有効に活用している。
【0050】またフォーカスコイル7a,7bのZ方向
の長さは、Z方向の移動時に駆動感度の低下を抑えるた
め永久磁石3a,3bのZ方向の長さより長くなってい
るが、この長さの差は永久磁石のZ方向の長さが長くな
るほど少なくてもよいため、やはり対物レンズ2の下に
光集積素子9を配置した光ヘッドに適している。
【0051】また、本実施例のフォーカスコイル7a,
7bの外形をXZ面に投影した大きさは、永久磁石3
a,3bより大きい。これによって、対物レンズホルダ
2が変位した時の駆動感度低下が抑制される。
【0052】本発明の構成では、永久磁石3a,3bが
両Y方向に設けられた図1下側に大開放口がある箱状の
磁石支持部によって支持されている。これによって永久
磁石3a,3bが対物レンズ1から離れた位置にあるに
もかかわらず、剛性低下を最小限に抑えることが可能に
なる。
【0053】両Z方向を開放口にすれば、対物レンズホ
ルダX方向の両端部付近からY方向に突出した磁石支持梁
により永久磁石3a,3bが支持される構成になる。こ
のように構成した場合、ヨーク6a,6bと対物レンズ
ホルダ2とのZ方向の干渉が減り、Z方向の寸法を小さ
くすることができるが、反面可動部の剛性は低下する。
なお、この場合はU字型ヨークの上面も結合した口型ヨ
ークにすることもできる。この場合はヨーク中を流れる
磁束が上下に分かれるため、ヨークの厚さを薄くするこ
とができるが、フォーカスコイルは、ヨークを巻く構成
では無く、トラックコイルのようにY方向を軸として巻
いたコイルを、ヨーク内面にヨーク1個あたり、1個ま
たは2個貼り付けた構成にすることが好ましい。この場
合、フォーカスコイルの4辺のうち、X方向の2辺の一
方がヨークと永久磁石に挟まれる位置に配置するように
する。この理由を以下に説明する。
【0054】フォーカスコイルに発生するZ方向の力を
Ff、ヨークに発生するZ方向の力をFy、磁石に発生
するZ方向の力をFmとすると、以下の式(1)が常に
成り立つ。
【0055】Ff+Fy+Fm=0 (1) 駆動効率の点では、Fyはゼロ、あるいはFfと符号が
同じ方がよい。
【0056】有限要素法による電磁界静解析によると、
U字型ヨークにした場合はフォーカスコイルが前述のい
ずれのタイプでもFyはほぼゼロであるが、口字型ヨー
クにした場合にフォーカスコイルがヨークを巻く方式に
した場合、FyはFfと符号が逆になってしまう。すな
わちコイルで発生した駆動力が磁石にすべて伝わらず、
ヨークにも働いてしまい駆動効率が低下してしまう。と
ころがトラッキングコイルと同様にY方向を軸にして巻
いたコイルをヨーク内面に貼った場合にはFyはほぼゼ
ロになり、フォーカスコイルの力が永久磁石に伝わり効
率がよくなる。
【0057】本発明では、光集積素子9を対物レンズホ
ルダ2に搭載しているが、コイルが可動部にないため、
発熱部が光集積素子9だけであるため、光集積素子の温
度上昇が少なく、動作可能な環境温度が高くできるとい
う利点もある。また、永久磁石3a,3bが対物レンズ
ホルダ2の両Y方向に設置されているため、トラック方
向であるX方向の大きさをコンパクトに設計できる。
【0058】なお、本発明において、永久磁石を保持し
ている箱部分に貫通口を複数設けてもよい。
【0059】図7は、貫通口を設けた本発明の光ヘッド
の可動部の斜視図である。図2で示した対物レンズホル
ダ2のヨーク挿入部分の上面や側面に小さな貫通口21
を複数設けた対物レンズホルダ20を用いている。これ
によって、剛性の低下を最小限に抑えつつ、可動部の重
量を減らし、箱内部と外部の空気の流れがよくなるた
め、トラックコイル8a,8b,8c,8dによる熱に
よる、コイルおよび可動部の温度上昇が抑えられる。こ
のため、駆動感度を上がるとともに動作環境温度をさら
に上げることができる。なお、若干効果が減るものの穴
は上面だけでも、側面だけでもよい。穴形状も円である
必要は無い。
【0060】上記した第1の実施例での構造の特徴を以
下に述べる。 1−1. ベースと、光ディスクにレーザビームを照射
する対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レン
ズ保持体である例えば、対物レンズホルダと、前記対物
レンズ保持体を少なくとも前記対物レンズ光軸方向Zと
光軸に垂直な1方向Xにベースに対して移動可能に支持
する支持手段である、例えば、支持ばねと、それぞれ前
記対物レンズ保持体のX方向とZ方向に垂直な方向Yの両
側に少なくとも磁極面の両側が外面となるように取り付
けられた方向Yに着磁した2つ以上の永久磁石と、前記
永久磁石を挟むようにベースに固定された2つのU字型
のヨークと、前記ヨークに取り付けられたZ方向に電磁
力を発生する複数のフォーカスコイルと、前記ヨークに
取り付けられたX方向に電磁力を発生する複数のトラッ
クコイルとを有する。 1−2. 前記フォーカスコイルは前記ヨークを芯にし
てZ方向を軸として巻かれている。 1−3. 前記トラックコイルは前記U字型ヨークの内
側の面にY方向を軸として巻かれている。 1−4. 前記U字型ヨークは開いた部分がZ方向対物
レンズ側となるよう配置され閉じた部分は対物レンズホ
ルダとそれと一体に動く部分よりZ方向の外側にある。 1−5. 前記対物レンズホルダのX方向の両端部付近
からY方向に突出した磁石支持梁により、前記永久磁石
のX方向の両端近辺がそれぞれ支持されている。 1−6. 前記対物レンズホルダの両Y方向に設けられ
たZ軸方向のいずれか片方に大開放口があり、前記永久
磁石のX方向の両端近辺とZ方向の少なくとも一端近辺を
支持する箱状の磁石支持部を有し、前記U字型ヨークの
一端が前記箱状磁石支持部の大解放口に挿入されてい
る。 1−7. 前記磁石支持梁に、複数の貫通口を設けた。 1−8. 前記箱状の磁石支持部に、複数の貫通口を設
けた。 1−9. 前記永久磁石は位置および形状が前記対物レ
ンズの光軸を含む面に対してX方向Y方向に対称かつZ
方向に対称であり、前記支持手段は位置および形状が前
記対物レンズの光軸を含む面に対してX方向および前記
永久磁石のZ方向の対称面に対称である。 1−10. 前記永久磁石の重心は、前記対物レンズホ
ルダと一体と動く部分の重心に一致する。
【0061】次に本発明の第2の実施例を図9から図1
1を用いて説明する。図9は本発明の第2の実施例の光
ヘッドの斜視図、図10は本発明の第2の実施例の可動
部のみを取り出した斜視図、図11は本発明の第2の実
施例のトラックコイルとトラックヨークのみを取り出し
た斜視図である。以下の説明では第1の実施例と異なる
部分について説明し、同様の個所については省略する。
【0062】第1の実施例と第2の実施例では、対物レ
ンズ駆動装置の構造が異なっている。
【0063】本実施例の対物レンズホルダ36には、X
軸方向の両側にY軸方向に着磁されたフォーカス駆動用
永久磁石37a,37bが取り付けられている。フォー
カス駆動用永久磁石37a,37bは図示しないベース
に固定されたフォーカスヨーク30a,30bに挟まれ
ている。フォーカスヨーク30a,30bはフォーカス
コイル芯部材32a(図示せず),32b、32c、3
2dとこれらを磁気的に結合するフォーカスコイル芯部
結合材31a,31bで構成され、図のようにU字型と
なっている。フォーカス駆動用磁石37aはフォーカス
コイル芯部材32a,32bで、フォーカス駆動用磁石
37bはフォーカスコイル芯部材32c,33dで磁石
両側とヨークの隙間が等しくなるように配置されてい
る。フォーカスコイル芯部材32a,32b、32c、
32dにはそれぞれフォーカスコイル33a,33b,
33c,33dがZ軸方向を巻き軸に巻かれている。
【0064】このようなフォーカス駆動装置となってい
るため、フォーカス駆動用磁石37a,37bの磁極面
を出た磁束は例えばフォーカスコイル33b,33dを
通過したのち、フォーカスヨーク30a,30bを通っ
て、フォーカス駆動用磁石37a,37bの反対側に到
達し、再びフォーカスコイル33a,33cを通過して
フォーカス駆動用磁石37a,37bに戻る。磁路中に
空隙が少ないため、効率がよく、フォーカスコイル33
a,33b,33c,33dに高い磁束密度を与えるこ
とができるため、高効率の磁気回路となる。なお、本実
施例のようにU字型ヨークの向かい合う辺の双方にヨー
クを芯にコイルを巻いた場合には、第1の実施例と異な
りU字の開放部分を閉じて口字型としても、永久磁石に
働く力は大きく変わらない。
【0065】次にトラック駆動装置について説明する。
本実施例の対物レンズホルダ36には、Y軸方向の両側
にY軸方向に着磁されたトラック駆動用永久磁石38a
(図示せず),38bが取り付けられている。この磁石
はX軸方向に2分割されて着磁されており、それぞれの
部分で着磁方向が逆になっている。トラック駆動用永久
磁石38a,38bに対向して、わずかな隙間を持って
Y方向を巻き軸としたトラックコイル35a,35bが
トラックヨーク34a,34bに固定されている。トラ
ックヨーク34a,34bは図示しないベースに固定さ
れている。トラック駆動装置では、トラック駆動用永久
磁石38a,38bの片側にしかヨーク(トラックヨー
ク34a,34b)が存在しないため、磁石の利用効率
そのものはフォーカス駆動装置に比べ劣るが、本実施例
ではZ方向の長さがあるため、トラックコイル35a,
35bの4辺のうち、駆動力を発生するZ方向部分の割
合が長く、また第1の実施例と異なりトラックコイルの
2辺を利用するためトラックコイル35a,35bの利
用効率はよく、トラック駆動装置そのものの駆動感度は
十分に確保可能である。なお、本実施例のトラック駆動
用磁石38a,38bは分割着磁された磁石としたが、
当然それぞれ2つの単極の磁石を磁化方向が逆になるよ
うに並べても同じである。なお、この場合2つの磁石は
密着する必要はなく隙間を設けてもよい。
【0066】本実施例では、上記のようにフォーカス駆
動用永久磁石37a,37bおよびトラック駆動用永久
磁石38a,38bが第1の実施例に比べ、対物レンズ
1に近い位置に配置され、対物レンズホルダ36に開放
部分が無いため、可動部分の剛性が高く、高い位置決め
精度をしやすいという効果がある。
【0067】また本実施例では、フォーカスコイル33
a,33bと33c、33dに流す電流を別に制御する
ことで、Y軸周りに対物レンズホルダ36を回転させる
ことも可能である。なお、この場合は回転駆動用にフォ
ーカスコイルに同軸に別のコイルを巻いてもかまわな
い。
【0068】上記した第2の実施例での構造の特徴を以
下に述べる。 2−1. ベースと、光ディスクにレーザビームを照射
する対物レンズと、前記対物レンズを保持する対物レン
ズ保持体である例えば、対物レンズホルダと、前記対物
レンズ保持体を少なくとも前記対物レンズ光軸方向Zと
光軸に垂直な1方向Xにベースに対して移動可能に支持
する支持手段である、例えば、支持ばねと、前記対物レ
ンズ保持体のX方向とZ方向に垂直な方向Yの両面に固定
された方向Yに着磁した2つ以上の第1の永久磁石と、
前記対物レンズ保持体のX方向の両面に固定された方向
Yに着磁した2つ以上の第2の永久磁石とを有する。 2−2. 前記第1の永久磁石はX方向に2分割され且
つ2つの領域の着磁方向が逆である永久磁石であり、前
記Y方向を巻軸とし、前記第1の永久磁石に対向するよ
うベースに対して動かないトラックコイルとを有する。 2−3. 前記第2の永久磁石を挟むように前記ベース
に固定されたU字型のフォーカスヨークと、前記フォー
カスヨークの前記第2の永久磁石に対向する部分を巻く
フォーカスコイルとを有する。 2−4. 前記永久磁石は位置および形状が前記対物レ
ンズの光軸を含む面に対してX方向Y方向に対称かつZ
方向に対称であり、前記支持手段は位置および形状が前
記対物レンズの光軸を含む面に対してX方向および前記
永久磁石のZ方向の対称面に対称である。 2−5. 前記永久磁石の重心は、前記対物レンズホル
ダと一体と動く部分の重心に一致する。
【0069】なお、本発明は上記の各実施例に限定され
るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で種々変形
して実施できることはいうまでもない。
【0070】例えば、上記実施例では、可動部に光集積
素子を載せた光ヘッドとしているが、光集積素子は搭載
せず、単なる対物レンズ駆動装置としても利用可能であ
る。
【0071】また、上記実施例では、対物レンズホルダ
の支持部材を4本のワイヤ状の支持ばねとしたが、平行
板ばねを組み合わせた構造など、対物レンズ駆動装置に
用いられている様々な支持方法であっても適用可能であ
ることはいうまでもない。
【0072】また、上記実施例では、搭載されているレ
ーザ発光手段は1つであるが、複数あってもよい。例え
ば、光集積素子に複数のレーザダイオードを搭載した
り、あるいは複数の波長を1チップで発光可能な2波長
レーザダイオードとしてもよい。なお、この場合、レー
ザの発光点は対物レンズの光軸からわずかにずれるを生
じるものの、問題とはならない。
【0073】これは、波長の異なる複数のレーザ光を発
生可能な発光素子として、例えば、2波長発光できるレ
ーザダイオード(LD)を使うことにより可能となる。2
波長発光レーザダイオードにおいては、2つの波長の発
光点が離れた位置にある。このため光軸上には片方の発
光点しかおくことができない。従来の対物レンズホルダ
にLDを搭載しない方式においては、2波長LDを搭載した
場合、LDの対物レンズ光軸からのずれに加えて、対物レ
ンズホルダのトラック方向の移動によるずれが加わるた
め、1波長レーザダイオードを使った場合に比べて、光
学特性が悪化するという問題があったが、2波長発光レ
ーザダイオードを対物レンズホルダに備えると、光軸に
対して対物レンズホルダは動かないため、LDの対物レン
ズ光軸からのずれだけになる。
【0074】一般にこのずれ量は、対物レンズホルダの
トラック方向の移動量より小さいため、ずれによる特性
劣化は、従来のヘッドの対物レンズホルダのトラック方
向の移動による特性劣化より少なく、優れた光学特性の
ヘッドとなる。なお、2波長発光できるレーザを使用せ
ず、2つのレーザ素子を使い、ハーフミラーなどで2つ
のレーザ素子の光軸を合わせる場合においても、要求精
度が緩くなり、調整が不要になるなど組立が容易にな
る。
【0075】また、上記実施例では、レーザダイオード
と受光素子が光集積素子に搭載されているとしたが、個
々に対物レンズホルダに搭載してもよい。
【0076】また、光集積素子そのものは、対物レンズ
の直下にあり間にミラーはないが、光集積素子内にミラ
ーが搭載されていてもよい。なお、上記実施例では可動
部に磁石が搭載されている例を示しているが、当然、可
動部にコイルを搭載し、ベースに永久磁石を設けた場合
においても、発光手段を対物レンズ直下に置くことによ
る、ミラーの削減による重量低下や、ミラーによる光学
収差低減の効果が失われることは無い。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、光ビーム発生手段が対
物レンズの直下にあるので、ミラーを必要とせず、これ
による部品数の増加や体積の増加がないため、駆動感度
を高くすることができ、これにより高速な移動が可能な
るという効果を奏するものである。
【0078】また、本発明によれば、永久磁石を挟む位
置に配置されたヨークと、このヨークに取り付けられ、
前記永久磁石と対向する面の両方にコイルを配置するこ
とにより、磁気回路の効率が高まり、これにより駆動感
度が高くなり良好な制御ができるという効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対物レンズ駆動装置を示す斜視図。
【図2】本発明の対物レンズ駆動装置の可動部分のみを
示す斜視図。
【図3】図1の手前の磁気回路のみを示す斜視図。
【図4】図3の磁気回路の一部を示す斜視図。
【図5】本発明の対物レンズ駆動装置の側面図。
【図6】本発明の対物レンズ駆動装置の側面断面図。
【図7】光集積素子の拡大図。
【図8】本発明の対物レンズ駆動装置の可動部分に穴を
あけた場合の斜視図。
【図9】本発明の第2の実施例の光ヘッドの斜視図。
【図10】本発明の第2の実施例の可動部の斜視図。
【図11】本発明の第2の実施例のトラックコイルとト
ラックヨークを示す斜視図。
【図12】従来の対物レンズ駆動装置を示す斜視図。
【図13】従来の対物レンズ駆動装置の磁束の流れを示
す図。
【符号の説明】
1…対物レンズ 2,36…対物レンズホルダ 3a,3b…永久磁石 4a,4b,4c,4d…支持ばね 6a,6b…ヨーク 7a、7b…フォーカスコイル 8a、8b、8c、8d…トラックコイル 9…光集積素子
フロントページの続き Fターム(参考) 5D118 AA04 AA26 BA01 BB02 CG07 DC03 EA03 EB15 EB17 EC05 EE05 EF09 FA29 FB20 5D119 AA04 AA29 AA41 BA01 CA09 EC47 FA05 FA08 FA35 JA43 JC04 KA02 KA41 LB07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的情報記録媒体に照射される光ビーム
    を集光させるための対物レンズと、 この対物レンズを保持するための対物レンズ保持手段
    と、 この対物レンズ保持手段を前記光学的情報記録媒体に対
    して移動可能とする駆動手段と、 前記光ビームを発生させるための光ビーム発生手段とを
    備え、 前記光ビーム発生手段の光ビーム発生面が前記対物レン
    ズと対向した位置に配置されるとともに、該光ビーム発
    生手段が前記対物レンズ保持手段に搭載されていること
    を特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】光学的情報記録媒体に照射される光ビーム
    を集光させるための対物レンズと、 この対物レンズを保持するための対物レンズ保持手段
    と、 この対物レンズ保持手段を前記光学的情報記録媒体に対
    して移動可能とする駆動手段と、 前記光ビームを発生させるための光ビーム発生手段と を備え、 前記光ビーム発生手段を前記対物レンズの直下に配置し
    たことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】光学的情報記録媒体に照射される光ビーム
    を集光させるための対物レンズと、 この対物レンズを保持するための対物レンズ保持手段
    と、 この対物レンズ保持手段を前記光学的情報記録媒体に対
    して移動可能とする駆動手段と、 前記光ビームを発生させるための光ビーム発生手段とを
    備え、 前記光ビーム発生手段を前記対物レンズの前記光ビーム
    の通過する軸上に配置したことを特徴とする対物レンズ
    駆動装置。
  4. 【請求項4】前記光ビーム発生手段は、波長の異なる複
    数のレーザ光を発生可能であることを特徴とする請求項
    1,2,3,4のいずれか1項記載の対物レンズ駆動装
    置。
  5. 【請求項5】光学的情報記録媒体に照射される光ビーム
    を集光させるための対物レンズと、 この対物レンズを保持するための対物レンズ保持手段
    と、 この対物レンズ保持手段を前記光学的情報記録媒に対し
    て移動させるために、該対物レンズ保持手段に取り付け
    られた永久磁石と、 この永久磁石を挟む位置に配置された少なくとも3辺を
    有する形状のヨークと、 このヨークの前記永久磁石と対向する面の両方に配置さ
    れたコイルとを備えたことを特徴とする対物レンズ駆動
    装置。
  6. 【請求項6】光学的情報記録媒体に照射される光ビーム
    を集光させるための対物レンズと、 この対物レンズを保持するための対物レンズ保持手段
    と、 この対物レンズ保持手段を、少なくとも前記対物レンズ
    の光軸方向と該光軸方向に垂直な方向に移動可能に支持
    するための支持手段と、 前記対物レンズ保持手段に取り付けられた永久磁石と、 この永久磁石を挟む位置に配置されたU字型をなすヨー
    クと、 このヨークに取り付けられ、前記永久磁石と対向する面
    の両方に配置されたコイルと、 を備えたことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  7. 【請求項7】前記対物レンズ保持手段に、前記光ビーム
    を発生させるための光ビーム発生手段を設けたことを特
    徴とする請求項5,6のいずれか1項記載の対物レンズ
    駆動装置。
  8. 【請求項8】前記光ビーム発生手段は、波長の異なる複
    数のレーザ光を発生可能であることを特徴とする請求項
    7記載の対物レンズ駆動装置。
JP36267599A 1999-12-21 1999-12-21 対物レンズ駆動装置 Pending JP2001184701A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36267599A JP2001184701A (ja) 1999-12-21 1999-12-21 対物レンズ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36267599A JP2001184701A (ja) 1999-12-21 1999-12-21 対物レンズ駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001184701A true JP2001184701A (ja) 2001-07-06

Family

ID=18477470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36267599A Pending JP2001184701A (ja) 1999-12-21 1999-12-21 対物レンズ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001184701A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014093117A (ja) * 2012-11-07 2014-05-19 Funai Electric Co Ltd レンズ駆動装置及び光ピックアップ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014093117A (ja) * 2012-11-07 2014-05-19 Funai Electric Co Ltd レンズ駆動装置及び光ピックアップ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5177640A (en) Two-axis moving coil actuator
US6639744B2 (en) Objective lens actuating device
US20030016597A1 (en) Actuator apparatus for optical pickup having tilt control
JP4868662B2 (ja) 光学素子のアクチュエータ
US20060168607A1 (en) Objective-lens driving apparatus, optical pickup and optical disk apparatus
JP2793069B2 (ja) 光学系駆動装置
JPH0725858Y2 (ja) 光学式ピックアップの光学部品駆動装置
JP5108927B2 (ja) 光学素子のアクチュエータ
JP2001184701A (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2011123990A (ja) 光学素子のアクチュエータ
JP3918490B2 (ja) 光学ピックアップ及びディスクドライブ装置
JP3855936B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2851863B2 (ja) 光ディスクドライバ及び光ピックアップ
JP4974850B2 (ja) 対物レンズ駆動装置および光ピックアップ装置
JP2001014697A (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2897090B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
US20070169138A1 (en) Lens actuator and optical pickup apparatus
JP2703602B2 (ja) ピックアップ装置のガルバノミラー支持装置
JPH10241174A (ja) 光ヘッド装置
JP2014093117A (ja) レンズ駆動装置及び光ピックアップ
JPH05266503A (ja) 光学ヘッド
JP2000011410A (ja) 対物レンズアクチュエータ
JP3570838B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2002109766A (ja) 光ヘッドアクチュエータ
JP2003016668A (ja) 対物レンズ駆動装置、光ピックアップ装置及び光ディスク装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050414

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050606