JP2001183647A

JP2001183647A - 液晶表示パネルのカラーフィルタ形成方法

Info

Publication number: JP2001183647A
Application number: JP36463999A
Authority: JP
Inventors: Shigeki Matsuoka; 茂樹松岡
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1999-12-22
Filing date: 1999-12-22
Publication date: 2001-07-06

Abstract

(57)【要約】【課題】カラーフィルタにおいてブラックマトリクス
層に金属材料を用いたものは、反射を防ぐために酸化膜
と金属膜など２層以上の積層が必要で、形成には複数の
成膜用設備を必要とし、生産工程増加、生産設備追加、
生産工数増、材料使用量増が発生など、生産性・ランニ
ングコスト、材料コストなどに課題があった。【解決手段】ガラス基板（透明基板）１１上の１主面
上に、顔料樹脂からなる色層３を形成して、その後黒色
樹脂を用いたＢＭ層２をフォトグラフィ法により設け、
カラーフィルタ基板１を形成する。３つの色層３は各々
重なり、またＢＭ層２は色層３と重なりあって積層形
成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネルに
用いるカラーフィルタ形成方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術の第１例について、図３を用
いて説明する。

【０００３】カラーフィルタ基板１において、ガラス基
板（透明基板）１１上に酸化クロム薄膜を用いたブラッ
クマトリクス（以下ＢＭと略称する）層２ａ、およびク
ロム薄膜を用いたＢＭ層２ｂよりなるＢＭ層２が形成さ
れる。

【０００４】次いで顔料樹脂を主成分とする赤の色層３
Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の色層３Ｂからなる色層３が、各
色層３パターンの一部がＢＭ層２上にかかるように積層
して順次形成される。

【０００５】これを用いて液晶表示パネルを形成し、強
い外光下で用いて動作させ、表示を行った場合、外光４
による酸化クロム薄膜を用いたＢＭ層２ａでの反射光５
Ａと、クロム薄膜を用いたＢＭ層２ｂでの反射光５Ｂ
は、酸化クロム薄膜を用いたＢＭ層２ａとクロム薄膜を
用いたＢＭ層２ｂの屈折率の違いにより、反射光５Ａと
反射光５Ｂの位相がずれて、光の干渉が生じるために結
果的に反射率が低下し、液晶表示の視認性が良くなる。

【０００６】また、バックライト等からの透過光６に対
しては、酸化クロム薄膜を用いたＢＭ層２ａとクロム薄
膜を用いたＢＭ層２ｂよりなるＢＭ層２は十分な遮光性
を有するから、コントラストが高く、視認性良い表示が
得られる。

【０００７】また、従来の技術の第２例について、図４
を用いて説明する。

【０００８】カラーフィルタ基板１において、ガラス基
板（透明基板）１１上に、約１μｍ程度と十分な厚みを
もち、黒色樹脂を用いたＢＭ層２ｃよりなる、ＢＭ層２
を形成する。

【０００９】次いで顔料樹脂を主成分とする赤の色層３
Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の色層３Ｂからなる色層３を、各
色層３パターンの一部がＢＭ層２上にかかるように積層
して順次形成する。

【００１０】これを用いて液晶表示パネルを形成し、強
い外光下で用いて動作させ、表示を行った場合、外光４
はＢＭ層２を構成する黒色樹脂を用いたＢＭ層２ｃの表
面で散乱されるため、反射光５Ｃは小さく、液晶表示の
視認性は良い。

【００１１】また、バックライト等からの透過光６に対
しては、約１μｍ程度と十分な厚みをもった黒色樹脂を
用いたＢＭ層２ｃよりなるＢＭ層２により、十分な遮光
性を有するから、これまたコントラストが高く、視認性
良い表示が得られる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】ＢＭ層２に金属材料を
用いて形成したものでは、低反射化のために酸化クロム
薄膜を用いたＢＭ層２ａやクロム薄膜を用いたＢＭ層２
ｂなど、異なった材料を用いた２層以上の積層構成が必
要であり、生産に際しては２つ以上の異なった層を形成
する複数の成膜用設備を必要とした。

【００１３】また生産工数が増えるなどの問題もあり、
構造の複雑さ、生産性やランニングコスト、材料コスト
などに課題があった。

【００１４】またＢＭ層２に黒色樹脂を用いて形成した
ものでは、遮光性を有し、コントラスト高い、視認性良
い表示を得るために、ＢＭ層２の厚さを１μｍ以上と十
分に厚くする必要があった。

【００１５】黒色樹脂を用いたＢＭ層２ｃによるＢＭ層
２を形成するための、生産方法、生産設備、生産工数が
必要で、またカラーフィルタ表面の整備が必要となるな
ど、生産性・ランニングコスト、材料コストなどに課題
があった。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明のカラーフィルタは、赤、緑、青の色層
と透明樹脂層の４つの層の内、少なくとも１つ以上の色
層を含む、１つ以上で４つ以下の層を形成した後に、Ｂ
Ｍ層を形成する構成としたものである。

【００１７】

【発明の実施の形態】（実施の形態１）図１に示すよう
に、ガラス基板（透明基板）１１上の１主面上に、厚み
約２μｍで顔料樹脂からなる、赤の色層３Ｒ、緑の色層
３Ｇ、青の色層３Ｂからなる、色層３をフォトリソグラ
フィ法により形成して、その後厚さ約１μｍの黒色樹脂
を用いたＢＭ層２ｃよりなるＢＭ層２をフォトグラフィ
法により設け、カラーフィルタ基板１を形成する。

【００１８】このとき、赤の色層３Ｒ、緑の色層３Ｇ、
青の色層３Ｂの３つの層は各々約４μｍ重なり、またＢ
Ｍ層２は赤の色層３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の色層３Ｂそ
れぞれと約７μｍ重なりあって積層形成する。

【００１９】またＢＭ層２と赤の色層３Ｒ、緑の色層３
Ｇ、青の色層３Ｂそれぞれとの積層形成は、表示の有効
画面１０１の内側のみならず、表示の有効画面１０１の
外側にも行った。

【００２０】なお、ＢＭ層２、色層３の厚みは、必要と
する光学特性により、この値に限定されるものではな
い。

【００２１】また、ＢＭ層２は金属薄膜形成後、フォト
リソグラフィ法により形状形成されて得られるものも、
使用可能である。

【００２２】また、赤の色層３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の
色層３Ｂの３つの層の重なり寸法、ＢＭ層２と赤の色層
３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の色層３Ｂそれぞれとの重なり
寸法は、必要とする光学特性により、この値に限定され
るものではない。

【００２３】またＢＭ層２と赤の色層３Ｒ、緑の色層３
Ｇ、青の色層３Ｂそれぞれとの積層形成は、表示の有効
画面１０１の内側のみに限定しても良い。

【００２４】（実施の形態２）図２に示すように、ガラ
ス基板（透明基板）１１上の１主面上に、厚み約２μｍ
で顔料樹脂からなる、赤の色層３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青
の色層３Ｂからなる色層３をフォトグラフィ法により形
成する。このとき、赤の色層３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の
色層３Ｂの３つの層は各々約４μｍ重なるようにする。

【００２５】赤の色層３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の色層３
Ｂのからなる３つの層を形成後、アクリル樹脂からなる
厚さ約２μｍの透明樹脂層７を、赤の色層３Ｒ、緑の色
層３Ｇ、青の色層３Ｂのからなる色層３を覆うように形
成する。

【００２６】その後、厚さ約１０００オングストローム
のクロム金属薄膜を、透明樹脂層７上に形成し、次いで
このクロム金属薄膜をフォトリソグラフィ法により形状
形成して、クロム薄膜を用いたＢＭ層２ｂを形成する。

【００２７】このとき、ＢＭ層２ｂは赤の色層３Ｒ、緑
の色層３Ｇ、青の色層３Ｂそれぞれと約７μｍ重なりあ
った積層を形成するようにした。なお、ＢＭ層２ｂは表
示の有効画面１０１の内側のみに形成した。

【００２８】従って、ＢＭ層２と赤の色層３Ｒ、緑の色
層３Ｇ、青の色層３Ｂそれぞれとの積層形成部分は、表
示の有効画面１０１内のみで、表示の有効画面１０１外
には形成しなかった。

【００２９】なお、ＢＭ層２、色層３、透明樹脂層７の
厚みは、必要とする光学特性や形状特性により、この値
に限定されるものではない。

【００３０】また、透明樹脂層７の材料はアクリル樹脂
のほか、ポリイミド樹脂なども使用可能である。

【００３１】また、ＢＭ層２は黒色樹脂を用いたＢＭ層
２ｃをフォトリソグラフィ法により得られるものも、使
用可能である。

【００３２】また、赤の色層３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の
色層３Ｂの３つの層の重なり寸法、ＢＭ層２と赤の色層
３Ｒ、緑の色層３Ｇ、青の色層３Ｂそれぞれとの重なり
寸法は、必要とする光学特性により、この値に限定され
るものではない。

【００３３】またＢＭ層２と赤の色層３Ｒ、緑の色層３
Ｇ、青の色層３Ｂそれぞれとの積層形成は、表示の有効
画面１０１の外側に行っても良い。

【００３４】

【発明の効果】本発明により、カラーフィルターの低反
射化、ＢＭの遮光性向上が図られ、視認性を上げ、コン
トラストの高い表示が得られる。

【００３５】ＢＭ層２に黒色樹脂を用いたＢＭ層２ｃを
用いた場合には、ＢＭ層２を通過する透過光は、積層さ
れた各色層を通過することにより減衰が生じ、ＢＭ層２
部分では十分な遮光状態が得られる。

【００３６】このため、従来のようにＢＭ層２だけで遮
光するために、黒色樹脂を用いたＢＭ層２ｃを十分に厚
く作成して、これだけで遮光の状態を調整するという必
要がない。

【００３７】このように、黒色樹脂を用いたＢＭ層２ｃ
が従来より薄く作成できるから、工程削減、材料使用量
削減、工程が減ることによる設備費削減、また累積不良
率の低減など、カラーフィルタ製造上の生産性向上およ
び材料コスト削減、ランニングコスト削減が図れ、実用
的に極めて有効である。

【００３８】また、ＢＭ層２をクロム薄膜を用いたＢＭ
層２ｂとした場合にも、ＢＭ層２表面で発生する外光反
射は、各色層を通過することにより、低反射化される。
よって従来のようにＢＭ層２を酸化クロム薄膜を用いた
ＢＭ層２ａとクロム薄膜を用いたＢＭ層２ｂのように、
金属薄膜と酸化金属薄膜の２層以上の積層構成にして反
射光５Ａと５Ｂを調整する必要がない。

【００３９】このため、工程削減、材料使用量削減、工
程が減ることによる設備費削減、また累積不良率の低減
など、カラーフィルタ基板製造上の生産性向上および材
料コスト削減、ランニングコスト削減が図れ、実用的に
極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示す断面図

【図２】本発明の第２の実施の形態を示す断面図

【図３】従来の技術の第１例の断面図

【図４】従来の技術の第２例の断面図

【符号の説明】１カラーフィルタ基板２ＢＭ（ブラックマトリクス）層２ａ酸化クロム薄膜を用いたＢＭ層２ｂクロム薄膜を用いたＢＭ層２ｃ黒色樹脂を用いたＢＭ層３色層３Ｒ赤の色層３Ｇ緑の色層３Ｂ青の色層４外光５反射光５Ａ酸化クロム薄膜を用いたＢＭ層２ａによる反射光５Ｂクロム薄膜を用いたＢＭ層２ｂによる反射光５Ｃ黒色樹脂を用いたＢＭ層２ｃによる反射光６透過光７透明樹脂層１１ガラス基板（透明基板）１０１表示の有効画面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】第１の透明基板上の１主面上にブラック
マトリクス層と顔料樹脂からなる赤、緑、青の色層が形
成され、第２の透明基板上の１主面上にアレイチップが
形成され、前記２つの基板が対向して貼り合わされ、表
示領域を有効画面とする液晶表示パネルにおいて、赤、
緑、青の３つの色層のうち、１つ以上で３つ以下の層を
形成した後に、ブラックマトリクス層を形成する事を特
徴とする液晶表示パネルのカラーフィルタ形成方法。
【請求項２】第１の透明基板上に前記色層とブラック
マトリクス層と透明樹脂層を形成するに際し、赤、緑、
青の色層と透明樹脂層の４つの層の内、少なくとも１つ
以上の色層を含む、１つ以上で４つ以下の層を形成した
後に、ブラックマトリクス層を形成する事を特徴とする
液晶表示パネルのカラーフィルタ形成方法。
【請求項３】赤、緑、青の色層の３つの層の内、１つ
以上で３つ以下の層とブラックマトリクス層とは、少な
くとも一部分で重なりあって形成されている事を特徴と
する、請求項１記載の液晶表示パネルのカラーフィルタ
形成方法。
【請求項４】赤、緑、青の色層と透明樹脂層の４つの
層の内、少なくとも１つ以上の色層を含む１つ以上で４
つ以下の層とブラックマトリクス層とは、少なくとも一
部分で重なりあって形成されている事を特徴とする、請
求項２記載の液晶表示パネルのカラーフィルタ形成方
法。
【請求項５】色層とブラックマトリクス層の重なり部
分を、有効画面内の他に有効画面外にも形成する事を特
徴とする、請求項３または請求項４のいずれかに記載の
液晶表示パネルのカラーフィルタ形成方法。
【請求項６】赤、緑、青の３つの色層もしくは赤、
緑、青の色層と透明樹脂層の４つの層が、有効画面外に
も形成される場合に、有効画面外部分にはブラックマト
リクス層が隣接もしくは形成されていない事を特徴とす
る、請求項１または請求項２いずれかに記載の液晶表示
パネルのカラーフィルタ形成方法。
【請求項７】ブラックマトリクス層が金属材料もしく
は黒色樹脂材料から形成される事を特徴とする、請求項
１または請求項２のいずれかに記載の液晶表示パネルの
カラーフィルタ形成方法。