JP2001183254A - 圧力センサ - Google Patents
圧力センサInfo
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Abstract
合に、精度よく故障を検出することができる圧力センサ
を提供する。 【解決手段】 半導体基板には複数の薄肉部14、15
が形成されており、第1の薄肉部14に設けられ、圧力
に応じて電気信号を出力する圧力検出用回路と、第2の
薄肉部15に設けられ、圧力検出用回路に比較して高い
感度で圧力に応じて電気信号を出力する故障検出用回路
と、圧力検出用回路と故障検出用回路の各出力に基づい
て圧力検出用回路の故障判定を行う故障判定手段28と
を備えている。第2の薄肉部15の面積を第1の薄肉部
14より大きくするか、あるいは第2の薄肉部15の厚
みを第1の薄肉部14より薄くすることで、故障検出用
回路の方が高感度になるように構成することができる。
Description
力検出装置に関し、特に故障発生を自己診断可能な圧力
検出装置に関する。
体基板に薄肉のダイヤフラム部を形成し、このダイヤフ
ラム部の中央部および周辺部に圧力検出素子(ゲージ抵
抗)を2個ずつ設けてホイートストンブリッジ回路を構
成している。そして、ダイヤフラム部に圧力が印加され
ると、ピエゾ抵抗効果によって圧力検出素子の抵抗値が
変化し、この結果として中央部および周辺部の圧力検出
素子における中点電位に電位差(出力電圧)を生じる。
圧力センサでは、この出力電圧に適当な増幅、調整処理
を施して圧力に応じた電気信号を出力するようにしてい
る。
ンサはブリッジ回路が出力する電位差を増幅、調整して
いるだけであり、例えばブリッジ回路が汚染や傷等によ
って誤った電位差を発生した場合には、そのまま誤った
電気信号を出力してしまう可能性がある。
センサとして、特表平10−506718号公報に記載
された圧力センサがある。この圧力センサは、1つのダ
イヤフラム内での応力分布状況の異常を検知するため
に、ダイヤフラム部を中央から2分割し、それぞれにブ
リッジ回路を形成して両者の電圧出力を比較してずれを
検知して故障を検出している。しかしながら、この圧力
センサではダイヤフラム部が1つであるため、ダイヤフ
ラムの故障が発生した場合に精度よく故障を検出するこ
とが難しく、高い信頼性を確保することができない。
ッジ回路の出力が故障により変化した場合に、精度よく
故障を検出することができる圧力センサを提供すること
を目的とする。
め、請求項1に記載の発明では、半導体基板には複数の
薄肉部(14、15)が設けられており、第1の薄肉部
(14)に設けられ、圧力に応じて電気信号を出力する
圧力検出用回路と、第2の薄肉部(15)に設けられ、
圧力検出用回路に比較して高い感度で圧力に応じて電気
信号を出力する故障検出用回路と、圧力検出用回路と故
障検出用回路の各出力に基づいて圧力検出用回路の故障
判定を行う故障判定手段(28)とを備えていることを
特徴としている。
回路の出力と故障検出用回路の出力を用いることによ
り、圧力検出用回路の出力が故障により変化した場合
に、確実に故障を検出することができる。また、故障検
出用路が圧力検出用回路より高感度になるように構成す
ることで、故障検出用回路では薄肉部の故障や劣化(破
壊)を圧力検出用回路より先に検出することが可能とな
り、高い精度で故障を検出でき、高い信頼性と故障に対
する安全性を確保することができる。
障検出回路が形成された薄肉部(15)の面積を圧力検
出用回路が形成された薄肉部(14)より大きくするこ
とで、故障検出用回路の方が高感度になるように構成す
ることができる。さらに、請求項3に記載の発明のよう
に、故障検出回路が形成された薄肉部(15)の厚みを
圧力検出用回路が形成された薄肉部(14)より薄くす
ることでも、故障検出用回路の方が高感度になるように
構成することができる。
用回路は、請求項4に記載の発明のように、それぞれゲ
ージ抵抗(RA〜RD;RE〜RH)から形成されるブ
リッジ回路とすることができる。さらに、ゲージ抵抗は
具体的には、請求項5に記載の発明のように拡散抵抗と
することができ、あるいは請求項6に記載の発明のよう
に薄膜抵抗とすることができる。
発明のように複数の薄肉部が設けられているのと同じ半
導体基板に設けるように構成することができる。
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
を図1〜3に基づいて説明する。本実施形態における圧
力センサは、例えば車両におけるブレーキ装置のブレー
キ液圧や燃料噴射装置の燃料圧等の高い信頼性が必要と
される液圧制御系に用いられるものである。
イヤフラム部の平面図であり、(b)は(a)のA−A
断面図である。本実施形態の圧力センサでは、半導体基
板としてSOI(Silicon On Insula
tor)基板10を用いている。SOI基板10は、シ
リコンで構成された第1の基板11と第2の基板12と
が酸化膜13を介して接合されている。第1の基板11
にはエッチングにより2つのダイヤフラム部(薄肉部)
14、15が形成されている。なお、本実施形態の圧力
センサでは、第1のダイヤフラム部14の大きさは45
μm角、第2のダイヤフラム部15の大きさは60μm
角、各ダイヤフラム部14、15の厚みは8.5μmと
なるように構成されている。
4、15には、それぞれピエゾ抵抗素子であるゲージ抵
抗(拡散抵抗)RA〜RD、RE〜RHが形成されてい
る。本実施形態では(100)面方位に拡散抵抗が形成
されている。これらの拡散抵抗RA〜RD、RE〜RH
は、結線されて第1、第2のブリッジ回路を形成してい
る。また、基板表面にはシリコン酸化膜からなる絶縁膜
16が形成されている。この絶縁膜16にはコンタクト
ホール17が形成され、その上にAl等よりなる配線1
8がパターニングされ、さらにその上に保護膜(パッシ
ベーション膜)19が形成されている。
4、15が圧力を受けて変形することによって生じる歪
みを拡散抵抗RA〜RD、RE〜RHが検出する。この
拡散抵抗からの検出信号は、外部に設けられた信号処理
回路に出力され、これにより圧力が検出される。
路構成を示している。図2に示すように、定電圧電源V
ccから供給された電圧は、電圧調整回路20を介して
一定電圧(例えば5V)に変換された後、ブリッジ回路
21、22に供給される。第1のブリッジ回路21は、
第1のダイヤフラム部14に設けられた拡散抵抗RA〜
RDにより形成されたものであり、圧力検出用回路を構
成する。同様に第2のブリッジ回路22は、第2のダイ
ヤフラム部15に設けられた拡散抵抗RE〜RHにより
形成されたものであり、故障検出用回路を構成する。
続されており、それぞれ中点電位VB、VCと中点電位
VF、VGを出力するように構成されている。これらの
ブリッジ回路21、22の出力は、第1、第2切替回路
23、24によって切り替えられ、増幅回路25により
増幅された後、第1、第2データ貯蔵部26、27にお
いて故障判定回路28で比較できる形で格納されるよう
に構成されている。故障判定回路28では、2つのブリ
ッジ回路21、22の出力値に基づいて故障判定が行わ
れる。なお、第1、第2切替回路23、24は、タイミ
ング回路30によりデータ錯誤が生じないようにタイミ
ング制御される。
ム部14、15に形成されたブリッジ回路21、22
と、増幅回路25や故障判定回路28等の処理回路とが
同一の半導体基板に形成されている。
フラム部14、15の大きさ(面積)とブリッジ回路2
1、22の出力(感度)との関係を示している。図3に
示すようにダイヤフラム部の大きさに比例して感度が上
昇している。例えば本実施形態の圧力センサでは、60
μm角のダイヤフラム部15に形成された故障検出用ブ
リッジ回路22は45μm角のダイヤフラム部14に形
成された圧力検出用ブリッジ回路21に比較して、およ
そ2倍の出力が出ていることが分かる。すなわち、本実
施形態では、故障検出用ブリッジ回路22の方が高感度
となるように構成されている。
について説明する。まず、ダイヤフラム部14、15へ
の圧力印可に対する圧力検出用ブリッジ回路21の出力
電圧値の変化特性と、故障検出用ブリッジ回路22の出
力電圧値の変化特性とを、記憶回路29に予め記憶させ
ておく。これらの出力値の変化特性を得るためには、少
なくとも2点以上の圧力点におけるブリッジ回路21、
22の出力値が分かればよい。このとき、ブリッジ回路
21、22の出力値が圧力変動に対して必ずしも直線的
に変化するとは限らないことを考慮すれば、より精度よ
く変化特性を得るために任意の3点以上の出力値をとる
ことが望ましい。
出力の間には、上記の図4に示すような固定された関係
が成り立つ。すなわち、圧力センサが正常に作動してい
れば、ある圧力点における2つのブリッジ回路21、2
2の出力は、それぞれ常に同じ値になる。従って、圧力
センサが作動している際に、圧力検出用ブリッジ回路2
1の出力と故障検出用ブリッジ回路22の出力とを比較
し、これらの出力値の関係が記憶回路29に記憶されて
いる関係を満たさなければ、ブリッジ回路21が正常な
出力値を出力していないと判断することができる。
つのダイヤフラム部14、15の大きさを変えることに
より、故障検出用ブリッジ回路22が圧力検出用ブリッ
ジ回路21より高感度になるように構成している。この
ため、故障検出用ブリッジ回路22ではダイヤフラム部
の故障や劣化(破壊)を圧力検出用ブリッジ回路21よ
り先に検出することが可能となり、高い精度で故障を検
出することができる。高い信頼性と故障に対する安全性
を確保することができる。
障が発生していると判定された場合には、故障判定回路
28はセンサ出力を通常の出力電圧範囲(例えば0.5
〜4.5V)の範囲外(ダイアグ領域)に強制的にシフ
トさせ、異常発生を示す信号を出力するように構成され
ている。
出力変化特性を有するブリッジ回路を設けることによ
り、ブリッジ回路の感度の温度特性の補正を行うことが
できる。
力センサでは、半導体基板としてSOI基板を用いた
が、これに限らず、例えば図5に示す単結晶シリコン基
板を用いても同様に実施できる。図5に示す圧力センサ
では、単結晶シリコン基板30に2つのダイヤフラム部
14、15を形成し、面方位(100)に拡散抵抗RA
〜RD、RE〜RHを形成している。単結晶シリコン基
板30はガラス台座31に陽極接合によって接合されて
いる。以上の圧力センサの構成でも、上記実施形態と圧
力センサと同様の効果を得ることができる。
のダイヤフラム部14、15を備えているので、圧力検
出用ブリッジ回路21が故障した場合には、故障検出用
ブリッジ回路22を暫定的に圧力検出用ブリッジ回路と
して代用することも可能である。
ダイヤフラム部の大きさを変えることによって、それぞ
れに形成したブリッジ回路の出力が異なるように構成し
たが、各ダイヤフラム部の厚みを変えることにより、そ
れぞれのブリッジ回路において異なる出力が得られるよ
うに構成してもよい。
2つのダイヤフラム部を設け、それぞれに出力変化特性
の異なるブリッジ回路を形成したが、シリコン基板にさ
らに多くのダイヤフラム部を設けてもよい。
ッジ回路および故障検出用ブリッジ回路を拡散抵抗から
構成したが、これに限らず、拡散抵抗に代えて薄膜抵抗
から構成することもできる。
および故障検出用回路としてブリッジ回路を用いたが、
これに限らず、例えば容量型センサを用いることもでき
る。
ラム部の平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図
である。
る。
性図である。
性図である。
ラム部の断面図である。
肉部)、21…圧力検出用ブリッジ回路、22…故障検
出用ブリッジ回路、28…故障判定回路、RA〜RD、
RE〜RH…ゲージ抵抗。
Claims (7)
- 【請求項1】 複数の薄肉部(14、15)が形成され
た半導体基板(10、30)と、 第1の前記薄肉部(14)に設けられ、圧力に応じて電
気信号を出力する圧力検出用回路と、 第2の前記薄肉部(15)に設けられ、前記圧力検出用
回路に比較して高い感度で圧力に応じて電気信号を出力
する故障検出用回路と、 前記圧力検出用回路と前記故障検出用回路の各出力に基
づいて前記圧力検出用回路の故障判定を行う故障判定手
段(28)とを備えていることを特徴とする圧力セン
サ。 - 【請求項2】 前記第2薄肉部(15)は、前記第1の
薄肉部(14)に比較して面積が大きくなるように構成
されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力セン
サ。 - 【請求項3】 前記第2薄肉部(15)は、前記第1の
薄肉部(14)に比較して厚みが薄くなるように構成さ
れていることを特徴とする請求項1に記載の圧力セン
サ。 - 【請求項4】 前記圧力検出用回路および前記故障検出
用回路は、それぞれゲージ抵抗(RA〜RD;RE〜R
H)から形成されるブリッジ回路(21、22)である
ことを特徴とする請求項1ないし3に記載の圧力セン
サ。 - 【請求項5】 前記ゲージ抵抗は、拡散抵抗であること
を特徴とする請求項4に記載の圧力センサ。 - 【請求項6】 前記ゲージ抵抗は、薄膜抵抗であること
を特徴とする請求項4に記載の圧力センサ。 - 【請求項7】 前記故障判定回路は、前記薄肉部が形成
されている半導体基板に設けられていることを特徴とす
る請求項1ないし6に記載の圧力センサ。
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