JP4352555B2 - 圧力センサ - Google Patents
圧力センサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4352555B2 JP4352555B2 JP2000017818A JP2000017818A JP4352555B2 JP 4352555 B2 JP4352555 B2 JP 4352555B2 JP 2000017818 A JP2000017818 A JP 2000017818A JP 2000017818 A JP2000017818 A JP 2000017818A JP 4352555 B2 JP4352555 B2 JP 4352555B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- output
- circuit
- output terminals
- pressure sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力を検出する圧力検出装置に関し、特に故障発生を自己診断可能な圧力検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、圧力センサにおいては、半導体基板に薄肉のダイヤフラム部を形成し、このダイヤフラム部の中央部および周辺部に圧力検出素子(ゲージ抵抗)を2個ずつ設けてホイートストンブリッジ回路を構成している。そして、ダイヤフラム部に圧力が印加されると、ピエゾ抵抗効果によって圧力検出素子の抵抗値が変化し、この結果として中央部および周辺部の圧力検出素子における中点電位に電位差(出力電圧)を生じる。圧力センサでは、この出力電圧に適当な増幅、調整処理を施して圧力に応じた電気信号を出力するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、圧力センサはブリッジ回路が出力する電位差を増幅、調整しているだけであり、例えばブリッジ回路が汚染や傷等によって誤った電位差を発生した場合には、そのまま誤った電気信号を出力してしまう可能性がある。
【0004】
このような異常を検出する機能を持つ圧力センサとして、特開平8−247881号公報に記載された圧力センサがある。この圧力センサは、ブリッジ回路の2つの出力端子の和電圧に基づいて故障判定を行う。しかしながら、この圧力センサでは異常検出の一部に欠落が生じるという問題がある。
【0005】
すなわち、電源電圧をVcc、応力変動による出力端子の出力変動をΔV、故障による誤差成分をΔVeとすると、一方の出力端子の出力はVcc/2+ΔV+ΔVeとなり、他方の出力端子の出力はVcc/2−ΔV−ΔVeとなる。このとき両出力端子の和電圧をとると、誤差成分ΔVeが打ち消されて異常が検出できない。従って、各出力端子において同じ大きさで符号が異なる誤差成分(+ΔVeと−ΔVe)が発生した場合に異常が検出できない結果となる。
【0006】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ブリッジ回路の出力が故障により変化した場合に、確実に故障を検出することができる圧力センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、4つのゲージ抵抗(RA〜RD)から構成される圧力検出用のブリッジ回路を備える圧力センサであって、前記ブリッジ回路の2つの出力端子(B、C)の電位VBおよびVCの対応関係として、前記ブリッジ回路に印可される圧力の最小時および最大時における前記2つの出力端子の電位VBおよびVCを予め記憶しておく記憶手段(5)と、前記記憶手段(5)によって記憶された圧力の最小時および最大時における前記2つの出力端子の電位VBおよびVCによって求められる関係式VB+Voff=VC(但しVoffはオフセット電圧)を用い、任意の圧力点において前記関係式が成り立つか否かを判定し、成り立たなければ前記圧力検出用回路に故障が発生していると判定する故障判定手段(4)とを備えていることを特徴としている。
【0008】
このように、圧力検出回路の各出力端子における出力変動を監視し、それらの関係を正確に把握することによって、信頼性の高い故障判定を行うことのできる。
【0009】
また、前記2つの出力端子の電位差を増幅してセンサ出力(Vout)を出力する増幅出力回路(2、3)を備え、前記2つの出力端子のそれぞれに対して前記増幅出力回路(2、3)および前記故障判定手段(4)が並列に接続されていてもよい。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、第1の出力端子(B)の電位VBを基準とした場合に、第2の出力端子(C)の電位VCが、上記関係式に基づく所定範囲内であるか否かによって、圧力検出用回路の故障検出を行うことを特徴としている。この所定範囲は、圧力センサの製造バラツキや検出精度を考慮して任意に設定することができる。
【0011】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した実施形態を図1、図2に基づいて説明する。本実施形態における圧力センサは、例えば車両におけるブレーキ装置のブレーキ液圧や燃料噴射装置の燃料圧等の圧力を測定するものである。図1に本実施形態の圧力センサの概略回路構成を示し、図2に圧力センサの出力端子B、Cにおける出力VB、VCの圧力に対する変化特性を示している。
【0013】
図1に示すように圧力センサは、4つのゲージ抵抗(拡散抵抗)RA、RB、RC、RDがブリッジ接続されたブリッジ回路(圧力検出用回路)1を備えている。ブリッジ回路1は、図示しないシリコン基板におけるダイヤフラム部(薄肉部)に形成されている。ダイヤフラム部に圧力が印加されると応力変位を生じ、ピエゾ抵抗効果により抵抗RA〜RDの各抵抗値が図1の矢印方向に変化するように構成されている。なお、各抵抗RA〜RDは、パターニングや温度等の影響を受けないように、それぞれ同一形状、同一抵抗値になるように同一工程で形成されるべきである。
【0014】
ブリッジ回路1における一端側(電源側)の端子Aおよび他端側(接地側)の端子Dの間に定電圧Vccを印加し、抵抗RA、RBの中点Bおよび抵抗RC、RDの中点Cを出力端子として構成している。ダイヤフラム部に圧力が印可されない状態では、出力端子B、Cではそれぞれ出力(中点電位)がVB=VC=Vcc/2となる。ダイヤフラム部に圧力が印加された場合には、各抵抗RA〜RDでは抵抗値変化を生じ、この結果、各出力端子B、CにおいてVB=Vcc/2+ΔV、VC=Vcc/2−ΔVを出力する。2つの出力端子B、Cの電位差は増幅回路2にて増幅され、調整回路3にて調整された後、センサ出力Voutが出力される。このセンサ出力Voutによりシリコン基板のダイヤフラム部に印加される圧力を測定することができる。
【0015】
さらに、本実施形態における圧力センサには、出力端子B、Cの各出力VB、VCに基づいて故障判定を行う故障判定回路(故障判定手段)4と、圧力センサへの印加圧力の最小時と最大時における出力端子B、Cの出力を記憶している記憶回路5と、故障発生時に電源電圧Vccをセンサ出力Voutとして出力させるためのスイッチ回路6とが備えられている。
【0016】
以下、本実施形態の圧力センサにおける故障検出について説明する。まず、予めダイヤフラム部に印可される圧力の最小時および最大時における2つの出力端子の出力値VB、VCを記憶回路5に記憶させておく。これらの値は、圧力センサが製品の規格として持っているものを利用すればよい。これにより、VBとVCの対応関係を正確に求めることができる。すなわち、図2に示すように、ある圧力点における各端子出力VB、VCは固定された関係となり、VBとVCの間には常に一定の関係(VB+Voff=VC、但しVoffはオフセット電圧で可変値)が保たれる。
【0017】
従って、圧力センサが作動している際に、任意の圧力点において端子出力VB、VCを直接比較して、上記の関係(VB+Voff=VC)が成り立つか否かを判断し、成り立たなければ故障が発生していると判断できる。具体的には、例えばVBを基準にした場合に、VCが所定範囲内(図2中の1点破線)に入っているか否かを判定すればよい。この所定範囲は、圧力センサの製造バラツキや検出精度を考慮して任意に設定することができる。
【0018】
本実施形態の圧力センサでは、故障が発生したと判定された場合には、故障判定回路4はスイッチ回路6に対して信号を発する。これによりスイッチ回路6では電源電圧Vccをそのままセンサ出力として外部装置(例えばECU)に出力し、圧力センサに異常が発生したことを知らせるように構成されている。
【0019】
また、各出力端子B、Cにおいて同じ大きさで符号の異なる誤差成分(例えば+ΔVeと−ΔVe)が発生した場合には、出力VB、VCが印加圧力の最大時あるいは最小時において、記憶回路に記憶されている出力値範囲を超えることによって故障判定ができる。
【0020】
以上、本実施形態のようにブリッジ回路の各出力端子における出力変動を監視し、それらの関係を正確に把握することによって、信頼性の高い故障判定を行うことのできる圧力センサを提供することができる。
【0021】
また、本実施形態の圧力センサの構成によれば、回路パターンの一部を変更するだけでよく、従来の圧力センサの一般的な製造方法を変更する必要はなく、さらに圧力センサの小型化にも対応できる。
【0022】
なお、上記実施形態では、圧力検出用回路として2つの出力端子を有するブリッジ回路を用いたが、これに限らず、さらに多くの出力端子を有する回路から構成できる。この場合、複数の出力端子のうち任意の2以上の出力端子における出力に基づいて圧力検出用回路の故障判定を行えばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の圧力センサの概略構成を示す回路図である。
【図2】ブリッジ回路の2つの出力端子B、Cの出力の変化特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1…ブリッジ回路、2…増幅回路、3…調整回路、4…故障判定回路、5…記憶回路、6…スイッチ回路。
Claims (3)
- 4つのゲージ抵抗(RA〜RD)から構成される圧力検出用のブリッジ回路を備える圧力センサであって、
前記ブリッジ回路の2つの出力端子(B、C)の電位VBおよびVCの対応関係として、前記ブリッジ回路に印可される圧力の最小時および最大時における前記2つの出力端子の電位VBおよびVCを予め記憶しておく記憶手段(5)と、
前記記憶手段(5)によって記憶された圧力の最小時および最大時における前記2つの出力端子の電位VBおよびVCによって求められる関係式VB+Voff=VC(但しVoffはオフセット電圧)を用い、任意の圧力点において前記関係式が成り立つか否かを判定し、成り立たなければ前記圧力検出用回路に故障が発生していると判定する故障判定手段(4)とを備えていることを特徴とする圧力センサ。 - 前記2つの出力端子の電位差を増幅してセンサ出力(Vout)を出力する増幅出力回路(2、3)を備え、
前記2つの出力端子のそれぞれに対して前記増幅出力回路(2、3)および前記故障判定手段(4)が並列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。 - 前記故障判定手段(4)は、第1の前記出力端子(B)の電位VBを基準とした場合に、第2の前記出力端子(C)の電位VCが、前記関係式に基づく所定範囲内であるか否かによって、前記圧力検出用回路の故障検出を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の圧力センサ。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000017818A JP4352555B2 (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 圧力センサ |
US09/666,085 US6422088B1 (en) | 1999-09-24 | 2000-09-21 | Sensor failure or abnormality detecting system incorporated in a physical or dynamic quantity detecting apparatus |
EP00120774A EP1087219B1 (en) | 1999-09-24 | 2000-09-22 | Sensor failure or abnormality detecting system incorporated in a physical or dynamic quantity detecting apparatus |
EP10185385A EP2275792B1 (en) | 1999-09-24 | 2000-09-22 | Sensor failure or abnormality detecting system |
DE60028678T DE60028678T8 (de) | 1999-09-24 | 2000-09-22 | System zum Bestimmen von Fehlern oder Abnormalitäten eines Messfühlers, eingebaut in ein Gerät zur Messung einer physikalischen oder dynamischen Grösse |
EP06005301A EP1666862B1 (en) | 1999-09-24 | 2000-09-22 | Sensor failure or abnormality detecting system incorporated in a physical or dynamic quantity detecting apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000017818A JP4352555B2 (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 圧力センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001201413A JP2001201413A (ja) | 2001-07-27 |
JP4352555B2 true JP4352555B2 (ja) | 2009-10-28 |
Family
ID=18544762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000017818A Expired - Fee Related JP4352555B2 (ja) | 1999-09-24 | 2000-01-21 | 圧力センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4352555B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019086343A (ja) * | 2017-11-02 | 2019-06-06 | 富士電機株式会社 | 圧力測定装置および圧力測定装置の動作状態診断方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003214967A (ja) | 2002-01-22 | 2003-07-30 | Hitachi Unisia Automotive Ltd | ブリッジ回路型検出素子 |
KR101897362B1 (ko) * | 2016-11-14 | 2018-09-11 | 주식회사 현대케피코 | 차량의 압력센서 장치 및 이의 구동 방법 |
JP6908198B2 (ja) * | 2018-10-26 | 2021-07-21 | 富士電機株式会社 | 圧力センサ |
-
2000
- 2000-01-21 JP JP2000017818A patent/JP4352555B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019086343A (ja) * | 2017-11-02 | 2019-06-06 | 富士電機株式会社 | 圧力測定装置および圧力測定装置の動作状態診断方法 |
JP6992412B2 (ja) | 2017-11-02 | 2022-01-13 | 富士電機株式会社 | 圧力測定装置および圧力測定装置の動作状態診断方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001201413A (ja) | 2001-07-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2199770B1 (en) | Multi-range pressure sensor apparatus and method utilizing a single sense die and multiple signal paths | |
US7098799B2 (en) | Unit for sensing physical quantity | |
CN110595524B (zh) | 传感器饱和故障检测 | |
US20070295095A1 (en) | Apparatus for providing an output proportional to pressure divided by temperature (P/T) | |
US20020067255A1 (en) | Physical-quantity detection sensor | |
CN110932690B (zh) | 具有共模检测的放大器 | |
JP2001272293A (ja) | 圧力センサ | |
JP2002311045A (ja) | 加速度センサ | |
JP3274034B2 (ja) | 半導体加速度検出装置 | |
US10001424B2 (en) | Physical quantity detector | |
KR102011005B1 (ko) | 압력 및 수분 통합 센서 | |
JP4352555B2 (ja) | 圧力センサ | |
JP4379993B2 (ja) | 圧力センサ | |
US11079295B2 (en) | Method and system for determining reliability of a pressure sensor | |
JP4514432B2 (ja) | ホイートストーンブリッジ調整回路 | |
JP4517490B2 (ja) | センサ装置 | |
JP2737481B2 (ja) | 半導体加速度センサー | |
JP3373603B2 (ja) | センサ用ブリッジ回路 | |
JP4711248B2 (ja) | センサの過剰な負のオフセットを検出するための方法および装置 | |
JP4345207B2 (ja) | 力学量検出センサ | |
JP3888196B2 (ja) | センサの出力特性調整方法 | |
KR102035924B1 (ko) | 고장진단회로 일체형 브릿지 구조의 압력센서 및 브릿지 구조 압력센서의 고장진단 방법 | |
JPH04307331A (ja) | 複合センサ | |
JP2021051037A (ja) | 検出装置 | |
JPH02307064A (ja) | 半導体式加速度検出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060302 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090324 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090508 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090707 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090720 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130807 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |