JP2001182774A - 液体封入型防振装置及びその製造方法 - Google Patents

液体封入型防振装置及びその製造方法

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JP2001182774A JP2000066161A JP2000066161A JP2001182774A JP 2001182774 A JP2001182774 A JP 2001182774A JP 2000066161 A JP2000066161 A JP 2000066161A JP 2000066161 A JP2000066161 A JP 2000066161A JP 2001182774 A JP2001182774 A JP 2001182774A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩水等の電解液が付着した場合であっても中
間金具や外筒金具の電食を確実に防止できるようにす
る。 【解決手段】 端部壁13のゴム弾性体を内筒金具11
の外周面に加硫接着する一方で、そのゴム弾性体の外周
面に外筒金具12と異なる金属から成る中間金具16を
加硫接着する。このとき、各端部壁13のゴム弾性体を
中間金具16の軸方向の外側端から外周面にかけて回り
込ませる。こうして形成された内部ユニットを液槽内に
て外筒金具12に挿入し、外筒金具12を縮径すると共
に軸方向の端部を中間金具16にかしめる。このとき、
ゴム弾性体の延出片17によって中間金具16の軸方向
の外側端と外筒金具12のかしめ端12aの間をシール
する。中間金具16が完全に外部から遮蔽され、電解液
の付着が生じなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサスペン
ションブッシュやエンジンマウント等に用いられる防振
装置、とりわけ、内部に振動減衰用の液体を封入した液
体封入型防振装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の液体封入型防振装置として、例
えば、特公平7-26664号公報に示されるようなも
のが開発されている。
【0003】この防振装置は、図に示すように、内筒
金具1と、外筒金具2と、これらの両端部の間を封止す
るゴム弾性体から成る端部壁3,3と、この両側の端部
壁3,3の間に形成されて内部にシリコンオイル等の液
体が充填された液室5とを備えており、内筒金具1と外
筒金具2が例えば車体とサスペンションリンク(図示せ
ず)に夫々取付けられ、両者間の振動を端部壁3,3の
ゴム弾性と液室5内の液体の粘性抵抗によって吸収する
ようになっている。
【0004】また、この防振装置の場合、両側の各端部
壁3,3を構成するゴム弾性体は内筒金具1の外周面に
加硫接着され、そのゴム弾性体の各外周面は中間金具6
に加硫接着されている。そして、内筒金具1に端部壁
3,3(ゴム弾性体)と中間金具6が一体化された内部
ユニットは、液室5内に充填すべく液体を満たした液槽
内において外筒金具2に挿入され、その状態で外筒金具
2が縮径されると共に、外筒金具2の両端部が中間金具
6にかしめ固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の外筒
金具2は、通常、サスペンションリンク等の相手側部材
に圧入固定して用いられるが、近年の自動車部品の軽量
化の要望から相手側部材のアルミ化に伴なって外筒金具
2も同様のアルミニウムで形成することが検討されてい
る。しかし、外筒金具2をアルミニウムで形成する場合
であっても、製造コストの低減の観点から中間金具6は
鉄系材料で形成することが望まれており、この要望を満
たそうとすると、上記従来の防振装置は以下のような不
具合を生じる。
【0006】即ち、上記従来の防振装置の場合、図
の拡大部分で示すように、組付けを完了した状態におい
て中間金具6の外周面と軸方向の外側端とが外筒金具2
に接触し、しかも、中間金具6と外筒金具2の両者が外
部に露出した構造となっているため、中間金具6と外筒
金具2にまたがって塩水等の電解液aが付着すると、中
間金具6と外筒金具2のうちの化学的に卑である側の金
属材料(アルミニウムと鉄の場合、アルミニウム側。)
に電食を生じ、それによって製品の早期劣化を招き易く
なる。
【0007】そこで本発明は、塩水等の電解液が付着し
た場合であっても中間金具や外筒金具の電食を確実に防
止できるようにして耐久性に優れた液体封入型防振装置
とその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1に記載の発明は、内筒金具
の両端部とその外周側に配置された外筒金具の両端部の
間が夫々ゴム弾性体から成る端部壁によって封止され、
この両側の端部壁の間に液室が形成された液体封入型防
振装置にして、前記各端部壁のゴム弾性体が前記内筒金
具の外周面に加硫接着される一方で、そのゴム弾性体の
各外周面に前記外筒金具と異なる金属から成る中間金具
が加硫接着され、こうして形成された内部ユニットが前
記外筒金具に挿入され、この外筒金具が縮径されてその
両端部が前記中間金具にかしめ固定されたものにおい
て、前記各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外
側端まで回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延
出片によって中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のか
しめ端の間をシールするようにした。この発明の場合、
中間金具の内周面側がゴム弾性体によって完全に被覆さ
れると共に、中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のか
しめ端の間がゴム弾性体の延出片によってシールされ、
塩水等の電解液が中間金具に付着することがなくなる。
【0009】請求項2に記載の発明は、さらに各端部壁
のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端から外周面に
かけて回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出
片によって中間金具と外筒金具を非接触にした。したが
って、この発明においては、ゴム弾性体の傷付き等によ
って中間金具が外部に露出することがあっても、中間金
具と外筒金具が直接接触する部分がないために、これら
に電食は生じなくなる。
【0010】請求項3に記載の発明は、内筒金具の両端
部とその外周側に配置された外筒金具の両端部の間が夫
々ゴム弾性体から成る端部壁によって封止され、前記各
端部壁は、前記内筒金具の外周面に加硫接着される一方
で、そのゴム弾性体の各外周面に前記外筒金具と異なる
金属から成る中間金具が加硫接着され、前記各端部壁の
間に液室が形成された液体封入型防振装置の製造方法で
あって、前記中間金具は、前記各端部壁の外周面にそれ
ぞれ加硫接着された一対の円筒部と、前記一対の円筒部
を連結する梁部とからなり、金型成形によって、ゴム弾
性体を介して連結された前記内筒金具と前記中間金具と
からなる内部ユニットを前記外筒金具に挿入し、この外
筒金具を縮径してその両端部を前記中間金具の円筒部に
かしめ固定する液体封入型防振装置の製造方法におい
て、前記内部ユニットを製造する際に用いる金型は、該
金型が型閉めされた際に前記中間金具の前記各円筒部の
前記液室側端面に当接する突起部を備え、前記突起部に
よって、前記中間金具の軸方向の外側端が前記金型から
離間した状態で、該中間金具が該金型のキャビティ内に
支持されていることを特徴としている。これによって、
中間金具の外周面に十分な量のゴム弾性体を加硫接着す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図
1,図2に基づいて説明する。
【0012】図1は、本発明にかかる液体封入型防振装
置を示し、この防振装置は全体が略円柱状に形成され、
内筒金具11とその外周側に配置されたアルミニウム製
の外筒金具12とが、ゴム弾性体から成る一対の端部壁
13,13によって連結されている。
【0013】両側の端部壁13,13の間にはシリコン
オイル等の液体が充填される液室14が内筒金具11を
挟んで上下2ヶ所に形成され(図中液室14は一方のみ
示す。)、これらの液室14,14が後述するオリフィ
ス15によって互いに連通している。このオリフィス1
5は、内筒金具11と外筒金具12が上下方向に相対変
位したときの液室14,14相互間の液体の流通を許容
し、このときに液体に抵抗を付与することによって入力
振動を減衰する。
【0014】ここで、両側の各端部壁13を構成するゴ
ム弾性体は内筒金具11の外周域において一体化されて
おり、このゴム弾性体の内周面は内筒金具11の外周面
に対して型成形時に加硫接着されている。そして、この
ゴム弾性体の外周面には鉄系金属から成る以下の中間金
具16が加硫接着されている。
【0015】即ち、中間金具16は、前記各端部壁13
の外周面に加硫接着される二つの円筒部16a,16b
と、これらの円筒部16a,16bを連結する一対の梁
部16cとを備えており、各梁部16cは両円筒部16
a,16bの外周面に対して中央部分が縮径した円弧形
状となっている。この各梁部16cは外筒金具12の内
周面との間で断面方形状の通路を形成し、この通路が液
室14,14間を連通する前記オリフィス15を構成す
るようになっている。尚、梁部16cの内周面側は両側
の端部壁13に連続する前記ゴム弾性体に加硫接着され
ている。
【0016】そして、以上のように端部壁13のゴム弾
性体に内筒金具11と中間金具16が接着一体化された
内部ユニットは、液室14内に充填すべく液体を満たし
た液槽内において外筒金具12に挿入され、その状態に
おいて外筒金具12を絞って縮径すると共に同金具12
の軸方向の端部をかしめることによって外筒金具12と
一体化されている。
【0017】ここで、中間金具16に加硫接着される端
部壁13のゴム弾性体は、図2に示すように、中間金具
16の軸方向の外側端まで回り込むように延設され、そ
の延出片17が中間金具16の内周面から少なくとも中
間金具16の軸方向の外側端の外周コーナ近傍までを完
全に被覆するようになっている。そして、延出片17は
前述のように外筒金具12の端部が最終的にかしめられ
たときに、図1に示すように、外筒金具12の軸方向の
かしめ端12aによって押し潰され、その結果として中
間金具16の軸方向の外側端と外筒金具12のかしめ端
12aの間をシールするようになっている。
【0018】したがって、この防振装置の場合、外筒金
具12の端部のかしめを完了した時点で中間金具16が
ゴム弾性体によって完全に外部から遮蔽されることとな
り、実使用時に塩水等の電解液が中間金具16に付着す
ることはなくなる。このため、この防振装置に塩水等の
電解液が付着するこてがあっても、その電解液を媒体と
してアルミニウム製の外筒金具12と鉄系金属からなる
中間金具16の間に電食が生じることはなく、耐久性は
従来のものに比較して大幅に向上する。
【0019】尚、図1,図2に示した実施形態は端部壁
13のゴム弾性体を中間金具16の軸方向の外側端まで
回り込ませたものであるが、このゴム弾性体は、図3,
図4に示すように、さらに中間金具16の軸方向の外側
端から外周面にかけて回り込ませるようにしても良い。
【0020】このようにゴム弾性体を中間金具16の外
周面まで回り込ませると、前述の実施形態と同様に延出
片17aによって中間金具16の軸方向の外側端と外筒
金具12のかしめ端の間をシールすることができるう
え、中間金具16と外筒金具12を完全に非接触にする
ことができる。つまり、図3,図4に示した実施形態の
場合、中間金具16の端面は延出片17aによって完全
に被覆されるために外筒金具12のかしめ端12aとは
当然に接触することはなく、また、中間金具16の外周
面はその外周側コーナ近傍まで延出した延出片17aの
厚みによって外筒金具12との間で非接触状態が維持さ
れている。
【0021】したがって、この実施形態の防振装置は、
中間金具16を外部から遮蔽したことによって前述の実
施形態と同様に中間金具16への電解液の付着を防止す
ることができるうえ、万一、ゴム弾性体の傷付き等によ
って中間金具16が電解液に触れることがあっても、中
間金具16と外筒金具12を非接触状態に維持すること
ができるために、外筒金具12の電食は確実に防止する
ことができる。
【0022】次に、上述した実施形態の防振装置の製造
方法を、図3に示す実施形態を例にとって説明する。
【0023】内部ユニットは、図5に示すように、金型
20に内筒金具11及び中間金具16をセットし、両端
部壁13,13を構成するゴム弾性体をこの金型20内
で加硫成形することによって製造される。
【0024】金型20は、中間金具16の軸方向、すな
わち図5における上下方向に開閉移動する上型20a及
び下型20bと、中間金具16の半径方向、すなわち図
5における左右方向に開閉移動する一対の中型20c,
20cとから構成されている。 金型20の型閉めの手
順は、まず内筒金具11と中間金具16とがセットされ
た下型20bに対して、中型20c,20cが型閉めさ
れ、ついで上型20aが型閉めされる。
【0025】上型20a及び下型20bには、内筒金具
11の端部内周面の全周に亙って密接する略円錐台形状
の突起部25が設けられており、これら突起部25によ
って、内筒金具11の位置決めが行われている。尚、突
起部25の先端側は、内筒金具11の内周面に当接する
ことはない。
【0026】また、上型20a及び下型20bには、中
間金具16の軸方向の外側端となる上記中間金具16の
円筒部16a,16bの外側端縁が収容される円筒形状
の凹部21a,21bがそれぞれ形成されているが、こ
れらの凹部21a、21bは、円筒部16a,16bよ
りも僅かに大径に形成され、かつ型閉めされた際の凹部
21a,21bの底面間の距離が、中間金具の長さより
も僅かに長くなるよう形成されている。つまり、上型2
0a及び下型20bでは、中間金具16の位置決めは行
われない。
【0027】一方、中間金具16に位置決めは、一対の
中型20c,20cによって行われている。この際、中
間金具16の外周面22には延出片17aを形成するた
め、中間金具16の円筒部16a,16bの内側の端面
に中型20cの一部を接触させることで、中間金具16
の金型20内の位置決めが行われている。
【0028】ここで、中型20cについて、図6を用い
て詳述する。尚、一対の中型20c,20cは略同一形
状であるので、便宜上、図5における右側の中型20c
を例にとって説明する。
【0029】中型20cは、中間金具16の円筒部16
a、16bの外周面22a,22b及び梁部16cの外
周面22cに沿った曲面24を備えている。この曲面2
4には、中間金具16の梁部16cを挟み、かつ両円筒
部16a,16bの間に位置して、この中間金具16の
内周側に向かって突出する一対の膨出部26,26が形
成されている。これら膨出部26,26によって、内部
ユニットと外筒金具12とを組み付けた際に、両者の間
に液室14が画成される。
【0030】膨出部26の上部壁28及び下部壁30に
は、断面略矩形の細長い突起部32が、中型20cの開
閉方向、すなわち図5における左右方向に沿って形成さ
れている。
【0031】そして、この膨出部26の肉厚は、曲面2
4側の基端が最も厚肉となっており、円筒部16a,1
6b内周側の先端に向かうにつれて徐々に薄肉となって
いる(図5のB部を参照)。詳しくは、各突起部32,
32のうち、曲面24近傍の部分(図5のC部を参照)
のみが、互いに対向する各円筒部16a,16bの各内
側端面34,34(後述する図7を参照)、すなわち、
液室14側に位置する端面にそれぞれ当接するよう、各
膨出部26の肉厚は設定されている。
【0032】また、中型20cの曲面24に隣接する部
分には、上記膨出部26,26の図6における上下にそ
れぞれ位置し、円筒部16a,16bの外周面22a,
22bにそれぞれ対向する対向部38a,38bが形成
されている。
【0033】図6における上下方向の両端縁となる、対
向部38aの上端縁41及び対向部38bの下端縁42
は、それぞれ全周に亙ってテーパー状に切り欠かれてお
り、中型20c,20cが型閉めされても両円筒部16
a,16bに対してそれぞれ離間するよう構成されてい
る。
【0034】すなわち、金型20が型閉めされた際に
は、上端縁41及び下端縁42は、それぞれ上述した上
型20a及び下型20bの凹部21a,21bと連続し
て延出片17aを形成するべくキャビティを画成してい
る。つまり円筒部16a,16bの外側端縁は、金型2
0が型閉めされた際に、金型20に対して離間してい
る。
【0035】また、これら対向部38a,38bと膨出
部26,26の境界部分にはそれぞれ凹溝40,40が
形成されており、上記各外周面22a,22bの液室1
4側端縁にもゴム弾性体が加硫接着されるよう構成され
ている。
【0036】尚、43は、オリフィス15を形成するオ
リフィス突起である。
【0037】中型20cが型閉方向あるいは型開方向に
移動している際には、膨出部26、26の先端が薄肉と
なっているため、中間金具16は中型20cによって保
持固定されていないが、一対の中型20c,20cが互
いに当接し、型閉めされた際には、各円筒部16a,1
6bの液室14側端面、すなわち上部壁28あるいは下
部壁30に対向する各円筒部16a,16bの内側端面
34に各突起部32(図5のC部を参照)が当接する。
そして、これらの突起部32によって、中間金具16が
中型20cに保持固定される。
【0038】そのため、図7及び図8に示すように、各
端部壁13,13には、突起部32によって溝部36が
形成されている。これら溝部36の両端においては、各
突起部32がそれぞれ円筒部16a,16bの各内側端
面34,34に当接しているため、各内側端面34,3
4が露出している。
【0039】また、対向部38aの上端縁41及び対向
部38bの下端縁42が、それぞれ上型20a及び下型
20bの凹部21a,21bと連続してキャビティを形
成するため、中間金具16の端面は延出片17aによっ
て完全に被覆されるこのように、内部ユニットを成形す
る際に、中間金具16の円筒部16a、16bの各内側
端面34,34を、これらの円筒部16a,16bの軸
方向外側に向かって内側から押し広げるように突起部3
2,32で支持することにより、円筒部16a,16b
の外側端縁、すなわち中間金具16の軸方向の外側端を
金型20から離間させることができるので、中間金具1
6の外周面22、すなわち円筒部16a,16bの各外
周面22a,22bに十分な量のゴム弾性体からなる延
出片17aを加硫接着することができ、内部ユニットと
外筒金具12とを組み付けた際に、中間金具16と外筒
金具12とが完全に非接触となり、両者間で電食が発生
してしまうことを確実に防止することができる。
【0040】また、中間金具16は、型閉めされた状態
で中型20cに確実に保持固定されるので、金型20に
中間金具16をセットする際に生じるセットずれを確実
に防止することができる。
【0041】尚、突起部32は、膨出部26の上部壁2
8及び下部壁30の双方に必ずしも設ける必要はなく、
一対の中型20c、20cを型閉めした際に中間金具1
6が保持固定されるなら適宜減らすこともできる。
【0042】また、型閉めした際に、対向部38a,3
8bを円筒部16a,16bの外周面22a,22bか
ら完全に離間させ、外周面22a,22b全体にゴム弾
性体を加硫接着するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明は、
各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端まで
回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片によ
って中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のかしめ端の
間をシールすることにより、中間金具が外部にまったく
露出しないようにしたため、塩水等の電解液が中間金具
と外筒金具にまたがって付着することによるこれらの部
材の電食を確実に防止することができる。
【0044】請求項2に記載の発明は、さらに各端部壁
のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端から外周面に
かけて回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出
片によって中間金具と外筒金具を非接触にしたため、万
一、ゴム弾性体の傷付き等によって中間金具に塩水等の
電解液が接触することがあっても中間金具や外筒金具の
電食をより確実に防止することができる。
【0045】請求項3に記載の発明は、中間金具の各円
筒部の液室側端面に当接する突起部によって、中間金具
を金型のキャビティ内に支持することで、中間金具の外
周面に十分な量のゴム弾性体を加硫接着することがで
き、中間金具と外筒金具とがゴム弾性体によって遮断さ
れるため、中間金具や外筒金具の電食を確実に防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図。
【図2】同実施形態を示す組付前状態の断面図。
【図3】本発明の他の実施形態を示す断面図。
【図4】同実施形態を示す断面図。
【図5】本発明に係る金型の説明図。
【図6】図5における金型の中型の斜視図。
【図7】本発明に係る液体封入型防振装置の内部ユニッ
トの正面図。
【図8】図7のA−A線に沿った断面図。
【図9】従来の技術を示す断面図。
【符号の説明】
11…内筒金具 12…外筒金具 12a…かしめ端 13…端部壁 14…液室 16…中間金具 17…延出片
フロントページの続き (72)発明者 但野 秀夫 千葉県千葉市稲毛区長沼町330番地 鬼怒 川ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 3J047 AA06 CA02 FA04 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒金具の両端部とその外周側に配置さ
    れた外筒金具の両端部の間が夫々ゴム弾性体から成る端
    部壁によって封止され、この両側の端部壁の間に液室が
    形成された液体封入型防振装置にして、前記各端部壁の
    ゴム弾性体が前記内筒金具の外周面に加硫接着される一
    方で、そのゴム弾性体の各外周面に前記外筒金具と異な
    る金属から成る中間金具が加硫接着され、こうして形成
    された内部ユニットが前記外筒金具に挿入され、この外
    筒金具が縮径されてその両端部が前記中間金具にかしめ
    固定されたものにおいて、 前記各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端
    まで回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片
    によって中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のかしめ
    端の間をシールしたことを特徴とする液体封入型防振装
    置。
  2. 【請求項2】 各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方
    向の外側端から外周面にかけて回り込ませ、この回り込
    ませたゴム弾性体の延出片によって中間金具と外筒金具
    を非接触にしたことを特徴とする請求項1に記載の液体
    封入型防振装置。
  3. 【請求項3】 内筒金具の両端部とその外周側に配置さ
    れた外筒金具の両端部の間が夫々ゴム弾性体から成る端
    部壁によって封止され、前記各端部壁は、前記内筒金具
    の外周面に加硫接着される一方で、そのゴム弾性体の各
    外周面に前記外筒金具と異なる金属から成る中間金具が
    加硫接着され、前記各端部壁の間に液室が形成された液
    体封入型防振装置の製造方法であって、 前記中間金具は、前記各端部壁の外周面にそれぞれ加硫
    接着された一対の円筒部と、前記一対の円筒部を連結す
    る梁部とからなり、 金型成形によって、ゴム弾性体を介して連結された前記
    内筒金具と前記中間金具とからなる内部ユニットを前記
    外筒金具に挿入し、この外筒金具を縮径してその両端部
    を前記中間金具の円筒部にかしめ固定する液体封入型防
    振装置の製造方法において、 前記内部ユニットを製造する際に用いる金型は、該金型
    が型閉めされた際に前記中間金具の前記各円筒部の前記
    液室側端面に当接する突起部を備え、前記突起部によっ
    て、前記中間金具の軸方向の外側端が前記金型から離間
    した状態で、該中間金具が該金型のキャビティ内に支持
    されていることを特徴とする液体封入型防振装置の製造
    方法。
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