JP2005249213A - 液体封入型防振装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 塩水等の電解液が付着した場合であっても中間金具や外筒金具の電食を確実に防止できるようにする。
【解決手段】 端部壁13のゴム弾性体を内筒金具11の外周面に加硫接着する一方で、そのゴム弾性体の外周面に外筒金具12と異なる金属から成る中間金具16を加硫接着する。このとき、各端部壁13のゴム弾性体を中間金具16の軸方向の外側端から外周面にかけて回り込ませる。こうして形成された内部ユニットを液槽内にて外筒金具12に挿入し、外筒金具12を縮径すると共に軸方向の端部を中間金具16にかしめる。このとき、ゴム弾性体の延出片17によって中間金具16の軸方向の外側端と外筒金具12のかしめ端12aの間をシールする。中間金具16が完全に外部から遮蔽され、電解液の付着が生じなくなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 端部壁13のゴム弾性体を内筒金具11の外周面に加硫接着する一方で、そのゴム弾性体の外周面に外筒金具12と異なる金属から成る中間金具16を加硫接着する。このとき、各端部壁13のゴム弾性体を中間金具16の軸方向の外側端から外周面にかけて回り込ませる。こうして形成された内部ユニットを液槽内にて外筒金具12に挿入し、外筒金具12を縮径すると共に軸方向の端部を中間金具16にかしめる。このとき、ゴム弾性体の延出片17によって中間金具16の軸方向の外側端と外筒金具12のかしめ端12aの間をシールする。中間金具16が完全に外部から遮蔽され、電解液の付着が生じなくなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車のサスペンションブッシュやエンジンマウント等に用いられる防振装置、とりわけ、内部に振動減衰用の液体を封入した液体封入型防振装置とその製造方法に関する。
この種の液体封入型防振装置として、例えば、特公平7-26664号公報に示されるようなものが開発されている。
この防振装置は、図9に示すように、内筒金具1と、外筒金具2と、これらの両端部の間を封止するゴム弾性体から成る端部壁3,3と、この両側の端部壁3,3の間に形成されて内部にシリコンオイル等の液体が充填された液室5とを備えており、内筒金具1と外筒金具2が例えば車体とサスペンションリンク(図示せず)に夫々取付けられ、両者間の振動を端部壁3,3のゴム弾性と液室5内の液体の粘性抵抗によって吸収するようになっている。
また、この防振装置の場合、両側の各端部壁3,3を構成するゴム弾性体は内筒金具1の外周面に加硫接着され、そのゴム弾性体の各外周面は中間金具6に加硫接着されている。そして、内筒金具1に端部壁3,3(ゴム弾性体)と中間金具6が一体化された内部ユニットは、液室5内に充填すべく液体を満たした液槽内において外筒金具2に挿入され、その状態で外筒金具2が縮径されると共に、外筒金具2の両端部が中間金具6にかしめ固定されている。
特公平7-26664号公報
ところで、上記の外筒金具2は、通常、サスペンションリンク等の相手側部材に圧入固定して用いられるが、近年の自動車部品の軽量化の要望から相手側部材のアルミ化に伴なって外筒金具2も同様のアルミニウムで形成することが検討されている。しかし、外筒金具2をアルミニウムで形成する場合であっても、製造コストの低減の観点から中間金具6は鉄系材料で形成することが望まれており、この要望を満たそうとすると、上記従来の防振装置は以下のような不具合を生じる。
即ち、上記従来の防振装置の場合、図9中の拡大部分で示すように、組付けを完了した状態において中間金具6の外周面と軸方向の外側端とが外筒金具2に接触し、しかも、中間金具6と外筒金具2の両者が外部に露出した構造となっているため、中間金具6と外筒金具2にまたがって塩水等の電解液aが付着すると、中間金具6と外筒金具2のうちの化学的に卑である側の金属材料(アルミニウムと鉄の場合、アルミニウム側。)に電食を生じ、それによって製品の早期劣化を招き易くなる。
そこで本発明は、塩水等の電解液が付着した場合であっても中間金具や外筒金具の電食を確実に防止できるようにして耐久性に優れた液体封入型防振装置とその製造方法を提供しようとするものである。
上述した課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、内筒金具の両端部とその外周側に配置された外筒金具の両端部の間が夫々ゴム弾性体から成る端部壁によって封止され、この両側の端部壁の間に液室が形成された液体封入型防振装置にして、前記各端部壁のゴム弾性体が前記内筒金具の外周面に加硫接着される一方で、そのゴム弾性体の各外周面に前記外筒金具と異なる金属から成る中間金具が加硫接着され、こうして形成された内部ユニットが前記外筒金具に挿入され、この外筒金具が縮径されてその両端部が前記中間金具にかしめ固定されたものにおいて、前記各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端まで回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片によって中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のかしめ端の間をシールするようにした。この発明の場合、中間金具の内周面側がゴム弾性体によって完全に被覆されると共に、中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のかしめ端の間がゴム弾性体の延出片によってシールされ、塩水等の電解液が中間金具に付着することがなくなる。
請求項2に記載の発明は、さらに各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端から外周面にかけて回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片によって中間金具と外筒金具を非接触にした。したがって、この発明においては、ゴム弾性体の傷付き等によって中間金具が外部に露出することがあっても、中間金具と外筒金具が直接接触する部分がないために、これらに電食は生じなくなる。
請求項3に記載の発明は、内筒金具の両端部とその外周側に配置された外筒金具の両端部の間が夫々ゴム弾性体から成る端部壁によって封止され、前記各端部壁は、前記内筒金具の外周面に加硫接着される一方で、そのゴム弾性体の各外周面に前記外筒金具と異なる金属から成る中間金具が加硫接着され、前記各端部壁の間に液室が形成された液体封入型防振装置の製造方法であって、前記中間金具は、前記各端部壁の外周面にそれぞれ加硫接着された一対の円筒部と、前記一対の円筒部を連結する梁部とからなり、金型成形によって、ゴム弾性体を介して連結された前記内筒金具と前記中間金具とからなる内部ユニットを前記外筒金具に挿入し、この外筒金具を縮径してその両端部を前記中間金具の円筒部にかしめ固定する液体封入型防振装置の製造方法において、前記内部ユニットを製造する際に用いる金型は、該金型が型閉めされた際に前記中間金具の前記各円筒部の前記液室側端面に当接する突起部を備え、前記突起部によって、前記中間金具の軸方向の外側端が前記金型から離間した状態で、該中間金具が該金型のキャビティ内に支持されていることを特徴としている。これによって、中間金具の外周面に十分な量のゴム弾性体を加硫接着することができる。
以上のように請求項1に記載の発明は、各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端まで回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片によって中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のかしめ端の間をシールすることにより、中間金具が外部にまったく露出しないようにしたため、塩水等の電解液が中間金具と外筒金具にまたがって付着することによるこれらの部材の電食を確実に防止することができる。
請求項2に記載の発明は、さらに各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端から外周面にかけて回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片によって中間金具と外筒金具を非接触にしたため、万一、ゴム弾性体の傷付き等によって中間金具に塩水等の電解液が接触することがあっても中間金具や外筒金具の電食をより確実に防止することができる。
請求項3に記載の発明は、中間金具の各円筒部の液室側端面に当接する突起部によって、中間金具を金型のキャビティ内に支持することで、中間金具の外周面に十分な量のゴム弾性体を加硫接着することができ、中間金具と外筒金具とがゴム弾性体によって遮断されるため、中間金具や外筒金具の電食を確実に防止することができる。
次に、本発明の一実施形態を図1,図2に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる液体封入型防振装置を示し、この防振装置は全体が略円柱状に形成され、内筒金具11とその外周側に配置されたアルミニウム製の外筒金具12とが、ゴム弾性体から成る一対の端部壁13,13によって連結されている。
両側の端部壁13,13の間にはシリコンオイル等の液体が充填される液室14が内筒金具11を挟んで上下2ヶ所に形成され(図中液室14は一方のみ示す。)、これらの液室14,14が後述するオリフィス15によって互いに連通している。このオリフィス15は、内筒金具11と外筒金具12が上下方向に相対変位したときの液室14,14相互間の液体の流通を許容し、このときに液体に抵抗を付与することによって入力振動を減衰する。
ここで、両側の各端部壁13を構成するゴム弾性体は内筒金具11の外周域において一体化されており、このゴム弾性体の内周面は内筒金具11の外周面に対して型成形時に加硫接着されている。そして、このゴム弾性体の外周面には鉄系金属から成る以下の中間金具16が加硫接着されている。
即ち、中間金具16は、前記各端部壁13の外周面に加硫接着される二つの円筒部16a,16bと、これらの円筒部16a,16bを連結する一対の梁部16cとを備えており、各梁部16cは両円筒部16a,16bの外周面に対して中央部分が縮径した円弧形状となっている。この各梁部16cは外筒金具12の内周面との間で断面方形状の通路を形成し、この通路が液室14,14間を連通する前記オリフィス15を構成するようになっている。尚、梁部16cの内周面側は両側の端部壁13に連続する前記ゴム弾性体に加硫接着されている。
そして、以上のように端部壁13のゴム弾性体に内筒金具11と中間金具16が接着一体化された内部ユニットは、液室14内に充填すべく液体を満たした液槽内において外筒金具12に挿入され、その状態において外筒金具12を絞って縮径すると共に同金具12の軸方向の端部をかしめることによって外筒金具12と一体化されている。
ここで、中間金具16に加硫接着される端部壁13のゴム弾性体は、図2に示すように、中間金具16の軸方向の外側端まで回り込むように延設され、その延出片17が中間金具16の内周面から少なくとも中間金具16の軸方向の外側端の外周コーナ近傍までを完全に被覆するようになっている。そして、延出片17は前述のように外筒金具12の端部が最終的にかしめられたときに、図1に示すように、外筒金具12の軸方向のかしめ端12aによって押し潰され、その結果として中間金具16の軸方向の外側端と外筒金具12のかしめ端12aの間をシールするようになっている。
したがって、この防振装置の場合、外筒金具12の端部のかしめを完了した時点で中間金具16がゴム弾性体によって完全に外部から遮蔽されることとなり、実使用時に塩水等の電解液が中間金具16に付着することはなくなる。このため、この防振装置に塩水等の電解液が付着するこてがあっても、その電解液を媒体としてアルミニウム製の外筒金具12と鉄系金属からなる中間金具16の間に電食が生じることはなく、耐久性は従来のものに比較して大幅に向上する。
尚、図1,図2に示した実施形態は端部壁13のゴム弾性体を中間金具16の軸方向の外側端まで回り込ませたものであるが、このゴム弾性体は、図3,図4に示すように、さらに中間金具16の軸方向の外側端から外周面にかけて回り込ませるようにしても良い。
このようにゴム弾性体を中間金具16の外周面まで回り込ませると、前述の実施形態と同様に延出片17aによって中間金具16の軸方向の外側端と外筒金具12のかしめ端の間をシールすることができるうえ、中間金具16と外筒金具12を完全に非接触にすることができる。つまり、図3,図4に示した実施形態の場合、中間金具16の端面は延出片17aによって完全に被覆されるために外筒金具12のかしめ端12aとは当然に接触することはなく、また、中間金具16の外周面はその外周側コーナ近傍まで延出した延出片17aの厚みによって外筒金具12との間で非接触状態が維持されている。
したがって、この実施形態の防振装置は、中間金具16を外部から遮蔽したことによって前述の実施形態と同様に中間金具16への電解液の付着を防止することができるうえ、万一、ゴム弾性体の傷付き等によって中間金具16が電解液に触れることがあっても、中間金具16と外筒金具12を非接触状態に維持することができるために、外筒金具12の電食は確実に防止することができる。
次に、上述した実施形態の防振装置の製造方法を、図3に示す実施形態を例にとって説明する。
内部ユニットは、図5に示すように、金型20に内筒金具11及び中間金具16をセットし、両端部壁13,13を構成するゴム弾性体をこの金型20内で加硫成形することによって製造される。
金型20は、中間金具16の軸方向、すなわち図5における上下方向に開閉移動する上型20a及び下型20bと、中間金具16の半径方向、すなわち図5における左右方向に開閉移動する一対の中型20c,20cとから構成されている。 金型20の型閉めの手順は、まず内筒金具11と中間金具16とがセットされた下型20bに対して、中型20c,20cが型閉めされ、ついで上型20aが型閉めされる。
上型20a及び下型20bには、内筒金具11の端部内周面の全周に亙って密接する略円錐台形状の突起部25が設けられており、これら突起部25によって、内筒金具11の位置決めが行われている。尚、突起部25の先端側は、内筒金具11の内周面に当接することはない。
また、上型20a及び下型20bには、中間金具16の軸方向の外側端となる上記中間金具16の円筒部16a,16bの外側端縁が収容される円筒形状の凹部21a,21bがそれぞれ形成されているが、これらの凹部21a、21bは、円筒部16a,16bよりも僅かに大径に形成され、かつ型閉めされた際の凹部21a,21bの底面間の距離が、中間金具の長さよりも僅かに長くなるよう形成されている。つまり、上型20a及び下型20bでは、中間金具16の位置決めは行われない。
一方、中間金具16に位置決めは、一対の中型20c,20cによって行われている。この際、中間金具16の外周面22には延出片17aを形成するため、中間金具16の円筒部16a,16bの内側の端面に中型20cの一部を接触させることで、中間金具16の金型20内の位置決めが行われている。
ここで、中型20cについて、図6を用いて詳述する。尚、一対の中型20c,20cは略同一形状であるので、便宜上、図5における右側の中型20cを例にとって説明する。
中型20cは、中間金具16の円筒部16a、16bの外周面22a,22b及び梁部16cの外周面22cに沿った曲面24を備えている。この曲面24には、中間金具16の梁部16cを挟み、かつ両円筒部16a,16bの間に位置して、この中間金具16の内周側に向かって突出する一対の膨出部26,26が形成されている。これら膨出部26,26によって、内部ユニットと外筒金具12とを組み付けた際に、両者の間に液室14が画成される。
膨出部26の上部壁28及び下部壁30には、断面略矩形の細長い突起部32が、中型20cの開閉方向、すなわち図5における左右方向に沿って形成されている。
そして、この膨出部26の肉厚は、曲面24側の基端が最も厚肉となっており、円筒部16a,16b内周側の先端に向かうにつれて徐々に薄肉となっている(図5のB部を参照)。詳しくは、各突起部32,32のうち、曲面24近傍の部分(図5のC部を参照)のみが、互いに対向する各円筒部16a,16bの各内側端面34,34(後述する図7を参照)、すなわち、液室14側に位置する端面にそれぞれ当接するよう、各膨出部26の肉厚は設定されている。
また、中型20cの曲面24に隣接する部分には、上記膨出部26,26の図6における上下にそれぞれ位置し、円筒部16a,16bの外周面22a,22bにそれぞれ対向する対向部38a,38bが形成されている。
図6における上下方向の両端縁となる、対向部38aの上端縁41及び対向部38bの下端縁42は、それぞれ全周に亙ってテーパー状に切り欠かれており、中型20c,20cが型閉めされても両円筒部16a,16bに対してそれぞれ離間するよう構成されている。
すなわち、金型20が型閉めされた際には、上端縁41及び下端縁42は、それぞれ上述した上型20a及び下型20bの凹部21a,21bと連続して延出片17aを形成するべくキャビティを画成している。つまり円筒部16a,16bの外側端縁は、金型20が型閉めされた際に、金型20に対して離間している。
また、これら対向部38a,38bと膨出部26,26の境界部分にはそれぞれ凹溝40,40が形成されており、上記各外周面22a,22bの液室14側端縁にもゴム弾性体が加硫接着されるよう構成されている。
尚、43は、オリフィス15を形成するオリフィス突起である。
中型20cが型閉方向あるいは型開方向に移動している際には、膨出部26、26の先端が薄肉となっているため、中間金具16は中型20cによって保持固定されていないが、一対の中型20c,20cが互いに当接し、型閉めされた際には、各円筒部16a,16bの液室14側端面、すなわち上部壁28あるいは下部壁30に対向する各円筒部16a,16bの内側端面34に各突起部32(図5のC部を参照)が当接する。そして、これらの突起部32によって、中間金具16が中型20cに保持固定される。
そのため、図7及び図8に示すように、各端部壁13,13には、突起部32によって溝部36が形成されている。これら溝部36の両端においては、各突起部32がそれぞれ円筒部16a,16bの各内側端面34,34に当接しているため、各内側端面34,34が露出している。
また、対向部38aの上端縁41及び対向部38bの下端縁42が、それぞれ上型20a及び下型20bの凹部21a,21bと連続してキャビティを形成するため、中間金具16の端面は延出片17aによって完全に被覆される
このように、内部ユニットを成形する際に、中間金具16の円筒部16a、16bの各内側端面34,34を、これらの円筒部16a,16bの軸方向外側に向かって内側から押し広げるように突起部32,32で支持することにより、円筒部16a,16bの外側端縁、すなわち中間金具16の軸方向の外側端を金型20から離間させることができるので、中間金具16の外周面22、すなわち円筒部16a,16bの各外周面22a,22bに十分な量のゴム弾性体からなる延出片17aを加硫接着することができ、内部ユニットと外筒金具12とを組み付けた際に、中間金具16と外筒金具12とが完全に非接触となり、両者間で電食が発生してしまうことを確実に防止することができる。
このように、内部ユニットを成形する際に、中間金具16の円筒部16a、16bの各内側端面34,34を、これらの円筒部16a,16bの軸方向外側に向かって内側から押し広げるように突起部32,32で支持することにより、円筒部16a,16bの外側端縁、すなわち中間金具16の軸方向の外側端を金型20から離間させることができるので、中間金具16の外周面22、すなわち円筒部16a,16bの各外周面22a,22bに十分な量のゴム弾性体からなる延出片17aを加硫接着することができ、内部ユニットと外筒金具12とを組み付けた際に、中間金具16と外筒金具12とが完全に非接触となり、両者間で電食が発生してしまうことを確実に防止することができる。
また、中間金具16は、型閉めされた状態で中型20cに確実に保持固定されるので、金型20に中間金具16をセットする際に生じるセットずれを確実に防止することができる。
尚、突起部32は、膨出部26の上部壁28及び下部壁30の双方に必ずしも設ける必要はなく、一対の中型20c、20cを型閉めした際に中間金具16が保持固定されるなら適宜減らすこともできる。
また、型閉めした際に、対向部38a,38bを円筒部16a,16bの外周面22a,22bから完全に離間させ、外周面22a,22b全体にゴム弾性体を加硫接着するようにしてもよい。
11…内筒金具
12…外筒金具
12a…かしめ端
13…端部壁
14…液室
16…中間金具
17…延出片
12…外筒金具
12a…かしめ端
13…端部壁
14…液室
16…中間金具
17…延出片
Claims (3)
- 内筒金具の両端部とその外周側に配置された外筒金具の両端部の間が夫々ゴム弾性体から成る端部壁によって封止され、この両側の端部壁の間に液室が形成された液体封入型防振装置にして、前記各端部壁のゴム弾性体が前記内筒金具の外周面に加硫接着される一方で、そのゴム弾性体の各外周面に前記外筒金具と異なる金属から成る中間金具が加硫接着され、こうして形成された内部ユニットが前記外筒金具に挿入され、この外筒金具が縮径されてその両端部が前記中間金具にかしめ固定されたものにおいて、
前記各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端まで回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片によって中間金具の軸方向の外側端と外筒金具のかしめ端の間をシールしたことを特徴とする液体封入型防振装置。 - 各端部壁のゴム弾性体を中間金具の軸方向の外側端から外周面にかけて回り込ませ、この回り込ませたゴム弾性体の延出片によって中間金具と外筒金具を非接触にしたことを特徴とする請求項1に記載の液体封入型防振装置。
- 内筒金具の両端部とその外周側に配置された外筒金具の両端部の間が夫々ゴム弾性体から成る端部壁によって封止され、前記各端部壁は、前記内筒金具の外周面に加硫接着される一方で、そのゴム弾性体の各外周面に前記外筒金具と異なる金属から成る中間金具が加硫接着され、前記各端部壁の間に液室が形成された液体封入型防振装置の製造方法であって、
前記中間金具は、前記各端部壁の外周面にそれぞれ加硫接着された一対の円筒部と、前記一対の円筒部を連結する梁部とからなり、金型成形によって、ゴム弾性体を介して連結された前記内筒金具と前記中間金具とからなる内部ユニットを前記外筒金具に挿入し、この外筒金具を縮径してその両端部を前記中間金具の円筒部にかしめ固定する液体封入型防振装置の製造方法において、
前記内部ユニットを製造する際に用いる金型は、該金型が型閉めされた際に前記中間金具の前記各円筒部の前記液室側端面に当接する突起部を備え、前記突起部によって、前記中間金具の軸方向の外側端が前記金型から離間した状態で、該中間金具が該金型のキャビティ内に支持されていることを特徴とする液体封入型防振装置の製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050603 |