JP2001182094A - 土質材料用混合処理ユニットと土質材料製造装置と土質材料製造システムと土質材料製造方法 - Google Patents

土質材料用混合処理ユニットと土質材料製造装置と土質材料製造システムと土質材料製造方法

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JP2001182094A
JP2001182094A JP36613699A JP36613699A JP2001182094A JP 2001182094 A JP2001182094 A JP 2001182094A JP 36613699 A JP36613699 A JP 36613699A JP 36613699 A JP36613699 A JP 36613699A JP 2001182094 A JP2001182094 A JP 2001182094A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】土質材料を得るための混合処理技術として均質
混合性・高速処理性・閉塞の自動回避・破壊に対する自
衛機能・設備の簡潔性などを満足させることのできる土
質材料用混合処理ユニット・土質材料製造装置・土質材
料製造システム・土質材料製造方法などを提供する。 【解決手段】土質材料用混合処理ユニットは縦型筒体3
4と邪魔板45と弾性体55とを備えている。邪魔板4
5が縦型筒体34内に配置されている。縦型筒体34の
一部に設けられて邪魔板45上部を保持している支点部
54が邪魔板45を回動自在に吊り支えているととも
に、邪魔板表面とこれに対応する縦型筒体内面部とが互
いに対面している。邪魔板裏面と縦型筒体壁とにわたり
介在かつ保持された弾性体が55邪魔板45の下部側を
弾力的に支持していて、弾性体55で支持された邪魔板
45がその下端側を縦型筒体34内面から遊離させて傾
斜している。邪魔板45の回動変位にともなって開口面
積の変化する材料落下口60が邪魔板45下端と縦型筒
体34内面との間に残存している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土木・建築・その他
の分野で用いられる土質材料を製造するための技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】土構造物を構成している土質材料として
は玉石・砂利・砂・シルト・粘土やそれらの複合物が広
く知られている。天然の土質材料については「そのまま
用いる」「選別して用いる」「加工して用いる」「改良
材を添加して用いる」など種々の用法がある。なかでも
土木・建築の分野では、土構造物に関する「力学的特性
(圧縮性・圧密性・剪断抵抗・破壊強度)」「物理的特
性(粒度分布・含水量・比重)」「透水性」などについ
て所定の要求を満たすため、土質材料に改良材を加える
ことが少なくない。
【0003】土木や建築の工事における最近の傾向とし
て、現地発生土砂をその現場で有効利用するという原位
置固化処理が推進されている。これは現地発生土砂の処
分に要していた労力・費用・その他を削減し、現地発生
土砂を廃棄物として出さないというのであるから、トー
タル的なコストダウンだけでなく廃棄物のゼロエミッシ
ョンにも貢献する。
【0004】現地発生土砂(土質材料)を用いて所要特
性の土構造物を造成するときは、多くのケースで現地発
生土砂の土質改良を余儀なくされる。土質改良に関する
古典的な手法では、バックホウ・スタビライザ・パグミ
ル・振動スクリーンなどを用いて土砂と改良材とを混合
していたが、これらは電気的・機械的な動力を利用して
行うものであるため、設備に多額の費用を要することが
指摘されていた。とくに閉塞を起こすおそれのある振動
スクリーンでは、スクリーン閉塞を解消するために費や
すロスタイムが作業停滞の一因にもなっていた。土質改
良技術については、文献(特開昭63−217015
号公報)・文献(特開平6−320526号公報)・
文献(特開平10−280471号公報)でみられる
ようにその後も開発されている。
【0005】上記のうちで文献の技術は、ベルトコン
ベアで運搬される土砂の自然落下に着目して土砂と改良
材とを混合するというものである。文献の技術につい
て要点のみ簡単に説明すると、これはベルトコンベアの
中心線と直交する板体にて混合用ダンパを構成し、該板
体の正面中央に邪魔板やバーを設けている。文献の技
術によるときは、層状化した材料が邪魔板やバーに衝突
してここを通過する過程で剪断(分散)され、その後に
材料が再集合する。ゆえに文献の技術は、かかる分散
・集合の繰り返しによって材料相互が均質に混合される
という。
【0006】一方、文献の技術も、土砂の自然落下に
着目して土砂と改良材とを混合する点で文献の技術と
軌を一にしている。すなわち文献の技術は、並列した
一群の邪魔部材列を一組とし、各組の邪魔部材列が上下
間隔をおいて互いに交差するようこれらを縦型筒体内に
設けている。文献の技術では、材料が並列状態の各邪
魔部材に衝突してここを通過するときや通過した後に上
記と同様の分散・集合が生じる。しかも上段の邪魔部材
列と下段の邪魔部材列とが互いに交差していることによ
って材料の攪拌作用がさらに生じる。ゆえに文献の技
術は材料相互がより均質に混合されるという。
【0007】残る文献の技術は、並列した一群の邪魔
部材列と逆円錐リング形の衝突滑落板とを上下交互に配
置して縦型筒体内に設けたものである。邪魔部材につい
てはその一部にバネを用いる提案もしている。文献の
技術においても、並列状態の各邪魔部材に材料が衝突す
るのであるから上記と同様の分散・集合が生じる。それ
に各邪魔部材は材料衝突時の衝撃を受けて絶え間なく振
動する。したがって文献の技術では、材料が各邪魔部
材に付着せず、各邪魔部材間が材料で目詰まりすること
もないという。文献の技術は、また、文献の技術に
起こりがちな後述の課題をこのような手段で解決すると
いう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】文献の技術における
邪魔部材やバーは固定されていて動かない。材料はこの
ような部材に衝突して壊れた後、これらの隙間を通過す
るだけであるから土塊などは十分に崩壊せず、混合の均
質性も期待値を下回る。とくに現地発生土砂について
は、平均外径200〜300mmの礫が高い頻度で混入
しているので、その種の礫によって邪魔部材やバーの箇
所が閉塞する。これの復旧には多くの労力や時間を裂か
ねばならない。それよりも重大なトラブルは、重力の加
速を受けて高速落下する大径礫の衝突エネルギによって
邪魔部材やバーが破壊されることである。これによる設
備のダメージは大きく、修復・作業停滞・その他を含め
た損害額は閉塞のケースをはるかに上回る。しかも修復
は破壊防止につながらないから、こうした破壊事故が再
発する。これは文献が指摘している課題の一つでもあ
る。
【0009】文献の技術は、複数組の邪魔部材列が上
下間隔をおいて互いに交差するようこれらを縦型筒体内
に設けている。すなわち文献の技術も、各邪魔部材が
隙間を介在して篩い構造を呈しているのであるから、閉
塞や部材破壊など既述のトラブルを発生するおそれがあ
る。
【0010】文献の技術では材料衝突時の衝撃を受け
て各邪魔部材が絶え間なく振動する。振動する邪魔部材
に対しては材料の付着や閉塞が起こりがたい。とはい
え、この文献技術の邪魔部材列も格子や櫛歯のような篩
い構造であるから、隣接する邪魔部材相互の間隙よりも
大きな礫が落下してきたときには、前記文献技術と同様
に閉塞の生じるおそれがある。それに大径礫の衝突に対
する部材保護対策も十分とはいえない。
【0011】
【発明の目的】本発明は上述のごとき技術的課題に鑑
み、この種の混合処理技術として均質混合性・高速処理
性・閉塞の自動回避・破壊に対する自衛機能・設備の簡
潔性などを満足させることのできる土質材料用混合処理
ユニット・土質材料製造装置・土質材料製造システム・
土質材料製造方法などを提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
土質材料用混合処理ユニットは、所期の目的を達成する
ために下記の課題解決手段を特徴とする。すなわち請求
項1記載の土質材料用混合処理ユニットは、縦型筒体と
邪魔板と弾性体とを備えていること、および、邪魔板が
縦型筒体内に配置されていること、および、縦型筒体の
一部に設けられて邪魔板上部を保持している支点部が邪
魔板を回動自在に吊り支えているとともに、邪魔板表面
とこれに対応する縦型筒体内面部とが互いに対面してい
ること、および、邪魔板裏面と縦型筒体壁とにわたって
介在かつ保持された弾性体が邪魔板の下部側を弾力的に
支持しているとともに、弾性体で支持された邪魔板がそ
の下端側を縦型筒体内面から遊離させて傾斜しているこ
と、および、邪魔板の回動変位にともなって開口面積の
変化する材料落下口が邪魔板下端と縦型筒体内面との間
に残存していることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項2に係る土質材料用混合処
理ユニットは、所期の目的を達成するために下記の課題
解決手段を特徴とする。すなわち請求項2記載の土質材
料用混合処理ユニットは、縦型筒体と邪魔板と弾性体と
を備えていること、および、一対の邪魔板が縦型筒体内
に配置されていること、および、縦型筒体の一部と他部
に設けられて各邪魔板上部を保持している一対の支点部
がこれら邪魔板を回動自在に吊り支えているとともに、
縦型筒体内において両邪魔板の表面が互いに対面してい
ること、および、一方の邪魔板裏面と縦型筒体壁との間
ならびに他方の邪魔板裏面と縦型筒体壁とにわたり介在
かつ保持されたそれぞれの弾性体が各邪魔板の下部側を
弾力的に支持しているとともに、各弾性体で支持された
各邪魔板がこれらの下端側を縦型筒体内面から遊離させ
て傾斜していること、および、各邪魔板の回動変位にと
もなって開口面積の変化する材料落下口が両邪魔板の下
端間に残存していることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項3に係る土質材料用混合処
理ユニットは、所期の目的を達成するために下記の課題
解決手段を特徴とする。すなわち請求項3記載の土質材
料用混合処理ユニットは、縦型筒体と邪魔板と弾性体と
取付部材とを備えていること、および、一対の邪魔板が
縦型筒体内に配置されていること、および、縦型筒体内
を径方向に横切る態様で該筒体内に架設されたものであ
って両邪魔体の上部を保持している支点部がこれら邪魔
板を回動自在に吊り支えているとともに、両邪魔板の表
面とこれらに対応する各縦型筒体内面部とが互いに対面
していること、および、両邪魔板の裏面間に配置された
取付部材が縦型筒体内を横切る態様で該筒体内に架設さ
れていること、および、取付部材と各邪魔板裏面とにわ
たり介在かつ保持されたそれぞれの弾性体がこれら邪魔
板の下端側を弾力的に支持しているとともに、各弾性体
で支持された各邪魔板がこれらの下端側を縦型筒体内面
側へ接近させて傾斜していること、および、各邪魔板の
回動変位にともなって開口面積の変化する材料落下口
が、一方の邪魔板下端とこれに対応する縦型筒体内面部
との間ならびに他方の邪魔板下端とこれに対応する縦型
筒体内面部との間にそれぞれ残存していることを特徴と
する。
【0015】本発明の請求項4に係る土質材料用混合処
理ユニットは、請求項3記載のものにおいて、保護部材
が縦型筒体内の支点部直上に配置されていて該保護部材
が縦型筒体内を横切る態様で該筒体内に架設されている
ことを特徴とする。
【0016】本発明の請求項5に係る土質材料製造装置
は、所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を
特徴とする。すなわち請求項5記載の土質材料製造装置
は、請求項1記載の混合ユニットを二つ以上備えている
こと、および、これら混合ユニットが上下に連結されて
一体化されていること、および、上下に隣接する二つの
混合処理ユニットについて、上位側にある混合ユニット
の邪魔板と下位側にある混合ユニットの邪魔板とが周方
向に位置ずれしていることを特徴とする。
【0017】本発明の請求項6に係る土質材料製造装置
は、所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を
特徴とする。すなわち請求項6記載の土質材料製造装置
は、二種の混合処理ユニットとして請求項2記載のもの
と請求項3または4記載のものとをそれぞれ一つ以上備
えていること、および、これら混合処理ユニットが上下
に連結されて一体化されていること、および、上下に隣
接する二つの混合処理ユニットについて、上位側にある
混合処理ユニットと下位側にある混合処理ユニットとが
互いに異種のものであることを特徴とする。
【0018】本発明の請求項7に係る土質材料製造シス
テムは、所期の目的を達成するために下記の課題解決手
段を特徴とする。すなわち請求項7記載の土質材料製造
システムは、運搬物を加速して搬送するためのコンベア
式の運搬装置と請求項5または6記載の土質材料製造装
置とを備えているとともに、相対的に前段の運搬装置と
相対的に後段の土質材料製造装置とが相互に隣接して装
置結合されていること、および、運搬装置の端末側が土
質材料製造装置の上端部に向けて下り勾配で傾斜してい
ることを特徴とする。
【0019】本発明の請求項8に係る土質材料製造方法
は、所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を
特徴とする。すなわち請求項8記載の土質材料製造方法
は、請求項5または6記載の土質材料製造装置を用いる
土質材料の製造方法において、縦型筒体の上端部から該
筒体内に投入されて自由落下する土質材料用の原材料や
添加物を縦型筒体内における上下複数段の各邪魔板に順
次衝突させ、そのときの衝撃を邪魔板自身で緩和しつつ
原材料と添加物を邪魔板の反発力や振動で攪拌混合する
とともに、該混合後の原材料や添加物を邪魔板の誘導す
る方向へ変換させること、および、縦型筒体内の材料落
下口が原材料や添加物で閉塞されたときには、該閉塞物
荷重で邪魔板を押し下げて材料落下口の口径を大きくし
つつ口径の大きくなった材料落下口より閉塞物を落下さ
せることを特徴とする。
【0020】本発明の請求項9に係る土質材料製造方法
は、所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を
特徴とする。すなわち請求項9記載の土質材料製造方法
は、請求項7記載の土質材料製造システムを用いる土質
材料の製造方法において、土質材料用の原材料や添加物
を運搬装置で運搬しながら加速し、この運搬過程で加速
された原材料や添加物を運搬装置の端末側から土質材料
製造装置の縦型筒体内に投入すること、および、縦型筒
体の上端部から該筒体内に投入されて自由落下する原材
料や添加物を縦型筒体内にある上下複数段の各邪魔板に
順次衝突させ、そのときの衝撃を邪魔板自身で緩和しつ
つ原材料と添加物を邪魔板の反発力や振動で攪拌混合す
るとともに、該混合後の原材料や添加物を邪魔板の誘導
する方向へ変換させること、および、縦型筒体内の材料
落下口が原材料や添加物で閉塞されたときには、該閉塞
物荷重で邪魔板を押し下げて材料落下口の口径を大きく
しつつ口径の大きくなった材料落下口より閉塞物を落下
させることを特徴とする。
【0021】本発明の請求項10に記載された土質材料
製造方法は請求項9記載の方法において、運搬装置によ
る運搬物の搬送速度を100〜200m/分にすること
を特徴とする。
【0022】
【作用】本発明の請求項1〜4に係る土質材料用混合処
理ユニットは上端側に支点部をもつ回動自在な邪魔板を
縦型筒体内に備えており、邪魔板は下端部を弾性体によ
り弾力的に支持されて傾斜している。縦型筒体には、ま
た、邪魔板下端と対応するところに材料落下口がある。
かかる混合処理ユニットにおいて、縦型筒体の上端側か
ら該筒体内に投入されて自由落下する原材料や添加物
は、邪魔板の表面(傾斜面)に衝突して弾け飛び、材料
落下口より落下する。このときの邪魔板は原材料や添加
物の衝突エネルギを受けて振動(自励振動)する。振動
状態の邪魔板には、たとえ湿気を帯びた原材料や添加物
であってもこれらが付着しがたい。したがって縦型筒体
内に連続投入された原材料や添加物が邪魔板に順次落下
衝突するというケースでも、それらが邪魔板に付着した
り堆積成長したりすることはない。邪魔板は、また、弾
性体で上記のごとく支持されているものである。このよ
うな邪魔板については、その下端部を弾性体に抗して下
方へ押し込むことができ、そうすることで材料落下口の
口径が大きくなる。したがって原材料や添加物によって
材料落下口が閉塞されるというケースのときは、邪魔板
に対する閉塞物荷重(原材料や添加物の重量)が弾性体
の支持力を上回ったときに邪魔板の下端側が下方へ押し
込まれて材料落下口の口径が大きくなり、口径の大きく
なった材料落下口より閉塞物が自然落下する。閉塞物が
なくなると、邪魔板は弾性体の復元力で元の傾斜状態に
復帰する。これは仮に材料落下口が閉塞されたとして
も、閉塞物の荷重と邪魔板の巧みな動きによってそれを
自動的に解消するということである。邪魔板は落下物が
衝突したときにも弾性体に抗して回動し、その際の衝撃
を緩和する。これが衝撃に対する邪魔板の自衛機能であ
る。したがって邪魔板には破壊が起こりがたい。請求項
3記載の混合処理ユニットであって請求項4でいうとこ
ろの保護部材が支点部上にあるものは、大きな材料(礫
など)が支点部に衝突しなくなる。これは支点部を保護
するうえで望ましい。
【0023】本発明の請求項5に係る土質材料用混合処
理装置は請求項1記載の混合ユニットが複数組み合わさ
れたもの、また、本発明の請求項6に係る土質材料用混
合処理装置は請求項2記載の混合処理ユニットと請求項
3または4記載の混合処理ユニットとが組み合わされた
ものである。請求項5記載の装置では、原材料や添加物
が各邪魔板に順次落下衝突したとき、これにともなう各
邪魔板の反発力や振動によって原材料と添加物との攪拌
混合が行われる。請求項5記載の装置は、また、各邪魔
板が周方向の異なる位置に配置されているから、各邪魔
板に順次衝突しながら落下する原材料や添加物は旋回作
用も受ける。こうした邪魔板の反発力・振動・旋回によ
る相乗効果として原材料と添加物との攪拌作用が高まる
から、請求項5記載の装置によるときは均質に混合され
た土質材料が得られる。請求項6記載の装置でも、原材
料や添加物が落下衝突したときの邪魔板反発力や邪魔板
振動によって両材料の攪拌混合が行われるが、この場合
は、上下に隣接する各一対の邪魔板のうちの一方がV形
で、他方が逆V形を呈しているから、各対の邪魔板に衝
突しながら落下する原材料や添加物は、V形をなす両邪
魔板によって集合したり逆V形をなす両邪魔板によって
分散したりする。すなわち請求項6記載の装置によると
きは、邪魔板の反発力・振動・集合・分散などによる高
度の攪拌作用で原材料と添加物とが均質に混合されるか
ら、上記と同じく良質の土質材料が得られる。請求項5
・6記載の装置において、原材料や添加物が邪魔板に付
着しないことや材料落下口が閉塞されないことは、段落
[0022]に記載したとおりである。
【0024】本発明の請求項7に係る土質材料製造シス
テムは前段の運搬装置と後段の土質材料製造装置とが装
置結合されたものである。さらにいうと、この場合の土
質材料製造装置は請求項5または6記載のものからな
る。かかる製造システムは原材料や添加物の供給から土
質材料の製造までを一連の流れ作業で行う。すなわち、
運搬装置は原材料や添加物を適量ずつ連続的に運搬しな
がらこれらを加速する。加速されて運搬装置の端末側に
至った原材料や添加物は、ここから土質材料製造装置の
縦型筒体内に高速で投入される。そしてこれらを受け入
れた土質材料製造装置が、原材料と添加物を既述のよう
に攪拌混合して均質な土質材料をつくる。請求項7記載
の製造システムでは一連の流れ作業が生産性を高める。
しかも原材料や添加物を加速して縦型筒体内に投入する
という請求項7記載の製造システムでは、加速により高
速化された材料が邪魔板に衝突するのであるから邪魔板
の受ける衝撃力が増大し、それが材料相互の混合を促進
させる。ゆえに請求項7記載の製造システムでは、高速
混合処理による高い生産性を維持しながら高品質の土質
材料を得ることができる。
【0025】本発明の請求項8に係る土質材料製造方法
は請求項5または6記載の土質材料製造装置を用いて当
該方法を実施する。したがって請求項8記載の方法も、
高品質の土質材料を製造するというときに既述の均質混
合性や閉塞の自動回避などを期待することができる。
【0026】本発明の請求項9に係る土質材料製造方法
は、請求項7記載の土質材料製造システムを用いて当該
方法を実施する。したがって請求項9記載の方法も、高
品質の土質材料を製造するというときに既述の均質混合
性・高速処理性・閉塞の自動回避などを期待することが
できる。この場合において、請求項9記載のごとく運搬
装置による運搬物の搬送速度を100〜200m/分に
すると、土質材料の生産性がより高まる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明に係る土質材料用混合処理
ユニット・土質材料製造装置・土質材料製造システム・
土質材料製造方法など、これらの実施形態を添付の図面
に基づき説明する。
【0028】図1に例示かつ略示された土質材料製造シ
ステムは、材料供給装置11・運搬装置21・土質材料
製造装置31・材料搬出装置81などの組み合わせから
なる。
【0029】図1において、材料供給装置11は二つの
供給部12・15を備えている。原材料供給用であると
ころの一方の供給部12は、これの要部が周知のホッパ
13と周知のベルト式フィーダ14とで構成されてい
る。添加物供給用であるところの他方の供給部15は、
これの要部が周知のサイロ16と周知の添加物用フィー
ダ17とで構成されており、これらサイロ16・フィー
ダ17間が連絡パイプ18で接続されている。
【0030】図1を参照して、ここに例示された運搬装
置21は、複数のベルトコンベア22・23・24を組
み合わせることにより構成されている。各ベルトコンベ
ア22・23・24はいずれも運搬物を100〜200
m/分の搬送速度で運搬することのできる高速型であ
る。そしてこれらは、コンベアベルト22が前段、コン
ベアベルト23が中段、コンベアベルト24が後段とい
うように配置されて一連に組み合わされている。各ベル
トコンベア22・23・24の姿勢について、前段のコ
ンベアベルト22や中段のコンベアベルト23は運搬物
を斜め上方に向けて搬送すべく昇り勾配で傾斜している
が、後段のコンベアベルト24は運搬物を斜め下方に向
けて搬送すべく下り勾配で傾斜している。運搬装置21
と両フィーダ14・17との相対関係でいうと、前段コ
ンベアベルト22の左端部(図1の左端部)は、ここで
運搬物を受けとるものであるため、該左端部が両フィー
ダ14・17の吐出口下に配置されている。運搬装置2
1と後述する土質材料製造装置31との相対関係でいう
と、後段コンベアベルト24の右端部(図1の右端部)
は、ここから運搬物を土質材料製造装置31内に投入す
るものであるため、該右端部が土質材料製造装置31の
上端部とそのように対応している。
【0031】図1に略示された土質材料製造装置31
は、図2〜図8を参照して説明する各種のユニットやそ
の他の構成品などで組立構成されるものである。以下、
これらを図示の順序にしたがって説明するが、これらの
うちでホッパ32・混合処理ユニットU1・U2・U3
・下部ユニットU4などは、通常、主要部または全部が
金属製である。それも機械的強度・耐衝撃性・耐食性な
どの機械的特性に優れた金属製であることが多い。けれ
ども各ユニットU1〜U4などにおいては、場合によっ
て、金属と同等またはそれに準じた諸特性をもつ合成樹
脂製(FRP製も含む)の部品や部材も用いられること
がある。また、弾力性のあるゴム・合成樹脂製の部品や
部材も必要に応じて用いられることがある。
【0032】図2に示されたホッパ32は逆角錐形の筒
形または逆円錐形の筒形をした周知のものである。ホッ
パ32の下端外周部にはフランジ33が形成されてい
る。より具体的にいうと、後述する各混合処理ユニット
U1・U2・U3の縦型筒体34が角筒であるときは逆
角錐形のホッパ32が採用され、該縦型筒体34が円筒
であるときは逆円錐形のホッパ32が採用される。それ
らの場合に、ホッパ32の一部周壁が垂直に立ち上がっ
ていることもある。
【0033】図3に例示された混合処理ユニットU1
は、縦型筒体34・邪魔板45・弾性体55・56を主
要部材にしている。縦型筒体34は既述のとおり角筒ま
たは円筒からなる。その代表的一例として縦型筒体34
は四角形の筒からなる。縦型筒体34の上端外周部や下
端外周部には、これらの部分に所定の部材を取り付ける
ことでフランジ35・36が形成されている。縦型筒体
34における任意の一側壁(図3の左側壁)には、閉塞
物を取り出すための大きな取出口37が開口されている
とともに、取出口37を塞ぐための蓋38がネジ止めの
ような慣用手段で脱着自在に取り付けられている。縦型
筒体34において取出口37と対面する一側壁(図3の
右側壁)には、上端寄りの部分とか中間部とか下端寄り
の部分とかに窓部39・40・41が形成されている。
縦型筒体34の右側壁外面には、また、複数のブラケッ
ト型軸受部材42が上位の窓部39に近接して、しか
も、該右側壁の幅方向沿いに間隔をおいて取り付けられ
ており、各軸受部材42の上端部が上位窓部39のとこ
ろまで突出している。これらの軸受部材42は邪魔板支
点部を構成するためのものである。縦型筒体34の右側
壁外面には、さらに、外向きに突出した屈曲形状の取付
板43が下位の窓部41に重ねられてこれを覆うように
取り付けられている。取付板43の傾斜した板面部には
図4にも示す通孔44が形成されている。この通孔44
も複数あって該傾斜板面部の長さ方向沿い(縦型筒体3
4における右側壁の幅方向沿い)に間隔をおいて並んで
いる。邪魔板45は縦型筒体34内の前後間隔または左
右間隔と対応する幅を有していて、縦型筒体45内の上
下間隔を少し下回る長さを有している。邪魔板45にお
いて、その裏面上端部には邪魔板支点部を構成するため
の複数の支点片46が邪魔板45の幅方向沿いに間隔を
おいて取り付けられており、その裏面下部側には複数の
連結片47が邪魔板45の幅方向沿いに間隔をおいて取
り付けられている。また、邪魔板45の裏面であって支
点片46と連結片47との間の上下中間部には、振動発
生器48が取り付けられている。振動発生器48の一例
としては、空気圧シリンダまたは油圧シリンダによって
棒状ノッカーを周期的に進退させるもの、すなわち邪魔
板45の裏面をノッカで高速打撃するものをあげること
ができる。振動発生器48の他の一例としては電気的に
振動するバイブレータをあげることができる。図4をも
参照して、支持棒49はその基端部側に弾性体用の座部
50を有し、その先端部外周にボルト部51を有してい
る。このような支持棒49は、複数本のものを邪魔板4
5の裏面に取り付けるため、邪魔板45の裏面から突出
した各連結片47に対し、それぞれ連結ピン52を介し
て屈伸自在に連結されている。これまでに説明した支点
片46・振動発生器48・支持棒49などを有する邪魔
板45は、図3のごとく縦型筒体34内に配置されて回
動自在に吊り支えられるものである。したがって縦型筒
体34内に配置された邪魔板45は、その上端部側の各
支点片46を窓部39から縦型筒体34外に出してそれ
ぞれの軸受部材42に一致させた後、各支点片46や各
軸受部材42を貫通する支軸53を介してこれらを連結
することにより回動自在に吊り支えられる。それで、こ
うした場合の支点片46・軸受部材42・支軸53など
が邪魔板45の支点部54を構成している。邪魔板45
は、また、その下部側が複数の弾性体55・56によっ
て弾力的に支持されるものである。各弾性体55・56
の代表的一例としては圧縮型のコイル巻きスプリングを
あげることができる。邪魔板45に対する各弾性体55
・56の組み付けは、図3と図4、とくに図4から理解
できる以下の手順で行われる。はじめは一方の弾性体5
5や座金57aを支持棒49の外周部に嵌め込み、弾性
体55を座部50に当てる。つぎに支持棒50の先端部
を取付板43の通孔44に通して縦型筒体34外に突出
させる。その後は座金57b・他方の弾性体56・座金
57cを順次支持棒49の外周部に嵌め込み、二つのナ
ット58・59を支持棒49端のボルト部51に締め付
けて弾性体55・56の収縮量(反発力)を調整する。
このようにして一方の弾性体55を邪魔板裏面(座部5
0)と縦型筒体裏面(座金57a)との間に介在した
り、他方の弾性体56を縦型筒体表面(座金57b)と
座金57cとの間に介在したりすると、邪魔板45は作
用方向の異なるこれら弾性体55・56によって弾力的
に支持される。図3を参照して当該支持状態の邪魔板4
5は、その下端側を縦型筒体34の右壁内面から遊離さ
せて傾斜している。また、邪魔板45の下端と縦型筒体
34の左壁内面との間には、邪魔板45の回動変位にと
もなって開口面積の変化する材料落下口60が残存して
いる。かかる混合処理ユニットU1の邪魔板支持構造に
おいては、矢印F1方向(図3参照)の力に対抗する一
方の弾性体55が同F1方向への邪魔板回動を緩やかに
行わせ、矢印F2方向(図3参照)の力に対抗する他方
の弾性体56が同F2方向への邪魔板復帰を緩やかに行
わせる。
【0034】図5に例示された混合処理ユニットU2
も、図3の混合処理ユニットU1と基本的に共通する構
成を備えているが、これは一対(二つ)の邪魔板45が
縦型筒体34内に配設されている点で図3のものと異な
る。すなわち図5の混合処理ユニットU2は、縦型筒体
34内に配置された二つの邪魔板45が縦型筒体34の
両側壁または前後壁に対し回動自在に吊り支えられたも
のである。縦型筒体34内で両邪魔板45を吊り支えて
いる手段は図3のものと同一である。より具体的にいう
と、混合処理ユニットU2は図5の中央垂直二等分線を
中心にした左右対称の構造であり、両邪魔板45の表面
が縦型筒体34内で傾斜かつ対面している。かかる二つ
の邪魔板45は、これらを合わせみて図5のごときV形
をしており、両邪魔板45の下端間には、これらの回動
変位にともなって開口面積の変化する材料落下口60が
残存している。図5の処理ユニットU2において、両邪
魔板45が縦型筒体34の両側壁に装備されるときは取
出口37とこれ用の蓋38が縦型筒体34の前壁または
後壁に設けられ、両邪魔板45が縦型筒体34の前後壁
に装備されるときは取出口37と蓋38が縦型筒体34
の左側壁または右側壁に設けられる。そのほか図5の混
合処理ユニットU2に関して説明を省略した事項は、図
3・図4を参照して述べた事項と実質的に同じかそれに
準ずる。
【0035】図6に例示された混合処理ユニットU3
も、一対(二つ)の邪魔板45を縦型筒体34内に備え
ているが、この図示例での両邪魔板45は、縦型筒体3
4の前後壁(または両側壁)に対して以下のように回動
自在に吊り支えられる。まず部品・部材・局部について
いうと、支軸53・取付板61・保護部材62などはい
ずれも縦型筒体34の前後壁にわたる長さを有し、複数
の各弾性体63・64は板バネまたは棒バネからなる。
一方、支軸53と対応する両邪魔板45の上端部には、
たとえば図7に示すように、複数の各支点片46を丸く
巻き込むことにより支軸貫通用の孔が形成されている。
それで両邪魔板45は、それぞれ上端部にある各孔を一
直線状に合致させた後、これらの孔に支軸53を差し込
むことで蝶番のように結合されている。こうして結合さ
れた両邪魔板45は、縦型筒体34の前後壁を利用して
支軸53を両端支持することにより、図6のごとく縦型
筒体34内に宙吊り状態で支持されている。この場合に
は各支点片46や支軸53が両邪魔板45の支点部54
を構成している。帯板状をなす取付板61については縦
型筒体34内の両邪魔板45間に配置され、縦型筒体3
4の前後壁にわたって架設されている。各弾性体63・
64はそれぞれ複数個用いられる。これらのうちで一方
の各弾性体63は、邪魔板45の幅方向沿いに間隔をお
いて、かつ、邪魔板45の裏面と取付板61の左側面と
にわたって介在され、該各弾性体63の両端が邪魔板4
5や取付板61にそれぞれ固定されている。同じく他方
の各弾性体64も、邪魔板45の幅方向沿いに間隔をお
いて、かつ、邪魔板45の裏面と取付板61の右側面と
にわたって介在され、該各弾性体64の両端が邪魔板4
5や取付板61にそれぞれ固定されている。したがって
図6の左側邪魔板45は一方の弾性体55によって弾力
的に支持され、図6の右側邪魔板45は他方の弾性体5
5によって弾力的に支持される。図6を参照して明らか
なように、この支持状態における両邪魔板45は、これ
らの下端側を縦型筒体34の左壁内面や右壁内面から遊
離させて傾斜している。また、縦型筒体34の左壁内面
と左側邪魔板45下端との間、および、縦型筒体34の
右壁内面と右側邪魔板45下端との間には、それぞれ邪
魔板45の回動変位にともなって開口面積の変化する材
料落下口60が残存している。そのほか棒状をなす保護
部材62は、縦型筒体34内において支点部54の直上
に配置され、縦型筒体34の前後壁にわたって架設され
ている。図6の混合処理ユニットU3に関して説明を省
略した事項も、既述の事項と実質的に同じかそれに準ず
る。
【0036】図8に例示された下部ユニットU4も前記
各ユニットと同様に縦型筒体34を外殻にしている。図
8における縦型筒体34の場合、その一つの壁(右壁)
の下部に出口65が切り欠き形成されている。出口65
の前面は複数の列をなした多数本の太い線状体66で覆
われるものである。このため、縦型筒体34の右壁(出
口65よりも上の部分)には二つ以上のブラケット67
が該右壁の幅方向沿いに間隔をおいて取り付けられてい
るとともに、二本の互いに並列した横桟68がこれらブ
ラケット67を介して水平に支持されている。そして各
横桟68で吊り支えられて垂れ下がる各線状体66が出
口65の前面で二列状態をなして並んでいる。一例とし
て各線状体66は鎖からなる。これはたとえて暖簾のよ
うなものである。したがって落下物が各線状体66に衝
突するというときは、これらが自由に変形してその際の
衝撃を緩和する。図8の縦型筒体34において、他の二
つの壁(前後壁)の下部からは出口65の両側を覆うカ
バー69が一体的に突出しており、残る一つの壁(左
壁)の内面には、湾曲または傾斜した底部をもつ案内壁
70が張り付けられている。案内壁70の一部であると
ころの湾曲底部(または傾斜底部)は、ここまで落下し
てきた落下物を出口65側へ誘導する機能をもつ。その
ほか、案内壁70の底部外面にも前述した振動発生器4
8が取り付けられている。
【0037】土質材料製造装置31として図に例示した
各種のものは、上述したホッパ32・混合処理ユニット
U1〜U3・下部ユニットU4などを組み合わせること
によって構成される。以下これらにつき、図9〜図12
を参照して説明する。
【0038】図9に例示された土質材料製造装置31
は、図3の混合処理ユニットU1(複数)が上下に連結
されて構成されたものである。このタイプの土質材料製
造装置31について上下に隣接する両混合処理ユニット
U1の関係をみると、各邪魔板45が180度単位で周
方向に位置ずれしている。これを具体的に例示した図9
や図10(A)の例では、最上段から最下段までの各混
合処理ユニットU1が、邪魔板45の位置を「右」
「左」「右」「左」のように交互に異ならせている。こ
のような交互配列構成は、各混合処理ユニットU1の向
きを所定角度だけ変えてこれらを連結することにより得
られる。この土質材料製造装置31においては、また、
ホッパ32が図9のごとく最上段の混合処理ユニットU
1に連結されたり、下部ユニットU4が図10(A)の
ごとく最下段の混合処理ユニットU1に連結されたりす
る。図10(B)は、図3の混合処理ユニットU1を用
いる土質材料製造装置31の他例を略示している。図1
0(B)の土質材料製造装置31では、上一段目の邪魔
板45が「後」、上二段目の邪魔板45が「左」、上三
段目の邪魔板45が「前」、上四段目の邪魔板45が
「右」というように、各混合処理ユニットU1の邪魔板
45が90度単位で周方向に位置ずれしている。図10
(B)の土質材料製造装置31でも、ホッパ32が最上
段の混合処理ユニットU1に連結されたり、下部ユニッ
トU4が最下段の混合処理ユニットU1に連結されたり
する。図9の土質材料製造装置31において、図3の混
合処理ユニットU1が用いられる数は最少二つである
が、通常はこれよりもユニット数が多い。
【0039】図11に例示された土質材料製造装置31
も、図5の混合処理ユニットU2や図6の混合処理ユニ
ットU3など複数の混合処理ユニットが上下に連結され
て構成されたものである。ここで用いられる二種かつ二
つの混合処理ユニットU2・U3は通常一対のものとし
て取り扱われる。その場合の一例として図9の土質材料
製造装置31では、混合処理ユニットU2を上かつ混合
処理ユニットU3を下に配して一対(二つ)の混合処理
ユニットU2・U3が上下に連結されている。他の一例
として、混合処理ユニットU3が上で混合処理ユニット
U3が下というユニット連結もある。こうしてユニット
連結されたものは、上位側混合処理ユニットU2や下位
側混合処理ユニットU3の各邪魔板45が同じ方向を向
いている。図9の土質材料製造装置31も前例と同様
に、最上段の混合処理ユニットにホッパ32が連結され
たり、最下段の混合処理ユニットに下部ユニットU4が
連結されたりする。図11の土質材料製造装置31にお
いては、混合処理ユニットU2・U3がそれぞれ一つだ
けというとき、ユニットの使用数が最少となる。両混合
処理ユニットU2・U3を組み合わせる場合であって、
これらのうちのいずれか一方または両方を二つ以上にし
たときはユニット数が合計で三つ以上になる。その場合
の一例が図12に略示されている。すなわち図12を参
照するところの土質材料製造装置31では、混合処理ユ
ニットU2(複数)と混合処理ユニットU3(複数)が
上下方向にわたり交互に配置されて連結されている。し
かも各邪魔板45の向きから理解できるように、上二段
目の混合処理ユニットU3は最上段の混合処理ユニット
U2に対し周方向に90度ずれており、上三段目・上四
段目・最下段の各混合処理ユニットU2・U3・U2
も、それぞれ直上の各混合処理ユニットに対し周方向に
90度ずれている。図12の土質材料製造装置31にお
いても、最上段の混合処理ユニットにホッパ32が連結
されたり、最下段の混合処理ユニットに下部ユニットU
4が連結されたりする。
【0040】図1に略示された材料搬出装置81は周知
の大型ベルトコンベアを主体にして構成されている。図
1を参照して材料搬出装置81は、これの基端部上面が
土質材料製造装置31の底部と対応するように、該装置
31の直下に配置されている。
【0041】本発明おける土質材料用の原材料は泥・土
・砂・礫・石・岩などのうちから選ばれた一以上のもの
であったり、また、泥を含む二種以上の混合物・土を含
む二種以上の混合物・砂を含む二種以上の混合物・礫を
含む二種以上の混合物・石を含む二種以上の混合物・岩
を含む二種以上の混合物などのうちから選択された一以
上のものであったりする。これらについては天然(自
然)のものであるか人造のものであるかを問わない。か
かる原材料の具体的なものとしては、ヘドロ・泥土・粘
性土・砂質土・礫質土・粘性土塊(ロームや浚渫土)・
風化した珊瑚礫混じり土・風化岩(泥岩・凝灰岩・花崗
岩など)・風化岩塊混じり土・玉石(河川・湖沼・海岸
などでみられるもの)・砕石(市販品)・下水汚泥スラ
ッジ・有機質土・弱溶結堆積物・火砕流堆積土・崖錐土
・建設発生土などをあげることができる。弱溶結堆積物
の一つとして「しらす」と俗称されているものがある。
これは主として南九州に広く分布する火砕流堆積物・降
下火砕堆積物・それらの二次堆積物などであって軽石質
ないし火山灰質の白色を帯びたものである。「しらす」
は降雨により斜面崩壊しやすい特殊土の一つでもある。
とくにいえば、ダム堤体を造成するための工事や、その
他の土木工事・建築工事に際して発生する粗粒状現地発
生土砂(例:河床砂礫)などは、本発明での土質材料用
原材料としてよく用いられる。
【0042】本発明における添加物(添加材・添加剤)
は固体・液体・気体などのうちから選択される一以上の
ものである。このような添加物は無機物であったり有機
物であったりする。添加物の具体的なものとして、生石
灰(粉状・塊状)・消石灰(粉状・塊状)・セメント系
固化材(粉状・塊状・液状)・石灰系固化材(粉状・塊
状・液状)・高分子系安定剤(粉状・液状)・土質安定
用ポリマ(粉状・液状)・増粘剤(粉状・液状)・ピー
ト・藁・チップ状生木・農業用肥料(粉状・液状)・貝
殻類(牡蛎殻・帆立貝殻・アコヤ貝殻)・廃棄石炭灰
(粉状・液状)・ベントナイトその他の止水材(粉状・
液状)・廃棄コンクリート塊・短繊維(金属系のもの・
炭素系のもの・石油材料系のもの)・一般廃棄物焼却灰
スラグ・土工用軽量発砲ビーズ・土工用水砕スラグ・分
離防止剤(粉状・液状)・水・海水・空気・酸素・中和
剤・アルカリ性ガス・酸性ガスなどをあげることができ
る。上述した各種原材料のうちから二種以上のものを選
択し、これらを混合して土質材料を製造するとき、その
際の一つまたは二つの原材料を添加物ということもあ
る。原材料に対する添加物の混合量は、通常、原材料と
同量またはそれ以下である。
【0043】本発明に係る土質材料製造システムを用い
て本発明に係る土質材料製造を実施するときは、図1や
他の図を参照して以下のようになる。
【0044】図1の材料供給装置11において、一方の
供給部12はホッパ13内に投入された原材料をフィー
ダ14によって運搬装置21のベルトコンベア22上に
送り出し、他方の供給部15もサイロ16内にある添加
物を連絡パイプ18やフィーダ17によって運搬装置2
1のベルトコンベア22上に送り出す。運搬装置21に
おいては、原材料や添加物が一段目のベルトコンベア2
2から二段目のベルトコンベア23へ、その後、二段目
のベルトコンベア23から三段目のベルトコンベア24
へと乗り移る。原材料や添加物は、これによって地上1
0〜30m程度の高さにまで運び上げられ、しかも、当
該運搬速度が100〜200m/分であるため十分に高
速化される。
【0045】運搬装置21で高位の位置エネルギと高速
度を付与された原材料や添加物は、図1において三段目
のベルトコンベア24から土質材料製造装置31内へと
高速突進しながら落下していく。この場合の土質材料製
造装置31が図9や図10(A)のようなタイプである
すると、上下に並んだ複数または多数の各縦型筒体34
内では「左の邪魔板45に衝突」→「右の材料落下口6
0を通過」→「右の邪魔板45に衝突」→「左の材料落
下口60を通過」→「左の邪魔板45に衝突」→「右の
材料落下口60を通過」というような落下経路をたどり
ながら原材料や添加物が土質材料製造装置31の下部に
まで至る。したがって落下物が左右かつ多段の各邪魔板
45に交互衝突するという図9や図10(A)のケース
では、衝突のつど、攪乱・左右反転・剪断などが強制的
に生じて原材料と添加物が均質に混合される。これに対
して、図10(B)の土質材料製造装置31における各
縦型筒体34内では「後の邪魔板45に衝突」→「前の
材料落下口60を通過」→「左の邪魔板45に衝突」→
「右の材料落下口60を通過」→「前の邪魔板45に衝
突」→「後の材料落下口60を通過」→「右の邪魔板4
5に衝突」→「左の材料落下口60を通過」→「後の邪
魔板45に衝突」→「前の材料落下口60を通過」のご
とき落下経路で原材料や添加物が土質材料製造装置31
の下部にまで至る。したがって高さの異なる後・左・前
・右の各邪魔板45に落下物が順次衝突するという図1
0(B)のケースでは、これらの衝突による攪乱・旋回
・剪断などが強制的に生じて原材料と添加物が均質に混
合される。一方、図11や図12の土質材料製造装置3
1の場合は、二種の混合処理ユニットU2・U3が上下
方向沿いに交互配列されている。これらにおいて、V型
の両邪魔板45を備えた混合処理ユニットU2は原材料
や添加物を集合させ、逆V型の両邪魔板45を備えた混
合処理ユニットU3は原材料や添加物を分散させる。す
なわち落下過程のとき、V型をなす両邪魔板45との衝
突で原材料や添加物が集合し、逆V型をなす両邪魔板4
5との衝突では原材料や添加物が剪断をともないながら
分散する。これらを併せた場合、原材料と添加物が集合
・分散・剪断などによって均質に混合される。しかも図
12の土質材料製造装置31では、各段にあるV型・逆
V型の両邪魔板45が、これらの向きを周方向に異なら
せているから、それらと衝突する原材料や添加物には旋
回も生じる。したがってこのケースでは、集合・分散・
剪断と、これにプラスされた旋回とによって原材料と添
加物が均質に混合される。
【0046】上記において縦型筒体34内を自由落下す
る原材料や添加物は上下に並んだ各邪魔板45の傾斜面
に衝突する。このとき各邪魔板45は原材料や添加物の
衝突エネルギを受けて自励振動する。振動している各邪
魔板45に対しては原材料や添加物が付着しがたいか
ら、縦型筒体34内に連続投入された原材料や添加物が
各邪魔板45に順次落下衝突するというときに、それら
が邪魔板表面に付着したり堆積成長したりすることがな
い。この説明から理解できるように、振動発生器48を
用いて邪魔板45を積極的に振動させる必要はほとんど
ない。
【0047】各邪魔板45は既述のとおり回動自在なも
のであり、これらの下部側を弾性体55・56・63・
64が弾力的に支持している。かかる弾性体支持力を上
回る荷重が邪魔板45に作用したとき、弾性体55・6
3・64に抗して邪魔板45が下方へ回動するから、材
料落下口60の口径が大きくなる。したがって、仮に材
料落下口60が原材料や添加物で閉塞されたとしても、
邪魔板45への閉塞物荷重が所定値を上回ったときに上
記のごとき邪魔板回動が自動的に生じ、それによって材
料落下口60の口径が大きくなり、口径の大きくなった
材料落下口60より閉塞物が自然落下する。すなわち材
料落下口60は、これが一時的に閉塞されるとしても定
常的に閉塞されることがない。閉塞物がなくなれば、邪
魔板45は上記弾性体の復元力によって元の傾斜状態に
復帰する。各邪魔板45は、さらに、落下物が衝突した
ときにもその衝撃を弾力的に吸収緩和するから、これら
の破壊が起こりがたい。そのほか図6のものでは、保護
部材62が支点部54の直上にあるから落下物が支点部
54に衝突せず、したがって支点部54が損傷や破壊を
免れる。
【0048】上記のようにして混合処理された原材料と
添加物との混合物は、土質材料となって土質材料製造装
置31の下部側に落下する。土質材料製造装置31の下
部側には案内壁70を内部にもつ下部ユニットU4があ
るから、該装置31の下部側にまで落下した土質材料は
案内壁70により誘導されて下部ユニットU4の出口6
5に至り、ここから材料搬出装置81上に落ちる。材料
搬出装置81上に乗った土質材料はこれでストックヤー
ドまで運搬される。
【0049】本発明の手段で製造される土質材料は、原
材料・添加物の種類や配合比などを選択することによっ
て多種多様のものに仕上がる。以下に例示するの土質材
料はそれらの一部である。河床砂礫等の粗粒状現地発生
土砂を原材料とし、これにセメント・ベントナイト・生
石灰などの添加物を添加して混合したものは、砂防ダム
堤体を造成するときの改良された土質材料となる。軟弱
な含水粘性土塊とか石礫とかを含むものを原材料とし、
これに生石灰やセメントのような安定材(添加物)を添
加かつ混合した土質材料は、安定した土構造物を築造す
る場合に有用なものとなる。風化岩塊の粉砕物を原材料
として多く含んだ土質材料は、ロックフィルダムの遮水
材料・ゴミ最終処分場の遮水材料・防水シート層の保護
材料など土木用や建築用のものになる。添加物たる化学
繊維(短繊維)を原材料に添加して混合した抗張力性の
土質材料も、河川堤・切土・盛土法面などが流水や雨水
で侵食されるのを防止するために用いられるから、土木
用のものになる。チップ化された生木を添加物として原
材料に添加かつ混合した土質材料は、雑木処理や除根処
理に適した植生土になるから、農林用の一つであるとい
える。貝殻類の粉砕物を添加物として混合された土質材
料は土工用の埋め戻し材になる。ロームや浚渫土のよう
な粘性土塊を原材料とし、これにやセメントのような安
定材(添加物)に高分子系安定剤(添加物)が添加され
てつくられた土質材料の場合は、土工用埋め戻し材以外
に排水用のサンドマットとしても利用することができ
る。石炭灰を添加物として含む土質材料は土工用の盛り
土材になる。廃棄コンクリート塊の粉砕物を原材料とし
て多く含む土質材料は、再生砂として有効に活用するこ
とができる。有機燐・有機質素化合物などを含んだ各種
汚泥を原材料や添加物としてつくられた土質材料は、微
生物培養に適するほかミミズなどの土中小動物の養殖に
も適する。昆虫などの孵化に用いる土質材料は適当な水
分を添加物として含むようにつくられる。各種の砂礫質
土を原材料や添加物としてつくられた土質材料は養殖場
(水底)の敷材や水処理用の濾床材として用いられる。
農業用の土質材料は肥料(添加物)を含んでつくられ
る。
【0050】既述の内容を参照して、本発明の土質材料
製造装置31を図3の混合処理ユニットU1で構成する
というときの該ユニット数は最少二つであり、図5の混
合処理ユニットU2や図6の混合処理ユニットU3を用
いて土質材料製造装置31を構成するときの該各ユニッ
ト数はそれぞれ最少一つである。後者の場合に、どちら
のユニットを最上位に配置するかは自由であるから、ユ
ニット数が三というときの二種のユニットは、U2・U
3・U2のような順序で上下に並んだり、あるいは、U
3・U2・U3のような順序で上下に並んだりする。各
混合処理ユニットU1・U2・U3については縦型筒体
34から取出口37を省略することもある。いずれのユ
ニットを用いる土質材料製造装置31であっても、ホッ
パ32や下部ユニットU4を用いるのが望ましいが、こ
れは不可欠要件でない。そのほか土質材料製造装置31
では、各ユニットの縦型筒体34が上下に連結されて一
体化している。したがって土質材料製造装置31におい
て、このような一連の縦型筒体34を単一の筒体で構成
するということは単なる設計変更にすぎない。
【0051】本発明の土質材料製造システムにおいて、
運搬装置21は複数のベルトコンベア22・23・24
を組み合わせてなる。これらのうちで二基のベルトコン
ベア22・23は原材料や添加物を地上高くまで運搬す
るというものであるが、運搬物をそれほど高くまで運搬
する必要のないとき、この種のベルトコンベアは一基で
よい。また、地形の段差を利用して運搬装置21や土質
材料製造装置31を配置するとき、たとえば、崖上に運
搬装置21を配置し、崖下に土質材料製造装置31を配
置するというとき、運搬装置21としては一基のベルト
コンベア24のみで足りる。その際にベルトコンベア2
4を傾斜のない水平状態に配置してよい。
【0052】防音や部材防護のため、縦型筒体34の内
面および/または外面や、邪魔板45の表面および/ま
たは裏面をゴムまたは合成樹脂などでライニングしても
よい。具体的には、丈夫なゴム製シートまたは合成樹脂
製シートを縦型筒体34の内外面や邪魔板45の表裏面
などに張り付ける。このようにした場合は、落下物が縦
型筒体34や邪魔板45に衝突したときに発生する騒音
を低く抑えることができるし、これら部材(縦型筒体3
4・邪魔板45)への衝撃も緩和することができる。縦
型筒体34を二重壁構造にしたり、各ユニットU1〜U
4の周囲を遮音壁で囲ったりすることも、防音対策とし
て有効である。そのほか弾性体55・56・63・64
については、伸縮性に富んだゴム製または合成樹脂製の
高強度材を金属製のものに代えて用いたり、あるいは、
ゴム製または合成樹脂製のものと金属製のものとを併用
したりすることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明に係る土質材料用混合処理ユニッ
ト・土質材料製造装置・土質材料製造システム・土質材
料製造方法はつぎのような効果を有する。
【0054】混合処理ユニットは、自由落下する原材料
や添加物を傾斜した邪魔板に衝突させてこれらを混合す
るというものである。自明のとおり邪魔板は、櫛歯状や
格子状でなく面状をしているから、これに原材料や添加
物が詰まることがない。それに落下物の衝突にともなっ
て振動する邪魔板には、原材料・添加物の付着や堆積も
起こりがたい。邪魔板は、また、弾性体で弾力的に支持
されて傾斜しているものである。このような邪魔板は、
縦型筒体内の材料落下口が原材料や添加物で閉塞された
場合に、閉塞物荷重を利用した巧みな動きで閉塞物を落
下させるから、混合処理ユニット内での閉塞が起こりが
たい。落下物が衝突したときにも邪魔板は、弾性体に抗
しながらて回動してその際の衝撃を緩和するから、損傷
や破壊が起こりがたい。加えて混合処理ユニットは、自
由落下を利用して原材料や添加物を混合するもであるた
め、格別の混合エネルギを必要とせず経済的である。そ
のほか、保護部材が支点部上にある混合処理ユニットで
は落下物が支点部に衝突することがなく、支点部に対す
る保護効果が高い。
【0055】土質材料製造装置は既述の混合処理ユニッ
トを複数組み合わせたものである。かかる土質材料製造
装置によるときは、縦型筒体内を落下する原材料や添加
物が各邪魔板に順次落下衝突し、その際の邪魔板反発力
・邪魔板振動や、落下物の集合・分散・旋回・剪断な
ど、これらによる高度の攪拌作用で原材料と添加物とが
均質に混合される。もちろん土質材料製造装置において
も、原材料や添加物が邪魔板に付着しないし、材料落下
口の閉塞が起こらない。それに混合のための動力源を要
しないから、設備の簡潔性や経済性も確保することがで
きる。
【0056】土質材料製造システムは前段の運搬装置と
後段の土質材料製造装置とが装置結合されたものであっ
て、原材料や添加物の供給から土質材料の製造までを一
連の流れ作業で行うことができる。とくに運搬装置につ
いては、原材料や添加物を適量ずつ連続的に運搬しなが
らこれらを加速し、加速された原材料や添加物を土質材
料製造装置の縦型筒体内に高速投入することができる。
かかる製造システムの特徴一つのは、一連の流れ作業が
生産性を高めるということである。他の一つの特徴とし
て、原材料や添加物を加速して縦型筒体内に投入するこ
とが材料相互の混合促進につがなる。ゆえに当該製造シ
ステムによるときは、高速混合処理による高い生産性を
維持しながら高品質の土質材料を得ることができる。も
ちろん混合のための動力源は不要である。
【0057】土質材料製造方法は既述の土質材料製造装
置を用いて当該方法を実施するから、これも高品質の土
質材料を製造するというときに前述した均質混合性や閉
塞の自動回避などを期待することができる。この場合に
おいて、運搬装置による運搬物の搬送速度を100〜2
00m/分にすると、土質材料の生産性がより高まる。
それに混合のための動力源を要しないからランニングコ
ストも低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る土質製造装置・土質材料製造シス
テム・土質材料製造方法などについて、これらの一実施
形態を略示した説明図である。
【図2】本発明に係る土質材料製造装置に用いられるホ
ッパの一例を示した断面図である。
【図3】本発明に係る土質材料用混合処理ユニットの第
一実施形態を示した断面図(断面率3/4)である。
【図4】図3の混合処理ユニットにおける一部拡大図で
ある。
【図5】本発明に係る土質材料用混合処理ユニットの第
二実施形態を示した断面図である。
【図6】本発明に係る土質材料用混合処理ユニットの第
三実施形態を示した断面図である。
【図7】図7の混合処理ユニットにおける一部拡大斜視
図である。
【図8】本発明における下部ユニットを例示した断面図
である。
【図9】本発明に係る土質材料製造装置の第一実施形態
について、これの主要部を示した断面図である。
【図10】本発明に係る土質材料製造装置の第二実施形
態・第三実施形態について、これらの主要部を略示した
断面図である。
【図11】本発明に係る土質材料製造装置の第四実施形
態について、こらの主要部を略示した断面図である。
【図12】本発明に係る土質材料製造装置の第五実施形
態について、こらの主要部を略示した断面図である。
【符号の説明】
11 材料供給装置 22 材料運搬装置 22 ベルトコンベア 23 ベルトコンベア 24 ベルトコンベア U1 混合処理ユニット U2 混合処理ユニット U3 混合処理ユニット U4 下部ユニット 31 土質材料製造装置 32 ホッパ 34 縦型筒体 45 邪魔板 54 支点部 55 弾性体 56 弾性体 60 材料落下口 62 保護部材 63 弾性体 64 弾性体 81 材料搬出装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 秀 岩手県盛岡市上田4丁目2番2号 建設省 東北地方建設局岩手工事事務所内 (72)発明者 水野 征四郎 東京都港区赤坂4丁目9番9号 日本国土 開発株式会社内 (72)発明者 川上 博 東京都港区赤坂4丁目9番9号 日本国土 開発株式会社内 (72)発明者 吉田 雅之 岩手県盛岡市紺屋町2番12号 高弥建設株 式会社内 Fターム(参考) 2D040 AB07 CA01 CA03 CA10 CD07 4G035 AC05 AE13 4G036 AB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦型筒体と邪魔板と弾性体とを備えている
    こと、および、邪魔板が縦型筒体内に配置されているこ
    と、および、縦型筒体の一部に設けられて邪魔板上部を
    保持している支点部が邪魔板を回動自在に吊り支えてい
    るとともに、邪魔板表面とこれに対応する縦型筒体内面
    部とが互いに対面していること、および、邪魔板裏面と
    縦型筒体壁とにわたり介在かつ保持された弾性体が邪魔
    板の下部側を弾力的に支持していて、弾性体で支持され
    た邪魔板がその下端側を縦型筒体内面から遊離させて傾
    斜していること、および、邪魔板の回動変位にともなっ
    て開口面積の変化する材料落下口が邪魔板下端と縦型筒
    体内面との間に残存していることを特徴とする土質材料
    用混合処理ユニット。
  2. 【請求項2】縦型筒体と邪魔板と弾性体とを備えている
    こと、および、一対の邪魔板が縦型筒体内に配置されて
    いること、および、縦型筒体の一部と他部に設けられて
    各邪魔板上部を保持している一対の支点部がこれら邪魔
    板を回動自在に吊り支えているとともに、縦型筒体内に
    おいて両邪魔板の表面が互いに対面していること、およ
    び、一方の邪魔板裏面と縦型筒体壁との間ならびに他方
    の邪魔板裏面と縦型筒体壁とにわたり介在かつ保持され
    たそれぞれの弾性体が各邪魔板の下部側を弾力的に支持
    しているとともに、各弾性体で支持された各邪魔板がこ
    れらの下端側を縦型筒体内面から遊離させて傾斜してい
    ること、および、各邪魔板の回動変位にともなって開口
    面積の変化する材料落下口が両邪魔板の下端間に残存し
    ていることを特徴とする土質材料用混合処理ユニット。
  3. 【請求項3】縦型筒体と邪魔板と弾性体と取付部材とを
    備えていること、および、一対の邪魔板が縦型筒体内に
    配置されていること、および、縦型筒体内を径方向に横
    切る態様で該筒体内に架設されたものであって両邪魔体
    の上部を保持している支点部がこれら邪魔板を回動自在
    に吊り支えているとともに、両邪魔板の表面とこれらに
    対応する各縦型筒体内面部とが互いに対面しているこ
    と、および、両邪魔板の裏面間に配置された取付部材が
    縦型筒体内を横切る態様で該筒体内に架設されているこ
    と、および、取付部材と各邪魔板裏面とにわたって介在
    かつ保持されたそれぞれの弾性体がこれら邪魔板の下端
    側を弾力的に支持しているとともに、各弾性体で支持さ
    れた各邪魔板がこれらの下端側を縦型筒体内面側へ接近
    させて傾斜していること、および、各邪魔板の回動変位
    にともなって開口面積の変化する材料落下口が、一方の
    邪魔板下端とこれに対応する縦型筒体内面部との間なら
    びに他方の邪魔板下端とこれに対応する縦型筒体内面部
    との間にそれぞれ残存していることを特徴とする土質材
    料用混合処理ユニット。
  4. 【請求項4】保護部材が縦型筒体内の支点部直上に配置
    されていて該保護部材が縦型筒体内を横切る態様で該筒
    体内に架設されている請求項3記載の土質材料用混合処
    理ユニット。
  5. 【請求項5】請求項1記載の混合処理ユニットを二つ以
    上備えていること、および、これら混合処理ユニットが
    上下に連結されて一体化していること、および、上下に
    隣接する二つの混合処理ユニットについて、上位側にあ
    る混合処理ユニットの邪魔板と下位側にある混合処理ユ
    ニットの邪魔板とが周方向に位置ずれしていることを特
    徴とする土質材料製造装置。
  6. 【請求項6】二種の混合処理ユニットとして請求項2記
    載のものと請求項3または4記載のものとをそれぞれ一
    つ以上備えていること、および、これら混合処理ユニッ
    トが上下に連結されて一体化していること、および、上
    下に隣接する二つの混合処理ユニットについて、上位側
    にある混合処理ユニットと下位側にある混合処理ユニッ
    トとが互いに異種のものであることを特徴とする土質材
    料製造装置。
  7. 【請求項7】運搬物を加速して搬送するためのコンベア
    式の運搬装置と請求項5または6記載の土質材料製造装
    置とを備えているとともに、相対的に前段の運搬装置と
    相対的に後段の土質材料製造装置とが相互に隣接して装
    置結合されていること、および、運搬装置の端末側が土
    質材料製造装置の上端部に向けて下り勾配で傾斜してい
    ることを特徴とする土質材料製造システム。
  8. 【請求項8】請求項5または6記載の土質材料製造装置
    を用いる土質材料の製造方法において、縦型筒体の上端
    部から該筒体内に投入されて自由落下する土質材料用の
    原材料や添加物を縦型筒体内における上下複数段の各邪
    魔板に順次衝突させ、そのときの衝撃を邪魔板自身で緩
    和しつつ原材料と添加物を邪魔板の反発力や振動で攪拌
    混合するとともに、該混合後の原材料や添加物を邪魔板
    の誘導する方向へ変換させること、および、縦型筒体内
    の材料落下口が原材料や添加物で閉塞されたときには、
    該閉塞物荷重で邪魔板を押し下げて材料落下口の口径を
    大きくしつつ口径の大きくなった材料落下口より閉塞物
    を落下させることを特徴とする土質材料製造方法。
  9. 【請求項9】請求項7記載の土質材料製造システムを用
    いる土質材料の製造方法において、土質材料用の原材料
    や添加物を運搬装置で運搬しながら加速し、この運搬過
    程で加速された原材料や添加物を運搬装置の端末側から
    土質材料製造装置の縦型筒体内に投入すること、およ
    び、縦型筒体の上端部から該筒体内に投入されて自由落
    下する原材料や添加物を縦型筒体内にある上下複数段の
    各邪魔板に順次衝突させ、そのときの衝撃を邪魔板自身
    で緩和しつつ原材料と添加物を邪魔板の反発力や振動で
    攪拌混合するとともに、該混合後の原材料や添加物を邪
    魔板の誘導する方向へ変換させること、および、縦型筒
    体内の材料落下口が原材料や添加物で閉塞されたときに
    は、該閉塞物荷重で邪魔板を押し下げて材料落下口の口
    径を大きくしつつ口径の大きくなった材料落下口より閉
    塞物を落下させることを特徴とする土質材料製造方法。
  10. 【請求項10】運搬装置による運搬物の搬送速度を10
    0〜200m/分にする請求項9記載の土質材料製造方
    法。
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