JP2001181708A - 微小金属球の製造方法および装置 - Google Patents

微小金属球の製造方法および装置

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JP2001181708A
JP2001181708A JP2000035613A JP2000035613A JP2001181708A JP 2001181708 A JP2001181708 A JP 2001181708A JP 2000035613 A JP2000035613 A JP 2000035613A JP 2000035613 A JP2000035613 A JP 2000035613A JP 2001181708 A JP2001181708 A JP 2001181708A
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Japan
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measuring unit
liquid
molten metal
liquid container
fine metal
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JP2000035613A
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Masamoto Tanaka
将元 田中
Michio Endo
道雄 遠藤
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
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  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定サイズの微小金属球をさらに精度よく、
かつ効率的に製造し得る微小金属球の製造方法および装
置を提供する。 【解決手段】 垂直配置されたオイル容器101の上部
に計量ユニット100を有し、この計量ユニット100
から放出される溶融金属M1 を液体102中で固化させ
て微小金属球を形成する。計量ユニット100の下方に
1または複数の冷却および加熱手段を有し、液体容器1
01の下部を冷却する。冷却手段は、計量ユニット10
0の下方にて液体容器101の周囲に巻かれた冷却管又
は冷却ジャケットと下部に加熱コイルを配置した10
6,107である。液体容器101の上下方向に沿った
適正な温度分布が安定的に確保され、冷却過程で適正に
溶融金属M1 を球状に固化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスあ
るいはプリント回路基板等の電極にボール状のバンプを
形成するために好適に用いられる微小金属球の製造方法
および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低融点微小金属球を製造する方法として
は、アトマイズ法や予め所定体積に整えた金属片を加熱
液体に浸漬することで金属球を得る方法がある。また、
特開平4−74801号公報に記載の方法では、金属の
融点以上の温度に加熱した液体中で微細粒子から溶融金
属が押し出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アトマイズ法では短時
間で多量の金属粒を得ることができるが、粒の形を球状
に揃えることや目的の大きさに揃えることが困難であ
り、極めて歩留まりが悪くなる。金属片を加熱液体に投
下する方法によれば、ほぼ完全な球形状にすることがで
きる。しかし、投下される金属片の寸法を予め揃えるた
めに圧延等によって極薄にした板にプレス打抜きを行っ
たり、あるいはダイス等によって細線化してカッタ等を
用いて精度よく切断する工程が必要になる。
【0004】また、特開平4−74801号公報に記載
のものでは、垂直管内に天然油等を満たしてその垂直管
上部に取り付けたヒータによって金属の融点以上の温度
範囲を持つゾーンもしくは領域を設ける。そして、この
領域内に微細格子を取り付けた低融点合金供給管を、そ
の微細格子が下に位置するように立設する。低融点合金
供給管内に低融点合金の塊を入れて溶融させるととも
に、低融点合金供給管の上部から不活性ガスを送り込
む。このガスの圧力によって溶融合金は微細格子から押
し出されて粒子化し、垂直管の温度勾配を通過すること
により球状になるというものである。
【0005】しかしながら、この公報に記載の方法では
格子サイズと加圧力の関係などが不明である。いずれに
しても粒の形状は表面張力とそれらの因子との微妙なバ
ランス関係で成り立つものであり、この方法においては
いわゆる混粒を避けることができない。
【0006】そこで、本出願人は特願平10−3104
51号等により、所定サイズの微小金属球を精度よく、
かつ効率的に製造し得る微小金属球の製造方法および装
置を提案している。この方法あるいは装置では、金属球
を形成すべき金属を加熱手段によって加熱溶融し、この
溶融金属を所定容積の計量器に注入する。この計量した
溶融金属を計量器から溶融状態のまま放出し、冷却手段
によって融点以下の温度に冷却することで、溶融金属が
冷却過程で表面張力により球状に固化し、これにより高
い精度で所定サイズおよび形状の微小金属球を得ること
ができるというものである。
【0007】この方法において、微小金属球を形成する
ために常温まで温度降下させるプロセスにおいて、溶融
金属がいかなる温度履歴を経て冷却されるか、あるいは
また液体容器での溶融金属の挙動をいかに制御するか
は、良質の微小金属球を製造する上で極めて重要であ
る。
【0008】本発明はかかる実情に鑑み、所定サイズの
微小金属球をさらに精度よく、かつ効率的に製造し得る
微小金属球の製造方法および装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の微小金属球の製
造装置は、垂直配置された液体容器の上部に計量ユニッ
トを有し、この計量ユニットから放出される溶融金属を
液体中で固化させて微小金属球を形成する微小金属球の
製造装置であって、前記計量ユニットの下方に1または
複数の冷却手段、あるいは冷却および加熱手段を有し、
前記液体容器の下部を温度制御するようにしたことを特
徴とする。
【0010】また、本発明の微小金属球の製造装置にお
いて、前記冷却手段は、前記計量ユニットの下方にて前
記液体容器の周囲に巻かれた冷却管又は冷却ジャケット
であることを特徴とする。
【0011】また、本発明の微小金属球の製造方法は、
垂直配置された液体容器の上部に計量ユニットを有し、
この計量ユニットから放出される溶融金属を液体中で固
化させて微小金属球を形成する微小金属球の製造方法で
あって、前記液体容器下方の1または複数の領域を冷却
および加熱し、各領域の液体を所定の温度に設定保持す
るようにしたことを特徴とする。
【0012】また、本発明の微小金属球の製造装置にお
いて、前記計量ユニットの下方にて前記液体容器の周囲
に巻かれた冷却管又は冷却ジャケットにより前記液体容
器内の液体を冷却することを特徴とする。
【0013】また、本発明の微小金属球の製造装置は、
垂直配置された液体容器の上部に計量ユニットを有し、
この計量ユニットから放出される溶融金属を液体中で固
化させて微小金属球を形成する微小金属球の製造装置で
あって、前記計量ユニットの下方にて液体容器内の前記
液体の対流を物理的に規制する1または複数の移動流規
制手段を有することを特徴とする。
【0014】また、本発明の微小金属球の製造装置にお
いて、前記移動流規制手段は、前記液体容器の内壁から
突出する突片であることを特徴とする。
【0015】また、本発明の微小金属球の製造方法は、
垂直配置された液体容器の上部に計量ユニットを有し、
この計量ユニットから放出される溶融金属を液体中で固
化させて微小金属球を形成する微小金属球の製造方法で
あって、前記計量ユニットの下方の1または複数個所で
液体容器内の液体の対流を物理的に規制し、規制された
各領域の液体を所定の温度に設定保持することを特徴と
する。
【0016】また、本発明の微小金属球の製造装置は、
垂直配置された液体容器の上部に計量ユニットを有し、
この計量ユニットから放出される溶融金属を液体中で固
化させて微小金属球を形成する微小金属球の製造装置で
あって、前記計量ユニットの下方に溶融金属を分散させ
る分散手段を有することを特徴とする。
【0017】また、本発明の微小金属球の製造装置にお
いて、前記分散手段として、振動および回転可能に構成
されたベル状体を含んでいることを特徴とする。また、
本発明の微小金属球の製造装置において、前記分散手段
として、プロペラ攪拌器を含んでいることを特徴とす
る。また、本発明の微小金属球の製造装置において、前
記分散手段として、超音波発振器を含んでいることを特
徴とする。
【0018】また、本発明の微小金属球の製造方法は、
垂直配置された液体容器の上部に計量ユニットを有し、
この計量ユニットから放出される溶融金属を液体中で固
化させて微小金属球を形成する微小金属球の製造方法で
あって、前記計量ユニットの下方にて該計量ユニットか
ら放出された溶融金属を分散させるようにしたことを特
徴とする。
【0019】また、本発明の微小金属球の製造方法にお
いて、前記計量ユニットの下方に設けたベル状体の振動
および回転により、溶融金属を分散させることを特徴と
する。また、本発明の微小金属球の製造方法において、
前記計量ユニットの下方に設けたプロペラ攪拌器の攪拌
により、溶融金属を分散させることを特徴とする。ま
た、本発明の微小金属球の製造方法において、前記計量
ユニットの下方に設けた超音波発振器の発振により、溶
融金属を分散させることを特徴とする。
【0020】本発明によれば、金属球を形成すべき金属
を加熱手段によって加熱溶融し、この溶融金属を所定容
積の計量器に注入し、この計量器を摺接させることによ
り正確に計量することができる。さらにこの計量した溶
融金属を計量器から溶融状態のまま放出し、冷却手段に
よって融点以下の温度に冷却する。計量後の溶融金属は
冷却過程で表面張力により球状に固化し、これにより高
い精度で所定サイズおよび形状の微小金属球を得ること
ができる。
【0021】上記の場合、特に計量ユニットの下方に設
けた冷却手段によって、液体容器の下部を冷却すること
で、溶融金属が下方に移動しても液体が高温になるのを
防ぎ、所定の低温度に維持する。この結果、液体容器の
上下方向に沿った適正な温度分布が安定的に確保され、
冷却過程で適正に溶融金属Mを球状に固化させることが
できる。
【0022】また、計量ユニットの下方に液体容器内の
液体の対流を物理的に規制する移動流規制手段を設ける
ことで、高温の溶融金属の落下に伴い、高温の液体が下
方に移動し、あるいはその移動流により液体容器下部の
低温の液体が上昇するのを抑制する。このように液体容
器内の液体の対流を規制し、適正な温度分布を得ること
ができる。
【0023】また、計量ユニットの下方に溶融金属を分
散させる分散手段を設けて、溶融金属を効果的に分散さ
せることで、温度分布を安定させるとともに、溶融金属
が相互に合体するのを防ぐことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明による
微小金属球の製造方法および装置の好適な実施の形態を
説明する。本実施形態における微小金属球は、たとえば
特に半田により形成される例とする。半導体装置の製造
工程において半導体素子の電極部と外部回路等とを接続
するために、微小金属球で形成されたバンプを介して両
者が接合される。このバンプに好適な微小金属球を対象
とし、特にその直径サイズとしては数百μm以下のもの
を得るものとする。
【0025】図1は、この実施形態に係る装置の概略構
成を示す。図において、オイル容器101にはオイル1
02が入れられ、該オイル容器101内の上部に計量ユ
ニット100が配置される。オイル容器101の上部で
計量ユニット100によって計量された溶融金属M1
が、次々と放出される。
【0026】ここでまず、計量ユニット100と本発明
の主要原理を説明する。図2は、本発明方法に使用する
計量ユニット100まわりの構成例を示している。図に
おいて、1および2は溶融金属Mを給放出するための上
ブロックおよび下ブロック、3は金属投入部、4は上ブ
ロック1に形成された注入路、5は下ブロック2に形成
された溶融金属Mの放出口である。
【0027】この例では上ブロック1および下ブロック
2はたとえば円形とし(図3参照)、装置の所定位置に
固定されている。上ブロック1および下ブロック2は、
好適には半田に濡れない金属、樹脂またはセラミックス
等の材料により形成される。あるいはまた、これらの材
料で形成したものの表面にテフロン等のコーティングを
施してもよく、さらに耐熱性を有し熱変形しないものが
よい。
【0028】注入路4と放出口5は最も簡単な構成例と
して、図3のように直径方向に対向配置されるものでよ
い。
【0029】6は上ブロック1および下ブロック2の間
に回転可能に装着された計量器、7は計量器6に設けら
れた計量部であり、最も簡単な構成例として、図4のよ
うに直径方向に対向配置される計量部7a,7bを有す
るものでよい。計量部7a,7bは所定容積となるよう
に精密に形成されている。8は計量器6を回転駆動する
支持シャフトである。
【0030】この例では計量器6は好適には、半田に濡
れない金属、樹脂またはセラミックス等の材料により薄
円板状に形成される。計量器6はまた、これらの材料で
形成したものの表面にテフロン等のコーティングを施し
てもよく、さらに耐熱性を有し熱変形しないものとす
る。計量器6の形成材料等については、上ブロック1お
よび下ブロック2と同様であってよいが、必ずしも同一
の材料で形成する必要はない。上ブロック1および下ブ
ロック2の間に計量器6を装着する場合、上下に隙間な
くぴったりと装着され、かつ回転可能とする。計量部7
a,7bはそれぞれ、注入路4および放出口5に整合し
得る位置で計量器6の円板に貫通形成される。
【0031】ここで、図4に示したように一対の計量部
7a,7bを対向配置するように設ける場合の他、計量
器6の円周方向(図示例では円周4分割)および/また
は半径方向(図示例では3列)について複数列もしくは
複数対設けることもできる。このように複数の計量部7
を設ける場合、注入路4および放出口5についても計量
部7の配置構成に対応するかたちで複数設けるようにす
る。
【0032】上ブロック1、下ブロック2およびこれら
に付随する部品は、図1あるいは図2のように計量ユニ
ット100として、ガラス製あるいは金属製のオイル容
器101内に収容される。オイル容器101の周囲に
は、金属球を形成すべき金属を加熱溶融する加熱手段と
しての加熱コイル103が配置されている。
【0033】電熱線または高周波コイル等でなる加熱コ
イル103は、計量ユニット100に投入された金属を
加熱して溶融金属Mの状態に維持する。この加熱コイル
103が配置された領域は、加熱温度ゾーンもしくは加
熱温度領域Z1 に設定される。計量ユニット100の下
方に1または複数の冷却および加熱手段を有する。この
例では図1に示したように冷却手段として、計量ユニッ
ト100の下方でオイル容器101の周囲に巻回された
水冷管および加熱コイル104,105を含んでいる。
各水冷管104,105は、ポンプ106,107によ
って冷却水が循環するようになっており、その下部には
加熱コイルが配置されている。本発明では冷却と加熱を
併用することにより、冷却のみの場合に比べてより高精
度に温度制御することができるようになっている。水冷
管および加熱コイル104,105が配置された領域
は、温度制御ゾーンもしくは温度制御領域Z2 ,Z3 に
設定される。
【0034】上記計量ユニット100において、金属投
入部3から投入された金属は、加熱コイル103によっ
て注入路4内で溶融金属Mの状態になっている。図2の
ように注入路4の真下に位置させた計量部7aに溶融金
属Mが注入される。計量部7aに溶融金属Mが充填され
ると、つぎに支持シャフト8によって計量器6が回転駆
動される。このとき計量器6の上下面は、上ブロック1
および下ブロック2の表面に摺接し、つまり溶融金属M
を計量部7aの所定容積で摩りきることにより正確に計
量することができる。
【0035】さらに、この計量した溶融金属Mが充填さ
れた計量部7aは、反対側に位置する放出口5の真上に
移動する。そして計量部7a内の溶融金属Mは、放出口
5から溶融状態(M1 )のまま放出される。放出された
溶融金属M1 は、オイル容器101のオイル102内を
加熱ゾーンから温度制御ゾーンへ降下してゆく。この降
下中、溶融金属M1 はオイル102によって融点以下の
温度に冷却され、この冷却過程で表面張力により球状に
固化し、これにより高い精度で所定サイズおよび形状の
微小金属球Bが形成される。
【0036】上記動作を繰り返すことにより、計量部7
a,7bが交互に溶融金属Mを計量して、連続的に微小
金属球Bを得ることができる。したがって、極めて高い
精度でかつ効率的に微小金属球Bを製造することができ
る。
【0037】このように、オイル容器101内に配置さ
れた計量ユニット100から放出された溶融金属M1
は、オイル容器101内を落下していくうちに微小金属
球Bになる。微小金属球Bを形成するために常温まで温
度降下させるプロセスにおいて、溶融金属M1 がいかな
る温度履歴を経て冷却されるかは、良質の微小金属球B
を製造する上で極めて重要である。
【0038】すなわち高温の溶融金属M1 の落下に伴
い、オイル容器101上部の高温オイルが下方に引っ張
られると、そのままではオイル容器101下部の温度が
上がってしまう。そのままでは溶融金属M1 を適正温度
で冷却・固化することが困難になる。この実施形態は主
に、オイル容器101内のオイル温度を適正に設定・保
持するようにしたものである。
【0039】上述のように、本実施形態は計量ユニット
100の下方でオイル容器101の周囲に巻回された水
冷管又は冷却ジャケット104,105を含む。水冷管
又は冷却ジャケット104,105を設けることで、計
量ユニット100から放出された溶融金属M1 が下方に
移動してもオイル102が高温になるのを防ぎ、所定の
低温度に維持する。この低温度ではオイル102の粘性
が大きくなり、その流動性が小さくなるため、オイル容
器101の上下方向に沿った適正な温度分布が安定的に
確保される。温度制御ゾーンZ2 ,Z3 において溶融金
属M1 を融点以下の温度で冷却して、この冷却過程で適
正に溶融金属M1 を球状に固化させることができる。
【0040】特に直径300〜1000μmの大きさの
半田微小金属球Bを形成する場合、溶融金属M1 の放出
量が15g/分を超えると大量の熱が下方へ移動しよう
とするが、このような場合でも水冷管又は冷却ジャケッ
ト104,105によってオイル容器101内のオイル
温度を適正に設定・保持することができる。
【0041】上記の場合、図示例のように2つの温度制
御ゾーンZ2 ,Z3 が設定されるが、微小金属球Bの大
きさあるいは溶融金属Mの放出量等との関係で、設定す
べき温度制御ゾーンの数を増減することができる。
【0042】つぎに図5は、第2の実施形態を示してい
る。計量ユニット100の下方にオイル容器101内の
オイル102の対流を物理的に規制する1または複数の
移動流規制手段を有する。この例では移動流規制手段と
して、計量ユニット100の下方でオイル容器101の
内壁に突設された突片108を含んでいる。図示例では
上下方向に3つの突片108a,108b,108cが
配置され、図のように庇状を呈している。突片108
は、オイル容器101の内周に沿って連続して、あるい
は断続的に形成されるものであってよい。
【0043】このように突片108を設けることで、高
温の溶融金属M1 の落下に伴い、高温のオイル102が
下方に移動し、あるいはその移動流によりオイル容器1
01下部の低温のオイル102が上昇するのを抑制す
る。各突片108a,108b,108cがオイル容器
101内のオイル102の対流を規制し、突片108ご
とに図示のような温度制御ゾーンZ2 ,Z3 ,Z4 を設
定可能となるので適正な温度分布を得ることができる。
【0044】また図6は、第3の実施形態を示してい
る。この例は主に、オイル102中の溶融金属M1 に対
する分散手段を備えたものである。分散手段として、図
6(A)に示すように計量ユニット100の下方位置に
三角錐型のベル状体109が配置される。ベル状体10
9は典型的には、下方に拡開する形状に形成される。ま
た、ベル状体109は支持機構110によりオイル容器
101の所定位置に維持されるとともに、駆動機構11
1により上下振動と回転運動が付与されるようになって
いる。
【0045】まず、ベル状体109を設けることで、高
温の溶融金属M1 の落下に伴い、高温のオイル102の
移動流によりオイル容器101下部の低温のオイル10
2が上昇するのを抑制する。ベル状体109がオイル容
器101内のオイル102の対流を規制し、適正な温度
分布を得ることができる。
【0046】ここで、高温の溶融金属M1 が落下する
と、そのままではオイル容器101上部から下部に向か
って落下軌道に沿った1すじの高温のオイル移動流が発
生してしまう。このオイル移動流の部分では高温のため
オイル102の粘性が小さくなり、溶融金属M1 がこの
部分一か所に集中し、オイル容器101上部から下部に
向かう熱の通り道を形成する。このような高温のオイル
移動流は、オイル容器101内の適正な温度分布もしく
はバランスをくずすため好ましくない。
【0047】このような場合、ベル状体109を設ける
ことで、図6(A)に示すように計量ユニット100か
ら放出された高温の溶融金属M1 を一か所に集中しない
ように分散させることができる。つまり計量ユニット1
00の下方で、駆動機構111によりベル状体109に
上下振動あるいは回転運動を付与することにより、溶融
金属M1 を効果的に分散させることができる。溶融金属
M1 を分散させることにより、上述したような熱の通り
道が形成されるのを防止して温度分布を安定させるとと
もに、溶融金属M1 が相互に合体するの防ぐことができ
る。SnPb共晶半田の場合は183℃以上、またその
他の半田の場合においても固相線以上の温度で、溶融金
属M1 同士が合体しないようにする。
【0048】また、図6(B)に示すように、分散手段
として、計量ユニット100の下方位置あるいはオイル
容器101の中間位置付近にプロペラ攪拌器112,1
13を有する。プロペラ攪拌器112,113は、図示
しない駆動機構により垂直軸のまわりに回転運動が付与
されるようになっている。この例ではプロペラ攪拌器1
12は、加熱温度ゾーンZ1 の下部付近に配置され、ま
たプロペラ攪拌器113は、プロペラ攪拌器112から
所定間隔おいて下方に配置される。
【0049】まず、攪拌機能を備えたプロペラ攪拌器1
12,113を設けることで、オイル容器101内のオ
イル102を攪拌することができる。特にこの例のよう
に加熱温度ゾーンZ1 の下部付近に段部101aを有す
る場合には、プロペラ攪拌器112が回転することによ
りオイル102のゾーン間移動、すなわち、たとえばそ
の下方から加熱温度ゾーンZ1 へ移動しようとするオイ
ル102の対流を抑制することができ、各ゾーンを適正
温度に設定保持することができる。
【0050】また、プロペラ攪拌器112,113を設
けることで、固相線以上の温度のオイル102を攪拌す
ることにより、計量ユニット100から放出された高温
の溶融金属M1 をオイル102中で分散させることがで
きる。このように溶融金属M1 を分散させることによ
り、一か所に集中しないようにするとともに、溶融金属
M1 が相互に合体するの防ぐことができる。SnPb共
晶半田の場合は183℃以上、またその他の半田の場合
においても固相線以上の温度で、溶融金属M1 同士が合
体しないようにする。
【0051】また、図6(C)に示すように、分散手段
として、計量ユニット100の下方位置あるいはオイル
容器101の中間位置付近に超音波発振器114(11
4a,114b)および115(115a,115b)
を含んでいる。超音波発振器114,115は、図示し
ない駆動装置により超音波を発振するようになってい
る。この例では超音波発振器114は、加熱温度ゾーン
Z1 の下部付近に配置され、また超音波発振器115
は、超音波発振器114から所定間隔おいて下方に配置
される。これらの超音波発振器114,115による発
振方向は、オイル容器101の内壁から中心部付近に向
かう水平方向が好適である。
【0052】発振機能を備えた超音波発振器114,1
15を設けることで、固相線以上の温度のオイル102
中で超音波を印加することにより、計量ユニット100
から放出された高温の溶融金属M1 をオイル102中で
分散させることができる。このように溶融金属M1 を分
散させることにより、一か所に集中しないようにすると
ともに、溶融金属M1 が相互に合体するの防ぐことがで
きる。SnPb共晶半田の場合は183℃以上、またそ
の他の半田の場合においても固相線以上の温度で、溶融
金属M1 同士が合体しないようにする。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
の種の微小金属球の製造において液体容器内の液体温度
を適正に設定・保持して溶融金属を冷却・固化させるこ
とにより良質の微小金属球を得ることができる。また、
溶融金属を分散させることにより、温度分布を安定させ
るとともに、溶融金属が相互に合体するの防いで効率良
く良質の微小金属球を形成することができる等の利点を
有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る装置の概略構成を示す
図である。
【図2】本発明の実施形態における計量ユニットまわり
の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における計量ユニットまわり
の要部平断面図である。
【図4】本発明の実施形態における計量ユニットの計量
部を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る装置の概略構成
を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る装置のそれぞれ
概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 上ブロック 2 下ブロック 3 金属投入部 4 注入路 5 放出口 6 計量器 7 計量部 8 支持シャフト 100 計量ユニット 101 オイル容器 102 オイル 103 加熱コイル 104,105 水冷管又は冷却ジャケットと加熱コ
イルの組み合わせ 106,107 ポンプ 108 突片 109 ベル状体 110 支持機構 111 駆動機構 112,113 プロペラ攪拌器114,115
超音波発振器 116,117 加熱コイル Z1 加熱温度ゾーン Z2 ,Z3 温度制御ゾーン M,M1 溶融金属

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直配置された液体容器の上部に計量ユ
    ニットを有し、この計量ユニットから放出される溶融金
    属を液体中で固化させて微小金属球を形成する微小金属
    球の製造装置であって、 前記計量ユニットの下方に1または複数の冷却手段、あ
    るいは冷却および加熱手段を有し、前記液体容器の下部
    を温度制御するようにしたことを特徴とする微小金属球
    の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却手段は、前記計量ユニットの下
    方にて前記液体容器の周囲に巻かれた冷却管又は冷却ジ
    ャケットであることを特徴とする請求項1に記載の微小
    金属球の製造装置。
  3. 【請求項3】 垂直配置された液体容器の上部に計量ユ
    ニットを有し、この計量ユニットから放出される溶融金
    属を液体中で固化させて微小金属球を形成する微小金属
    球の製造方法であって、 前記液体容器下方の1または複数の領域を冷却および加
    熱し、各領域の液体を所定の温度に設定保持するように
    したことを特徴とする微小金属球の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記計量ユニットの下方にて前記液体容
    器の周囲に巻かれた冷却管又は冷却ジャケットにより前
    記液体容器内の液体を冷却することを特徴とする請求項
    3に記載の微小金属球の製造方法。
  5. 【請求項5】 垂直配置された液体容器の上部に計量ユ
    ニットを有し、この計量ユニットから放出される溶融金
    属を液体中で固化させて微小金属球を形成する微小金属
    球の製造装置であって、 前記計量ユニットの下方にて液体容器内の前記液体の対
    流を物理的に規制する1または複数の移動流規制手段を
    有することを特徴とする微小金属球の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記移動流規制手段は、前記液体容器の
    内壁から突出する突片であることを特徴とする請求項5
    に記載の微小金属球の製造装置。
  7. 【請求項7】 垂直配置された液体容器の上部に計量ユ
    ニットを有し、この計量ユニットから放出される溶融金
    属を液体中で固化させて微小金属球を形成する微小金属
    球の製造方法であって、 前記計量ユニットの下方の1または複数個所で液体容器
    内の液体の対流を物理的に規制し、規制された各領域の
    液体を所定の温度に設定保持することを特徴とする微小
    金属球の製造方法。
  8. 【請求項8】 垂直配置された液体容器の上部に計量ユ
    ニットを有し、この計量ユニットから放出される溶融金
    属を液体中で固化させて微小金属球を形成する微小金属
    球の製造装置であって、 前記計量ユニットの下方に溶融金属を分散させる分散手
    段を有することを特徴とする微小金属球の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記分散手段として、振動および回転可
    能に構成されたベル状体を含んでいることを特徴とする
    請求項8に記載の微小金属球の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記分散手段として、プロペラ攪拌器
    を含んでいることを特徴とする請求項8に記載の微小金
    属球の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記分散手段として、超音波発振器を
    含んでいることを特徴とする請求項8に記載の微小金属
    球の製造装置。
  12. 【請求項12】 垂直配置された液体容器の上部に計量
    ユニットを有し、この計量ユニットから放出される溶融
    金属を液体中で固化させて微小金属球を形成する微小金
    属球の製造方法であって、 前記計量ユニットの下方にて該計量ユニットから放出さ
    れた溶融金属を分散させるようにしたことを特徴とする
    微小金属球の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記計量ユニットの下方に設けたベル
    状体の振動あるいは回転により、溶融金属を分散させる
    ことを特徴とする請求項12に記載の微小金属球の製造
    装置。
  14. 【請求項14】 前記計量ユニットの下方に設けたプロ
    ペラ攪拌器の攪拌により、溶融金属を分散させることを
    特徴とする請求項12に記載の微小金属球の製造装置。
  15. 【請求項15】 前記計量ユニットの下方に設けた超音
    波発振器の発振により、溶融金属を分散させることを特
    徴とする請求項12に記載の微小金属球の製造装置。
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