JP2001181228A - ポリ−(フルオロアルキル)−アセトフェノンの製造方法 - Google Patents

ポリ−(フルオロアルキル)−アセトフェノンの製造方法

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JP2001181228A
JP2001181228A JP2000377149A JP2000377149A JP2001181228A JP 2001181228 A JP2001181228 A JP 2001181228A JP 2000377149 A JP2000377149 A JP 2000377149A JP 2000377149 A JP2000377149 A JP 2000377149A JP 2001181228 A JP2001181228 A JP 2001181228A
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Wulf Kuehnle
ブルフ・キユーンレ
Thomas Hoepfner
トマス・ヘプフナー
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/76Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring
    • C07C49/80Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring containing halogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリ−(フルオロアルキル)−アセトフェノ
ンの製造方法の提供。 【解決手段】 フルオロアルキルアニリンから対応ジア
ゾニウム塩混合物を製造し、少なくとも一つの銅及び/
またはパラジウム化合物の存在下でこの混合物とアセト
アルドキシムを反応させ、緩衝塩または還元剤を添加せ
ず、5から50℃で、ハライドイオンと、ハロゲン化水
素酸でない少なくとも一つの強酸との存在下でアセトア
ルドキシムとの反応を行い、最終的に、混合物を70℃
から160℃の範囲の温度に加熱することにより、対応
するフルオロアルキルアニリンとアセトアルドキシムか
らの、フルオロアルキル基により芳香環が2置換あるい
は多置換されたアセトフェノンの製造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2個あるいはそれ
以上のフルオロアルキル基により芳香環上で置換された
アセトフェノンの改良された製造方法に関する。このよ
うな化合物は、炎症、片頭痛、嘔吐及び痛みを治療する
活性成分の製造に有用な中間体である。特に、本発明
は、ビス−3,5−(トリフルオロメチル)−アセトフ
ェノンの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】ビス−3,5−(トリフルオロメチル)−
アセトフェノンは、ビス−3,5−(トリフルオロメチ
ル)−ベンゾイルクロライドから有機銅化合物との反応
により製造することができる(Tetrahedron
Letters No.53,4647−50(19
70)。この方法の難点は、水を完全に除去してリチウ
ムジアルキル銅化合物を−78℃で製造し、使用するこ
とが必要とされることである。このような方法は実験室
内で使用されるが、工業的規模では使用することができ
ない。
【0003】ビス−3,5−(トリフルオロメチル)−
アセトフェノンの製造方法として、硫酸の存在下フルオ
ロアルキルアニリンと亜硝酸ナトリウムから対応するジ
アゾニウム塩混合物を製造し、次に、水、アセトアルド
キシム、銅(II)塩、場合によっては還元剤(チオ硫酸
ナトリウム)及びすべての場合に大量の酢酸ナトリウム
緩衝液を含んでなる初充填に−5から±0℃でこの混合
物を添加することが公知である。仕上げとしては、塩酸
を添加し、混合物を還流し、水蒸気蒸溜または相分離を
行い、混合物を減圧下で蒸溜する。これにより、ビス−
3,5−(トリフルオロメチル)−アセトフェノンが理
論の51%の収率で得られる(EP−A1−0 949
243、実施例6−3)。
【0004】この方法の難点は、大量の補助剤、例えば
緩衝塩の使用であり、仕上げが妨げられ、廃水中にかな
りの塩含量が生じ、これらの除去に伴い、環境にやさし
い廃棄が高コストとなる。
【0005】ハライドイオンの存在下、例えば塩酸の存
在下、及び緩衝塩を無添加で、プロセスを行う形にEP
−A1−0 949 243の方法を変形したモノ−
(フルオロアルキル)−アセトフェノンの製造方法も公
知である(DE 197 19054 A1)。ここで
は上述の難点は生じない。しかしながら、出発材料とし
て必要とされるポリ−(フルオロアルキル)−アニリン
がモノ−(フルオロアルキル)−アニリンよりも弱い塩
基であり、それゆえトリアジンを生成する傾向があるた
めに、ポリ−(フルオロアルキル)−アセトフェノンの
製造方法にこの方法を移転することは明白でなかった。
出発材料としてビス−3,5−(トリフルオロメチル)
−アニリンを用いてDE 197 19 054 A1
による方法を再試験すると、ビス−3,5−(トリフル
オロメチル)−アセトフェノンがほんの33%の収率で
得られるに過ぎなかった(実施例33を参照された
い)。塩酸量を増加しても、収率の改善に至らなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、フルオロ
アルキル基により芳香環が2置換あるいは多置換された
アセトフェノンを製造する、単純で費用効果の大きい、
工業的規模で実施することができる方法に対するニーズ
はなお存在する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、いま、フ
ルオロアルキルアニリンから対応ジアゾニウム塩混合物
を製造し、少なくとも一つの銅及び/またはパラジウム
化合物の存在下でアセトアルドキシムと反応させる、対
応フルオロアルキルアニリンとアセトアルドキシムから
フルオロアルキル基により芳香環が2置換あるいは多置
換されたアセトフェノンを製造する方法であって、緩衝
塩及び還元剤を添加せず、アセトアルドキシムとの反応
を、5から50℃で、ハライドイオンと、ハロゲン化水
素酸でない少なくとも一つの強酸との存在下で行い、最
終的に、混合物を70℃から160℃の範囲の温度に加
熱することを特徴とする製造方法を見出した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法によれば、例えば式
(I)
【0009】
【化1】
【0010】(式中、mは1から4の整数であり、nは
ゼロまたは1から2mの整数であり、oは1から2m+
1の整数でありpは2から4の整数であり、ここでn+
oは2m+1である)のフルオロアルキルアニリンを使
用することが可能である。式(I)において、存在する
mno基は同一あるいは異なっていてもよい。これ
らは好ましくは同一である。
【0011】式(I)においては、mは好ましくは1ま
たは2、特に好ましくは1であり、nは好ましくはゼロ
であり、oは好ましくは2m+1の整数であり、またp
は好ましくは2である。
【0012】式(I)においてpが2である場合には、
双方のCmno基は、好ましくはNH2基に対してメタ
位置に配置されている。式(I)においてpが3または
4である場合には、存在するCmno基の2個は、好
ましくはNH2基に対してメタ位置に配置されている。
【0013】式(I)の化合物としてビス−3,5−
(トリフルオロメチル)−アニリンを使用することが特
に好ましい。
【0014】アセトアルドキシムとの反応をハライドイ
オンとハロゲン化水素酸でない少なくとも一つの強酸の
存在下で行うことは本発明の基本的な特徴である。この
ような好適な強酸の例は、硫酸、過塩素酸、アルキル−
及びアリールスルホン酸及び強カルボン酸である。アル
キルスルホン酸は、例えば1から6個の炭素原子を含
み、場合によってはハロゲン原子により置換され得る。
アリールスルホン酸は、例えば6から10個の炭素原子
を含み、場合によってはハロゲン原子により置換され得
る。強カルボン酸は、例えばハロゲン原子により置換さ
れた2から6個の炭素原子を含むアルカンカルボン酸で
ある。スルホン酸及び強カルボン酸の個別の例は、メタ
ンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリク
ロロ酢酸及びトリフルオロ酢酸である。硫酸または硫酸
とハロゲン化水素酸と異る一つまたはそれ以上の他の強
酸の混合物を使用することが好ましい。硫酸を使用する
ことが特に好ましい。
【0015】手順には、例えばハロゲン化水素酸及びハ
ロゲン化水素酸と異る一つまたはそれ以上の他の強酸の
存在下でフルオロアルキルアニリンと亜硝酸ナトリウム
との反応を行うことが含まれる。酸は、好ましくは濃厚
水溶液の形、例えば25から40重量%の範囲の濃度を
有する塩酸、25から70重量%の範囲の濃度を有する
臭化水素酸及び35から100重量%の範囲の濃度を有
する硫酸の形で使用される。塩酸または臭化水素酸の代
わりに、反応混合物中に塩化水素ガスまたは臭化水素ガ
スを導入することも可能である。
【0016】ハロゲン化水素酸、特に塩酸、及び硫酸の
混合物を使用することが好ましい。このようなハロゲン
化水素酸/硫酸混合物のモル比は、例えば1:2から
4:1の範囲とすることができる。
【0017】1モルのフルオロアルキルアニリン基準
で、例えばハロゲン化水素酸とハロゲン化水素酸でない
少なくとも一つの強酸の形で5から9当量のプロトンを
使用することが可能である。この量は、好ましくは5.
5から6当量である。
【0018】ジアゾニウム塩混合物を製造するための反
応混合物の含水量は、例えば45から80重量%とする
ことができる。
【0019】最初に酸と水を導入し、フルオロアルキル
アニリンを添加し、次に例えば−20から0℃で亜硝酸
ナトリウム水溶液をゆっくり添加し、混合物を充分に反
応させることにより、ジアゾニウム塩混合物を製造する
ことができる。
【0020】製造したジアゾニウム塩混合物に緩衝塩、
例えば酢酸ナトリウムを添加しないことは本発明の更な
る基本的な特徴である。
【0021】アセトアルドキシムとの反応に対して、使
用した1モルのフルオロアルキルアニリン基準で、例え
ば1から4モルのアセトアルドキシムを使用することが
可能である。この量は、好ましくは1.2から3.2モ
ルである。
【0022】好適な銅化合物の例は、銅が+1または+
2の酸化状態で存在する銅の塩及び錯化合物である。
【0023】銅塩の例は、銅ハライド、硫酸銅、硝酸銅
及び銅テトラフルオロボレート、アルキル−及びアリー
ルカルボン酸等の有機酸の銅塩である。銅の錯化合物の
例は、ヒドロキシラミンまたはアセトアルドキシム配位
子を持つものである。硫酸銅(II)、硫酸銅五水和物
(II)、塩化銅(I)、塩化銅(II)、塩化銅二水和物
(II)、臭化銅(I)、臭化銅(II)、酢酸銅(II)、
酢酸銅水和物(II)、フッ化銅(II)、フッ化銅三水和
物、ギ酸銅水和物(II)、水酸化銅(II)、水酸化炭酸
銅(II)、硝酸銅(II)、硝酸銅水和物(II)、硝酸銅
ヘミ五水和物、銅テトラフルオロボレート(II)及びC
u(O−N=CH−CH3n(式中、n=1または2で
ある)が特に挙げられる。
【0024】好適なパラジウム化合物の例は、パラジウ
ムが+2の酸化状態で存在するパラジウムの塩及び錯化
合物である。パラジウムの塩の例は、パラジウムハライ
ド、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム及びアルキル−及
びアリールカルボン酸等の有機酸のパラジウム塩であ
る。パラジウムの錯化合物の例は、アミン、エチレンジ
アミン、テトラメチレンジアミン、アセチルアセトナー
トまたはホスフィン配位子を含むものである。酢酸パラ
ジウム(II)、プロピオン酸パラジウム(II)、塩化パ
ラジウム(II)、硝酸パラジウム(II)、硫酸パラジウ
ム(II)及びトリフルオロ酢酸パラジウム(II)が特に
挙げられる。
【0025】銅化合物の混合物、パラジウム化合物の混
合物または銅及びパラジウム化合物の混合物を使用する
ことも可能である。結晶水を含む、あるいは含まない、
銅化合物、特に好ましくは銅ハライド(II)または硫酸
銅(II)を使用することが好ましい。
【0026】使用した1モルのフルオロアルキルアニリ
ン基準で、例えば0.01から0.2モルの銅及び/ま
たはパラジウム化合物を使用することが可能である。こ
の量は、好ましくは0.04から0.12モルである。
【0027】ジアゾニウム塩混合物とアセトアルドキシ
ムとの反応前及び/または反応時に、緩衝塩(酢酸ナト
リウム等)及び還元剤(チオ硫酸ナトリウム等)を添加
しないことは本発明の更なる基本的な特徴である。
【0028】アセトアルドキシムとの反応は、好ましく
は5から40℃、特に10から30℃で行われる。
【0029】本発明により必要とされる、アセトアルド
キシムとの反応時のハライドイオンの存在は、最も単純
な場合にはジアゾニウム塩混合物の製造に、酸としてハ
ロゲン化水素酸、例えば、25から40重量%の塩酸水
溶液または25から70重量%の臭化水素酸水溶液を
(共)使用することにより達成される。ジアゾニウム塩
混合物の製造において、ハロゲン化水素酸以外の酸のみ
を使用した場合には、例えばアルカリ金属ハライドまた
はアルカリ土類金属ハライドの形で、例えば、塩化ナト
リウムまたは臭化ナトリウムの形でハライドイオンを添
加しなければならない。
【0030】使用した1モルの銅及び/またはパラジウ
ム化合物基準で、アセトアルドキシムとの反応の反応混
合物は、例えば1から50モルのハライドイオンを含有
することができる。この量は、好ましくは1.5から3
5モルである。ジアゾニウム塩混合物が充分なハライド
イオンを同伴しない場合には、ハライドイオンを別途添
加しなければならない。
【0031】アセトアルドキシムとの反応は、好ましく
は、最初に銅及び/またはパラジウム化合物、水及びア
セトアルドキシムを導入し、ジアゾニウム塩混合物水溶
液をゆっくりと計量添加することにより行われる。ジア
ゾニウム塩混合物の計量添加時には、例えば、激しい撹
拌により、あるいは例えばウルトラ−ツラックスR(U
ltra−Turrax)形の振動ミキサーまたは分散
機により反応混合物の強力かつ充分な混合を確実に行う
ことが有利である。
【0032】相互に反応させるべき成分の製造におい
て、反応時に酸素の存在を大部分排除することも有利で
ある。この目的で、例えば、不活性ガス雰囲気中で作業
すること、取り扱うべき成分及び/または反応混合物中
に不活性ガスを導入すること、あるいは脱ガスのために
軽く真空とすることが可能である。
【0033】ジアゾニウム塩混合物の添加及びアセトア
ルドキシムの添加が完了したら、必要ならば、例えば2
0から50℃の温度で、ある時間、例えば15分間から
1時間反応混合物を放置して、反応させることができ
る。仕上げに先立つ(更なる)塩酸による処理は必要と
されない。
【0034】仕上げのために、充分に反応された反応混
合物は、本発明により高温で熱処理され、場合によって
は加圧下、70から160℃、好ましくは70から11
0℃迄加熱を行い、この温度範囲に、例えば15分間か
ら12時間、好ましくは1から4時間混合物を維持す
る。粗生成物を単離するために、熱処理時または熱処理
に引き続いて、充分に反応された反応混合物を水蒸気蒸
溜または共沸蒸溜によって仕上げることができる。ある
いは、熱処理に続いて、充分に反応した反応混合物を例
えば0−70℃に冷却し、相分離、抽出または固体生成
物の場合には濾過により粗生成物を単離することができ
る。
【0035】例えば、水蒸気蒸溜、相分離、抽出または
濾過による仕上げ後に存在する、フルオロアルキル基に
より環が2置換あるいは多置換された粗アセトフェノン
は、必要ならば、例えばカラムによる分別蒸溜により更
に精製される。
【0036】本発明による方法で、概ね98%以上の純
度で、理論の概ね50から58%の収率で所望の製品を
得ることができる。
【0037】式(I)のフルオロアルキルアニリンを使
用すると、式(II)
【0038】
【化2】
【0039】の対応アセトフェノンが得られる。式中、
使用した記号は式(I)に示された意味を有する。
【0040】従来技術とは対照的に、本発明による方法
は、緩衝塩と還元剤を添加することなく実現され、より
少量の無機強酸と銅化合物により行われることが可能
で、標的製品の収率は、概ね(相対的に)少なくとも2
0%増加する。このことは、特に驚くべきことであり、
本発明による方法は公知の方法よりも著しく効率的とさ
れる。廃水量とその塩含量は著しく低下し、空間時間収
率はかなり増加する。従来技術に比較して本発明による
反応温度が高いことは、分解反応の増大を示唆したが、
驚くべきことにはこれは起こらない。
【0041】
【実施例】実施例1 最初に、274gの水、171gの30重量%の塩酸水
溶液及び69gの98重量%の硫酸水溶液を導入し、−
5℃に冷却した。115gの99%含量のビス−3,5
−(トリフルオロメチル)−アニリンをこの温度で計量
添加した。次に、35.6gの亜硝酸ナトリウムを11
0gの水に溶解し、0℃で1時間にわたってこの溶液に
計量添加し、次に、この混合物を1時間撹拌した。5.
8gの硫酸銅五水和物(II)、172gの水及び44.
4gのアセトアルドキシムから初充填を調製し、20℃
に加熱した。撹拌しながら、この初充填に上記で調製し
たジアゾニウム塩溶液を2時間にわたって計量添加し、
次に、混合物を放置して、30℃で30分間後反応させ
た。次に、混合物を2時間にわたって100℃に加熱
し、この温度で3時間撹拌した。50℃に冷却後、相を
分離した。有機相をカラムにより蒸溜し、71.1gの
ビス−3,5−(トリフルオロメチル)−アセトフェノ
ン(GCにより99%の純度)を得た。これは理論の5
5%の収率に相当する。
【0042】実施例2 ジアゾニウム塩溶液を実施例1に記述のように製造し
た。
【0043】8.7gの硫酸銅五水和物(II)、172
gの水、100gのトルエン及び44.4gのアセトア
ルドキシムから初充填を調製し、10℃に冷却し、次
に、ジアゾニウム塩溶液を1.5時間にわたって滴加し
た。次に、この混合物を100℃に加熱し、この温度で
3時間撹拌した。50℃に冷却し続いて、相を分離し
た。有機相をカラムにより蒸溜し、64.6gのビス−
3,5−(トリフルオロメチル)−アセトフェノン(G
Cにより99%の純度)を得た。これは理論の50%の
収率に相当する。
【0044】実施例3(比較例) (DE 197 19 054 A1による方法、すな
わち塩酸のみによる方法)最初に、254gの水及び1
33gの30重量%の塩酸水溶液を導入し、−5℃に冷
却した。57.3gの99%含量のビス−3,5−(ト
リフルオロメチル)−アニリンをこの温度で滴加した。
次に、18.3gの亜硝酸ナトリウムを54.8gの水
に溶解し、0℃で1時間にわたってビス−3,5−(ト
リフルオロメチル)−アニリン含有の混合物に計量添加
し、次に、この混合物を更に1時間撹拌した。2.9g
の硫酸銅五水和物(II)、86.2gの水及び22.2
gのアセトアルドキシムから初充填を調製し、25℃で
激しく撹拌した。前に調製したジアゾニウム塩溶液を2
時間にわたって計量添加し、次に、混合物を放置して、
30℃で30分間後反応させた。次に、混合物を2時間
にわたって100℃に加熱し、この温度で3時間撹拌し
た。50℃に冷却後、相を分離した。有機相をカラムに
より蒸溜し、21.3gのビス−3,5−(トリフルオ
ロメチル)−アセトフェノン(GCにより99%の純
度)を得た。これは理論の33%の収率に相当する。
【0045】本発明の特徴及び主な態様は次の通りであ
る。
【0046】1.フルオロアルキルアニリンから対応ジ
アゾニウム塩混合物を製造し、少なくとも一つの銅及び
/またはパラジウム化合物の存在下でアセトアルドキシ
ムと反応させる、対応フルオロアルキルアニリンとアセ
トアルドキシムからフルオロアルキル基により芳香環が
2置換あるいは多置換されたアセトフェノンを製造する
方法であって、緩衝塩及び還元剤を添加せず、アセトア
ルドキシムとの反応を、5から50℃で、ハライドイオ
ンと、ハロゲン化水素酸でない少なくとも一つの強酸と
の存在下で行い、最終的に、混合物を70℃から160
℃の範囲の温度に加熱することを特徴とする製造方法。
【0047】2.式(I)
【0048】
【化3】
【0049】(式中、mは1から4の整数であり、nは
ゼロまたは1から2mの整数であり、oは1から2m+
1の整数でありpは2から4の整数であり、ここでn+
oは2m+1である)のフルオロアルキルアニリンを使
用し、式(II)
【0050】
【化4】
【0051】(使用した記号は式(I)に示された意味
を有する)のアセトフェノンを製造することを特徴とす
る上記1に記載の方法。
【0052】3.式(I)及び(II)において、mが1
または2であり、nがゼロであり、oが2m+1であ
り、pが2であることを特徴とする上記2に記載の方
法。
【0053】4.塩酸と硫酸の混合物が使用されること
を特徴とする上記1から3に記載の方法。
【0054】5.使用するフルオロアルキルアニリンの
モル当たり、1から4モルのアセトアルドキシムと0.
01から0.2モルの銅及び/またはパラジウム化合物
が使用されることを特徴とする上記1から4に記載の方
法。
【0055】6.アセトアルドキシムとの反応が5から
40℃で行われることを特徴とする上記1から5に記載
の方法。
【0056】7.使用する1モルの銅及び/またはパラ
ジウム化合物基準で、1から50モルのハライドイオン
が使用されることを特徴とする上記1から6に記載の方
法。
【0057】8.相互に反応させるべき成分の製造にお
いて、酸素の存在が反応時に大部分排除されることを特
徴とする上記1から7に記載の方法。
【0058】9.70から160℃の最終加熱が15分
間から12時間行われることを特徴とする上記1から8
に記載の方法。
【0059】10.銅化合物が使用されることを特徴と
する上記1から9に記載の方法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルオロアルキルアニリンから対応ジア
    ゾニウム塩混合物を製造し、少なくとも一つの銅及び/
    またはパラジウム化合物の存在下アセトアルドキシムと
    反応させる、対応フルオロアルキルアニリンとアセトア
    ルドキシムからフルオロアルキル基により芳香環が2置
    換あるいは多置換されたアセトフェノンを製造する方法
    であって、緩衝塩及び還元剤を添加せず、アセトアルド
    キシムとの反応を、5〜50℃において、ハライドイオ
    ンと、ハロゲン化水素酸でない少なくとも一つの強酸と
    の存在下で行い、最終的に、混合物を70℃〜160℃
    の範囲の温度に加熱することを特徴とする製造方法。
JP2000377149A 1999-12-22 2000-12-12 ポリ−(フルオロアルキル)−アセトフェノンの製造方法 Withdrawn JP2001181228A (ja)

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DE1999162011 DE19962011A1 (de) 1999-12-22 1999-12-22 Verfahren zur Herstellung von Poly-(fluoralkyl)-acetophenonen
DE19962011.3 1999-12-22
DE2000103321 DE10003321A1 (de) 2000-01-27 2000-01-27 Verfahren zur Herstellung von Poly-(fluoralkyl)-acetophenonen
DE10003321.0 2000-01-27

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JP2001181228A true JP2001181228A (ja) 2001-07-03

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