JP2001181184A - 新規な光化学療法剤 - Google Patents
新規な光化学療法剤Info
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- JP2001181184A JP2001181184A JP37205999A JP37205999A JP2001181184A JP 2001181184 A JP2001181184 A JP 2001181184A JP 37205999 A JP37205999 A JP 37205999A JP 37205999 A JP37205999 A JP 37205999A JP 2001181184 A JP2001181184 A JP 2001181184A
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】赤外線領域の光を利用でき、水溶性に優れた光
化学療法剤の開発。 【解決手段】下記式(1) 【化1】 (式中、mは1または2の整数である。)で表される骨
格構造を有する化合物のカチオン化物であって、かつ該
カチオン化物の分子中に親水性付与基を有するカチオン
化合物を有効成分とする光化学療法剤。
化学療法剤の開発。 【解決手段】下記式(1) 【化1】 (式中、mは1または2の整数である。)で表される骨
格構造を有する化合物のカチオン化物であって、かつ該
カチオン化物の分子中に親水性付与基を有するカチオン
化合物を有効成分とする光化学療法剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な光化学療法剤
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、癌等の腫瘍に対する治療法の一つ
として光化学療法がある。光化学療法に関しては比較的
早くから研究が行われており、既に、1976年には臨
床での応用が為されている。また、文献、特許も数多く
出されており、例えば、Michael J.Many
aらの総説(J.C1in.Onco1ogy,6,3
80,(1988))がある。これらの文献や特許によ
れば、これまで光化学療法治療剤として研究され、ま
た、臨床応用されてきたのはポルフィリン系化合物が殆
どで、現在日本では、日本レダリーがジヘマトポルフィ
リンを商品名フォトフリンで販売している。
として光化学療法がある。光化学療法に関しては比較的
早くから研究が行われており、既に、1976年には臨
床での応用が為されている。また、文献、特許も数多く
出されており、例えば、Michael J.Many
aらの総説(J.C1in.Onco1ogy,6,3
80,(1988))がある。これらの文献や特許によ
れば、これまで光化学療法治療剤として研究され、ま
た、臨床応用されてきたのはポルフィリン系化合物が殆
どで、現在日本では、日本レダリーがジヘマトポルフィ
リンを商品名フォトフリンで販売している。
【0003】これらポルフィリン系化合物を用いた光化
学療法について説明する。癌患者(外科的手法を伴わな
い場合、原理的に皮膚癌等、体表面近傍の癌に限られ
る)に薬剤を投与し、数日経ると正常細胞においては薬
剤は大部分代謝されるのに対して、癌細胞に取り込まれ
た薬剤はそのまま癌細胞内に残留したままとなる。この
際、残留量の差は数倍から数十倍である。次に、600
〜700nmの光を癌細胞に照射すると、薬剤が残留し
ている癌細胞だけが特異的に死滅し、正常細胞は影響を
受けない。これらの薬剤が癌細胞にのみ残留する理由は
十分に明らかではないが、癌細胞と正常細胞との血流状
態の差、あるいは、リンパ細胞等の免疫系の活性の差に
よるものと考えられている。また、光照射によって薬剤
が残留している癌細胞が死滅する理由についても十分に
明らかではないが、光照射によって活性化された薬剤か
らのエネルギー移動により周辺の酸素が細胞毒性の強い
一重項酸素に変化する為と考えられている。
学療法について説明する。癌患者(外科的手法を伴わな
い場合、原理的に皮膚癌等、体表面近傍の癌に限られ
る)に薬剤を投与し、数日経ると正常細胞においては薬
剤は大部分代謝されるのに対して、癌細胞に取り込まれ
た薬剤はそのまま癌細胞内に残留したままとなる。この
際、残留量の差は数倍から数十倍である。次に、600
〜700nmの光を癌細胞に照射すると、薬剤が残留し
ている癌細胞だけが特異的に死滅し、正常細胞は影響を
受けない。これらの薬剤が癌細胞にのみ残留する理由は
十分に明らかではないが、癌細胞と正常細胞との血流状
態の差、あるいは、リンパ細胞等の免疫系の活性の差に
よるものと考えられている。また、光照射によって薬剤
が残留している癌細胞が死滅する理由についても十分に
明らかではないが、光照射によって活性化された薬剤か
らのエネルギー移動により周辺の酸素が細胞毒性の強い
一重項酸素に変化する為と考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たポルフィリン系化合物を用いた光化学療法はいくつか
の問題点を有する。問題点の一つとして、化合物自身の
吸収波長と治療に用いる光の波長との関係である。即
ち、治療に用いる光の波長としては、生体内の物質によ
る散乱、吸収を示さないこと、赤血球のヘモグロビンに
影響を及ぼさないこと等から、600nm以上の波長が
望ましいが、上記従来技術にあげた、例えば、フォトフ
リンの600nm以上の波長領域における光の吸収量
は、該化合物の最大吸収波長363nmにおける光の吸
収量のわずか2〜3%にすぎない。従って、現実には非
常に効率の悪い光化学療法を行う事になり、その分薬剤
の投与量を増やしたり、光の照射量を増やす必要が生
じ、結果として副作用が増加したり、装置のコストが上
がったりすることになる。
たポルフィリン系化合物を用いた光化学療法はいくつか
の問題点を有する。問題点の一つとして、化合物自身の
吸収波長と治療に用いる光の波長との関係である。即
ち、治療に用いる光の波長としては、生体内の物質によ
る散乱、吸収を示さないこと、赤血球のヘモグロビンに
影響を及ぼさないこと等から、600nm以上の波長が
望ましいが、上記従来技術にあげた、例えば、フォトフ
リンの600nm以上の波長領域における光の吸収量
は、該化合物の最大吸収波長363nmにおける光の吸
収量のわずか2〜3%にすぎない。従って、現実には非
常に効率の悪い光化学療法を行う事になり、その分薬剤
の投与量を増やしたり、光の照射量を増やす必要が生
じ、結果として副作用が増加したり、装置のコストが上
がったりすることになる。
【0005】また、問題点の二つ目として、ポルフィリ
ン系化合物の皮膚等における光毒性が上げられ、投与さ
れた患者はおよそ6〜8週間は日光等の光を避ける生活
が必要である。更に、問題点の三つ目として、630n
m付近の波長の組織侵達度が僅か数mmしかなく、治療
範囲の狭いことが挙げられ、これが臨床応用への壁とな
っている。本発明の目的はこれら従来技術の持つ課題を
解決するため、赤外線領域の光を利用でき、水溶性に優
れた光化学療法剤を提供することにある。
ン系化合物の皮膚等における光毒性が上げられ、投与さ
れた患者はおよそ6〜8週間は日光等の光を避ける生活
が必要である。更に、問題点の三つ目として、630n
m付近の波長の組織侵達度が僅か数mmしかなく、治療
範囲の狭いことが挙げられ、これが臨床応用への壁とな
っている。本発明の目的はこれら従来技術の持つ課題を
解決するため、赤外線領域の光を利用でき、水溶性に優
れた光化学療法剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意努力した結果、本発明を完成
した。即ち本発明は、 1)下記式(1)
うな課題を解決すべく鋭意努力した結果、本発明を完成
した。即ち本発明は、 1)下記式(1)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、mは1または2の整数である。)
で表される骨格構造を有する化合物のカチオン化物であ
って、かつ該カチオン化物の分子中に親水性付与基を有
するカチオン化合物を有効成分とする光化学療法剤。 2)親水性付与基がスルホン酸基、カルボキシル基、ヒ
ドロキシル基またはホスホン酸基である上記1)に記載
の光化学療法剤。 3)カチオン化合物が800〜1200nmに吸収極大
波長を有する化合物である上記1)または2)に記載の
光化学療法剤。 4)カチオン化合物の骨格構造が2個カチオン化された
ジイモニウム系化合物である上記1)乃至3)のいずれ
かに記載の光化学療法剤。 5)ジイモニウム系化合物が下記式(2)
で表される骨格構造を有する化合物のカチオン化物であ
って、かつ該カチオン化物の分子中に親水性付与基を有
するカチオン化合物を有効成分とする光化学療法剤。 2)親水性付与基がスルホン酸基、カルボキシル基、ヒ
ドロキシル基またはホスホン酸基である上記1)に記載
の光化学療法剤。 3)カチオン化合物が800〜1200nmに吸収極大
波長を有する化合物である上記1)または2)に記載の
光化学療法剤。 4)カチオン化合物の骨格構造が2個カチオン化された
ジイモニウム系化合物である上記1)乃至3)のいずれ
かに記載の光化学療法剤。 5)ジイモニウム系化合物が下記式(2)
【0009】
【化5】
【0010】(環A及びBは置換基を有していても良
く、R1からR8は水素原子または炭素数1から20の
置換基であり、少なくとも1つは親水性付与基を有する
置換基である。また、mは1または2の整数で、nは0
から6の整数で、Xは分子内の電荷を中和するのに必要
なアニオンまたはカチオンを表す。)で表される化合物
である上記4)に記載の光化学療法剤。 6)R1からR8が、いずれも親水性付与基を有する置
換基である上記5)に記載の光化学療法剤。 7)親水性付与基を有する置換基がスルホ置換アルキル
基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボキシ置換ア
ルキル基である上記5)または6)に記載の光化学療法
剤。 8)親水性付与基を有する置換基が3−カルボキシプロ
ピル基である上記5)または6)に記載の光化学療法
剤。 9)カチオン化合物の骨格構造が1個カチオン化された
アミニウム系化合物である上記1)乃至3)のいずれか
に記載の光化学療法剤。 10)アミニウム系化合物が下記式(3)
く、R1からR8は水素原子または炭素数1から20の
置換基であり、少なくとも1つは親水性付与基を有する
置換基である。また、mは1または2の整数で、nは0
から6の整数で、Xは分子内の電荷を中和するのに必要
なアニオンまたはカチオンを表す。)で表される化合物
である上記4)に記載の光化学療法剤。 6)R1からR8が、いずれも親水性付与基を有する置
換基である上記5)に記載の光化学療法剤。 7)親水性付与基を有する置換基がスルホ置換アルキル
基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボキシ置換ア
ルキル基である上記5)または6)に記載の光化学療法
剤。 8)親水性付与基を有する置換基が3−カルボキシプロ
ピル基である上記5)または6)に記載の光化学療法
剤。 9)カチオン化合物の骨格構造が1個カチオン化された
アミニウム系化合物である上記1)乃至3)のいずれか
に記載の光化学療法剤。 10)アミニウム系化合物が下記式(3)
【0011】
【化6】
【0012】(環A及びBは置換基を有していても良
く、R1からR8は水素原子または炭素数1から20の
置換基であり、少なくとも1つは親水性付与基を有する
置換基である。また、mは1または2の整数で、nは0
から7の整数或いは1/2で、Xは分子内の電荷を中和
するのに必要なアニオンまたはカチオンを表す。)で表
される化合物である上記9)に記載の光化学療法剤。 11)R1からR8は、いずれも親水性付与基を有する
置換基である上記10)に記載の光化学療法剤。 12)親水性付与基を有する置換基がスルホ置換アルキ
ル基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボキシ置換
アルキル基である上記10)または11)に記載の光化
学療法剤。 13)親水性付与基を有する置換基が3−カルボキシプ
ロピル基である上記10)または11)に記載の光化学
療法剤。に関する。
く、R1からR8は水素原子または炭素数1から20の
置換基であり、少なくとも1つは親水性付与基を有する
置換基である。また、mは1または2の整数で、nは0
から7の整数或いは1/2で、Xは分子内の電荷を中和
するのに必要なアニオンまたはカチオンを表す。)で表
される化合物である上記9)に記載の光化学療法剤。 11)R1からR8は、いずれも親水性付与基を有する
置換基である上記10)に記載の光化学療法剤。 12)親水性付与基を有する置換基がスルホ置換アルキ
ル基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボキシ置換
アルキル基である上記10)または11)に記載の光化
学療法剤。 13)親水性付与基を有する置換基が3−カルボキシプ
ロピル基である上記10)または11)に記載の光化学
療法剤。に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の光化学療法剤は、上記式
(1)で表される骨格構造を有する化合物のカチオン化
物であって、かつ該カチオン化物の分子中に親水性付与
基を有するカチオン化合物を有効成分とする。このカチ
オン化合物は、赤外線領域に、特に800〜1200n
mに、より好ましくは900〜1100nmに吸収極大
波長を有する化合物である。
(1)で表される骨格構造を有する化合物のカチオン化
物であって、かつ該カチオン化物の分子中に親水性付与
基を有するカチオン化合物を有効成分とする。このカチ
オン化合物は、赤外線領域に、特に800〜1200n
mに、より好ましくは900〜1100nmに吸収極大
波長を有する化合物である。
【0014】上記式(1)において、mは1または2の
整数である。カチオン化物とは、上記式(1)で表され
る骨格構造の原子の1つまたは2つがカチオン化された
もので、1つがカチオン化されたものはアミニウム系化
合物とよばれ、2つカチオン化されたものはジイモニウ
ム系化合物とよばれる。また、該カチオン化物の分子中
に存在する親水性付与基は、分子に親水性を増大させる
性質を有する基であれば特に制限はなく、例えばスルホ
ン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはホスホ
ン酸基等が挙げられる。上記式(1)で表される骨格構
造を有する化合物としては、例えば下記式(4)
整数である。カチオン化物とは、上記式(1)で表され
る骨格構造の原子の1つまたは2つがカチオン化された
もので、1つがカチオン化されたものはアミニウム系化
合物とよばれ、2つカチオン化されたものはジイモニウ
ム系化合物とよばれる。また、該カチオン化物の分子中
に存在する親水性付与基は、分子に親水性を増大させる
性質を有する基であれば特に制限はなく、例えばスルホ
ン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはホスホ
ン酸基等が挙げられる。上記式(1)で表される骨格構
造を有する化合物としては、例えば下記式(4)
【0015】
【化7】
【0016】(環A及びBは置換基を有していても良
く、R1からR8の少なくとも1つは親水性付与基を有
する置換基であり、mは前記と同じ。)で表される化合
物が挙げられる。
く、R1からR8の少なくとも1つは親水性付与基を有
する置換基であり、mは前記と同じ。)で表される化合
物が挙げられる。
【0017】上記式(4)において、環A及びBには、
該置換基以外の置換基を有していなくても、1から4つ
の置換基を有していても良い。結合しうる置換基として
は、例えばハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ
ル基、シアノ基、低級アルキル基が挙げられる。ハロゲ
ン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等が挙げられる。アルコキシル基として
は、例えばメトキシ基、エトキシ基等のC1〜C5のアル
コキシル基が挙げられ、低級アルキル基としては、例え
ばメチル基、エチル基等のC1〜C5のアルキル基が挙
げられる。Bが無置換であり、Aが無置換か、ハロゲン
原子(特に塩素原子、臭素原子)、メチル基またはシア
ノ基で置換されているものが好ましい。また、mは1ま
たは2の整数を表し、m=1が特に好ましい。
該置換基以外の置換基を有していなくても、1から4つ
の置換基を有していても良い。結合しうる置換基として
は、例えばハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ
ル基、シアノ基、低級アルキル基が挙げられる。ハロゲ
ン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等が挙げられる。アルコキシル基として
は、例えばメトキシ基、エトキシ基等のC1〜C5のアル
コキシル基が挙げられ、低級アルキル基としては、例え
ばメチル基、エチル基等のC1〜C5のアルキル基が挙
げられる。Bが無置換であり、Aが無置換か、ハロゲン
原子(特に塩素原子、臭素原子)、メチル基またはシア
ノ基で置換されているものが好ましい。また、mは1ま
たは2の整数を表し、m=1が特に好ましい。
【0018】R1からR8の置換基において、親水性付
与基はスルホン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、ホスホン酸基であり、スルホン酸基、カルボキシル
基、ホスホン酸基は遊離していてもいなくても良い。R
1からR8の置換基は、少なくとも1つは親水性付与基
を有する置換基であり、残りは特に制限はないが、水素
原子または炭素数1から20の置換基であり、好ましく
は水素原子または炭素数1から8のアルキル基である。
アルキル部分は直鎖状でもあるいは分岐鎖状のいずれで
もよい。また、それぞれ同じであっても異なっていても
良い。好ましい基としては、例えばスルホ置換アルキル
基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボキシ置換ア
ルキル基等が挙げられる。
与基はスルホン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、ホスホン酸基であり、スルホン酸基、カルボキシル
基、ホスホン酸基は遊離していてもいなくても良い。R
1からR8の置換基は、少なくとも1つは親水性付与基
を有する置換基であり、残りは特に制限はないが、水素
原子または炭素数1から20の置換基であり、好ましく
は水素原子または炭素数1から8のアルキル基である。
アルキル部分は直鎖状でもあるいは分岐鎖状のいずれで
もよい。また、それぞれ同じであっても異なっていても
良い。好ましい基としては、例えばスルホ置換アルキル
基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボキシ置換ア
ルキル基等が挙げられる。
【0019】スルホ置換アルキル基としては、例えばス
ルホメチル基、3−スルホプロピル基、2−スルホプロ
ピル基、3−スルホブチル基、2−スルホブチル基、5
−スルホペンチル基、4−スルホペンチル基、3−スル
ホペンチル基、2−スルホペンチル基、6−スルホヘキ
シル基、5−スルホヘキシル基、4−スルホヘキシル
基、3−スルホヘキシル基、2−スルホヘキシル基等の
スルホ置換(C1〜C6)アルキル基が挙げられ、アル
キル部分の炭素数が1、3、5、6のものが好ましい。
更に好ましくはスルホプロピル基が挙げられる。
ルホメチル基、3−スルホプロピル基、2−スルホプロ
ピル基、3−スルホブチル基、2−スルホブチル基、5
−スルホペンチル基、4−スルホペンチル基、3−スル
ホペンチル基、2−スルホペンチル基、6−スルホヘキ
シル基、5−スルホヘキシル基、4−スルホヘキシル
基、3−スルホヘキシル基、2−スルホヘキシル基等の
スルホ置換(C1〜C6)アルキル基が挙げられ、アル
キル部分の炭素数が1、3、5、6のものが好ましい。
更に好ましくはスルホプロピル基が挙げられる。
【0020】スルホフェニル置換アルキル基としては、
例えばp−スルホフェニルメチル基、m−スルホフェニ
ルメチル基、o−スルホフェニルメチル基、2−(p−
スルホフェニル)エチル基、3−(p−スルホフェニ
ル)プロピル基等のスルホフェニル置換(C1〜C4)
アルキル基が挙げられる。
例えばp−スルホフェニルメチル基、m−スルホフェニ
ルメチル基、o−スルホフェニルメチル基、2−(p−
スルホフェニル)エチル基、3−(p−スルホフェニ
ル)プロピル基等のスルホフェニル置換(C1〜C4)
アルキル基が挙げられる。
【0021】カルボキシ置換アルキル基としては、例え
ばカルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−
カルボキシプロピル基、2−カルボキシプロピル基、4
−カルボキシブチル基、3−カルボキシブチル基、2−
カルボキシブチル基、5−カルボキシペンチル基、4−
カルボキシペンチル基、3−カルボキシペンチル基、2
−カルボキシペンチル基、6−カルボキシヘキシル基、
5−カルボキシヘキシル基、4−カルボキシヘキシル
基、3−カルボキシヘキシル基、2−カルボキシヘキシ
ル基等のカルボキシル置換(C1〜C6)アルキル基が
挙げられ、アルキル部分の炭素数が2〜6のものが好ま
しい。更に好ましくはカルボキシプロピル基が挙げられ
る。
ばカルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−
カルボキシプロピル基、2−カルボキシプロピル基、4
−カルボキシブチル基、3−カルボキシブチル基、2−
カルボキシブチル基、5−カルボキシペンチル基、4−
カルボキシペンチル基、3−カルボキシペンチル基、2
−カルボキシペンチル基、6−カルボキシヘキシル基、
5−カルボキシヘキシル基、4−カルボキシヘキシル
基、3−カルボキシヘキシル基、2−カルボキシヘキシ
ル基等のカルボキシル置換(C1〜C6)アルキル基が
挙げられ、アルキル部分の炭素数が2〜6のものが好ま
しい。更に好ましくはカルボキシプロピル基が挙げられ
る。
【0022】R1からR8の残りの置換基として、例え
ば水素原子、(C1〜C8)アルキル基(例、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基)が挙げられる。
ば水素原子、(C1〜C8)アルキル基(例、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基)が挙げられる。
【0023】R1からR8の特に好ましい組み合わせと
しては、R1からR8のいずれもが同一の置換基で、例
えばカルボキシ置換(C1〜C6)アルキル基、スルホ
フェニル置換(C1〜C4)アルキル基、スルホ置換
(C1〜C6)アルキル基であるものと、またR1から
R8が前記置換アルキル基と水素原子よりなるものが挙
げられる。
しては、R1からR8のいずれもが同一の置換基で、例
えばカルボキシ置換(C1〜C6)アルキル基、スルホ
フェニル置換(C1〜C4)アルキル基、スルホ置換
(C1〜C6)アルキル基であるものと、またR1から
R8が前記置換アルキル基と水素原子よりなるものが挙
げられる。
【0024】上記式(4)の化合物を酸化することによ
り、上記式(1)で表される骨格構造がカチオン化さ
れ、本発明で使用するカチオン化合物が得られる。また
置換基の種類により、特に酸化反応を行わなくとも骨格
構造がカチオン化された化合物となる誘導体も存在す
る。さらにこれらカチオン誘導体は、有する置換基、対
イオン、また化合物を溶解する媒質により安定な構造状
態が存在し、骨格構造がモノカチオン体、ジカチオン
体、またそれらの混合物となった状態も存在する。この
カチオン化合物として、例えば前記一般式(3)で表さ
れるアミニウム系化合物または前記一般式(2)で表さ
れるジイモニウム系化合物が挙げられる。
り、上記式(1)で表される骨格構造がカチオン化さ
れ、本発明で使用するカチオン化合物が得られる。また
置換基の種類により、特に酸化反応を行わなくとも骨格
構造がカチオン化された化合物となる誘導体も存在す
る。さらにこれらカチオン誘導体は、有する置換基、対
イオン、また化合物を溶解する媒質により安定な構造状
態が存在し、骨格構造がモノカチオン体、ジカチオン
体、またそれらの混合物となった状態も存在する。この
カチオン化合物として、例えば前記一般式(3)で表さ
れるアミニウム系化合物または前記一般式(2)で表さ
れるジイモニウム系化合物が挙げられる。
【0025】前記式(2)及び(3)において、環A及
びB、R1からR8、mは前記式(4)において記載し
た内容と同じである。また、Xは分子内の電荷を中和す
るのに必要なアニオンまたはカチオンである。前記式
(2)において、化合物が分子内に2個の遊離親水性付
与基を有する場合、nは0である。分子内に3個以上の
遊離親水性付与基を有する場合はカチオンが必要にな
る。同様に前記式(3)においては、化合物が分子内に
1個の遊離親水性付与基を有する場合、nは0であり、
分子内に2個以上の遊離親水性付与基を有する場合、カ
チオンが必要になる。カチオンは特に限定されないが,
例えば、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、
カリウムイオン、リチウムイオン)、無機または有機ア
ンモニウムイオン(例、トリエチルアンモニウムイオ
ン、テトラエチルアンモニウムイオン)、及びピリジニ
ウムイオン等が挙げられ、特に好ましくはアルカリ金属
イオン、無機または有機アンモニウムイオンが挙げられ
る。
びB、R1からR8、mは前記式(4)において記載し
た内容と同じである。また、Xは分子内の電荷を中和す
るのに必要なアニオンまたはカチオンである。前記式
(2)において、化合物が分子内に2個の遊離親水性付
与基を有する場合、nは0である。分子内に3個以上の
遊離親水性付与基を有する場合はカチオンが必要にな
る。同様に前記式(3)においては、化合物が分子内に
1個の遊離親水性付与基を有する場合、nは0であり、
分子内に2個以上の遊離親水性付与基を有する場合、カ
チオンが必要になる。カチオンは特に限定されないが,
例えば、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、
カリウムイオン、リチウムイオン)、無機または有機ア
ンモニウムイオン(例、トリエチルアンモニウムイオ
ン、テトラエチルアンモニウムイオン)、及びピリジニ
ウムイオン等が挙げられ、特に好ましくはアルカリ金属
イオン、無機または有機アンモニウムイオンが挙げられ
る。
【0026】分子内のカルボキシル基が遊離していない
場合、アニオンが必要になる。アニオンは1価、2価の
どちらでも良い。1価のアニオンとしては、例えば有機
酸1価アニオン、無機1価アニオン等が挙げられる。有
機酸1価アニオンとしては、例えば酢酸イオン、乳酸イ
オン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、
安息香酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、ス
テアリン酸イオン等の有機カルボン酸イオン、メタンス
ルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ナフタレ
ンモノスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホン酸イ
オン、ニトロベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベン
ゼンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、エ
タンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸
イオン等の有機スルホン酸イオン、テトラフェニルホウ
酸イオン、ブチルトリフェニルホウ酸イオン等の有機ホ
ウ酸イオン等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメ
タンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン等の
ハロゲノアルキルスルホン酸イオンもしくはアルキルア
リールスルホン酸イオンが挙げられる。
場合、アニオンが必要になる。アニオンは1価、2価の
どちらでも良い。1価のアニオンとしては、例えば有機
酸1価アニオン、無機1価アニオン等が挙げられる。有
機酸1価アニオンとしては、例えば酢酸イオン、乳酸イ
オン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、
安息香酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、ス
テアリン酸イオン等の有機カルボン酸イオン、メタンス
ルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ナフタレ
ンモノスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホン酸イ
オン、ニトロベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベン
ゼンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、エ
タンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸
イオン等の有機スルホン酸イオン、テトラフェニルホウ
酸イオン、ブチルトリフェニルホウ酸イオン等の有機ホ
ウ酸イオン等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメ
タンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン等の
ハロゲノアルキルスルホン酸イオンもしくはアルキルア
リールスルホン酸イオンが挙げられる。
【0027】無機1価アニオンとしては、例えばフッ素
イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハ
ロゲンイオン、チオシアン酸イオン、ヘキサフルオロア
ンチモン酸イオン、過ヨウ素酸イオン、硝酸イオン、テ
トラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオ
ン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオン、チタ
ン酸イオン、バナジン酸イオン、リン酸イオン、ホウ酸
イオン等が挙げられ、好ましいものとしては塩素イオ
ン、臭素イオン、ヨウ素イオン、テトラフルオロホウ酸
イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロ
アンチモン酸イオン等が挙げられる。
イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハ
ロゲンイオン、チオシアン酸イオン、ヘキサフルオロア
ンチモン酸イオン、過ヨウ素酸イオン、硝酸イオン、テ
トラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオ
ン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオン、チタ
ン酸イオン、バナジン酸イオン、リン酸イオン、ホウ酸
イオン等が挙げられ、好ましいものとしては塩素イオ
ン、臭素イオン、ヨウ素イオン、テトラフルオロホウ酸
イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロ
アンチモン酸イオン等が挙げられる。
【0028】2価のアニオンとしては、例えばナフタレ
ン−1、5−ジスルホン酸、R酸、G酸、H酸、ベンゾ
イルH酸、p−クロルベンゾイルH酸、p−トルエンス
ルホニルH酸、カルボニルJ酸、4,4'−ジアミノス
チルベン−2,2'ージスルホン酸、ジJ酸、ナフタル
酸、ナフタリン−2,3−ジカルボン酸、ジフェン酸、
スチルベン−4,4'−ジカルボン酸、6−スルホ−2
−オキシ−3−ナフトエ酸、アントラキノン−1,8−
ジスルホン酸、1,6−ジアミノアントラキノン−2,
7−ジスルホン酸等の2価の有機酸イオンが挙げられ
る。特に前記式(3)において、遊離カルボン酸を有さ
ず、Xがこれら2価のアニオンである場合、nは1/2
である。
ン−1、5−ジスルホン酸、R酸、G酸、H酸、ベンゾ
イルH酸、p−クロルベンゾイルH酸、p−トルエンス
ルホニルH酸、カルボニルJ酸、4,4'−ジアミノス
チルベン−2,2'ージスルホン酸、ジJ酸、ナフタル
酸、ナフタリン−2,3−ジカルボン酸、ジフェン酸、
スチルベン−4,4'−ジカルボン酸、6−スルホ−2
−オキシ−3−ナフトエ酸、アントラキノン−1,8−
ジスルホン酸、1,6−ジアミノアントラキノン−2,
7−ジスルホン酸等の2価の有機酸イオンが挙げられ
る。特に前記式(3)において、遊離カルボン酸を有さ
ず、Xがこれら2価のアニオンである場合、nは1/2
である。
【0029】これらのアニオンのうち、好ましいものと
しては、例えば、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオ
ン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン
酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、トリフ
ルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イ
オン等が挙げられる。
しては、例えば、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオ
ン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン
酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、トリフ
ルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イ
オン等が挙げられる。
【0030】次に、本発明の光化学療法剤の具体例を、
一般式(2)で示される化合物を表1〜3に、一般式
(3)で示される化合物を表4〜6に示す。表1〜6
中、Bは該置換基以外は無置換であり、「Ph」はフェニ
ル基、「1,5-NpS2-」は1,5−ナフタレンジスルホン
酸イオン、「TsO-」はトルエンスルホン酸イオンを表
し、Aが無置換の場合はm=1の時「4H」、m=2の時
は「8H」と表す。遊離基に関しては、例えば遊離してい
るカルボン酸は「n-C3H6COO-」と表す。またR1〜R8
が全て3−カルボキシプロピル基である場合には「4(n-
C3H6COOH,n-C3H6COOH)」と表し、R1〜R8のうち、
例えば1つがn−ブチル基で残りが3−カルボキシプロ
ピル基である場合には「3(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH)
(n-C3H6COOH,n-C4H9)」等と簡略して表記する。
一般式(2)で示される化合物を表1〜3に、一般式
(3)で示される化合物を表4〜6に示す。表1〜6
中、Bは該置換基以外は無置換であり、「Ph」はフェニ
ル基、「1,5-NpS2-」は1,5−ナフタレンジスルホン
酸イオン、「TsO-」はトルエンスルホン酸イオンを表
し、Aが無置換の場合はm=1の時「4H」、m=2の時
は「8H」と表す。遊離基に関しては、例えば遊離してい
るカルボン酸は「n-C3H6COO-」と表す。またR1〜R8
が全て3−カルボキシプロピル基である場合には「4(n-
C3H6COOH,n-C3H6COOH)」と表し、R1〜R8のうち、
例えば1つがn−ブチル基で残りが3−カルボキシプロ
ピル基である場合には「3(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH)
(n-C3H6COOH,n-C4H9)」等と簡略して表記する。
【0031】 表1 No. m A (R1,R2)(R3,R4)(R5,R6)(R7,R8) X n 1 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) SbF6- 2 2 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) ClO4- 2 3 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) TsO- 2 4 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) PF6- 2 5 1 4H 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) BF4- 2 6 1 4H 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) 1,5-NpS2- 1 7 1 4H 4(C2H4COOH,C2H4COOH) SbF6- 2 8 1 4H 4(C2H4OH,C2H4OH) PF6- 2 9 1 4H 4(n-C4H8COOH,n-C4H8COOH) SbF6- 2 10 1 4H 4(n-C4H8PO3H,n-C4H8PO3H) ClO4- 2 11 1 4H 4(n-C4H8OH,n-C4H8OH) PF6- 2 12 1 4H 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) Cl- 2 13 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) Br- 2 14 1 4H 4(n-C3H6SO3-,n-C3H6SO3-) Na+ 6 15 1 4H 4(n-C3H6COO-,n-C3H6COO-) K+ 6
【0032】 表2 No. m A (R1,R2)(R3,R4)(R5,R6)(R7,R8) X n 16 1 4H 4(n-C3H6PO3-,n-C3H6PO3-) NH3+ 6 17 1 4H 4(C2H4COO-,C2H4COO-) Na+ 6 18 1 4H 4(n-C4H8SO3-,n-C4H8SO3-) K+ 6 19 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C3H6COOH) SbF6- 2 20 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C3H6SO3H) ClO4- 2 21 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C4H8OH) SbF6- 2 22 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C4H8PO3H) ClO4- 2 23 1 Cl 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) SbF6- 2 24 1 Cl 4(n-C3H6COO-,n-C3H6COO-) Na+ 6 25 1 Cl 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) 1,5-NpS2- 2 26 1 Cl 4(C2H4SO3H,C2H4SO3H) ClO4- 2 27 1 Cl 4(n-C4H8COO-,n-C4H8COO-) Na+ 6 28 1 Cl 4(n-C4H8OH,n-C4H8OH) ClO4- 2 29 1 Cl 4(n-C4H8COOH,n-C4H8COOH) 1,5-NpS2- 1 30 1 Cl 3(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH)(n-C3H6COOH,n-C4H9) ClO4- 2
【0033】 表3 No. m A (R1,R2)(R3,R4)(R5,R6)(R7,R8) X n 31 1 Cl 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C3H6COOH) SbF6- 2 32 1 Cl 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C4H8SO3H) ClO4- 2 33 1 2Br 4(n-C3H6COO-,n-C3H6COO-) Na+ 6 34 1 2Br 4(n-C4H8COOH,n-C4H8COOH) SbF6- 2 35 1 CH3 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) ClO4- 2 36 1 CH3 4(n-C4H8COOH,n-C4H8COOH) Br- 2 37 1 CH3O 4(n-C3H6OH,n-C3H6OH) ClO4- 2 38 1 4F 4(n-C3H6SO3-,n-C3H6SO3-) Na+ 6 39 1 CN 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) ClO4- 2 40 1 4CN 4(n-C3H6OH,n-C3H6OH) PF6- 2 41 1 2CN 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) PF6- 2 42 1 2CH3 4(n-C3H6PO3H,n-C3H6PO3H) PF6- 2 43 2 8H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) PF6- 2 44 2 8H 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) PF6- 2 45 2 8H 4(n-C3H6COO-,n-C3H6COO-) Na+ 6
【0034】 表4 No. m A (R1,R2)(R3,R4)(R5,R6)(R7,R8) X n 46 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) ClO4- 1 47 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) Br- 1 48 1 4H 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) TsO- 1 49 1 4H 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) PF6- 1 50 1 4H 4(n-C3H6OH,n-C3H6OH) BF4- 1 51 1 4H 4(n-C3H6PO3H,n-C3H6PO3H) 1,5-NpS2- 1/2 52 1 4H 4(C2H4COOH,C2H4COOH) ClO4- 1 53 1 4H 4(C2H4OH,C2H4OH) PF6- 1 54 1 4H 4(n-C4H8COOH,n-C4H8COOH) SbF6- 1 55 1 4H 4(n-C4H8SO3H,n-C4H8SO3H) ClO4- 1 56 1 4H 4(n-C4H8OH,n-C4H8OH) PF6- 1 57 1 4H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) SbF6- 1 58 1 4H 4(n-C3H6PO3H,n-C3H6PO3H) Br- 1 59 1 4H 4(n-C3H6COO-,n-C3H6COO-) Na+ 7 60 1 4H 4(n-C3H6COO-,n-C3H6COO-) K+ 7
【0035】 表5 No. m A (R1,R2)(R3,R4)(R5,R6)(R7,R8) X n 61 1 4H 4(n-C3H6SO3-,n-C3H6SO3-) K+ 7 62 1 4H 4(H,CH2PhSO3-) Na+ 3 63 1 4H 4(n-C2H4SO3-,n-C2H4SO3-) Na+ 7 64 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C3H6COOH) SbF6- 1 65 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C3H6SO3H) ClO4- 1 66 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C4H8COOH) SbF6- 1 67 1 4H 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C4H8OH) ClO4- 1 671 1 Cl 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) Br- 1 68 1 Cl 4(n-C3H6SO3-,n-C3H6SO3-) Na+ 7 69 1 Cl 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) 1,5-NpS2- 1/2 70 1 Cl 4(C2H4OH,C2H4OH) ClO4- 1 71 1 Cl 4(n-C4H8COO-,n-C4H8COO-) Na+ 7 72 1 Cl 4(n-C4H8SO3H,n-C4H8SO3H) ClO4- 1 73 1 Cl 4(n-C4H8COOH,n-C4H8COOH) 1,5-NpS2- 1/2 74 1 Cl 3(n-C3H6OH,n-C3H6OH)(n-C3H6OH,n-C4H9) ClO4- 1 75 1 Cl 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C3H6COOH) SbF6- 1
【0036】 表6 No. m A (R1,R2)(R3,R4)(R5,R6)(R7,R8) X n 76 1 Cl 3(n-C4H9,n-C4H9)(n-C4H9,n-C4H8COO-) ClO4- 1 77 1 2Br 4(n-C3H6SO3-,n-C3H6SO3-) Na+ 7 78 1 2Br 4(n-C4H8COOH,n-C4H8COOH) SbF6- 1 79 1 CH3 4(n-C3H6OH,n-C3H6OH) ClO4- 1 80 1 CH3 4(n-C4H8SO3H,n-C4H8SO3H) Br- 1 81 1 CH3O 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) ClO4- 1 82 1 4F 4(n-C3H6COO-,n-C3H6COO-) K+ 7 83 1 CN 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) ClO4- 1 84 1 4CN 4(n-C3H6SO3H,n-C3H6SO3H) PF6- 1 85 1 2CN 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) Br- 1 86 1 2CH3 4(n-C3H6OH,n-C3H6OH) PF6- 1 87 2 8H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) PF6- 1 88 2 8H 4(n-C3H6COOH,n-C3H6COOH) PF6- 1 89 2 8H 4(n-C3H6SO3-,n-C3H6SO3-) Na+ 7
【0037】本発明で使用される化合物は、特公昭43
−25335号公報に記載の合成方法を参照して合成す
ることができる。また、一般式(4)の化合物を酸化す
る際、上記の公報記載の銀塩と反応させる方法以外でも
得ることができる。例えば一般式(4)で表される化合
物を硝酸銀、過塩素酸銀、塩化第二銅、二酸化マンガン
等の酸化剤で酸化し、その反応液に所望のアニオンの酸
もしくは塩を添加するか、所望のカチオンのアルカリを
添加して塩交換を行う方法によっても一般式(2)及び
(3)で表される化合物を合成することが出来る。更に
例えば、特公昭61−69991号公報記載の電解酸化
でも合成することができる。また置換基や対イオンの種
類によっては(4)の化合物の合成時に既に酸化された
状態、即ち骨格構造がカチオン化された誘導体として得
られる誘導体も存在する。
−25335号公報に記載の合成方法を参照して合成す
ることができる。また、一般式(4)の化合物を酸化す
る際、上記の公報記載の銀塩と反応させる方法以外でも
得ることができる。例えば一般式(4)で表される化合
物を硝酸銀、過塩素酸銀、塩化第二銅、二酸化マンガン
等の酸化剤で酸化し、その反応液に所望のアニオンの酸
もしくは塩を添加するか、所望のカチオンのアルカリを
添加して塩交換を行う方法によっても一般式(2)及び
(3)で表される化合物を合成することが出来る。更に
例えば、特公昭61−69991号公報記載の電解酸化
でも合成することができる。また置換基や対イオンの種
類によっては(4)の化合物の合成時に既に酸化された
状態、即ち骨格構造がカチオン化された誘導体として得
られる誘導体も存在する。
【0038】また、一般式(4)の化合物を合成する
際、上記の公報とは異なる方法でも得ることができる。
例えばアミノ化合物に環状化合物(例、ラクトン、スル
トン等)、エポキシ化合物(例、プロピレンオキシド
等)、末端に二重結合を有する化合物(例、アクリル酸
等)を有機溶媒中、好ましくはN,N−ジメチルホルム
アミド(DMF)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン(DMI)、N−メチルピロリドン(NMP)等
の水溶性極性溶媒中、30〜180℃、好ましくは50
〜160℃で反応させることによっても得られる。自己
で重合する化合物、例えばアクリル酸等で合成を行う場
合、重合禁止剤を添加しても良い。更に、例えばアミノ
化合物にアルデヒド化合物を酸性溶媒中、好ましくは酢
酸等、0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反応さ
せ、ジアルキルボラン等で還元してもよい。
際、上記の公報とは異なる方法でも得ることができる。
例えばアミノ化合物に環状化合物(例、ラクトン、スル
トン等)、エポキシ化合物(例、プロピレンオキシド
等)、末端に二重結合を有する化合物(例、アクリル酸
等)を有機溶媒中、好ましくはN,N−ジメチルホルム
アミド(DMF)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン(DMI)、N−メチルピロリドン(NMP)等
の水溶性極性溶媒中、30〜180℃、好ましくは50
〜160℃で反応させることによっても得られる。自己
で重合する化合物、例えばアクリル酸等で合成を行う場
合、重合禁止剤を添加しても良い。更に、例えばアミノ
化合物にアルデヒド化合物を酸性溶媒中、好ましくは酢
酸等、0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反応さ
せ、ジアルキルボラン等で還元してもよい。
【0039】特に、一般式(4)の化合物において、R
1からR8のいずれかまたは全てがカルボキシ置換アル
キル基を置換基として有する化合物の合成法としては、
対応するシアノ置換アルキル体を経由する方法でも合成
できる。例えば、特願平11−155909号記載の方
法で所望のシアノ置換アルキル体を合成し、そのシアノ
置換体を、水溶性溶媒中、好ましくは水、メタノール、
DMF等の水溶性極性溶媒中、30〜110℃、好まし
くは50〜100℃で、酸或いはアルカリで加水分解す
ることによりカルボキシ置換アルキル基を置換基として
有する化合物が得られる。
1からR8のいずれかまたは全てがカルボキシ置換アル
キル基を置換基として有する化合物の合成法としては、
対応するシアノ置換アルキル体を経由する方法でも合成
できる。例えば、特願平11−155909号記載の方
法で所望のシアノ置換アルキル体を合成し、そのシアノ
置換体を、水溶性溶媒中、好ましくは水、メタノール、
DMF等の水溶性極性溶媒中、30〜110℃、好まし
くは50〜100℃で、酸或いはアルカリで加水分解す
ることによりカルボキシ置換アルキル基を置換基として
有する化合物が得られる。
【0040】本発明で使用する有効成分化合物は、その
薬理学的に許容しうる塩であってもよく、該塩として
は、前記に記載のものの他、薬理学的に許容しうる塩と
して通常用いられる塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の酸との
塩や、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カル
シウム等のアルカリ土類金属塩、メチルアミン、エチレ
ンジアミン等の有機塩基との塩が挙げられる。
薬理学的に許容しうる塩であってもよく、該塩として
は、前記に記載のものの他、薬理学的に許容しうる塩と
して通常用いられる塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の酸との
塩や、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カル
シウム等のアルカリ土類金属塩、メチルアミン、エチレ
ンジアミン等の有機塩基との塩が挙げられる。
【0041】本発明で用いる化合物またはその薬理学的
に許容しうる塩は、例えば900nm以上に吸収極大波
長を持ち、次の特徴を有する。 (a)吸収極大波長が900nm以上にある為、生体組
織のより深部までの治療にも対応できる。 (b)光を照射した場合に優れた活性を示し、例えば固
形癌を消滅させることができる。 (c)標的細胞例えば癌細胞に親和性を有するため、極
めて効率的な治療が可能である。
に許容しうる塩は、例えば900nm以上に吸収極大波
長を持ち、次の特徴を有する。 (a)吸収極大波長が900nm以上にある為、生体組
織のより深部までの治療にも対応できる。 (b)光を照射した場合に優れた活性を示し、例えば固
形癌を消滅させることができる。 (c)標的細胞例えば癌細胞に親和性を有するため、極
めて効率的な治療が可能である。
【0042】(d)光にさらされない状態では生体に対
しほとんど不活性であるため、副作用が軽減される。 (e)溶媒に溶解可能であるため、注射剤等に製剤化が
可能である。
しほとんど不活性であるため、副作用が軽減される。 (e)溶媒に溶解可能であるため、注射剤等に製剤化が
可能である。
【0043】本発明の光化学療法剤の作用機序は十分に
解明されていないが、化合物の熱発散による温熱効果が
考えられ、また分子内に含まれる遊離基(ラジカル)また
は類似の分子種を生成することによって、治療効果を発
揮するとも考えられる。特にアミニウム系化合物では、
分子内に遊離基を有していることから、この遊離基によ
る作用も考えられる。
解明されていないが、化合物の熱発散による温熱効果が
考えられ、また分子内に含まれる遊離基(ラジカル)また
は類似の分子種を生成することによって、治療効果を発
揮するとも考えられる。特にアミニウム系化合物では、
分子内に遊離基を有していることから、この遊離基によ
る作用も考えられる。
【0044】本発明の光化学療法剤は血栓症、動脈硬
化、循環器系疾患等に対して治療効果を示すが、癌等の
腫瘍の治療剤として特に有用であり、深部の腫瘍に対し
ても光化学療法を使用できる。
化、循環器系疾患等に対して治療効果を示すが、癌等の
腫瘍の治療剤として特に有用であり、深部の腫瘍に対し
ても光化学療法を使用できる。
【0045】本発明の光化学療法剤は、注射剤、錠剤、
散剤等通常使用されている剤型に製剤化することにより
使用され得る。製剤化に当っては、通常使用されている
薬学的に許容される担体、例えば結合剤、滑沢剤、崩壊
剤、溶剤、賦形剤、可溶化剤、分散剤、安定化剤、懸濁
化剤、保存剤、無痛化剤、色素、香料等が使用できる。
注射剤の場合は、通常溶剤を使用する。溶剤としては、
例えば水、生理食塩水、5%ブドウ糖またはマンニトー
ル液、水溶性有機溶媒、例えばグリセロール、エタノー
ル、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ポ
リエチレングリコール、クレモフォア等、及びそれらの
混合液、並びに水と該水溶性有機溶媒の混合液等が挙げ
られる。
散剤等通常使用されている剤型に製剤化することにより
使用され得る。製剤化に当っては、通常使用されている
薬学的に許容される担体、例えば結合剤、滑沢剤、崩壊
剤、溶剤、賦形剤、可溶化剤、分散剤、安定化剤、懸濁
化剤、保存剤、無痛化剤、色素、香料等が使用できる。
注射剤の場合は、通常溶剤を使用する。溶剤としては、
例えば水、生理食塩水、5%ブドウ糖またはマンニトー
ル液、水溶性有機溶媒、例えばグリセロール、エタノー
ル、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ポ
リエチレングリコール、クレモフォア等、及びそれらの
混合液、並びに水と該水溶性有機溶媒の混合液等が挙げ
られる。
【0046】製剤中の800〜1200nmに吸収極大
波長を持つ化合物の量は、化合物の種類や剤型により異
なるが、通常0.005〜100重量%である。注射剤
の場合は、800〜1200nmに吸収極大波長を有す
る化合物を0.1mg/ml〜100mg/mlの濃度
で含むようにするのが好ましい。
波長を持つ化合物の量は、化合物の種類や剤型により異
なるが、通常0.005〜100重量%である。注射剤
の場合は、800〜1200nmに吸収極大波長を有す
る化合物を0.1mg/ml〜100mg/mlの濃度
で含むようにするのが好ましい。
【0047】本発明の光化学療法剤の投与量は年齢、体
重、病態、治療効果、投与方法、投与時期、投与日数、
投与期間により異なるが、通常1回10〜1000mg
を2乃至4週間毎に、3〜6回、好ましくは、100〜
500mgを4週間毎に5回投与する。
重、病態、治療効果、投与方法、投与時期、投与日数、
投与期間により異なるが、通常1回10〜1000mg
を2乃至4週間毎に、3〜6回、好ましくは、100〜
500mgを4週間毎に5回投与する。
【0048】本発明の、腫瘍の光化学療法は、上記の光
化学療法治療剤を投与した後、700〜1600nmの
波長を有する光線を照射することを特徴とする。腫瘍と
しては、固形腫瘍が挙げられ、例えば良性腫瘍と悪性腫
瘍に分類される。良性腫瘍としては、例えば乳頭腫、線
腫(ポリープ)、脂肪腫、血管腫、リンパ管腫、繊維
腫、ほくろ等が挙げられる。悪性腫瘍としては、例えば
皮膚癌、胃癌、大腸癌、膀胱癌、子宮癌、肺癌、食道
癌、頭頚部癌等、及び肉腫等が挙げられる。
化学療法治療剤を投与した後、700〜1600nmの
波長を有する光線を照射することを特徴とする。腫瘍と
しては、固形腫瘍が挙げられ、例えば良性腫瘍と悪性腫
瘍に分類される。良性腫瘍としては、例えば乳頭腫、線
腫(ポリープ)、脂肪腫、血管腫、リンパ管腫、繊維
腫、ほくろ等が挙げられる。悪性腫瘍としては、例えば
皮膚癌、胃癌、大腸癌、膀胱癌、子宮癌、肺癌、食道
癌、頭頚部癌等、及び肉腫等が挙げられる。
【0049】投与は、経口、非経口のいずれでも良い
が、好ましくは非経口的に投与する。注射による投与
は、静脈、動脈、皮下、患部(腫瘍部)等に行うことが
できる。また、軟膏等の塗布製剤として腫瘍表面に塗布
するかまたは注射剤として直接腫瘍内に注入することが
より好ましい。
が、好ましくは非経口的に投与する。注射による投与
は、静脈、動脈、皮下、患部(腫瘍部)等に行うことが
できる。また、軟膏等の塗布製剤として腫瘍表面に塗布
するかまたは注射剤として直接腫瘍内に注入することが
より好ましい。
【0050】光化学療法に用いる光は、治療剤に含まれ
る化合物の吸収極大波長とほぼ同じ波長のものまたは該
化合物の吸収波長を含む波長帯のものであればいずれも
使用でき、通常700〜1600nm、更に好ましくは
800〜1200nmの波長を有する光線が使用され、
好ましくはレーザー光が用いられる。光の照射量は、治
療標的の種類、状態、患者の状態、年齢、性別、体重、
体質及び用いた化合物の種類等により異なるが、通常1
0〜500J/cm2、好ましくは100〜300J/
cm2の範囲で用いられる。また、照射光は、単一の波
長または波長帯のもの1種のみ用いてもよいが、異なる
波長または異なる波長帯の2種以上を用いてもよい。
る化合物の吸収極大波長とほぼ同じ波長のものまたは該
化合物の吸収波長を含む波長帯のものであればいずれも
使用でき、通常700〜1600nm、更に好ましくは
800〜1200nmの波長を有する光線が使用され、
好ましくはレーザー光が用いられる。光の照射量は、治
療標的の種類、状態、患者の状態、年齢、性別、体重、
体質及び用いた化合物の種類等により異なるが、通常1
0〜500J/cm2、好ましくは100〜300J/
cm2の範囲で用いられる。また、照射光は、単一の波
長または波長帯のもの1種のみ用いてもよいが、異なる
波長または異なる波長帯の2種以上を用いてもよい。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明が、これらの実施例に限定されるもの
ではない。尚、実施例中、部は特に特定しない限り重量
部を表す。
明するが、本発明が、これらの実施例に限定されるもの
ではない。尚、実施例中、部は特に特定しない限り重量
部を表す。
【0052】実施例1(カルボキシ置換アルキル基を有
する化合物の合成) <加水分解反応>23%塩酸15部中にN,N,N',
N'−テトラキス{p−ジ(シアノプロピル)アミノフ
ェニル}−p−フェニレンジアミン10部を加え、85
〜100℃で4時間反応する。冷却後、液濾過し、この
反応液を氷水100部にあけ、食塩20部を加え塩析す
る。生成した結晶を濾過し、乾燥し黄白色結晶13部を
得た。得られた化合物はエレクトロスプレーマスによ
り、構造を確認した。 IR 2250cm-1(C≡N)の消失 1725cm-1(C=O)、2500〜3400cm
-1(O-H) 分解温度 132℃(TG−DTA(熱天秤示差熱分析
計))
する化合物の合成) <加水分解反応>23%塩酸15部中にN,N,N',
N'−テトラキス{p−ジ(シアノプロピル)アミノフ
ェニル}−p−フェニレンジアミン10部を加え、85
〜100℃で4時間反応する。冷却後、液濾過し、この
反応液を氷水100部にあけ、食塩20部を加え塩析す
る。生成した結晶を濾過し、乾燥し黄白色結晶13部を
得た。得られた化合物はエレクトロスプレーマスによ
り、構造を確認した。 IR 2250cm-1(C≡N)の消失 1725cm-1(C=O)、2500〜3400cm
-1(O-H) 分解温度 132℃(TG−DTA(熱天秤示差熱分析
計))
【0053】<酸化反応>メタノール10部中にN,
N,N',N'−テトラキス{p−ジ(3−カルボキシプ
ロピル)アミノフェニル}−p−フェニレンジアミン
2.0部を加え、60℃に加熱し、メタノール10部に
溶解した六フッ化アンチモン酸銀5.9部を加え、30
分反応する。冷却後析出した銀を濾別する。この反応液
に水8部をゆっくりと滴下し、滴下後15分撹拌する。
生成した黒色結晶を濾過し、20部の水で洗浄し、得ら
れたケーキを乾燥して、No.1の化合物3.0部を得
た。 λmax 1066nm(メタノール) 分解温度 236℃(TG−DTA)
N,N',N'−テトラキス{p−ジ(3−カルボキシプ
ロピル)アミノフェニル}−p−フェニレンジアミン
2.0部を加え、60℃に加熱し、メタノール10部に
溶解した六フッ化アンチモン酸銀5.9部を加え、30
分反応する。冷却後析出した銀を濾別する。この反応液
に水8部をゆっくりと滴下し、滴下後15分撹拌する。
生成した黒色結晶を濾過し、20部の水で洗浄し、得ら
れたケーキを乾燥して、No.1の化合物3.0部を得
た。 λmax 1066nm(メタノール) 分解温度 236℃(TG−DTA)
【0054】実施例2 上記実施例1の六フッ化アンチモン酸銀の代わりに過塩
素酸銀を用いた以外は同様に合成し、No.2の化合物
を得た。 λmax 1058nm(メタノール) 分解温度 212℃(TG−DTA)
素酸銀を用いた以外は同様に合成し、No.2の化合物
を得た。 λmax 1058nm(メタノール) 分解温度 212℃(TG−DTA)
【0055】実施例3 上記実施例1の六フッ化アンチモン酸銀の代わりに六フ
ッ化リン酸銀を用いた以外は同様に合成し、No.4の
化合物を得た。 λmax 1058nm(メタノール) 分解温度 187℃(TG−DTA)
ッ化リン酸銀を用いた以外は同様に合成し、No.4の
化合物を得た。 λmax 1058nm(メタノール) 分解温度 187℃(TG−DTA)
【0056】実施例4 グラスフィルターにより陽極室と陰極室に隔離されたH
型セルの陽極室にDMF30部、過塩素酸アンモニウム
3.5部、N,N,N',N'−テトラキス{p−ジ(3
−カルボキシプロピル)アミノフェニル}−p−フェニ
レンジアミン2.0部、陰極室にDMF30部、過塩素
酸アンモニウム4.2部をそれぞれ加える。次に白金板
を陽、陰極室に取り付ける。30〜50℃、端子間電圧
10Vで撹拌下電流値40mA(直流)で2.5時間電
解酸化した。次に陽極室から反応液の全量を抜き出し、
氷水300部に開けて、緑色結晶をろ別した。得られた
結晶を乾燥し、No.46の化合物2.1部を得た。 λmax 950nm(アセトン) 分解温度 232℃(TG−DTA)
型セルの陽極室にDMF30部、過塩素酸アンモニウム
3.5部、N,N,N',N'−テトラキス{p−ジ(3
−カルボキシプロピル)アミノフェニル}−p−フェニ
レンジアミン2.0部、陰極室にDMF30部、過塩素
酸アンモニウム4.2部をそれぞれ加える。次に白金板
を陽、陰極室に取り付ける。30〜50℃、端子間電圧
10Vで撹拌下電流値40mA(直流)で2.5時間電
解酸化した。次に陽極室から反応液の全量を抜き出し、
氷水300部に開けて、緑色結晶をろ別した。得られた
結晶を乾燥し、No.46の化合物2.1部を得た。 λmax 950nm(アセトン) 分解温度 232℃(TG−DTA)
【0057】実施例5 上記実施例4の電解酸化の過塩素酸アンモニウムを臭化
アンモニウムに変えた以外は同様に合成し、No.47
の化合物を得た。 λmax 902nm(アセトン) 分解温度 218℃(TG−DTA)
アンモニウムに変えた以外は同様に合成し、No.47
の化合物を得た。 λmax 902nm(アセトン) 分解温度 218℃(TG−DTA)
【0058】実施例6(スルホ置換アルキル基を有する
化合物の合成) DMF10部中にN,N,N',N'−テトラキス(アミ
ノフェニル)−p−フェニレンジアミン2.2部、プロ
パンスルトン4.6部、炭酸カリウム8.9部を加え、
120℃で3時間反応する。冷却後、濾過し結晶を取り
出す。得られた結晶を水15部に溶解させ液濾過し、メ
タノールを加え緑色結晶を晶析させ濾過し、No.61
の化合物2.9部を得た。 λmax 1029nm(水)
化合物の合成) DMF10部中にN,N,N',N'−テトラキス(アミ
ノフェニル)−p−フェニレンジアミン2.2部、プロ
パンスルトン4.6部、炭酸カリウム8.9部を加え、
120℃で3時間反応する。冷却後、濾過し結晶を取り
出す。得られた結晶を水15部に溶解させ液濾過し、メ
タノールを加え緑色結晶を晶析させ濾過し、No.61
の化合物2.9部を得た。 λmax 1029nm(水)
【0059】実施例7 DMF10部中にN,N,N',N'−テトラキス(アミ
ノフェニル)−p−フェニレンジアミン2.2部、2−
ブロモエタンスルホン酸ナトリウム4.6部、炭酸ナト
リウム8.9部を加え、100℃で2時間、130℃で
3時間反応する。冷却後、濾過し結晶を取り出す。得ら
れた結晶を水15部に溶解させた後、セファデックスL
H−20(ファルマシア社製)のカラムクロマトグラフ
ィー(100部、溶出液20%含メタノール水)に通塔
した。必要画分を集め濃縮乾固することによって、N
o.63の化合物2.9部を得た。 λmax 1029nm(水)
ノフェニル)−p−フェニレンジアミン2.2部、2−
ブロモエタンスルホン酸ナトリウム4.6部、炭酸ナト
リウム8.9部を加え、100℃で2時間、130℃で
3時間反応する。冷却後、濾過し結晶を取り出す。得ら
れた結晶を水15部に溶解させた後、セファデックスL
H−20(ファルマシア社製)のカラムクロマトグラフ
ィー(100部、溶出液20%含メタノール水)に通塔
した。必要画分を集め濃縮乾固することによって、N
o.63の化合物2.9部を得た。 λmax 1029nm(水)
【0060】実施例8(スルホ置換フェニル基を有する
化合物の合成) 酢酸20部中にN,N,N',N'−テトラキス(アミノ
フェニル)−p−フェニレンジアミン2.0部、2−ホ
ルミルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.2部を加え、
室温で2時間反応する。ジメチルアミンボラン0.71
部を加え、室温でさらに2時間反応する。この反応液を
20部の水で希釈し、析出した沈殿を濾別、水にて洗浄
する。得られた沈殿を水に懸濁後、水酸化ナトリウムで
中和する。この液に10%になるように食塩を加え塩
析、ろ過洗浄し、得られたケーキを乾燥して、No.6
2の化合物3.0部を得た。 λmax 960nm(水)
化合物の合成) 酢酸20部中にN,N,N',N'−テトラキス(アミノ
フェニル)−p−フェニレンジアミン2.0部、2−ホ
ルミルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.2部を加え、
室温で2時間反応する。ジメチルアミンボラン0.71
部を加え、室温でさらに2時間反応する。この反応液を
20部の水で希釈し、析出した沈殿を濾別、水にて洗浄
する。得られた沈殿を水に懸濁後、水酸化ナトリウムで
中和する。この液に10%になるように食塩を加え塩
析、ろ過洗浄し、得られたケーキを乾燥して、No.6
2の化合物3.0部を得た。 λmax 960nm(水)
【0061】その他の化合物例についても上記実施例を
参考に反応させることにより合成できる。
参考に反応させることにより合成できる。
【0062】次に、癌の治療における本発明の有効性を
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0063】実施例9 ヒト大腸癌DLD−1に対する化合物NO.59、化合物NO.
62、化合物NO.63の抗腫瘍効果 ヒト大腸癌DLD−1を2mm3角の腫瘍片にし、BA
LB/c(雌性)ヌードマウスの背側部皮下に套管針に
て移植し、腫瘍体積が100mm3以上になった時点で
治療実験に用いた。麻酔下、前記化合物NO.59またはNO.
62またはNO.63を生理食塩水または5%グルコース液に
溶解し、腫瘍内局所に50μl投与し、直後に波長98
0nmの半導体レーザーを腫瘍部位に200J/cm2
照射して光線力学的療法(光化学療法)を行った。レー
ザー光照射のみのマウスを対照として比較した。
62、化合物NO.63の抗腫瘍効果 ヒト大腸癌DLD−1を2mm3角の腫瘍片にし、BA
LB/c(雌性)ヌードマウスの背側部皮下に套管針に
て移植し、腫瘍体積が100mm3以上になった時点で
治療実験に用いた。麻酔下、前記化合物NO.59またはNO.
62またはNO.63を生理食塩水または5%グルコース液に
溶解し、腫瘍内局所に50μl投与し、直後に波長98
0nmの半導体レーザーを腫瘍部位に200J/cm2
照射して光線力学的療法(光化学療法)を行った。レー
ザー光照射のみのマウスを対照として比較した。
【0064】結果 前記化合物NO.59またはNO.62またはNO.63を用いて光線
力学的療法を行ったマウスは、レーザー照射翌日より腫
瘍部が黒色を呈し痂皮を形成し、腫瘍の壊死が誘導され
た。しかしながら、レーザー光照射のみの場合には腫瘍
の壊死が誘導されなかった。結果を表7に示す。
力学的療法を行ったマウスは、レーザー照射翌日より腫
瘍部が黒色を呈し痂皮を形成し、腫瘍の壊死が誘導され
た。しかしながら、レーザー光照射のみの場合には腫瘍
の壊死が誘導されなかった。結果を表7に示す。
【0065】 表7 腫瘍壊死作用 化合物 投与量(mg/kg) 照射量(J/cm2) 効果 対照 200 腫瘍増殖 NO.59 15 200 腫瘍壊死 NO.62 75 200 腫瘍壊死 NO.63 75 200 腫瘍壊死
【0066】前記化合物NO.59またはNO.62またはNO.63
を用いた場合には、腫瘍はほぼ痂皮に覆われ腫瘍増殖は
強く抑制されていた。特に、前記化合物NO.59の場合に
は痂皮が脱落し瘢痕を残すのみであった。
を用いた場合には、腫瘍はほぼ痂皮に覆われ腫瘍増殖は
強く抑制されていた。特に、前記化合物NO.59の場合に
は痂皮が脱落し瘢痕を残すのみであった。
【0067】実施例10(化合物NO.59、化合物NO.62、
化合物NO.63の血流遮断効果) ヌードマウスの皮下血管または実施例9と同様な操作で
移植した腫瘍に誘導された血管の血流を顕微鏡下で観察
した。前記化合物NO.59またはNO.62またはNO.63を皮下
投与または腫瘍内投与し、投与後980nmの半導体レ
ーザーを投与部位に165または250J/cm2照射
した。照射部位の血流の画像を連続的にCCDカメラで
モニターし、ビデオ化した。
化合物NO.63の血流遮断効果) ヌードマウスの皮下血管または実施例9と同様な操作で
移植した腫瘍に誘導された血管の血流を顕微鏡下で観察
した。前記化合物NO.59またはNO.62またはNO.63を皮下
投与または腫瘍内投与し、投与後980nmの半導体レ
ーザーを投与部位に165または250J/cm2照射
した。照射部位の血流の画像を連続的にCCDカメラで
モニターし、ビデオ化した。
【0068】結果 前記化合物NO.59またはNO.62またはNO.63を投与した投
与部位及び近傍の血管の血流は、レーザー光照射により
遮断された。特に、前記化合物NO.59またはNO.63におい
ては、この血流遮断効果は皮下血管に対するよりも、腫
瘍に誘導された新生血管に対するほうが強かった。結果
を表8に示す。
与部位及び近傍の血管の血流は、レーザー光照射により
遮断された。特に、前記化合物NO.59またはNO.63におい
ては、この血流遮断効果は皮下血管に対するよりも、腫
瘍に誘導された新生血管に対するほうが強かった。結果
を表8に示す。
【0069】 表8 血流遮断効果 化合物 濃度(mg/ml) 投与部位 照射量(J/cm2) 血流遮断効果 対照 250 ない NO.59 2 皮下 165 部分的 腫瘍内 165 強い 5 皮下 165 強い 腫瘍内 165 強い NO.62 皮下 165 部分的 NO.63 2 皮下 250 弱い 腫瘍内 250 部分的 5 皮下 250 部分的 腫瘍内 250 強い 10 皮下 250 部分的 腫瘍内 250 強い
【0070】強い:投与部位及び近傍のほぼ全ての血流
が完全に遮断される 部分的:投与部位及び近傍の部分的な血流が完全に遮断
される 弱い:投与部位及び近傍の血流が不完全に遮断される ない:投与部位及び近傍の血流が遮断されない
が完全に遮断される 部分的:投与部位及び近傍の部分的な血流が完全に遮断
される 弱い:投与部位及び近傍の血流が不完全に遮断される ない:投与部位及び近傍の血流が遮断されない
【0071】前記化合物NO.59またはNO.62またはNO.63
はレーザー光と反応し血栓を生じさせていた。レーザー
光を照射する前と後の投与部位近傍の血管では、照射中
に白色血栓が形成されていた。生じた血栓より下流の血
流は遮断されていた。
はレーザー光と反応し血栓を生じさせていた。レーザー
光を照射する前と後の投与部位近傍の血管では、照射中
に白色血栓が形成されていた。生じた血栓より下流の血
流は遮断されていた。
【0072】
【発明の効果】本発明の光化学療法剤は、吸収極大波長
が900nm以上にあり、親水性付与基を有しているの
で水または水溶性極性溶媒にも溶解可能であり、従って
生体への投与が容易であり、更により効率良く標的細胞
に到達し、効率良い光化学療法が可能となる。
が900nm以上にあり、親水性付与基を有しているの
で水または水溶性極性溶媒にも溶解可能であり、従って
生体への投与が容易であり、更により効率良く標的細胞
に到達し、効率良い光化学療法が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/00 A61P 9/00 9/10 9/10 35/00 35/00 43/00 43/00 (72)発明者 北川 正行 埼玉県北葛飾郡庄和町大字新宿新田225− 104 (72)発明者 北山 靖之 埼玉県大宮市北袋町2−336−409 (72)発明者 池田 征明 東京都板橋区舟渡2−4−3−901 (72)発明者 酒井 輝幸 千葉県柏市南逆井4−1−21 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 DA34 MA01 MA04 MA63 MA66 NA14 ZA45 ZB26 4C206 AA01 AA02 FA31 FA41 HA07 HA14 JA06 KA12 MA01 MA04 MA83 MA86 NA14 ZA45 ZB26
Claims (13)
- 【請求項1】下記式(1) 【化1】 (式中、mは1または2の整数である。)で表される骨
格構造を有する化合物のカチオン化物であって、かつ該
カチオン化物の分子中に親水性付与基を有するカチオン
化合物を有効成分とする光化学療法剤。 - 【請求項2】親水性付与基がスルホン酸基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基またはホスホン酸基である請求項
1に記載の光化学療法剤。 - 【請求項3】カチオン化合物が800〜1200nmに
吸収極大波長を有する化合物である請求項1または2に
記載の光化学療法剤。 - 【請求項4】カチオン化合物の骨格構造が2個カチオン
化されたジイモニウム系化合物である請求項1乃至3の
いずれか1項に記載の光化学療法剤。 - 【請求項5】ジイモニウム系化合物が下記式(2) 【化2】 (環A及びBは置換基を有していても良く、R1からR
8は水素原子または炭素数1から20の置換基であり、
少なくとも1つは親水性付与基を有する置換基である。
また、mは1または2の整数で、nは0から6の整数
で、Xは分子内の電荷を中和するのに必要なアニオンま
たはカチオンを表す。)で表される化合物である請求項
4に記載の光化学療法剤。 - 【請求項6】R1からR8が、いずれも親水性付与基を
有する置換基である請求項5に記載の光化学療法剤。 - 【請求項7】親水性付与基を有する置換基がスルホ置換
アルキル基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボキ
シ置換アルキル基である請求項5または6に記載の光化
学療法剤。 - 【請求項8】親水性付与基を有する置換基が3−カルボ
キシプロピル基である請求項5または6に記載の光化学
療法剤。 - 【請求項9】カチオン化合物の骨格構造が1個がカチオ
ン化されたアミニウム系化合物である請求項1乃至3の
いずれか1項に記載の光化学療法剤。 - 【請求項10】アミニウム系化合物が下記式(3) 【化3】 (環A及びBは置換基を有していても良く、R1からR
8は水素原子または炭素数1から20の置換基であり、
少なくとも1つは親水性付与基を有する置換基である。
また、mは1または2の整数で、nは0から7の整数或
いは1/2で、Xは分子内の電荷を中和するのに必要な
アニオンまたはカチオンを表す。)で表される化合物で
ある請求項9に記載の光化学療法剤。 - 【請求項11】R1からR8は、いずれも親水性付与基
を有する置換基である請求項10に記載の光化学療法
剤。 - 【請求項12】親水性付与基を有する置換基がスルホ置
換アルキル基、スルホフェニル置換アルキル基、カルボ
キシ置換アルキル基である請求項10または11に記載
の光化学療法剤。 - 【請求項13】親水性付与基を有する置換基が3−カル
ボキシプロピル基である請求項10または11に記載の
光化学療法剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37205999A JP2001181184A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 新規な光化学療法剤 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP37205999A JP2001181184A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 新規な光化学療法剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=18499782
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JP37205999A Pending JP2001181184A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 新規な光化学療法剤 |
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JP (1) | JP2001181184A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018088558A1 (ja) | 2016-11-14 | 2018-05-17 | 日本化薬株式会社 | 赤外波長域用染料系偏光板 |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP37205999A patent/JP2001181184A/ja active Pending
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WO2018088558A1 (ja) | 2016-11-14 | 2018-05-17 | 日本化薬株式会社 | 赤外波長域用染料系偏光板 |
US11391873B2 (en) | 2016-11-14 | 2022-07-19 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | Dye-based polarizing plate for infrared wavelength range using azo, anthraquinone, or cyanine compound |
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