JP2001180026A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP2001180026A
JP2001180026A JP37730799A JP37730799A JP2001180026A JP 2001180026 A JP2001180026 A JP 2001180026A JP 37730799 A JP37730799 A JP 37730799A JP 37730799 A JP37730799 A JP 37730799A JP 2001180026 A JP2001180026 A JP 2001180026A
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heating element
thermal head
common electrode
substrate
electrode
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JP37730799A
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English (en)
Inventor
Hayami Sugiyama
早実 杉山
Takashi Kubota
隆志 久保田
Hiroshi Matsuda
洋 松田
Kazushi Masukawa
一詞 増川
Atsushi Hanaki
敦司 花木
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 故障が少なく、製造コストも安いサーマルヘ
ッドを提供する 【解決手段】 2列の発熱体4、5が基板1の表面上に
形成され、これらの発熱体に共通に接続された共通電極
7がこれらの発熱体に挟まれた位置に形成され、各発熱
体に個別に接続された個別電極8、9が、前記共通電極
と各発熱体を挟んで反対側に形成されたサーマルヘッド
において、前記基板の裏面に、前記共通電極と接続され
る共通配線10が形成され、この共通配線と前記共通電
極とを、前記基板の表面と裏面との間に設けられた貫通
穴2の内面に形成された導体層3によって接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルプリンタ
に用いるサーマルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルプリンタに用いるサーマ
ルヘッドには、プレヒート機能を備えたサーマルヘッ
ド、ダブルラインサーマルヘッド、ドットシフトサーマ
ルヘッド等があった。ここで、プレヒート機能とは、フ
ルカラー感熱発色紙を用いるサーマルプリンタのサーマ
ルヘッドにおいて、バイアスエネルギーを第1の発熱体
で感熱紙に与え、階調エネルギーを第2の発熱体で感熱
紙に与えることにより、プリント時間を大幅に短縮する
ことを可能にした機能である。また、ダブルラインサー
マルヘッドとは、2列の発熱体を有し、同時に2ライン
のプリントができるサーマルヘッドである。さらに、ド
ットシフトサーマルヘッドとは、高解像度で高精細なプ
リントを容易に実現できるサーマルヘッドである。
【0003】プレヒート機能を備えたサーマルヘッドの
一従来例の構成を図9を参照して説明する。この図にお
いて、符号101はヒートシンクであり、サーマルヘッ
ドの各部で発生した熱を空気中に効率的に放射する。符
号102はステンレス基板であり、基板平面上に長尺状
に共通電極103が形成されている。共通電極103
は、第1の発熱抵抗体105および第2の発熱抵抗体1
04に共通に接続されている。
【0004】第2の発熱抵抗体104は、カラーリボン
のインクを用紙に転写する熱エネルギーを発生する。第
1の発熱抵抗体105は、カラーリボンのインクを用紙
に転写する際のバイアスエネルギーを発生する。符号1
06は接続用フレキシブルプリント基板であり、図示さ
れていないプリンタ本体のコントローラと接続する配線
が形成されている。
【0005】符号107は一括電極であり、第1の発熱
抵抗体105に対して通電のための電圧を一括印可する
トランジスタに接続する。符号108は個別リード電極
であり、図示されていないが、第2の発熱抵抗体104
にそれぞれ通電のための電圧を印可する、コントロール
ICに接続されている。符号109はグレーズガラスで
あり、グレース110および111を有している。符号
112は共通電極である。
【0006】上記のサーマルヘッドにおいては、プリン
ト時に、第2の発熱抵抗体104の発熱エネルギーを第
1の発熱抵抗体105の発熱エネルギー(バイアスエネ
ルギー)に加えてプリント動作を行うので、各発熱抵抗
体の通電パルスを短くでき、プリント時間の短縮が可能
となる効果がある。
【0007】ダブルラインサーマルヘッドの一従来例の
構成を図10および図11を参照して説明する。図10
は、ダブルラインサーマルヘッドの一従来例の上面図で
ある。この図における符号201aは酸化アルミニウム
製の基板であり、この基板201a上には給電用電極2
13a、リード電極213b、発熱抵抗体214a等が
形成されている。各発熱抵抗体214aに各給電用電極
213aを介して給電制御部204aにより電流が供給
される。
【0008】符号201bもまた酸化アルミニウム製の
基板であり、この基板201b上にも給電用電極215
a、リード電極215b、発熱抵抗体216a等が形成
されている。各発熱抵抗体216aに各給電用電極21
5aを介して給電制御部204bにより電流が供給され
る。
【0009】符号217は導電率の良好な金属板により
形成された共通電極であり、この共通電極217を介し
て上述した基板201a、201bが接合されている。
【0010】図11は、図10のBB’線における断面
図である。図11に示すように、基板201a、201
bには、その各表面から順に、ガラスグレーズ膜218
a、218b、抵抗膜214、216、給電用電極21
3a、215aが各々積層され、さらに、基板201
a、201bの間に逆L字状の共通電極217が設けら
れている。
【0011】ダブルラインサーマルヘッドの別の従来例
の構成を図12および図13を参照して説明する。図1
2は、ダブルラインサーマルヘッドの平面図であり、図
13は、図12のAA’断面における断面図である。
【0012】符号302はステンレス基板であり、その
上面にサーマルヘッドの部品が形成されている。符号3
03は表面グレーズガラスであり、ステンレス基板30
2の上面に絶縁層として形成されている。符号304は
裏面グレーズガラスであり、ステンレス基板302の裏
面に絶縁層として形成されている。符号305はステン
レス基板302の突起部であり、ステンレス基板302
の所定の部分を突出形成したものである。
【0013】符号306および307は、突起部305
の側壁部に、表面グレーズガラス303が、それぞれ反
紡錘形状に形成されたグレーズ部である。符号308
は、グレーズ部307上面に密着形成された第1の発熱
抵抗体であり、共通電極309とそれぞれの個別リード
電極310との間の通電状態において熱エネルギーを発
生するものである。
【0014】符号311は、グレーズ部306上面に密
着形成された第2の発熱抵抗体であり、共通電極309
とそれぞれの個別リード電極312との間の通電状態に
おいて熱エネルギーを発生するものである。ここで、共
通電極309は、第1の発熱抵抗体308および第2の
発熱抵抗体311の全てに共通の電極であり、突起部3
05と接続されている。
【0015】符号315は、表面グレーズガラス303
上面に配設されたコントロールICであり、第1の発熱
抵抗体308に対する通電を制御するものである。符号
316は、コントロールIC315の個別リード接続用
パッドであり、それぞれ個別リード線312の個別リー
ドパッド部317と、おのおのボンディングワイヤ31
8を介して接続されている。
【0016】符号319はフレキシブル基板であり、図
示されていないプリンタ本体から、このフレキシブル基
板319を介して、コントロールIC315を制御する
ための制御信号が入力される。符号320は、フレキシ
ブル基板319の接続ターミナル用パッドであり、ワイ
ヤ321を介して、おのおのコントロールIC315の
制御信号線用パッド322に接続されている。
【0017】符号323は、表面グレーズガラス303
上面に配設されたコントロールICであり、第2の発熱
抵抗体311に対する通電を制御するものである。符号
324は、コントロールIC323の個別リード接続用
パッドであり、それぞれ個別リード線310の個別リー
ドパッド部325と、おのおのボンディングワイヤ32
6を介して接続されている。
【0018】符号327はフレキシブル基板であり、図
示されていないプリンタ本体から、このフレキシブル基
板327を介して、コントロールIC323を制御する
ための制御信号が入力される。符号328は、フレキシ
ブル基板327の接続ターミナル用パッドであり、ワイ
ヤ329を介して、おのおのコントロールIC323の
制御信号線用パッド330に接続されている。
【0019】ドットシフトサーマルヘッドの一従来例の
構成を図14および図15を参照して説明する。図14
はドットシフトサーマルヘッドの上面図であり、図15
は、図14のBB’断面における断面図である。
【0020】これらの図において、符号402はステン
レス基板であり、このステンレス基板402が表面グレ
ーズガラス層403と裏面グレーズガラス層404とで
挟まれ、上面にサーマルヘッドの部品が配設されてい
る。表面グレーズガラス層403は、ステンレス基板4
02の上面に絶縁層として形成されている。
【0021】裏面グレーズガラス層404は、ステンレ
ス基板402の裏面に絶縁層として形成されている。符
号405は、ステンレス基板402の突起部であり、ス
テンレス基板402の所定の部分を突出形成したもので
ある。
【0022】符号406および407は、突起部405
の側壁部に、表面グレーズガラス層403が、それぞれ
反紡錘形状に形成されたグレーズ部である。符号409
は第1の発熱抵抗体であり、符号410は第2の発熱抵
抗体である。第1の発熱抵抗体409はグレーズ部40
7上面に密着形成され、共通電極411とそれぞれの個
別リード電極412との間の通電状態において熱エネル
ギーを発生するものである。
【0023】第2の発熱抵抗体410はグレーズ部40
6上面に密着形成され、共通電極411とそれぞれの個
別リード電極413との間の通電状態において熱エネル
ギーを発生するものである。ここで、共通電極411
は、第1の発熱抵抗体409および第2の発熱抵抗体4
10の全てに共通の電極であり、突起部405と抵抗体
膜を介して接続されている。
【0024】ここで、第1の発熱抵抗体409と、第2
の発熱抵抗体410とは、プリント時の紙送り方向(図
14に示すX方向)に沿った同一直線上に形成されてい
ない。すなわち、第1の発熱抵抗体409と、第2の発
熱抵抗体410とは、どちらも同一のピッチ(間隔)P
で形成されているが、第1の発熱抵抗体409と、第2
の発熱抵抗体410とは、配設されている位置が相対的
にP/2づつずれている。
【0025】符号414は保護膜であり、印字される用
紙との接触による摩耗から第1の発熱抵抗体409およ
び第2の発熱抵抗体410を保護している。
【0026】符号415は、表面グレーズガラス層40
3の上面に配設されたコントロールICであり、第1の
発熱抵抗体409に対する通電を制御するものである。
符号416は、コントロールIC415の個別リード接
続用パッドであり、それぞれ個別リード線412の個別
リードパッド部417と、おのおのボンディングワイヤ
418を介して接続されている。
【0027】符号419はフレキシブル基板であり、図
示されていないプリンタ本体から、このフレキシブル基
板419を介して、コントロールIC415を制御する
ための制御信号が入力される。符号420は、フレキシ
ブル基板419の接続ターミナル用パッドであり、ワイ
ヤ421を介して、おのおのコントロールIC415の
制御信号線用パッド422に接続されている。
【0028】符号423は、表面グレーズガラス層40
3の上面に配設されたコントロールICであり、第2の
発熱抵抗体410に対する通電を制御するものである。
符号424は、コントロールIC423の個別リード接
続用パッドであり、それぞれ個別リード線413の個別
リードパッド部425と、おのおのボンディングワイヤ
426を介して接続されている。
【0029】符号427はフレキシブル基板であり、図
示されていないプリンタ本体からコントロールIC42
3を制御するための制御信号が入力される。符号428
は、フレキシブル基板427の接続ターミナル用パッド
であり、ワイヤ429を介して、おのおのコントロール
IC423の制御信号線用パッド430に接続されてい
る。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
技術には次のような問題があった。すなわち、図10、
図11に示すダブルラインサーマルヘッドにおいては、
バルク材のコモン電極とセラミックス基板との熱膨張係
数が異なるため、熱応力によりこれらの界面で剥離が生
じる可能性があるという問題があった。
【0031】また、図9に示すプレヒート機能を備えた
サーマルヘッドや、図12および図13、または図14
および図15に示すダブルラインサーマルヘッドにおい
ても、ガラスと金属との熱膨張係数の差による基板の反
り等が問題になり易い。また、基材として用いるステン
レス板にマイクロラインの突起を形成する必要があり、
この加工法として、エッチング、機械加工等があるが、
何れも必要寸法精度を確保するためのコストが高い。
【0032】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたもので、熱膨張による剥離や基板の反りがなく、
機械加工やエッチング等の手段でしか加工できないマイ
クロライン形成の必要がなく、かつ機能的にはマイクロ
ラインと同一機能を有するコモン電極を容易に形成可能
とするものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、2列の発熱体が基板の表面上に形成され、これらの
発熱体に共通に接続された共通電極がこれらの発熱体に
挟まれた位置に形成され、各発熱体に個別に接続された
個別電極が、前記共通電極と各発熱体を挟んで反対側に
形成されたサーマルヘッドにおいて、前記基板の裏面
に、前記共通電極と接続される共通配線が形成され、こ
の共通配線と前記共通電極とは、前記基板の表面と裏面
との間に設けられた貫通穴の内面に形成された導体層に
よって接続されていることを特徴とするサーマルヘッド
である。
【0034】請求項2に記載の発明は、前記貫通穴の内
面に形成された導体層の代わりに、貫通穴の中に棒状の
金属導体が挿入されていることを特徴とする請求項1に
記載のサーマルヘッドである。
【0035】請求項3に記載の発明は、第1の発熱体群
の列と、第2の発熱体群の列との2列の発熱体群が基板
の表面上に並べて形成されたサーマルヘッドにおいて、
前記第1の発熱体群に共通に接続された第1の共通電極
と、各第1の発熱体に個別に接続された第1の個別電極
群とが、第1の発熱体群の列を挟んで、前記第2の発熱
体群の列と反対側に形成され、前記第2の発熱体群に共
通に接続された第2の共通電極と、各第2の発熱体に個
別に接続された第2の個別電極群とが、第2の発熱体群
の列を挟んで、前記第1の発熱体群の列と反対側に形成
されていることを特徴とするサーマルヘッドである。
【0036】請求項4に記載の発明は、前記第1の発熱
体にプリントのための予備エネルギーであるバイアスエ
ネルギーを与え、第2の発熱体にプリントにおける階調
を決定する階調エネルギーを与える駆動手段を有するこ
とを特徴とする請求項3に記載のサーマルヘッドであ
る。
【0037】請求項5に記載の発明は、前記第1の発熱
体と第2の発熱体とを同時に駆動することが可能な駆動
手段を有することを特徴とする請求項3に記載のサーマ
ルヘッドである。
【0038】請求項6に記載の発明は、対向する位置に
ある前記第1の発熱体と第2の発熱体とが、第1の発熱
体群の列または第2の発熱体群の列と直交する一直線上
にはないことを特徴とする請求項3に記載のサーマルヘ
ッドである。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態で
あるサーマルヘッドに用いるサーマルヘッド基板の構成
図である。この図における符号1は単結晶シリコン基板
であり、符号2はこの単結晶シリコン基板1を貫通する
スルーホールで、例えば単結晶シリコンのエッチングと
して一般に用いられるエチレンジアミン系、ビドラジン
系、KOH等のアルカリ系エッチング液を用い111結
晶面を露出させる方向に形成した直径100μmのスル
ーホールである。
【0040】符号3は前記スルーホール2の内面に施し
た金属導体メッキで、例えば金等が用いられる。この金
属導体メッキ3は必要に応じて複数種類の金属の層とす
ることもある。スルーホール2のコンタクト金属、すな
わち単結晶シリコン基板1の表面の導体および裏面の導
体と、前記金属導体メッキ3とを接続する金属が、単結
晶シリコン基板1の両面にツバ状に広がっている。この
ツバ状に広がっている金属は、前記金属導体メッキ3の
一部分である。
【0041】図2は、上記サーマルヘッド基板を用いて
製作したPHサーマルヘッドの構造を示す図である。こ
の図における符号1〜3は図1における構成と同一であ
る。符号4は第1発熱体で、全体が一体となって発熱す
る。符号5は第2発熱体で、ドット単位で個別に発熱す
る。符号7は前記第1発熱体4と第2発熱体5との間に
設けられた表面コモン電極であり、符号8は第1発熱体
のリード電極であり、符号9は第2発熱体の個別リード
電極である。
【0042】符号10はサーマルヘッド基板の裏面に設
けられた裏面コモン電極で、基板表面の表面コモン電極
7とは、前記金属導体メッキ3を介して電気的に接続さ
れている。この金属導体メッキ3が形成されたスルーホ
ール2の個数は、1個であっても複数個であっても良
い。一般的には個数が多い程、コモン電極に起因する配
線の抵抗値ムラは小さくなる。
【0043】符号11はサーマルヘッド基板上に設けら
れたコントロールICであり、符号12は、このコント
ロールIC11とサーマルヘッド基板とを接続するボン
ディングワイヤである。
【0044】本発明によるPHサーマルヘッドにおいて
は、基板表面の表面コモン電極7を基板裏面の裏面コモ
ン電極10に接続させるために、スルーホール2が設け
られ、このスルーホール2の内面に施された金属導体メ
ッキ3によって、表裏のコモン電極間が接続されてい
る。この構成によって、第1発熱体4または第2発熱体
5を流れる電流が、表面コモン電極7、スルーホール2
内の金属導体メッキ3を通り、裏面コモン電極10を経
由して、図示していない電源に流れ込む。
【0045】図3、図4は、本発明の第2の実施形態で
ある、スルーホールを用いたPHサーマルヘッド用基板
である。
【0046】図3に示した基板は次の手順で作成され
る。まず、焼成前グリーンシートの状態のアルミナ板1
3にスルーホール2を形成し、焼成する。次に、部分グ
レーズ14を形成するため、メタルマスクを用いてガラ
スペーストをスクリーン印刷する。次に、焼成炉でグレ
ーズガラスを焼成し、部分グレーズ14を固める。
【0047】次に、以下のa、b何れかの方法で、部分
グレーズ14を貫通させ、スルーホール2を貫通させ
る。a.スルーホール2を形成する部分以外をマスキン
グし、プラスト法で貫通穴を開ける。b.スルーホール
2を形成する部分以外をマスキングし、フッ酸などのエ
ッチング液でグレーズガラスをエッチングする。
【0048】最後に、スルーホール2内面に無電解金メ
ッキを施す。
【0049】図4に示した基板は例えば次の手順で作成
される。まず、焼成前グリーンシートの状態のアルミナ
板13にスルーホール2を形成し、焼成する。次に、所
定の長さに切断された棒状の導体金属15(材質として
は例えば少量のアルミを添加したSUS430)をアル
ミナ板13のスルーホール2に差し込む。次に、棒状の
導体金属15をスルーホール2に差し込んだ状態で、部
分グレーズ14を形成するためメタルマスクを用い、ガ
ラスペーストをスクリーン印刷する。次に、焼成炉でグ
レーズガラスを焼成し、部分グレーズ14を固める。
【0050】図3および図4に示した基板のメリットは
次のようなものである。すなわち、図3の基板の場合、
使用する材料がアルミナとグレーズガラスであり、コス
トが安く、かつ最も一般的な製造プロセスが適用でき
る。また、図4の基板の場合、使用する材料がアルミナ
とグレーズガラスであり、コストが安く、かつ最も一般
的な製造プロセスが適用でき、さらに、ガラスにスルー
ホールを形成するためのエッチングが不要で、またスル
ーホール内のメッキも不要である。
【0051】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。第3の実施形態は、シリコン単結晶を用いた
り、スルーホール穴加工をする必要がない例であり、ア
ルミナ基板を用いる一般的なサーマルヘッドの作成方法
で、2列の発熱体を有するサーマルヘッドを作成するも
のである。すなわち、本実施形態では、サーマルヘッド
の基板として、ステンレス等の金属や、シリコン単結晶
等の特殊な材料を用いずに、最も汎用的に使用されるア
ルミナを用いている。
【0052】本実施形態におけるサーマルヘッドの構成
を図5を参照して説明する。図5(A)は、本実施形態
におけるサーマルヘッドの上面図、図5(B)は、プリ
ント時の紙送り方向に沿った断面図である。図中の51
はアルミナ基板であり、52はアルミナ基板51上に形
成された部分グレーズガラスである。53および54は
個別発熱体であり、これらの個別発熱体53と54と
は、中間電極55を挟んで直列に接続されている。この
サーマルヘッドの場合、個別発熱体53および54が1
対となって1ドットが形成される。1対の個別発熱体5
3と54との組を第2の発熱体53aと呼ぶこととす
る。56は第2の発熱体53aのためのコモン電極であ
る。57は各第2の発熱体53aのための個別電極で、
各個別電極57は、ボンディングワイヤ58によってコ
ントロールIC59または60と接続されている。通
常、1つのサーマルヘッドには、発熱体数に対応した複
数個のコントロールICが搭載される。
【0053】61はコの字形の発熱体であり、この発熱
体を第1の発熱体と呼ぶこととする。62は、第1の発
熱体61のための+側コモン電極である。63は、第1
の発熱体61のための−側コモン電極であり、この−側
コモン電極63は、ボンディングワイヤ65によって電
極パターン64に接続されている。66は、第1の発熱
体61に電気エネルギーを供給する電源であり、67
は、第1の発熱体61への通電をON、OFFするスイ
ッチである。
【0054】次に、本実施形態におけるサーマルヘッド
の動作を説明する。図5に示したサーマルヘッドは、中
心線Q−Qを挟んで左右に配置された第1の発熱体61
と第2の発熱体53aとが独立して動作し、プレヒート
タイプの機能をもつ。
【0055】第1の発熱体61は電源66と接続されて
おり、スイッチ67によってON、OFFされる。第2
の発熱体53aは、図示していない電源に接続されてお
り、コントロールIC59、60内のスイッチによって
通電のON、OFFが制御される。
【0056】図5に示した、発熱体の列を2列並べる構
成を可能にしたのは、各発熱体に接続される2本のリー
ド線を同一方向へ引き出しているからである。
【0057】なお、図5に示した第1の発熱体61の抵
抗体幅W1と、第2の発熱体53aの抵抗体幅W2と
は、必ずしも同一である必要はない。同様に、第1の発
熱体61の抵抗体ピッチP1と、第2の発熱体53aの
抵抗体ピッチP2とも、必ずしも同一である必要はな
い。
【0058】図6は、−側コモン電極63と電極パター
ン64とを接続するボンディングワイヤ65の付近を拡
大した図である。−側コモン電極63と電極パターン6
4との接続には、必ずしもボンディングワイヤ65を用
いる必要はない。図7は、配線層を多層化して−側コモ
ン電極63と電極パターン64とを接続した例である。
すなわち、+側コモン電極62の上に、有機材料あるい
は無機材料によって絶縁層68を形成し、アルミ配線層
69によって−側コモン電極63と電極パターン64と
を接続している。
【0059】また、第1の発熱体61または第2の発熱
体53aの形状は、図5に示した形状である必要はな
く、例えば、図8に示すような形状とすることも可能で
ある。すなわち、発熱体の2本のリード線56、57が
同一方向に引き出されれば、発熱体はどのような形状で
あってもよく、また中間電極55が無くてもよい。
【0060】図5には、プレヒートタイプのサーマルヘ
ッドの構造を示したが、ダブルラインタイプまたはドッ
トシフトタイプの構成とすることも可能である。すなわ
ち、ダブルラインタイプとするには、図5における中心
線Q−Qの左側の構成と同じものを、右側にも設ければ
よい。また、ドットシフトタイプとするには、前記ダブ
ルラインタイプの構成とし、左右の発熱体の、図面にお
ける上下方向の位置を1/2ピッチずらせばよい。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、電極と基板との熱膨張
係数の差異による剥離や、基板の反りが発生することが
なく、また、コストの高い機械加工やエッチング等の手
段でしか加工できないマイクロラインの突起を基板上に
形成させる必要がない。従って、故障が少なく、製造コ
ストも安いサーマルヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態であるサーマルヘッ
ドに用いるサーマルヘッド基板の構成図。
【図2】 サーマルヘッド基板を用いて製作したPHサ
ーマルヘッドの構造図。
【図3】 本発明の第2の実施形態である、スルーホー
ルを用いたPHサーマルヘッド用基板の構成図。
【図4】 本発明の第2の実施形態である、スルーホー
ルを用いたPHサーマルヘッド用基板の構成図。
【図5】 本発明の第3の実施形態におけるサーマルヘ
ッドの構成図。
【図6】 −側コモン電極63と電極パターン64とを
接続するボンディングワイヤ65の付近を拡大した図。
【図7】 配線層を多層化して−側コモン電極63と電
極パターン64とを接続した例を示す図。
【図8】 第3の実施形態における発熱体の形状の別の
例を示す図。
【図9】 プレヒート機能を備えたサーマルヘッドの一
従来例の構成図。
【図10】 ダブルラインサーマルヘッドの一従来例の
構成図。
【図11】 ダブルラインサーマルヘッドの一従来例の
構成図。
【図12】 ダブルラインサーマルヘッドの別の従来例
の構成図。
【図13】 ダブルラインサーマルヘッドの別の従来例
の構成図。
【図14】 ドットシフトサーマルヘッドの一従来例の
構成図。
【図15】 ドットシフトサーマルヘッドの一従来例の
構成図。
【符号の説明】
1 単結晶シリコン基板(基板) 2 スルーホー
ル(貫通穴) 3 金属導体メッキ(導体層) 4 第1発熱体
(発熱体) 5 第2発熱体(発熱体) 7 表面コモン電極(共通電極) 8 リード電極
(個別電極) 9 個別リード電極(個別電極) 10 裏面コモ
ン電極(共通配線) 11 コントロールIC 12 ボンディ
ングワイヤ 13 アルミナ板 14 部分グレ
ーズ 15 導体金属 51 アルミナ基板 52 グレーズ
ガラス 53、54 個別発熱体 53a 第2の
発熱体 55 中間電極 56 コモン電
極 57 個別電極 58 ボンディ
ングワイヤ 59、60 コントロールIC 61 第1の発
熱体 62 +側コモン電極 63 −側コモ
ン電極 64 電極パターン 65 ボンディ
ングワイヤ 66 電源 67 スイッチ 68 絶縁層 69 アルミ配
線層
フロントページの続き (72)発明者 松田 洋 三重県伊勢市竹ヶ鼻町100番地 神鋼電機 株式会社伊勢事業所内 (72)発明者 増川 一詞 三重県伊勢市竹ヶ鼻町100番地 神鋼電機 株式会社伊勢事業所内 (72)発明者 花木 敦司 三重県伊勢市竹ヶ鼻町100番地 神鋼電機 株式会社伊勢事業所内 Fターム(参考) 2C065 GA01 GC01 GC02 KB04 KB07 KB09 KJ04 KJ05 KJ16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2列の発熱体が基板の表面上に形成さ
    れ、これらの発熱体に共通に接続された共通電極がこれ
    らの発熱体に挟まれた位置に形成され、各発熱体に個別
    に接続された個別電極が、前記共通電極と各発熱体を挟
    んで反対側に形成されたサーマルヘッドにおいて、 前記基板の裏面に、前記共通電極と接続される共通配線
    が形成され、 この共通配線と前記共通電極とは、前記基板の表面と裏
    面との間に設けられた貫通穴の内面に形成された導体層
    によって接続されていることを特徴とするサーマルヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記貫通穴の内面に形成された導体層の
    代わりに、貫通穴の中に棒状の金属導体が挿入されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】 第1の発熱体群の列と、第2の発熱体群
    の列との2列の発熱体群が基板の表面上に並べて形成さ
    れたサーマルヘッドにおいて、 前記第1の発熱体群に共通に接続された第1の共通電極
    と、各第1の発熱体に個別に接続された第1の個別電極
    群とが、第1の発熱体群の列を挟んで、前記第2の発熱
    体群の列と反対側に形成され、 前記第2の発熱体群に共通に接続された第2の共通電極
    と、各第2の発熱体に個別に接続された第2の個別電極
    群とが、第2の発熱体群の列を挟んで、前記第1の発熱
    体群の列と反対側に形成されていることを特徴とするサ
    ーマルヘッド。
  4. 【請求項4】 前記第1の発熱体にプリントのための予
    備エネルギーであるバイアスエネルギーを与え、第2の
    発熱体にプリントにおける階調を決定する階調エネルギ
    ーを与える駆動手段を有することを特徴とする請求項3
    に記載のサーマルヘッド。
  5. 【請求項5】 前記第1の発熱体と第2の発熱体とを同
    時に駆動することが可能な駆動手段を有することを特徴
    とする請求項3に記載のサーマルヘッド。
  6. 【請求項6】 対向する位置にある前記第1の発熱体と
    第2の発熱体とが、第1の発熱体群の列または第2の発
    熱体群の列と直交する一直線上にはないことを特徴とす
    る請求項3に記載のサーマルヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021130212A (ja) * 2020-02-18 2021-09-09 ローム株式会社 サーマルプリントヘッドの製造方法、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ
WO2022030131A1 (ja) * 2020-08-06 2022-02-10 ローム株式会社 サーマルプリントヘッド及びその製造方法、並びにサーマルプリンタ

Cited By (3)

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JP7413066B2 (ja) 2020-02-18 2024-01-15 ローム株式会社 サーマルプリントヘッドの製造方法、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ
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