JP2001179804A - 配向品の製造方法およびこの製造方法で得られる管状配向品 - Google Patents

配向品の製造方法およびこの製造方法で得られる管状配向品

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JP2001179804A JP36738599A JP36738599A JP2001179804A JP 2001179804 A JP2001179804 A JP 2001179804A JP 36738599 A JP36738599 A JP 36738599A JP 36738599 A JP36738599 A JP 36738599A JP 2001179804 A JP2001179804 A JP 2001179804A
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Kotaro Tsuboi
康太郎 坪井
Naoki Ueda
直樹 植田
Takehisa Sugaya
武久 菅谷
Junichi Yokoyama
順一 横山
Akihiro Ogawa
彰弘 小川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配向制御、および、厚肉品の成形が、連続的・
高速で可能であるとともに、強度的に優れた配向品の製
造方法およびこの製造方法で得られる配向品、特に管状
配向品を提供する。 【解決手段】結晶性樹脂を溶融状態にしてダイ内に供給
するとともに、ダイ内で延伸し、1軸以上に配向させる
延伸工程と、この延伸工程で得られた配向物の配向を保
持しながら冷却する冷却工程とを備える配向品の製造方
法であって、延伸工程を結晶性樹脂の融点以上で結晶核
残存限界温度以下の温度に結晶性樹脂の温度を保持した
状態で行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配向品の製造方法
およびこの製造方法で得られる管状配向品、特に、2軸
配向管に関し、より詳細には、埋設管に求められる管の
性能としての管の変形追従性および軸と垂直方向(周方
向)の弾性に優れ、耐震性が高い2軸配向管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、配水管、給湯管、ガス管、上
水道管、下水道管、プラント管などとして、ポリ塩化ビ
ニル製合成樹脂管(PVC製管)、鋳鉄製管、コンクリ
ート管などが用いられている。また、近年では、ポリオ
レフィン樹脂を素材とするポリオレフィン管が、耐震
性、地盤変動などに対する信頼性が高いという理由か
ら、地中埋設管等としての需要が高まり、急速に普及し
ている。例えば、積水化学工業株式会社の技術報告で
は、ポリエチレン管においては、管が内在的に有する外
部応力に対する管の変形追従性(すなわち・伸び)が高
いため、地震または地盤の繰り返し変動が生じた際で
も、地面に埋設されたポリエチレン管が塑性変形して破
断しないことが開示されている。
【0003】なお、地中埋設管などは、耐内圧(管内部
を流れる流体から管に加えられる内圧に対する耐性)、
土圧などに対して長期間、高い耐久性を保つ必要があ
る。このため、ポリエチレン管では、管の厚みを増加さ
せることが実際に行われている。これでは、口径が小さ
いポリエチレン管は工業的に量産することはできるが、
口径が大きいポリエチレン管はまだ工業的に量産するこ
とは困難である。現に口径が小さいポリエチレン管は工
業的に量産されているものの、口径が大きいポリエチレ
ン管はまだ工業的に量産されるに至っていない。
【0004】ポリオレフィン管が広く市場に浸透してい
る現在、ポリオレフィン管の管の変形追従性、周方向の
弾性、耐内圧性、長期強度性などのような信頼性の向上
に対する要求は益々高まっている。このような要求に応
えるため、ポリオレフィン管を軸方向または周方向に延
伸させてポリオレフィン分子を特定の方向に配向させた
配向ポリオレフィン管が注目されている。
【0005】すなわち、特定の方向にポリオレフィン管
を延伸してポリオレフィン分子を配向させると、その方
向の弾性は向上するが、管の変形追従性が低下する傾向
がある。従って、特定の方向にポリオレフィン管を延伸
すると、その方向の弾性が向上するため、その特定の方
向からの少々の外力によって塑性変形することがなくな
り、管としての機能を維持することができるが、塑性変
形することが困難となるので、例えば、埋設された管が
地震に遭遇した場合には、管が破断してしまうおそれが
ある。
【0006】具体的には、ポリオレフィン管を軸方向の
みに一軸的に延伸すると、軸方向の弾性率を大幅に改善
することが出来るが、管の変形追従性が著しく低下する
ため、地震などの際には、地面に埋設されたポリエチレ
ン管は軸方向に塑性変形できず、軸方向に管が裂けやす
い。また、周方向には延伸していないため、耐内圧性お
よび耐土圧性(および地上を走行する車両から管に加え
られる圧力に対する耐性)は向上されていないばかり
か、周方向の強度(特に弾性)は向上されておらず、結
果として得られたポリオレフィン管は実用性および耐震
性に劣る。
【0007】一方、周方向のみに一軸的に延伸した場合
には、周方向の弾性率を大幅に改善することができ、管
を流れる流体から管に加わる内圧および地中に埋設され
た際に管に加わる土の重量に対する耐性を向上させるこ
とができるが、この場合も延伸により管の変形追従性が
著しく低下しているため、軸方向に塑性変形できないた
め、結果として得られたポリオレフィン管は耐震性に劣
る。そのため、ポリオレフィン管を軸方向および周方向
のいずれにも延伸させた2軸配向ポリオレフィン管につ
いても種々検討されているが、どうしても軸方向への延
伸が周方向への延伸より大きくなり、このためポリオレ
フィン分子は軸方向に大きく、周方向に小さく配向す
る。従って、従来の2軸配向ポリオレフィン管は、その
管の変形追従性(伸び)が著しく低下しているため、軸
方向に裂けやすい。
【0008】ところで、高強度化を狙いとして成形中に
樹脂を延伸させるようにした配向品の製造方法が、既に
特公平4−55379号公報、成型加工第10巻第6号
394頁に記載されている中丸らの報告(以下、「中丸
らの報告」とのみ記す)、特表平5−501993号公
報、特公平2−58093号公報等で開示されている。
しかしながら、上記公報や刊行物に開示された製造方法
には、それぞれつぎのような問題があった。
【0009】〔特公平4- 55379号公報に記載の製
造方法〕特公平4- 55379号公報では、(1)延伸
可能な熱可塑性ポリマー含有中空加工物をダイの入口側
から供給し、(2)ダイの出口側に送られた中空加工物
に、該加工物の引張破壊を生じさせるには不十分である
が、該加工物の初期内部面積よりも大きな横断面積を有
して該加工物の内部に配設してフォーマーを同時に通し
て延伸変形させて該加工物のバルク横断面積を現象させ
るのには充分の引張強度を加え、(3)このようにして
延伸されることにより変形した中空加工物をダイの出口
側から回収することにより、未変形の素材と比較して強
度を向上させた管を得る方法が開示されている。
【0010】この方法では、得られる管の周方向の弾性
率、引張降伏強度、耐衝撃強度、耐内圧強度などについ
ては改善が見られるものの、引張破断伸度が著しく低下
している。そのため、特公平4- 55379号公報の方
法によって得られる管は、本来、ポリオレフィン管が有
している外部応力に対する管の変形追従性(すなわち、
伸び)が著しく低下している。すなわち、埋設された際
に必要とされる外部応力に対する管の変形追従性が不足
しており、また、管が層状に剥離するなど耐震性に欠け
るという問題がある。
【0011】〔中丸らの報告に記載の製造方法〕中丸ら
の報告には、ダイとマンドレルとを組み合わせた延伸手
段を用いて、ビレットと呼ばれる原管を引っ張りながら
この延伸手段を通すことにより、2軸配向管を作製する
「Die Drawing 法」が開示されている。この報告では、
Die Drawing 法によって、軸方向の延伸変形比および周
方向の延伸変形比をそれぞれ制御して、得られる管にお
ける配向を自由に制御することが可能になったことが主
張されているが、埋設された際に必要とされる耐内圧強
度、および外部応力に対する管の変形追従性を両立させ
るには至っていない。
【0012】〔特表平5- 501993号公報に記載の
製造方法〕特表平5- 501993号公報には、管の内
部から圧縮空気などの加圧流体を用いてビレットを内側
から外側へ抑圧して周方向にのみ延伸するビレツトを延
伸させる1軸延伸方法が開示されているが、軸方向の強
度を向上させる方法は開示されていない。従って、この
方法で得られた1軸延伸ポリオレフィン管においては、
周方向にのみ延伸し、軸方向に延伸していないため、埋
設管として用いられた際に管に求められる性能である塑
性変形性および周方向の弾性の両立を図ることはできて
いない。
【0013】〔特公平2- 58093号公報に記載の製
造方法〕特公平2- 58093号公報に記載の製造方法
は、押出圧力により拡径部へ押し込む方式であり、引抜
き力が不要であるため、配向制御の任意性が高く、しか
も制御の容易性や生産性に優れたものである。しかしな
がら、この製造方法の場合、ガラス転移温度以上融点以
下の温度で延伸させるようになっていて、特に結晶性樹
脂ではこの温度領域での弾性率変化が急激である。
【0014】したがって、均一な延伸を達成しようとす
れば、樹脂温度分布を均一化させる必要であるが、厚肉
品や高速成形では温度の均一化を達成できない。すなわ
ち、厚肉品の成形や高速成形時の成形性に問題がある。
【0015】また、この温度領域では弾性率も高いレベ
ルにあるために、必要な押出圧力が高く、高粘度な樹脂
や結晶性樹脂、特に、ポリオレフィン系樹脂において連
続的に安定的に生産するのは困難であった。また、高倍
率な延伸も、連続的に安定的に生産するのは困難であっ
た。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、配向制御、および、厚肉品の成形が、連
続的・高速で可能であるとともに、強度的に優れた配向
品の製造方法およびこの製造方法で得られる管状配向品
を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる配向
品の製造方法(以下、「請求項1の製造方法」と記す)
は、結晶性樹脂を溶融状態にしてダイ内に供給するとと
もに、ダイ内で延伸し、1軸以上に配向させる延伸工程
と、この延伸工程で得られた配向物の配向を保持しなが
ら冷却する冷却工程とを備える配向品の製造方法であっ
て、延伸工程を結晶性樹脂の融点以上で結晶核残存限界
温度以下の温度に結晶性樹脂の温度を保持した状態で行
うようにした。
【0018】本発明の請求項2に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項2の製造方法」と記
す)は、請求項1の製造方法において、結晶性樹脂の融
点以上(融点+30℃)以下に樹脂の温度を保ちながら
延伸するようにした。
【0019】本発明の請求項3に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項3の製造方法」と記
す)は、請求項1または請求項2の製造方法において、
軸直交方向の配向度が軸方向より大きくなるように延伸
させるようにした。
【0020】本発明の請求項4に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項4の製造方法」と記
す)は、請求項1〜請求項3のいずれかの製造方法にお
いて、押出機で溶融された結晶性樹脂を押出機とダイの
間の樹脂流路に設けられた昇圧押し込み装置を介して昇
圧してダイ内に供給するようにした。
【0021】本発明の請求項5に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項5の製造方法」と記
す)は、請求項4の製造方法において、昇圧押し込み装
置の上流側の圧力を押出機の耐圧力以下の圧力に制御す
るようにした。
【0022】本発明の請求項6に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項6の製造方法」と記
す)は、昇圧押し込み装置の上流側の圧力を押出機の耐
圧力以下の一定圧力に制御するようにした。
【0023】本発明の請求項7に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項7の製造方法」と記
す)は、請求項1〜請求項6のいずれかの製造方法にお
いて、ダイの樹脂接触面と樹脂との間に潤滑剤を介在さ
せるようにした。
【0024】本発明の請求項8に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項8の製造方法」と記
す)は、請求項7の製造方法において、延伸工程終了後
に、冷却工程を有し、冷却工程で潤滑剤を成形品表面で
層状に固化させたのち、この潤滑剤層を剥離する潤滑剤
剥離工程を備えている構成とした。
【0025】本発明の請求項9に記載の発明にかかる配
向品の製造方法(以下、「請求項9の製造方法」と記
す)は、請求項7または請求項8の製造方法において、
潤滑剤として、結晶性樹脂の流動開始温度以上(流動開
始温度十50℃)以下の温度、10/秒以上200/秒
以下の剪断速度での溶融粘度が300Poise以上3
000Poise以下の範囲にある熱可塑性樹脂を用い
るようにした。
【0026】本発明の請求項10に記載の発明にかかる
配向品の製造方法(以下、「請求項10の製造方法」と
記す)は、請求項1〜請求項9のいずれかの製造方法に
おいて、結晶性樹脂としてポリオレフィン樹脂を用いる
ようにした。
【0027】本発明の請求項11に記載の発明にかかる
管状配向品は、請求項1〜請求項10のいずれかの製造
方法により製造するようにした。
【0028】本発明において、ダイ内の樹脂温度
(t)、ダイ内の樹脂の肉厚方向のダイとの一方の界面
近傍の温度(t1)と肉厚中心の温度(tc)と肉厚方
向のダイと他方の界面近傍の温度(t2)の平均値
((t1+ t2+ tc)/3))を意味する。
【0029】なお、ダイ内の樹脂の肉厚をTとした場
合、界面近傍の温度t1とt2は、それぞれ界面から1
/8T付近の温度を意味し、肉厚中心の温度とは、界面
からT/2近傍の温度を意味する。
【0030】但し、最大温度と最小温度の差が100℃
以内である事が最終配向品の品質の均一性の面から必要
である。これは、温度の差が大きいと、高温樹脂部での
変形は大きく生じるが、低温樹脂部での変形はあまり生
じず、配向の均一性を得ることが困難であるためであ
る。
【0031】融点とは、JIS−K7121において定
義されている融解点ピーク温度に該当し、DSC(示差
走査熱量計)を用いて昇温・降温速度とも、10℃/分
で測定される。
【0032】なお、DSCによって測定されたチャート
で融解点ピーク温度が2つ以上存在する場合は、各ピー
ク温度(ta 、tb 、tc…)、べースラインからピー
クに下ろした垂線の距離(ピーク高さ)(la、lb、lc
…)とすると、t= ((ta×la+tb×lb+tc×lc…))
/(la+lb+lc…))で表される温度を融点として定義
する。
【0033】本発明において、延伸工程における樹脂温
度は、原料となる結晶性樹脂の融点以上結晶核残存限界
温度以下に限定されるが、請求項2の製造方法のよう
に、融点以上(融点+30℃)以下に設定することが好
ましく、(融点+5℃)以上(融点+25℃)以下がよ
り好ましく、(融点+8℃)以上(融点+22℃)以下
がさらに好ましい。
【0034】すなわち、結晶性樹脂においては、融点以
上の温度で見かけ上は結晶が融解しているが、実際的に
は、融点+数十度ぐらいの温度まで、結晶核が完全に消
失することなく存在することが学会等で報告されてい
る。溶融状態で延伸する場合でも、残存する結晶核の存
在は、配向を均一に付与する上で重要である。
【0035】また、樹脂温度を著しく高くすると、分解
反応が生じてしまい、物性保持、生産性などの観点から
好ましくない。
【0036】また、延伸工程における樹脂肉厚方向の平
均樹脂温度が(融点+30℃)以上の場合、樹脂の種類
によっては、延伸過程における変形により分子鎖の絡み
合いはすり抜け流動してしまいやすくなり配向が生じに
くい。さらに、残存する結晶核が減少したり、樹脂が分
解したり、また、配向を付与した後、配向を固定化する
温度まで冷却する間に配向緩和が生じる恐れがある。
【0037】一方、樹脂肉厚方向の平均樹脂温度が融点
以下の場合、従来技術と同等であり、弾性率が温度変化
により大きく左右され、押出圧力が不安定で安定生産が
困難であったり、押出圧力が高く押出機等による連続装
置でのまたは生産が不可能であったりする。
【0038】また、樹脂肉厚方向の最大温度と最小温度
とは、最終配向品の品質の均一性を考慮すると、その差
が50℃以内であることが好ましく、25℃以内である
ことがより好ましく、15℃以内であることがさらに好
ましい。
【0039】温度差をコントロールするためには、押出
機の温度、肉厚、冷却ゾーンの冷却温度、ゾーン長、な
どを制御することで可能である。
【0040】さらに、本発明においては、延伸工程終了
後、延伸された配向品の配向を保持させるために、冷却
工程を実施するが、冷却工程での冷却温度は、配向緩和
温度以下とすることが必要であり、補外結晶化開始温度
以下まで充分に行うことがより好ましい。
【0041】配向緩和温度以下とは、結晶化ピーク温度
以下を意味する。ここで言う結晶化に関する温度は、J
IS−K7121において定義されている。
【0042】また、配向緩和温度以下になるまでは、配
向を保持する方法としては、、例えば、シートの場合、
ダイや引取り機で張力を付与することで配向緩和を防ぐ
方法が挙げられ、管の2軸延伸であれば管の収縮を防ぐ
よう内径側をマンドレルで規制すると同時に、軸方向収
縮を防止できるように引取り機で張力を付与する方法が
挙げられる。
【0043】本発明において、ダイ内へ結晶性樹脂を供
給する方法としては、連続的に熱を原料となる結晶性樹
脂へ付与できる圧力ポンプを用いて圧送する方法が挙げ
られる。
【0044】このような圧力ポンプとしては、押出機を
用いる方法が最も効率的で好ましい。
【0045】押出機としては、単軸押出機、2軸押出
機、多軸押出機等が可能である。押出機中で原料樹脂と
添加剤を混練する場合には、混合能力に優れる2軸同方
向回転押出機が好ましい。耐圧力性を考慮すれば、単軸
押出機が好ましい。
【0046】押出機内の圧力勾配を制御する方法として
は、特に限定されないが、たとえば、2軸同方向回転押
出機の場合、昇圧させるためには、セルフワイピング形
状の断面を持つディスクが断続的に連結されたニーディ
ングディスクや樹脂を上流側へ輸送する逆フルフライト
形状を使用し、圧力を降下させるには通常のフルフライ
ト形状を使用しこれらを上記圧力勾配になるように配置
すればよい。
【0047】また、本発明において、請求項4の製造方
法のように、ダイへ供給される溶融樹脂の圧力をさらに
上げるために、押出機とダイとの間に昇圧押し込み装置
を設けるようにしても構わない。
【0048】上記昇圧押し込み装置としては、ダイヘ樹
脂を圧入押し込みできる装置であればよいものであっ
て、特に限定されないが、例えば、ギヤポンプやスクリ
ュー軸を内蔵した押出装置等が使用できるが、小型であ
ってダイヘ樹脂を圧入押し込みできるギヤポンプが最も
望ましい。ギヤポンプとしては、歯車の歯が平行なスパ
ーギヤや角度を持ったヘリカルギヤを備えたものが使用
できるが、外観等の点からヘリカルギヤを備えたものが
好ましい。
【0049】また、本発明において、請求項7の製造方
法のように、ダイの樹脂接触面と樹脂との間の潤滑性を
高めるため、ダイの樹脂接触面と樹脂との間に成形を阻
害しない程度の潤滑剤を均一に供給することが好まし
い。すなわち、樹脂温度を融点温度以上から配向緩和温
度以下まで冷却される間に配向を保持するに際し、結晶
性樹脂では結晶化と熱収縮により大きな収縮を起こすた
め押出圧力が高くなる。そのため、配向品を冷却するゾ
ーンの溶融物と型との接触面は潤滑状態である事が好ま
しい。したがって、潤滑剤の供給位置は、少なくともダ
イの延伸ゾーンのダイの樹脂接触面と樹脂との間が好ま
しい。
【0050】また、ダイの樹脂接触面と溶融樹脂との間
に潤滑剤を介在させる方法としては、特に限定されない
が、たとえば、(1)原料樹脂中へ低分子量、低摩擦力
化可能な物質を潤滑剤として予め混合しておく方法、
(2)ダイの樹脂接触面に潤滑剤を供給する方法が挙げ
られるが、(2)の方法が潤滑効果の安定性や成形品の
長期性能の観点からより好ましい。潤滑剤をダイの樹脂
接触面に供給する方法としては、特に限定されないが、
たとえば、ダイの樹脂接触面に潤滑剤供給溝を設け、潤
滑剤供給溝に潤滑剤を供給する方法、あるいは、ダイの
樹脂接触面に潤滑剤供給微細孔を設け、潤滑剤供給微細
孔に潤滑剤を供給する方法等が挙げられる。
【0051】前者の供給方法では、少なくとも延伸ゾー
ンのダイの樹脂接触面に潤滑剤供給溝を設け、潤滑剤供
給溝に潤滑剤を供給することにより、ダイの樹脂接触面
と樹脂との間に潤滑剤を均一に供給することが好まし
い。
【0052】また、潤滑剤供給溝の幅は、50μm以上
200μm以下が好ましい。すなわち、潤滑剤供給溝の
幅が50μmを下回ると、潤滑剤が供給溝内にうまく供
給できなくなる恐れがあり、200μmを越えると、潤
滑剤供給溝内に樹脂が入り込む恐れがある。
【0053】後者の供給方法では、潤滑剤供給微細孔の
孔径が20μm以上300μm以下とすることが好まし
い。微細孔の孔径が20μmを下回ると、微細孔から潤
滑剤をうまく供給できなくなる恐れがあり、300μm
を越えると、微細孔内に樹脂が入り込み潤滑剤の流動を
妨げる恐れがある。
【0054】なお、微細孔の孔径測定は、ガス通過度に
よる通気性確認方法と光学顕微鏡による測定方法によれ
ばよく、前者のガス通過度による通気性確認方法による
のが、複雑形状の微細孔にも適用できるので好ましい。
【0055】ダイの樹脂接触面に微細孔を設ける手段と
しては、特に限定されないが、例えば、ダイ自身に微細
孔を設ける方法や、ダイの樹脂接触面を多孔質材料で形
成する方法が挙げられる。
【0056】上記多孔質材料としては、焼結金属が好適
に使用できる。焼結金属としては、鉄、合金鋼、ステン
レス鋼、ハイスピード工具鋼、青銅、真鍮、洋銀、アル
ミニウム、アルミニウム合金、ニッケル系軟磁性材料
(ニッケル、ニッケル−鉄合金、ニッケル−鉄−モリブ
デン合金)、超硬合金(炭化タングステン−コバルト合
金、炭化タングステン−炭化チタン−炭化タンタル−炭
化ニオブ−コバルト合金)、炭化チタン−二炭化モリブ
デン−ニッケル合金、タングステン重合金(タングステ
ン−ニッケル−鉄合金、タングステン−ニッケル−鋼合
金、モリブデン、レニウム、タンタル、ニオブ、チタン
合金等が使用でき、特に、ステンレス鋼、超硬合金、タ
ングステン重合金が機械加工性及び機械物性が優れてい
るので好ましい。
【0057】また、焼結金属単独のみならずファイバー
繊維とを組み合わせた微細管を備えた金属も使用でき
る。
【0058】潤滑剤を樹脂接触面に供給する方法として
は、潤滑剤に圧力をかけて背面側から樹脂接触面の表面
に向かって滲み出させる方法、マニホールドで潤滑剤を
展開し成形品形状にして供給する方法等が挙げられる。
【0059】潤滑剤を供給する装置としては、ダイ内の
圧力に抗して潤滑剤を供給できれば特に限定されない
が、たとえば、プランジャーポンプやダイヤフラムポン
プが挙げられる。
【0060】上記(1)の潤滑剤の供給方法に用いられ
る潤滑剤としては、ワックス、オリゴマー、金属石鹸、
フッ素系樹脂・エラストマー、等が挙げられ、上記
(2)の潤滑剤の供給方法に用いられる潤滑剤として
は、エチレンオリゴマー、シリコーンオイル、ステアリ
ン酸、ポリエチレングリコール、流動パラフィン、低融
点ポリマー等が挙げられ、潤滑膜形成の安定性や耐熱性
を考慮すると、ポリエチレングリコールが好ましい。
【0061】また、ここで用いられる潤滑剤として、請
求項9の製造方法のように、10/秒以上200/秒以
下の剪断速度での溶融粘度が300Poise以上30
00Poise以下の範囲にある低融点熱可塑性樹脂
(以下、「樹脂潤滑剤」と記す)を用いることも好まし
く行われる。
【0062】その理由は、溶融粘度が3000Pois
eを越えると、潤滑効果がなく、300Poiseを下
回ると凝集力が小さくなるため、ダイから押し出された
成形品から固化した状態で剥離する際に破れる恐れがあ
るためである。
【0063】成形された配向品からの潤滑剤の除去性を
考慮すると、500から3000Poiseが更に好ま
しい。
【0064】なお、流動開始温度とは、細管レオメータ
ーにおいて径1mm、長さ10mmのキャピラリーを用
いた場合に、押し込み荷重が無限大になる温度を示す。
【0065】また、上記ような樹脂潤滑剤としては、特
に限定されないが、その融点が原料となる結晶性樹脂の
分子運動が固定化される温度以下で、結晶性樹脂との熱
融着性がなく、冷却後に剥離可能であれば、特に限定さ
れないが、たとえば、ポリカプロラクトンやポリアミド
が好ましい。これらの樹脂潤滑剤は、単独で用いても2
種以上が併用されても構わない。 なお、結晶性樹脂の
分子運動が固定化される温度とは、結晶化終了温度をい
う。
【0066】ポリカプロラクトンとは、下記一般式H-(O
CH2CH2CH2CH2CH2CO)-H(nは正の整数)であらわされる
ものである。また、このポリカプロラクトンの重量平均
分子量は、20000以上60000以下が好ましい。
【0067】一方、ポリアミドとしては、一般的なもの
が使用でき、特に限定されないが、たとえば、ナイロン
19、ナイロン20等が挙げられる。
【0068】ポリアミドの重量平均分子量は、1000
以上5000以下が好ましい。
【0069】また、このポリカプロラクトンおよびポリ
アミドには、これらの粘度調整が可能なポリエチレン,
ポリスチレン, ポリプロピレン, エチレン−酢酸ビニル
共重合体, エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合
体等の重合体を単独もしくは2種以上添加するようにし
ても構わない。
【0070】これらの重合体の添加比率は、ポリカプロ
ラクトンおよび/またはポリアミド100重量部に対
し、10重量部以上50重量部以下が好ましく、20重
量部以上40重量部以下が好ましい。
【0071】また、上記のようにして供給された潤滑剤
は、請求項8の方法のように、冷却工程で潤滑剤を成形
品表面で層状に固化させたのち、潤滑剤剥離工程でこの
潤滑剤層を剥離することが好ましい。
【0072】請求項3の製造方法では、軸直交方向の配
向度が軸方向より大きくなるように延伸させるようにな
っているが、「配向度」とは、高分子の分子鎖がその方
向にどれだけ並んでいるかを表す数値であって、樹脂の
屈折率とほぼ比例関係にあるといえる。
【0073】すなわち、ある特定方向の屈折率が無配向
状態の屈折率(nn)より高ければ高いほど、その方向
の配向度が高くなる。
【0074】したがって、配向度は、赤外分光分析、X
線回折、偏光顕微鏡、あるいはマイクロ波を用いて屈折
率を測定することによって求めることができる。
【0075】ただし、屈折率の測定には、測定方法が簡
単であるため、ナトリウムD線(波長589nm)を照
射するアッベ屈折計が用いられることが多いが、アッベ
屈折計では、ナトリウムD線がサンプルを充分に透過す
ることが必要であり、光学的に不透明なポリオレフィン
系樹脂配向品の屈折率をアッベ屈折計を用いて測定する
のはあまり適切ではない。そのため、ポリオレフィン系
樹脂などの高分子物質の分子主鎖のねじれなどの局所運
動に起因する誘電緩和が観測されるマイクロ波領域、そ
の中でも特に19GHz近辺のマイクロ波をポリオレフィ
ン系樹脂配向品に対して照射することによって誘電率
(ε’)を測定し、Maxwellの式((屈折率
(n)= √(ε' ))から屈折率を求めることが適切で
ある。そして、本発明の製造方法で得られる配向品は、
原料となる結晶性樹脂がポリオレフィン樹脂の場合、軸
と垂直方向の屈折率(nh)の平均値および軸方向の屈
折率(na)の平均値がそれぞれ無配向状態の屈折率
(nn)より0.002以上大きく、かつ管の外径
(D)と管の厚み(t)との比(D/t)が100以下
であることが好ましい。
【0076】すなわち、軸と垂直方向の屈折率(na)
の平均値または軸と垂直方向の屈折率(nh)の平均値
のいずれかが無配向状態の屈折率(nn)より0.00
2未満である場合には、ポリオレフィン分子の配向が不
十分であり、弾性率の向上を図ることができない。
【0077】従って、耐内圧性の向上を図ることができ
ず、さらにポリオレフィン系樹脂管状体が埋設された場
合において、耐土圧性を向上することができない。
【0078】無配向状態の屈折率(nn)は、配向前の
樹脂の屈折率をそのまま無配向状態の屈折率(nn)と
してもよいが、正確性を期すためには、ポリオレフィン
系樹脂管状体を延伸して配向させた後に、管を(その融
点+40℃)以上に加熱し、次いで10℃/分程度の速
度で冷却することにより配向をキャンセルした管の屈折
率を無配向状態の屈折率(nn)しても良い。
【0079】上述したように、屈折率が高ければ高いほ
ど配向度も大きくなるが、具体的には、軸と垂直方向の
屈折率(nh)が軸方向の屈折率(na)より大きく、
かつ軸と垂直方向の屈折率(nh)が無配向状態の屈折
率(nn)より0.004以上、好ましくは0.01以
上大きいことが好ましい。軸と垂直方向の屈折率(n
h)が軸方向の屈折率(na)より小さいと、言うまで
もなく軸方向の配向度が軸と垂直方向の配向度より大き
くなってしまう。また、軸と垂直方向の屈折率(nh)
と無配向状態の屈折率(nn)との差が0.004未満
である場合には、延伸による分子の軸と垂直方向への配
向が不十分であり、軸と垂直方向の弾性率を十分向上さ
せることができず、管の耐内圧性および耐土圧性を向上
させることができない場合がある。
【0080】また、具体的には、(軸と垂直方向の屈折
率(nh)−軸方向の屈折率(na))/(軸と垂直方
向の屈折率(nh))が0.004以上0.03以下で
あることが好ましく、0.01以上0.02以下である
ことがより好ましい。0.004未満では、延伸による
分子の軸と垂直方向への配向が不十分であり、軸と垂直
方向の弾性率を十分向上させることができず、管の耐内
圧性および耐土圧性を向上させることができない場合が
ある。
【0081】一方、0.03を越える場合には、分子が
あまりにも軸と垂直方向へ配向させるようにしてあまり
にも延伸しているため、管の変形追従性が低下してお
り、このため地中埋設管として用いられた際に地震が生
じると、管が破断しやすくなるという傾向がある。
【0082】また、本発明の製造方法で得られる配向品
のうち、軸方向および軸直交方向に配向された2軸配向
ポリオレフィン管は、その周方向の引張弾性率(tm
h)が軸方向の引張弾性率(tma)より大きい構造と
することが好ましい。
【0083】すなわち、耐内圧性の向上は、周方向の引
張弾性率を向上させることによって達成される。しか
し、地震、地割れなどによって軸方向に管が変形する際
に、その変形に追従させるには、軸方向の引張弾性率を
低くして管の変形追従性を維持することが必要となる。
そのため、周方向の引張弾性率(tmh)を軸方向の引
張弾性率(tma)よりも大きくすることによって、耐
内圧性の向上を図ると共に、管の変形追従性の維持を図
ることができる。
【0084】具体的には、(周方向の引張弾性率(tm
h))/(軸方向の引張弾性率(tma))は、1以上
8以下であることが好ましく、1以上5以下であること
がより好ましく、1.2以上5以下が特に好ましい。
【0085】すなわち、(周方向の引張弾性率(tm
h))/(軸方向の引張弾性率(tma))が1未満で
あると、軸方向の引張弾性率(tma)が高くなる一
方、周方向の引張弾性率(tmh)が低くなるため、耐
内圧性の向上を図ることができなくなる傾向がある。一
方、(周方向の引張弾性率(tmh))/(軸方向の引
張弾性率(tma))が8を越えると、著しく周方向に
延伸させる必要があるため、管の変形追従性が著しく低
下しており、このため地中埋設管として用いられた際に
地震が生じると、管が破断しやすくなるという傾向があ
る。
【0086】より具体的には、周方向の引張弾性率は、
0.5GPa以上20GPa以下であり、かつ軸方向の
引張弾性率が0.5GPa以上10GPa以下であるこ
とが好ましい。引張弾性率が0.5GPa未満(特に周
方向の引張弾性率が0.5GPa未満)となると、耐内
圧性が著しく低く、実用性に欠ける場合がある。一方、
周方向の引張弾性率が20GPaを越えるか、または軸
方向の引張弾性率が10GPaを越えると、管の変形追
従性が著しく低下しているので、地中埋設管として用い
られた際に地震が生じると、管が変形できず、破断しや
すくなる傾向がある。
【0087】なお上記「引張弾性率」は、得られた2軸
配向ポリオレフィン管から、それぞれ周方向および軸方
向に平行にJIS K 6774に準拠したダンベル形
試験片を切り出し、このダンベル形試験片をJIS K
7113に準拠して引張試験に供し、引張応力−ひず
み曲線を描き、この曲線の初めの直線部分を用いて以下
の式(1)によって算出される数値である。
【0088】
【数1】 本発明の製造方法で得られる配向品のうち、軸方向およ
び軸直交方向に配向された2軸配向ポリオレフィン管
は、その周方向の曲げ弾性率(mfh)を軸方向の曲げ
弾性率(mfa)より大きい構造とすることが好まし
い。
【0089】すなわち、ポリオレフィン管が埋設された
場合における、耐土圧性を向上させるためには、周方向
の曲げ弾性率を向上させることによって達成される。し
かし、地震、地割れなどによって軸方向に管が変形する
際に、その変形に追従させるには、軸方向の曲げ弾性率
を低くして管の変形追従性を維持することが必要とな
る。そのため、その周方向の曲げ弾性率(mfh)を軸
方向の曲げ弾性率(mfa)よりも大きくすることによ
って、耐土圧性の向上を図ると共に、管の変形追従性の
維持を図ることができる。
【0090】具体的には、(周方向の曲げ弾性率(mf
h))/(軸方向の曲げ弾性率(mfa))は1より大
きく8以下であることが好ましく、1より大きく5以下
であることがより好ましく、1.2以上5以下が特に好
ましい。
【0091】すなわち、(周方向の曲げ弾性率(mf
h))/(軸方向の曲げ弾性率(mfa))が1以下に
なると、軸方向の曲げ弾性率(mfa)が高くなる一
方、周方向の曲げ弾性率(mfh)が低くなるため、耐
土圧性の向上を図ることができなくなる傾向がある。一
方、(周方向の曲げ弾性率(mfh))/(軸方向の曲
げ弾性率(mfa))が8を越えると、著しく周方向に
延伸させる必要があるため、管の変形追従性が著しく低
下しており、このため地中埋設管として用いられた際に
地震が生じると、管が破断しやすくなるという傾向があ
る。
【0092】より具体的には、周方向の曲げ弾性率が
0.5GPa以上20GPa以下であり、かつ軸方向の
曲げ弾性率が0.5GPa以上10GPa以下であるこ
とが好ましい。すなわち、曲げ弾性率が0.5GPa未
満(特に周方向の曲げ弾性率が0.5GPa未満)とな
ると、耐土圧性が著しく低く、実用性に欠ける場合があ
る。一方、周方向の曲げ弾性率が20GPaを越える
か、または軸方向の曲げ弾性率が10GPaを越える場
合、管の変形追従性が著しく低下しているので、地震、
地割れなどが生じた際に、管が変形できず、破断してし
まう場合があり、実用に耐えない場合がある。
【0093】上記軸方向の曲げ弾性率は、適切な長さの
ポリオレフィン管を2支点によって支持し、支点間の中
央部に上方から荷重を加えた際に、その荷重とたわみの
関係から、以下の式(2)に従って算出される数値であ
る。
【0094】
【数2】 一方、周方向の曲げ弾性率は、適切な長さのポリオレフ
ィン管の周囲側面から押し潰すようにして荷重Pを加え
た際に、その荷重とたわみの関係から、以下の式(3)
に従って算出される数値である。
【0095】
【数3】 本発明の製造方法で得られる配向品のうち、軸方向およ
び軸直交方向に配向された2軸配向ポリオレフィン管
は、その軸方向の引張破断伸度(tba)が周方向の引
張破断伸度(tbh)よりも大きい構造としてもよい。
上述したのと同様に、地震、地割れなどが生じて埋設さ
れたポリオレフィン管が軸方向に変形する際に、延伸を
行わずに軸方向の引張破断伸度を高く維持することによ
って、管の変形追従性を維持することができ、これによ
りその変形に管が追従することができるが、延伸を行わ
ない場合には、耐内圧性および耐土圧性の向上を図るこ
とができない。すなわち、延伸すると引張破断伸度は低
下してしまい、管の変形追従性が損なわれてしまう。そ
のため、軸方向の引張破断伸度(tba)が周方向の引
張破断伸度(tbh)よりも大きくなるように延伸する
ことによって、耐内圧性および耐土圧性の向上を図ると
共に、管の変形追従性の維持を図ることができる。
【0096】具体的には、(軸方向の引張破断伸度(t
ba))/(周方向の引張破断伸度(tbh))は1よ
り大きく8以下であることが好ましい。
【0097】すなわち、(軸方向の引張破断伸度(tb
A))/(周方向の引張破断伸度(tbh))が1以下
となると、軸方向の引張破断伸度(tba)があまりに
も低くなるため、管の変形追従性が著しく低くなり、地
震、地割れなどが生じた際に、管が軸方向に破断しやす
くなる傾向がある。一方、(軸方向の引張破断伸度(t
ba))/(周方向の引張破断伸度(tbh))が8を
越えるためには、軸方向と比較して著しく周方向に延伸
させることが必要となるため、この著しい周方向への延
伸により、管の変形追従性が損なわれ、地震、地割れな
どが生じた際に、管が破断しやすくなる傾向がある。
【0098】より具体的には、軸方向の引張破断伸度
は、200%以上であることが好ましく、250%以上
がより好ましい。すなわち、軸方向の引張破断伸度が2
00%未満の場合には、ポリオレフィン管が埋設されて
いる際に、地震が発生した場合、管の変形追従性が低い
ため、管が破断するおそれがある。
【0099】また、周方向の引張破断伸度は、軸方向の
引張破断伸度と比較して耐震性に影響をあまり与えない
ため、軸方向の引張破断伸度より低くてもよく、150
%以上500%以下、好ましくは200%以上450%
以下の範囲内であれば充分である。
【0100】すなわち、周方向の引張破断伸度が150
%未満であると、あまりにも延伸させすぎているため、
管の変形追従性が損なわれる場合がある。一方、周方向
の引張破断伸度が500%を越えると、周方向へのポリ
オレフィン分子の配向が充分でないため、耐内圧性およ
び耐土圧性の向上を図ることができていない。
【0101】上記引張破断伸度は、得られた2軸配向ポ
リオレフィン管から、それぞれ周方向および軸方向に平
行にJIS K 6774に準拠したダンベル形試験片
を切り出し、このダンベル形試験片をJIS K 71
13に準拠して引張試験に供した際に以下の式(4)に
よって算出される数値である。
【0102】
【数4】 本発明の製造方法を用いて管状配向品を製造する場合、
ダイとしては、ダイ本体と、このダイ本体内に挿入さ
れ、ダイ本体との間に管状の成形用通路を形成するマン
ドレルとを備え、ダイ本体が成形用通路の出口側に向か
って拡径する拡経筒部を有し、マンドレルがダイ本体の
拡経筒部に対応する部分に円錐台形状の拡径コア部を有
し、成形用通路が前記拡経筒部と拡径コア部によって形
成され入口側から出口側に向かって徐々に拡径する延伸
ゾーンを備えたものが用いられるが、拡径コア部は、拡
径コア部の円錐台の側面の母線とその回転中心軸とのな
す角度(以下、「半頂角」と記す)が10度以上30度
以下とすることが好ましく、ンドレルの歪みからくる寸
法精度と、押出圧力の低減の最もよいバランスと言う点
を考慮すると、15度以上20度以下とすることがより
好ましい。
【0103】すなわち、半頂角が10度を下回ると、延
伸ゾーンが長くなるため、マンドレル自体の重量がどう
しても大きくなってマンドレルに歪みが発生し、得られ
る管状配向品の寸法精度が悪くなる。しかも、成形用通
路も長くなって樹脂にかかる抵抗も増え、押出圧力も高
くなる。一方、半頂角が30度を越えると押出圧力が高
くなり過ぎて巧く延伸できなくなる恐れがある。
【0104】本発明において、原料樹脂となる結晶性樹
脂としては、L−LDPE(直鎖状低密度ポリエチレ
ン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、MDPE(中
密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)
等のポリエチレン、ランダムPP(ポリプロピレン)、
ホモPP(ポリプロピレン)、ブロックPP(ポリプロ
ピレン)等のポリプロピレン、ポリアミド、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリフェニレ
ンスルフィド、エチレンプロピレンジエン等が挙げら
れ、これらのうちで、高倍率に配向出来ることなどから
ポリオレフィン化合物が好ましく、ポリエチレン樹脂を
用いることがより好ましく、耐クリープ性を保有させる
と言う観点から高密度ポリエチレン樹脂を用いることが
特に好ましい。
【0105】また、これらの樹脂は、単独で用いること
もできるが、必要に応じて、上記樹脂同士をブレンドし
て用いることも可能である。また、上記樹脂以外でも破
断点伸び、弾性率等の物性が著しく損なわない場合は適
宜添加剤が添加されていても構わない。
【0106】さらに、添加剤としては、例えば、酸化防
止剤、耐光剤、紫外線吸収剤、滑剤等・難燃剤・帯電防
止剤、等が挙げられる。
【0107】結晶性樹脂の場合、結晶核となりうるもの
を結晶核剤として少量添加して、結晶を微細化して、物
性を均一化する補助とすることも可能である。また、フ
ィラー、無機物を物性の低下をきたさない範囲で用いる
ことが可能である。例えば、ガラス繊維、カーボン繊
維、アスベスト等の繊維状フィラーや、タルク、マイ
カ、モンモリロナイト、酸化アルミニウム、等が例示さ
れる。
【0108】さらに必要に応じて顔料、染料などで着色
されていても良い。もちろん、管の表面に印字または加
飾を施しても良い。
【0109】原料となる結晶性樹脂の重量平均分子量、
分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は、限定
されるものではないが、好適には、重量平均分子量3万
から1000万、分子量分布は2〜80のものが用いら
れる。特に好ましい重量平均分子量は1万から100
万、分子量分布は2〜60である。分子量、融点、分子
量分布、組成分布の異なる複数成分のブレンド、多段重
合品等を用いることは、配向性、成形性、長期耐久性、
等の観点から好ましく用いられる。
【0110】さらに、上記のポリオレフィン化合物の製
造方法としては、特に限定されず、チーグラー系触媒や
メタロセン系触媒を重合触媒として用いる方法が挙げら
れるが、遷移金属を含むメタロセン化合物(以下、「メ
タロセン化合物」とのみ記す)を重合触媒として用いて
製造することが好ましい。
【0111】上記メタロセン化合物とは、一般に、遷移
金属を、π電子系の不飽和化合物で挟んだ構造の化合物
であり、チタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウ
ム、ハフニウム、白金等の4価の遷移金属に、1つ、ま
たは2つ以上のシクロペンタジエニル環またはその類縁
体が配位子(リガンド)として存在する化合物である。
【0112】上記配位子としては、例えば、シクロペン
タジエニル環、インデニル環、炭化水素基、置換炭化水
素基または炭化水素−置換メタロイド基により置換され
たシクロペンタジエニル環およびインデニル環、シクロ
ペニンタジエニルオリゴマー環等が挙げられる。
【0113】これらのπ電子系の不飽和化合物以外に、
例えば、塩素、臭素等の1価のアニオンまたは2価のア
ニオンキレート、炭化水素基、アルコキシド、アミド、
ホスフィド、アリールアルコキシド、アリールアミド、
アリールホスフィド、アリールオキシド等が遷移金属に
配位結合されていてもよい。
【0114】上記シクロペンタジエニル環およびインデ
ニル環と置換される炭化水素基としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソブチル、アミル、イソアミ
ル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、セシル、フェニル等が挙げられ
る。
【0115】このようなメタロセン化合物としては、例
えば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチ
ルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムト
リス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ジメチルシリルテトラメ
チルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジルコ
ニウムジクロライド、ジメチルシリルテトラメチルシク
ロペンタジエニル−tert一ブチルアミドハフニウムジク
ロライド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジ
エニル−p−nブチルフェニルアミドジルコニウムジク
ロライド、メチルフェニルメチルシリルテトラメチルシ
クロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジ
クロライド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルア
ミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミ
ド)、インデニルチタニウムトリス(ジ−n−プロピル
アミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチル
アミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−プロピ
ルアミド)等が挙げられる。
【0116】これらのメタロセン化合物は、金属の種類
や配位子の構造を変え、特定の共触媒(助触媒)と組み
合わせることにより、エチレン等のオレフィンの重合の
際に触媒として働く。具体的には、重合は、メタロセン
化合物に共触媒としてメチルアルミノキサン(MA
O)、ホウ素化合物等を添加した系で行われる。メタロ
セン化合物に対する共触媒の使用割合は、10〜100
0000モル倍、好ましくは、50〜2500モル倍で
ある。
【0117】上記重合条件については特に制限はなく、
不活性媒体を用いる溶液重合法、実質的に不活性媒体の
存在しない塊状重合法、気相重合法等が利用出来る。通
常、重合温度は、−100℃〜300℃、重合圧力は常
圧〜100kg/cm2 であるのが一般的である。
【0118】本発明において、結晶性樹脂は、延伸後の
成形品となった段階で架橋させるようにしても構わな
い。架橋方法は、特に限定されず、たとえば、電子線、
紫外線、熱水架橋、熱架橋等の汎用の手段が挙げられ
る。ただし、厚肉品の場合には電子線や紫外線の場合、
線源の透過能力が低いこと、熱水架橋の場合も熱水の浸
透速度が遅いこと、熱架橋が最も効果的である。
【0119】熱架橋に使用する熱架橋剤としては、特に
限定されないが、有機過酸化物の使用が可能であり、使
用する結晶性樹脂の成形温度や相溶性の観点から適宜選
択することができる。 また、本発明の製造方法におい
て、延伸は、成形品がシートならば幅を拡大し厚みを減
少させることによって、成形品がパイプならば、内径を
拡大し厚みを減少させることでどちらかひとつ以上の作
用により1軸以上の延伸が達成できる。これらの作用の
大小により延伸倍率は任意に制御可能であり、延伸効果
の発現する面積減少率で2倍以上50倍以下の範囲で選
択される。更に好ましくは、5倍から40倍の範囲で選
択される。
【0120】本発明の製造方法で製造される配向品の形
状は、、パイプ、シートはもとよりH型や雨樋等の異型
成形品を成形可能な複雑な形状のものも選択することが
でき、特に限定されないが、その中で、請求項11のよ
うに、管状体に特に好ましく適応させることができる。
なお、シートを得る方法としては、ダイの間隙を徐々に
小さくすることにより直接得る方法や、管状の配向品を
作成し、それを切り開いて用いたり、更に、ロール等で
圧延して用いてもかまわない。
【0121】従来技術である熱収縮フィルムにおいては
製品が熱により収縮させることを目的としているが、本
発明による配向品は・肉厚が有る程度厚いものに関して
おり、技術分野がまったく異なる。
【0122】一方、本発明の管状配向品を管として用い
る場合、その肉厚は、通常のポリエチレン管、PVC管
と同等もしくは薄いことが好ましい。管の外径により好
ましい厚みは異なるが、管の外径(D)と管の厚み
(t)の比(D/t)は上記のように100以下である
ことが好ましい。特に2軸配向管に耐クリープ性が要求
される場合は、比(D/t)は30以下であることが好
ましい。また、2軸配向管の形状は、通常、円筒状であ
るが、必ずしもこれに限られず、管が用いられる用途に
応じて、断面楕円形、卵形、角筒形(例えば、四角筒
形、三角筒形)などの異形状にしてもよい。
【0123】得られた2軸配向管の外径、内径、および
厚みは、上述したように、外径が厚みの100倍以下で
あれば特に限定されないが、得られた2軸配向ポリオレ
フィン管の場合、肉厚tはO 0.5mm以上40mm以
下が好ましく、1mm以上30mm以下がより好ましく
2mm以上25mm以下がさらに好ましい。
【0124】本発明に係る2軸配向管は、従来より、配
水管、給湯管、ガス管、上水道管、下水道管、プラント
管、農下水管などの輸送管として用いられるだけでな
く、光ファイバー、電線などの周囲に設けられる保護管
として、または缶詰、ボトルなど保存容器として用いら
れ得る。
【0125】また、本発明の製造方法で得られた配向品
は、その寸法安定性、耐クリープ性を向上させて品質を
さらに改善するために、アニーリング、後架橋などの後
処理を施してもよい。なお、アニーリングを行う場合
は、結晶性樹脂の融点以下の温度で行うことが好まし
い。さらに、得られた配向品を後加工しても良く、例え
ば、管の場合、受け口加工、曲げ加工、穴開け加工など
を施し、管としての施工性を向上させることが好まし
い。また、複数本の管を継ぎ合わせてもよい。継ぎ合わ
せ方法としては、EF(エレクトロフュージョン)融
着、BUTT融着、回転接合、ソケット接合、フランジ
接合(ボルト締め)などが挙げられる。
【0126】また、管を積層管とし、各層をそれぞれ分
子量、融点、分子量分布、組成分布の異なる熱可塑性樹
脂から形成してもよい。例えば、中間層に酸素バリア性
が高い樹脂を用いることにより、管の酸素透過性を低減
させることもできる。
【0127】本発明の製造方法において、ダイ内に結晶
性樹脂を供給する方法としては、特に限定されないが、
特に、管の製造する場合、まず、管状のビレットを予め
作成しておき、このビレット(原管)をダイ内で融点以
上結晶核残存限界温度以下の温度に一旦加熱した状態に
して延伸する非連続法と、押出機を用いて連続的にダイ
内に溶融樹脂を供給し、この溶融樹脂をダイ内で延伸す
る連続法が挙げられる。
【0128】なお、非連続法は、まず、樹脂から原管
(ビレット)を形成する。これは、樹脂を押出機内部で
溶融混練し、押出機先端に取り付けた管製造用の金型を
通して樹脂を管状に成形し、次いで金型から押し出され
た管状樹脂を引き取り機で引っ張りながら水槽などで冷
却した後、切断機で所定の長さに切断することにより達
成される。
【0129】次に、ビレツトを延伸させて周方向および
軸方向の2方向に管の分子を配向させる方法としては特
に限定されず、周方向および軸方向の同時2軸延伸法、
周方向の延伸を行った後に軸方向の延伸を行う逐次延伸
法のいずれでもよいが、延伸工程を簡略化できるという
観点から、同時2軸延伸法が好ましい。同時2軸延伸と
しては、(1)圧力流体法、(2)ダイ・マンドレル
法、および(3)マンドレル法などが挙げられる。
【0130】(1)の圧力流体法は、管の内部から圧縮
空気などの加圧流体を用いてビレツトを内側から外側へ
抑圧して周方向に延伸すると共に、管の両端に油圧など
を用いた引張装置を取り付けて管を軸方向に延伸する方
法である。
【0131】(2)のダイ・マンドレル法は、径が拡大
していくコーン状のマンドレル表面に管を進行させた
後、油圧などを利用した引張装置により管をマンドレル
に密着させながら先端から引っ張ることにより、管の内
径を拡げて周方向および軸方向に同時に延伸する方法で
ある。この方法では、得られる管の厚みに対応した空間
(クリアランス)を挟むようにしてマンドレルに外嵌さ
れるダイを組み合わせることが好ましい。
【0132】(3)マンドレル法は、径が拡大していく
コーン状のマンドレル表面に管を進行させた後、油圧な
どを利用した引張装置により管をマンドレルに密着させ
ながら先端から引っ張ることにより、管の内径を拡げて
周方向および軸方向に同時に延伸する方法である。
【0133】(1)の圧力流体法は、ビレットの厚みを
厚くして、延伸後の管の厚みを確保する場合に、流体を
非常に高い圧力まで加圧する必要がある。また、(2)
および、(3)のダイ・マンドレル法、マンドレル法
は、周方向の延伸と比較して軸方向に延伸し易く、その
ため軸方向の配向度が高くなる。連続生産性の観点から
(2)のダイ・マンドレル法が好ましい。なお、これ以
外の方法、例えば、圧延などによって延伸してもよい。
【0134】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0135】図1は本発明の配向品を連続的に製造する
のに用いるダイをあらわしている。
【0136】図1に示すように、このダイ1は、ダイ本
体(シリンダ)2と、マンドレル3とを備えている。
【0137】ダイ本体2は、押出機(図示せず)から押
し出される溶融状態の原料樹脂を供給する樹脂供給口2
1と、潤滑剤供給口22とを備え、樹脂供給口21側の
端部から中央部に向かって小径筒部23が設けられ、ダ
イ本体2の出口側から中央部に向かって大径筒部24が
設けられているとともに、小径筒部23と大径筒部24
との間に小径筒部23から大径筒部24に向かって徐々
に拡径する拡経筒部25が設けられている。
【0138】マンドレル3は、ダイ本体2の小径筒部2
3の端部から小径筒部23の略中央部に掛けて、小径筒
部23に水密に嵌合し、ダイ本体2とマンドレル3とを
一体化した状態にする嵌合部31と、ほぼ成形しようと
する管の断面形状と同じ断面形状をした冷却ゾーン5を
形成する大径軸部33と、小径軸部32から大径軸部3
3に向かって徐々に拡径し、拡経筒部25との間に延伸
ゾーン6を形成する拡径軸部34とを備えている。
【0139】嵌合部31は、樹脂供給口21に臨む部分
から小径軸部32との境界に到る部分の外周面に螺旋溝
31a が穿設されている。
【0140】また、マンドレル3は、嵌合部31から小
径軸部32に向かって潤滑剤供給路37が穿設されてい
て、この潤滑剤供給路35が小径軸部32の外周面およ
び拡径軸部34の外周面にかけて螺旋状に設けられた潤
滑剤供給溝36に連通している。
【0141】すなわち、加圧ポンプ等で潤滑剤が潤滑剤
供給溝36を介して樹脂接触面である小径軸部32およ
び拡径軸部35の外周面に供給されるようになってい
る。
【0142】つぎに、このダイ1を用いた配向品の製造
方法の1つの実施の形態をその工程順に説明する。
【0143】(1)押出機(図示せず)で、結晶性樹脂
を溶融状態にし、この溶融状態にされた樹脂を原料樹脂
として押出機とダイの間の樹脂流路に設けられた昇圧押
し込み装置としてのギヤポンプ(図示せず)を通して昇
圧しながら、樹脂供給口21に連続的に供給する。この
ギアポンプの上流側には、圧力センサーが設置されてお
り、圧力値が押出機の耐圧力以下になる様に制御されて
いる。同時に、潤滑剤供給口22および潤滑剤供給路3
7を介して樹脂接触面であるダイ本体2内周面およびマ
ンドレル3外周面に結晶性樹脂の流動開始温度以上(流
動開始温度+50℃)以下の温度、10/秒以上200
/秒以下の剪断速度での溶融粘度が300Poise以
上3000Poise以下の範囲にある熱可塑性樹脂か
らなる潤滑剤を滲み出させる。
【0144】(2)樹脂供給口21から供給された原料
樹脂を螺旋溝31a を介して延伸ゾーン6に送り、結晶
性樹脂の厚み方向の平均温度を融点以上(融点+30
℃)以下に保ちながら拡径軸部34のテーパによって拡
径するとともに、厚みを減少させて軸方向および軸に直
交する方向(管の周方向)の2軸延伸を達成する。
【0145】(3)延伸ゾーン6での延伸によって大径
軸部33と大径筒部24との隙間形状に賦形された管状
賦形物を冷却ゾーン5で、配向緩和温度以下、すなわ
ち、結晶化開始温度以下まで形状を保持したままで冷却
し、配向樹脂を冷却固化させるとともに、配向樹脂の表
面に潤滑剤も層状に固化させる。
【0146】(4〉層状に固化した潤滑剤層7を剥離し
て管状配向品8を連続的に得る。
【0147】このようにして得られた管状配向品8は、
上記のように、厚み方向の平均温度を融点以上(融点+
30℃)以下に保ちながら、すなわち、結晶核が残存し
ている溶融状態で延伸し、周方向および軸方向の2軸に
樹脂を配向させたのち、この配向状態を保ち他ながら冷
却したので、樹脂の表層近傍の配向は固定化されるた
め、強度が向上する。更に樹脂肉厚方向の平均樹脂温度
が軟化温度以上では弾性率変化は急激では無く、しかも
弾性率自体が低いので延伸の均一性向上が図れるのみな
らず、押出機の推力で延伸部へ押込む事が可能となった
ため連続生産性が確保できる。樹脂変形力が大幅に低減
できるとともに延伸することによって分子配向が確保で
きる。
【0148】また、得られた配向品表面に潤滑剤が残っ
ていると、接着性や印刷性が著しく低下するが、上記の
ように、潤滑剤を冷却固化させたのち、固化した潤滑剤
層7を剥離するようにしたので、常温で固化しない液状
の潤滑剤を用いた場合のように、押し出された配向品の
表面に付着した潤滑剤を布等によって拭ったり、水洗し
たりする必要がない。したがって、作業工程が低減で
き、生産性がよくなるとともに、潤滑剤として、熱可塑
性樹脂を用いるようにしたので、潤滑剤を回収して再利
用が可能で、製造コストを低減できる。
【0149】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例と対比させ
つつ詳しく説明する。 (実施例1)各部の寸法が以下のようになっている図1
に示すようなダイと、以下に示す押出機を用意した。
【0150】〔ダイ寸法〕 ・小径軸部32の外径:11.8mm ・小径筒部23の内径:34.1mm ・大径軸部33の外径:58.8mm ・大径筒部24の内径:63.0mm 〔押出機〕 ・日本製鋼所社製TEX30α、L/D =51、口径3
2mm そして、原料樹脂としての高密度ポリエチレン(旭化成
社製サンテックHDグレードQB780, 密度0.95
3、メルトフローレート(MFR)0.03、融点13
2℃)を押出機に投入するとともに、押出機内で180
℃の樹脂温度で6kg/hrの高密度ポリエチレンを溶
融したのち、得られた溶融物を、ギヤポンプ(CORE
X36/36、Maag社製、21cc/rev)を介
して温度調整ゾーン4が内側(マンドレル側)および外
側(ダイ本体側)とも135℃、延伸ゾーン6が140
℃、冷却ゾーン5が80℃にダイ温度を設定したダイ1
内にダイ本体2の樹脂供給口21から連続的に供給し、
外径63.0mm、内径58.8mmの配向ポリエチレ
ン管を引取機にて樹脂の金型からの自然流出速度と同一
の0.25m/minで引取機にて引取り連続的に得
た。
【0151】また、押出延伸にあたっては、潤滑剤とし
てのポリエチレングリコール(平均分子量2000、粘
度10.8cSt(a t100℃))をプランジャーポ
ンプでダイ内に供給し、冷却ゾーンの直前で樹脂の内外
面に行き渡るようにしておいた。
【0152】(実施例2)ダイ1を、温度調整ゾーン4
が内外とも155℃、延伸ゾーン6が150℃、冷却ゾ
ーン5が80℃となるように設定した以外は、実施例1
と同様にして配向ポリエチレン管を得た。
【0153】(実施例3)ダイ1を、温度調整ゾーン4
が内側125℃、外側130℃、延伸ゾーン6が135
℃、冷却ゾーン5が80℃となるように設定した以外
は、実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を得た。
【0154】(実施例4)ダイ1を、温度調整ゾーン4
が内側120℃、外側160℃、延伸ゾーン6が150
℃、冷却ゾーン5が80℃となるように設定した以外
は、実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を得た。
【0155】(実施例5)原料樹脂として、高密度ポリ
エチレン(日本ポリケム社製ノバテックHD HB53
0、密度0.964、メルトフローレート(MFR)
0.3、融点136℃)を用いるとともに、ダイ1を、
温度調整ゾーン4が内外とも140℃、延伸ゾーン6が
145℃、冷却ゾーン5が80℃となるように設定した
以外は、実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を得
た。
【0156】(実施例6)原料樹脂として、ポリプロピ
レン(日本ポリケム社製ノバテックPP EC9、密度
0.9、メルトフローレート(MFR)0.5、融点1
64℃)を用い、押出機内の樹脂温度を200℃に設定
するとともに、ダイ1を、温度調整ゾーン4が内外とも
165℃、延伸ゾーン6が170℃、冷却ゾーン5が8
0℃となるように設定した以外は、実施例1と同様にし
て配向ポリプロピレン管を得た。
【0157】(実施例7)潤滑剤を供給しなかった以外
は、実施例5と同様にして配向ポリエチレン管を得た。
【0158】(実施例8)ギヤポンプを用いなかった以
外は、実施例5と同様にして配向ポリエチレン管を得
た。 (比較例1)ダイ1を、温度調整ゾーン4が内外とも1
80℃、延伸ゾーン6が180℃、冷却ゾーン5が80
℃となるように設定した以外は、実施例1と同様にして
配向ポリエチレン管を得た。
【0159】(比較例2)ダイ1を、温度調整ゾーン4
が内側115℃、外側120℃、延伸ゾーン6が124
℃、冷却ゾーン5が80℃となるように設定した以外
は、実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を製造し
よとしたが、押出不可能であった。
【0160】(比較例3)ダイ1を、温度調整ゾーン4
が内側105℃、外側110℃、延伸ゾーン6が125
℃、冷却ゾーン5が80℃となるように設定した以外
は、実施例1と同様にして配向ポリエチレン管を製造し
よとしたが、押出不可能であった。
【0161】(比較例4)実施例1と同様の高密度ポリ
エチレンを延伸せずに外径63.0mm、内径58.8
mmに成形した。
【0162】(比較例5)実施例6と同様のポリプロピ
レンを延伸せずに外径63.0mm、内径58.8mm
に成形した。
【0163】上記実施例1〜8および比較例1〜3で得
られた管の周方向強度(降伏強度)および軸方向強度
(降伏強度)、延伸ゾーン6での結晶性樹脂の肉厚方向
の内面温度t1、中心温度tc、外面温度t2、平均温
度t、最高温度と最低温度との差、押出圧力、延伸均一
性を表1に示した。
【0164】なお、周方向強度および軸方向強度は、J
IS K 7113に準拠してダンベル形2号試験片
(もしくは2(1/3)号試験片)を50mm/min
の速度で徐々に荷重を増やしながら引っ張った際に、
荷重を増加することなく、伸びの増加が認められる最初
の点におてる引張応力にが該当する「引張降伏強さ」を
意味する。なお、材料が降伏する前に試験片が切断等に
より破壊される場合には、試験片が破壊した瞬間におけ
る引張応力に該当する「引張破壊強さ」をここでいう
「降伏強度」とする。
【0165】延伸の均一性は、配向品より8箇所試料を
切り出し屈折率を測定し、そのバラツキがプラスマイナ
ス20%以上を×、20%以内を○、10%以内を◎と
した。
【0166】また、延伸ゾーン5での結晶性樹脂の内面
温度t1、中心温度tc、外面温度t2とは、図2
(a),(b)に示すように、内面温度t1が、図1に
示す延伸ゾーン入口でのマンドレル3との界面から1/
8Tの位置の温度、中心温度tcが図1に示す延伸ゾー
ン入口でのマンドレル3との界面から4/8Tの位置の
温度、外面温度t2がダイ本体2の界面から1/8Tの
位置の温度である。
【0167】
【表1】 上記表1から、本発明の製造方法を用いれば、周方向強
度、軸方向強度に優れた2軸配向の管状配向品を生産性
よく製造できることがよくわかる。
【0168】また、実施例1〜6のようにダイの樹脂接
触面と樹脂との間に潤滑剤を供給するとともに、押出機
とダイとの間に昇圧押し込み装置を設ければ、より安定
して製造できることがわかる。
【0169】
【発明の効果】本発明にかかる配向品の製造方法は、以
上のように構成されているので、延伸の均一性に優れた
厚肉の配向品であっても高速かつ連続的に安定して製造
することが可能となる。特に請求項2の製造方法のよう
にすれば、より安定して配向品を連続的に製造すること
が可能である。
【0170】請求項3の製造方法のようにすれば、耐震
性の高い管状配向品を得ることができる。
【0171】請求項4の製造方法のようにすれば、押出
機における樹脂の混練量が抑えられ、剪断発熱による原
料樹脂温度の高温化を抑制することができる。すなわ
ち、押出機内での樹脂架橋が抑えられ、よりスムーズに
ダイへ樹脂を供給でき、成形性が向上する。
【0172】請求項5および請求項6のようにすれば、
より樹脂架橋を確実に抑えることができると同時に、成
形品の軸方向の物性のバラツキを最小にできる。
【0173】請求項7の製造方法のようにすれば、樹脂
とダイの樹脂接触面との摩擦抵抗が少なくなり、よりス
ムーズに連続成形することができる。
【0174】請求項8および請求項9の製造方法のよう
にすれば、成形後の製品表面からの潤滑剤の除去作業が
容易でかつ、再利用を図ることができる。
【0175】また、本発明にかかる配向品の製造方法で
得られる本発明にかかる管状配向品は、塑性変形性(す
なわち、外部応力に対する管の変形追従性)が高いこと
および周方向の弾性が高いことを両立させることができ
る。したがって、、高い耐震性が要求される埋設管とし
て有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる配向品の製造方法に用いるダイ
の1例をあらわす断面図である。
【図2】延伸ゾーンでの原料樹脂の測定位置を説明する
説明図であって、同図(a)は図1のA−A線断面をあ
らわし、同図(b)は同図(a)のB−B線断面をあら
わしている。
【符号の説明】
1 ダイ 2 ダイ本体 3 マンドレル 5 冷却ゾーン 6 延伸ゾーン 7 潤滑剤層 8 配向品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 順一 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 (72)発明者 小川 彰弘 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4F207 AB07 AC01 AG08 AK09 KA01 KK45 KK48 KL51 KL83 KM15 KM21

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性樹脂を溶融状態にしてダイ内に供給
    するとともに、ダイ内で延伸し、1軸以上に配向させる
    延伸工程と、この延伸工程で得られた配向物の配向を保
    持しながら冷却する冷却工程とを備える配向品の製造方
    法であって、延伸工程を結晶性樹脂の融点以上で結晶核
    残存限界温度以下の温度に結晶性樹脂の温度を保持した
    状態で行うことを特徴とする配向品の製造方法。
  2. 【請求項2】延伸工程で、結晶性樹脂の融点以上(融点
    +30℃)以下に樹脂温度を保ちながら延伸する請求項
    1に記載の配向品の製造方法。
  3. 【請求項3】軸直交方向の配向度が軸方向より大きくな
    るように延伸させる請求項1または請求項2に記載の配
    向品の製造方法。
  4. 【請求項4】押出機で溶融された結晶性樹脂を押出機と
    ダイの間の樹脂流路に設けられた昇圧押し込み装置を介
    して昇圧してダイ内に供給する請求項1〜請求項3のい
    ずれか1項に記載の配向品の製造方法。
  5. 【請求項5】昇圧押し込み装置の上流側の圧力を押出機
    の耐圧力以下の圧力に制御する請求項4に記載の配向品
    の製造方法。
  6. 【請求項6】昇圧押し込み装置の上流側の圧力を押出機
    の耐圧力以下の一定圧力に制御する請求項4に記載の配
    向品の製造方法。
  7. 【請求項7】ダイの樹脂接触面と樹脂との間に潤滑剤を
    介在させる請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の
    配向品の製造方法。
  8. 【請求項8】延伸工程終了後に、冷却工程を有し、冷却
    工程で潤滑剤を成形品表面で層状に固化させたのち、こ
    の潤滑剤層を剥離する潤滑剤剥離工程を備えている請求
    項7に記載の配向品の製造方法。
  9. 【請求項9】潤滑剤が、結晶性樹脂の流動開始温度以上
    (流動開始温度十50℃)以下の温度、10/秒以上2
    00/秒以下の剪断速度での溶融粘度が300Pois
    e以上3000Poise以下の範囲にある熱可塑性樹
    脂である請求項7または請求項8に記載の配向品の製造
    方法。
  10. 【請求項10】結晶性樹脂がポリオレフィン樹脂である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に
    記載の配向品の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜請求項10のいずれか1項に
    記載の配向品の製造方法で得られてなる管状配向品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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