JP2000117832A - 2軸配向ポリエチレン系樹脂管 - Google Patents
2軸配向ポリエチレン系樹脂管Info
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- JP2000117832A JP2000117832A JP29092598A JP29092598A JP2000117832A JP 2000117832 A JP2000117832 A JP 2000117832A JP 29092598 A JP29092598 A JP 29092598A JP 29092598 A JP29092598 A JP 29092598A JP 2000117832 A JP2000117832 A JP 2000117832A
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- polyethylene resin
- tube
- biaxially oriented
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軸方向および周方向に延伸して作製される2
軸配向ポリエチレン系樹脂管において、埋設管に求めら
れる管の性能としての変形追従性が維持されており、耐
震性が高い2軸配向ポリエチレン系樹脂管を提供するこ
と。 【解決手段】 ポリエチレン系樹脂からなり、軸方向お
よび周方向に配向された2軸配向ポリエチレン系樹脂管
において、該ポリエチレン系樹脂が、遷移金属を含むメ
タロセン触媒を重合触媒として用いて重合されたポリエ
チレン系化合物を含有する、2軸配向ポリエチレン系樹
脂管。
軸配向ポリエチレン系樹脂管において、埋設管に求めら
れる管の性能としての変形追従性が維持されており、耐
震性が高い2軸配向ポリエチレン系樹脂管を提供するこ
と。 【解決手段】 ポリエチレン系樹脂からなり、軸方向お
よび周方向に配向された2軸配向ポリエチレン系樹脂管
において、該ポリエチレン系樹脂が、遷移金属を含むメ
タロセン触媒を重合触媒として用いて重合されたポリエ
チレン系化合物を含有する、2軸配向ポリエチレン系樹
脂管。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管に関し、より詳細には、軸方向および周方向
に延伸して作製される2軸配向ポリエチレン系樹脂管に
おいて、埋設管に求められる管の性能としての変形追従
性が維持され、耐震性が高い2軸配向ポリエチレン系樹
脂管に関する。
ン系樹脂管に関し、より詳細には、軸方向および周方向
に延伸して作製される2軸配向ポリエチレン系樹脂管に
おいて、埋設管に求められる管の性能としての変形追従
性が維持され、耐震性が高い2軸配向ポリエチレン系樹
脂管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、配水管、給湯管、ガス管、上
水道管、下水道管、プラント管などとして、PVC製
管、鋳鉄製管、コンクリート管などが用いられている
が、近年では、地面に埋設されて埋設管としても用いら
れており、耐震性、地盤変動などに対する信頼性が高い
という理由から、ポリエチレン系樹脂を素材とするポリ
エチレン系樹脂管の需要が高まり、急速に普及してい
る。
水道管、下水道管、プラント管などとして、PVC製
管、鋳鉄製管、コンクリート管などが用いられている
が、近年では、地面に埋設されて埋設管としても用いら
れており、耐震性、地盤変動などに対する信頼性が高い
という理由から、ポリエチレン系樹脂を素材とするポリ
エチレン系樹脂管の需要が高まり、急速に普及してい
る。
【0003】ポリエチレン系樹脂管が広く市場に浸透し
ていっている現在、ポリエチレン系樹脂管の変形追従
性、周方向の弾性、耐内圧性、長期強度性などのような
信頼性の向上に対する要求は益々高まっている。このよ
うな要求に応えるため、ポリエチレン系樹脂管を軸方向
または周方向に延伸させてポリエチレン分子を特定の方
向に配向させた配向ポリエチレン系樹脂管が注目されて
いる。
ていっている現在、ポリエチレン系樹脂管の変形追従
性、周方向の弾性、耐内圧性、長期強度性などのような
信頼性の向上に対する要求は益々高まっている。このよ
うな要求に応えるため、ポリエチレン系樹脂管を軸方向
または周方向に延伸させてポリエチレン分子を特定の方
向に配向させた配向ポリエチレン系樹脂管が注目されて
いる。
【0004】例えば、特公平4−55379号公報で
は、(1)延伸可能な熱可塑性ポリマー含有中空加工物
をダイの入口側から供給し、(2)ダイの出口側に送ら
れた中空加工物に、該加工物の引張破壊を生じさせるに
は不十分であるが、該加工物を固相でダイおよび該加工
物の初期内部横断面積よりも大きな横断面積を有して該
加工物の内部に配設したフォーマーを同時に通して延伸
変形させて該加工物のバルク横断面積を現象させるのに
は充分の引張強度を加え、(3)このようにして延伸す
ることにより変形した中空加工物をダイの出口側から回
収することにより、未変形の素材と比較して強度を向上
させた管を得る方法が開示されている。
は、(1)延伸可能な熱可塑性ポリマー含有中空加工物
をダイの入口側から供給し、(2)ダイの出口側に送ら
れた中空加工物に、該加工物の引張破壊を生じさせるに
は不十分であるが、該加工物を固相でダイおよび該加工
物の初期内部横断面積よりも大きな横断面積を有して該
加工物の内部に配設したフォーマーを同時に通して延伸
変形させて該加工物のバルク横断面積を現象させるのに
は充分の引張強度を加え、(3)このようにして延伸す
ることにより変形した中空加工物をダイの出口側から回
収することにより、未変形の素材と比較して強度を向上
させた管を得る方法が開示されている。
【0005】また、成型加工第10巻第6号394頁に
記載されている中丸らの報告では、ダイとマンドレルと
を組み合わせた延伸手段を用いて、ビレットと呼ばれる
原管を引っ張りながらこの延伸手段を通すことにより、
2軸配向管を作製する「DieDrawing法」が開示されてい
る。
記載されている中丸らの報告では、ダイとマンドレルと
を組み合わせた延伸手段を用いて、ビレットと呼ばれる
原管を引っ張りながらこの延伸手段を通すことにより、
2軸配向管を作製する「DieDrawing法」が開示されてい
る。
【0006】特定の方向にポリオレフィン管を延伸して
ポリオレフィン分子を配向させると、その方向の弾性は
向上するが、管の変形追従性が低下する傾向がある。従
って、特定の方向にポリオレフィン管を延伸すると、そ
の方向の弾性が向上するため、その特定の方向からの少
々の外力によって塑性変形することがなくなり、管とし
ての機能を維持することができるが、塑性変形すること
が困難となるので、例えば、埋設された管が地震に遭遇
した場合には、管が破断してしまうおそれがある。
ポリオレフィン分子を配向させると、その方向の弾性は
向上するが、管の変形追従性が低下する傾向がある。従
って、特定の方向にポリオレフィン管を延伸すると、そ
の方向の弾性が向上するため、その特定の方向からの少
々の外力によって塑性変形することがなくなり、管とし
ての機能を維持することができるが、塑性変形すること
が困難となるので、例えば、埋設された管が地震に遭遇
した場合には、管が破断してしまうおそれがある。
【0007】上記の公報および報告によっては、ポリオ
レフィン管は周方向と比較して、軸方向に大きく延伸す
るため、管の変形追従性が著しく低下し、軸方向に塑性
変形することができなくなるので、ポリオレフィン管が
埋設された際に地震が発生すると、管が軸方向に破断す
るおそれがある。また、上記の公報および報告によって
は、ポリオレフィン管の周方向および軸方向の延伸変形
比を制御することにより、軸方向および周方向にポリオ
レフィン分子を任意に配向させることができることは実
質的に困難である。
レフィン管は周方向と比較して、軸方向に大きく延伸す
るため、管の変形追従性が著しく低下し、軸方向に塑性
変形することができなくなるので、ポリオレフィン管が
埋設された際に地震が発生すると、管が軸方向に破断す
るおそれがある。また、上記の公報および報告によって
は、ポリオレフィン管の周方向および軸方向の延伸変形
比を制御することにより、軸方向および周方向にポリオ
レフィン分子を任意に配向させることができることは実
質的に困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決するためになされ、その目的とするところは、軸方向
および周方向に延伸して作製される2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管において、埋設管に求められる管の性能とし
ての変形追従性が維持されており、耐震性が高い2軸配
向ポリエチレン系樹脂管を提供することにある。
決するためになされ、その目的とするところは、軸方向
および周方向に延伸して作製される2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管において、埋設管に求められる管の性能とし
ての変形追従性が維持されており、耐震性が高い2軸配
向ポリエチレン系樹脂管を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、本
発明に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂管は、ポリエチ
レン系樹脂からなり、軸方向および周方向に配向されて
おり、ポリエチレン系樹脂が、遷移金属を含むメタロセ
ン触媒を重合触媒として用いて重合されたポリエチレン
系化合物を含有することを特徴とする。
発明に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂管は、ポリエチ
レン系樹脂からなり、軸方向および周方向に配向されて
おり、ポリエチレン系樹脂が、遷移金属を含むメタロセ
ン触媒を重合触媒として用いて重合されたポリエチレン
系化合物を含有することを特徴とする。
【0010】本発明において用いられる用語「メタロセ
ン」とは、遷移金属にπ電子系の不飽和化合物が配位し
た化合物を指し、具体的には、例えば、遷移金属原子の
周囲に、1つまたは2つ以上のシクロペンタジエニル環
またはこの類似体(例えば、シクロペンタジエニル環の
水素原子のいくつかを炭化水素基で置換したような置換
シクロペンタジエニル環)が配位子として配位した化合
物を指す。
ン」とは、遷移金属にπ電子系の不飽和化合物が配位し
た化合物を指し、具体的には、例えば、遷移金属原子の
周囲に、1つまたは2つ以上のシクロペンタジエニル環
またはこの類似体(例えば、シクロペンタジエニル環の
水素原子のいくつかを炭化水素基で置換したような置換
シクロペンタジエニル環)が配位子として配位した化合
物を指す。
【0011】上記遷移金属としては、最終的に得られる
2軸配向ポリエチレン系樹脂管の強度を充分増すことが
より確実にできるという観点から、元素の周期表におけ
る族番号が4(旧族番号IVA)であるか、または配位
数が4をとり得る金属が好ましく、この中でも、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケル、パラジウ
ム、または白金がより好ましい。
2軸配向ポリエチレン系樹脂管の強度を充分増すことが
より確実にできるという観点から、元素の周期表におけ
る族番号が4(旧族番号IVA)であるか、または配位
数が4をとり得る金属が好ましく、この中でも、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケル、パラジウ
ム、または白金がより好ましい。
【0012】遷移金属には少なくとも1つのシクロペン
タジエニル環またはこの類似体が配位していればよく、
他の配位子として、例えば、インデニル環、ならびに炭
化水素基、置換炭化水素基、または炭化水素一置換メタ
ロイド基により置換されたシクロペンタジエニル環およ
びインデニル環などが遷移金属に配位結合していてもよ
い。また、シクロペンタジエニルオリゴマー環が遷移金
属に配位結合していてもよい。
タジエニル環またはこの類似体が配位していればよく、
他の配位子として、例えば、インデニル環、ならびに炭
化水素基、置換炭化水素基、または炭化水素一置換メタ
ロイド基により置換されたシクロペンタジエニル環およ
びインデニル環などが遷移金属に配位結合していてもよ
い。また、シクロペンタジエニルオリゴマー環が遷移金
属に配位結合していてもよい。
【0013】また、他の配位子として、上記のπ電子系
の不飽和化合物の他に、例えば、塩素イオン、臭素イオ
ンなどの1価のアニオンまたは2価のアニオンキレー
ト、炭化水素基、アルコキシド、アミド、ホスフィド、
アリールアルコキシド、アリールアミド、アリールホス
フィド、アリールオキシドなどが遷移金属に配位結合し
ていてもよい。
の不飽和化合物の他に、例えば、塩素イオン、臭素イオ
ンなどの1価のアニオンまたは2価のアニオンキレー
ト、炭化水素基、アルコキシド、アミド、ホスフィド、
アリールアルコキシド、アリールアミド、アリールホス
フィド、アリールオキシドなどが遷移金属に配位結合し
ていてもよい。
【0014】上記炭化水素基としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、ブチル基、
アミル基、イソアミル基、ペンチル基、ヘキシル基、2
−エチルヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、セシル基、フェニル基などが挙げられ
る。
基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、ブチル基、
アミル基、イソアミル基、ペンチル基、ヘキシル基、2
−エチルヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、セシル基、フェニル基などが挙げられ
る。
【0015】本発明において重合触媒として用いられ得
る遷移金属を含むメタロセン触媒としては、具体的に
は、例えば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス
(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタ
ニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシリルテ
トラメチルシクロペンタジエニル-tert-ブチルアミドジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシリルテトラメチル
シクロペンタジエニル-tert-ブチルアミドハフニウムジ
クロライド、メチルフェニルメチルシリルテトラメチル
-p-n-ブチルフェニルアミドジルコニウムジクロライ
ド、メチルフェニルメチルシリルテトラメチルシクロペ
ンタジエニル-tert-ブチルアミドハフニウムジクロライ
ド、インデニルチタニウムトリストリス(ジメチルアミ
ド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミ
ド)、インデニルチタニウムトリス(ジ-n-プロピルア
ミド)、インデニルチタニウムビス(ジ-n-ブチルアミ
ド)(ジ-n-プロピルアミド)などが挙げられる。
る遷移金属を含むメタロセン触媒としては、具体的に
は、例えば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス
(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタ
ニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシリルテ
トラメチルシクロペンタジエニル-tert-ブチルアミドジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシリルテトラメチル
シクロペンタジエニル-tert-ブチルアミドハフニウムジ
クロライド、メチルフェニルメチルシリルテトラメチル
-p-n-ブチルフェニルアミドジルコニウムジクロライ
ド、メチルフェニルメチルシリルテトラメチルシクロペ
ンタジエニル-tert-ブチルアミドハフニウムジクロライ
ド、インデニルチタニウムトリストリス(ジメチルアミ
ド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミ
ド)、インデニルチタニウムトリス(ジ-n-プロピルア
ミド)、インデニルチタニウムビス(ジ-n-ブチルアミ
ド)(ジ-n-プロピルアミド)などが挙げられる。
【0016】上記のメタロセン触媒は、その遷移金属の
種類および配位子に応じて、特定の共触媒(助触媒)と
組み合わせられて用いられる。このような共触媒として
は、メチルアミルノキサン(MAO)、ホウ素化合物な
どが挙げられる。メタロセン触媒と共触媒との比につい
ては、メタロセン触媒1モルに対して、10モル以上1
00万モルの共触媒を用いることが好ましく、より好ま
しくは50モル以上2500モル以下の共触媒を用いる
ことが好ましい。
種類および配位子に応じて、特定の共触媒(助触媒)と
組み合わせられて用いられる。このような共触媒として
は、メチルアミルノキサン(MAO)、ホウ素化合物な
どが挙げられる。メタロセン触媒と共触媒との比につい
ては、メタロセン触媒1モルに対して、10モル以上1
00万モルの共触媒を用いることが好ましく、より好ま
しくは50モル以上2500モル以下の共触媒を用いる
ことが好ましい。
【0017】本発明においては、上記メタロセン触媒お
よび共触媒を用いてエチレン系分子を重合(または共重
合)させる際の重合方法については特に限定されず、不
活性媒体を用いる溶液重合法、実質的に不活性な媒体が
存在しない塊状重合法、気相重合法、スラリー重合法な
どの方法で重合させることができる。この中でも、スラ
リー重合法は、延伸配向効果の高い高密度ポリエチレン
を重合するのに適しており、この点でスラリー重合法が
好ましい。
よび共触媒を用いてエチレン系分子を重合(または共重
合)させる際の重合方法については特に限定されず、不
活性媒体を用いる溶液重合法、実質的に不活性な媒体が
存在しない塊状重合法、気相重合法、スラリー重合法な
どの方法で重合させることができる。この中でも、スラ
リー重合法は、延伸配向効果の高い高密度ポリエチレン
を重合するのに適しており、この点でスラリー重合法が
好ましい。
【0018】本発明に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂
管においては、上記のように遷移金属を含むメタロセン
触媒を重合触媒として用いて重合されたポリエチレン系
化合物以外の重合体、共重合体、添加剤などが配合され
ても良いが、2軸配向ポリエチレン系樹脂管における遷
移金属を含むメタロセン触媒を重合触媒として用いて重
合されたポリエチレン系化合物の配合量は40重量%以
上であることが好ましい。40重量%未満である場合に
は、メタロセン触媒を重合触媒として用いて重合された
ポリエチレン系化合物を配合する効果を得ることができ
ない場合がある。なお、添加剤については後述する。
管においては、上記のように遷移金属を含むメタロセン
触媒を重合触媒として用いて重合されたポリエチレン系
化合物以外の重合体、共重合体、添加剤などが配合され
ても良いが、2軸配向ポリエチレン系樹脂管における遷
移金属を含むメタロセン触媒を重合触媒として用いて重
合されたポリエチレン系化合物の配合量は40重量%以
上であることが好ましい。40重量%未満である場合に
は、メタロセン触媒を重合触媒として用いて重合された
ポリエチレン系化合物を配合する効果を得ることができ
ない場合がある。なお、添加剤については後述する。
【0019】本明細書において用いられる用語「2軸配
向ポリエチレン系樹脂管」とは、周方向の屈折率(n
h)の平均値および軸方向の屈折率(na)の平均値が
それぞれ無配向状態の屈折率(nn)より0.002以
上大きく、かつ管の外径(D)と管の厚み(t)との比
(D/t)が100以下であるポリエチレン系化合物製
の管を意味する。周方向の屈折率(na)の平均値また
は軸方向の屈折率(nh)の平均値のいずれかが無配向
状態の屈折率(nn)より0.002未満である場合に
は、分子の配向が不十分であり、2軸配向ポリエチレン
系樹脂管が本来有している周方向への弾性の向上が図ら
れていない。
向ポリエチレン系樹脂管」とは、周方向の屈折率(n
h)の平均値および軸方向の屈折率(na)の平均値が
それぞれ無配向状態の屈折率(nn)より0.002以
上大きく、かつ管の外径(D)と管の厚み(t)との比
(D/t)が100以下であるポリエチレン系化合物製
の管を意味する。周方向の屈折率(na)の平均値また
は軸方向の屈折率(nh)の平均値のいずれかが無配向
状態の屈折率(nn)より0.002未満である場合に
は、分子の配向が不十分であり、2軸配向ポリエチレン
系樹脂管が本来有している周方向への弾性の向上が図ら
れていない。
【0020】屈折率と配向度との関係は、ある特定方向
の屈折率が無配向状態の屈折率(nn)より高ければ高
いほど、その方向の配向度が高く、ほぼ比例関係にある
といえる。屈折率の測定には、測定方法が簡単であるた
め、ナトリウムD線(波長589nm)を照射するアッ
ベ屈折計が用いられることが多いが、アッベ屈折計で
は、ナトリウムD線がサンプルを充分に透過することが
必要であり、光学的に不透明なポリエチレン系樹脂管の
屈折率をアッベ屈折計を用いて測定するのはあまり適切
ではない。そのため、本発明においては、ポリエチレン
などの高分子物質の分子主鎖のねじれなどの局所運動に
起因する誘電緩和が観測されるマイクロ波領域、その中
でも特に19GHz近辺のマイクロ波をポリエチレン系
樹脂管に対して照射することによって誘電率(’ε)を
測定し、Maxwellの式((屈折率(n)=√(’ε))
から屈折率を求めることが適切である。
の屈折率が無配向状態の屈折率(nn)より高ければ高
いほど、その方向の配向度が高く、ほぼ比例関係にある
といえる。屈折率の測定には、測定方法が簡単であるた
め、ナトリウムD線(波長589nm)を照射するアッ
ベ屈折計が用いられることが多いが、アッベ屈折計で
は、ナトリウムD線がサンプルを充分に透過することが
必要であり、光学的に不透明なポリエチレン系樹脂管の
屈折率をアッベ屈折計を用いて測定するのはあまり適切
ではない。そのため、本発明においては、ポリエチレン
などの高分子物質の分子主鎖のねじれなどの局所運動に
起因する誘電緩和が観測されるマイクロ波領域、その中
でも特に19GHz近辺のマイクロ波をポリエチレン系
樹脂管に対して照射することによって誘電率(’ε)を
測定し、Maxwellの式((屈折率(n)=√(’ε))
から屈折率を求めることが適切である。
【0021】無配向状態の屈折率(nn)は、配向前の
ポリエチレン系樹脂の屈折率をそのまま無配向状態の屈
折率(nn)としてもよいが、正確性を期すためには、
ポリエチレン系樹脂管を延伸して配向させた後に、管を
(その融点+40℃)以上に加熱し、次いで10℃/分
程度の速度で冷却することにより配向をキャンセルした
管の屈折率を無配向状態の屈折率(nn)とすることが
好ましい。
ポリエチレン系樹脂の屈折率をそのまま無配向状態の屈
折率(nn)としてもよいが、正確性を期すためには、
ポリエチレン系樹脂管を延伸して配向させた後に、管を
(その融点+40℃)以上に加熱し、次いで10℃/分
程度の速度で冷却することにより配向をキャンセルした
管の屈折率を無配向状態の屈折率(nn)とすることが
好ましい。
【0022】2軸配向ポリエチレン系樹脂管の厚みは、
通常のポリエチレン系樹脂管、PVC管と同等もしくは
薄いことが好ましい。管の外径により好ましい厚みは異
なるが、管の外径(D)と管の厚み(t)の比(D/
t)は上記のように100以下であることが好ましい。
特に2軸配向ポリエチレン系樹脂管に耐クリープ性が要
求される場合には、比(D/t)は30以下であること
が好ましい。また、2軸配向ポリエチレン系樹脂管の形
状は、通常、円筒状であるが、必ずしもこれに限られ
ず、管が用いられる用途に応じて、断面楕円形、卵形、
角筒形(例えば、四角筒形、三角筒形)などの異形状に
してもよい。
通常のポリエチレン系樹脂管、PVC管と同等もしくは
薄いことが好ましい。管の外径により好ましい厚みは異
なるが、管の外径(D)と管の厚み(t)の比(D/
t)は上記のように100以下であることが好ましい。
特に2軸配向ポリエチレン系樹脂管に耐クリープ性が要
求される場合には、比(D/t)は30以下であること
が好ましい。また、2軸配向ポリエチレン系樹脂管の形
状は、通常、円筒状であるが、必ずしもこれに限られ
ず、管が用いられる用途に応じて、断面楕円形、卵形、
角筒形(例えば、四角筒形、三角筒形)などの異形状に
してもよい。
【0023】本発明におけるポリエチレン系樹脂管を形
成するポリエチレン系樹脂におけるポリエチレン系化合
物としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度
ポリエチレン(MDPE)、および低密度ポリエチレン
(LDPE)が挙げられる。このなかでも、高倍率に配
向することができ、耐クリープ性が保たれるという観点
から、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましい。ま
た、本明細書において用いられる用語「ポリエチレン系
化合物」は、上記のようなポリエチレンだけでなく、エ
チレンとα−オレフィンとのポリエチレン−α−オレフ
ィン共重合体(以下、「ポリエチレン共重合体」とい
う)をも包含する。α−オレフィンとしては、炭素数が
3以上12以下のものが好ましく、具体的には、プロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテンなどが挙げられる。
成するポリエチレン系樹脂におけるポリエチレン系化合
物としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度
ポリエチレン(MDPE)、および低密度ポリエチレン
(LDPE)が挙げられる。このなかでも、高倍率に配
向することができ、耐クリープ性が保たれるという観点
から、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましい。ま
た、本明細書において用いられる用語「ポリエチレン系
化合物」は、上記のようなポリエチレンだけでなく、エ
チレンとα−オレフィンとのポリエチレン−α−オレフ
ィン共重合体(以下、「ポリエチレン共重合体」とい
う)をも包含する。α−オレフィンとしては、炭素数が
3以上12以下のものが好ましく、具体的には、プロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテンなどが挙げられる。
【0024】ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量およ
び分子量分布(=重量平均分子量/数平均分子量)は特
に限定されないが、重量平均分子量は3万以上1000
万以下が好ましく、5万以上100万以下がより好まし
い。分子量分布は2以上80以下が好ましく、3以上4
0以下がより好ましい。ポリエチレン系化合物を単独で
用いてポリエチレン系樹脂としてもよいが、配向性、成
形性、耐久性などを向上させるため、分子量、融点、分
子量分布、組成分布の異なる2種以上のポリエチレン系
化合物を混合してポリエチレン系樹脂としても良い。ま
た、管を積層管とし、各層をそれぞれ分子量、融点、分
子量分布、組成分布の異なるポリエチレン系化合物から
形成してもよい。例えば、ポリエチレン系樹脂管を多層
構造として、中間層に酸素バリア性が高い樹脂を用いる
ことにより、ポリエチレン系樹脂管の酸素透過性を低減
させることもできる。
び分子量分布(=重量平均分子量/数平均分子量)は特
に限定されないが、重量平均分子量は3万以上1000
万以下が好ましく、5万以上100万以下がより好まし
い。分子量分布は2以上80以下が好ましく、3以上4
0以下がより好ましい。ポリエチレン系化合物を単独で
用いてポリエチレン系樹脂としてもよいが、配向性、成
形性、耐久性などを向上させるため、分子量、融点、分
子量分布、組成分布の異なる2種以上のポリエチレン系
化合物を混合してポリエチレン系樹脂としても良い。ま
た、管を積層管とし、各層をそれぞれ分子量、融点、分
子量分布、組成分布の異なるポリエチレン系化合物から
形成してもよい。例えば、ポリエチレン系樹脂管を多層
構造として、中間層に酸素バリア性が高い樹脂を用いる
ことにより、ポリエチレン系樹脂管の酸素透過性を低減
させることもできる。
【0025】また、本発明における配向度などに悪影響
を与えない限り、延伸の前後に、ポリエチレン系樹脂の
一部を架橋してもよく、ポリエチレン系樹脂以外の樹脂
を混合して用いてもよい。架橋方法は特に限定されず、
例えば、電子線架橋法、光架橋法、プラズマ架橋法など
の物理的架橋法、パーオキサイドなどの過酸化物、シラ
ン架橋剤、多官能性モノマーなどの化学架橋剤などを用
いた化学的架橋法が挙げられる。もちろん、これらの架
橋を促進するために反応助剤、触媒、分解抑制剤を用い
ても良く、これらは管の配向性に悪影響を与えない限
り、ポリエチレン系樹脂に混合されていてもよい。
を与えない限り、延伸の前後に、ポリエチレン系樹脂の
一部を架橋してもよく、ポリエチレン系樹脂以外の樹脂
を混合して用いてもよい。架橋方法は特に限定されず、
例えば、電子線架橋法、光架橋法、プラズマ架橋法など
の物理的架橋法、パーオキサイドなどの過酸化物、シラ
ン架橋剤、多官能性モノマーなどの化学架橋剤などを用
いた化学的架橋法が挙げられる。もちろん、これらの架
橋を促進するために反応助剤、触媒、分解抑制剤を用い
ても良く、これらは管の配向性に悪影響を与えない限
り、ポリエチレン系樹脂に混合されていてもよい。
【0026】ポリエチレン系樹脂には、管の配向性に悪
影響を与えない限り、任意の添加剤が含まれていても良
い。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、紫
外線吸収剤、滑剤、難燃化剤、帯電防止剤などが挙げら
れる。これらの他に、ポリエチレン系樹脂に結晶核剤を
添加することにより、分子の結晶を微細化して、物性を
均一化してもよい。また、同様にポリエチレン系樹脂に
は、フィラーが含まれていても良い。用いられ得るフィ
ラーとしては、ガラス繊維、カーボン繊維、アスベスト
などの繊維状フィラーの他、タルク、マイカ、スメクタ
イトなどの層状体の酸塩などの板状粒子、水酸化アルミ
ニウム、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの球状粒子お
よび粉砕粒子などが挙げられる。さらに、ポリエチレン
系樹脂は必要に応じて顔料、染料などで着色されていて
も良い。もちろん、管の表面に印字または加飾を施して
も良い。
影響を与えない限り、任意の添加剤が含まれていても良
い。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、紫
外線吸収剤、滑剤、難燃化剤、帯電防止剤などが挙げら
れる。これらの他に、ポリエチレン系樹脂に結晶核剤を
添加することにより、分子の結晶を微細化して、物性を
均一化してもよい。また、同様にポリエチレン系樹脂に
は、フィラーが含まれていても良い。用いられ得るフィ
ラーとしては、ガラス繊維、カーボン繊維、アスベスト
などの繊維状フィラーの他、タルク、マイカ、スメクタ
イトなどの層状体の酸塩などの板状粒子、水酸化アルミ
ニウム、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの球状粒子お
よび粉砕粒子などが挙げられる。さらに、ポリエチレン
系樹脂は必要に応じて顔料、染料などで着色されていて
も良い。もちろん、管の表面に印字または加飾を施して
も良い。
【0027】次に、本発明に係るポリエチレン系樹脂管
の製造方法を説明する。まず、ポリエチレン系樹脂から
原管(ビレット)を形成する。これは、ポリエチレン系
樹脂を押出機内部で溶融混練し、押出機先端に取り付け
た管製造用の金型を通してポリエチレン系樹脂を管状に
成形し、次いで金型から押し出された管状ポリエチレン
系樹脂を引き取り機で引っ張りながら水槽などで冷却し
た後、切断機で所定の長さに切断することにより達成さ
れる。
の製造方法を説明する。まず、ポリエチレン系樹脂から
原管(ビレット)を形成する。これは、ポリエチレン系
樹脂を押出機内部で溶融混練し、押出機先端に取り付け
た管製造用の金型を通してポリエチレン系樹脂を管状に
成形し、次いで金型から押し出された管状ポリエチレン
系樹脂を引き取り機で引っ張りながら水槽などで冷却し
た後、切断機で所定の長さに切断することにより達成さ
れる。
【0028】次に、ビレットを延伸させて周方向および
軸方向の2方向に管の分子を配向させる方法としては、
特に限定されず、周方向および軸方向の同時2軸延伸
法、周方向の延伸を行った後に軸方向の延伸を行う逐次
延伸法のいずれでもよいが、同時2軸延伸法が好まし
い。同時2軸延伸としては、(1)圧力流体法、(2)
ダイ・マンドレル法、および(3)固体押出法が挙げら
れる。
軸方向の2方向に管の分子を配向させる方法としては、
特に限定されず、周方向および軸方向の同時2軸延伸
法、周方向の延伸を行った後に軸方向の延伸を行う逐次
延伸法のいずれでもよいが、同時2軸延伸法が好まし
い。同時2軸延伸としては、(1)圧力流体法、(2)
ダイ・マンドレル法、および(3)固体押出法が挙げら
れる。
【0029】(1)の圧力流体法は、管の内部から圧縮
空気などの加圧流体を用いてビレットを内側から外側へ
押圧して周方向に延伸すると共に、管の両端に油圧など
を用いた引張装置を取り付けて管を軸方向に延伸する方
法である。
空気などの加圧流体を用いてビレットを内側から外側へ
押圧して周方向に延伸すると共に、管の両端に油圧など
を用いた引張装置を取り付けて管を軸方向に延伸する方
法である。
【0030】(2)のダイ・マンドレル法は、径が拡大
していくコーン状のマンドレル表面に管を進行させた
後、油圧などを利用した引張装置により管をマンドレル
に密着させながら先端から引っ張ることにより、管の内
径を拡げて周方向および軸方向に同時に延伸する方法で
ある。この方法では、マンドレルと共に、得られる管の
厚みに対応した空間(クリアランス)を挟むようにして
これに外嵌されるダイを組み合わせることが好ましい。
していくコーン状のマンドレル表面に管を進行させた
後、油圧などを利用した引張装置により管をマンドレル
に密着させながら先端から引っ張ることにより、管の内
径を拡げて周方向および軸方向に同時に延伸する方法で
ある。この方法では、マンドレルと共に、得られる管の
厚みに対応した空間(クリアランス)を挟むようにして
これに外嵌されるダイを組み合わせることが好ましい。
【0031】(3)の固体押出法は、径が拡大していく
コーン状のマンドレル表面に管を進行させた後、油圧な
どを利用した押出装置により管をマンドレルに密着させ
ながら後方からマンドレルに押し込むことにより、管の
内径を拡げて周方向および軸方向に同時に延伸する方法
である。この方法では、上記と同様にダイを組み合わせ
ることが好ましい。
コーン状のマンドレル表面に管を進行させた後、油圧な
どを利用した押出装置により管をマンドレルに密着させ
ながら後方からマンドレルに押し込むことにより、管の
内径を拡げて周方向および軸方向に同時に延伸する方法
である。この方法では、上記と同様にダイを組み合わせ
ることが好ましい。
【0032】通常、管を延伸させる際には管を加温する
が、加温温度は、通常は融点より低く設定される。具体
的には、(融点−50)℃以上(融点−2)℃以下であ
ることが好ましい。(融点−50)℃未満では、加温が
あまりにも不足しており、ポリエチレン系樹脂を延伸す
ることが極めて困難である。一方、(融点−2)℃を越
える場合には、樹脂は融点付近にあるために弾性率など
の樹脂の物性が急激に変化する場合が多く、均一な配向
を得ることが極めて困難である。延伸装置の能力、配向
の均一性などの観点からは、(融点−30)℃以上(融
点−5)℃以下の温度で管を配向させることが好まし
い。
が、加温温度は、通常は融点より低く設定される。具体
的には、(融点−50)℃以上(融点−2)℃以下であ
ることが好ましい。(融点−50)℃未満では、加温が
あまりにも不足しており、ポリエチレン系樹脂を延伸す
ることが極めて困難である。一方、(融点−2)℃を越
える場合には、樹脂は融点付近にあるために弾性率など
の樹脂の物性が急激に変化する場合が多く、均一な配向
を得ることが極めて困難である。延伸装置の能力、配向
の均一性などの観点からは、(融点−30)℃以上(融
点−5)℃以下の温度で管を配向させることが好まし
い。
【0033】得られた2軸延伸ポリエチレン系樹脂管の
外径、内径、および厚みは、上述したように、外径が厚
みの100倍以下であれば特に限定されないが、得られ
た2軸延伸ポリエチレン系樹脂管の肉厚tは0.5mm
以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上1
0mm以下であることがより好ましい。
外径、内径、および厚みは、上述したように、外径が厚
みの100倍以下であれば特に限定されないが、得られ
た2軸延伸ポリエチレン系樹脂管の肉厚tは0.5mm
以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上1
0mm以下であることがより好ましい。
【0034】このようにして延伸することにより分子を
軸方向および周方向に配向した本発明に係る2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を得ることができる。本発明に係る
2軸配向ポリエチレン系樹脂管は、従来より、配水管、
給湯管、ガス管、上水道管、下水道管、プラント管、農
下水管などの輸送管として用いられるだけでなく、光フ
ァイバー、電線などの周囲に設けられる保護管として、
または缶詰、ボトルなどを内蔵して保存する保存管とし
て用いられ得る。
軸方向および周方向に配向した本発明に係る2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を得ることができる。本発明に係る
2軸配向ポリエチレン系樹脂管は、従来より、配水管、
給湯管、ガス管、上水道管、下水道管、プラント管、農
下水管などの輸送管として用いられるだけでなく、光フ
ァイバー、電線などの周囲に設けられる保護管として、
または缶詰、ボトルなどを内蔵して保存する保存管とし
て用いられ得る。
【0035】また、得られた2軸配向ポリエチレン系樹
脂管に、寸法安定性、耐クリープ性を向上させて品質を
さらに改善するために、アニーリング、後架橋などの後
処理を施してもよい。なお、アニーリングを行う場合
は、ポリエチレン系樹脂の融点以下の温度で行われるこ
とが好ましい。
脂管に、寸法安定性、耐クリープ性を向上させて品質を
さらに改善するために、アニーリング、後架橋などの後
処理を施してもよい。なお、アニーリングを行う場合
は、ポリエチレン系樹脂の融点以下の温度で行われるこ
とが好ましい。
【0036】また、得られた2軸配向ポリエチレン系樹
脂管に受け口加工、曲げ加工、穴開け加工などを施し、
管としての施工性を向上させることが好ましい。また、
複数本の2軸配向ポリエチレン系樹脂管を継ぎ合わせて
もよい。継ぎ合わせ方法としては、EF(エレクトロフ
ュージョン)融着、BUTT融着、回転接合、ソケット
接合、フランジ接合(ボルト締め)などが挙げられる。
脂管に受け口加工、曲げ加工、穴開け加工などを施し、
管としての施工性を向上させることが好ましい。また、
複数本の2軸配向ポリエチレン系樹脂管を継ぎ合わせて
もよい。継ぎ合わせ方法としては、EF(エレクトロフ
ュージョン)融着、BUTT融着、回転接合、ソケット
接合、フランジ接合(ボルト締め)などが挙げられる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面と共により詳
細に説明する。図1は、ビレット2を延伸させて本発明
に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂管を作製する延伸装
置1を示す。延伸装置1はビレット2を後方から押圧す
る油圧装置11と、押出方向に向かって径が拡大してい
くコーン状のマンドレル12と、得られる管の厚みに対
応した空間を間に挟むようにしてマンドレル12に外嵌
されるダイ13とからなる。この延伸装置1は、固体押
出法によって2軸配向ポリエチレン系樹脂管を作製する
装置である。
細に説明する。図1は、ビレット2を延伸させて本発明
に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂管を作製する延伸装
置1を示す。延伸装置1はビレット2を後方から押圧す
る油圧装置11と、押出方向に向かって径が拡大してい
くコーン状のマンドレル12と、得られる管の厚みに対
応した空間を間に挟むようにしてマンドレル12に外嵌
されるダイ13とからなる。この延伸装置1は、固体押
出法によって2軸配向ポリエチレン系樹脂管を作製する
装置である。
【0038】まず、メタロセン触媒を用いて重合するこ
とにより製造された40重量部以上の高密度ポリエチレ
ン系化合物Aと、チーグラー・ナッタ触媒系を用いて重
合することにより製造された60重量部以下の高密度ポ
リエチレン系化合物Bとをロール混練装置(図示せず)
に投入して溶融混練することにより、高密度ポリエチレ
ン系樹脂を作製した。次いでこの高密度ポリエチレン系
樹脂を押出機(図示せず)に投入し、この押出機内部で
混合しながら溶融混練した後、押出機の先端に備えられ
た管製造用金型より押し出すことにより、ビレット2を
作製した。なお、上記のように、2種類の高密度ポリエ
チレン系化合物をブレンドする必要はなく、メタロセン
触媒を用いて重合することにより製造された高密度ポリ
エチレン系化合物を押出機に投入してビレット2を作製
しても良い。
とにより製造された40重量部以上の高密度ポリエチレ
ン系化合物Aと、チーグラー・ナッタ触媒系を用いて重
合することにより製造された60重量部以下の高密度ポ
リエチレン系化合物Bとをロール混練装置(図示せず)
に投入して溶融混練することにより、高密度ポリエチレ
ン系樹脂を作製した。次いでこの高密度ポリエチレン系
樹脂を押出機(図示せず)に投入し、この押出機内部で
混合しながら溶融混練した後、押出機の先端に備えられ
た管製造用金型より押し出すことにより、ビレット2を
作製した。なお、上記のように、2種類の高密度ポリエ
チレン系化合物をブレンドする必要はなく、メタロセン
触媒を用いて重合することにより製造された高密度ポリ
エチレン系化合物を押出機に投入してビレット2を作製
しても良い。
【0039】このようにして作製されたビレット2は、
その後方から油圧装置3によりマンドレル12とダイ1
3との間の空間に押し込まれ、そこでマンドレル12お
よびダイ13の拡径構造によって周方向および軸方向に
同時2軸延伸されて2軸配向ポリエチレン系樹脂管とさ
れる。
その後方から油圧装置3によりマンドレル12とダイ1
3との間の空間に押し込まれ、そこでマンドレル12お
よびダイ13の拡径構造によって周方向および軸方向に
同時2軸延伸されて2軸配向ポリエチレン系樹脂管とさ
れる。
【0040】本発明においては、2軸配向ポリエチレン
系樹脂管におけるポリエチレン系樹脂のうち、40重量
%以上がメタロセン触媒を用いて重合することにより製
造された高密度ポリエチレン系化合物であるため、大き
な力が加えられた場合でも、亀裂が生じにくい(すなわ
ち、ESCR性が高い)。また、ビレット2を軸方向お
よび周方向のいずれにも延伸させることにより、管の強
度(特に周方向に対する弾性)を高めることができる。
なお、ESCR性とは、管をその両端から一定の力で引
っ張ることにより管に亀裂ができるまでの時間を指し、
ESCR性が高いと亀裂が生じにくい。
系樹脂管におけるポリエチレン系樹脂のうち、40重量
%以上がメタロセン触媒を用いて重合することにより製
造された高密度ポリエチレン系化合物であるため、大き
な力が加えられた場合でも、亀裂が生じにくい(すなわ
ち、ESCR性が高い)。また、ビレット2を軸方向お
よび周方向のいずれにも延伸させることにより、管の強
度(特に周方向に対する弾性)を高めることができる。
なお、ESCR性とは、管をその両端から一定の力で引
っ張ることにより管に亀裂ができるまでの時間を指し、
ESCR性が高いと亀裂が生じにくい。
【0041】通常、ビレットを延伸させることにより得
られた2軸配向ポリエチレン系樹脂管は、どうしても軸
方向に大きく延伸するため、管の変形追従性が低下して
いる場合が多いが、上記のように、本発明に係る2軸配
向ポリエチレン系樹脂管は変形追従性が高く、地震、地
割れが生じたとしても、管は塑性変形することができ
る。従って、本発明に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂
管は地中埋設管として好適である。
られた2軸配向ポリエチレン系樹脂管は、どうしても軸
方向に大きく延伸するため、管の変形追従性が低下して
いる場合が多いが、上記のように、本発明に係る2軸配
向ポリエチレン系樹脂管は変形追従性が高く、地震、地
割れが生じたとしても、管は塑性変形することができ
る。従って、本発明に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂
管は地中埋設管として好適である。
【0042】また、メタロセン触媒を用いて重合するこ
とにより製造された高密度ポリエチレン系化合物は入手
が容易であるため、本発明に係る2軸配向ポリエチレン
系樹脂管を製造することは極めて容易である。
とにより製造された高密度ポリエチレン系化合物は入手
が容易であるため、本発明に係る2軸配向ポリエチレン
系樹脂管を製造することは極めて容易である。
【0043】(他の実施の形態)図2は、ビレット2を
延伸させて本発明に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂管
を作製する延伸装置3を示す。この延伸装置3は、圧力
流体法によりビレット2を延伸させて2軸配向ポリエチ
レン系樹脂管を作製する装置である。
延伸させて本発明に係る2軸配向ポリエチレン系樹脂管
を作製する延伸装置3を示す。この延伸装置3は、圧力
流体法によりビレット2を延伸させて2軸配向ポリエチ
レン系樹脂管を作製する装置である。
【0044】この延伸装置3は、ヒーター(図示せず)
が設けられた外径規制型31と、ビレット2の両端を把
持し、ビレット2を延伸させるパイプチャック32とを
備えている。パイプチャック32は、ビレット2の両端
を把持してビレット2を軸方向に延伸すると共に、その
気体輸送管33から送られてきた加圧加温された気体を
ビレット2の内側からビレット2に加えて周方向にビレ
ット2を延伸する。パイプチャック32には、モータ3
4が備えられており、モータ34のスイッチを入れる
と、ビレット2が軸方向に延伸されるようになっている
と共に、気体輸送管33に加圧加温された気体が送られ
るようになっている。なお、気体輸送管33からパイプ
チャック32に送られてきた気体は漏れずにビレット2
に送られるよう、パイプチャック32はエアーシール構
造となっている。
が設けられた外径規制型31と、ビレット2の両端を把
持し、ビレット2を延伸させるパイプチャック32とを
備えている。パイプチャック32は、ビレット2の両端
を把持してビレット2を軸方向に延伸すると共に、その
気体輸送管33から送られてきた加圧加温された気体を
ビレット2の内側からビレット2に加えて周方向にビレ
ット2を延伸する。パイプチャック32には、モータ3
4が備えられており、モータ34のスイッチを入れる
と、ビレット2が軸方向に延伸されるようになっている
と共に、気体輸送管33に加圧加温された気体が送られ
るようになっている。なお、気体輸送管33からパイプ
チャック32に送られてきた気体は漏れずにビレット2
に送られるよう、パイプチャック32はエアーシール構
造となっている。
【0045】上記のような延伸装置3を用いて圧力流体
法によってビレット2を延伸することにより本発明に係
る2軸延伸ポリエチレン系樹脂管を得ることができる。
このようにして得られる2軸延伸ポリエチレン系樹脂管
は、先の実施の形態において説明したような、固体押出
法によって得られる2軸延伸ポリエチレン系樹脂管と同
じ特徴を有する。
法によってビレット2を延伸することにより本発明に係
る2軸延伸ポリエチレン系樹脂管を得ることができる。
このようにして得られる2軸延伸ポリエチレン系樹脂管
は、先の実施の形態において説明したような、固体押出
法によって得られる2軸延伸ポリエチレン系樹脂管と同
じ特徴を有する。
【0046】
【実施例】以下、本発明を以下の実施例と共に詳細に説
明するが、以下の実施例は例示の目的にのみ用いられ、
限定の目的に用いられてはならない。 (実施例1)メタロセン触媒を用いて重合することによ
り製造された高密度ポリエチレンA(旭化成工業株式会
社製、密度:0.953g/cc、MFR:1.1g/
10分、重量平均分子量:約99300、融点132
℃)をノーベント型単軸押出機(シリンダー径65m
m、L/D=30)に投入し、この押出機内部で混合し
ながら220℃で溶融混練して押出機の先端に備えられ
た管製造用金型(ランド部内径92mm、コア部内径3
2mm)より押し出すことにより、外径89mm、内径
30mmのビレットを作製した。
明するが、以下の実施例は例示の目的にのみ用いられ、
限定の目的に用いられてはならない。 (実施例1)メタロセン触媒を用いて重合することによ
り製造された高密度ポリエチレンA(旭化成工業株式会
社製、密度:0.953g/cc、MFR:1.1g/
10分、重量平均分子量:約99300、融点132
℃)をノーベント型単軸押出機(シリンダー径65m
m、L/D=30)に投入し、この押出機内部で混合し
ながら220℃で溶融混練して押出機の先端に備えられ
た管製造用金型(ランド部内径92mm、コア部内径3
2mm)より押し出すことにより、外径89mm、内径
30mmのビレットを作製した。
【0047】上記ビレット2を図1に示す延伸装置1を
用いて延伸することにより2軸配向ポリエチレン系樹脂
管を作製した。まず、上記ビレット2をギアーオーブン
内で125℃まで加温した後、図1に示すように、油圧
装置11によりビレット2に20トンの力を加えなが
ら、125℃に設定したマンドレル12と125℃に設
定したダイ13との間の空間に押し込んで100mm/
分の速度で延伸させ、ポリエチレン分子を周方向および
軸方向のそれぞれに配向させた。なお、この延伸装置1
におけるマンドレル12の径は図1の上から下へ29m
mから145mmに拡大しており、この拡大における傾
斜角度(図1における角α)は約15゜であった。ま
た、ダイ13の外径は156.8mmであり、マンドレ
ル12とダイ13との間の距離は、最も広い入口側で3
0mm、最も狭い出口近傍で5.9mmであった。得ら
れた2軸配向ポリエチレン系樹脂管の直径(外径)は1
56.8mm±0.2mm、厚みは5.9mm±0.1
mmであった。この得られた2軸配向ポリエチレン系樹
脂管のESCR特性は540時間であり、軸方向引張破
断伸度は420%であった。
用いて延伸することにより2軸配向ポリエチレン系樹脂
管を作製した。まず、上記ビレット2をギアーオーブン
内で125℃まで加温した後、図1に示すように、油圧
装置11によりビレット2に20トンの力を加えなが
ら、125℃に設定したマンドレル12と125℃に設
定したダイ13との間の空間に押し込んで100mm/
分の速度で延伸させ、ポリエチレン分子を周方向および
軸方向のそれぞれに配向させた。なお、この延伸装置1
におけるマンドレル12の径は図1の上から下へ29m
mから145mmに拡大しており、この拡大における傾
斜角度(図1における角α)は約15゜であった。ま
た、ダイ13の外径は156.8mmであり、マンドレ
ル12とダイ13との間の距離は、最も広い入口側で3
0mm、最も狭い出口近傍で5.9mmであった。得ら
れた2軸配向ポリエチレン系樹脂管の直径(外径)は1
56.8mm±0.2mm、厚みは5.9mm±0.1
mmであった。この得られた2軸配向ポリエチレン系樹
脂管のESCR特性は540時間であり、軸方向引張破
断伸度は420%であった。
【0048】ESCR特性の測定は、JIS K 67
60に基づいて行った。また、軸方向の引張破断伸度の
測定は、JIS K 7113に基づいて行った。試験
に供したダンベル形試験片の形状および試験速度は、J
IS K 6762(水道用ポリエチレン系樹脂管の試
験方法)に基づいて行った。
60に基づいて行った。また、軸方向の引張破断伸度の
測定は、JIS K 7113に基づいて行った。試験
に供したダンベル形試験片の形状および試験速度は、J
IS K 6762(水道用ポリエチレン系樹脂管の試
験方法)に基づいて行った。
【0049】(実施例2)メタロセン触媒を用いて重合
することにより製造された高密度ポリエチレンAと、チ
ーグラー・ナッタ触媒を用いて重合することにより製造
された高密度ポリエチレンB(旭化成工業株式会社製、
商品名:「サンテックHD(グレード:S360)」、
密度:0.953g/cc、MFR:1.4g/10
分、重量平均分子量:約129000、融点132℃)
とをロール混練装置にそれぞれ60重量部および40重
量部ずつ投入し、210℃にて10分間充分溶融混練し
て高密度ポリエチレン系樹脂を作製した。次いでこの高
密度ポリエチレン系樹脂をノーベント型単軸押出機(シ
リンダー径65mm、L/D=30)に投入し、この押
出機内部で混合しながら220℃で溶融混練して押出機
の先端に備えられた管製造用金型(ランド部内径92m
m、コア部内径32mm)より押し出すことにより、外
径89mm、内径30mmのビレットを作製した。以
下、実施例1と同様にビレットを延伸することにより、
直径156.8mm±0.2mm、厚み5.9mm±
0.1mmの2軸配向ポリエチレン系樹脂管を得、その
ESCR特性および軸方向引張破断伸度を測定した。得
られた2軸配向ポリエチレン系樹脂管のESCR特性は
400時間、軸方向引張破断伸度は410%であった。
することにより製造された高密度ポリエチレンAと、チ
ーグラー・ナッタ触媒を用いて重合することにより製造
された高密度ポリエチレンB(旭化成工業株式会社製、
商品名:「サンテックHD(グレード:S360)」、
密度:0.953g/cc、MFR:1.4g/10
分、重量平均分子量:約129000、融点132℃)
とをロール混練装置にそれぞれ60重量部および40重
量部ずつ投入し、210℃にて10分間充分溶融混練し
て高密度ポリエチレン系樹脂を作製した。次いでこの高
密度ポリエチレン系樹脂をノーベント型単軸押出機(シ
リンダー径65mm、L/D=30)に投入し、この押
出機内部で混合しながら220℃で溶融混練して押出機
の先端に備えられた管製造用金型(ランド部内径92m
m、コア部内径32mm)より押し出すことにより、外
径89mm、内径30mmのビレットを作製した。以
下、実施例1と同様にビレットを延伸することにより、
直径156.8mm±0.2mm、厚み5.9mm±
0.1mmの2軸配向ポリエチレン系樹脂管を得、その
ESCR特性および軸方向引張破断伸度を測定した。得
られた2軸配向ポリエチレン系樹脂管のESCR特性は
400時間、軸方向引張破断伸度は410%であった。
【0050】(実施例3)メタロセン触媒を用いて重合
することにより製造された高密度ポリエチレンAを40
重量部、チーグラー・ナッタ触媒を用いて重合すること
により製造された高密度ポリエチレンBを60重量部用
いたこと以外は、実施例2と同様にして外径89mm、
内径30mmのビレットを作製し、このビレットを延伸
して直径156.8mm±0.2mm、厚み5.9mm
±0.1mmの2軸配向ポリエチレン系樹脂管を得、そ
のESCR特性および軸方向引張破断伸度を測定した。
得られた2軸配向ポリエチレン系樹脂管のESCR特性
は320時間、軸方向引張破断伸度は380%であっ
た。
することにより製造された高密度ポリエチレンAを40
重量部、チーグラー・ナッタ触媒を用いて重合すること
により製造された高密度ポリエチレンBを60重量部用
いたこと以外は、実施例2と同様にして外径89mm、
内径30mmのビレットを作製し、このビレットを延伸
して直径156.8mm±0.2mm、厚み5.9mm
±0.1mmの2軸配向ポリエチレン系樹脂管を得、そ
のESCR特性および軸方向引張破断伸度を測定した。
得られた2軸配向ポリエチレン系樹脂管のESCR特性
は320時間、軸方向引張破断伸度は380%であっ
た。
【0051】(実施例4)メタロセン触媒を用いて重合
することにより製造された高密度ポリエチレンAをノー
ベント型単軸押出機(シリンダー径65mm、L/D=
30)に投入し、この押出機内部で混合しながら220
℃で溶融混練して押出機の先端に備えられた管製造用金
型(ランド部内径92mm、コア部内径32mm)より
押し出すことにより、外径89mm、内径30mmのビ
レットを作製した。
することにより製造された高密度ポリエチレンAをノー
ベント型単軸押出機(シリンダー径65mm、L/D=
30)に投入し、この押出機内部で混合しながら220
℃で溶融混練して押出機の先端に備えられた管製造用金
型(ランド部内径92mm、コア部内径32mm)より
押し出すことにより、外径89mm、内径30mmのビ
レットを作製した。
【0052】次いで、上記ビレット2を図2に示す延伸
装置3を用いて延伸することにより2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管を作製した。まず、上記ビレット2をギアー
オーブン内で30分間、125℃まで加温した後、図2
に示すように、ビレット2の両端をパイプチャック32
に連結した後、ビレット2の内側から30atm、12
5℃の空気をビレット2に加えることにより、ビレット
2の温度を116℃に維持しながらビレット2を周方向
に延伸すると共に、パイプチャック32をモータ34に
より回転させることによってビレット2を軸方向に延伸
した。なお、外径規制型31の直径は145mmであ
り、これに備えられているヒーターを用いることによ
り、外径規制型31の温度も125℃に維持した。ま
た、延伸時には、周方向の延伸速度を変位計で測定しな
がら、軸方向の延伸速度を周方向の延伸速度と同じ速度
に調節しながら延伸した。得られた2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管の直径は144.1mm±0.2mm、厚み
は6.0mm±0.1mmであり、ESCR特性は62
0時間、軸方向引張破断伸度は380%であった。
装置3を用いて延伸することにより2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管を作製した。まず、上記ビレット2をギアー
オーブン内で30分間、125℃まで加温した後、図2
に示すように、ビレット2の両端をパイプチャック32
に連結した後、ビレット2の内側から30atm、12
5℃の空気をビレット2に加えることにより、ビレット
2の温度を116℃に維持しながらビレット2を周方向
に延伸すると共に、パイプチャック32をモータ34に
より回転させることによってビレット2を軸方向に延伸
した。なお、外径規制型31の直径は145mmであ
り、これに備えられているヒーターを用いることによ
り、外径規制型31の温度も125℃に維持した。ま
た、延伸時には、周方向の延伸速度を変位計で測定しな
がら、軸方向の延伸速度を周方向の延伸速度と同じ速度
に調節しながら延伸した。得られた2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管の直径は144.1mm±0.2mm、厚み
は6.0mm±0.1mmであり、ESCR特性は62
0時間、軸方向引張破断伸度は380%であった。
【0053】(実施例5)メタロセン触媒を用いて重合
することにより製造された高密度ポリエチレンAと、チ
ーグラー・ナッタ触媒を用いて重合することにより製造
された高密度ポリエチレンBとをロール混練装置にそれ
ぞれ60重量部および40重量部ずつ投入し、210℃
にて10分間充分溶融混練して高密度ポリエチレン系樹
脂を作製した。次いでこの高密度ポリエチレン系樹脂を
ノーベント型単軸押出機(シリンダー径65mm、L/
D=30)に投入し、この押出機内部で混合しながら2
20℃で溶融混練して押出機の先端に備えられた管製造
用金型より押し出すことにより、外径89mm、内径3
0mmのビレットを作製した。以下、実施例4と同様に
ビレットを延伸することにより、直径144.1mm±
0.2mm、厚み6.0mm±0.1mmの2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を得、そのESCR特性および軸方
向引張破断伸度を測定した。得られた2軸配向ポリエチ
レン系樹脂管のESCR特性は450時間、軸方向引張
破断伸度は360%であった。
することにより製造された高密度ポリエチレンAと、チ
ーグラー・ナッタ触媒を用いて重合することにより製造
された高密度ポリエチレンBとをロール混練装置にそれ
ぞれ60重量部および40重量部ずつ投入し、210℃
にて10分間充分溶融混練して高密度ポリエチレン系樹
脂を作製した。次いでこの高密度ポリエチレン系樹脂を
ノーベント型単軸押出機(シリンダー径65mm、L/
D=30)に投入し、この押出機内部で混合しながら2
20℃で溶融混練して押出機の先端に備えられた管製造
用金型より押し出すことにより、外径89mm、内径3
0mmのビレットを作製した。以下、実施例4と同様に
ビレットを延伸することにより、直径144.1mm±
0.2mm、厚み6.0mm±0.1mmの2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を得、そのESCR特性および軸方
向引張破断伸度を測定した。得られた2軸配向ポリエチ
レン系樹脂管のESCR特性は450時間、軸方向引張
破断伸度は360%であった。
【0054】(実施例6)メタロセン触媒系を用いて重
合することにより製造された高密度ポリエチレンAと、
チーグラー・ナッタ触媒系を用いて重合することにより
製造された高密度ポリエチレンBとをロール混練装置に
それぞれ30重量部および70重量部ずつ投入し、21
0℃にて10分間充分溶融混練して高密度ポリエチレン
系樹脂を作製した。次いでこの高密度ポリエチレン系樹
脂をノーベント型単軸押出機(シリンダー径65mm、
L/D=30)に投入し、この押出機内部で混合しなが
ら220℃で溶融混練して押出機の先端に備えられた管
製造用金型(ランド部内径92mm、コア部内径32m
m)より押し出すことにより、外径89mm、内径30
mmのビレットを作製した。以下、実施例1と同様にビ
レットを延伸することにより、直径156.8mm±
0.2mm、厚み5.9mm±0.1mmの2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を得、そのESCR特性および軸方
向引張破断伸度を測定した。得られた2軸配向ポリエチ
レン系樹脂管のESCR特性は55時間、軸方向引張破
断伸度は230%であった。
合することにより製造された高密度ポリエチレンAと、
チーグラー・ナッタ触媒系を用いて重合することにより
製造された高密度ポリエチレンBとをロール混練装置に
それぞれ30重量部および70重量部ずつ投入し、21
0℃にて10分間充分溶融混練して高密度ポリエチレン
系樹脂を作製した。次いでこの高密度ポリエチレン系樹
脂をノーベント型単軸押出機(シリンダー径65mm、
L/D=30)に投入し、この押出機内部で混合しなが
ら220℃で溶融混練して押出機の先端に備えられた管
製造用金型(ランド部内径92mm、コア部内径32m
m)より押し出すことにより、外径89mm、内径30
mmのビレットを作製した。以下、実施例1と同様にビ
レットを延伸することにより、直径156.8mm±
0.2mm、厚み5.9mm±0.1mmの2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を得、そのESCR特性および軸方
向引張破断伸度を測定した。得られた2軸配向ポリエチ
レン系樹脂管のESCR特性は55時間、軸方向引張破
断伸度は230%であった。
【0055】(比較例1)チーグラー・ナッタ触媒系を
用いて重合することにより製造された高密度ポリエチレ
ンBをノーベント型単軸押出機(シリンダー径65m
m、L/D=30)に投入し、この押出機内部で混合し
ながら溶融混練して管製造用金型(ランド部内径92m
m、コア部内径32mm)より押し出すことにより、外
径89mm、内径30mmのビレットを作製した。以
下、実施例1と同様にしてビレットを延伸し、直径15
6.8mm±0.2mm、厚み5.9mm±0.1mm
の2軸配向ポリエチレン系樹脂管を得た。この得られた
2軸配向ポリエチレン系樹脂管のESCR特性は50時
間であり、軸方向引張破断伸度は220%であった。
用いて重合することにより製造された高密度ポリエチレ
ンBをノーベント型単軸押出機(シリンダー径65m
m、L/D=30)に投入し、この押出機内部で混合し
ながら溶融混練して管製造用金型(ランド部内径92m
m、コア部内径32mm)より押し出すことにより、外
径89mm、内径30mmのビレットを作製した。以
下、実施例1と同様にしてビレットを延伸し、直径15
6.8mm±0.2mm、厚み5.9mm±0.1mm
の2軸配向ポリエチレン系樹脂管を得た。この得られた
2軸配向ポリエチレン系樹脂管のESCR特性は50時
間であり、軸方向引張破断伸度は220%であった。
【表1】
【0056】表1から理解されるように、実施例1と比
較例1とを比較すると、メタロセン触媒を重合触媒とし
て用いたポリエチレンAを含む2軸配向ポリエチレン系
樹脂管は、チーグラー・ナッタ触媒系を重合触媒として
用いたポリエチレンBを含む2軸配向ポリエチレン系樹
脂管と比較して、ESCR特性が300時間以上、およ
び引張破断伸度は300%以上であり、実施例1の2軸
配向ポリエチレン系樹脂管はESCR特性およびおよび
引張破断伸度が高いことが理解される。従って、延伸し
た際における管の変形追従性の低下はあまり生じておら
ず、地中埋設管として用いられた際に地震に遭遇したと
しても、管は充分な変形追従性を有しているため塑性変
形することができ、破断することがない。
較例1とを比較すると、メタロセン触媒を重合触媒とし
て用いたポリエチレンAを含む2軸配向ポリエチレン系
樹脂管は、チーグラー・ナッタ触媒系を重合触媒として
用いたポリエチレンBを含む2軸配向ポリエチレン系樹
脂管と比較して、ESCR特性が300時間以上、およ
び引張破断伸度は300%以上であり、実施例1の2軸
配向ポリエチレン系樹脂管はESCR特性およびおよび
引張破断伸度が高いことが理解される。従って、延伸し
た際における管の変形追従性の低下はあまり生じておら
ず、地中埋設管として用いられた際に地震に遭遇したと
しても、管は充分な変形追従性を有しているため塑性変
形することができ、破断することがない。
【0057】また、実施例2から5と実施例6とを比較
すると、作製された2軸配向ポリエチレン系樹脂管を構
成するポリエチレン系樹脂において、メタロセン触媒を
重合触媒として用いたポリエチレンAが40重量%以上
であれば、チーグラー・ナッタ触媒を重合触媒として用
いたポリエチレンBと混合して2軸配向ポリエチレン系
樹脂管を作製しても、かかる2軸配向ポリエチレン系樹
脂管は、ポリエチレンAのみを用いて作製された2軸配
向ポリエチレン系樹脂管(実施例1)とほぼ同等のES
CR特性および引張破断伸度を有することが理解され
る。
すると、作製された2軸配向ポリエチレン系樹脂管を構
成するポリエチレン系樹脂において、メタロセン触媒を
重合触媒として用いたポリエチレンAが40重量%以上
であれば、チーグラー・ナッタ触媒を重合触媒として用
いたポリエチレンBと混合して2軸配向ポリエチレン系
樹脂管を作製しても、かかる2軸配向ポリエチレン系樹
脂管は、ポリエチレンAのみを用いて作製された2軸配
向ポリエチレン系樹脂管(実施例1)とほぼ同等のES
CR特性および引張破断伸度を有することが理解され
る。
【0058】現に、実施例2、3および5では、ポリエ
チレンAとポリエチレンBとの重量比がそれぞれ6:
4、4:6、および6:4であり、チーグラー・ナッタ
触媒系を用いて重合されたポリエチレンBをメタロセン
触媒を用いて重合されたポリエチレンAと共に用いた場
合であっても、ESCR特性はそれぞれ400時間、3
20時間、および450時間、ならびに軸方向引張破断
伸度は410%、380%、および360%であり、E
SCR特性および軸方向引張破断伸度が非常に高いこと
が理解される。
チレンAとポリエチレンBとの重量比がそれぞれ6:
4、4:6、および6:4であり、チーグラー・ナッタ
触媒系を用いて重合されたポリエチレンBをメタロセン
触媒を用いて重合されたポリエチレンAと共に用いた場
合であっても、ESCR特性はそれぞれ400時間、3
20時間、および450時間、ならびに軸方向引張破断
伸度は410%、380%、および360%であり、E
SCR特性および軸方向引張破断伸度が非常に高いこと
が理解される。
【0059】一方、実施例6において見られるように、
ポリエチレンAとポリエチレンBとの重量比が3:7で
ある場合には、ESCR特性は55時間、軸方向引張破
断伸度は230%程度であり、メタロセン触媒を用いて
重合されたポリエチレンAが用いられることによるES
CR特性および軸方向引張破断伸度の向上は充分に図ら
れていないことが理解される。従って、ポリエチレンA
の割合が40重量%以上であれば、ESCR特性および
引張破断伸度の向上が顕著に見られることが理解され
る。
ポリエチレンAとポリエチレンBとの重量比が3:7で
ある場合には、ESCR特性は55時間、軸方向引張破
断伸度は230%程度であり、メタロセン触媒を用いて
重合されたポリエチレンAが用いられることによるES
CR特性および軸方向引張破断伸度の向上は充分に図ら
れていないことが理解される。従って、ポリエチレンA
の割合が40重量%以上であれば、ESCR特性および
引張破断伸度の向上が顕著に見られることが理解され
る。
【0060】さらに、実施例2および3と実施例4およ
び5とを比較すると、本発明に係る2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管は、固体押出法および圧力流体法のいずれの
方法によっても作製され得ることが理解される。
び5とを比較すると、本発明に係る2軸配向ポリエチレ
ン系樹脂管は、固体押出法および圧力流体法のいずれの
方法によっても作製され得ることが理解される。
【0061】
【発明の効果】本発明においては、メタロセン触媒を用
いて重合することにより製造されたポリエチレン系化合
物を用いることにより、ESCR特性、引張破断伸度な
どが高められ、変形追従性が高く、地中埋設管として好
適に用いられ得る信頼性の高い2軸配向ポリエチレン系
樹脂管が提供される。
いて重合することにより製造されたポリエチレン系化合
物を用いることにより、ESCR特性、引張破断伸度な
どが高められ、変形追従性が高く、地中埋設管として好
適に用いられ得る信頼性の高い2軸配向ポリエチレン系
樹脂管が提供される。
【0062】また、メタロセン触媒を用いて重合するこ
とにより製造された高密度ポリエチレン系化合物は入手
が容易であるため、本発明においては、2軸配向ポリエ
チレン系樹脂管を製造することが極めて容易であること
も特徴の1つである。
とにより製造された高密度ポリエチレン系化合物は入手
が容易であるため、本発明においては、2軸配向ポリエ
チレン系樹脂管を製造することが極めて容易であること
も特徴の1つである。
【図1】 固体押出法によって本発明に係る2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を作製する延伸装置1を示す図であ
る。
リエチレン系樹脂管を作製する延伸装置1を示す図であ
る。
【図2】 圧力流体法によって本発明に係る2軸配向ポ
リエチレン系樹脂管を作製する延伸装置3を示す図であ
る。
リエチレン系樹脂管を作製する延伸装置3を示す図であ
る。
1…延伸装置 11…油圧装置 12…マンドレル 13…ダイ 2…ビレット 3…延伸装置 31…外径規制型 32…パイプチャック 33…気体輸送管 34…モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島崎 圭介 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 (72)発明者 菅谷 武久 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4F210 AA04 AA05 AE01 AG08 QA06 QC07 QG04 QG18
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂からなり、軸方向お
よび周方向に配向された2軸配向ポリエチレン系樹脂管
において、該ポリエチレン系樹脂が、遷移金属を含むメ
タロセン触媒を重合触媒として用いて重合されたポリエ
チレン系化合物を含有する、2軸配向ポリエチレン系樹
脂管。 - 【請求項2】 ポリエチレン系樹脂における遷移金属を
含むメタロセン触媒を重合触媒として用いて重合された
ポリエチレンの割合が40重量%以上である、請求項1
に記載の2軸配向ポリエチレン系樹脂管。 - 【請求項3】 遷移金属が、チタン、ジルコニウム、ニ
ッケル、パラジウム、ハフニウム、または白金である、
請求項1または2に記載の2軸配向ポリエチレン系樹脂
管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29092598A JP2000117832A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 2軸配向ポリエチレン系樹脂管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29092598A JP2000117832A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 2軸配向ポリエチレン系樹脂管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000117832A true JP2000117832A (ja) | 2000-04-25 |
Family
ID=17762293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29092598A Pending JP2000117832A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 2軸配向ポリエチレン系樹脂管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000117832A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016508909A (ja) * | 2013-03-12 | 2016-03-24 | ノヴァ ケミカルズ(アンテルナショナル)ソシエテ アノニム | 高衝撃強さポリエチレン及びチーグラー・ナッタ触媒作用を及ぼしたポリエチレンと高圧低密度ポリエチレンとのブレンドから調製された多層フィルム |
-
1998
- 1998-10-13 JP JP29092598A patent/JP2000117832A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016508909A (ja) * | 2013-03-12 | 2016-03-24 | ノヴァ ケミカルズ(アンテルナショナル)ソシエテ アノニム | 高衝撃強さポリエチレン及びチーグラー・ナッタ触媒作用を及ぼしたポリエチレンと高圧低密度ポリエチレンとのブレンドから調製された多層フィルム |
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