JP2001179496A - 空き缶処理機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空き瓶を空き缶と分別して空き缶を処理する
ことができる空き缶処理機を得る。 【解決手段】 投入された空き瓶と空き缶３とをその質
量で分別し、機内に構成した空き缶経路４と空き瓶経路
５のいずれかに送込むバランスシュート７を備え、空き
缶経路４にはその途中に空き缶３を潰し扁平形態に処理
するプレス処理部１４を設け、この空き缶経路４の排出
口１３と空き瓶経路５の排出口３１を併設して設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空き缶を押し潰し
て扱い易い扁平形態に処理する空き缶処理機に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、飲料物の容器である缶が空き缶と
なった場合、そのままでは嵩張って扱い難いので押し潰
して扁平形態にしている。そして、空き缶を扁平形態に
するための簡易な空き缶処理機も多く開発されている。
それらの多くはてこの原理や倍力機構を使って空き缶を
踏力によって押し潰すように構成されており、極簡易な
ものは携行できるほどの大きさのステップボード状の構
成が採用されている。公園等に置かれるやや大きなもの
は、投入口を備え、投入口から空き缶を投入し、ペダル
を踏むことによって空き缶を押し潰し、押し潰した空き
缶を専用の容器に蓄えるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】公園や公共施設等に設
置される従来の空き缶処理機においては、投入口から空
き瓶類が悪戯やゴミ箱と間違われて投入されることが頻
繁に起き、その時後処理に困ることが多い。

【０００４】本発明は、係る従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、その課題は、空き瓶を空き
缶と分別して空き缶を処理することができる空き缶処理
機を提供することであり、空き瓶を空き缶と分別して空
き缶を処理することができる構成の簡素な空き缶処理機
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、投入された空き瓶と空き缶とをそ
の質量で分別し、機内に構成した空き缶経路と空き瓶経
路のいずれかに送込む分別搬送手段を備え、前記空き缶
経路にはその途中に空き缶を潰し扁平形態に処理するプ
レス処理部を設け、この空き缶経路の排出口と前記空き
瓶経路の排出口を併設して設けた手段を採用する。

【０００６】上記手段の採用により、空き瓶が投入され
ても、空き缶とは分別されて処理されることになる。空
き缶は空き缶経路のプレス処理部にて潰される。

【０００７】前記課題を達成するために請求項２の発明
は、請求項１に記載の空き缶処理機であって、分別搬送
手段を、通常においては空き缶経路側に下傾した状態に
バランス保持手段により保持させたスイングシュートで
構成し、前記バランス保持手段による保持が解かれると
このスイングシュートが空き瓶経路側に下傾する構成と
した手段を採用する。

【０００８】上記手段の採用により、請求項１に係る前
記作用とともに空き瓶と空き缶の分別を簡素な構成で行
うことができるようになる。

【０００９】前記課題を達成するために請求項３の発明
は、請求項１又は請求項２のいずれかに記載の空き缶処
理機であって、空き缶経路及び空き瓶経路の双方に、自
重によって空き缶及び空き瓶をそれぞれの排出口に送り
出す勾配を設けた手段を採用する。

【００１０】上記手段の採用により、請求項１又は請求
項２のいずれかに係る前記作用とともに空き缶、空き瓶
の処理に係る構成が簡素化できる。

【００１１】前記課題を達成するための請求項４の発明
は、請求項１又は請求項２又は請求項３のいずれかに記
載の缶処理機であって、プレス処理部は、空き缶経路の
底部となる固定プレス板と、静止位置において、前記固
定プレス板に対して前方が広く後方が狭い傾斜状態の可
動プレス板とよりなり、空き缶が静止位置の前記固定プ
レス板と前記可動プレス板間に嵌り込む構成にされてい
て、嵌り込んだ空き缶が可動プレス板の可動により扁平
形態に処理される手段を採用する。

【００１２】上記手段により、請求項１又は請求項２又
は請求項３のいずれかに係る前記作用とともに、次の作
用がなされる。空き缶は静止状態の固定プレス板と可動
プレス板の間に嵌り込む。嵌り込んだ空き缶は可動プレ
ス板の可動により扁平にされる。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１〜図７によって示す本実施の
形態は、空き缶を押し潰して扱い易い扁平形態に処理す
る空き缶処理機に関するものである。この空き缶処理機
は、本体箱体１の前面上部に開設された投入口２から投
入された空き瓶と空き缶３とをその質量で分別し、本体
箱体１内に構成された空き缶経路４と空き瓶経路５のい
ずれかに送込む分別搬送手段を備えている。分別搬送手
段は、通常においては空き缶経路側に下傾した状態にバ
ランス保持手段６により保持させたスイングシュート７
で構成されている。スイングシュート７は、投入口２に
隣接して回動可能に枢止され、投入口２から投入される
空き缶３や空き瓶を受承する。

【００１４】バランス保持手段６は、空き缶３と空き瓶
を選別するための基準となる質量値を設定する手段であ
り、図４の（Ａ）に示すようにバランスウエイト９によ
って構成しても、図４の（Ｂ）に示すようにバネ１０で
構成してもよく、バランスウエイト９の重さ又はバネ１
０の強さの異なるものに交換可能にすることによって基
準となる質量値を適宜変更することもできる。

【００１５】図３、図５に示すように、空き缶経路４は
本体箱体１内の一側寄りに前後方向にチャンネル部材１
１により滑り台状態に前部から後部に下り勾配をもって
構成されている。空き缶経路４の勾配は空き缶が自重に
より滑り或いは転がり落ちる程度に設定されている。チ
ャンネル部材１１の上部寄りの一方のフランジ部には図
５に示すように切欠き１２が設けられ、バランス保持手
段６で保持された状態のスイングシュート７の下傾端が
臨んでいる。空き缶経路４の後端（下端部）は排出口１
３として開放しており、この排出口１３と切欠き１２と
の間の空き缶経路４は、図２及び図７に示すようにプレ
ス処理部１４で構成されている。

【００１６】図２及び図３に示すようにプレス処理部１
４は、空き缶経路４の底部を構成する固定プレス板１５
と、静止位置においては固定プレス板１５より傾斜度が
大きくされ、かつスイングアーム１６で固定プレス板１
５に対向して保持された可動プレス板１７と、可動プレ
ス板１７を昇降動させる駆動装置とにより構成されてい
る。

【００１７】駆動装置は、図２及び図３並びに図７に示
すようにモータ１８と減速機１９からなる駆動部と、こ
の駆動部により略垂直面内で回転する噛合い関係に軸支
された二つの歯車２０，２１と、この各歯車２０，２１
と可動プレス板１７とを連結するクランクシャフト２２
とにより構成されている。各歯車２０，２１の一回転で
可動プレス板１７は上下に一往復動する。静止状態の可
動プレス板１７は、図２に示すように固定プレス板１５
に対して前方（上方側）が広く後方（後端側）が狭く傾
斜していて、空き缶経路４に転がり込んでくる空き缶３
が後端部分で止まり、固定プレス板１５と可動プレス板
１７の間に嵌り込むようになっている。二つの噛み合っ
た歯車２０，２１のうちの従動側の歯車２１の軸端には
円形の一部に切欠き２３のある図６（Ｂ）に示すような
プロフィールを有するスイッチカム２４が装着され、こ
のスイッチカム２４にリミットスイッチ２５のアクチェ
ータ２６が付勢状態で接触している。

【００１８】リミットスイッチ２５は、図１に示すよう
に本体箱体１の前面に配設された電源スイッチ２７と並
列に接続され、通常はアクチェータ２６がスイッチカム
２４の切欠き２３に図６（Ａ）（Ｂ）に示すように係合
し、電気的には開成状態にある。モータ１８には電源ス
イッチ２７又はリミットスイッチ２５の閉成により電源
が供給され、電源スイッチ２７に係る回路には当該回路
の充電を示す表示ランプ２８が、また、リミットスイッ
チ２５に係る回路には当該回路の充電を示す表示ランプ
２９がそれぞれ接続されている。空き瓶経路５は本体箱
体１内のスイングシュート７の下方に空き瓶ガイド部材
３０により構成され、スイングシュート７の回動により
投入口２からスイングシュート７を経て空き瓶経路５に
至る一連の通路が構成される（図２，図３参照）。空き
瓶経路５の出口である排出口３１は、空き缶経路４の排
出口１３の前方に併設されている。

【００１９】空き缶処理機全体は、図１に示すようにキ
ャスター付きのスタンド３２上に設置され、スタンド３
２の下の空き缶経路４の排出口１３に対応する位置には
空き缶収納容器３３が設置され、空き瓶経路５の排出口
３１に対応する位置には空き瓶収納容器３４が設置さ
れ、空き缶処理機として公園や駅、或いは事業所等の要
所に設置される。

【００２０】投入口２から空き缶３を投入すると、空き
缶３はスイングシュート７に受承される。空き缶３はバ
ランス保持手段６で設定された質量より小さいのでバラ
ンスシュート７のバランス状態は崩れず、バランスシュ
ート７の傾斜に従って切欠き１２から空き缶経路４に転
がり込み、空き缶経路４の一部を構成しているプレス処
理部１４の固定プレス板１５と可動プレス板１７の間に
収まって留まる（図２参照）。

【００２１】ここで、電源スイッチ２７を押すと表示ラ
ンプ２８の点灯とともに、モータ１８に電源が供給され
る。電源の供給によりモータ１８が回転すると二個の歯
車２０，２１が回転し始める。これと同時にスイッチカ
ム２４も回転し、リミットスイッチ２５のアクチェータ
２６が切欠き２３を脱し、リミットスイッチ２５が閉成
する。この状態で電源スイッチ２７の押圧を解除しても
構わない。リミットスイッチ２５の閉成とともに表示ラ
ンプ２９が点灯し、リミットスイッチ２５を通じてモー
タ１８に電源が供給され続ける。二個の歯車２０，２１
の回転とともにクランクシャフト２２が可動プレス板１
７を押し下げていく。可動プレス板１７はスイングアー
ム１６により固定プレス板１５に図７に示すように平行
な状態で下降していき、間に挟まっている空き缶３を押
し潰し嵩張らない扁平な形態にする。歯車２０，２１が
半回転を超えると可動プレス板１７は上動してゆき、押
し潰された空き缶３は自重によって排出口１３から空き
缶収納容器３３に落下する。歯車２０，２１が一回転す
るとリミットスイッチ２５のアクチェータ２６がスイッ
チカム２４の切欠き２３に係合し、リミットスイッチ２
５が開成され、空き缶処理機は初期の待機状態になる。

【００２２】投入口２から空き瓶が投入された場合、空
き瓶はスイングシュート７に受承される。空き瓶はバラ
ンス保持手段６で設定された質量より大きいのでバラン
スシュート７のバランス状態は直ちに崩れて回動する。
バランスシュート７の回動により空き瓶は空き瓶経路５
に転がり込み、空き瓶経路５の空き瓶ガイド部材３０の
排出口３１から空き瓶収納容器３４に収められる。従っ
て、悪戯等で空き瓶を投入して電源スイッチ２６を押し
たとしても、空き瓶は空き缶３と分別され空き缶経路４
には至らないのでプレス処理部１４で粉砕されるような
ことはおきず、機器の損傷や厄介な後始末も回避するこ
とができる。このように空き缶３と空き瓶を質量に基づ
き分別し、自重により移動させて処理させることによ
り、構成の簡素化も推進できる。

【００２３】なお、動力を使わず足踏みペダルによる踏
力で倍力機構や、てこの原理を応用した機構を介して可
動プレス板１７を動作させるような簡易なプレス処理部
を採用することも可能である。

【００２４】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、空き瓶を空き
缶と分別して空き缶のみを扁平形態に処理することがで
きる空き缶処理機が得られる。

【００２５】請求項２の発明によれば、請求項１に係る
前記効果とともに空き瓶と空き缶の分別を簡素な構成に
よって行うことができる。

【００２６】請求項３の発明によれば、請求項１又は請
求項２のいずれかに係る前記効果とともに空き缶、空き
瓶の処理に係る構成の簡素化を推進できる。

【００２７】請求項４の発明によれば、請求項１又は請
求項２又は請求項３のいずれかに係る前記効果とともに
空き缶を固定プレス板と可動プレス板間に挟み込んで扁
平になし得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態の空き缶処理機の斜視図である。

【図２】実施の形態の空き缶処理機を本体箱体を除いて
示す側面図である。

【図３】実施の形態の空き缶処理機を本体箱体を除いて
示す平面図である。

【図４】（Ａ）（Ｂ）は実施の形態の空き缶処理機のバ
ランス保持手段を示す構成図である。

【図５】実施の形態の空き缶処理装置の空き缶経路の構
成を示す斜視図である。

【図６】（Ａ）（Ｂ）は実施の形態の空き缶処理機のリ
ミットスイッチ部分の構成図である。

【図７】実施の形態の空き缶処理機のプレス処理部の作
用を示す側面図である。

【符号の説明】

２ 投入口 ４ 空き缶経路 ５ 空き瓶経路 ６ バランス保持手段 ７ スイングシュート １３ 排出口 １４ プレス処理部 １５ 固定プレス板 １７ 可動プレス板 ３１ 排出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安食 宗治 愛知県名古屋市守山区東山町３−11 ライ オンズマンション第５ 102号 Ｆターム(参考） 4D004 AA27 CA03 CA08 CB15

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 投入された空き瓶と空き缶とをその質量
   で分別し、機内に構成した空き缶経路と空き瓶経路のい
   ずれかに送込む分別搬送手段を備え、前記空き缶経路に
   はその途中に空き缶を潰し扁平形態に処理するプレス処
   理部を設け、この空き缶経路の排出口と前記空き瓶経路
   の排出口を併設して設けた空き缶処理機。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の空き缶処理機であっ
   て、分別搬送手段を、通常においては空き缶経路側に下
   傾した状態にバランス保持手段により保持させたスイン
   グシュートで構成し、前記バランス保持手段による保持
   が解かれるとこのスイングシュートが空き瓶経路側に下
   傾する構成とした空き缶処理機。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２のいずれかに記載
   の空き缶処理機であって、空き缶経路及び空き瓶経路の
   双方に自重によって空き缶及び空き瓶をそれぞれの排出
   口に送り出す勾配を設けた空き缶処理機。
4. 【請求項４】 プレス処理部は、空き缶経路の底部とな
   る固定プレス板と、静止位置において、前記固定プレス
   板に対して前方が広く後方が狭い傾斜状態の可動プレス
   板とよりなり、空き缶が静止位置の前記固定プレス板と
   前記可動プレス板間に嵌り込む構成にされていて、嵌り
   込んだ空き缶が可動プレス板の可動により扁平形態に処
   理される請求項１又は請求項２又は請求項３のいずれか
   に記載の空き缶処理機。