JP2001177080A - 複合部材の分離方法および貼り合わせ部材の製造方法 - Google Patents

複合部材の分離方法および貼り合わせ部材の製造方法

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JP2001177080A
JP2001177080A JP35627499A JP35627499A JP2001177080A JP 2001177080 A JP2001177080 A JP 2001177080A JP 35627499 A JP35627499 A JP 35627499A JP 35627499 A JP35627499 A JP 35627499A JP 2001177080 A JP2001177080 A JP 2001177080A
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Kiyobumi Sakaguchi
清文 坂口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合部材の分離に利用されるエネルギーへの
変換効率の高い分離を行う。 【解決手段】 複数の部材1,2が互いに接合された複
合部材に、固体の粒子17を含む流体7を吹き付けるこ
とにより、複数の部材に分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合部材の分離方
法及びそれを利用した貼り合わせ部材の製造方法に関
し、特に、流体を利用して分離を行う分離技術に属す
る。
【0002】
【従来の技術】複合部材を分離する技術としては、2つ
の部材の間隙にくさびを挿入し、両部材を引き離す方
法、2つの部材のそれぞれの外表面に治具を取り付けて
治具と共に両部材を引き離す方法等がある。
【0003】これとは別に、ウォータージェットのよう
な流体を用いて2つの部材を引き離す方法が、特開平1
1−45840号公報により提案されている。
【0004】図20は従来の複合部材の分離方法を説明
する為の模式図である。
【0005】図20の(a)は盤状(板状)の第1の部
材1と第2の部材2との接合前の様子を示している。第
1の部材1はその内部に分離箇所となる分離領域3(図
中破線部)を有している。この層状の分離領域3は、接
合面4a側にある層領域5より機械的強度が弱い。
【0006】2つの部材1,2は、図20の(b)に示
すように接合面4a,4bを向き合わせて接合され、接
合界面14を有する円盤状の複合部材となる。この複合
部材の側面(端面)6にある分離領域3の端部に向け
て、ウォータージェットのような流体7をノズル8より
噴射し、吹き付ける。流体7が吹き付けられた分離領域
3は、除去され或いは崩壊する。こうして、複合部材
は、分離領域3を境にして図20の(c)に示すように
2つの部材11,12に分離される。
【0007】こうして分離された一方の部材11の分離
面13a上には、層領域5は存在しておらず、層領域5
は分離面13bを露出するように第2の部材2の接合面
4b上に移し取られる。
【0008】こうして第2の部材2上に薄い層領域5を
有する部材が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記複
合部材の分離方法において、高圧で噴射した水等の流体
と云えども、その力が複合部材を分離する為に全て働く
わけではなく、噴射された水等の流体の力は大部分が分
散してしまい、エネルギーの利用効率が悪かった。
【0010】本発明の目的は、複合部材の分離に利用さ
れるエネルギーへの変換効率の高い分離方法を提供する
ことにある。
【0011】本発明の別の目的は、容易に複合部材の分
離が行える分離方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の複合部材の分離
方法は、複数の部材が互いに接合された複合部材に、固
体の粒子を含む流体を吹き付けることにより、複数の部
材に分離することを特徴とする。
【0013】本発明の貼り合わせ部材の製造方法は、第
1の基板と第2の基板とを貼り合わせて分離領域を有す
る複合部材を形成する工程、前記複合部材を前記分離領
域において分離する分離工程、を含む貼り合わせ部材の
製造方法において、前記分離工程は、前記複合部材の側
面に固体の粒子を含む流体を吹き付ける工程を含むこと
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明する。 (実施形態1)図1は本発明の好適な実施形態による複
合部材の分離工程を説明するための模式図である。
【0015】図1の(a)に示すように、複合部材は、
内部に分離領域3を有する第1の部材1と第2の部材2
の接合体からなる。
【0016】図1の(b)に示すように、噴射手段とな
るノズル8より固体の粒子17を含む流体7を複合部材
の側面、即ち層状の分離領域3の側面に吹き付ける。
【0017】分離領域3は、第1の部材1の他の領域よ
り比較的に機械的強度が弱いために分離領域3の中及び
/又はその上下界面に亀裂13が生じる。なお、図1の
(b)では分離領域3の中に亀裂13が生じた場合を示
している。
【0018】図1の(c)に示すように、生じた亀裂1
3は複合部材の内部に分離領域3に沿って進行し、最終
的に複合部材は2つの部材11,12に分離される。
【0019】図1では、分離領域3が第1の部材1の内
部に形成されていた為に、層領域5は第2の部材2上に
移設されることになる。
【0020】本発明に用いられる第1又は第2の部材と
しては、導電体、半導体及び絶縁体のいずれでもよく、
具体的には、Al,Cu,Ti,W,ステンレス鋼等の
金属(合金も含む)や、Si,Ge,GaAs,GaA
lAs,InP,GaN等の半導体や、ガラス、石英ガ
ラス、樹脂等の絶縁体である。更には、ガラス基板上に
上述したような導電体や半導体の膜を形成したものや、
半導体基板上に絶縁体や導電体の膜を形成したものや、
金属板上に絶縁体の膜を形成したもの等のように、各種
の材料が組み合わされた複合材料であってもよい。
【0021】又、本発明に用いられる複合部材は上述し
た第1及び第2の部材を直接或いは間に別の部材を介し
て接合(貼り合わせ)したものであり得る。
【0022】本発明において、必要に応じて用いられる
分離領域は、流体を吹き付けた時に、亀裂13が生じる
潜在領域である。それは、物理的又は化学的構造がその
他の領域とは異なっていて、亀裂が生じ易い構造、即ち
機械的強度が比較的弱い(低い)領域である。具体的に
は、独立気泡及び/又は連通気泡を複数有する多孔質体
や、独立気泡及び/又は連通気泡を発生し得る潜在的多
孔質体である。前者の代表例は陽極化成により形成され
た多孔質体、又は水素や希ガスのイオン打ち込みと熱処
理により形成された多孔質体であり、後者の代表例は水
素や希ガスのイオン打ち込みにより形成された潜在的多
孔質体であり、これは微少気泡を得ることができる層で
ある。又、陽極化成とイオン打ち込みとの両方によって
形成した多孔質体であってもよい。なお、潜在的多孔質
体は水素や希ガスのイオン打ち込みでは気泡が十分に生
じないが熱処理等により十分に独立気泡及び/又は連通
気泡の気泡が生じるものをいう。
【0023】本発明に用いられる流体としては、気体、
液体又はそれらの混合物である。具体的には、窒素、ア
ルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン等の
不活性ガスや或いは空気又は水蒸気等である。勿論、こ
れらを混合してもよいし、単独で用いてもよく、或いは
その他の気体であってもよい。又、液体としての、水、
アルコール又は各種洗浄液を用いることができる。
【0024】本発明に用いることのできる固体として
は、常温で固体のものに限らず、常温で液体又は気体と
なるものであってもよい。即ち、複合部材に衝突する時
に固体であればよい。とりわけ、半導体等の電子部品又
は電子部品の材料となる複合部材を分離する場合には、
空気、窒素、アルゴン、水等を主成分とする流体を用
い、樹脂、氷、ドライアイス等を主成分とする固体粒子
を用いると良い。
【0025】特に、常温で液体又は気体となる氷やドラ
イアイスのような粒子は衝突の後、液化又は気化するの
で、それらの除去が容易であるため好ましいものであ
る。
【0026】樹脂としては、硬度の低い、シリコーン樹
脂、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリイミド、ポ
リアミド、エポキシ樹脂等が好ましいものである。
【0027】具体例を挙げると、本発明に用いる固体の
流れは加圧した固体あるいは固体を含む流体を細いノズ
ルから噴射することにより実現可能である。噴射する流
体をより高速、高圧の細いビームにする為の方法として
は「ウォータージェット」第1巻1号第4ページ(Jour
nal of the Water Jet Technology Society of Japan)
などに紹介されているようなウォータージェット法を使
用することが出来る。このウォータージェット用の水に
微小な固体を混ぜて噴射させる。高圧ポンプにより加圧
された100kgf/cm2 〜8000kgf/cm2
の高圧水を細いノズルから噴射することにより、粒子は
複合部材に衝突して、分離のための力が複合部材に加わ
る。
【0028】粒子の大きさとしては、球の直径、或いは
粒子を球に近似した時の直径が10nm〜100μm程
の粒子を用いることができる。
【0029】図2は本発明に用いられる分離装置の一例
を示している。複合部材101は、ガイドレール107
上を移動可能な保持具105により垂直に保持される。
106は複合部材101に当接する弾性体である。
【0030】流体を噴射する噴射手段となるノズル8
は、ガイド108に沿って上下移動可能な上下駆動機構
103によって支持されている。水平移動機構104が
ガイド109に沿ってノズル8を水平に移動し得る。
【0031】これらの移動機構103,104により位
置決めされたノズル8から固体粒子を含む流体7を複合
部材101に向けて噴射する。噴射と同時にノズルを水
平に移動させることもできる。
【0032】111は流体となる液体又は気体を収容す
る流体源である。110は加圧用のポンプである。
【0033】次に本発明に用いられる別の流体噴射装置
の例を図3に示す。この装置は常温で液体又は気体とな
る物質を固化して粒子化できる装置である。
【0034】図3は、流体噴射装置を示す概念図であ
る。この装置は、製氷ホッパー120と噴射ノズル8と
を含む。製氷ホッパー120には、製氷ホッパー120
内に純水を噴霧する純水スプレーノズル121が設けら
れている。製氷ホッパー120には、また、製氷ホッパ
ー120内に液体窒素を供給する液体窒素供給ノズル1
22が設けられている。
【0035】次に、上記流体噴射装置の動作について説
明する。製氷ホッパー120内に液体窒素を、液体窒素
供給ノズル122より供給し、製氷ホッパー120内
を、−130℃程度に冷却する。同時に、製氷ホッパー
120内に、純水スプレーノズル121から、純水を微
噴霧する。このとき、製氷ホッパー120内で、微噴霧
された純水が冷却され、氷粒子123が形成される。氷
粒子123の粒径は、純水スプレーノズル121の形状
と、純水を供給する圧力によって、1μm〜100μm
に制御され得る。噴射ノズル8は、キャリアガスを用い
る、イジェクタ方式により、氷粒子123を、複合部材
の側面に向けてキャリアガスと共に噴出する。氷粒子1
23の噴出速度は、噴射ノズル8の形状と、キャリアガ
スの圧力によって、50m/sec〜330m/sec
に制御され得る。
【0036】噴射された氷の粒子は複合部材の側面に衝
突して、複合部材を分離する力を与える。 (実施形態2)図4は本発明の別の実施形態による複合
部材の分離方法を示す。
【0037】シリコン等の半導体からなる板状の第1及
び第2の部材11,12を、貼り合わせて複合部材を作
る。第1及び第2の部材11,12はその端部が面取り
されているので、複合部材の側面には凹部が形成されて
いる。又、第1及び第2の部材11は間に絶縁層等の別
の層を介して貼り合わせてもよい。
【0038】複合部材の凹部に向けて、固体の粒子17
を含む流体を噴射する。そうすると、図4の(b)のよ
うに、流体の噴射を受けた凹部から貼り合わせ界面に亀
裂が生じ、図4の(c)のように2つの部材に分離され
る。
【0039】この実施の形態は、貼り合わせウエハの作
製過程において、貼り合わせ界面にボイドが生じてしま
った場合に、貼り合わせウエハの作製を中断して、両ウ
エハを元の状態に戻す時に有用である。 (実施形態3)図5は本実施の形態により分離される複
合部材の別の例を示している。
【0040】シリコン等の半導体部材1を用意する。そ
して、半導体部材1の表面を陽極化成して多孔質体から
なる分離領域3を形成する。
【0041】分離領域3の上に非多孔質の半導体層領域
5を形成する。
【0042】必要に応じて絶縁層15を半導体層領域5
の上に形成して第1の部材とし、シリコン等の半導体か
らなる別の部材2に貼り合わせる。
【0043】こうして図5に示すような複合部材が形成
される。そして、複合部材の側面に形成された凹部に固
体の粒子を含む流体7を吹き付ける。そうすると複合部
材に力908が加わる。
【0044】流体7を無駄無く受けるためには上記凹部
の開口幅Wがジェットの直径JW程度またはそれ以上で
あることが望ましい。半導体基体の製造に用いる場合に
は前記第1の部材と第2の部材の厚さがそれぞれ1.0
mmを下回る程度であるので貼り合わせ基体の厚さ2W
は2.0mmを下回る程度である。凹部開口幅は概略こ
の1/2程度であるのでジェットの直径は1.0mm以
下である方が好ましい。より好ましくは0.1mm〜
1.0mmである。 (実施形態4)図6は本実施の形態により分離される複
合部材の別の例を示している。
【0045】実施形態3と同様の方法により複合部材を
作製した後、貼り合わせ強度を高める為に、酸化性雰囲
気中で熱処理を行い側面に保護膜16を形成する。
【0046】保護膜16で覆われた側面の凹部に向け
て、固体の粒子を含む流体を吹き付ける。
【0047】この流体により、複合部材は図5に示した
ような力を受けて、分離領域3において2つに分かれ
る。分離初期には、層領域5と絶縁層15との界面或い
は絶縁層15と第2の部材2との界面に亀裂が生じるこ
ともある。これを防止するために、まず固体の粒子を含
む流体を吹き付けて、保護膜16の一部を除去して、分
離領域の側面を露出させた後、固体の粒子を含まない流
体を吹き付けて分離を進行させることも好ましいもので
ある。 (実施形態5)図7は本実施の形態により分離される複
合部材の別の例を示している。
【0048】このような複合部材は、図5の複合部材の
側面に研磨又は研削等の加工を施すことにより容易に得
られる。
【0049】この状態では、図5の908に示すような
向きの力は加わらない。
【0050】そこで、分離の初期に、流体に比較的硬度
の高い固体の粒子を含ませて、噴出圧力を高くして分離
領域5の側面を削って凹部を形成すると良い。
【0051】凹部が形成された後は、固体の粒子を含ま
ない流体を用いるか、噴出圧力を低くするか、硬度の低
い粒子を用いることにより研削効果を弱くすると良い。 (実施形態6)図8を用いて本実施の形態による複合部
材の分離方法を利用した貼り合わせ部材の作製方法につ
いて説明する。
【0052】図8の(a)に示すようにシリコンウエハ
等の半導体からなる第1の部材1の一表面に陽極化成を
施し、多孔質体の分離領域3を形成する。陽極化成の時
の化成液の組成比、電流密度等を変えて互いに多孔度の
異なる複数の多孔質層からなる分離領域を形成してもよ
い。
【0053】図8の(b)に示すように、エピタキシャ
ル成長等によって非多孔質の半導体層領域5を形成し、
その後、熱酸化等によって絶縁層15を形成する。
【0054】図8の(c)に示すように、絶縁層15の
表面と、シリコンや酸化シリコン等からなる第2の部材
2の表面とを接触させ両者を貼り合わせる。
【0055】こうして得られた複合部材の側面に、固体
の粒子を含む流体を吹き付けて、図8の(d)に示すよ
うに分離領域3において両者を分離する。
【0056】図8の(d)に示すように第2の部材2上
に移設された半導体層領域5の上に多孔質体3′が残留
している場合には、エッチングや研磨又は水素アニール
により残留多孔質体3′を除去する。
【0057】こうして、図8の(e)に示すような貼り
合わせ部材としての半導体部材が得られる。
【0058】以下、上記半導体部材の作製方法について
さらに詳述する。 [分離領域の形成]ここで分離領域としての多孔質層の
形成法について説明する。多孔質層、例えば多孔質Si
はUhlir等によって1956年に半導体の電解研磨の研
究過程において発見された(A.Uhlir,Bell Syst.Tech.
J.,vol.35,333(1956))。多孔質SiはSi基板をHF
溶液中で陽極化成することにより形成することができ
る。ウナガミ等は陽極化成におけるSiの溶解反応を研
究し、HF溶液中のSiの陽極反応には正孔が必要であ
り、その反応は、次のようであると報告している(T.ウ
ナガミ、J.Electrochem.Soc.,vol.127,476(1980))。
【0059】Si+2HF+(2−n)e+ → Si
2 +2H+ +ne- SiF2 +2HF → SiF4 +H2 SiF4 +2HF → H2SiF6 または、 Si+4HF+(4−λ)e+ → SiF4 +4H+
+λe- SiF4 +2HF → H2SiF6 ここで、e+およびe-はそれぞれ正孔と電子を表してい
る。また、nおよびλはそれぞれSi1原子が溶解する
ために必要な正孔の数であり、n>2またはλ>4なる
条件が満たされた場合に多孔質Siが形成されるとして
いる。
【0060】以上のことからすると、正孔の存在するP
型Siは多孔質化され、N型Siは多孔質化されないと
いうことになるが、条件を変えることでN型Siも多孔
質化ができる。又、GaAsのようなSi以外の半導体
においても多孔質化が可能である。
【0061】単結晶性を有する多孔質層は、単結晶半導
体基板を例えばHF溶液中で陽極化成することにより形
成することができる。多孔質層は10-1〜10nm程度
の直径の孔が10-1〜10nm程度の間隔で並んだスポ
ンジのような構造をしている。その密度は、単結晶半導
体基板の密度2.33g/cm3 に比べて、HF溶液濃
度を50〜20%に変化させたり、電流密度を変化させ
ることで2.1〜0.6g/cm3 の範囲に変化させる
ことができる。これは換言すれば、多孔度を変えられる
ことを意味する。このように多孔質層の密度は単結晶半
導体基板に比べると、半分以下にできるにもかかわら
ず、単結晶性は維持されており、多孔質層の上部へ非多
孔質の単結晶層をエピタキシャル成長させることも可能
である。ただし、1000℃以上では、内部の孔の再配
列が起こり、増速エッチングの特性が損なわれる場合が
ある。このため、単結晶層のエピタキシャル成長には、
分子線エピタキシャル成長法、プラズマCVD法、減圧
CVD法、光CVD法、バイアス・スパッター法、液相
成長法等の低温成長が好適とされている。しかし、あら
かじめ低温酸化等の方法により多孔質層の孔壁にあらか
じめ薄い保護膜を形成しておけば、高温成長も可能であ
る。
【0062】また、多孔質層はその内部に大量の空隙が
形成されている為に、密度が半分以下に減少する。その
結果、体積に比べて表面積が飛躍的に増大するため、そ
の化学エッチング速度は、通常の単結晶層のエッチング
速度に比べて、著しく増速される。
【0063】多孔質層の機械的強度は多孔度により異な
るが、非多孔質体よりも弱い。すなわち、貼り合わせウ
エハに引っ張りあるいは剪断力をかけると、まず多孔質
層が破壊されることになる。また、多孔度を増加させれ
ば弱い力で多孔質層を破壊できる。
【0064】バルクSi中にヘリウムや水素をイオン注
入し、熱処理を加えると注入された領域に直径数nm〜
数十nmの微小な空洞(micro-cavity)が〜1016〜1
17/cm3もの密度で形成されることが報告されてい
る(例えば、A.Van Veen,C.C.Griffioen,and J.H.Evan
s,Mat.Res.Soc.Symp.Proc.107(1988,Material Res.Soc.
Pittsburgh,Pennsylvania)p.449.)。これも多孔質体で
ある。
【0065】多孔質層の厚さは、多孔質層形成前の厚さ
より薄いものとすることが好ましい。この条件を満たす
かぎり多孔質層の厚さに制限は特にないが、具体的に
は、例えばそれは、0.1μm〜29μmであり、より
好ましくは0.1μm〜14μmである。
【0066】そして、多孔質層は、互いに異なる多孔度
の薄層が少なくとも2つ積層された構造にするとより好
ましい。
【0067】多孔質層上にその後形成される非多孔質層
に隣接する薄層を第1の多孔質層と呼び、もう1つの多
孔質の薄層を第2の多孔質層と呼ぶとするならば、第1
の多孔質層の多孔度が、第2の多孔質層の多孔度より低
くなるようにするとよい。
【0068】更に、第1の多孔質層と第2の多孔質層と
の間に中間の多孔度をもつ多孔質層を介在させることも
できる。
【0069】或いは、第2の多孔質層に隣接する第3の
多孔質層を形成してもよい。この場合は、第3の多孔質
層の多孔度は、第2の多孔質層の多孔度と異なるもので
あればよい。
【0070】又、第1の多孔質層より第2の多孔質層の
厚さを薄くした方が分離し易い。
【0071】又、少なくとも1つの多孔質層に、水素、
窒素、希ガス等のイオンを注入して、より分離し易い層
を形成してもよい。あらかじめ希ガス、水素、および、
窒素のうち少なくとも1種の元素を該多孔質層内に投影
飛程をもつようにイオン注入しておくことにより、分離
する位置を多孔質層中或いはその界面の限定された深さ
のところに特定することもできるので、第2の部材側に
のこる多孔質層の厚みが均一になり、選択性のそれほど
良くないエッチング液でも多孔質層を均一に除去するこ
とができる。 [非多孔質の層領域]本発明における層領域としては、
好適には、単結晶Si、多結晶Si、非晶質Siの他、
GaAs,InP,GaAsP,GaAlAs,InA
s,AlGaSb,InGaAs,ZnS,CdSe,
CdTe,SiGe等の化合物半導体等から選択される
少なくとも1つからなる単層又は積層体を用いることが
できる。そして非多孔質半導体層は、FET(Field Ef
fect Transistor)等の半導体素子を既に作り込んだも
のであっても良い。
【0072】非多孔質層としては、この他に金属薄膜、
炭素薄膜などが挙げられるがこれに限定されるものでは
ない。また、これらの薄膜は全面に形成されていること
が必須ではなく、パターニング処理により、部分的にエ
ッチングされていてもよい。
【0073】多孔質層上に非多孔質半導体層を形成する
には、減圧CVD法、プラズマCVD法、光CVD法、
MOCVD(Metal-Organic CVD)法等のCVD法の
他、スパッター法(バイアススパッター法を含む)、分
子線エピタキシャル成長法、液相成長法等を採用するこ
とができる。 [貼り合わせ]本発明においては、多孔質層と非多孔質
層とを有する第1の部材を、上述の第2の部材と、非多
孔質層が内側に位置するように貼り合わせて、多層構造
体を得る。本発明において、非多孔質層が内側に位置す
る多層構造体とは、第1の部材を構成する非多孔質層が
直接第2の部材に貼り合わされた構造体は勿論のこと、
非多孔質層の表面に形成された酸化膜や窒化膜等の絶縁
膜、あるいはこれ以外の膜等が第2の部材に貼り合わさ
れた構造体をも包含する。即ち、非多孔質層が、多孔質
層に比べて第2の部材側に位置する構造体を非多孔質層
が内側に位置する多層構造体という。
【0074】具体的な貼り合わせは、第1の部材と第2
の部材の貼り合わせ面を平坦なものとしておくことによ
り、両者を例えば室温で密着させることにより行うこと
ができる。この他、貼り合わせ強度を増すために、陽極
接合、加圧、熱処理等を施すこともできる。 [分離]前述或いは後述するような方法により固体の粒
子を含む流体を側面に吹き付けて分離を行う。 [多孔質層の除去]第1の部材と第2の部材を貼り合わ
せて得られる多層構造体を多孔質層において分離した
後、分離された半導体基板又は第2の部材上に多孔質層
が残留する場合には、該多孔質層の機械的強度が低いこ
とと、表面積が非常に大きいことを利用して、選択的に
除去することができる。選択的な除去方法としては、研
削や研磨やラッピングを用いた機械的な方法の他、エッ
チング液を用いた化学エッチングや、ケミカルドライエ
ッチングやイオンエッチング(例えば反応性イオンエッ
チング)等の方法を採用することができる。
【0075】多孔質層をエッチング液を用いて選択ウエ
ットエッチングする場合、エッチング液としては、HF
濃度49wt%の弗酸とH22 濃度30wt%の過酸
化水素水と水との混合液に限らず、弗酸、弗酸にアルコ
ールを添加した混合液、弗酸に過酸化水素水を添加した
混合液、弗酸にアルコールおよび過酸化水素水を添加し
た混合液、バッファード弗酸、バッファード弗酸にアル
コールを添加した混合液、バッファード弗酸に過酸化水
素水を添加した混合液、バッファード弗酸にアルコール
および過酸化水素水を添加した混合液、あるいは弗酸・
硝酸・酢酸の混合液のようなものを採用することができ
る。
【0076】多孔質層を選択除去した後、第2の部材上
に非多孔質層が移設されて得られた半導体部材(SOI
基板)を水素を含む還元性雰囲気下で熱処理することに
より、非多孔質層の平滑性を増すことができる。
【0077】或いは、第2の部材上の非多孔質層上に残
留する多孔質層の厚さが1μm以下の層のように、残留
多孔質層が非常に薄い場合にはエッチングを行うことな
く、熱処理のみで多孔質層を非多孔質化(これも残留多
孔質層の除去の一種である)してもよい。
【0078】又、半導体基板の残留添加層上に残留する
多孔質層においても、上記第2の部材上の残留多孔質層
の除去と同様の方法により処理すれば、非多孔質の平滑
な表面が得られる。
【0079】半導体基板上或いは第2の部材上の残留多
孔質層は、いずれも研磨やラッピングによって除去して
もよい。 (実施形態7)図9を用いて本実施の形態による複合部
材の分離方法を利用した貼り合わせ部材の作製方法につ
いて説明する。
【0080】図9の(a)に示すようにシリコンウエハ
等の半導体からなる第1の部材1の一表面を酸化して絶
縁層15を形成する。
【0081】図9の(b)に示すように、水素及び/又
は希ガスのイオンを打ち込んで、所定の深さに打ち込み
イオン濃度が高くなっている分離領域3を形成する。イ
オンの打ち込み方法は、イオンビームの走査により全面
に打ち込む方式であっても、プラズマからイオンを引き
出して全面に同時に打ち込む方式であってもよい。
【0082】図9の(c)に示すように、絶縁層15の
表面と、シリコンや酸化シリコン等からなる第2の部材
2の表面とを接触させ両者を貼り合わせる。ここで、必
要に応じて熱処理を施しても良いが、分離領域3中に発
生した気泡が成長して分離が生じない程度に温度を抑え
る。
【0083】こうして得られた複合部材の側面に、固体
の粒子を含む流体を吹き付けて、図9の(d)に示すよ
うに分離領域3において両者を分離する。
【0084】図9の(d)に示すように第2の部材2上
に移設された半導体層領域5の上面が平滑でない場合に
は、研磨又は水素アニールにより表面を平滑化する。
【0085】こうして、図9の(e)に示すような貼り
合わせ部材としての半導体部材が得られる。
【0086】図10は本発明に用いられる分離装置の模
式的断面図である。
【0087】図10において、403,404は、真空
チャックにより、貼り合わせウエハ101を吸着/固定
する保持具で、同一回転軸上に存在する。更に保持具4
04は、ベアリング408を介して支持台409に支持
され、後尾にスピードコントロールモータ410が直結
しており、任意のスピードで回転することができる。ま
た、保持具403はベアリング411を介して支持台4
09に支持され、後尾のフランジと支持台409との間
に圧縮バネ412が配されている。こうして保持具40
3には、貼り合わせウエハ101から離れる方向に力が
かかっている。
【0088】使用法は以下のとおりである。まず、貼り
合わせウエハ101を位置決めピン413にならう様セ
ットし保持具404に吸着/保持させる。保持具404
は、貼り合わせウエハ101を位置決めピン413によ
り、貼り合わせウエハ101の中央部を保持する。貼り
合わせウエハ101が、位置決めピン413にならって
正確な位置に保持されると、貼り合わせウエハ101最
上部の垂直方向にノズル8が位置し、貼り合わせウエハ
101とノズル8の距離は10mm〜30mmとなる。
つぎに、保持具403を、貼り合わせウエハ101が吸
着/保持する位置まで左方向に前進させる。この時、保
持具403は、圧縮バネ412により右方向に力がかか
るため、圧縮バネ412による力で、貼り合わせウエハ
101から保持具403が離れない様、圧縮バネ412
の復元力と保持具403の吸引力を調整する。
【0089】次に、ポンプ110からノズル8に固体の
粒子を含む水を送り込み、噴出する水が安定するまで一
定時間出し続ける。水が安定したら、シャッタ406を
開いて貼り合わせウエハ101の側面にノズル8から噴
出した高圧の水をあてる。この時、保持具404を回転
させることにより、貼り合わせウエハ101を保持具4
03とともに回転させる。高圧水は、貼り合わせウエハ
101の厚さの中心にあてることで、高圧水が亀裂に進
入し貼り合わせウエハ101を2体に押し広げ、最終的
には完全に分離させる。
【0090】この時、貼り合わせウエハ101に高圧水
は均等にかかり、また保持具403は、貼り合わせウエ
ハ101を保持しながら右方向に力が働いているので、
分離されたウエハ同士が摺動しない機構になっている。
【0091】貼り合わせウエハ101を回転させずにノ
ズル8を貼り合わせウエハ101の貼り合わせ界面又は
表面に平行な方向に移動させることで貼り合わせウエハ
101を分離させることも可能である。例えば貼り合わ
せウエハ101を回転させずにノズル8を移動して分離
させた場合、0.15mm径のノズル8を用いて200
0kgf/cm2 の高圧水が必要であるのに対し、貼り
合わせウエハ101を回転させノズル8を固定させて分
離した場合、200kgf/cm2の圧力でも分離でき
る。そして、固体の粒子を用いれば、圧力を更に低くす
ることもできる。
【0092】図11は本発明に用いられる分離装置の模
式的斜視図である。
【0093】図11において、204はウエハ水平駆動
機構、205は貼り合わせウエハキャリア、206はウ
エハ搬送アームである。図11に示すように、ウエハカ
セット205をウエハ101が水平になるようにカセッ
ト台207に置く。ウエハ101はウエハ移載ロボット
(ウエハ搬送アーム)206によりウエハ支持台204
に移載される。ウエハ101の載ったウエハ支持台20
4はベルトコンベアの様な支持台移動機構により高圧ジ
ェットノズル8に対向する位置へと送られていく。その
両ウエハのベベリングで構成された凹部に、ジェット装
置の0.15mmのノズル8から高圧の純水を、貼り合
わせウエハの貼り合わせ界面に平行な方向から噴射す
る。その際、ノズルは固定しておき、高圧の純水がベベ
リングで構成された凹部に沿って走査されるように貼り
合わせウエハを水平方向に移動する。ノズルは片側のみ
でも、両ノズルを用いてもよい。
【0094】分離されたウエハは不図示の別の移載ロボ
ットで第1の部材側と第2の部材側に分けて格納され
る。
【0095】この水平ジェット方式ではウエハを固定す
る必要はなく、また、二分割後の上方のウエハもその自
重によりウエハ支持台204から飛び出す危険性は少な
い。ウエハをウエハ支持台に移載した後にウエハ上部に
飛び出し防止ピンをウエハ支持台204から突き出して
もよいし、ウエハ上部を軽く押さえてもよい。
【0096】図12は本発明に用いられる別の分離装置
の模式的側面図である。この装置は図2の装置の変形例
であり、複数のウエハを同時に、又は順次、分離するこ
とができる装置である。
【0097】2組の保持具105は、ガイドレール10
7上に設けられており、その上方にあるノズル8から流
体が噴射され、保持具105により保持されたウエハの
側面に吹き付けられる。
【0098】ノズル8は、ガイド108に対して上下に
移動できるように、上下移動機構103に付設されてい
る。
【0099】又、ノズル8をガイドレール109に沿っ
て水平(図面に対して垂直な方向)に移動するために、
水平移動機構104が設けられている。
【0100】図13は本発明に用いられる別の分離装置
の模式的側面図である。この装置は流体を噴射するノズ
ル8を複数有するマルチノズル型の流体噴射ヘッド11
8を有しており、同時に5枚のウエハを分離することが
できる。
【0101】図14は本発明に用いられる分離装置の別
の例を示しており、流体噴射ヘッド118には、11個
のノズル8が設けられており、各ノズル8から噴射され
た流体7を一枚のウエハに吹き付けることができる。ノ
ズル8の列の長さをウエハの直径に近い長さにすれば、
ノズルとウエハ11とを相対的に移動しないで、分離す
ることが容易になる。
【0102】図15(a)は本発明に用いられる分離装
置を示しており、図15(b)はその側面を示してい
る。
【0103】この装置のノズル8は、スリット状の噴出
口を有するスリットノズルであり、層流がウエハの分離
領域に沿って、即ちウエハの表面に沿って、吹き付けら
れる。好適なスリット状の噴射出口の大きさは、幅0.
1mm〜0.3mm、長さが50mm〜300mmであ
る。スリットノズルの場合は、単一ノズルに比べて分離
に必要な流体の噴射圧力を低くすることができる。
【0104】図16は、本発明に用いられる別の分離装
置を示しており、これは個別に動作可能な3つのノズル
8a〜8cを有する。
【0105】上方のノズル8aは、水平ガイドレール1
09に沿って移動させるための水平移動機構104に付
設されている。左右のノズル8b,8cは各ガイドレー
ル108b,108cに沿って上下移動させるための上
下移動機構103b,103cにそれぞれ付設されてい
る。
【0106】これらのノズル8a〜8cは、同時に又は
順次、流体7をウエハ101の側面に吹き付ける。
【0107】図17、図18は、本発明に用いられる流
体の吹き付け方法の例を示している。図17では、揺動
機構119により回転軸120を中心にノズル8が揺動
できるようになっており、流体7もノズルの動きに従っ
て揺動し、ノッチ付のウエハ101の側面に吹き付けら
れる。
【0108】図18では、ノッチ付ウエハ101の中心
に対して、ノズル8が公転するようになっており、流体
7はウエハの外周に沿って連続的又は断続的に噴射され
る。ノズル8とウエハ101の相対的な動きは、図10
のようにウエハを自転させる場合と同じである。
【0109】図19は、本発明に用いられる流体の吹き
付け方法の別の例を示す。
【0110】貼り合わせウエハ101を垂直に立てて、
その各ウエハ1,2のベベリングで構成された凹部に、
その上方に配置された不図示のノズルから高圧の純水
を、貼り合わせウエハの貼り合わせ界面又は表面に対し
て角度αを持つ方向から噴射した。
【0111】ウエハは図10の様な装置で保持しウォー
タージェットの流れを図19に示す様に貼り合わせ部に
噴射した。ウォータージェット7は貼り合わせ面603
に対しαという角度をもっているため二枚のウエハ1,
2に与える圧力が等しくならない。図19の例ではウエ
ハ1とウエハ2のうちジェットが傾いた側のウエハ2の
方が相対的に小さな力を受け、その反対側のウエハ1は
これよりも大きな力を受ける。分離層が形成されたウエ
ハと反対側にジェットを傾けると多孔質Siが破壊され
易くなるので、ウエハ1が分離領域を有するウエハとな
るように貼り合わせウエハを設置することが好ましい。 (実施形態8)再び図8を参照して本実施の形態による
複合部材の分離方法を利用した貼り合わせ部材の作製方
法について説明する。
【0112】比抵抗が0.001Ωcm〜0.1Ωcm
程のP型又はN型の単結晶Si基板を第1の部材1とし
て用意する。
【0113】上記単結晶Si基板の表面をフッ化水素を
含む溶液に接触させて、電流を流し、その表面を多孔質
化して分離領域3を形成する。
【0114】この陽極化成処理における代表的な条件
は、電流密度を0.1mA・cm-2〜500mA・cm
-2 、HF濃度を0.1wt%〜50wt%、処理時間
を10秒〜2時間程度である。
【0115】多孔質化した分離領域の厚さは0.1μm
〜29μmであり、多孔度が連続的又は断続的に厚さ方
向に変化している層にすることも好ましい。
【0116】更には、水素イオンや希ガスイオンを多孔
質化した分離領域3の上下の界面又は分離領域中に打ち
込んで、多孔度を変化させてもよい。
【0117】次に、必要に応じて多孔質体の孔内壁に保
護膜を形成する。具体的には多孔質化した分離領域3を
400℃〜600℃で30分〜2時間酸化するとよい。
そして、分離領域3の層表面の保護膜をHF溶液等で除
去した後、水素を含む還元性雰囲気中で900℃〜11
50℃で熱処理を行う。こうするとその上に形成される
エピタキシャル層の結晶欠陥を104cm-2以下に低減
できる。
【0118】次に、スパッタリング法、CVD法、液相
成長法、MBE法等により分離領域3上にSi,SiG
e,GaAs等の非多孔質の半導体層領域5を形成す
る。
【0119】そして、必要に応じて、表面に絶縁層15
を形成する。この絶縁層は、スパッタリング法、CVD
法、熱酸化法等により50nm〜1μm程形成できる。
【0120】次いで、単結晶Si基板や石英ガラス等の
ような第2の部材2と前記層領域5とを間に絶縁層15
を介して貼り合わせる。
【0121】貼り合わせ強度を高める為には、貼り合わ
せ前に絶縁層15の表面を窒素プラズマ等のプラズマに
晒したり、貼り合わせ後に400℃〜1200℃で酸素
及び/又は窒素を含む雰囲気中で熱処理すれば良い。
【0122】そして、前述したように図2、3、10〜
19に示したような方法で固体の粒子を含む流体を貼り
合わせ基板の側面に吹き付けて、分離領域5の中或いは
その上下の界面において分離する。図8は、分離領域5
の中に亀裂が生じて分離された状態を示している。分離
工程としては、まず固体の粒子を含む流体を吹き付けた
後に、固体の粒子を含まない流体を吹き付ける。
【0123】第1の部材1に残留した分離領域3′や層
領域5の上に残留した分離領域3′は、HFを含む溶液
即ち、フッ酸又はバッファードフッ酸に、必要に応じて
過酸化水素水やアルコールや水を加えた溶液により選択
的にエッチングすることができる。
【0124】或いは、こうした残留分離領域3′は、研
磨により除去してもよい。その後は、水素を含む還元性
雰囲気中での800℃〜1200℃の熱処理により表面
を平滑化する。
【0125】尚、残留分離領域3′が薄かったり、微小
である場合には、エッチングや研磨による除去を行うこ
となく、上記熱処理のみで平滑化することもできる。
【0126】又、分離の際に氷やドライアイスの粒子の
ように常温で液体又は気体となる固体粒子を用いて、比
較的低圧力で流体を噴射する場合には、分離途中で粒子
フリーの流体に切り換えなくても短い時間で効率的に分
離できる。
【0127】以上説明した実施形態では接合された複合
部材が2つの場合について説明したが、3つ以上の複合
部材を接合させた複合部材の分離にも本発明は勿論適用
できる。二つの分離領域を有するとともにその上にそれ
ぞれ半導体層等の層領域を有する第1の部材を用意し、
第2及び第3の部材を第1の部材の表面、裏面にそれぞ
れ貼り合わせ、その後に本発明による分離方法を実施す
ることで、第1の部材の二つの層領域をそれぞれ第2及
び第3の部材に移設することもできる。
【0128】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。 (実施例1)比抵抗0.01Ω・cmのP型の第1の単
結晶Si基板を、HF溶液中において2段階の陽極化成
を行い、2層の多孔質層を形成した。陽極化成条件は以
下のとおりであった。
【0129】 第1段階 電流密度: 7(mA・cm-2) 陽極化成溶液: フッ酸:水:エタノール=1:1:1 時間: 5(分) 第1の多孔質Siの厚み: 5.5(μm) 第2段階 電流密度: 30(mA・cm-2) 陽極化成溶液: フッ酸:水:エタノール=1:1:1 時間: 10(秒) 第1の多孔質Si層の下に形成された第2の多孔質Siの厚み:0.2(μm ) 先に低電流で陽極化成した表面層の多孔質Siは高品質
エピタキシャルSi層を形成させるために用い、そして
後で高電流で陽極化成した下層の多孔質Siは亀裂を生
じさせる層として用いた。したがって、第1の多孔質S
i層の厚さは数百μmから0.1μm程度であってもよ
い。
【0130】また、2層目の多孔質Si層形成後に3層
目以降を形成しておいても何ら問題はない。
【0131】この基板を酸素雰囲気中400℃で1時間
酸化した。この酸化により多孔質Siの孔の内壁は熱酸
化膜で覆われた。この多孔質Si層の表面をフッ酸で処
理し、孔の内壁の酸化膜を残して、多孔質Si層の表面
の酸化膜のみ除去した後、水素雰囲気中で熱処理を行っ
た。そして熱処理された多孔質Si上にCVD(Chemic
al Vapor Deposition)法により単結晶Siを0.3μ
mエピタキシャル成長した。成長条件は以下の通りであ
る。
【0132】 ソースガス: SiH2Cl2/H2 ガス流量: 0.5/180 l/min ガス圧力: 1.06×104 Pa(約80Torr) 温度: 950℃ 成長速度: 0.3μm/min さらに、絶縁層として、このエピタキシャルSi層表面
に熱酸化により200nmの酸化シリコン層を形成し
た。
【0133】該SiO2 層表面と別に用意した第2のS
i基板の表面とを重ね合わせ、接触させた後、1180
℃の温度で5分間の熱処理をし、貼り合わせをおこなっ
た。
【0134】図2に示すように、貼り合わせウエハ10
1を保持具105によってウエハの両面から押さえて垂
直に立てる。その両ウエハのベベリングで構成された隙
間に、その上方に配置されたウォータージェット装置の
0.15mmのノズル8から500kgf/cm2 の圧
力で微小氷を混ぜた高圧の純水を、貼り合わせウエハの
貼り合わせ界面(表面)に平行な方向から噴射した。そ
の際、ノズル水平駆動機構104によりノズル8を高圧
の純水がベベリングで構成された隙間に沿って移動する
方向に走査した。そうしたところ、多孔質Si層の内部
に亀裂が生じてウエハ101は二分割された。
【0135】その結果、元々第1の基体表面に形成され
たSiO2 層、エピタキシャルSi層、および多孔質S
i層の一部が、第2の基板側に移設された。第1の基板
表面には多孔質Siのみ残った。
【0136】その後、第2の基板上に移設された多孔質
Si層をHF濃度49wt%の弗酸とH22 濃度30
wt%の過酸化水素水と水との混合液で撹拌しながら選
択エッチングする。単結晶Siはエッチングされずに残
り、単結晶Siをエッチング・ストップの材料として、
多孔質Siは選択エッチングされ、完全に除去された。
【0137】すなわち、Si酸化膜上に0.2μmの厚
みを持った単結晶Si層が形成できた。多孔質Siの選
択エッチングによっても単結晶Si層には何ら変化はな
かった。形成された単結晶Si層の膜厚を面内全面につ
いて100点を測定したところ、膜厚の均一性は201
nm±4nmであった。
【0138】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0139】さらに水素中で1100℃で熱処理を1時
間行い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、
50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nm
で通常市販されているSiウエハと同等であった。
【0140】また、第1の基板側に残った多孔質Siも
その後、上述した弗酸と過酸化水素水との混合液で撹拌
しながら選択エッチングする。その後、水素アニール、
あるいは表面研磨等の表面処理を施して再び第1の基板
としてあるいは第2の基板として投入することができ
た。 (実施例2)比抵抗0.01Ω・cmのP型第1の単結
晶Si基板を、HF溶液中において陽極化成を行った。
【0141】陽極化成条件は以下のとおりであった。
【0142】 電流密度: 7(mA・cm-2) 陽極化成溶液: フッ酸:水:エタノール=1:1:1 時間: 11(分) 多孔質Siの厚み: 12(μm) この基板を酸素雰囲気中400℃で1時間酸化した。こ
の酸化により多孔質Siの孔の内壁は熱酸化膜で覆われ
た。この多孔質Si層の表面をフッ酸で処理し、孔の内
壁の酸化膜を残して、多孔質Si層の表面の酸化膜のみ
除去した後、水素雰囲気中で熱処理した。そして多孔質
Si上にCVD法により単結晶Siを0.3μmエピタ
キシャル成長した。成長条件は以下の通りである。
【0143】 ソースガス: SiH2Cl2 /H2 ガス流量: 0.5/180 l/min ガス圧力: 1.06×104 Pa(約80Torr) 温度: 950℃ 成長速度: 0.3μm/min さらに、絶縁層として、このエピタキシャルSi層表面
に熱酸化により200nmの酸化シリコン層を形成し
た。
【0144】ここで投影飛程が多孔質Si層中になるよ
うに、第1の基板表面からイオン注入した。これによっ
て、分離層として働く層が、投影飛程の深さの所に微小
気泡層あるいは注入イオン種高濃度層による歪み層とし
て形成された。
【0145】該SiO2 層表面と別に用意した第2のS
i基板の表面とを重ね合わせ、接触させた後、600℃
の温度で10時間の熱処理をし、貼り合わせをおこなっ
た。ここで、重ね合わせる前にN2 のプラズマ処理等の
前処理を行うとより貼り合わせ強度が高まった。
【0146】上記のようにして形成された貼り合わせ基
板を、図2に示す方法で分離した。分離の過程は実施例
1と同様であった。その結果、元々第1の基体表面に形
成されたSiO2 層、エピタキシャルSi層、および多
孔質Si層の一部が第2の基板側に移設された。第1の
基板表面には多孔質Siのみ残った。
【0147】その後、第2の基板上に移設された多孔質
Si層をHF濃度が49wt%の弗酸とH22 濃度が
30wt%の過酸化水素水と水との混合液で撹拌しなが
ら選択エッチングする。単結晶Siはエッチングされず
に残り、単結晶をSiをエッチング・ストップの材料と
して、多孔質Siは選択エッチングされ、完全に除去さ
れた。
【0148】すなわち、Si酸化膜上に0.2μmの厚
みを持った単結晶Si層が形成できた。多孔質Siの選
択エッチングによっても単結晶Si層には何ら変化はな
かった。形成された単結晶Si層の膜厚を面内全面につ
いて100点を測定したところ、膜厚の均一性を201
nm±4nmであった。
【0149】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0150】さらに水素中で1100℃で熱処理を1時
間行い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、
50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nm
で通常市販されているSiウエハと同等であった。
【0151】また、第1の基板側に残った多孔質Siも
その後、上述した弗酸と過酸化水素水との混合液で撹拌
しながら選択エッチングする。その後、水素アニール、
あるいは表面研磨等の表面処理を施して再び第1の基板
としてあるいは第2の基板として投入することができ
た。 (実施例3)第1の単結晶Si基板表面に、絶縁層とし
て熱酸化により200nmの酸化膜(SiO2 層)を形
成した。
【0152】ここで投影飛程がSi基板中になるよう
に、第1の基板表面からイオン注入した。これによっ
て、分離層として働く層が、投影飛程の深さの所に微小
気泡層あるいは注入イオン種高濃度層による歪み層とし
て形成された。
【0153】該SiO2 層表面と別に用意した第2のS
i基板の表面とを重ね合わせ、接触させた後、600℃
の温度で10時間の熱処理をし、貼り合わせをおこなっ
た。ここで、重ね合わせる前にN2 のプラズマ処理等の
前処理を行うとより貼り合わせ強度が高まった。
【0154】上記のようにして形成された貼り合わせ基
板を、図2に示す方法で分離した。分離の過程は実施例
1と同様であった。
【0155】その結果、元々第1の基体表面に形成され
たSiO2 層、表面単結晶層、および分離層の一部が第
2の基板側に移設された。第1の基板表面には分離層の
残りの部分が残った。
【0156】その後、第2の基板上に移設された分離層
をHF濃度49wt%の弗酸とH22 濃度が30wt
%の過酸化水素水と水との混合液で撹拌しながら選択エ
ッチングする。単結晶Siはエッチングされずに残り、
単結晶Siをエッチング・ストップの材料として、分離
層は選択エッチングされ、完全に除去された。
【0157】残された分離層が十分に薄い場合には、こ
のエッチング工程はなくてもよい。こうして、Si酸化
膜上に0.2μmの厚みを持った単結晶Si層が形成で
きた。分離層の選択エッチングによっても単結晶Si層
には何ら変化はなかった。形成された単結晶Si層の膜
厚を面内全面について100点を測定したところ、膜厚
の均一性は201nm±4nmであった。
【0158】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0159】さらに水素中で1100℃で熱処理を1時
間行い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、
50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nm
で通常市販されているSiウエハと同等であった。
【0160】また、第1の基板側に残った分離層もその
後、上述した弗酸と過酸化水素水との混合液で撹拌しな
がら選択エッチングする。その後、水素アニール、ある
いは表面研磨等の表面処理を施して再び第1の基板とし
てあるいは第2の基板として投入することができた。
【0161】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複合部材の分離に利用されるエネルギーへの変換効率の
高い分離を行うことができる。また、流体のみを用いた
場合よりも容易に複合部材の分離を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施形態による複合部材の分離
工程を説明するための模式図である。
【図2】本発明に用いられる分離装置の一例を示す斜視
図である。
【図3】本発明に用いられる別の流体噴射装置の概略的
断面図である。
【図4】本発明の別の実施形態による複合部材の分離方
法を示す模式図である。。
【図5】本実施の形態により分離される複合部材の別の
例を示す模式図である。
【図6】本実施の形態により分離される複合部材の別の
例を示す模式図である。
【図7】本実施の形態により分離される複合部材の別の
例を示す模式図である。
【図8】本実施の形態による複合部材の分離方法を利用
した貼り合わせ部材の作製方法を説明する模式図であ
る。
【図9】本実施の形態による複合部材の分離方法を利用
した貼り合わせ部材の作製方法を説明する模式図であ
る。
【図10】本発明に用いられる分離装置の模式的断面図
である。
【図11】本発明に用いられる分離装置の模式的斜視図
である。
【図12】本発明に用いられる別の分離装置の模式的側
面図である。
【図13】本発明に用いられる別の分離装置の模式的側
面図である。
【図14】本発明に用いられる分離装置の別の例を示す
模式的側面図である。
【図15】(a)は本発明に用いられる分離装置の模式
的側面図、(b)は他の方向からの側面図である。
【図16】本発明に用いられる別の分離装置を示す模式
的側面図である。
【図17】本発明に用いられる流体の吹き付け方法の例
を示す模式図である。
【図18】本発明に用いられる流体の吹き付け方法の例
を示す模式図である。
【図19】本発明に用いられる流体の吹き付け方法の別
の例を示す模式的側面図である。
【図20】従来の複合部材の分離方法を説明する為の模
式図である。
【符号の説明】
1 第1の部材 2 第2の部材 3 分離領域 5 層領域 7 流体 8 ノズル(噴射手段) 11,12 部材 13 亀裂 17 固体の粒子

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の部材が互いに接合された複合部材
    に、固体の粒子を含む流体を吹き付けることにより、複
    数の部材に分離することを特徴とする複合部材の分離方
    法。
  2. 【請求項2】 前記複数の部材の内の少なくとも一つ
    は、その内部に分離領域を有し、この分離領域に前記流
    体を吹き付ける請求項1に記載の複合部材の分離方法。
  3. 【請求項3】 前記複合部材の側面には、前記流体を受
    けて前記複数の部材の間隙を押し拡げる力を生ずるよう
    な、凹部が形成されている請求項1に記載の複合部材の
    分離方法。
  4. 【請求項4】 前記分離領域は、前記複合部材の接合さ
    れた箇所よりも機械的強度が脆弱である請求項2に記載
    の複合部材の分離方法。
  5. 【請求項5】 前記分離領域は、多孔質層からなる請求
    項2に記載の複合部材の分離方法。
  6. 【請求項6】 前記分離領域は、イオン打ち込みにより
    形成された微少気泡を得ることのできる層である請求項
    2に記載の複合部材の分離方法。
  7. 【請求項7】 前記固体の粒子は、常温で液体又は気体
    となる材料からなる請求項1に記載の複合部材の分離方
    法。
  8. 【請求項8】 前記固体の粒子は、常温で固体の粒子か
    らなる請求項1に記載の複合部材の分離方法。
  9. 【請求項9】 前記流体は、高圧の水流である請求項1
    に記載の複合部材の分離方法。
  10. 【請求項10】 前記複合部材と前記流体を噴射する噴
    射手段とを相対的に移動させて前記流体を走査する請求
    項1に記載の複合部材の分離方法。
  11. 【請求項11】 前記複合部材を固定し、前記流体を噴
    射する噴射手段を走査して前記流体を走査する請求項1
    0に記載の複合部材の分離方法。
  12. 【請求項12】 保持された前記複合部材の接合された
    箇所に沿って前記流体を噴射する噴射手段を水平移動さ
    せる請求項1に記載の複合部材の分離方法。
  13. 【請求項13】 前記流体を噴射する噴射手段を支点を
    中心に扇状に走査する請求項1に記載の複合部材の分離
    方法。
  14. 【請求項14】 前記複合部材を中心として前記複合部
    材の周囲を前記流体を噴射する噴射手段を回転させる請
    求項1に記載の複合部材の分離方法。
  15. 【請求項15】 前記流体を複数の噴射手段から噴射す
    る請求項1に記載の複合部材の分離方法。
  16. 【請求項16】 前記流体を噴射する噴射手段を固定し
    て前記複合部材を移動する請求項10に記載の複合部材
    の分離方法。
  17. 【請求項17】 前記複合部材を回転させる請求項16
    に記載の複合部材の分離方法。
  18. 【請求項18】 前記複合部材の回転中心に前記噴射手
    段を向ける請求項17に記載の複合部材の分離方法。
  19. 【請求項19】 前記複合部材を回転可能に保持する請
    求項17に記載の複合部材の分離方法。
  20. 【請求項20】 前記固体の粒子を含む流体を前記複合
    部材に吹き付けた後に、固体の粒子を含まない流体を前
    記複合部材に吹き付ける工程を含む請求項1記載の複合
    部材の分離方法。
  21. 【請求項21】 前記固体の粒子は、常温で固体となる
    材料からなる請求項20に記載の複合部材の分離方法。
  22. 【請求項22】 第1の基板と第2の基板とを貼り合わ
    せて分離領域を有する複合部材を形成する工程、前記複
    合部材を前記分離領域において分離する分離工程、を含
    む貼り合わせ部材の製造方法において、 前記分離工程は、前記複合部材の側面に固体の粒子を含
    む流体を吹き付ける工程を含むことを特徴とする貼り合
    わせ部材の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1の基板は、前記分離領域とな
    る多孔質層と該多孔質層の上に形成された非多孔質層と
    を有する請求項22記載の貼り合わせ部材の製造方法。
  24. 【請求項24】 半導体基板の表面を多孔質化し、その
    上に非多孔質半導体層をエピタキシャル成長させて前記
    第1の基板を形成する請求項22記載の貼り合わせ部材
    の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第1の基板は、前記分離領域とな
    るイオン打ち込み層を内部に有する請求項22記載の貼
    り合わせ部材の製造方法。
  26. 【請求項26】 半導体基板にイオン打ち込みを行った
    後、前記第2の基板と貼り合わせる請求項22記載の貼
    り合わせ部材の製造方法。
  27. 【請求項27】 半導体基板にプラズマイオン打ち込み
    を行った後、室温にて前記第2の基板と貼り合わせる請
    求項22記載の貼り合わせ部材の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記複合部材の側面には凹部が形成さ
    れている請求項22記載の貼り合わせ部材の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記固体の粒子は、常温で液体又は気
    体となる材料からなる請求項22記載の貼り合わせ部材
    の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記固体の粒子は、氷又は樹脂である
    請求項22記載の貼り合わせ部材の製造方法。
  31. 【請求項31】 分離されて得られた前記貼り合わせ部
    材の表面を平滑化する工程を含む請求項22記載の貼り
    合わせ部材の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記固体の粒子を含む液体を前記複合
    部材に吹き付けた後に、固体の粒子を含まない流体を前
    記複合部材に吹き付ける工程を含む請求項22記載の貼
    り合わせ部材の製造方法。
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