JP2001176837A - 超臨界乾燥方法および装置 - Google Patents

超臨界乾燥方法および装置

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JP2001176837A JP35890999A JP35890999A JP2001176837A JP 2001176837 A JP2001176837 A JP 2001176837A JP 35890999 A JP35890999 A JP 35890999A JP 35890999 A JP35890999 A JP 35890999A JP 2001176837 A JP2001176837 A JP 2001176837A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 半導体装置形成における微細パターンを形成
するときに用いる超臨界乾燥におけるパターン倒れを、
従来より減少すること。 【解決手段】 基板101上に形成された所定のパター
ン101aを有するパターン層をアルコールに晒す第1
の工程と、パターン層にアルコールの液体が付着してい
る状態でパターン層を大気雰囲気では気体である物体の
液体に晒す第2の工程と、上記の物質が液体の状態を保
持する条件下でこの物質の液体を冷却してから、パター
ン層に付着しているアルコールの液体を上記の物質の液
体に溶解させてパターン層に上記の物質の液体が付着し
ている状態とする第3の工程と、パター層に付着してい
る上記の物質を超臨界状態とする第4の工程と、パター
ン層に付着している超臨界状態の物質を気化させる第5
の工程とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置形成に
おける微細パターンを形成するときに用いる超臨界乾燥
方法および装置に関し、特に微細パターンをリソグラフ
ィー技術で形成するときに用いる超臨界乾燥方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、MOSLSIの大規模化に伴い、
チップの大型化とともにLSI製造におけるパターンの
微細化が推進されており、今や線幅が100nmを切る
パターンが形成されるに至っている。そして、線幅が狭
くなると言うことは、結果的にアスペクト比(高さ/
幅)の大きなパターンを形成することになる。また、微
細なパターンを形成すると言うことは、エッチング加工
に用いる加工マスクとしてのレジストパターンも、必然
的に高アスペクト比にならざるを得ない。上記のレジス
トパターンは、有機材料であるレジストの膜をリソグラ
フィー技術で加工することにより形成できる。レジスト
の膜に露光を行うと、露光された領域の分子量や分子構
造が変化し、未露光の領域との間に現像液に対する溶解
性に差が発生するので、この差を利用した現像処理によ
りレジストの膜にパターンが形成できる。
【0003】上記の現像処理では、現像を続けていけ
ば、やがて未露光の領域も現像液に溶解し始めてパター
ンが消滅してしまうので、リンス液によるリンス処理を
行って現像を停止している。そして、最終的に、乾燥し
てリンス液を除去することで、加工マスクとしてのレジ
ストパターンがレジスト膜に形成できる。このような微
細パターン形成における乾燥時の大きな問題点として、
図11の断面図に示すようなパターン1101の倒れが
ある。
【0004】アスペクト比の大きい微細なレジストパタ
ーンは、現像を施した後でリンス洗浄,乾燥を経て形成
される。レジスト以外でもアスペクト比の大きな微細パ
ターンは形成される。例えば、レジストパターンをマス
クに基板をエッチングした後で、洗浄,リンス洗浄(水
洗),乾燥を経ると、高アスペクト比の基板パターンが
形成される。そして、リンス処理後の乾燥時にパターン
1101の倒れが生じるもので、この倒れる現象はパタ
ーン1101が高アスペクト比になるほど顕著になる。
【0005】上記のパターンが倒れる現象は、図12に
示すように、レジストや基板の乾燥時にパターン120
1の間に残ったリンス液1202と、外部の空気120
3との圧力差により働く曲げ力(毛細管力)1210に
よるものである。そして、毛細管力1210は、リンス
液1202とパターン1201との間での気液界面で生
じる表面張力に依存することが報告されている(文献:
アプライド・フィジクス・レターズ、66巻、2655
−2657頁、1995年)。
【0006】この毛細管力は、有機材料からなるレジス
トパターンを倒すだけでなく、無機材料であるシリコン
などのより丈夫なパターンをも歪める力を有しているた
め、上述したリンス液による表面張力の問題は重要とな
っている。この毛細管力による問題は、表面張力の小さ
なリンス液を用いて処理を行うようにすれば解決でき
る。たとえば、リンス液として水を用いた場合、水の表
面張力は約72dyn/cmだが、メタノールの表面張
力は約23dyn/cmなので、水を直接乾燥するより
も、水をエタノールに置換した後でエタノールを乾燥す
る方が、パターン倒れの程度は抑制される。
【0007】さらに、表面張力が20dyn/cmのパ
ーフロロカーボンを用い、パーフロロカーボン液でリン
ス液を置換してからパーフロロカーボンを乾燥させるよ
うにすれば、パターン倒れ抑制にはより効果的である。
しかしながら、表面張力の低いリンス液を用いればパタ
ーン倒れの発生を低減できるが、液体を用いている限り
はある程度の表面張力を持つためパターン倒れをなくす
ことはできない。パターン倒れの問題を解決するために
は、表面張力がゼロのリンス液を用いるか、リンス液を
表面張力がゼロの液体で置換した後で、置換した液体を
乾燥することが必要となる。
【0008】上記の表面張力がゼロの液体として超臨界
流体がある。超臨界流体は、臨界温度および臨界圧力を
超えた温度および圧力下の物質であり、液体に近い溶解
力を持つが、張力や粘度は気体に近い性質を示すもの
で、気体の状態を保った液体といえる。そして、超臨界
流体は、気液界面を形成しないため、表面張力はゼロに
なる。したがって、超臨界状態で乾燥すれば、表面張力
の概念はなくなるため、パターン倒れはなくなることに
なる。通常、超臨界流体としては、二酸化炭素が用いら
れている。二酸化炭素は、低い臨界点(7.3MPa,
31℃)であるとともに、化学的に安定であるため、臨
界流体としてすでに生物試料観察に用いられている。
【0009】従来、二酸化炭素の超臨界状態を用いた超
臨界乾燥は、次のようにして行われている。まず、液化
された二酸化炭素を予め所定の処理容器内に導入し、さ
らに排液を繰り返してリンス液を置換する。リンス液が
二酸化炭素に置換された後、処理容器を加熱して臨界点
以上の温度,圧力とすることで、容器内の液化二酸化炭
素を超臨界二酸化炭素とする。ここでは特に超臨界状態
となった二酸化炭素を流入・流出する動作は行っていな
い。最後に、微細なパターンに超臨界二酸化炭素のみが
付着している状態で、容器内を減圧し、超臨界二酸化炭
素を気化させて乾燥させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フォトリソ
グラフィ技術によるパターン形成のプロセスでは、一般
に、最後に基板を水洗してから乾燥させる場合が多い
が、水を直接二酸化炭素では置換できないため、比較的
二酸化炭素と混和しやすいエタノールで水を置換してか
ら超臨界乾燥を行うようにしていた。また、電子線レジ
ストの中には、n−プロパノールで現像後のリンスを行
うものもあり、この場合は、リンスの後リンス液を直接
液化二酸化炭素と置換するようにしていた。しかしなが
ら、混和しやすいといってもエタノールなどのアルコー
ルと二酸化炭素との溶解性は十分ではないため、置換に
時間がかかるという問題があった。また、処理時間を短
くしようとすると、部分的に置換できていない箇所が発
生することもあり、パターン倒れが発生してしまう場合
があった。
【0011】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたものであり、超臨界乾燥におけるパタ
ーン倒れを、従来より減少することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の超臨界乾燥方法
は、基板上に形成された所定のパターンを有するパター
ン層をアルコールに晒す第1の工程と、この第1の工程
の後、パターン層にアルコールの液体が付着している状
態でパターン層を大気雰囲気では気体である物質の液体
に晒す第2の工程と、この第2の工程の後、上記の物質
が液体の状態を保持する条件下でこの物質の液体を冷却
してから、パターン層に付着しているアルコールの液体
を上記の物質の液体に溶解させてパターン層に上記の物
質の液体が付着している状態とする第3の工程と、この
第3の工程の後、パターン層に付着している上記の物質
を超臨界状態とする第4の工程と、この第4の工程の
後、パターン層に付着している超臨界状態の物質を気化
させる第5の工程とを備えたものである。この発明によ
れば、第3の工程において、大気雰囲気では気体である
物質の液体を冷却するので、この物質の密度が高くなり
アルコールの溶解性が向上する。
【0013】上記の発明において、第3の工程では、上
記の物質の液体温度を低下させてから、この物質が液体
の状態を保持する条件下で液体に加わる圧力を変動さ
せ、上記の美質の液体が攪拌された状態とする。また、
上記の発明の第2の工程において、基板を冷却すること
で上記の物質の液体を冷却すれば、実際にアルコールが
付着しているパターン層周囲の上記物質の液体が冷却さ
れる。また、上記の発明において、上記の物質は二酸化
炭素であり、また、第2の工程では、上記の物質の液体
を10℃以下に冷却すればよい。また、全ての工程は、
同一の容器内で行うようにしてもよい。
【0014】本発明の超臨界乾燥装置は、処理対象基板
が内部に載置されて密閉可能な反応室と、反応室内に大
気雰囲気では気体である物質を供給する手段と、反応室
内の圧力を上記の物質が超臨界状態となる圧力まで加圧
制御する圧力制御手段と、反応室内の温度を所定の温度
に制御する温度制御手段と、処理対象基板を所定の温度
に制御する基板温度制御手段とを少なくとも備えたもの
である。この発明によれば、基板周囲の温度と反応室内
の他の領域との温度とが個別に制御される。また、上記
の発明において、超臨界状態は亜臨界状態も含む。
【0015】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図を
参照して説明する。 (実施の形態1)本実施の形態1の超臨界乾燥方法で
は、まず、図1Aに示すように、パターン101aが形
成された基板101を水102に浸漬して水洗した後、
図1Bに示すように、基板101をエタノール103に
浸漬し、パターン101a周囲に付着していた水をエタ
ノールに溶解させ、パターン101にエタノール103
が付着している状態とする。
【0016】つぎに、図1Cに示すように、基板101
を所定の密閉可能な容器である反応室(図示せず)内に
収容されている液化二酸化炭素104に浸漬し、パター
ン101a周囲に付着していたエタノールを液化二酸化
炭素に溶解させ、パターン101aに液化二酸化炭素1
04が付着している状態とする。すなわち、エタノール
を液化二酸化炭素で置換する。このとき、基板を液化二
酸化炭素に浸漬した後、容器内の圧力を7.5MPa程
度に保持した状態で、液化二酸化炭素104の温度を例
えば−5℃まで冷却して密度を高くする。このように、
液化二酸化炭素の密度を高くしておくことで、エタノー
ルとの相溶性が向上し、置換の時間を短縮することが可
能となり、また、エタノールが残るなどの置換不全を抑
制できる。
【0017】この後、基板101およびパターン101
a周囲の圧力を7.5MPaに保持した状態で、液化二
酸化炭素の温度を31℃として超臨界状態とし、図1D
に示すように、基板101が超臨界二酸化炭素105に
浸漬した状態とする。そして、超臨界二酸化炭素を気化
させれば、図1Eに示すように、パターン倒れのない状
態で、パターン101aが形成された基板101が乾燥
できる。なお、上記の超臨界状態は亜臨界状態も含むも
のとし、これに関しては以降も同様である。
【0018】ここで、液化二酸化炭素とアルコールの相
溶性に関して説明する。前述したように、例えば二酸化
炭素の超臨界状態を用いた超臨界乾燥では、パターン形
成における水洗の後、パターンに付着している水をアル
コールで置換してパターンにアルコールが付着している
状態とし、アルコールを液体状態や超臨界状態の二酸化
炭素で置換している。このアルコールと二酸化炭素との
置換において、アルコールと二酸化炭素の相溶性が問題
となるが、二酸化炭素の密度を高くして溶解性を向上さ
せることで、相溶性を向上させることができる。
【0019】例えば、二酸化炭素は熱膨張率が大きく、
図2に示すように、温度の変化とともに密度が大きく変
化する。図1Cに示したように、アルコールを液化二酸
化炭素で置換するときも、温度条件によって液化二酸化
炭素の密度は468〜1200g/Lの範囲で変化す
る。温度が31℃でも圧力を6MPa以上とすれば、二
酸化炭素は液化するが、このときの液化二酸化炭素の密
度は470g/L程度である。これに対し、同一の圧力
のままでも温度を15℃とすれば、液化二酸化炭素の密
度は2倍になる。
【0020】そして、図1Cに示したように、アルコー
ルを液化二酸化炭素で置換するとき、圧力7.5MPa
で液化二酸化炭素の温度20℃とした場合は置換に30
分要するが、同圧力で温度を15℃としたときは置換が
25分で行える。以上説明したように、液化二酸化炭素
の密度を高くしておくことで、アルコールの置換時間が
早くできる、すなわち、アルコールと液化二酸化炭素と
の相溶性が向上する。なお、液化二酸化炭素の密度は、
圧力を上昇させても高くできるが、図2からも明らかな
ように、液化二酸化炭素の温度を下げることで密度を上
昇させた方が効率がよい。
【0021】アルコールを液化二酸化炭素で置換する時
間を例えば20分以内で行うためには、液化二酸化炭素
の密度は最低でも900g/Lが必要で、好ましくは1
000g/Lは必要となる。この密度とするためには、
反応室内の圧力を7.5MPaとしたときは、液化二酸
化炭素の温度を10℃以下、好ましくは−10℃以下が
必要となる。液化二酸化炭素の温度は−10℃より下げ
ることができるが、凝固点(圧力7.5MPaのとき−
56.6℃)より下げると、固体の状態となるため用い
ることができない。
【0022】ところで、液化二酸化炭素の温度を下げる
と、液化二酸化炭素が収容されている反応室内に存在す
る水分が、反応室内壁に凝集し、つぎに示すように、レ
ジストパターンがパターン膨れを起こす。有機材料から
なるレジストパターンを、前述した超臨界乾燥方法で乾
燥する場合、超臨界乾燥を行う反応室内壁に水分が吸着
していると、この水分が超臨界流体を吸収してレジスト
膜内に拡散し、レジスト膜内に超臨界流体が閉じこめら
れてしまうことにある。レジスト膜内に超臨界流体が存
在した状態で超臨界乾燥を行うと、減圧時に膜内の超臨
界流体が急激に気化し、パターン膨れを発生させる。
【0023】したがって、例えば、初期には反応室内の
温度を、30℃として反応室内で結露などが起きない状
態とし、反応室内にアルコール処理をした基板を載置し
てから反応室内に液化二酸化炭素を導入し、反応室内が
液化二酸化炭素で充填されてから、液化二酸化炭素の温
度を下げるようにすればよい。このようにすることで、
反応室内への水分の侵入が抑制でき、パターン膨れが抑
制できる。また、反応室内が結露をしない温度状態で処
理対象の基板を反応室内に配置し、反応室を密閉した
後、加温するなどして水の溶解性を低下させた水分含有
量の少ない二酸化炭素をポンプ圧送により反応室内に導
入し、反応室内への水の混入を抑制するようにしてもよ
い。また、反応室を密閉した後、反応室内へ水分含有量
の少ない窒素やアルゴンなどのガスを導入し、水分を含
んでいる残留空気を反応室より排出させた後、液化二酸
化炭素を反応室内に導入するようにしてもよい。
【0024】以下、本発明の超臨界乾燥に関して、実施
例をもってより詳細に説明する。
【実施例】(実施例1)はじめに、第1の実施例につい
て説明する。まず、超臨界乾燥を行う超臨界乾燥装置に
関して説明する。超臨界乾燥装置は、図3に示すよう
に、処理対象の基板301が、超臨界乾燥が行われる密
閉可能な容器である反応室302内に固定されて処理さ
れる。反応室302には、ポンプユニット304を介し
て反応室302に接続される液化二酸化炭素のボンベ3
03とを備える。また、反応室302には、排出管30
5、および、ポンプユニット304と反応室302との
間にバルブ306が設けられている。反応室302は、
例えば、ステンレスで構成され、反応室302の壁厚は
20mm程度で、内径100mm程度の球形をしてい
る。
【0025】また、反応室302内の圧力を自動的に制
御する圧力制御バルブ307が、排出管305に設けら
れている。また、反応室302は、温度制御装置308
により内部の温度が制御されている。そして、反応室3
02の液流入側には、薬液供給部321が備えられ、ア
ルコールなどのリンス液が反応室302内に供給できる
構成となっている。この超臨界乾燥装置における超臨界
状態の形成に関して、二酸化炭素を例にとり説明する
と、まず、ボンベ303より供給される液化二酸化炭素
をポンプユニット304で反応室302内に圧送する。
そして、圧力制御バルブ307による排出状態の制御に
より反応室302内より排出される液化二酸化炭素の量
を制御し、反応室302内部の圧力を例えば7.5MP
a程度に制御する。この結果、反応室302では、圧送
された液化二酸化炭素が液体の状態で満たされる。
【0026】このとき、反応室302内にはポンプユニ
ット304により液化二酸化炭素が圧送され、また、圧
力制御バルブ307を介して反応室302内の液化二酸
化炭素が排出されている。反応室302内が液化二酸化
炭素で満たされた状態で、内圧を7.5MPaに保持し
たまま温度調節装置308により反応室302内の温度
を31℃以上に制御すれば、反応室302内の液化二酸
化炭素は超臨界状態となる。なお、超臨界二酸化炭素が
形成された状態で、ポンプユニット304による液化二
酸化炭素の圧送を停止し、かつバルブ304を閉じれ
ば、反応室302への二酸化炭素の供給が停止されて反
応室302内の圧力が減少するので、反応室302内の
超臨界二酸化炭素を気化させることができる。このと
き、反応室302内の温度は31℃以上に保持してお
く。
【0027】つぎに、上記の超臨界乾燥装置を用いた、
本実施例1の超臨界乾燥に関して説明する。まず、図4
Aに示すように、表面が(110)面であるシリコン基
板301表面を熱酸化して膜厚30nm程度に酸化膜4
01を形成し、次いで図4Bに示すように、酸化膜40
1上に薄いレジストパタン402を形成する。レジスト
パタン402は、公知のリソグラフィー技術を用い、3
0nm程度の幅のパターンを30nm間隔で形成した。
つぎに、レジストパタン402をマスクとして酸化膜4
01をドライエッチングした後レジストパタン402を
除去し、図4Cに示すように、シリコン基板301上
に、シリコン酸化物からなるマスクパターン401aを
形成する。
【0028】つぎに、図5Dに示すように、シリコン基
板301を水酸化カリウム水溶液403に浸漬し、マス
クパターン401aをマスクとしてシリコン基板301
表面をエッチングする。シリコン基板301の表面は
(110)面なので、水酸化カリウム水溶液403によ
るエッチングでは、シリコン基板301表面と垂直な方
向にしかエッチングが進行しない。したがって、図5D
に示すように、シリコン基板301上に、断面が縦長な
長方形のパターン404が形成できる。
【0029】パターン404の高さが150nm程度と
なったところで、図5Eに示すように、基板301を水
405に浸漬してエッチングを停止し、かつ、水洗し
た。つぎに、上記の水洗した基板301を、表面が乾燥
しないうちに、図3に示した反応室302内に導入して
密閉し、薬液供給部321よりエタノールを供給して反
応室302内をエタノールで満たす。この結果、図5F
に示すように、シリコン基板301がエタノール406
に浸漬される。そして、パターン404表面に残ってい
た水分をエタノール406で置換する。
【0030】つぎに、上記の反応室302内より窒素で
反応室302内の空気を置換しながらエタノールを排出
した後、基板301表面のエタノールが乾燥せずに十分
濡れた状態のうちに、反応室302内に液化二酸化炭素
を導入し、反応室302内を液化二酸化炭素で満たし、
反応室302内の圧力を7.5MPa程度に保持する。
そして、反応室302内の温度を温度調節装置308に
より−5℃に冷却する。このことにより、基板301上
のパターン404周囲のアルコールが、冷却された液化
二酸化炭素に溶解し、冷却した液化二酸化炭素によりア
ルコールが置換される。この置換を10分程度続けるこ
とで、図5Gに示すように、パターン404周囲は液化
二酸化炭素に晒された状態となる。
【0031】この後、反応室302内の圧力を7.5M
Pa程度に保持したまま、温度調節装置308により反
応室301内の温度を35℃とし、図5Hに示すよう
に、パターン404の周囲を超臨界二酸化炭素408と
した。反応室301内の二酸化炭素を超臨界状態とした
後、反応室302内への二酸化炭素の供給を停止し、反
応室内の温度を35℃に保持したまま、反応室302内
より超臨界二酸化炭素を排出した。この排出により、反
応室302内の圧力は低下して超臨界二酸化炭素は気化
し、図5Iに示すように、パターン倒れのない状態で、
シリコン基板301上に、幅約30nm高さ150nm
の微細なシリコンのパターン404が形成された。
【0032】上記の超臨界二酸化炭素の排出は、約1リ
ットル/minの速度で排出し、反応室内の圧力が0.
25MPa/minの速度で降下する状態とした。な
お、超臨界二酸化炭素の反応室からの排出量を2段階と
することで、排出時間を短縮することができる。反応室
から超臨界二酸化炭素を排出するとき、一度に多く排出
して大きな圧力変化を生じさせると、パターン倒れが発
生してしまう。このため、通常では、約1リットル/m
inの速度で排出し、急激な圧力変化が発生しないよう
にしている。しかしながら、例えば反応室内の圧力が
7.5〜5MPaの範囲では、0.25MPa/min
の速度で圧力が降下するようにし、5MPa〜大気圧の
範囲では、0.5MPa/minの速い速度で圧力が降
下するようにすれば、パターンへの影響を少なくすると
ともに、排出時間を短縮できる。
【0033】(実施例2)以下、図3の超臨界乾燥装置
を用いた、本実施例2の超臨界乾燥に関して説明する。
まず、本実施例2で用いる超臨界乾燥装置に関して説明
する。この超臨界乾燥装置は、図6に示すように、図3
に示した超臨界乾燥装置に、新たに基板温度調節装置3
09と、基板温度調節装置309により基板301など
の上部の温度を可変する基板台310とを備えるように
した。他の構成は図3と同様である。この超臨界乾燥装
置では、例えば、反応室302内を満たしている液化二
酸化炭素を冷却するとき、基板301近辺の液化二酸化
炭素の温度を迅速に所定の温度、例えば−5℃となるよ
うにしたものである。この超臨界乾燥装置では、内部の
圧力を7.5Paなど非常に高い状態とするため、反応
室302を高圧に耐えられるように肉厚の構造としてい
る。したがって、反応室302全体の温度を可変しよう
とすると、所望の温度となるまでに多くの時間が必要と
なる。
【0034】ところで、前述したように、液化二酸化炭
素の温度を例えば−5℃と低温にする理由は、基板上に
形成されているパターンに付着しているアルコールが、
より容易に液化二酸化炭素に溶解する状態とすることに
ある。したがって、反応室内の液化二酸化炭素全域が低
温となっている必要はなく、基板301の周囲の液化二
酸化炭素が所定の低温状態となっていればよい。基板3
01周囲の液化二酸化炭素の温度を低温にする場合は、
反応室302全体の温度を低温にする場合に比較して、
多くの時間を必要としない。
【0035】図6の超臨界乾燥装置では、基板温度調節
装置309により温度を可変できる基板台310を備え
るようにし、基板台310上に載置される基板301と
ともに、基板301周囲の流体の温度を、例えば−5℃
と制御できるようにした。この結果、図6の超臨界乾燥
装置では、基板301周囲の流体の温度は、所望の温度
に迅速に制御することが可能となる。この結果、図6の
超臨界乾燥装置では、図3の超臨界乾燥装置に比較し
て、より迅速にアルコールから液化二酸化炭素への置換
が行える。
【0036】つぎに、図6の超臨界乾燥装置を用いた、
本実施例2の超臨界乾燥に関して説明する。まず、図7
Aに示すように、シリコン基板301上に塗布形成した
ZEP−520(日本ゼオン製)からなる電子線レジス
ト薄膜701に、電子線を露光して所望のパターンの潜
像を形成する。次いで、シリコン基板301を反応室3
02(図6)内に配置して密閉し、この反応室内にキシ
レンを導入することで、図7Bに示すように、シリコン
基板301をキシレンからなる現像液702に浸漬して
現像し、シリコン基板301上にレジストパターン70
1aを形成する。レジストパターン701aは、幅30
nmで高さ150nmに形成し、また隣のパターンとの
間隔を30nmに形成した。
【0037】つぎに、反応室302内のキシレンを排出
し、基板がキシレンで十分濡れた状態の内に新たに2−
プロパノールを導入し、図7Cに示すように、シリコン
基板301を2−プロパノールからなるリンス703に
浸漬して現像を停止させた。次いで、反応室302を密
閉した状態のまま、液化二酸化炭素を導入することで反
応室302内よりリンスを排出して液化二酸化炭素と入
れ替え、かつ反応室302内の圧力を7.5MPaと
し、反応室302内が液化二酸化炭素で充填された状態
とする。したがって、シリコン基板301は、濡れた状
態のまま2−プロパノールに晒された状態から液化二酸
化炭素に晒された状態となる。そして、温度調節装置3
08により反応室302内の温度を10℃に設定し、加
えて、基板温度調節装置309により基板台310の温
度を−5℃に設定し、これらの状態を10分間保持す
る。
【0038】上記のことにより、基板周囲の液化二酸化
炭素は迅速に−0.5℃に冷却されて密度が高くなり、
2−プロパノールの溶解性が向上し、基板上に形成され
ているパターン周囲に残っている2−プロパノールが、
より迅速に液化二酸化炭素に置換される。この結果、図
7Dに示すように、シリコン基板301およびパターン
701a周囲は、冷却された液化二酸化炭素704で満
たされた状態となる。この後、ポンプユニット304に
よる液化二酸化炭素の送出圧力、圧力制御バルブ307
による反応室302からの二酸化炭素の排出量、温度調
節装置308,基板温度調節装置309による反応室3
02内の温度をそれぞれ調節し、反応室302内の圧力
を8MPa、反応室302内の温度を35℃とした。
【0039】この結果、反応室302内の二酸化炭素は
超臨界状態となり、図7Eに示すように、シリコン基板
301およびパターン701a周囲は、超臨界二酸化炭
素705で満たされた状態となる。そして、反応室30
2内の二酸化炭素を超臨界状態とした後、反応室302
内の超臨界二酸化炭素を0.5リットル/minの速度
で排出し、反応室302内の圧力を低下させて超臨界二
酸化炭素を気化させて乾燥した。この結果、図7Fに示
すように、微細なレジストパターン701aが形成され
たシリコン基板301が、パターン倒れのない状態で乾
燥された。また、超臨界二酸化炭素の排出は、超臨界二
酸化炭素の排出速度を0.5リットル/minとするこ
とで、反応室内の圧力変化を緩やかなものとし、急激な
圧力変化によるパターン倒れを抑制した。
【0040】(実施の形態2)上記実施の形態1では、
超臨界流体として用いる物質の液体でアルコールを置換
するとき、液体の密度を高くすることでアルコールとの
相溶性を向上させ、置換をより早くより確実に行うよう
にしたが、この置換のときに、圧力を変化させて、上記
の置換をより迅速に行うようにしてもよい。例えば、図
7Cから図7Dへの段階で、反応室内の圧力を8MPa
と4.5MPaの間で急激に可変させることで、反応室
内の液化二酸化炭素を攪拌した状態とすることができ、
アルコールとの置換をより迅速に行うことができる。ま
た、液化二酸化炭素の攪拌の程度は圧力の変化の幅を大
きくすればより効果的である。図2の状態図から明らか
なように、温度が低い方が、液体である圧力範囲が広い
ので、圧力の変化を大きく取るためには温度が低い方が
よい。
【0041】(実施例3)より詳細に説明すると、本実
施例3でも、図6の超臨界乾燥装置を用い、図7に示す
工程により超臨界乾燥を行う。まず、図7Aに示すよう
に、シリコン基板301上に塗布形成したZEP−52
0(日本ゼオン製)からなる電子線レジスト薄膜701
に、電子線を露光して所望のパターンの潜像を形成す
る。次いで、シリコン基板301を反応室302(図
3)内に配置して密閉し、反応室302内にキシレンを
導入することで、図7Bに示すように、シリコン基板3
01をキシレンからなる現像液702に浸漬して現像
し、シリコン基板301上にレジストパターン701a
を形成する。レジストパターン701aは、幅30nm
で高さ150nmに形成し、また隣のパターンとの間隔
を30nmに形成した。
【0042】つぎに、反応室302内のキシレンを排出
し、基板がキシレンで十分濡れた状態の内に新たに2−
プロパノールを導入することで、図7Cに示すように、
シリコン基板301を2−プロパノールからなるリンス
703に浸漬して現像を停止させた。以上のことは、実
施例2と同様である。次いで、本実施例3では、反応室
302を密閉した状態のまま、液化二酸化炭素を反応室
302内に導入することで反応室302内よりリンスを
排出して液化二酸化炭素と入れ替え、かつ反応室302
内の圧力を8MPaとし、反応室302内が液化二酸化
炭素で充填された状態とする。したがって、シリコン基
板301は、濡れた状態のまま2−プロパノールに晒さ
れた状態から液化二酸化炭素に晒された状態となる。そ
して、温度調節装置308により反応室302内の温度
を10℃に設定した。なお、本実施例3では、基板温度
調節装置309により基板台310の温度を−5℃に設
定する必要はない。
【0043】そして、本実施例3では、反応室302内
への二酸化炭素の供給(圧送)は継続した状態で、圧力
制御バルブ307の制御により反応室302内の液化二
酸化炭素の排出量を瞬時に増大して反応室302内の圧
力を5MPaまで低下させる。液化二酸化炭素の排出量
の増大を、例えば1秒程度と瞬間的に行い、この後すぐ
に元の制御状態とすることで、反応室302内の圧力は
8MPaに上昇させる。上記の、圧力降下と圧力上昇と
を3回繰り返すことで、反応室内の液化二酸化炭素が攪
拌された状態とできる。そして、この攪拌された状態と
することで、基板上に形成されているパターン周囲の2
−プロパノールを、より効率的に液化二酸化炭素へ置換
できる。
【0044】この結果、この実施例3においても、図7
Dに示すように、シリコン基板301およびパターン7
01a周囲は、冷却された液化二酸化炭素704で満た
された状態となる。この後、ポンプユニット304によ
る液化二酸化炭素の送出圧力、圧力制御バルブ307に
よる反応室302からの二酸化炭素の排出量、温度調節
装置308,基板温度調節装置309による反応室30
2内の温度をそれぞれ調節し、反応室302内の圧力を
8MPa、反応室302内の温度を35℃とした。
【0045】この結果、反応室302内の二酸化炭素は
超臨界状態となり、図7Eに示すように、シリコン基板
301およびパターン701a周囲は、超臨界二酸化炭
素705で満たされた状態となる。そして、反応室30
2内の二酸化炭素を超臨界状態とした後、温度を35℃
に保持したまま反応室302内の超臨界二酸化炭素を
0.5リットル/minの速度で排出し、反応室302
内の圧力を低下させて超臨界二酸化炭素を気化させて乾
燥した。この結果、図7Fに示すように、微細なレジス
トパターン701aが形成されたシリコン基板301
が、パターン倒れのない状態で乾燥できた。
【0046】なお、超臨界乾燥に用いる超臨界乾燥装置
は、図3,図6に示した超臨界乾燥装置に限るものでは
ない。例えば、図8に示す超臨界乾燥装置を用いるよう
にしてもよい。図8の超臨界乾燥装置の構成に関して簡
単に説明すると、まず、反応室801内に基板802が
保持され、液化二酸化炭素のボンベ803が、ポンプユ
ニット804および並列に接続された加熱手段805と
冷却手段806を介し、反応室801に接続されてい
る。また、反応室801には、排出管807も設けられ
ている。排出管807には、流量計808と圧力調整器
809が接続されている。また、加熱手段805および
冷却手段806の排出側にはバルブ811およびバルブ
812が設けられ、また、反応室801のボンベ803
側にはバルブ813が設けられ、反応室801の排出管
807側にはバルブ814が設けられている。そして、
反応室801には、反応室801内の温度を制御する温
度調整装置821が設けられている。
【0047】また、図8の超臨界乾燥において、図9に
示すように、加熱手段905で処理した超臨界二酸化炭
素を、冷却手段806で冷却して液化二酸化炭素とする
構成としてもよい。なお、図9において、同一符号で示
した他の部分は、図8と同様である。また、図10に示
すように、まず、反応室801へ液化二酸化炭素を導入
するときは、単にポンプユニット804で加圧すること
で、ボンベ803から液化二酸化炭素のままで反応室8
01に導入する。また、反応室801へ超臨界二酸化炭
素を導入するときは、加熱手段805で液化二酸化炭素
を加熱し、超臨界状態になりやすい状態で液化二酸化炭
素を反応室801に導入する。そして、圧力調整器80
8の制御で反応室801内の圧力を調整することで、導
入された液化二酸化炭素を超臨界二酸化炭素の状態とし
てもよい。
【0048】また、図10の超臨界乾燥装置で、加熱手
段805で加熱することで超臨界状態となった二酸化炭
素を導入し、温度調節装置821による反応室801内
の温度調整により、導入された超臨界二酸化炭素を液化
二酸化炭素とするようにしてもよい。この場合、液化に
時間がかかるものの、上述の場合と同様の効果が得られ
る。なお、図10においても、同一符号で示した他の部
分は、図8と同様である。そして、図8〜図10の超臨
界乾燥装置においても、図6に示した基板温度調節装置
などの、処理対象の基板の温度を例えば−5℃に制御す
る機構を備えるようにしてもよい。また、図3に示した
ように、反応室内に他の薬液を供給する構成を付加して
もよいことは言うまでもない。
【0049】また、上記の実施例1では、シリコンのパ
ターンを乾燥する場合を例にとり説明したが、これに限
定されるものではなく、化合物半導体などのパターンに
ついても同様に適用できる。また、上記実施例2で用い
たレジストパターンに限るものではなく、他の高分子材
料からなるパターンであっても適用できる。さらには、
超臨界流体も二酸化炭素に限定されるものではなく、エ
タンやプロパンなどの無極性な物質の超臨界流体を用い
るようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、基板
上に形成された所定のパターンを有するパターン層をア
ルコールに晒す第1の工程と、この第1の工程の後、パ
ターン層にアルコールの液体が付着している状態でパタ
ーン層を大気雰囲気では気体である物質の液体に晒す第
2の工程と、この第2の工程の後、上記の物質が液体の
状態を保持する条件下でこの物質の液体を冷却してか
ら、パターン層に付着しているアルコールの液体を上記
の物質の液体に溶解させてパターン層に上記の物質の液
体が付着している状態とする第3の工程と、この第3の
工程の後、パターン層に付着している上記の物質を超臨
界状態とする第4の工程と、この第4の工程の後、パタ
ーン層に付着している超臨界状態の物質を気化させる第
5の工程とを備えるようにした。この発明によれば、第
3の工程において、大気雰囲気では気体である物質の液
体を冷却するので、この物質の密度が高くなりアルコー
ルの溶解性が向上するので、アルコールと超臨界流体と
なる物質の液体との置換がより効率的に行え、超臨界乾
燥におけるパターン倒れが、従来より減少するようにな
る。
【0051】またこの発明では、処理対象基板が内部に
載置されて密閉可能な反応室と、反応室内に大気雰囲気
では気体である物質を供給する手段と、反応室内の圧力
を上記の物質が超臨界状態となる圧力まで加圧制御する
圧力制御手段と、反応室内の温度を所定の温度に制御す
る温度制御手段と、処理対象基板を所定の温度に制御す
る基板温度制御手段とを少なくとも備えるようにした。
この結果、基板を冷却することで上記の物質の液体を冷
却することができ、実際にアルコールが付着しているパ
ターン層周囲の上記物質の液体を、より迅速に冷却する
ことが可能となる。したがって、実際にアルコールの置
換を行う領域の超臨界流体となる物質の密度を迅速に高
くでき、アルコールの溶解性を向上させることができる
ので、アルコールと超臨界流体となる物質の液体との置
換がより効率的に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における超臨界乾燥方
法を説明する工程図である。
【図2】 二酸化炭素の状態図である。
【図3】 本発明の実施例で用いる超臨界乾燥装置の構
成を示す構成図である。
【図4】 本発明の実施例1における超臨界乾燥方法を
説明する工程図である。
【図5】 図4に続く、本発明の実施例1における超臨
界乾燥方法を説明する工程図である。
【図6】 本発明の実施例で用いる超臨界乾燥装置の他
の構成を示す構成図である。
【図7】 本発明の実施例2における超臨界乾燥方法を
説明する工程図である。
【図8】 本発明の実施例で用いる超臨界乾燥装置の他
の構成を示す構成図である。
【図9】 本発明の実施例で用いる超臨界乾燥装置の他
の構成を示す構成図である。
【図10】 本発明の実施例で用いる超臨界乾燥装置の
他の構成を示す構成図である。
【図11】 微細パターンのパターン倒れの状態を示す
断面図である。
【図12】 微細パターンの間にリンス液がある状態を
示す断面図である。
【符号の説明】
101…基板、101a…パターン、102…水、10
3…エタノール、104…液化二酸化炭素、105…超
臨界二酸化炭素。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された所定のパターンを有
    するパターン層をアルコールに晒す第1の工程と、 この第1の工程の後、前記パターン層に前記アルコール
    の液体が付着している状態で前記パターン層を大気雰囲
    気では気体である物質の液体に晒す第2の工程と、 この第2の工程の後、前記物質が液体の状態を保持する
    条件下でこの物質の液体を冷却してから、前記パターン
    層に付着しているアルコールの液体を前記物質の液体に
    溶解させて前記パターン層に前記物質の液体が付着して
    いる状態とする第3の工程と、 この第3の工程の後、前記パターン層に付着している物
    質を超臨界状態とする第4の工程と、 この第4の工程の後、前記パターン層に付着している超
    臨界状態の物質を気化させる第5の工程とを少なくとも
    備えたことを特徴とする超臨界乾燥方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超臨界乾燥方法におい
    て、 前記第3の工程では、前記物質の液体温度を低下させて
    から、前記物質が液体の状態を保持する条件下で前記液
    体に加わる圧力を変動させることを特徴とする超臨界乾
    燥方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の超臨界乾燥方法
    において、 前記第2の工程において、前記基板を冷却することで前
    記物質の液体を冷却することを特徴とする超臨界乾燥方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか1項に記載の超臨
    界乾燥方法において、 前記物質は二酸化炭素であることを特徴とする超臨界乾
    燥方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超臨界乾燥方法におい
    て、 前記第2の工程では、前記物質の液体を10℃以下に冷
    却することを特徴とする超臨界乾燥方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか1項に記載の超臨
    界乾燥方法において、 前記全ての工程は、同一の容器内で行うことを特徴とす
    る超臨界乾燥方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項に記載の超臨
    界乾燥方法において、 前記超臨界状態は亜臨界状態を含むことを特徴とする超
    臨界乾燥方法。
  8. 【請求項8】 処理対象基板が内部に載置されて密閉可
    能な反応室と、 前記反応室内に大気雰囲気では気体である物質を供給す
    る手段と、 前記反応室内の圧力を前記物質が超臨界状態となる圧力
    まで加圧制御する圧力制御手段と、 前記反応室内の温度を所定の温度に制御する温度制御手
    段と、 前記処理対象基板を所定の温度に制御する基板温度制御
    手段とを少なくとも備えたことを特徴とする超臨界乾燥
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の超臨界乾燥装置におい
    て、 前記超臨界状態は亜臨界状態を含むことを特徴とする超
    臨界乾燥装置。
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