JP2001176009A - 磁気パターンの読取装置、読取方法、および、情報記録媒体 - Google Patents

磁気パターンの読取装置、読取方法、および、情報記録媒体

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JP2001176009A
JP2001176009A JP35195899A JP35195899A JP2001176009A JP 2001176009 A JP2001176009 A JP 2001176009A JP 35195899 A JP35195899 A JP 35195899A JP 35195899 A JP35195899 A JP 35195899A JP 2001176009 A JP2001176009 A JP 2001176009A
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JP
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magnetic
signals
magnetic pattern
section
flux density
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JP35195899A
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English (en)
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Tadashi Inakoshi
忠 稲越
Toshiaki Koike
利明 小池
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気パターンの読取装置、読取方法、およ
び、情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 本発明の磁気パターンの読取装置101
は、測定部102と、複数の増幅部103と、選択出力
部104と、を備える。測定部102は、磁気インクに
より印刷された磁気パターンの磁束を測定し、当該磁束
に対応する信号を出力する。複数の増幅部103の増幅
率は互いに異なり、出力された信号をそれぞれ増幅す
る。選択出力部104は、それぞれ増幅された複数の信
号のいずれかを選択して出力する。測定部102の測定
結果を複数の増幅部103が並列に増幅し、増幅した信
号からいずれかを吟味選択する。あるいは、増幅した信
号を所定の区間に区切って、区間ごとに信号を吟味選択
する。信号がダイナミックレンジに対し飽和しない限
り、もっとも大きな増幅率で増幅された信号を選択する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気パターンの読
取装置、読取方法、および、これらを実現するプログラ
ムを記録したコンピュータ読取可能な情報記録媒体に関
する。
【0002】特に、さまざまな磁気的特性を有する磁気
インクによりMICR(Magnetic Ink Character Recog
nition)文字やMICR記号(以下適宜まとめて「MI
CR文字」という。)を認識するために読み取るのに好
適な磁気パターンの読取装置、読取方法、および、これ
らを実現するプログラムを記録したコンピュータ読取可
能な情報記録媒体に関する。
【0003】
【従来の技術】従来からたとえば、パーソナルチェック
などにMICR文字を印刷し、これを認識するような磁
気認識装置が用いられている。図1に、MICR文字が
印刷されたパーソナルチェックの印刷例を示す。図中の
下部に印刷された「記号 012345678 記号
空白 9012 記号 3456789 記号 空白0
123 空白 記号 4567890123 記号」の
列がMICR文字で印刷された部分である。
【0004】MICR文字については、ANSI X9.27 - 1
995、ISO 1004 Information processing - Magnetic in
k character recognition - Print Specifications、J
ISX9002−1980 磁気インキ文字読取用字体及
び印字仕様(E13B)などによって規格が定められて
いる。MICR文字の形状や、その磁気特性、特に、M
ICR文字を磁気ヘッドで読み取った場合の磁気の波形
の形状は、CMC7規格もしくはE13B規格などによ
って定められている。
【0005】一方、レーザープリンタ用に、MICR文
字用の磁気インクを含むトナーが提供されている。ま
た、インクジェットプリンタや熱転写型プリンタでも同
様のインクが提供されている。このようなトナーやイン
クを利用すれば、ユーザは、安価な民生用プリンタを用
いてMICR文字をパーソナルチェックなどの用紙に印
刷することができる。
【0006】かつては、所定の規格に合わせた専用のオ
フセット印刷装置によってMICR文字が印刷されてい
たが、今日では、さまざまなDPI(dot per inch)の
安価な民生用プリンタによってMICR文字が印刷され
るようになってきている。
【0007】所定の規格は、MICR文字の残留磁束の
強弱によって各文字を特徴付けている(いわゆる磁石方
式)一方で、所定の磁界をかけた場合の相互誘導変化に
よって各文字を読み取る(いわゆるバイアス方式)装置
も普及している。
【0008】このように、MICR文字の印刷と、その
認識の技術は、今後とも広く普及し、これに関連する技
術は、ますます重要な意義を有するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、さまざ
まなDPIの民生用プリンタによってMICR文字の印
刷が行なわれるようになるにしたがい、以下のような問
題が発生するようになった。
【0010】すなわち、さまざまな磁気インクが民生用
として用いられるようになるにしたがい、磁気インクの
磁気特性にばらつきが出るようになった。
【0011】特に、磁気インクの磁性体特性がさまざま
となるにしたがい、特にバイアス方式での磁気パターン
の読み取りで相互誘導変化が様々となり、結果、出力に
差が生じるおそれがある、という問題が生じていた。
【0012】図2は、このような問題が生じるインクの
磁性体磁気特性を示す説明図である。図2に示すグラフ
は、「旧インク」(従来から用いられていたオフセット
印刷用磁気インク)と「レーザー印字」(近年用いられ
るようになったレーザープリンタのトナー用磁気イン
ク)という2種類の磁気インクのヒステリシス曲線を示
す。
【0013】磁石方式では、残留磁束を検出するため、
2種類の磁気インクでも値の違いは小さいが、バイアス
方式では、所定の磁界にかけた場合の相互誘導変化を検
出するため、両者の値の違いが大きくなってしまってい
る。
【0014】磁気読取では、磁気ヘッドが読み取った磁
気パターンの電気信号を増幅器で増幅するが、「旧イン
ク」用に増幅率を調整しておいた場合に、「レーザー印
字」の磁気インクの磁気パターンを読み取ろうとして
も、相互誘導変化の値が大きくなりすぎ、信号がダイナ
ミックレンジに対し 飽和してしまう、という問題が生
じていた。
【0015】また、MICR文字を構成する線の太さ
が、プリンタのDPIに適合しない場合には、印刷され
たMICR文字の線の太さや文字間隔にばらつきが発生
する。このばらつきが相関性をもって、磁気パターンの
残留磁束密度または相互誘導変化にもばらつきが生じ、
認識精度が落ちてしまう、という問題が生じていた。
【0016】一方で、磁気ヘッドの読取動作には時間が
かかるため、できるだけ読取動作の回数を少なくした
い、という要望は大きい。
【0017】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたもので、磁気パターンの読取装置、読取方法、お
よび、これらを実現するプログラムを記録したコンピュ
ータ読取可能な情報記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0018】特に、さまざまな磁気的特性を有する磁気
インクによりMICR文字を認識するために読み取るの
に好適な磁気パターンの読取装置、読取方法、および、
これらを実現するプログラムを記録したコンピュータ読
取可能な情報記録媒体を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示す
る。
【0020】本発明の磁気パターンの読取装置は、測定
部と、複数の増幅部と、選択出力部と、を備える。
【0021】測定部は、磁気インクにより印刷された磁
気パターンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度
に対応する信号を出力する。
【0022】複数の増幅部の増幅率は互いに異なり、出
力された信号をそれぞれ増幅する。
【0023】選択出力部は、それぞれ増幅された複数の
信号のいずれかを選択して出力する。
【0024】本発明の磁気パターンの読取装置は、測定
部と、複数の増幅部と、記憶部と、設定部と、選択出力
部と、を備える。
【0025】測定部は、磁気インクにより印刷された磁
気パターンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度
に対応する信号を出力する。
【0026】複数の増幅部の増幅率は互いに異なり、出
力された信号をそれぞれ増幅する。
【0027】記憶部は、それぞれ増幅された複数の信号
のデータ列を記憶する。
【0028】設定部は、記憶された複数の信号のデータ
列を区切る1つ以上の区間を設定する。
【0029】選択出力部は、設定された1つ以上の区間
ごとに、記憶された複数の信号のデータ列のいずれかを
選択して出力する。
【0030】また、本発明の磁気パターンの読取装置の
設定部は、記憶された複数の信号のデータ列のそれぞれ
について、あらかじめ定められたデータ値範囲に含まれ
る区間を検索し、当該検索された区間の共通区間内に当
該1つ以上の区間の境界を設定するように構成すること
ができる。
【0031】また、本発明の磁気パターンの読取装置の
測定部は当該磁気パターンに磁界を印加した場合の相互
誘導変化を測定するように構成することができる。
【0032】また、本発明の磁気パターンの読取装置に
おいて、当該磁気パターンは、MICR文字またはMI
CR記号であるように構成することができる。
【0033】本発明の磁気パターンの読取方法は、測定
工程と、増幅工程と、選択出力工程と、を備える。
【0034】測定工程では、磁気インクにより印刷され
た磁気パターンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束
密度に対応する信号を出力する。
【0035】増幅工程では、出力された信号を複数の互
いに異なる増幅率で増幅する。
【0036】選択出力工程では、増幅された複数の信号
のいずれかを選択して出力する。
【0037】本発明の磁気パターンの読取方法は、測定
工程と、増幅工程と、記憶工程と、設定工程と、選択出
力工程と、を備える。
【0038】測定工程では、磁気インクにより印刷され
た磁気パターンの残留磁束密度を測定し、当該に残留磁
束密度対応する信号を出力する。
【0039】増幅工程では、出力された信号を複数の互
いに異なる増幅率で増幅する。
【0040】記憶工程では、増幅された複数の信号のデ
ータ列を記憶する。
【0041】設定工程では、記憶された複数の信号のデ
ータ列を区切る1つ以上の区間を設定する。
【0042】選択出力工程では、設定された1つ以上の
区間ごとに、記憶された複数の信号のデータ列のいずれ
かを選択して出力する。
【0043】また、本発明の磁気パターンの読取方法の
設定工程は、記憶された複数の信号のデータ列のそれぞ
れについて、あらかじめ定められたデータ値範囲に含ま
れる区間を検索し、当該検索された区間の共通区間内に
当該1つ以上の区間の境界を設定するように構成するこ
とができる。
【0044】また、本発明の磁気パターンの読取方法の
測定工程は、当該磁気パターンに磁界を印加した場合の
相互誘導変化を測定するように構成することができる。
【0045】また、本発明の磁気パターンの読取方法に
おいて、当該磁気パターンは、MICR文字またはMI
CR記号であるように構成することができる。
【0046】本発明の磁気パターンの読取装置、およ
び、読取方法を実現するプログラムをコンパクトディス
ク、フロッピーディスク、ハードディスク、光磁気ディ
スク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体
メモリなどの情報記録媒体に記録することができる。
【0047】本発明の情報記録媒体に記録されたプログ
ラムを、磁気パターンの読取装置が備えるCPU(Cent
ral Processing Unit;中央処理ユニット)などの制御
装置で実行することにより、上記の磁気パターンの読取
装置、および、読取方法を実現することができる。
【0048】また、これらの装置とは独立して、本発明
のプログラムを記録した情報記録媒体を配布、販売する
ことができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を説明
する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのも
のであり、本願発明の範囲を制限するものではない。し
たがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要
素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用するこ
とが可能であるが、これらの実施形態も本願発明の範囲
に含まれる。
【0050】(第1の実施形態)図3は、本発明の磁気
パターンの読取装置の第1の実施形態の概要構成を示す
説明図である。以下、図3を参照して、本発明の磁気パ
ターンの読取装置の第1の実施形態の概要構成について
説明する。
【0051】本発明の磁気パターンの読取装置101
は、測定部102と、複数の増幅部103と、選択出力
部104と、を備える。
【0052】測定部102は、磁気インクにより印刷さ
れた磁気パターンの磁残留磁束密度または相互誘導変化
(以下磁束)を測定し、当該磁束に対応する信号を出力
する。
【0053】複数の増幅部103の増幅率は互いに異な
り、出力された信号をそれぞれ増幅する。
【0054】選択出力部104は、それぞれ増幅された
複数の信号のいずれかを選択して出力する。
【0055】(第2の実施形態)図4は、本発明の磁気
パターンの読取装置の第2の実施形態の概要構成を示す
説明図であり、図3に示す要素と同じ機能を有する要素
には同じ符号を付してある。以下、図4を参照して、本
発明の磁気パターンの読取装置の第1の実施形態の概要
構成について説明する。
【0056】本発明の磁気パターンの読取装置101
は、測定部102と、複数の増幅部103と、記憶部2
11と、設定部212と、選択出力部104と、を備え
る。
【0057】測定部102は、磁気インクにより印刷さ
れた磁気パターンの磁束を測定し、当該磁束に対応する
信号を出力する。
【0058】複数の増幅部103の増幅率は互いに異な
り、出力された信号をそれぞれ増幅する。
【0059】記憶部211は、それぞれ増幅された複数
の信号のデータ列を記憶する。
【0060】設定部212は、記憶された複数の信号の
データ列を区切る1つ以上の区間を設定する。
【0061】選択出力部104は、設定された1つ以上
の区間ごとに、記憶された複数の信号のデータ列のいず
れかを選択して出力する。
【0062】図4に示す磁気パターンの読取装置101
は、図3に示す磁気パターンの読取装置101の詳細な
実施形態の一例と考えることができる。
【0063】図5は、図3、図4に示すブロック構成図
を概要構成とする磁気パターンの読取装置101を現実
のハードウェアで実現する場合の概要構成を示すブロッ
ク構成図である。磁気パターンの読取装置101のCP
U 301は、読取装置の各部を制御する。
【0064】紙送り装置302は、MICR文字が印刷
された用紙、たとえばパーソナルチェックを磁気ヘッド
303に対して相対的に移動させる。
【0065】磁気ヘッド303が読み取った磁束は、複
数の増幅回路304で増幅される。さらに、複数の増幅
回路304のそれぞれ接続された複数のA/D(Analog
/Digital;アナログ/ディジタル)変換器306が、磁
束をそれぞれディジタル信号に変換し、CPU 301
に送る。
【0066】本発明では、増幅回路304とA/D変換
器306の組が複数ある点に特徴がある。これらの増幅
回路304の増幅率は互いに異なるように設定する。
【0067】CPU 301が受け取った磁束のディジ
タル信号のデータ列は、RAM 307に記憶される。
【0068】RAM 307に記憶された値は、CPU
301によって吟味され、認識に適したデータ列は、
どれかを選択して、読取結果とする。
【0069】選択の手法については、以下のようなもの
が採用できる。これらの詳細については、後述する。
【0070】・磁気ヘッドが1行読み取るごとに、複数
の増幅器からのデータ列からいずれかを選択し、選択し
たデータ列全体を読取結果とする。
【0071】・磁気ヘッドが読み取ったある1行の増幅
器からのデータを複数の区間に区切り、区間ごとにいず
れのデータ列を選択するか吟味する。
【0072】以降は、磁気パターンの読取結果とこの値
とROM 308に記憶された磁気パターンとを比較し
て文字または記号を認識する。認識された文字や記号
は、RAM 307などに記憶され、他の処理の対象と
なる。たとえば、認識された文字や記号を銀行の口座番
号と金額として解釈し、当該金額の引き落とし処理のト
ランザクションを行う、などの処理である。この処理に
ついては、公知の技法を利用することができる。
【0073】なお、磁気ヘッド303は、測定部とし
て、複数の増幅器304は、複数の増幅部として、CP
U 301は、選択出力部、設定部として、RAM 3
07は、記憶部として、それぞれ機能する。
【0074】また、ROM 308には、CPU 30
1が実行するプログラムを記憶することができ、この場
合は、ROM 308は、本発明の情報記録媒体として
機能する。
【0075】さらに、ROM 308の内容を外部から
更新できる場合には、当該更新するためのプログラムを
記録したCD−ROM(Compact Disc ROM)などの情報
記録媒体は、本発明の情報記録媒体として機能する。
【0076】図6は、本実施形態に係る読取装置の実施
形態とプリンタとを組み込んだ複合処理装置の概形を示
す説明図である。
【0077】複合処理処置401のプリンタ部は、文字
や記号を印刷するプリンタヘッド402と、これが移動
する移動軸403と、印刷の際に紙をおさえるプラテン
404とを備え、印刷はロール紙405に対して行われ
る。
【0078】一方、MICR文字が印刷されたパーソナ
ルチェック411は、挿入口412から挿入され、複合
処理装置401の内部に配置された読取装置101によ
り処理される。
【0079】図7は、本実施形態の読取装置において実
行される読取処理の流れを示すフローチャートである。
本読取処理は、パーソナルチェック用紙が挿入されるこ
とを契機として開始される。なお、挿入されたことを光
センサーなどにより検知する実施形態や、挿入した上で
ユーザがCPU 301に対して何らかの指示を入力す
る実施形態を採用することができる。
【0080】まず、CPU 301は、紙送り機構30
2を駆動するとともに、磁気ヘッド303を動作させ
て、用紙に印刷された磁気パターンを読み取り、読み取
った結果の信号を所定の増幅率に設定した複数の増幅器
304で増幅し、さらに、増幅した信号をそれぞれA/
D変換器306によりA/D変換し、変換したデータ列
をそれぞれRAM 307に記憶する(ステップS50
1)。
【0081】したがって、磁気ヘッド303が1行の磁
束を読み取ると、複数の増幅器304は、それぞれ並行
して読み取った磁束のデータ化を増幅することになる。
【0082】データの読取は、たとえば、以下のような
手法により行うことができる。紙送り機構302は、1
/144インチ単位のステップで紙を送る。磁気ヘッド
303は、1ステップあたり15回磁化を測定する。測
定した値は4回ごとに平均をとり、このデータ列をRA
M 307に記憶する。
【0083】MICR文字は、E13B規格では、MI
CR文字の幅は1.321mmから2.311mmの4グループに分類
される。この場合、約49データでMICR文字1文字
幅分となるが、印字間隔は3.175mmあり、文字間スペー
スを含め約70データを1文字分のデータとして記憶す
ることができる。
【0084】磁化のデータ1つが1バイトに記憶される
場合、たとえば、磁束の値が0の場合は、バイト値12
8に対応させ、磁束の値が正の場合は、バイト値129
〜255に対応させ、磁化の値が負の場合は、バイト値
0〜127に対応させて記憶することができる。
【0085】次に、CPU 301は、読み取った磁束
のそれぞれのデータ列を吟味して、これらのデータ列を
区切る区間を設定する(ステップS502)。この区間
は、MICR文字の1文字がおさまる区間である。
【0086】MICR文字同士の間(文字間スペース
部)は、磁束の値が0になるように規格により定められ
ている。したがって、文字と文字を区切る境界は、いず
れの増幅率のデータ列においても、バイト値128付近
にあるはずである。
【0087】したがって、それぞれのデータ列の増幅率
に対応する許容範囲を定め、データがバイト値128を
中心とする許容範囲内に入っている場所を区間の境界の
侯補とすることができる。
【0088】増幅率が大きくなれば大きくなるほど、許
容範囲も大きくすることが望ましい。
【0089】また、区間の境界は、ほぼ等間隔に配置さ
れる、という条件を考慮すれば、一つ一つのMICR文
字がちょうど含まれる共通の区間に、それぞれのデータ
列を区切ることができる。
【0090】図8は、増幅器304の数が2つの場合
の、読み取ったデータ列の値を示すグラフである。
【0091】小さい増幅率により増幅されたデータ列は
グラフ801であり、大きい増幅率により増幅されたデ
ータ列はグラフ802である。
【0092】グラフ802は、増幅率が大きいため、デ
ータ列の一部がA/D変換により示すことができる値の
範囲、すなわちダイナミックレンジを超えて飽和してい
る。
【0093】本実施形態では、バイト値255が現れた
場合、または、バイト値0が現れた場合、が飽和した状
態に相当し、飽和していない場合は、RAM 307に
記憶される磁束の値は、バイト値は0から255のいず
れかの値をとる。
【0094】許容範囲803は小さい増幅率に対するも
のであり、許容範囲804は大きい増幅率に対するもの
である。
【0095】データ列が許容範囲に含まれているところ
が、ここで設定する区間の境界が配置される侯補であ
る。
【0096】規格に定められたMICR文字の幅や、M
ICR文字がほぼ等間隔に配置されることなどを考慮し
て、この侯補から、MICR文字のそれぞれが含まれる
区間を設定する。この例では、区間は3つに設定するこ
とができる。
【0097】つぎに、設定された区間のそれぞれについ
て、以下のステップS504〜ステップS505処理を
繰り返す(ステップS503)。
【0098】当該区間で、データ列が飽和しないものの
うち、最大のデータ列を選択し(ステップS504)、
当該データ列を結果のデータ列として、別途RAM 3
07内に用意した結果領域に記憶する(ステップS50
5)。
【0099】このため、本実施形態では、飽和しない範
囲でできるだけ大きな値のデータ列を選択することがで
きる。したがって、ノイズの影響を小さくすることがで
き、認識率を高くすることができる。
【0100】図8のグラフ805は、このようにして選
択され、RAM 307に記憶された結果のデータ列を
示すものである。各区間について、飽和しない限り、増
幅率の大きな方から当該区間のデータ列を選択している
ことがわかる。
【0101】最後に、ステップS505にて記憶された
データ列を結果として出力して(ステップS506)、
本処理を終了する。
【0102】出力の方法であるが、データ列をRAM
307に記憶し、当該記憶されたデータ列を以降で処理
処理することをもって、読み取り結果の出力とすること
ができる。
【0103】本読取処理終了後は、たとえば、以下のよ
うな処理を行うことができる。CPU 301が、ステ
ップS502で設定した区間のそれぞれについて、RO
M308に記憶された文字の磁気パターンのそれぞれ
と、当該区間のデータと、を比較して、MICR文字を
認識する。これらの本読取処理終了後手法については、
公知の技法を用いることができる。
【0104】なお、ステップS502において設定され
る区間を1行全体とすれば、それぞれの増幅率のデータ
列からいずれかを選択することになる。磁気インクの特
性が1行の中で変化しない場合(全部がオフセット印刷
で行われているか、または、全部がレーザープリンタに
より印刷されている場合など)には、区間を区切る必要
がないため、この実施形態を採用すると高速な処理を行
うことができる。
【0105】一方、パーソナルチェックによっては、一
部(たとえば、店番号や銀行番号)はオフセット印刷
で、それ以外の部分(たとえば、支払金額)はレーザー
プリンタで印刷されているものがある。このような場合
は、上述したように、ステップS502において、MI
CR文字のそれぞれにデータ列を区切ることにより、認
識率精度を高くすることができる。
【0106】以上の説明は、パーソナルチェックを用い
たが、チェックの種類や、チェックのみによらずMIC
R印刷された器物に対し有効であることは、いうまでも
ない。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気パターンの読取装置、読取方法、および、これらを
実現するプログラムを記録したコンピュータ読取可能な
情報記録媒体を提供することができる。
【0108】特に、さまざまな磁気的特性を有する磁気
インクによりMICR文字を認識するために読み取るの
に好適な磁気パターンの読取装置、読取方法、および、
これらを実現するプログラムを記録したコンピュータ読
取可能な情報記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MICR文字が印刷されたパーソナルチェック
の例を示す説明図。
【図2】さまざまな磁気インクの磁気特性を示す説明
図。
【図3】本発明の磁気パターンの読取装置の第1の実施
形態の概要構成を示すブロック構成図。
【図4】本発明の磁気パターンの読取装置の第2の実施
形態の概要構成を示すブロック構成図。
【図5】本発明の磁気パターンの読取装置のハードウェ
ア構成を示すブロック構成図。
【図6】本発明の磁気パターンの読取装置とプリンタと
を組み込んだ複合処理装置の概形を示す説明図。
【図7】本発明の磁気パターンの第1の実施形態の読取
装置において実行される読取処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図8】本発明の磁気パターンの読取装置によりRAM
に記憶されるデータ列とこれを区切る区間の関係を示す
説明図。
【符号の説明】
101 読取装置 102 測定部 103 増幅部 104 出力部 105 再実行制御部 111 分割部 112 再実行制御部 301 CPU 302 紙送り機構 303 磁気ヘッド 304 増幅回路 306 A/D変換器 307 RAM 308 ROM 401 複合処理装置 402 プリンタヘッド 403 移動軸 404 プラテン 405 ロール紙 411 パーソナルチェック 412 挿入口 801 小さい増幅率のデータ列のグラフ 802 大きい増幅率のデータ列のグラフ 803 小さい増幅率のデータ列の許容範囲 804 大きい増幅率のデータ列の許容範囲 805 結果のデータ列
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Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気インクにより印刷された磁気パター
    ンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度に対応す
    る信号を出力する測定部と、 前記出力された信号を増幅する複数の増幅部であって、
    それぞれの増幅率は互いに異なる複数の増幅部と、 前記それぞれ増幅された複数の信号のいずれかを選択し
    て出力する選択出力部と、 を備えることを特徴とする磁気パターンの読取装置。
  2. 【請求項2】 磁気インクにより印刷された磁気パター
    ンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度に対応す
    る信号を出力する測定部と、 前記出力された信号を増幅する複数の増幅部であって、
    それぞれの増幅率は互いに異なる複数の増幅部と、 前記それぞれ増幅された複数の信号のデータ列を記憶す
    る記憶部と、 前記記憶された複数の信号のデータ列を区切る1つ以上
    の区間を設定する設定部と、 前記設定された1つ以上の区間ごとに、前記記憶された
    複数の信号のデータ列のいずれかを選択して出力する選
    択出力部と、 を備えることを特徴とする磁気パターンの読取装置。
  3. 【請求項3】 前記設定部は、前記記憶された複数の信
    号のデータ列のそれぞれについて、あらかじめ定められ
    たデータ値範囲に含まれる区間を検索し、当該検索され
    た区間の共通区間内に当該1つ以上の区間の境界を設定
    することを特徴とする請求項2に記載の磁気パターンの
    読取装置。
  4. 【請求項4】 前記測定部は当該磁気パターンに磁界を
    印加した場合の相互誘導変化を測定することを特徴とす
    る請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気パターン
    の読取装置。
  5. 【請求項5】 当該磁気パターンは、MICR文字また
    はMICR記号であることを特徴とする請求項1から4
    のいずれか1項に記載の磁気パターンの読取装置。
  6. 【請求項6】 磁気インクにより印刷された磁気パター
    ンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度に対応す
    る信号を出力する測定工程と、 前記出力された信号を複数の互いに異なる増幅率で増幅
    する増幅工程と、 前記増幅された複数の信号のいずれかを選択して出力す
    る選択出力工程と、 を備えることを特徴とする磁気パターンの読取方法。
  7. 【請求項7】 磁気インクにより印刷された磁気パター
    ンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度に対応す
    る信号を出力する測定工程と、 前記出力された信号を複数の互いに異なる増幅率で増幅
    する増幅工程と、 前記増幅された複数の信号のデータ列を記憶する記憶工
    程と、 前記記憶された複数の信号のデータ列を区切る1つ以上
    の区間を設定する設定工程と、 前記設定された1つ以上の区間ごとに、前記記憶された
    複数の信号のデータ列のいずれかを選択して出力する選
    択出力工程と、 を備えることを特徴とする磁気パターンの読取方法。
  8. 【請求項8】 前記設定工程は、前記記憶された複数の
    信号のデータ列のそれぞれについて、あらかじめ定めら
    れたデータ値範囲に含まれる区間を検索し、当該検索さ
    れた区間の共通区間内に当該1つ以上の区間の境界を設
    定することを特徴とする請求項7に記載の磁気パターン
    の読取方法。
  9. 【請求項9】 前記測定工程は、当該磁気パターンに磁
    界を印加した場合の相互誘導変化を測定することを特徴
    とする請求項6から8のいずれか1項に記載の磁気パタ
    ーンの読取方法。
  10. 【請求項10】 当該磁気パターンは、MICR文字ま
    たはMICR記号であることを特徴とする請求項6から
    9のいずれか1項に記載の磁気パターンの読取方法。
  11. 【請求項11】 磁気インクにより印刷された磁気パタ
    ーンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度に対応
    する信号を出力し、 前記出力された信号を複数の互いに異なる増幅率で増幅
    し、 前記増幅された複数の信号のいずれかを選択して出力す
    ることを特徴とする処理を実現するプログラムを記録し
    たコンピュータ読取可能な情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 磁気インクにより印刷された磁気パタ
    ーンの残留磁束密度を測定し、当該残留磁束密度に対応
    する信号を出力し、 前記出力された信号を複数の互いに異なる増幅率で増幅
    し、 前記増幅された複数の信号のデータ列を記憶し、 前記記憶された複数の信号のデータ列を区切る1つ以上
    の区間を設定し、 前記設定された1つ以上の区間ごとに、前記記憶された
    複数の信号のデータ列のいずれかを選択して出力するこ
    とを特徴とする処理を実現するプログラムを記録したコ
    ンピュータ読取可能な情報記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記記憶された複数の信号のデータ列
    のそれぞれについて、あらかじめ定められたデータ値範
    囲に含まれる区間を検索し、当該検索された区間の共通
    区間内に当該1つ以上の区間の境界を設定して、当該1
    つ以上の区間を設定することを特徴とする請求項12に
    記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な情
    報記録媒体。
  14. 【請求項14】 当該磁気パターンに磁界を印加して当
    該相互誘導変化を測定することを特徴とする請求項11
    から13のいずれか1項に記載のプログラムを記録した
    コンピュータ読取可能な情報記録媒体。
  15. 【請求項15】 当該磁気パターンは、MICR文字ま
    たはMICR記号であることを特徴とする請求項11か
    ら14のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコ
    ンピュータ読取可能な情報記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記情報記録媒体は、コンパクトディ
    スク、フロッピーディスク、ハードディスク、光磁気デ
    ィスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、また
    は、半導体メモリであることを特徴とする請求項11か
    ら15のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコ
    ンピュータ読取可能な情報記録媒体。
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