JP2001174398A - 粘弾性材料の挙動を決定する方法 - Google Patents

粘弾性材料の挙動を決定する方法

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JP2001174398A
JP2001174398A JP2000090029A JP2000090029A JP2001174398A JP 2001174398 A JP2001174398 A JP 2001174398A JP 2000090029 A JP2000090029 A JP 2000090029A JP 2000090029 A JP2000090029 A JP 2000090029A JP 2001174398 A JP2001174398 A JP 2001174398A
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JP2000090029A
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Antonio Brunacci
アントニオ・ブルナッチ
Nanni Marco Nahmias
マルコ・ナーミアス・ナンニ
Antonio Serra
アントニオ・セルラ
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Pirelli Tyre SpA
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Pirelli Pneumatici SpA
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 温度Twにおける粘弾性材料の挙動を決定す
る。 【解決手段】(a)温度Twとは異なる少なくとも3点
の温度Tx、Ty及びTzの各温度における変形qの関数
としてN(N≧5)個の動力学パラメータPを実験計測
し、(b)各温度Tx、Ty及びTzに対して、(a)で
決定されたN個の値をすべて通る実験曲線がプロットさ
れ、(c)動力学パラメータP及び温度Tx、Ty及びT
zに対して(b)の実験曲線に沿って分布し対応する変
形qのうち少なくとも11個の値が選択され、(d)1
1個の値が 上記関係式(A)に挿入され、(b)の実験曲線に最も
よく近似するパラメータa,b、c、q1,q2,d 1
1,f1,d2,e2及びf2の値を決定し、(e)温度
wにおける変形qの関数として動力学パラメータPの
規則数列を決定するために、温度Tw及びパラメータ
a,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及び
2の値が関係式(A)に挿入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘弾性材料の挙動
を決定する方法に関する。
【0002】本発明はまた、実験曲線の記憶を改良する
方法、所定の特性を有する少なくとも一つの粘弾性材料
を決定する方法及びこの目的に有用な装置に関する。
【0003】
【従来の技術】粘弾性材料の特性の中で、主として粘弾
性材料の有用性に関するものは、動力学的特性又は変形
の適用に対する応答性である。
【0004】現在、使用時に、所望の製品の最終的な動
力学的要求を最もよく満たす材料を選択可能とするため
には、多数の材料の動力学的特性を知り、これらを特徴
づけるために、まず多くの実験を行うことが必要であ
る。
【0005】しかし、これらの動力学的特性は、温度に
依存し、さらには、例えば強化繊維又はアスファルトを
含有するような高分子材料など幾つかの材料の場合に
は、加えられた変形にも依存する。したがって、各材料
を特徴づけるために、種々の温度及び与えられた変形の
バリエーションに従った多数の実験値を得ることが必要
である。
【0006】例えば、これらの材料の動力学的特性を決
定するために、所定の温度範囲における変形サイクルに
伴う力を計測する実験が一般的に行われている。
【0007】さらに、上述のデータの記憶は、紙媒体又
は電子媒体のいずれに記憶されるかによって変わる多量
のスペースすなわちメモリを必要とする。さらに、紙媒
体に記憶される場合には、記憶された実験データをチェ
ックして、所定温度における所定の特性を有する製品を
同定することができるようにするために、非常に長い時
間を必要とする。
【0008】公知の方法における別の欠点は、上記同定
が行われる場合に、瞬間的な温度にて実験が行われた場
合にのみ、所定の特性を有する製品を同定可能である、
ということである。
【0009】したがって、本発明は、現在用いられてい
る特徴付けプロセス、記憶プロセス及び選択プロセスを
簡略化する、という課題を考察する。
【0010】より正確には、温度Tにおける粘弾性材料
の一般的なテストピースに与えられた変形qの関数とし
て動力学的特性Pの実験曲線を考察することによって、
本発明の発明者らは、これらの実験曲線が下記数11で
表される和(I)
【0011】
【数11】 の指数関数の和として表せることを見いだした。
【0012】さらに、本発明者らは、実験曲線の良好な
近似を得るために、上記和(I)を第2項まで求めれば
十分であることを確認した。したがって、かような場合
において、各粘弾性材料の各動力学パラメータPに対し
て決定されるべきわずか11個のパラメータ、すなわ
ち、a,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2
及びf2がある。
【0013】他方、より高い精度が望まれる場合には、
上記和(I)を所望の精度を発現するより高次の項まで
求めれば十分である。この場合には、決定されなければ
ならないパラメータの数は、徐々に増加するであろうこ
とが明らかである。
【0014】したがって、上記和(I)を第2項まで実
施する場合について、以下の説明を行うが、当業者には
必要なパラメータを決定すること及び所望の精度を発現
するために第2項よりも高い項まで上記和(I)を実行
することに困難はないであろう。
【0015】例えば、強化繊維を含むタイヤ用の化合物
からなる筒状テストピースに与えられたトーションγの
関数として、異なる温度値Tで計測された弾性率G’に
対する実験曲線の場合には、本発明者らは、これらの実
験曲線は下記数12で表される関係式
【0016】
【数12】 で表すことができることを見いだした。
【0017】さらに、複素弾性率G*、粘弾性率G”
(ここで、G*は下記数13
【0018】
【数13】 で表される)の実験曲線及び損失弾性率tanδ(ここ
で、tanδ=G”/G’)の実験曲線を温度Tのテスト
ピースに与えられたトーションγの関数としても研究
し、これらが上述の指数関数の和により表され、良好な
近似を得るために、上述の各実験曲線に対して、上述の
ように11個のパラメータで十分であることを見いだし
た。
【0019】最後に、本発明者らは、粘弾性材料の動力
学パラメータPの少なくとも3点の温度Tx、Ty、Tz
の各温度において、変形qの関数として実行された少な
くとも5個の実験計測に基づいて決定されているパラメ
ータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2
及びf2の値が、温度Tx、Ty、及びTzとは異なる温度
wにおける変形qの関数としての動力学パラメータP
の規則数列を決定するために用いられてもよい、ことを
見いだした。よって、この方法によれば、動力学パラメ
ータPの規則数列は、温度Twにおける変形qの関数と
して決定され、実験的決定は行われない。
【0020】したがって、本発明の第1の特徴によれ
ば、本発明は、温度Twにおける粘弾性材料の挙動を決
定する方法に関する。この方法は、(a)温度Twとは
異なる少なくとも3点の温度Tx、Ty及びTzの各温度
における変形qの関数として動力学パラメータPのN個
(N≧5)の実験的計測が行われ、(b)少なくとも3
点の温度Tx、Ty及びTzの各温度に対して、(a)に
おいて実験的に決定されたN個の値を示すポイントのす
べてを通る実験曲線がプロットされ、(c)動力学パラ
メータP及び少なくとも3点の温度Tx、Ty及びTz
おいて(b)にてプロットされた実験曲線に沿って分布
している変形qの少なくとも11個の値が選択され、
(d)少なくとも11個の値が、下記数14で表される
関係式(A)
【0021】
【数14】 に挿入されて、逐次近似のため、上記(b)においてプ
ロットされた実験曲線に最も近い曲線を生じる関係式
(A)のパラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1
1,d2,e2及びf2の値を決定し、(e)温度Tw
おける変形qの関数として動力学パラメータPの規則数
列を決定するために、温度Tw及び上記(d)において
得られたa、b、c、q1、q2、d1、e1、f1、d2
2、及びf2の値を上記関係式(A)に挿入する、こと
を特徴とする。
【0022】特に、上記(d)の逐次近似を決定する間
には、(d1)各パラメータa,b、c、q1,q2,d
1,e1,f1,d2,e2及びf2の任意値を関係式(A)
に挿入し、(d2)関係式(A)によって、上記(c)
において示された変形qの値の関数として、動力学パラ
メータPの少なくとも11個の値が決定され、(d3)
パラメータP及び上記(c)において示された対応する
値Pの間の値の差が計算され、(d4)上記差の二乗を
一緒に加え、(d5)得られた上述の差の二乗の和の値
を記憶し、(d6)上記和のために得られた値に基づい
て、この差の二乗の和を減少させるように、別の値が各
パラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f1
2,e 2及びf2に与えられ、(d7)差の二乗の和が
最小になるまで、(d2)〜(d6)までが繰り返さ
れ、(d8)上記和の値を最小にするパラメータa,
b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2
値が記憶される。
【0023】上記関係式(A)に挿入されるこれらの値
は、上記(b)においてプロットされた実験曲線に最も
よく近似する曲線を生じる。
【0024】好ましくは、関係式(A)によってPを決
定するために(d2)で用いられた変形qの少なくとも
11個の値のうち少なくとも幾つかは、(a)の間に用
いられたこれらのパラメータの中から選ばれる。特に、
(d2)において用いられた変形qの少なくとも11個
の値のすべてが(a)で用いられた変形qの値の中から
選ばれることが好ましい。
【0025】好ましくは、(c)において、動力学パラ
メータP及び各実験曲線に関連する変形qの少なくとも
2個の値が選ばれる。特に、(c)において、動力学パ
ラメータP及び各実験曲線の関連する変形qの少なくと
も3個の値が選ばれることが好ましい。
【0026】典型的には、動力学パラメータPは、粘弾
性材料の弾性率P’、粘性率P”、複素弾性率P*及び
損失弾性率tanδからなる群より選ばれる。さらに、変
形qは、トーションγ、切断力τ、引っ張り力及び収縮
力からなる群より選ばれる。
【0027】有利なことに、少なくとも3点の温度
x、Ty及びTzは、−55℃〜90℃の間の温度範囲
から選ばれる。
【0028】より高い精度を得ることが必要な場合に
は、必要な追加のパラメータが決定され、上記関係式
(A)の代わりに、下記数15で表される和(I)が実
行される。
【0029】
【数15】 本発明の第2の特徴によれば、本発明は、少なくとも3
本の実験曲線の記憶を改良する方法に関する。各実験曲
線は、少なくとも3点の温度Tx、Ty及びTzのうちの
一つの温度における変形qの関数として粘弾性材料の動
力学パラメータPの少なくともN個(Nは少なくとも5
に等しい)の実験値から得られる。この方法は、下記工
程を備えることを特徴とする。 (a)少なくとも3点の温度Tx、Ty及びTzにおいて
得られた少なくとも3本の実験曲線に沿って分布してい
る動力学パラメータ及び関連する変形qの少なくとも1
1個の値を選び、(b)選んだ少なくとも11個の値を
下記数16で表される関係式(A)
【0030】
【数16】 に挿入して、逐次近似のため、少なくとも3本の実験曲
線に最もよく近似する曲線を生じさせる上記関係式
(A)のパラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1
1,d2,e2及びf2の値を決定し、(c)得られたパ
ラメータa,b,c,q1,q2,d1,e1,f1、d2
2及びf2の値を記憶する。
【0031】動力学パラメータP、変形q及び温度
x、Ty及びTzの逐次近似の決定の特徴に関しては、
温度Twにおける粘弾性材料の挙動を決定する方法に関
して上述した説明を参照されたい。
【0032】本発明の第3の特徴によれば、本発明は、
複数の粘弾性材料の中から、所定温度Tw及び変形qw
おける動力学パラメータPwを有する少なくとも一つの
粘弾性材料を規定するための方法に関する。この方法
は、下記工程を備えることを特徴とする。 (a)複数の粘弾性材料の各々について、パラメータ
a,b、c、q1,q2,d 1,e1,f1,d2,e2及び
2の値が予め決定されていて、下記数17で表される
式(A.1)
【0033】
【数17】 によって、温度Twにおける変形qwに対する動力学パラ
メータPの仮定値を決定し、(b)得られた動力学パラ
メータPの各値と値Pwとを比較し、(c)温度Twにお
ける変形qwに対して、動力学パラメータPが所定値Pw
を満足する粘弾性材料を規定する。
【0034】好ましくは、上記(a)のパラメータa,
b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf
2は、本発明の第1及び第2の特徴について上述したも
のと同様の態様で決定される。
【0035】さらに、動力学パラメータP、変形qw
び温度Twの特徴に関して、P、q、Tx、Ty及びTz
関する上記記載を参照されたい。
【0036】本発明の第4の特徴によれば、本発明は、
所定の動力学パラメータPを有する粘弾性材料に関する
データを処理する装置に関する。この装置は、(a)少
なくとも3点の温度Tx、Ty及びTzにおける変形qの
関数として、実験的に決定された動力学パラメータPの
N個の値(N≧5)を入力するためのインプットと、
(b)上記インプットに連結されている演算処理装置で
あって、(b1)少なくとも3点の温度Tx、Ty及びT
zのそれぞれの温度に対して、上記インプットを介して
入力されたN個の実験値を表すすべてのポイントを通る
実験曲線をプロットすることができ、(b2)少なくと
も3点の温度Tx、Ty及びTzに対して、上記(b1)
においてプロットされた実験曲線に沿って分布している
動力学パラメータP及び関連する変形qの少なくとも1
1個の値を選ぶことができ、(b3)上記少なくとも1
1個の値を下記数18で表される関係式(A)
【0037】
【数18】 に挿入して、逐次近似のため、(b1)でプロットされ
た実験曲線に最もよく近似する曲線を生じする関係式
(A)のパラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1
1,d2,e2及びf2の値を決定することができる、演
算処理装置と、(c)決定されたパラメータa,b、
c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2の値を
記憶するメモリと、を備える。
【0038】利点は、以下の通りである。
【0039】上記インプットを介して、少なくとも3点
の温度Tx、Ty及びTzとは異なる所定の温度Twもまた
入力される。
【0040】上記演算処理装置は、さらに、上記メモリ
に記憶されているパラメータa,b、c、q1,q2,d
1,e1,f1,d2,e2及びf2の値が挿入された上記関
係式(A)によって、温度Twにおける変形qの関数と
して動力学パラメータPの規則数列も決定することがで
きる。
【0041】好ましくは、装置はさらに、温度Twにお
ける変形qの関数として動力学パラメータPの規則数列
を与えるアウトプットを備える。
【0042】逐次近似のため、動力学パラメータP、変
形及び温度Tx、Ty、Tz及びTwの値の決定の特徴に関
しては、上述の記載を参照されたい。
【0043】本発明の第5の特徴によれば、本発明は、
動力学パラメータPを有する複数の粘弾性材料に関する
データ処理装置に関する。この装置は、所定変形qw
対する所定温度Twにおける動力学パラメータPの値を
表す値P wを入力するインプットと、演算処理装置と、
複数の粘弾性材料の中から温度Tw及び変形qwにおける
動力学パラメータPが値Pwを満足する粘弾性材料を与
えるアウトプットと、を備える。演算処理装置は、 i.複数の粘弾性材料のそれぞれに対して、パラメータ
a,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及び
2の値が予め決定されていて、温度Tw及び変形qw
おける動力学パラメータPの仮定値を下記数19で表さ
れる関係式(A.1)
【0044】
【数19】 によって決定することができ、且つ、 ii.決定されたパラメータPの値を値Pwと比較する
ことができる。
【0045】第1の実施形態によれば、装置はさらに、
パラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f1
2,e2及びf2の値を記憶するメモリを備える。
【0046】第2の実施形態によれば、パラメータa,
b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2
値もまた、インプットを介して装置に入力される。
【0047】パラメータa,b、c、q1,q2,d1
1,f1,d2,e2及びf2の値の決定、動力学パラメ
ータP、変形qw及び温度Twの特徴に関しては、上述の
説明を参照されたい。
【0048】本発明によれば、実験的計測が行われてい
ない温度Twにおける粘弾性材料の変形qの関数として
動力学パラメータPを特徴づけるためには、変形qの関
数として動力学パラメータPの少なくとも3点の温度T
x、Ty及びTzにおいて行われた少なくとも5回の実験
計測の結果で十分である。事実、3回の実験計測に基づ
いて、関係式(A)に挿入された上述のパラメータa,
b、c、q1,q2,d 1,e1,f1,d2,e2及びf2
値を決定することができ、温度Tx、Ty及びT zと異な
る実験計測が行われていない温度Twにおいても変形q
の関数として動力学パラメータPの規則数列を得ること
ができる。
【0049】したがって、本発明は、粘弾性材料を特徴
づけるために、行われなければならない実験計測の数を
減少させることができるという利点を有する。
【0050】さらに、本発明の結果として、複数の粘弾
性材料の中から、実験計測が行われていない温度Tw
おける所定の変形qwに対して、所定の動力学パラメー
タPが所望の値Pwに最もよく近似する材料を選ぶこと
ができる。すなわち、本発明によって、ある温度におけ
る実験計測が行われなかったとしても、規定作業を行う
だけで、必要な特性を有する製品を規定することが可能
である。
【0051】明らかに、所定の動力学パラメータPの所
定値Pwを有する単一の製品の代わりに、本発明では、
所定変形qw及び温度Twにおける動力学パラメータPが
所定の閾値Pwよりも大きい材料又は小さい材料のクラ
スを規定することができる。
【0052】したがって、本発明は、使用時に、所望の
製品の最終的な動力学要求を最もよく満足する一つ又は
複数の粘弾性材料を選択するプロセスを簡略化する。
【0053】最後に、本発明によって、記憶されるべき
値の数を(2×N×M)+(M)から11個(動力学パ
ラメータPの実験値に加えて、計測に用いられるN個の
対応する変形値及びM個の温度値を記憶することが必要
である)まで減少し、M個の温度Tのそれぞれにおける
変形qの関数として動力学パラメータPのN個の計測さ
れた実験値の記憶を改良することができる。粘弾性材料
の動力学特性を一義的に特徴づけるために、変形及び温
度の関数として少なくとも2個の動力学パラメータ(例
えば、弾性率P’及び粘性率P”)の挙動を知ることが
必要であること、及び各動力学パラメータに対して多数
の計測(N≧5,M≧3)が一般的に必要であることか
ら、本発明による方法が記憶されるべき値の数を大幅に
減少することができることが明白である。
【0054】
【実施例1】N234型カーボンブラック60重量部、
加硫剤、加硫促進剤、活性化剤、アンチエージング剤、
及びトレッド用コンパウンド製造において公知の可塑剤
を、スチレンブタジエンゴム(SBR)70重量部、ブ
タジエンゴム(BR)20重量部及び天然ゴム(NR)
10重量部の混合物からなるタイヤトレッド用コンパウ
ンド100重量部に加えた。こうして得られたコンパウ
ンドを、151℃の温度にて、30分間、硫黄をベース
とする慣用の加硫処理に供した。最後に、このコンパウ
ンドから、直径5±0.2mm及び高さ6±0.2mm
の筒状テストピースを準備した。
【0055】これらのテストピースを用いて、周波数1
Hz及び温度(−20,−10,0,10,23,7
0)±2℃にて、ねじれ角αの異なる値について、トー
ション試験を行った。このために、RHEOMETRIC社製造の
Asphalt Analyserとして知られている装置を用いた。こ
の装置は、加えられた変形の対数型スキャンで、0.0
5%〜40%の変形範囲でテストピースの挙動を分析す
るように、予め設定されている。
【0056】この条件で、与えられたねじれ角αの変形
γの従属関係を考慮することによって、下記数20で表
される関係式が得られる。
【0057】
【数20】 装置は、考慮される各6点の温度に対して、%で表され
る変形γの29個の値の関数として、Paで表される弾
性率G’の29個の計測値を与える。
【0058】本発明により、変形γ、弾性率G’及び温
度に対するこれらの値が用いられて、逐次近似のため、
パラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f1
2,e 2及びf2の値が決定される。
【0059】特に、パラメータa,b、c、q1,q2
1,e1,f1,d2,e2及びf2の値は、本発明の装置
100によって決定される。装置100は、インプット
30と、演算処理装置10と、メモリ20と、アウトプ
ット40と、連結線50と、を備える(図5)。
【0060】インプット30を介して、6点の温度(−
20、−10、−0、10、23、70)±2℃におけ
る変形γの29個の値の関数として、弾性率G’に対す
る29個の実験値が入力される。次いで、演算処理装置
10は、適切な計算プログラムによって、以下のように
活性化される。 1)各パラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f
1,d2,e2及びf2に任意の値を割り当てる。 2)パラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1
1,d2,e2及びf2の任意の値を上記関係式(A)に
挿入する。 3)実験計測に用いた29個のγの値の関数として、各
6点の温度(−20,−10,0,10,23,70)
±2℃における29個の値G’を計算するために、上記
任意の値が挿入された関係式(A)を用いる。計算され
た値G’と、対応する実験計測値との間の差を計算す
る。 5)上記差の二乗を加える。 6)得られた結果に基づいて、上記差の二乗の合計を減
少するように、各パラメータa,b、c、q1,q2,d
1,e1,f1,d2,e2及びf2の別の値を当てはめる。
【0061】次いで、差の二乗の合計が最小になるま
で、演算処理装置10は、上記2)〜6)までの工程を
繰り返す。こうして、関係式(A)に挿入したときに、
実験値に最もよく近似するG’の値を生じるパラメータ
a,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及び
2の値が得られる。
【0062】よって、パラメータa,b、c、q1
2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2の値が決定さ
れ、メモリ20に記憶され、アウトプット40を介して
出力される(コンピュータスクリーンにディスプレイさ
れる)。
【0063】これらの値は、下記表1に示される。
【0064】
【表1】 次いで、温度(−20,−10,0,10,23,7
0)±2℃におけるトーションγの関数としてG’の規
則数列を決定するために、これらの値は、演算処理装置
によって、上述の関係式(A)に挿入される。
【0065】こうして決定されたねじりγの関数として
のG’の規則数列は、メモリ20に記憶されて、アウト
プット40を介して出力される(コンピュータディスプ
レイにディスプレイされる)。
【0066】図1は、本発明の方法によって得られたね
じりγ(%で表す)の関数として、G’の規則数列(P
aで表す)を表す曲線、及び実験によって決定された
G’の値を示すすべてのポイント(◆で表す)を通る対
応する実験曲線を示す。
【0067】グラフからわかるように、本発明の方法に
より計算された弾性率G’の有意誤差は、有意実験値の
約3%以内にある。換言すれば、本発明の方法により得
られた曲線は、実験値により得られる曲線と約3%の有
意偏差を有する。
【0068】関係式(A)を用いて、各パラメータa,
b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2
適当な値を決定することによって、本発明は、実験によ
って得られた結果を正確に再現することができる。
【0069】さらに、図1による実験曲線は、6点の異
なる温度における変形の29個の値の関数として計測さ
れた弾性率G’の29×6個の値は、結果的に、記憶さ
れるべき(N×M)+(N+M)=(29×6)+(2
9+6)=209個の値と等しい。したがって、本発明
の結果、粘弾性材料の動力学特性の特徴づけのために記
憶すべき値を209個から11個に、すなわち初期値の
約5.3%にまで減少することができる。
【0070】この実施例において、6点の温度(―2
0,−10,0,10,23,70)±2℃において、
変形γの同じ値が用いられているけれども、当業者に
は、本発明の範囲を逸脱しない限り、温度ごとに異なる
変形値を用いることができることは容易に理解されるで
あろう。
【0071】
【実施例2】N234型カーボンブラック30phr
(高分子マトリックス100部あたりの重量部)と、DE
GUSSAに分散された160m2/gの表面積を有するVN
3型シリカ30phrと、を高分子組成物に添加した以
外は、上述の実施例1において用いられたと同様の工程
を用いた。
【0072】温度(―10、23、70)±2℃にて、
トーションテストを行った。
【0073】すでに上述した本発明の方法を適用するこ
とによって、温度(−10,23,70)±2℃におけ
る実験により決定されたポイントのすべてを通る実験曲
線に最もよく近似する3本の曲線を生じるパラメータ
a,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及び
2の値を得た。
【0074】次いで、実験計測が行われていない温度0
℃及び10℃の温度における変形γの関数として、弾性
率G’の規則数列を決定するために、パラメータa,
b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2
値は、上記関係式(A)に挿入される。
【0075】続いて、比較のため、温度0℃及び10℃
における変形γの関数として、弾性率G’の実験を行っ
た。
【0076】図2は、以下の曲線を示す。 *温度−10℃,23℃及び70℃において実験により
決定されたγ(%で表される)の関数として、G’(P
aで表される)の値を表すポイント(◆で表す)のすべ
てを通る曲線と、 *本発明の方法によって得られた温度−10℃、23℃
及び70℃(実線)におけるγの関数としてG’の規則
数列を示す曲線と、 *本発明の方法によって得られた温度0℃及び10℃
(実線)におけるγの関数としてG’の規則数列を示す
曲線と、 *実験により決定された温度0℃及び10℃におけるγ
の関数としてG’の値を表すポイント(◆で表す)の値
のすべてを通る曲線。
【0077】図2は、パラメータa,b、c、q1
2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2の値は、温度−
10℃、23℃及び70℃において行われた実験計測に
基づいてのみ決定されているけれども、実験値と温度0
℃及び10℃においてプロットされた曲線の場合にも関
係式(A)によって計算された値との間に、優れた相関
関係がある。
【0078】
【実施例3】粘性率G”が計測されたという事実を除い
て、実施例1で用いた同じ工程を用いた。
【0079】本発明の方法を適用することによって、下
記表2に示すパラメータa,b、c、q1,q2,d1
1,f1,d2,e2及びf2の値が得られた。
【0080】
【表2】 次いで、これらの値を、温度(−20,−10,0,1
0,23,70)±2℃におけるトーションγの関数と
してG”の規則数列を決定するために、上記関係式
(A)に挿入した。
【0081】図3は、得られた曲線(実線)を示す。こ
の曲線は、γ(%で表される)の関数としてG”(Pa
で表される)の規則数列及び実験的に決定された値を表
すポイント(◆で表される)をすべて通る対応する実験
曲線を示す。
【0082】この場合にもまた、本発明の方法によれ
ば、実験的に得られた値と、関係式(A)により決定さ
れた値との間に優れた相関関係がある
【0083】
【実施例4】温度―10℃,23℃及び70℃における
変形γの関数として粘性率G”である点を除いて、実施
例2で用いたと同じ工程で計測された。
【0084】本発明の方法を適用することによって、パ
ラメータa,b、c、q1,q2,d 1,e1,f1,d2
2及びf2に対する下記表3に示す値が得られた。
【0085】
【表3】 次いで、実験測定が行われていない温度0℃及び10℃
における変形γの関数として粘性率G”の規則数列用の
曲線をプロットするため、パラメータa,b、c、
1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2の値を関係
式(A)に挿入する。
【0086】続いて、比較のために、温度0℃及び10
℃における変形γの関数として粘性率G”の実験計測を
行った。
【0087】図4は、以下の曲線を示す。 *温度―10℃、23℃及び70℃における実験的に決
定されたγ(%で表す)の関数としてのG”の値(Pa
で表す)を表すポイント(◆で表す)のすべてを通る曲
線と、 *本発明の方法により得られた温度(実線)−10℃、
23℃及び70℃における変形γの関数としてのG”の
規則数列を示す曲線と、 *本発明の方法により得られた温度(実線)0℃及び1
0℃におけるγの関数としてG”の規則数列を表す曲線
と、 *実験的に決定された温度0℃及び10℃におけるγの
関数としてG”の値を表すポイント(◆で表す)のすべ
てを通る曲線。
【0088】この場合にも、図4は、パラメータa,
b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2
値が、温度―10℃、23℃及び70℃において行われ
た実験計測に基づいてのみ決定されることを示す。温度
0℃及び10℃におけるプロットされた曲線の場合に
も、実験値及び関係式(A)によって計算された値との
間には、優れた相関関係がある。
【0089】実施例1〜実施例4からわかるように、本
発明の方法によって、動力学パラメータPの実験によっ
て計測された値を再現することができる。実験曲線と関
係式(A)を用いて決定された曲線との間に生じる最小
偏差は、例えば自動車用タイヤなどの製品の設計中に、
変形qの関数として、P’、P”、P*及びtanδの計算
値に基づいて、連続的に行われた計算の信頼性を変えな
い。
【0090】上述の実施例から、本発明の方法によっ
て、実験による計測が行われていない温度Twにおける
変形qの関数としての動力学パラメータPの規則数列を
決定することができ、粘弾性材料に対して行われる一連
の実験値を保持するために記憶されなければならない値
の数を大幅に減少することができることもまた明らかで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法により得られた関数γ
(%で表す)の関数としてG’(Paで表す)の規則数
列を表す曲線と、実験的に決定されたG’の値を表すポ
イント(◆で示す)のすべてを通る対応する実験曲線
と、を示す。
【図2】図2は、以下の曲線を示す。 *温度−10℃、23℃及び70℃において実験的に決
定されたγ(%で表す)の関数としてG’(Paで表
す)の値を表すポイント(◆で表す)のすべてを通る曲
線と、 *温度−10℃、23℃及び70℃(実線)における本
発明の方法により得られたγの関数としてのG’の規則
数列を表す曲線と、 *温度0℃及び10℃(実線)における本発明の方法に
より得られたγの関数としてのG’の規則数列を表す曲
線と、 *温度0℃及び10℃において実験的に決定されたγの
関数としてのG’の値を表すポイント(◆で示す)のす
べてを通る曲線。
【図3】図3は、γ(%で表す)の関数としてのG”
(Paで表す)の規則数列を表す得られた曲線(実線)
と、実験的に決定された値を表すポイント(◆で表す)
のすべてを通る対応する実験曲線と、を示す。
【図4】図4は、以下の曲線を示す。 *温度−10℃、23℃及び70℃において実験的に決
定されたγ(%で表す)の関数としてのG”(Paで表
す)の値を表すポイント(◆で表す)のすべてを通る曲
線と、 *温度−10℃、23℃及び70℃(実線)において本
発明の方法によって得られたγの関数としてのG”の規
則数列を表す曲線と、 *温度0℃及び10℃(実線)において本発明の方法に
よって得られたγの関数としてのG”の規則数列を表す
曲線と、 *温度0℃及び10℃において実験的に決定されたγの
関数としてのG”の値を表すポイント(◆で示す)のす
べてを通る曲線。
【図5】図5は、インプット30と、演算処理装置10
と、メモリ20と、アウトプット40と、連結線50
と、を備える本発明による装置100を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アントニオ・セルラ イタリア国 16138 ジェノヴァ,ヴィ ア・マントヴァ 59,イント 49

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度Twにおける粘弾性材料の挙動を決
    定する方法であって、(a)動力学パラメータPのN個
    (N≧5)の実験的計測値を温度Twとは異なる少なく
    とも3点温度Tx、Ty、Tzの各温度における変形qの
    関数として行い、(b)上記少なくとも3点温度Tx、T
    y、Tzの各温度に対して、上記(a)において実験的に
    決定されたN個の値を表すすべてのポイントを通る実験
    曲線をプロットし、(c)上記動力学的パラメータP及
    び少なくとも3点温度Tx、Ty、Tzに対して上記
    (b)においてプロットされた実験曲線に沿って分布す
    る関連する変形qの少なくとも11個の値を選び出し、
    (d)上記少なくとも11個の値を下記数1で表される
    関係式(A) 【数1】 に挿入して、逐次近似のために、上記(b)においてプ
    ロットされた実験曲線に最も近い曲線を生じる関係式
    (A)のパラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1
    1,d2,e2及びf2の値を決定し、(e)温度Twにお
    ける変形qの関数として動力学パラメータPの規則数列
    を決定するために、温度Tw及び上記(d)において得
    られたパラメータa、b、c、q1、q2、d1、e1、f
    1、d2、e2、及びf2の値を上記関係式(A)に挿入す
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法であって、前記動力学的
    パラメータPは、粘弾性材料の弾性率P’、粘性率
    P”、複素弾性率P*及び損失弾性率tanδからなる群よ
    り選ばれることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の方法であって、
    前記(c)において、前記各実験曲線に対する前記動力
    学パラメータP及び前記関連する変形qの少なくとも2
    個の値が選ばれる、ことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1項の方
    法であって、より高い精度を得ることが望ましい場合
    に、必要な追加のパラメータが決定され、前記関係式
    (A)の代わりに、下記数2で表される和(I) 【数2】 が行われることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも3本の実験曲線の記憶を改良
    する方法であって、各実験曲線は、少なくとも3点の温
    度Tx、Ty及びTzのうちの1点における変形qの関数
    としての粘弾性材料の動力学パラメータPの少なくとも
    N(Nは少なくとも5に等しい)個の実験値から得ら
    れ、(a)動力学パラメータP及び少なくとも3点の温
    度Tx、Ty及びTzにおいて(b)にて得られる少なく
    とも3本の実験曲線に沿って分布している関連する変形
    qの少なくとも11個の値を選択し、(b)少なくとも
    11個の値を下記数3で表される関係式(A) 【数3】 に挿入して、逐次近似のため、少なくとも3本の実験曲
    線に最もよく近似する曲線を得る関係式(A)のパラメ
    ータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2
    及びf2の値を決定し、(c)得られたパラメータa,
    b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2
    値を記憶することを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項5の方法であって、より高い精度
    を得ることが望ましい場合に、必要な追加のパラメータ
    が、前記関係式(A)に代えて、下記数4で表される和
    (I) 【数4】 によって決定されることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 複数の粘弾性材料の中から、所定温度T
    w及び変形qwにおける所定値Pwを有する動力学パラメ
    ータPを有する少なくとも1個の粘弾性材料を規定する
    方法であって、(a)複数の粘弾性材料のそれぞれにつ
    いて、パラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f
    1,d2,e2及びf2の値がすでに決定されていて、変形
    wに対する温度Twにおける動力学パラメータPの仮定
    値を下記数5で表される関係式(A.1) 【数5】 によって決定し、(b)決定されたパラメータPの値の
    それぞれと所定値Pwとを比較し、(c)温度Twにおけ
    る変形qwに対して、動力学パラメータPが所定値Pw
    満足する粘弾性材料を規定する、ことを特徴とする方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7の方法であって、より高い精度
    が望ましい場合には、パラメータa,b、c、q1
    2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2の値がすでに決
    定されていて、前記関係式(A.1)の代わりに下記数
    6で表される和(I) 【数6】 を用いて、所望の精度を保証する項まで行うことを特徴
    とする方法。
  9. 【請求項9】 所定の動力学パラメータPを有する粘弾
    性材料に関するデータを処理する装置(100)であっ
    て、(a)少なくとも3点の温度Tx、Ty及びTzの各
    温度における変形qの関数として動力学パラメータPの
    実験的に決定されたN個の値(N≧5)を入力するため
    のインプット(30)と、(b)上記インプット(3
    0)に連結されている演算処理装置(10)であって、 (b1)少なくとも3点の温度Tx、Ty及びTzの各温
    度に対して、上記インプット(30)を介して入力され
    たN個の実験値を表すポイントのすべてを通る実験曲線
    をプロットし、 (b2)動力学パラメータP及び上記(b1)で少なく
    とも3点の温度Tx、Ty及びTzに対してプロットされ
    た実験曲線に沿って分布する関連する変形qの少なくと
    も11個の値を選択し、 (b3)少なくとも11個の値を下記数7で表される関
    係式(A) 【数7】 に挿入し、逐次近似のため、(b1)でプロットされた
    実験曲線に最もよく近似する曲線を生じる関係式(A)
    のパラメータa,b、c、q1,q2,d1,e1,f1
    2,e2及びf2に対する値を決定する、ことができる
    演算処理装置(10)と、(c)決定されたパラメータ
    a,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及び
    2の値を記憶するメモリ(20)と、を備えることを
    特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 請求項9の装置(100)であって、 前記インプット(30)を介して、前記少なくとも3点
    の温度Tx、Ty及びT zとは異なる所定の温度Twが入力
    され、 前記演算処理装置(10)は、さらに、前記メモリ(2
    0)に記憶されているパラメータa,b、c、q1
    2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2の値が挿入され
    ている前記関係式(A)によって、温度Twにおける変
    形qの関数として動力学パラメータPの規則数列を決定
    することもできる、ことを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 請求項10の装置(100)であっ
    て、さらに、 温度Twにおける変形qの関数として動力学パラメータ
    Pの規則数列を提供するアウトプット(40)を備え
    る、ことを特徴とする装置。
  12. 【請求項12】 請求項9〜請求項11のいずれか1項
    の装置(100)であって、 より高い精度が望ましい場合に、必要な追加のパラメー
    タが決定され、前記関係式(A)に代えて、下記数8で
    表される和(I) 【数8】 が行われることを特徴とする装置。
  13. 【請求項13】 動力学パラメータPを有する複数の粘
    弾性材料に関するデータを処理するための装置(10
    0)であって、 所定の変形qwに対する所定温度Twにおける動力学パラ
    メータPに対する基準値を表す値Pwを入力するインプ
    ット(10)と、 演算処理装置(30)であって、 i.各粘弾性材料に対して、パラメータa,b、c、q
    1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及びf2の値が予め決
    定されていて、下記数9で表される関係式(A.1) 【数9】 によって、温度Tw及び変形qwにおける関連する動力学
    パラメータPの仮定値を決定し、且つ ii.決定された値PwとパラメータPの値を比較す
    る、ことができる演算処理装置(30)と、温度Tw
    び変形qwにおいて、動力学パラメータPが所定値Pw
    満足する粘弾性材料を複数の粘弾性材料の中から提供す
    るアウトプット(40)と、を備えることを特徴とする
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項13の装置(100)であっ
    て、 より高い精度を得ることが望ましい場合に、パラメータ
    a,b、c、q1,q2,d1,e1,f1,d2,e2及び
    2の値が予め決定されていて、前記関係式(A.1)
    に代えて、下記数10で表される和(I) 【数10】 が所望の精度を保証する項まで用いられることを特徴と
    する装置。
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