JP2001173732A - チェーンにおけるロッカージョイントピンの連結構造 - Google Patents

チェーンにおけるロッカージョイントピンの連結構造

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JP2001173732A
JP2001173732A JP35754799A JP35754799A JP2001173732A JP 2001173732 A JP2001173732 A JP 2001173732A JP 35754799 A JP35754799 A JP 35754799A JP 35754799 A JP35754799 A JP 35754799A JP 2001173732 A JP2001173732 A JP 2001173732A
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rocker joint
joint pin
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chain
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Hiroshi Horie
博史 堀江
Kazumasa Matsuno
和正 松野
Moichi Fukuda
茂一 福田
Takayuki Funamoto
隆幸 船本
Yoshiaki Iwasaki
良紀 岩▲さき▼
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Tsubakimoto Chain Co
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G13/00Chains
    • F16G13/02Driving-chains
    • F16G13/04Toothed chains
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21LMAKING METAL CHAINS
    • B21L15/00Finishing or dressing chains or chain links, e.g. removing burr material, calibrating
    • B21L15/005Pre-stretching chains

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンクプレートに対するロッカージョイント
ピンの位置を適正に保つことができ、チェーンの逆反り
を防止することができるロッカージョイントピンの連結
構造を提供すること。 【解決手段】 ロッカージョイントピン型サイレントチ
ェーン10はガイドリンク列12と間接リンク列14と
がロッカージョイントピン16で無端状に連結されてな
る。ロッカージョイントピン16は、凸状円弧状転動面
30と凹状背面32と上下一対の平坦面34,36とを
有する。リンクプレート20のピン孔24は、両端側に
形成された凸状シート面3と上下一対のピン位置規制面
40,42と直線状屈曲変位許容面46と直線状逆反り
阻止面48とを有する。この構造により、リンクプレー
ト及びロッカージョイントピンの摩耗を抑制することが
でき、ロッカージョイントピンは上下方向への変位が規
制されることにより、対向する長ピンの転動面及び短ピ
ンの転動面が常に適正な位置で接触することになり、転
動面の偏摩耗が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロッカージョイン
トピンにより無端状に連結されたチェーンに関する。よ
り詳細には、本発明は、ロッカージョイントピンの断面
形状とリンクプレートのピン孔形状に特徴を備えたチェ
ーンに関する。
【0002】
【従来の技術】ロッカージョイントピンによる無端状に
連結されたチェーンは、サイレントチェーン又はCVT
チェーンに利用される。例えば、サイレントチェーン
は、エンジンのカムシャフト駆動用チェーンや、トラン
スミッションの動力伝動用チェーンとして利用され、C
VTチェーンはトランスミッションの動力伝動用チェー
ンとして利用される。
【0003】これらのチェーンは、基本的に、一対のピ
ン孔を備えた第1列のリンクプレートとこの第1列のリ
ンクプレートに隣合って一対のピン孔を備えた第2列の
リンクプレートとが一対の長短のロッカージョイントピ
ンにより連結され、第3列、第4列・・・のリンクプレ
ートが無端状に編成されてなる。
【0004】ここで従来のリンクプレートのピン孔とロ
ッカージョイントピンの断面形状に着目すると、リンク
プレートの一対のピン孔は、それぞれ略円形であり、リ
ンクプレートの端部側に弦状のシート面が形成されてい
る。一対のロッカージョイントピンは、断面形状が同じ
長ピンと短ピンよりなる。長ピンは第1列のリンクプレ
ートのシート面に着座し、短ピンは第2列のリンクプレ
ートのシート面に着座し、円弧状の転動面が互いに対峙
して重複するリンクプレートの共通のピン孔に挿通され
る。このようなチェーンの一例であるサイレントチェー
ンでは、自動車部品として利用されるため、組立性、経
済性及び製造性に加えて、常に、摩耗特性の向上、騒音
の低減、潤滑性の向上が高いレベルで要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、摩耗特性の
向上のため、ロッカージョイントピンの上下端とピン孔
の上下縁との間に大きな空隙を設け、潤滑油を前記空隙
に保持させようとすると、組立時のチェーンのピッチ調
整のために厚さが薄いピンを採用した場合や、摩耗の進
行によりロッカージョイントピンの厚さが薄くなった場
合、ロッカージョイントピンがピン孔内で変位しやすく
なる。そのため、ロッカージョイントピンはピン孔内で
正しい位置から変位した位置に移動して、ロッカージョ
イントピンの転動面は、チェーンのピッチ線上で接触で
きなくなる。こうなると、摩耗特性向上のために潤滑油
保持等空隙を設けても、それ以上に、ロッカージョイン
トピンがピン孔と接触してロッカージョイントピン及び
リンクプレートに摩耗が生じてしまう。特に、チェーン
屈曲時には摩耗が早く進行する。また、ロッカージョイ
ントピンの転動面が正しい位置で接触しないので、転動
面において偏摩耗が発生してチェーンの耐摩耗性が損な
われるという問題も生じていた。さらに、ロッカージョ
イントピンの転動面が正しい位置で接触しないので、チ
ェーンがピッチ線上に整列せず、スプロケットとの噛合
時に正規の位置で噛合を開始せず、騒音も大きくなると
いう問題を生じていた。
【0006】実開昭62−196950号公報及び特許
第2924915公報には、ピン孔の上下の少なくとも
一方に突起を設け、ロッカージョイントピンの回転を含
む変位を阻止するとともにリンクプレートの逆反りを阻
止したチェーンが開示されている。突起によって、ロッ
カージョイントピンはリンクプレートに対して確かに変
位は拘束されるが、突起が原因となって、別の問題が生
じる。すなわち、突起によって、ロッカージョイントピ
ンの転動面同士が接触する有効接触面積が小さくなり、
耐摩耗性が悪化する。また、突起がロッカージョイント
ピンの輪郭を囲繞するため、転動面同士の潤滑油を保持
する空隙が小さくなって潤滑不良による摩耗が早期に生
じる。そして、突起があるために、リンクプレートのピ
ン孔にロッカージョイントピンを通しにくくなり組立性
も悪化する問題を生じる。さらに、突起の存在によっ
て、リンクプレートを打ち抜いて製造することが困難で
あり、金型の寿命が短くなって、組立性による工数増大
も手伝ってコスト高となるという問題もある。
【0007】本発明の目的は、特徴あるリンクプレート
のピン孔形状とロッカージョイントピンの断面形状によ
り、リンクプレートに対するロッカージョイントピンの
位置を適正に保つことができるロッカージョイントピン
の連結構造を提供することである。本発明の他の目的
は、特徴あるリンクプレートのピン孔形状とロッカージ
ョイントピンの断面形状により、チェーンの逆反りを防
止することができるロッカージョイントピンの連結構造
を提供することである。本発明のさらに他の目的は、特
徴あるリンクプレートのピン孔形状とロッカージョイン
トピンの断面形状により、許容荷重の大なるロッカージ
ョイントピンの連結構造を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のピン孔
を備えた第1列のリンクプレートと該第1列のリンクプ
レートに隣合って一対のピン孔を備えた第2列のリンク
プレートとが一対のロッカージョイントピンにより連結
され、前記リンクプレートが無端状に編成されたチェー
ンにおいて、それぞれのロッカージョイントピンが、円
弧状転動面と、該円弧状転動面と反対側の背面と、前記
円弧状転動面と前記背面の間に形成されて前記チェーン
長手方向に延びる上下一対の平坦面とを有し、前記第1
列及び第2列のリンクプレートのそれぞれのピン孔が、
該リンクプレートの両端側に形成されて前記背面に当接
するシート面と、該シート面に着座したロッカージョイ
ントピンの平坦面に微小隙間で対向する上下一対のピン
位置規制面と、前記上部位置規制面に連続して隣合うリ
ンクプレートのピン孔のシート面に着座したロッカージ
ョイントピンの平坦面と離間した屈曲変位許容面と、前
記下部位置規制面に連続して隣合うリンクプレートのピ
ン孔のシート面に着座したロッカージョイントピンの平
坦面に微小隙間で対向する逆反り阻止面と、前記屈曲変
位許容面と前記逆反り阻止面とに連続して隣合うリンク
プレートのピン孔のシート面に着座したロッカージョイ
ントピンの背面と離間した円弧面よりなる、チェーンに
おけるロッカージョイントピンの連結構造により前記課
題を解決した。
【0009】チェーンの直線状態では、ロッカージョイ
ントピンは転動面同士で接触しており、第1列のリンク
プレートに関連するロッカージョイントピンと、第1列
のリンクプレートに隣合う第2列のリンクプレートに関
連するロッカージョイントピンとは、それぞれ転動面同
士で接触している。ここで、第1列のリンクプレートに
関連するロッカージョイントピンを長ピンとして、及
び、第2列のリンクプレートに関連するロッカージョイ
ントピンを短ピンとして説明すると、長ピンの背面は第
1列のリンクプレートのシート面に着座しており、短ピ
ンの背面は第2列のリンクプレートのシート面に着座し
ている。長ピンの上下平坦面は、それぞれ、第1列のリ
ンクプレートの位置規制面に微小隙間で対向しており、
この長ピンは第1列のリンクプレートに対して上下方向
の変位を規制されている。一方、短ピンの上下平坦面
は、それぞれ、第2列のリンクプレートの位置規制面に
微小隙間で対向しており、この短ピンは第2列のリンク
プレートに対して上下方向の変位を規制されている。従
って、チェーンが直線状態にあるとき、ロッカージョイ
ントピンの長ピン及び短ピンは、第1列及び第2列のリ
ンクプレートに対してその位置を規制され、正しい位置
で転動面同士が接触するので、ロッカージョイントピン
の転動面における偏摩耗を防止することができ直線状態
のときにチェーンの波打ちがなくなってチェーンがスプ
ロケットと噛合する際に生じる騒音を低減することがで
きる。なお、ロッカージョイントピンの上部平坦面とリ
ンクプレートの位置規制面とは微小隙間を以て対向して
いる。この隙間は、組立時において、リンクプレートに
ロッカージョイントピンを挿通させる際に必要不可欠な
隙間であり、製造誤差を考慮して決められるものであっ
て、可及的に小さくすることが好ましい。
【0010】チェーンがスプロケットに捲回されると、
例えば、第1列のリンクプレートが先行してスプロケッ
トと噛合を始め、第1列のリンクプレートは第2列のリ
ンクプレートとの共通のピン孔の中心点を中心にして回
動を始める。このとき、第1列のリンクプレートの長ピ
ンは、第2列のリンクプレートに関連する短ピンの転動
面上を転がる。第1列のリンクプレートの上部位置規制
面と長ピンの上部平坦面は同じ位相で回動するが、第2
列のリンクプレートの屈曲変位許容面はチェーン直線状
態において長ピンの上部平坦面と離間しており、第1列
のリンクプレートが第2列のリンクプレートとの共通の
ピン孔の中心点を中心して回動しても、長ピンの上部平
坦面の変位を吸収する。また、長ピンの背面も第2列の
リンクプレートの円弧面と離間しており、第1列のリン
クプレートが第2列のリンクプレートとの共通のピン孔
の中心点を中心して回動しても、長ピンの背面の変位を
許容できるようになっている。
【0011】チェーンが直線状態にあり、チェーンに逆
方向への反りが生じる場合には、逆反り阻止面がこれを
阻止するようになっている。例えば、第1列のリンクプ
レートが第2列のリンクプレートとの共通のピン孔の中
心点を中心にして逆方向に反ろうとすると、長ピンは第
1列のリンクプレートの上部位置規制面と対向してお
り、さらに、長ピンは第1列のリンクプレートに隣合う
第2列のリンクプレートの逆反り阻止面と対向している
ので、上部位置規制面と逆反り防止との間に挟まれる。
同時に、短ピンは第2列のリンクプレートの上部位置規
制面と対向しており、さらに、短ピンは第2列のリンク
プレートに隣合う第1列のリンクプレートの逆反り阻止
面と対向しているので、上部位置規制面と逆反り防止と
の間に挟まれる。なお、上部位置規制面と逆反り防止と
の間の隙間は、ロッカージョイントピンの上部平坦面と
リンクプレートの位置規制面との微小隙間より若干大き
く設定することが好ましい。こうすることにより、ある
程度の逆反りを許容することができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明によるロッカー
ジョイントピンの連結構造を説明する。図1は、本発明
による連結構造が採用されるサイレントチェーンの平面
図、図2はロッカージョイントピンの連結構造を詳細に
示す正面図である。この連結構造は、サイレントチェー
ンのようなチェーンに採用されるほか、CVTチェーン
にも採用される。ロッカージョイントピン型サイレント
チェーン10は、ガイドリンク列12と間接リンク列1
4とがロッカージョイントピン16で無端状に連結され
てなる。ガイドリンク列12は、一対のガイドプレート
18と、ガイドプレート18間の1以上のリンクプレー
ト20よりなる。間接リンク列14は、ガイドリンク列
12のリンクプレート20より1枚多いリンクプレート
22よりなる。本実施例では、ガイドリンク列12のリ
ンクプレート20と間接リンク列14のリンクプレート
22は同一形状であるが、これらのリンクプレート2
0,22は厚みが異なる場合もある。
【0013】ガイドプレート18には長ピン16aが嵌
合されるとともに、ガイドリンク列のリンクプレート2
0には長ピン16aが挿通される。一方、間接リンク列
のリンクプレート22には、短ピン16bが挿通され
る。ロッカージョイントピン16の長ピン16a及び短
ピン16bは、それぞれ同じ断面形状であり、幅方向で
略ストレート状に形成されている。
【0014】図3はリンクプレート20の正面図、図4
はリンクプレート20のピン孔24と長ピン16aとの
関係を示す正面図である。なお、リンクプレート22の
ピン孔26と短ピン16bとの関係も図4に示された構
造と同じであるので、実施例では説明を省略する。ロッ
カージョイントピン16は、例えば、図4に示された長
ピン16aを例にすると、凸状円弧状転動面30と、こ
の円弧状転動面と反対側の凹状背面32と、円弧状転動
面30と背面32の間に形成されてチェーン長手方向に
延びる上下一対の平坦面34,36とを有する。円弧状
転動面30と平坦面34,36とはR面で連続してい
る。また、背面32と平坦面34,36とは円弧面で連
続している。上部平坦面34と下部平坦面36は平行で
ある。
【0015】リンクプレート20は、図3に示されるよ
うに、一対のピン孔24,24及び一対の歯28,28
を有する。リンクプレート20のピン孔24は、両端側
に形成された凸状シート面38を有する。シート面38
は長ピン16aの凹状背面32と一致する形状であり、
チェーン直線状態のとき、シート面38は凹状背面32
と隙間なく当接する。ピン孔24は、さらに、シート面
38に着座したロッカージョイントピン16の長ピン1
6aの平坦面34,36に対向する上下一対のピン位置
規制面40,42を有する。ピン位置規制面40,42
は正面からみたとき直線状である。それぞれのピン位置
規制面40,42は、ピン孔24の中心線cよりもリン
クプレート20の両端側に形成されており、長ピン16
aの上下方向の変位を阻止する。これらのピン位置規制
面40,42は、長ピン16aの平坦面と平行である。
平坦面34,36同士も平行であることから、ピン位置
規制面40,42同士も平行である。なお、平坦面3
4,36とピン位置規制面40,42との間には、僅か
ながら隙間が設けられている。この隙間は、組立時にお
いて、リンクプレート20,22にロッカージョイント
ピン16を挿通させる際に必要不可欠な隙間であり、可
及的に小さくすることが好ましい。こうすることによ
り、長ピン16aは、ピン位置規制面40,42によっ
て、上下方向の変位を阻止される。もっとも、平坦面3
4、平坦面36、ピン位置規制面40及びピン位置規制
面42がそれぞれ平行であることから、チェーン長手方
向への変位は許容される。そして、長ピン16aはチェ
ーン長手方向への変位があっても、上下方向への変位は
阻止された状態にある。
【0016】シート面38とピン位置規制面40,42
との間は円弧面44で連続している。この円弧面44
は、長ピン16aの円弧面と略同じ形状である。長ピン
16aの背面32がシート面38に着座したとき、円弧
面同士の間には僅かな隙間が設けられている。
【0017】ピン孔24は、さらに、上部ピン位置規制
面40に連続する直線状屈曲変位許容面46を有する。
また、ピン孔24は、下部ピン位置規制面42に連続し
て中心線Cと対称な直線状逆反り阻止面48を有する。
屈曲変位許容面46と逆反り阻止面48は円弧面50で
連続している。従って、ピン孔24は、シート面38、
ピン位置規制面40,42、円弧面44、屈曲変位許容
面46、逆反り阻止面48及び円弧面50でその全体が
形成される。
【0018】図5は、リンクプレート20とリンクプレ
ート22とが共通のピン孔24,26に挿通されるロッ
カージョイントピン16a,16bで連結された状態を
示している。リンクプレート20のピン孔24には長ピ
ン16aが挿通され、リンクプレート22のピン孔26
には短ピン16bが挿通される。リンクプレート20の
ピン孔24と長ピン16aの関係と、リンクプレート2
2のピン孔24の短ピン16bとの関係は、それぞれ、
図4に示された状態と同じである。ここで、チェーンが
直線状態にあるとき、長ピン16aと短ピン16bはリ
ンクプレート20のピン孔24のシート面及びリンクプ
レート22のピン孔26のシート面に着座し、転動面3
0同士で接触する。この状態において、長ピン16aの
上部平坦面34は、リンクプレート22のピン孔26の
屈曲変位許容面と離間している。一方、長ピン16aの
下部平坦面36は、リンクプレート22のピン孔26の
逆反り阻止面と僅かな隙間で平行に離間している。ま
た、長ピン16aの円弧面は、リンクプレート22のピ
ン孔26の円弧面と離間している。
【0019】図6は、サイレントチェーンが屈曲する際
の連結構造の動作を示している。図6(a)はリンクプ
レート22のピン孔26と短ピン16bの関係を示し、
図6(b)は、リンクプレート20のピン孔24と長ピ
ン16aの関係を示している。チェーンがスプロケット
に捲回すると、リンクプレート20はリンクプレート2
2に対して共通するピン孔の中心点を中心にして回動を
始める。長ピン16aは短ピン16の転動面上を転が
り、図6(b)において鎖線に示される位置まで回動す
る。図6(c)は、リンクプレート20及び長ピン16
aとリンクプレート22及び短ピン16bとの関係を重
ねた図である。長ピン16aの上部平坦面30は、リン
クプレート22のピン孔26の屈曲変位許容面と干渉す
ることなく、また、短ピンbの上部平坦面は、リンクプ
レート20のピン孔24の屈曲変位許容面46と干渉す
ることがない。
【0020】一方、隣合うリンクプレート20,22が
図6と逆方向に回動しようとすると、長ピン16aは、
その上部平坦面34がリンクプレート20のピン孔24
の上部ピン位置規制面とリンクプレート22のピン孔2
6の逆反り阻止面との間に挟まれ、短ピン16bは、そ
の上部平坦面がリンクプレート22のピン孔26の上部
ピン位置規制面とリンクプレート20のピン孔24の逆
反り阻止面48との間に挟まれる。従って、僅かな隙間
がなくなった状態において、隣合うリンクプレートは逆
方向への回動を阻止される。
【0021】以上のように、ロッカージョイントピンは
リンクプレートに対して適正な位置に保持され、上下方
向への変位を規制されていることから、ロッカージョイ
ントピンのがたつきが低減され、これにより、リンクプ
レート及びロッカージョイントピンの摩耗を抑制するこ
とができる。そして、ロッカージョイントピンは上下方
向への変位が規制されることにより、対向する長ピンの
転動面及び短ピンの転動面が常に適正な位置で接触する
ことになり、転動面の偏摩耗が低減される。
【0022】
【発明の効果】本発明では、チェーンが直線状態にある
とき、ロッカージョイントピンの長ピン及び短ピンは、
第1列及び第2列のリンクプレートに対してその位置を
規制され、正しい位置で転動面同士が接触するので、が
た付きが小さくなってロッカージョイントピンはピン孔
と摺動することなく摩耗が低減され、しかも、ロッカー
ジョイントピン同士の偏摩耗も回避される。そして、ロ
ッカージョイントピンの転動面が正しい位置で接触する
ので、チェーンの波打ちがなくなり、チェーンがスプロ
ケットに噛合する際に生じる騒音も低減することができ
る。また、本発明では、ロッカージョイントピンが第1
列(第2列)のリンクプレートの上部位置規制面と第2
列(第1列)のリンクプレートの逆反り防止との間で挟
まれるので、これらの上部位置規制面と逆反り防止によ
ってチェーンの逆反りを抑制することができる。
【0023】本発明では、従来の技術のように突起を設
ける必要がなく、チェーンを弛緩させた状態でロッカー
ジョイントピンをリンクプレートに挿通すれば、円形の
ピン孔と同程度の組立性があるので、製造性も良好であ
る。突起がないので、リンクプレートのプレス金型の寿
命も長くなり、製造コスト低減にもなる。また、突起を
設ける必要がないので、ロッカージョイントピンの転動
面同士が接触する有効接触面積が大きくなり、転動面の
曲率半径を大きくして面圧を低くできるから、ロッカー
ジョイントピンの耐摩耗性を向上させることができる。
さらに、突起を設ける必要がないので、突起の部分を潤
滑油保持用空隙として利用することができ、転動面への
潤滑油の供給が確保されて耐摩耗性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるロッカージョイントピン型のサ
イレントチェーンの一部断面を含む平面図。
【図2】 図1のサイレントチェーンにおける第1列の
リンクプレートと第2列のリンクプレートの関係を示す
正面図。
【図3】 リンクプレートの正面図。
【図4】 リンクプレートのピン孔に挿通されたロッカ
ージョイントピンの断面図。
【図5】 隣合うリンクプレートの共通のピン孔に挿通
されたロッカージョイントピンの関係を示す正面図。
【図6】 サイレントチェーンの屈曲状態におけるリン
クプレートとロッカージョイントピンの関係を屈曲過程
にしたがって示す正面図。
【符号の説明】
10 サイレントチェーン 12 ガイドリンク列 14 間接リンク列 16 ロッカージョイントピン 18 ガイドプレートプレート 20,22 リンクプレート 24,26 ピン孔 28 歯 30 円弧状転動面 32 背面 34,36 平坦面 38 シート面 40,42 ピン位置規制面 44 円弧面 46 屈曲変位許容面 48 逆反り阻止面 50 円弧面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 茂一 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 船本 隆幸 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 岩▲さき▼ 良紀 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のピン孔を備えた第1列のリンクプ
    レートと該第1列のリンクプレートに隣合って一対のピ
    ン孔を備えた第2列のリンクプレートとが一対のロッカ
    ージョイントピンにより連結され、前記リンクプレート
    が無端状に編成されたチェーンにおいて、 それぞれのロッカージョイントピンが、円弧状転動面
    と、該円弧状転動面と反対側の背面と、前記円弧状転動
    面と前記背面の間に形成されて前記チェーン長手方向に
    延びる上下一対の平坦面とを有し、 前記第1列及び第2列のリンクプレートのそれぞれのピ
    ン孔が、該リンクプレートの両端側に形成されて前記背
    面に当接するシート面と、該シート面に着座したロッカ
    ージョイントピンの平坦面に微小隙間で対向する上下一
    対のピン位置規制面と、前記上部位置規制面に連続して
    隣合うリンクプレートのピン孔のシート面に着座したロ
    ッカージョイントピンの平坦面と離間した屈曲変位許容
    面と、前記下部位置規制面に連続して隣合うリンクプレ
    ートのピン孔のシート面に着座したロッカージョイント
    ピンの平坦面に微小隙間で対向する逆反り阻止面と、前
    記屈曲変位許容面と前記逆反り阻止面とに連続して隣合
    うリンクプレートのピン孔のシート面に着座したロッカ
    ージョイントピンの背面と離間した円弧面よりなる、 チェーンにおけるロッカージョイントピンの連結構造。
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