JP2001173685A - 自動クラッチの制御装置 - Google Patents
自動クラッチの制御装置Info
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Abstract
減速機を搭載した総ての車両に対応できる半クラッチ領
域でのクラッチ接続制御を実行することができるる自動
クラッチの制御装置を提供する。 【解決手段】 自動クラッチのクラッチ入出力回転速度
差と車両の総減速比とをパラメータとして変速機の変速
時における半クラッチ領域でのクラッチ接続速度を設定
したクラッチ接続速度制御マップを備え、エンジン回転
速度検出手段、入力軸回転速度検出手段および車速検出
手段からの検出信号に基づいて変速時におけるクラッチ
接続速度を決定する。
Description
自動クラッチの制御装置、更に詳しくは半クラッチ領域
における自動クラッチの制御装置に関する。
度、エンジン回転速度等)に応じて自動変速する所謂自
動変速機を搭載した車両においては、変速機の変速制御
に対応して摩擦クラッチを自動的に断・接操作する必要
があり、自動クラッチが装備されている。また、変速機
はマニュアル(手動)で操作し、発進および変速操作に
応じてクラッチを自動的に断・接操作する自動クラッチ
を搭載した車両も実用化されている。
時の断・接制御は一般に以下の手順で実行される。 先ず、変速要求を検出する。この変速要求は手動変
速機を備えた車両においては、運転者が変速時に変速レ
バーに設けられたクラッチ操作指示スイッチを作動した
ON信号によって得ることができる。また、自動変速機
においては、自動変速機のコントローラーが車両の運転
状態に基づいて出力する変速要求信号から得ることがで
きる。 変速要求を検出したならば、クラッチの断制御を実
行する。即ち、クラッチアクチュエータを制御してクラ
ッチを切る。 クラッチの断制御を実行したならば、変速操作のシ
フト動作が完了するまでクラッチ断状態を保持する。な
お、シフト動作の完了は、例えば変速レバーの位置を検
出する各スイッチからの信号によって確認することがで
きる。 シフト動作が完了したら、クラッチアクチュエータ
を制御してクラッチを半クラッチ開始位置まで速い速度
で作動(急接)する。 クラッチを半クラッチ開始位置まで速い速度で作動
(急接)したら、半クラッチ領域でクラッチをゆるやか
な速度で作動(緩接)する、所謂半クラッチ制御を実行
する。即ち、クラッチを完接位置まで速い速度で作動す
ると、クラッチ接続ショックが発生するので、クラッチ
を半クラッチ開始位置まで急接したら、ゆるやかな速度
で作動(緩接)する。 上記における半クラッチ制御を実行することによ
ってクラッチの係合量が半クラッチ領域の終点位置に到
達したら、クラッチアクチュエータを制御してクラッチ
を完接位置まで速い速度で作動(急接)して終了する。
ラッチの係合状態(クラッチストローク)が図4に示さ
れている。図4において縦軸はクラッチ係合量(クラッ
チストローク)、横軸は経過時間である。時間t1にお
いて変速要求を検出すると、直ちにクラッチ断制御を実
行することにより、クラッチ接状態(A)からクラッチ
断方向に作動され、時間t2でクラッチ断状態(B)と
なる。クラッチが断状態(B)になったら変速操作のシ
フト動作が完了するまで待機し、時間t3においてシフ
ト動作が完了したらクラッチを半クラッチ開始位置
(C)まで急速に接制御する。その後、接速度を遅くし
た半クラッチ制御を実行し、クラッチの係合量が半クラ
ッチ領域の終点位置(D)に到達した時間t4でクラッ
チを急速に接制御する。
いて、運転フィーリングに最も影響を及ぼすのは上記
の半クラッチ制御、即ち図4における半クラッチ開始位
置(C)から半クラッチ領域の終点位置(D)までの半
クラッチ領域でのクラッチ接続速度である。半クラッチ
領域でのクラッチ接制御において、クラッチ接続ショッ
クを無くすための提案が例えば特開昭61ー29123
0号公報、特開昭60ー11760号公報等に開示され
ている。これらの公報に開示された技術は、アクセルペ
ダルの踏み込み量(アクセル開度)とクラッチの入出力
回転速度差(エンジン回転速度と変速機の入力軸回転速
度との差)をパラメータとしたクラッチ接続速度のマッ
プを作成し、このマップから半クラッチ領域でのクラッ
チ接続速度を決定している。また、操作フィーリングを
向上するためには、変速機の変速位置(変速段)によっ
てクラッチ接続速度を補正することが望ましい。即ち、
変速機が減速比の大きい低速段で作動しているときには
イナーシャまたは伝達トルクが大きいのでクラッチ接続
速度を遅くする必要があり、減速比の小さい高速段で作
動しているときにはイナーシャまたは伝達トルクが小さ
いのでクラッチ接続速度を速くしてもよい。従って、変
速機の変速段を検出し、変速段に基づいてクラッチ接続
速度を補正している。
ングを向上するためには各変速段毎に上記クラッチ接続
速度のマップを作成する必要がある。特にトラックのよ
うに変速機と終減速装置の種類が多いと、変速機と各終
減速装置との組み合わせ毎に制御マップを作成する必要
がある。このように、変速機と終減速装置との組み合わ
せ毎に制御マップを作成するのは、そのチューニングに
多大な時間と労力を要する。また、このような制御マッ
プを全ての変速機と終減速装置との組み合わせ毎に作成
したとしても、その組み合わせ毎にクラッチコントロー
ラを製作するにはコスト的に合わない。従って、1種類
のクラッチコントローラに変速機と終減速装置との組み
合わせ毎に作成した制御マップを全て格納しておき、出
荷時にディップスイッチ等の設定により車両に搭載され
た変速機と終減速装置との組み合わせに対応した制御マ
ップに切り換える必要がある。このような設定を行うに
はクラッチコントローラにディップスイッチを設けなけ
ればならないとともに、ディップスイッチの設定ミスや
量産時の生産効率が低下する結果を招くことになり、自
動クラッチシステムの車型展開上の大きな問題となって
いる。
を判定するためのセンサが必要となり、シフト動作が完
了したか否かを検出するシフト完了検出スイッチやシフ
トストロークセンサの他にセレクト位置検出センサも必
要となり、コストおよび搭載性の面で問題となる。な
お、変速段の検出は、変速機の出力軸回転速度と入力軸
またはカウンターシャフト回転速度よりギヤ比を計算し
て求めることはできるが、各変速機毎のギヤ比を総て記
憶させておく必要があるとともに、新しいギヤ比の変速
機に対応するためにはデータをその都度書き直す必要が
ある。
で、その主たる技術的課題は、変速比および減速比の異
なる変速機および終減速機を搭載した総ての車両に対応
できる半クラッチ領域でのクラッチ接続制御を実行する
ことができる自動クラッチの制御装置を提供することに
ある。
たる技術的課題を解決するために、車両に搭載されたエ
ンジンの出力を自動クラッチ、変速機、終減速機を介し
て車輪に伝達する車両における自動クラッチの制御装置
であって、該エンジンの回転速度を検出するエンジン回
転速度検出手段と、該変速機の入力軸回転速度を検出す
る入力軸回転速度検出手段と、車両の走行速度を検出す
る車速検出手段と、該自動クラッチのクラッチ入出力回
転速度差と車両の総減速比とをパラメータとして該変速
機の変速時における半クラッチ領域でのクラッチ接続速
度を設定したクラッチ接続速度制御マップと、該自動ク
ラッチを接・断作動するクラッチアクチュエータと、該
各検出手段からの検出信号に基づいて該クラッチアクチ
ュエータの作動を制御する制御手段と、を具備し、該制
御手段は、該エンジン回転速度と該入力軸回転速度に基
づいてクラッチ入出力回転速度差を演算するとともに、
該入力軸回転速度と該車両の走行速度に基づいて車両の
総減速比を演算し、演算された該クラッチ入出力回転速
度差および該総減速比に基づいて該クラッチ接続速度制
御マップからクラッチ接続速度を決定し、該決定された
該クラッチ接続速度で該クラッチアクチュエータを作動
制御する、ことを特徴とする自動クラッチの制御装置が
提供される。
自動クラッチの制御装置の好適実施形態を図示している
添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
クラッチの制御装置を装備した車両の駆動系の概略構成
図が示されている。図1に示す車両の駆動系は、エンジ
ン2と、摩擦クラッチ3と、手動変速機4と、プロペラ
シャフト5と、終減速装置6と、駆動車軸7、7と、タ
イヤを装着した車輪8、8とを具備している。摩擦クラ
ッチ3は、エンジン2の図示しないフライホイールと手
動変速機4の入力軸41との間に配設され、エンジン2
の動力を手動変速機4に伝達し、または動力伝達を遮断
する。この摩擦クラッチ3は、クラッチレバー3aに連
結されたクラッチアクチュエータ9によって作動せしめ
られる。手動変速機4は、図示の実施形態においては周
知の平行歯車軸式変速機からなり、変速レバー43によ
って変速操作される。手動変速機4の出力軸42に伝達
された動力は、プロペラシャフト5、終減速装置6およ
び駆動車軸7、7を介して車輪8、8に伝達される。
気によって作動されクラッチレバー3aを作動する形態
の周知の作動装置によって構成されている。このクラッ
チアクチュエータ9は、圧縮空気供給装置10によって
供給される圧縮空気によって作動せしめられる。圧縮空
気供給装置10は、エンジン2により駆動される図示し
ないエアコンプレッサによって供給された圧縮空気を貯
蔵するエアタンク11を備えている。このエアタンク1
1と上記クラッチアクチュエータ9とは、エア回路12
aおよび12bによって接続されている。一方のエア回
路12aには常閉型の電磁開閉弁13(V1)が配設さ
れている。この電磁開閉弁13(V1)は、除勢(OF
F)されているときにはエアタンク11側とクラッチア
クチュエータ9側との連通を遮断しており、付勢(O
N)されるとエアタンク11側とクラッチアクチュエー
タ9側とを連通するように構成されている。他方のエア
回路12bには第1の電磁切替弁14(V2)と第2の
電磁切替弁15(V3)が直列に配設されている。第1
の電磁切替弁14(V2)は、除勢(OFF)されてい
るときにはエアタンク11側がブロックされ第2の電磁
切替弁15(V3)側(クラッチアクチュエータ9側)
がフィルタ16を介して大気に開放されており、付勢
(ON)されるとエアタンク11側と第2の電磁切替弁
15(V3)側(クラッチアクチュエータ9側)が連通
されフィルタ16側がブロックされるように構成されて
いる。また、第2の電磁切替弁15(V3)は、除勢
(OFF)されているときには第1の電磁切替弁14側
(エアタンク11側)がブロックされクラッチアクチュ
エータ9側が第1の電磁切替弁14(V2)側のエア回
路12bに接続されたバイパス通路17に連通してお
り、付勢(ON)されると第1の電磁切替弁14(V
2)側(エアタンク11側)がクラッチアクチュエータ
9側と連通しバイパス通路17側がブロックされるよう
に構成されている。なお、バイパス通路17には逆止弁
18と絞り弁19が配設されている。
されており、クラッチアクチュエータ9に圧縮空気を供
給し、またクラッチアクチュエータ9に供給された圧縮
空気を排出することによって摩擦クラッチ3を断・接制
御する。このクラッチアクチュエータ9への圧縮空気の
供給および排出は、後述する制御手段20によって制御
される上記電磁開閉弁13(V1)と第1の電磁切替弁
14(V2)および第2の電磁切替弁15(V3)によ
って行われる。摩擦クラッチ3を速く切る場合(急断)
は、上記電磁開閉弁13(V1)と第1の電磁切替弁1
4(V2)および第2の電磁切替弁15(V3)を付勢
(ON)する。また、摩擦クラッチ3を緩やかに切る場
合(緩断)は、上記電磁開閉弁13(V1)を除勢(O
FF)し、第1の電磁切替弁14(V2)および第2の
電磁切替弁15(V3)を付勢(ON)する。一方、摩
擦クラッチ3を速く接続する場合(急接)は、第2の電
磁切替弁15(V3)を付勢(ON)し、電磁開閉弁1
3(V1)および第1の電磁切替弁14(V2)を除勢
(OFF)する。また、摩擦クラッチ3を緩やかに接続
する場合(緩接)は、電磁開閉弁13(V1)と第1の
電磁切替弁14(V2)および第2の電磁切替弁15
(V3)を除勢(OFF)する。なお、クラッチの緩接
制御時においては、第1の電磁切替弁14(V2)をデ
ューティー制御することにより、複数断のクラッチ接速
度を得ることができる。
御装置は、車両の運転状態を検出するための手段である
各種センサーを具備している。図1において、31(S
W1)は上記変速レバー43に配設されたクラッチ操作
指示スイッチで、運転者が変速操作する際にONするこ
とによってクラッチ操作を指示するクラッチ操作指示手
段として機能する。32(SW2)は手動変速機4のニ
ュートラル状態を検出するニュートラル検出スイッチ、
33(SW3)および34(SW4)は手動変速機4の
シフト完了を検出するシフト完了検出スイッチで、変速
レバー43がそれぞれの位置に達するとON信号を出力
する。35(SW5)はエンジン2に燃料を供給する燃
料供給手段のアクセル開度を検出するアクセル開度検出
センサで、図示の実施形態においてはアクセルペダル3
0の踏込量を検出する。36(SW6)はエンジン2の
回転速度を検出するエンジン回転速度検出センサ、37
(SW7)は変速機4の入力軸41の回転速度を検出す
る入力軸回転速度検出センサ、38(SW8)は車両の
走行速度を検出する車速センサである。なお、車速セン
サ38(SW8)は、変速機4の出力軸42に対向して
配設され出力軸42の回転に対応するパルスを発生する
パルス発生器と、該パルス発生器からのパルス信号を車
両の走行速度に対応したパルスに変換する車速パルス整
合器とからなっている。この車速パルス整合器は、終減
速装置6の減速比およびタイヤ径の補正がディップスイ
ッチによって設定されており、従ってその出力パルスは
車両の走行速度に対応したものとなる。39(SW9)
は摩擦クラッチ3の係合量を検出するクラッチストロー
クセンサである。これら各スイッチおよびセンサは、そ
の指令および検出信号を後述する制御手段20に送出す
る。
よって構成されており、制御プログラムに従って演算処
理する中央処理装置(CPU)201と、制御プログラ
ムや後述するクラッチ接続速度制御マップ等を格納する
リードオンリメモリ(ROM)202と、演算結果等を
格納する読み書き可能なランダムアクセスメモリ(RA
M)203と、入力インターフェース204および出力
インターフェース205とを備えている。このように構
成された制御手段20の入力インターフェース204に
は、上記クラッチ操作指示スイッチ31(SW1)、ニ
ュートラル検出スイッチ32(SW2)、シフト完了検
出スイッチ33(SW3)および34(SW4)、アク
セル開度検出センサ35(SW5)、エンジン回転速度
検出センサ36(SW6)、入力軸回転速度検出センサ
37(SW7)、車速センサ38(SW8)およびクラ
ッチストロークセンサ39(SW9)等の検出信号が入
力される。一方、制御手段20のインターフェース20
5からは上記電磁開閉弁13(V1)と第1の電磁切替
弁14(V2)および第2の電磁切替弁15(V3)等
に制御信号を出力する。
御装置は以上のように構成されており、以下その作動に
ついて図2に示すフローチャートを参照して説明する。
図2は変速時における制御手段20のクラッチ断・接制
御の手順を示すものである。制御手段20は、先ずクラ
ッチ操作指示スイッチ31(SW1)がONされたか否
か、即ち運転者が変速操作を行うために変速レバー43
に配設されたクラッチ操作指示スイッチ31(SW1)
をONしたか否かをチェックする(ステップS1)。ス
テップS1においてクラッチ操作指示スイッチ31(S
W1)がONされたならば、制御手段20はステップS
2に進んでクラッチ断制御を実行する。このクラッチ断
制御は、摩擦クラッチ3を急断する場合には上述したよ
うに電磁開閉弁13(V1)と第1の電磁切替弁14
(V2)および第2の電磁切替弁15(V3)を付勢
(ON)し、緩断する場合には電磁開閉弁13(V1)
を除勢(OFF)し第1の電磁切替弁14(V2)およ
び第2の電磁切替弁15(V3)を付勢(ON)する。
行したら、制御手段20はステップS3に進んでクラッ
チ係合位置が断位置(図4におけるB位置)に到達した
か否かをチェックする。このクラッチ係合位置は、クラ
ッチストロークセンサ39(SW9)からの検出信号に
よって確認する。ステップS3においてクラッチ係合位
置が断位置に到達していない場合にはクラッチ断制御を
継続し、クラッチ係合位置が断位置に到達しているなら
ば制御手段20はステップS4に進んでクラッチを断位
置で停止しクラッチ断状態を維持する。そして、制御手
段20はステップS5に進んで変速操作のシフト動作が
完了したか否かをチェックする。このシフト完了チェッ
クは、シフト完了検出スイッチ33(SW2)、34
(SW2)のいずれかがONしたか否かによって確認す
る。ステップS5においてシフト動作が完了していなけ
ればクラッチを断位置で停止した状態で待ち、シフト動
作が完了したことを確認したならば制御手段20はステ
ップS6に進んでクラッチ急接制御を実行する。このク
ラッチ急接制御は、第2の電磁切替弁15(V3)を付
勢(ON)し、電磁開閉弁13(V1)および第1の電
磁切替弁14(V2)を除勢(OFF)する。
御を実行したならば、制御手段20はステップS7に進
んでクラッチ係合量が半クラッチ開始位置(図4におけ
るC位置)に達したか否かをチェックする。ステップS
7においてクラッチ係合量が半クラッチ開始位置に達し
ていなければクラッチ急接制御を継続し、クラッチ係合
量が半クラッチ開始位置に達したならば制御手段20は
ステップS8に進んで半クラッチ制御を実行する。この
半クラッチ制御については、後で詳細に説明する。
を実行したならば、制御手段20はステップS9に進ん
でクラッチ係合量が半クラッチ終点位置(図4における
D位置)に到達したか否かをチェックする。ステップS
9においてクラッチ係合量が半クラッチ終点位置に到達
していない場合には半クラッチ制御を継続し、クラッチ
係合量が半クラッチ終点位置に到達したならば制御手段
20はステップS10に進んでクラッチ急接制御を実行
する。そして、制御手段20はステップS11に進んで
クラッチ係合位置が接位置(図4におけるA位置)に到
達したか否かをチェックする。ステップS11において
クラッチ係合位置が接位置に到達していない場合にはク
ラッチ急接制御を継続し、クラッチ係合位置が接位置に
到達したならば変速時のクラッチ制御は終了する。
チ制御について説明する。図3は半クラッチ領域におけ
るクラッチ接続速度を設定したクラッチ接続速度制御マ
ップの一実施形態を示すものである。このクラッチ接続
速度制御マップは、クラッチ入出力回転速度差(エンジ
ン回転速度と変速機の入力軸回転速度との差)と車両の
総減速比とをパラメータとして半クラッチ領域でのクラ
ッチ接続速度が設定されており、制御手段20のリード
オンリメモリ(ROM)202に格納されている。な
お、図3に示す実施形態におけるクラッチ接続速度制御
マップは、クラッチ入出力回転速度差(Na)が8段階
に区分され、車両の総減速比(R)が3段階に区分され
ており、この区分毎にクラッチ接続速度が速い速度の急
接と、クラッチ接続速度が遅い速度の緩接と、クラッチ
接続速度が零(0)の停止の3段階に設定されている。
マップを用いての変速時におけるクラッチ接続速度の決
定は次のように行う。先ず、クラッチ入出力回転速度差
(Na )を演算する。クラッチ入出力回転速度差(Na
)は、エンジン回転速度検出センサ36(SW6)に
よって検出されたエンジン回転速度(Ne )と入力軸回
転速度検出センサ37(SW7)によって検出された変
速機の入力軸回転速度(Nin) との差(Na =Ne −N
in)である。
(R)を演算する。車両の総減速比(R)は、変速機の
変速比(R1)と終減速機の減速比とタイヤ径を加味し
た減速比係数(R2)を乗算して求める(R=R1×R
2)。変速比(R1)は、数1によって求められる。
数(R2)は、数2によって求められる。
な差はないので、入力軸回転速度(Nin) と車両の走行
速度(V)が判れば総減速比(R)を求めることができ
る。入力軸回転速度(Nin) は入力軸回転速度検出セン
サ37(SW7)の検出信号を読み込み、車両の走行速
度(V)は車速センサ38(SW8)の検出信号を読み
込む。
度差(Na )と車両の総減速比(R)を演算したら、図
3に示すクラッチ接続速度制御マップからクラッチ接続
速度を決定する。
は、自動クラッチのクラッチ入出力回転速度差と車両の
総減速比とをパラメータとして変速機の変速時における
半クラッチ領域でのクラッチ接続速度を設定したクラッ
チ接続速度制御マップを用意し、エンジン回転速度検出
センサ36(SW6)、入力軸回転速度検出センサ37
(SW7)および車速センサ38(SW8)からの検出
信号に基づいて変速時におけるクラッチ接続速度を決定
するので、変速機の変速段を判定する必要がなく、変速
段判定用の手段が不要となる。また、クラッチ接続速度
制御マップは1枚でよく、そのチューニングが容易とな
る。更に、変速機および終減速機が変わっても制御マッ
プを変更する必要がないため、種々の車型展開が可能で
ある。
に適用した例を示したが、自動変速機を搭載した車両の
自動クラッチ制御装置に適用してもよいことは言うまで
もない。
以上のように構成されているので、以下に述べる作用効
果を奏する。
ラッチ入出力回転速度差と車両の総減速比とをパラメー
タとして変速機の変速時における半クラッチ領域でのク
ラッチ接続速度を設定したクラッチ接続速度制御マップ
を備え、エンジン回転速度検出手段、入力軸回転速度検
出手段および車速検出手段からの検出信号に基づいて変
速時におけるクラッチ接続速度を決定するので、変速機
の変速段を判定する必要がなく、変速段判定用の手段は
不要となる。また、各変速機および各終減速機毎に制御
マップを作成する必要がなく1枚でよいため、そのチュ
ーニングが容易となる。更に、変速機および終減速機が
変わっても制御マップを変更する必要がないため、種々
の車型展開が可能である。
装置を装備した車両の駆動系の概略構成図。
る制御手段の変速時におけるクラッチ接・断制御動作を
示すフローチャート。
チ接続速度を設定したクラッチ接続速度制御マップの一
実施形態を示す説明図。
状態(クラッチストローク)を示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 車両に搭載されたエンジンの出力を自動
クラッチ、変速機、終減速機を介して車輪に伝達する車
両における自動クラッチの制御装置であって、 該エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度検出
手段と、 該変速機の入力軸回転速度を検出する入力軸回転速度検
出手段と、 車両の走行速度を検出する車速検出手段と、 該自動クラッチのクラッチ入出力回転速度差と車両の総
減速比とをパラメータとして該変速機の変速時における
半クラッチ領域でのクラッチ接続速度を設定したクラッ
チ接続速度制御マップと、 該自動クラッチを接・断作動するクラッチアクチュエー
タと、 該各検出手段からの検出信号に基づいて該クラッチアク
チュエータの作動を制御する制御手段と、を具備し、 該制御手段は、該エンジン回転速度と該入力軸回転速度
に基づいてクラッチ入出力回転速度差を演算するととも
に、該入力軸回転速度と該車両の走行速度に基づいて車
両の総減速比を演算し、演算された該クラッチ入出力回
転速度差および該総減速比に基づいて該クラッチ接続速
度制御マップからクラッチ接続速度を決定し、該決定さ
れた該クラッチ接続速度で該クラッチアクチュエータを
作動制御する、 ことを特徴とする自動クラッチの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35689699A JP4290839B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 自動クラッチの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35689699A JP4290839B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 自動クラッチの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001173685A true JP2001173685A (ja) | 2001-06-26 |
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ID=18451309
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35689699A Expired - Fee Related JP4290839B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | 自動クラッチの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4290839B2 (ja) |
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