JP2001173572A - 往復動ポンプ - Google Patents

往復動ポンプ

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JP2001173572A
JP2001173572A JP2000113601A JP2000113601A JP2001173572A JP 2001173572 A JP2001173572 A JP 2001173572A JP 2000113601 A JP2000113601 A JP 2000113601A JP 2000113601 A JP2000113601 A JP 2000113601A JP 2001173572 A JP2001173572 A JP 2001173572A
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JP
Japan
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back pressure
pressure valve
diaphragm
reciprocating pump
solenoid
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000113601A
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English (en)
Inventor
Morihisa Kinugawa
盛久 衣川
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Tacmina Corp
Original Assignee
Tacmina Corp
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Publication date
Application filed by Tacmina Corp filed Critical Tacmina Corp
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  • Reciprocating Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強酸性・強アルカリ性の液体を搬送するのに
適し、液体の搬送状態を明確に認識しつつ定量供給を実
現すると共に、エア抜きを容易に行うことが可能である
往復動ポンプを提供することを課題とする。 【解決手段】 背圧弁と、該背圧弁の動きに対応して作
動する背圧弁連動部(44)とを備え、前記背圧弁が、
搬送される流体に接するべく一方の面が設けられた第一
のダイヤフラム(37)と、該第一のダイヤフラム(3
7)の他方の面に接するべく一方の面が設けられた第二
のダイヤフラム(38)と、該第二のダイヤフラム(3
8)の他方の面側に設けられた付勢手段(41)とを用
いて構成されており、前記背圧弁連動部(44)が外部
から見知可能である位置に設けられたことを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復動ポンプに関
し、詳しくは、強酸性・強アルカリ性の液体を効果的に
搬送可能であるべく構成された往復動ポンプに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、強酸性・強アルカリ性の液体
を搬送するためのポンプとしては、往復動する可動部に
ダイヤフラムを用いた往復動ポンプが知られている。往
復駆動する部位に弾力性を有するダイヤフラムを用いた
往復動ポンプ(以下、単に「往復動ポンプ」という。)
は、往復動部分における液の漏洩が構造上皆無であり、
ポンプ室には吸入側、吐出側ともに、逆止弁としてのボ
ールチャッキが設けられている。
【0003】従来技術に係る往復動ポンプを構成する場
合において、ダイヤフラムは、一般的に、耐薬品性、耐
摩耗性および耐食性等に優れた材料を用いて形成されて
いる。係るダイヤフラムは、例えば、ポリ四フッ化エチ
レン等を用いて形成される。よって、従来から、強酸性
・強アルカリ性の液体を搬送する際には、上述した構成
の往復動ポンプが用いられている。
【0004】また、従来技術に係る往復動ポンプにおい
ては、何らかの駆動手段を用いてダイヤフラムを往復動
させることによって液体を搬送させるので、ダイヤフラ
ムの駆動状態(往復動の幅、および時間当たりの往復動
回数等)を制御することにより、液体を、容易に定量的
に搬送させることが可能となる。さらに、ダイヤフラム
の駆動状態は、ソレノイド等を用いて比較的容易に制御
可能である。よって、従来から、液体を搬送させる際の
定量性の維持が必要である場合には、上述した構成の往
復動ポンプが用いられている。
【0005】従来技術に係る往復動ポンプは、以上のよ
うな特性を有しているので、その特性を利用して種々の
液体の搬送に利用されている。
【0006】例えば、半導体の製造工程等において積極
的に用いられている。半導体の製造工程等においては、
強酸性・強アルカリ性の液体(溶液)等を用いて、製品
の表面処理・洗浄等が行われる。また、これらの処理
は、一般に、液槽内にて行われる。したがって、従来技
術においては、強酸性・強アルカリ性の液体を大気圧下
で液槽内に滴下させる搬送処理工程等を行う必要があ
り、この搬送処理工程においては、強酸性・強アルカリ
性の液体の濃度管理、補充等を目的として、大気開放の
液槽に定量性を維持しながら、上記液体を搬送させなけ
ればならない。そこで、係る搬送処理工程については、
上述した種々の特性を有する従来技術に係る往復動ポン
プが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術に係る往復動ポンプは、以下のような問題を有し
ていた。
【0008】従来技術に係る往復動ポンプにおいては、
大気圧下に液体を搬送して滴下する場合、往復動ポンプ
特有の脈動の影響で液体に慣性力が作用し、所定量以上
の液体が過剰供給(オーバーフィード)される場合があ
る。よって、従来技術においては、適切な定量供給を維
持すべく、往復動ポンプの吐出側に所定の圧力を付加し
ていた。例えば、調圧弁を設けたり、配管構成等を工夫
していた。しかし、上述した配管構成等を行うのは煩雑
であり、また、その調整(定量供給を維持するための調
整)も困難であるという問題があった。
【0009】また、従来技術においては、定量供給が維
持されているか否かを確認するために、往復動ポンプを
含む配管のいずれかの箇所に流量計を設ける必要がある
が、強酸性・強アルカリ性に耐えうる流量計は高価であ
るため、正確な定量供給を維持しようとすれば、配管構
成等がコストアップするという問題があった。
【0010】また、従来技術に係る往復動ポンプにおい
ては、駆動用ダイヤフラムの両側に、比較的間隔を有し
て、吸入側および吐出側のボールチャッキが設けられて
いたので、エア噛みを起こしやすいという問題があっ
た。
【0011】そこで、本発明は上記従来技術に係る問題
を解決するためになされたものであって、強酸性・強ア
ルカリ性の液体を搬送するのに適し、液体の搬送状態を
明確に認識しつつ定量供給を実現すると共に、エア抜き
を容易に行うことが可能である往復動ポンプを提供する
ことを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するための本発明に係る往復動ポンプは、背圧弁と、
該背圧弁の動きに対応して作動する背圧弁連動部とを備
え、該背圧弁連動部が外部から見知可能である位置に設
けられたことを特徴としている。
【0013】本発明に係る往復動ポンプによれば、前記
背圧弁の動きに対応して作動する前記背圧弁連動部が、
ポンプの外部から見知可能である位置に設けられてい
る。したがって、本発明によれば、特に流量計等を有す
ることなく、前記背圧弁連動部の動き(上下動等)に基
づいて、搬送される流体の搬送状態を認識することがで
きる。
【0014】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記背圧弁連動部の動きを検出可能な検出部が設け
られ、前記検出部の検出信号に基づいて、前記流体の搬
送状態を認識可能である構成が好ましい。ここで、前記
流体の搬送状態とは、どの程度の搬送流量を有する状態
であるか、あるいはエア噛みが発生している状態である
か否か等の、種々の状態をいう。
【0015】この好ましい構成によれば、前記背圧弁連
動部の上下動の幅、および上下動回数等を検出すること
が可能であるように前記検出部を設けることによって、
高い耐薬品性能を有する高価な流量計等を設けることな
く、搬送されている流体の供給量を正確に把握すること
ができる。
【0016】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記流体を搬送させるために往復駆動する駆動用ダ
イヤフラムと、前記検出部の検出信号に基づいて前記駆
動用ダイヤフラムの動きを制御可能な制御部とを備え、
前記検出部と前記制御部とを用いて、前記駆動用ダイヤ
フラムを自動的に操作して、前記流体の定量供給を自動
的に維持可能である構成とすることが好ましい。
【0017】この好ましい構成によれば、前記検出部を
用いて前記流体の搬送流量を正確に把握し、前記検出部
からの検出信号、前記制御部及び前記駆動用ダイヤフラ
ムを用いて前記流体の正確な定量供給を維持することが
可能となる。よって、新たな要素としての流量計や配管
構成等を設けることなく、流体の正確な定量供給を維持
する往復動ポンプを得ることができる。例えば、前記検
出部で得られた信号(電気信号等)を、前記制御部に送
り、前記信号と前記制御部とに基づいて前記駆動用ダイ
ヤフラムの動きを適宜調整することによって、流体の正
確な定量供給を維持可能な往復動ポンプを得ることがで
きる。
【0018】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記背圧弁連動部を操作して前記背圧弁を作動させ
ることによって、エア抜きを行うことが可能である構成
が好ましい。
【0019】この好ましい構成によれば、前記背圧弁連
動部が外部から見知可能である位置に設けられているた
め、エア噛み等の状況は、前記背圧弁連動部を介して認
識可能である。そして、この好ましい構成によれば、ポ
ンプ外に位置する前記背圧弁連動部が前記背圧弁に連接
されているので、前記背圧弁連動部を操作することによ
って前記背圧弁を作動させ得るので、容易にエア抜きを
実現することができる。
【0020】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記背圧弁連動部の動きを検出可能な検出部と、該
検出部の検出信号に基づいて前記背圧弁連動部の動きを
制御可能な制御部とを備え、前記検出部と前記制御部と
を用いて、前記背圧弁連動部を介して前記背圧弁を自動
的に操作して、エア抜きを自動的に行うことが可能であ
る構成が好ましい。
【0021】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記検出部がソレノイドを用いて構成されており、
前記ソレノイドと前記制御部とが信号線を用いて電気的
に接続されている構成が好ましい。この好ましい構成に
よれば、前記信号線を介して前記制御部が前記ソレノイ
ド、延いては前記背圧弁連動部を監視することが可能と
なり、その監視状態における前記背圧弁連動部を適宜制
御することができる。
【0022】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記ソレノイドが、前記背圧弁と前記背圧弁連動部
との間に設けられ、前記背圧弁の動きが前記ソレノイド
を介して前記背圧弁連動部に伝わるべく構成されてお
り、前記背圧弁の動きによって前記ソレノイドに生ずる
電気信号が、前記信号線を介して前記制御部に送られて
おり、前記電気信号の状態に基づいて、前記ソレノイド
を制御するための電流が前記制御部から供給される構成
が好ましい。
【0023】この好ましい構成によれば、前記背圧弁の
動きに基づいて前記ソレノイドに前記電気信号が生じ、
前記制御部にて前記電気信号を検知することによって、
前記往復動ポンプ(を構成する前記背圧弁)の駆動状態
を監視することが可能となる。そして、前記電気信号の
変化を前記制御部にて監視して、必要に応じて、前記制
御部から前記ソレノイドに対して電流を供給することに
よって、前記ソレノイドを介して前記背圧弁を駆動させ
て(すなわち、前記背圧弁を自動的に操作して)、エア
抜きを自動的に行うことが可能となる。
【0024】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記信号線を介して前記制御部から前記ソレノイド
に対して、微弱電流が供給された状態で通常運転が行わ
れる構成が好ましい。この好ましい構成によれば、前記
ソレノイドに対して前記微弱電流を供給することによっ
て、前記ソレノイドから発せされる前記電気信号を、効
率よく前記制御部に伝送することが可能となる。
【0025】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記背圧弁が、搬送される流体に接するべく一方の
面が設けられた第一のダイヤフラムと、該第一のダイヤ
フラムの他方の面に接するべく一方の面が設けられた第
二のダイヤフラムと、該第二のダイヤフラムの他方の面
側に設けられた付勢手段とを用いて構成され、前記第一
のダイヤフラムの一方の面側に前記流体を搬送させる搬
送流路が設けられ、前記付勢手段の付勢力により、前記
第二のダイヤフラムおよび前記第一のダイヤフラムを介
して前記流体に対して背圧を作用させる構成であること
が好ましい。
【0026】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、前記第一のダイヤフラムの他方の面と、前記第二の
ダイヤフラムの一方の面とで挟まれる領域に連通すべ
く、ドレン搬送流路が設けられた構成が好ましい。さら
に、前記ドレン搬送流路は、前記搬送流路と同様の材料
を用いて構成されたことが好ましい。
【0027】この好ましい構成によれば、強酸性・強ア
ルカリ性の流体を搬送していて、万一、前記第一のダイ
ヤフラムに割れ等が起こった場合であっても、前記流体
はポンプ外に漏洩等せず、予め設けられた前記ドレン搬
送流路に、前記第二のダイヤフラムを介して搬送され
る。よって、安全性に優れた往復動ポンプを得ることが
できる。さらに、前記ドレン搬送流路は、前記搬送流路
と同様の材料(例えば、PTFE等)を用いて構成され
ている。したがって、前記第一のダイヤフラムに割れ等
が起こった場合であっても、前記流体は前記搬送流路と
同様の材料(PTFE等)で形成された領域たる前記ド
レン搬送流路に流れ、前記第一のダイヤフラムの破損を
外部に知らせることが可能となる。また、前記流体の一
部が前記搬送流路に戻ったとしても、前記ドレン搬送流
路と前記搬送流路は同様の材料を用いて形成されている
ので、前記流体が汚染されることはない。よって、本発
明によれば、安全性に優れた往復動ポンプを得ることが
できる。
【0028】また、本発明に係る往復動ポンプにおいて
は、駆動用ダイヤフラムの往復動を用いて流体の搬送を
行う往復動ポンプであって、前記駆動用ダイヤフラム近
傍に、複数個の吸入側ボールチャッキと、複数個の吐出
側ボールチャッキとを設け、これら全てのボールチャッ
キが近接した状態で且つ略等間隔に配設されている構成
が好ましい。
【0029】この好ましい構成によれば、各チャッキボ
ールの間隔、および駆動用ダイヤフラムとチャッキボー
ルとの間の間隔を近接させて、従来よりも、駆動用ダイ
ヤフラムとチャッキボールとの間に形成される領域を小
さくすべく構成されている。よって、本発明に係る往復
動ポンプによれば、エア噛みが発生しにくいという効果
を得ることができる。
【0030】以上のように、本実施形態に係る往復動ポ
ンプは、前記背圧弁と前記背圧弁連動部とが一体的に構
成されていることを特徴とし、これらは、ポンプ内にお
けるオーバーフィード現象を防止し、流れ表示部として
機能し、さらにエア抜き部としても機能する。また、上
述したように、検出部、制御部等を設けることにより、
流量を具体的な数値として表示可能であり、さらに、流
量制御、エア抜き等を自動的に行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。
【0032】図1は、本発明の実施形態に係る往復動ポ
ンプを構成するポンプヘッド部10および吐出側搬送部
30の概略断面図を示したものである。ここで示される
往復動ポンプは、強酸性・強アルカリ性の液体を搬送さ
せるために用いられる往復動ポンプである。
【0033】図1に示すように、ポンプヘッド部10
は、ポンプヘッド本体11等を用いて構成され、このポ
ンプヘッド本体11の内部には、液体を吸入するために
設けられた吸入部11a、およびこの吸入部11aから
吸入された液体を搬送するための搬送流路等が形成され
ている。具体的には、このポンプヘッド部10は、駆動
手段(図示省略)にて往復動すべく設けられたプランジ
ャ13と、このプランジャ13に固着された駆動用ダイ
ヤフラム14と、搬送流路における逆止機構等とを用い
て構成されている。搬送流路における逆止機構は、吸入
側の逆止弁として機能する第一の吸入側チャッキボール
15および第二の吸入側チャッキボール16と、吐出側
の逆止弁として機能する第一の吐出側チャッキボール1
7および第二の吐出側チャッキボール18と、各チャッ
キボール15,16,17,18に対応すべく設けられ
た弁座15a,16a,17a,18aおよび弁座スト
ッパ15b,16b,17b,18bとを用いて構成さ
れている。
【0034】また、吐出側搬送部30は、固定部31
と、搬送路本体部32と、ドレン搬送部33と、ボンネ
ット部34とを積層し、ボンネット部34を覆うべくキ
ャップ部35を設け、さらに、これらの積層された各要
素等に対して、加工を施すと共に、他の要素を付加等す
ることによって構成されている。また、キャップ部35
は、透明PVC等の透明な材料を用いて形成されてい
る。固定部31には、固定部31、搬送路本体部32、
ドレン搬送部33、およびボンネット部34を固定ボル
ト36にて固定可能であるように、ネジ孔部31cが形
成されており、また、ポンプヘッド部10と接続するた
めの継手部50を係合させるための継手取付孔31bが
形成されている。
【0035】図2は、吐出側搬送部30の部分拡大断面
図を示したものであり、具体的には、固定部31より上
部に設けられた各要素の拡大断面図であって、ボンネッ
ト部34からキャップ部35を離脱させた状態を示した
ものである。
【0036】図2に示すように、搬送路本体部32に
は、ポンプヘッド部10を用いて吸入して搬送された液
体を処理槽等(図示省略)に供給するための搬送流路3
2bと、この搬送流路32bに連通した吐出部32a
と、固定ボルト36を挿通可能であるネジ孔部32c
と、継手部50を係合させるための継手取付孔32dと
が形成されている。また、液体を搬送させる際の搬送流
路の一部を構成する第一のダイヤフラム37は、搬送路
本体部32とドレン搬送部33とにより挟持して固定さ
れている。
【0037】ドレン搬送部33は、液体を処理槽等に搬
送するために用いられる第一のダイヤフラム37に亀裂
や割れ等が発生した際に、漏洩するおそれのある液体を
適切な箇所に搬送すべく設けられている。また、ドレン
搬送部33は、搬送路本体部32と同じ材料を用いて形
成されている。係るドレン搬送部33には、第一のダイ
ヤフラム37から漏洩した液体を搬送するためのドレン
搬送流路33bと、このドレン搬送流路33bに連通し
たドレン吐出部33aと、固定ボルト36を挿通可能で
あるネジ孔部33cとが形成されている。また、ドレン
搬送部33において、ドレン搬送流路33bと共に、液
体を搬送させるべく機能する第二のダイヤフラム38
は、ドレン搬送部33とボンネット部34とにより挟持
して固定されている。
【0038】ボンネット部34は、上述したように第二
のダイヤフラム38を挟持する機能と、搬送路本体部3
2内を搬送される液体に背圧を作用させるべく機能等と
を有し、固定ボルト36を挿通可能であるネジ孔部33
c、および後述する付勢手段を設けるための穿孔部34
d等が形成されている。付勢手段は、スプリング41
と、軸受け42と、シャフト43等とを用いて構成され
ている。ここで、シャフト43は、軸受け42を介して
穿孔部34d内に設けられており、その一端部が第二の
ダイヤフラム38に固着され、他端部がボンネット部3
4の外部(上方部)に突出すべく設けられている。そし
て、軸受け42と第二のダイヤフラム38との間には、
スプリング41が配設されている。つまり、スプリング
41の一端部が第二のダイヤフラム38に接し、スプリ
ング41の他端部が穿孔部34d内に固着された軸受け
42に接すべく構成されている。このような構成におい
て、第二のダイヤフラム38および第一のダイヤフラム
37には、スプリング41の付勢力が作用し、この付勢
力が、液体を搬送させる際の背圧として機能することと
なる。よって、本実施形態においては、スプリング41
と、軸受け42と、シャフト43と、第一および第二の
ダイヤフラム37,38とを用いて、液体に背圧が付与
されることとなる。したがって、以下、これら(スプリ
ング41と、軸受け42と、シャフト43と、第一およ
び第二のダイヤフラム37,38)を総称して、「背圧
弁」ともいう。
【0039】また、本実施形態においては、シャフト4
3の他端部に、背圧弁の動きに対応して作動すべく設け
られた背圧弁連動部たるハンドル部44が設けられてい
る。さらに、本実施形態においては、4本の固定ボルト
36が用いられており、各構成要素には、各固定ボルト
36に対応したネジ部が形成されている。
【0040】本実施形態に係る往復動ポンプを構成する
ポンプヘッド部10および吐出側搬送部30は、以上の
ように構成されている。そして、ポンプヘッド部10と
吐出側搬送部30とは、上述したように、搬送流路50
aを有する継手部50を用いて接続されている。ここ
で、往復動ポンプを構成する各要素は、それぞれに設け
られた搬送流路あるいは各接続部等から漏洩を生ずるこ
となく、ポンプヘッド部10から吐出側搬送部30に対
して液体を効果的に搬送可能であるように接続されてい
る。すなわち、適宜適当な箇所にOリング等のパッキン
部材を設けて、液体の漏洩防止を図っている。
【0041】また、本実施形態においては、強酸性・強
アルカリ性の液体を搬送するという目的を達成するため
に、各ダイヤフラム14,37,38、および液体と接
するその他の構成要素(すなわち「接液部」)について
は、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素含有樹脂が用いら
れる。
【0042】本実施形態に係る往復動ポンプは、以上の
図1および図2に示すように構成され、液体を搬送させ
る際には、次のように作動する。
【0043】まず、ポンプヘッド部10においては、上
述した構成に基づき、駆動手段(図示省略)を可動させ
て駆動用ダイヤフラム14を往復動させる。この往復動
に基づいてチャッキボール15〜18に対して正圧・負
圧が交互に作用し、液体貯留源等(図示省略)に接続さ
れた吸入部11aから液体が吸入される。ポンプヘッド
部10にて吸入された液体は、ポンプヘッド部10と吐
出側搬送部30との連結部材たる継手部50の搬送流路
50aを介して搬送路本体部32に送られる。搬送流路
50a、および搬送流路50aに連通した搬送流路32
b中の液体には、上述したように、背圧弁による背圧が
作用している。そして、搬送路本体部32に設けられた
搬送流路32bの液体は、吐出部33aを介して、液体
を必要とする処理槽等(図示省略)に供給される。
【0044】本実施形態に係る往復動ポンプは、図1お
よび図2に示すように構成され、上述したように作動す
るので、次のような効果を得ることができる。
【0045】本実施形態に係る往復動ポンプにおいて
は、ポンプ内の搬送流路を搬送される液体に対して所定
の背圧を付加すべく、ダイヤフラム37,38およびス
プリング41等から成る背圧弁が設けられている。よっ
て、本実施形態によれば、オーバーフィード現象を効果
的に防止して、配管上に新たな要素等を付加することな
く、適切な定量供給を維持することができる。
【0046】また、本実施形態に係る往復動ポンプにお
いては、背圧弁(を構成するシャフト43)に、背圧弁
連動部たるハンドル部44が設けられており、このハン
ドル部44は、搬送される液体の脈動によって、若干で
はあるが上下動を繰り返すこととなる。よって、本実施
形態に係る往復動ポンプによれば、ハンドル部44を見
知することにより、液体が搬送されているか否かを容易
に判断することができる。すなわち、ハンドル部44が
液体の流れ表示器として機能することとなる。
【0047】また、本実施形態に係る往復動ポンプにお
いては、背圧弁連動部たるハンドル部44の上下動状態
等を見知することにより、ポンプ内のエア噛み状態を認
識することもできる。そして、本実施形態に係る往復動
ポンプにおいては、エア噛みを認識するのみではなく、
キャップ部35を取り外してハンドル部44を操作する
ことによって、エア噛み状態を容易に解消することがで
きる。図3は、本実施形態に係る往復動ポンプにおいて
エア噛みを解除している状態を示した概略図である。本
実施形態に係る往復動ポンプは、上述したように、ハン
ドル部44が背圧弁を構成するシャフト43に連接され
るべく設けられているので、エア噛みが発生した場合に
おいては、図3に示すように、ハンドル部44を利用者
の手Hで挟持して、上方向(図3の矢印Z方向)に持ち
上げることによって、エア噛みを解消することができ
る。すなわち、本実施形態においては、ハンドル部44
を介してシャフト43を持ち上げることによって、第一
および第二のダイヤフラム37,38に付加されていた
付勢力が解除され、背圧が減少することとなる。つま
り、ハンドル部44を持ち上げることによって、シャフ
ト43に固着されていた第二のダイヤフラム38が、ス
プリング41の付勢力に反して上方に移動することとな
るため、第一のダイヤフラム37によって液体に付与さ
れていた背圧が減少し、効果的にエア抜きを行うことが
できる(エア噛みを解消することができる)。したがっ
て、本実施形態によれば、ハンドル部44を持ち上げ
て、背圧が減少した分だけ、搬送流路内を液体がスムー
ズに流れることとなり、液体とエアとは、共に吸入部3
2aから排出されることとなる。よって、本実施形態に
よれば、背圧弁に連接されたハンドル部44を操作する
ことによって、容易にエア噛みを解消することができ
る。
【0048】また、本実施形態に係る往復動ポンプにお
いては、ハンドル部44の動きを検出可能な検出部(図
示省略)を設けることによって、液体が搬送されている
か否かのみではなく、搬送されている液体の具体的な搬
送流量等をも認識可能となる。すなわち、ハンドル部4
4の上下動の幅、および上下動回数等を検出可能である
ように検出部を設けることによって、高い耐薬品性能を
有する高価な流量計等を設けることなく、搬送されてい
る液体の供給量を正確に把握することができる。したが
って、本実施形態によれば、このような構成により液体
の搬送流量を正確に把握し、この値に基づいて、液体の
正確な定量供給を維持することが可能となる。よって、
本実施形態によれば、新たな要素としての流量計や配管
構成等を設けることなく、液体の正確な定量供給を維持
する往復動ポンプを得ることができる。具体的には、検
出部で得られた信号(電気信号等)を、往復動ポンプの
駆動部等を制御する制御部に送り、この信号に基づいて
駆動部を介して駆動用ダイヤフラム14の動きを適宜調
整することによって、液体の正確な定量供給を維持可能
な往復動ポンプを得ることができる。
【0049】また、上述した検出部を有する往復動ポン
プによれば、検出部からの電気信号等に基づいて、エア
噛みの状態等をも容易に認識することが可能となる。
【0050】さらに、本実施形態に係る往復動ポンプに
おいては、上述した検出部(図示省略)と、この検出部
の検出信号に基づいてハンドル部44の動きを制御可能
である制御部とを有する構成が好ましい。この好ましい
構成に係る往復動ポンプは、ハンドル44の動きを検出
部で検出し、その検出信号に基づいて、ハンドル部44
および駆動用ダイヤフラム14の少なくとも一方を制御
(操作)可能であるように構成されている。したがっ
て、本実施形態に係る往復動ポンプによれば、ハンドル
部44、検出部および制御部を用いて、エア噛み解消操
作、および流量調整の少なくとも一方を自動的に行うこ
とができる。よって、この好ましい構成によれば、メン
テナンスフリーの往復動ポンプを実現することができ
る。
【0051】上述した検出部および制御部等を有する往
復動ポンプとしては、例えば、図4に示すような構成の
ものがあげられる。ここで、図4は、本発明の他の実施
形態に係る往復動ポンプの吐出側搬送部近傍の概略断面
図を示したものである。また、図5は、図4に示された
往復動ポンプを構成する検出部および制御部等の概略図
を示したものである。さらに、図6は、図4および図5
に示された往復動ポンプを駆動させる際のフローチャー
トを示したものである。
【0052】図4に示すべく、本実施形態に係る往復動
ポンプは、基本的には、図1等を用いて説明した往復動
ポンプと同様の構成を有している。そこで、以下には、
図1等で説明した実施形態と異なる部分について主に説
明する。
【0053】図4に示された往復動ポンプにおいては、
図1等で説明した実施形態と異なる部分として、第一の
ダイヤフラム37等の動きを検出可能な検出部としての
ソレノイド60と、このソレノイド60にて生ずる電圧
変化を検出可能な制御部等を有する回路ボックス(後述
する)と、ソレノイド60と回路ボックスとを電気的に
接続する信号線71等とが設けられている。また、ソレ
ノイド60中を貫通すべく設けられたソレノイドシャフ
ト部61は、その一端側61aには、ジョイント部72
を用いてシャフト43が連結されており、その他端側6
1bには、ハンドル部44が設けられている。すなわ
ち、本実施形態においては、ソレノイドシャフト部61
およびジョイント部72を介して、第一および第二のダ
イヤフラム37,38に連動すべく設けられたシャフト
43と、ハンドル部44gとが、連動すべく構成されて
いる。さらに、本実施形態においては、ソレノイド60
が、ボルト62とナット63等を用いて、ケーシング部
74に固着されている。
【0054】図4のように構成された本実施形態に係る
往復動ポンプは、正常に作動している状態のときには、
搬送流路50aから第一のダイヤフラム37を介して吐
出部32aに液体が搬送されることとなる。そして、こ
の液体の搬送の際においては、第一のダイヤフラム3
7、第二のダイヤフラム38、シャフト43、ジョイン
ト部72、およびソレノイドシャフト部61を介して、
液体の搬送状態に応じて、ハンドル部44が上下動する
こととなる。ここで、キャップ部35は、先に説明した
実施形態と同様に、透明PVC等の透明な材料を用いて
形成されているので、背圧弁連動部たるハンドル部44
は、ポンプの外部から見知可能である。
【0055】また、図5は、上述したソレノイド60
と、回路ボックス70との接続状態を示した概略図であ
る。先に述べたように、本実施形態においては、信号線
71を介して、ソレノイド60と回路ボックス70とが
電気的に接続されている。そして、ソレノイド60が検
出部として機能し、回路ボックス70が、ソレノイド6
0からの信号等に基づいて、ソレノイド60等を適切に
制御すべく機能する。
【0056】さらに、図6は、図4および図5に示され
た実施形態に係る往復動ポンプを駆動させる際のフロー
チャートを示したものである。以下、図4〜図6を用い
て、本実施形態に係る往復動ポンプを駆動させる際のフ
ローを説明する。
【0057】本実施形態に係る往復動ポンプにおいて
は、まず、ステップ601にて、駆動用ダイヤフラム
(図示省略)を可動させて(往復動させて)、搬送流路
50aおよび吐出部32aを介して、液体の搬送が行わ
れる。この際、本実施形態に係る往復動ポンプを用いた
液体の搬送が適切に行われている場合には、所定間隔の
ハンドル部44の上下動が見知されることとなる。ここ
で、例えば、ハンドル部44は、約1mm上下動する。
【0058】次に、ステップ602においては、信号線
71を介して、駆動回路および検出回路等を有する回路
ボックス70からソレノイド60に対して、微弱な電流
が供給される。この「微弱な電流」は、往復動ポンプの
駆動状態に対応して可動するソレノイドシャフト部61
の上下動によって生ずる電気信号をより検出しやすくす
るために供給されるものである。「微弱な電流」として
は、例えば、数mA〜数十mA程度の電流が供給され
る。
【0059】次に、ステップ603においては、信号線
71を介して、第一のダイヤフラム37の上下動によっ
てソレノイド60に発生した電圧変化を、回路ボックス
70にて検知する。
【0060】次に、ステップ604においては、ステッ
プ603にて検知された電圧変化が正常であるか否かの
判断が行われる。ソレノイドシャフト部61が適切な上
下動を行っている場合の電圧変化が検知されれば、正常
であると判断され、そうでなければ(例えば、ソレノイ
ドシャフト部61が停止等した場合(ガスロック等した
場合)の電圧変化が検知されれば)、正常ではないと判
断される。このステップ604にて、電圧変化が正常で
あると判断された場合(「Yes」と判断された場合)
には、次いでステップ602の処理が行われ、電圧変化
が正常でないと判断された場合(「No」と判断された
場合)には、次いでステップ605の処理が行われる。
このステップ604にて電圧変化が正常であると判断さ
れた場合には、上述したように、ステップ602以降の
処理が繰り返し行われ、往復動ポンプの運転が継続され
ることとなる。
【0061】次に、ステップ605においては、信号線
71を介して回路ボックス70からソレノイド60に対
して、ダイヤフラム37,38を引き上げるための電流
が、一定時間供給される(例えば、数分程度供給され
る)。すなわち、このステップ605においては、ダイ
ヤフラム37,38に追従して上下動するシャフト43
と連結されたソレノイドシャフト部61を矢印Z(図4
参照)方向に引き上げるための電流が、回路ボックス7
0からソレノイド60に一定時間だけ供給される。つま
り、この電流供給によって、ガスロック等を解除するた
めの動きがダイヤフラム37,38に与えられることと
なる。
【0062】次に、ステップ606においては、回路ボ
ックス70内にて、一定時間の電流供給回数のカウント
が行われる。
【0063】次に、ステップ607においては、ステッ
プ603の場合と同様に、回路ボックス70にて、第一
のダイヤフラム37の上下動によってソレノイド60に
発生した電圧変化の検知が行われる。
【0064】次に、ステップ608においては、ステッ
プ604の場合と同様に、ステップ607にて検知され
た電圧変化が正常であるか否かの判断が行われる。この
ステップ608にて、電圧変化が正常であると判断され
た場合(「Yes」と判断された場合)には、次いでス
テップ609の処理が行われ、電圧変化が正常でないと
判断された場合(「No」と判断された場合)には、次
いでステップ610の処理が行われる。
【0065】次に、ステップ609においては、ステッ
プ606にてカウントされた電流供給回数のリセット処
理が行われる。そして、このステップ609の後は、ス
テップ602以降の処理が行われる。すなわち、先のス
テップ608にて電圧変化が正常であると判断された場
合には、このステップ609を介して、ステップ602
以降の処理が繰り返し行われ、往復動ポンプの運転が継
続されることとなる。
【0066】次に、ステップ610においては、あらか
じめソレノイド60に供給される電流供給回数の所定回
数を定めておき、ステップ606でカウントされた電流
供給回数が所定回数となったか否かの判断が行われる。
このような「所定回数」を定めているのは、ソレノイド
60に対して電流を供給しているにもかかわらず、往復
動ポンプが正常に作動しない場合には(ステップ608
にて正常でないと判断された場合には)、単なるガスロ
ック以外の不具合も考えられ、そのような不具合を早期
に発見するためである。したがって、ステップ610に
て、電流供給回数が所定回数になっていない場合(「N
o」と判断された場合)には、次いでステップ605以
降の処理が繰り返し行われ、電流供給回数が所定回数に
なっている場合(「Yes」と判断された場合)には、
次いでステップ611の処理が行われる。ここで、電流
供給回数の「所定回数」は、数回程度である。
【0067】次に、ステップ611においては、警報発
信信号またはポンプ停止信号、あるいは、警報発信信号
およびポンプ停止信号が、警報発信装置、往復動ポンプ
制御部等に発信される。すなわち、このステップ611
によって、警報発信、往復動ポンプの停止処理等が行わ
れる。そして、このステップ611の後に、往復動ポン
プの不具合を是正すべく、種々の処理(部品交換等のメ
ンテナンス)を行う。
【0068】図4〜図6を用いて説明した実施形態に係
る往復動ポンプは、以上のように構成され機能してい
る。すなわち、本実施形態においては、ハンドル部44
の軸線上に(ダイヤフラム37とハンドル部44との間
に)ソレノイド60を配し、ダイヤフラム37の動きと
連動してソレノイド60で発電させ、その電圧変化を回
路ボックス70にて監視している。つまり、この電圧変
化を監視することによって、往復動ポンプの正常動作時
(ハンドル部44が約1mm上下動している状態)と、
異常動作時(ハンドル部44が停止等している状態)と
を判別し、適宜、必要な処理(例えばステップ605の
処理)を行っている。そして、異常動作持には、警報を
発信させたり、ガスロック持にはハンドル44を自動的
に引き上げて、ポンプヘッド内に蓄積したガス等をポン
プ吐出配管内に送り出すことが可能となる。
【0069】したがって、本実施形態に係る往復動ポン
プによれば、ソレノイド60および回路ボックス70等
を用いることによって、エア噛み解消操作等を自動的に
行うことができるので、メンテナンスフリーの往復動ポ
ンプを実現することが可能となる。
【0070】なお、この図4〜図6を用いて説明した実
施形態によれば、ソレノイド60に微弱な電流を供給し
て、往復動ポンプの駆動状態を監視する場合について説
明したが、本発明はこの構成に限定されるものではな
い。したがって、本発明に係る往復動ポンプは、特に微
弱な電流等を供給することなく、ダイヤフラム37の動
きに連動してソレノイド60で発生する電気信号のみか
ら、往復動ポンプの駆動状態を監視すべく構成してもよ
い。
【0071】また、本実施形態においては、往復動ポン
プの駆動状態を監視するための手段としてソレノイド6
0等を用いる場合について説明したが、本発明はこの構
成に限定されるものはない。したがって、例えば、光の
発光部と受光部との間にハンドル部44を介在させるべ
く構成して、発光部と受光部との間の光信号の授受状態
を用いてハンドル部44の上下動、延いては往復動ポン
プの駆動状態を監視することが可能となる。さらに、光
をハンドル部44に直接当てて、その反射光を用いて、
ハンドル部44の上下動、延いては往復動ポンプの駆動
状態を監視することも可能となる。
【0072】さらに、本実施形態においては、往復動ポ
ンプの駆動状態を監視するための手段としては、機械的
手段、あるいは磁気的手段等を用いることが可能であ
る。機械的手段としては、リミットスイッチを用いてハ
ンドル部44の上死点、下死点を検知する手段が考えら
れる。また、他の機械的手段としては、コンプレッサ等
からのエアーを利用して、エアーの吹き出し口にハンド
ル部44を配し、ハンドル部44を介して流れてくるエ
アーの流れからハンドル部44の動きを検知する手段が
考えられる。また、時期的手段としては、ハンドル部4
4にマグネットセンサーを設けて、磁力の強弱によって
ハンドル部44の動きを検知する手段が考えられる。
【0073】また、本実施形態に係る往復動ポンプは、
背圧弁が二つのダイヤフラム37,38を用いて構成さ
れており、第一のダイヤフラム37に亀裂等が発生して
液体の漏洩が起こったとしても、第一のダイヤフラム3
7と第二のダイヤフラム38との間を通って、液体はド
レン搬送流路33bに搬送されるように構成されてい
る。また、一部の液体が第一のダイヤフラム37の亀裂
部から逆流しても、液体が汚染されないので、搬送路本
体部32を汚染することはない。したがって、本実施形
態に係る往復動ポンプによれば、強酸性・強アルカリ性
の液体を搬送していて、万一、第一のダイヤフラム37
に割れ等が起こった場合であっても、液体はポンプ外に
漏洩等せず、予め設けられたドレン搬送流路33bに、
第二のダイヤフラム38を介して搬送される。また、こ
の際、液体は、PTFE等で構成された空間に入ること
となるため、その液体が逆流したとしても、汚染等の心
配はない。よって、本実施形態によれば、安全性に優れ
た往復動ポンプを得ることができる。
【0074】さらに、本実施形態に係る往復動ポンプに
おいては、図1に示すように、それぞれ複数の吸入側お
よび吐出側のチャッキボール15〜18が、近接した状
態で且つ略等間隔に配設されている。また、駆動用ダイ
ヤフラム14と、チャッキボール15〜18との間もで
きるだけ近接すべく構成されている。通常、ダイヤフラ
ムを往復駆動部として構成される往復動ポンプにおいて
は、駆動用ダイヤフラムと、チャッキボールとの間が比
較的広く構成されているので、係る領域(駆動用ダイヤ
フラムとチャッキボールとの間に形成される領域)にて
エア噛みが発生してしまう。したがって、本実施形態に
係る往復動ポンプは、各チャッキボールの間隔、および
駆動用ダイヤフラムとチャッキボールとの間の間隔を近
接させて、上記領域をできるだけ小さくすべく構成され
ている。よって、本実施形態に係る往復動ポンプによれ
ば、エア噛みが発生しにくいという効果を得ることがで
きる。
【0075】なお、本実施形態に係る往復動ポンプにお
いては、駆動用ダイヤフラム14を駆動させる駆動部に
ついては特に説明しなかったが、駆動部の方式は、特定
のものに限定されるものではなく、機械式、エアー式、
油圧式等のいずれの方式でも適用可能であり、さらに、
直接的であっても間接的であってもよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、強
酸性・強アルカリ性の液体を搬送するのに適し、液体の
搬送状態を明確に認識しつつ定量供給を実現すると共
に、エア抜きを容易に行うことが可能である往復動ポン
プを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る往復動ポンプを構成す
るポンプヘッド部および吐出側搬送部の概略断面図
【図2】図1に示した吐出側搬送部の部分拡大断面図
【図3】本実施形態に係る往復動ポンプにてエア抜きを
行っている状態を示す概略図
【図4】本発明の他の実施形態に係る往復動ポンプの吐
出側搬送部近傍の概略断面図
【図5】図4に示された往復動ポンプを構成する検出部
および制御部等の概略図
【図6】図4および図5に示された往復動ポンプを駆動
させる際のフローチャート
【符号の説明】
10…ポンプヘッド部、11…ポンプヘッド本体、11
a…吸入部、13…プランジャ、14…駆動用ダイヤフ
ラム、15…第一の吸入側チャッキボール、16…第二
の吸入側チャッキボール、17…第一の吐出側チャッキ
ボール、18…第二の吐出側チャッキボール、30…吐
出側搬送部、31…固定部、32…搬送路本体部、32
a…吐出部、33…ドレン搬送部、33a…吐出部、3
4…ボンネット部、35…キャップ部、36…固定ボル
ト、37…第一のダイヤフラム、38…第二のダイヤフ
ラム、41…スプリング、42…軸受け、43…シャフ
ト、44…ハンドル部(背圧弁連動部)、50…継手
部、60…ソレノイド、61…ソレノイドシャフト部、
62…ボルト、63…ナット、70…回路ボックス、7
1…信号線、72…ジョイント部、74…ケーシング部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 49/06 311 F04B 21/00 V 321 G 21/02 Z G Fターム(参考) 3H045 AA02 AA09 AA12 AA22 BA19 BA28 BA31 CA03 CA12 DA00 EA20 EA26 EA48 3H071 AA01 BB01 CC17 CC34 CC35 CC42 CC47 DD11 DD12 DD13 DD14 DD22 DD27 3H075 AA01 AA09 BB04 CC11 CC24 CC29 CC30 CC35 CC36 CC37 CC40 DA06 DA09 DA14 EE03 EE08 EE12 3H077 AA01 BB03 CC02 CC07 DD05 EE05 EE06 EE12 EE16 EE22 EE25 EE31 FF04 FF12 FF13 FF32 FF34 FF50 FF55 FF58

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背圧弁と、該背圧弁の動きに対応して作
    動する背圧弁連動部とを備え、該背圧弁連動部が外部か
    ら見知可能である位置に設けられたことを特徴とする往
    復動ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記背圧弁連動部の動きを検出可能な検
    出部が設けられ、前記検出部の検出信号に基づいて、前
    記流体の搬送状態を認識可能である請求項1に記載の往
    復動ポンプ。
  3. 【請求項3】 流体を搬送させるために往復駆動する駆
    動用ダイヤフラムと、前記検出部の検出信号に基づいて
    前記駆動用ダイヤフラムの動きを制御可能な制御部とを
    備え、前記検出部と前記制御部とを用いて、前記駆動用
    ダイヤフラムを自動的に操作して、前記流体の定量供給
    を自動的に維持可能である請求項2に記載の往復動ポン
    プ。
  4. 【請求項4】 前記背圧弁連動部を操作して前記背圧弁
    を作動させることによって、エア抜きを行うことが可能
    である請求項1から3のいずれか1項に記載の往復動ポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 前記背圧弁連動部の動きを検出可能な検
    出部と、該検出部の検出信号に基づいて前記背圧弁連動
    部の動きを制御可能な制御部とを備え、前記検出部と前
    記制御部とを用いて、前記背圧弁連動部を介して前記背
    圧弁を自動的に操作して、エア抜きを自動的に行うこと
    が可能である請求項4に記載の往復動ポンプ。
  6. 【請求項6】 前記検出部がソレノイドを用いて構成さ
    れており、前記ソレノイドと前記制御部とが信号線を用
    いて電気的に接続されている請求項5に記載の往復動ポ
    ンプ。
  7. 【請求項7】 前記ソレノイドが、前記背圧弁と前記背
    圧弁連動部との間に設けられ、前記背圧弁の動きが前記
    ソレノイドを介して前記背圧弁連動部に伝わるべく構成
    されており、前記背圧弁の動きによって前記ソレノイド
    に生ずる電気信号が、前記信号線を介して前記制御部に
    送られており、前記電気信号の状態に基づいて、前記ソ
    レノイドを制御するための電流が前記制御部から供給さ
    れる請求項6に記載の往復動ポンプ。
  8. 【請求項8】 前記信号線を介して前記制御部から前記
    ソレノイドに対して、微弱電流が供給された状態で通常
    運転が行われる請求項6または7に記載の往復動ポン
    プ。
  9. 【請求項9】 前記背圧弁が、搬送される流体に接する
    べく一方の面が設けられた第一のダイヤフラムと、該第
    一のダイヤフラムの他方の面に接するべく一方の面が設
    けられた第二のダイヤフラムと、該第二のダイヤフラム
    の他方の面側に設けられた付勢手段とを用いて構成さ
    れ、前記第一のダイヤフラムの一方の面側に前記流体を
    搬送させる搬送流路が設けられ、前記付勢手段の付勢力
    により、前記第二のダイヤフラムおよび前記第一のダイ
    ヤフラムを介して前記流体に対して背圧を作用させる請
    求項1から8のいずれか1項に記載の往復動ポンプ。
  10. 【請求項10】 前記第一のダイヤフラムの他方の面
    と、前記第二のダイヤフラムの一方の面とで挟まれる領
    域に連通すべく、ドレン搬送流路が設けられた請求項9
    に記載の往復動ポンプ。
  11. 【請求項11】 駆動用ダイヤフラムの往復動を用いて
    流体の搬送を行う往復動ポンプであって、前記駆動用ダ
    イヤフラム近傍に、複数個の吸入側ボールチャッキと、
    複数個の吐出側ボールチャッキとを設け、これら全ての
    ボールチャッキが近接した状態で且つ略等間隔に配設さ
    れていることを特徴とする請求項1から10のいずれか
    1項に記載の往復動ポンプ。
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