JP2003042291A - 背圧弁 - Google Patents
背圧弁Info
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Abstract
て、往復動ポンプに生じる脈動の助長を従来品に比べ低
減することができる背圧弁を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 流入口及び排出口を有する弁本体に、ダ
イヤフラムの外周部を取り付け、該ダイヤフラムの弁部
を、弁本体に形成された弁座に接触する弁閉位置と、弁
座から離間して流入口から流入した流体を排出口から排
出できる弁開放位置に変形自在に設け、該弁部の背面側
を、スプリングで弁閉方向に付勢するようにした背圧弁
において、前記ダイヤフラムは、ゴム等からなる第一ダ
イヤフラム層と、該第一ダイヤフラム層の流体側に積層
された耐蝕性を有する第二ダイヤフラム層とを備え、ダ
イヤフラムの外周部の肉厚に比し、弁部の肉厚を薄くす
ると共に、第一ダイヤフラム層に、該第一ダイヤフラム
層を湾曲形成してなる環状の凸部を設けていることにあ
る。
Description
ランジャ、ベローズ等を往復動せしめてポンプ動作を行
う往復動ポンプと組み合わせて使用するのに最適な背圧
弁に関する。
入口108及び排出口109を有する弁本体100に、
ダイヤフラム101の外周部102を取り付け、該ダイ
ヤフラム101の弁部104を、弁本体100に形成さ
れた弁座110に接触する弁閉位置と、弁座から離間し
て流入口108から流入した流体を排出口109から排
出できる弁開放位置に変形自在に設け、該弁部104の
背面側を、スプリング106で弁閉方向に付勢するよう
にしたものが公知である。
に接続し、該背圧弁により、適切な流体の定量供給を維
持すべく、往復動ポンプの吐出側に所定の圧力を付加す
るように使用することができる。
いては、流体の脈動が発生するため、かかる脈動を如何
に抑制するかが課題となる。従来の背圧弁は往復動ポン
プによる脈動を抑えることができず、むしろ脈動を助長
する傾向にあった。その要因としては、前記ダイヤフラ
ム101は、ゴム等の弾性体を円板状に形成してなり、
しかも、弁部104と外周部102とは、同一の肉厚に
設定されていることから、弁部104が曲げや撓みに対
して強くなっていた。この結果、流体等の外部の負荷に
より変形して撓み難い(変形による自由度が小さい)た
め、スプリング106の能力に悪影響を及ぼすこととな
り、弁開閉時に精度の良い作動を行えなかったためであ
ると考えられる。
圧縮量)は、流体圧と比例関係にあるにもかかわらず、
スプリング106の弾発力に更にダイヤフラム101を
撓ませる力が付加されるため、ダイヤフラム101に自
由度がないと、ダイヤフラム101を押圧するスプリン
グ106の弾発力と流体圧とを比例関係に設定すること
が困難となる。この結果、従来の背圧弁のダイヤフラム
101は、任意の流体圧に対して精度良く開閉すること
ができず、脈動を抑制することは期待できず、ダイヤフ
ラム101が、ある一定の流体圧で急に開放又は閉止す
ると、むしろ脈動を助長するおそれがあった。
して、往復動ポンプに生じる脈動の助長を従来品に比べ
低減することができる背圧弁を提供することを課題とす
る。
に講じた技術的手段は、流入口及び排出口を有する弁本
体に、ダイヤフラムの外周部を取り付け、該ダイヤフラ
ムの弁部を、弁本体に形成された弁座に接触する弁閉位
置と、弁座から離間して流入口から流入した流体を排出
口から排出できる弁開放位置に変形自在に設け、該弁部
の背面側を、スプリングで弁閉方向に付勢するようにし
た背圧弁において、前記ダイヤフラムは、ゴム等からな
る第一ダイヤフラム層と、該第一ダイヤフラム層の流体
側に積層された耐蝕性を有する第二ダイヤフラム層とを
備え、ダイヤフラムの外周部の肉厚に比し、弁部の肉厚
を薄くすると共に、第一ダイヤフラム層に、該第一ダイ
ヤフラム層を湾曲形成してなる環状の凸部を設けている
ことにある。
フラム層と第二ダイヤフラム層との間に、耐圧性を有す
る基布を、第二ダイヤフラム層に沿うように設けてなる
のが好ましい。
形態に係る強酸性又は強アルカリ性の液体を搬送させる
ために用いられる往復動ポンプに接続される背圧弁を示
す。尚、図1の左半分は弁閉状態を示し、右半分は弁開
状態をそれぞれ示す断面図である。
5と、弁蓋6と、スプリングシート7と、スプリング
(圧縮コイル)8と、スプリングピース9と、ダイヤフ
ラム10とを備えている。
プのポンプヘッド部(図示省略)から搬送された液体が
供給される吸入口12が形成されている。該吸入口12
は、弁本体3の上面に形成された円形凹部27内の環状
溝13に連通する吸入用搬送流路15に接続されてい
る。
12から吸入された液体を処理槽等(図示省略)に供給
するための排出口17が形成されている。該排出口17
には、前記弁本体3の上面で且つ前記環状溝13の中央
部に開口している排出用搬送流路18が連通して形成さ
れている。ここで、図2に示す如く前記環状溝13の内
径D1は、前記排出用搬送流路18の開口径D2に接近
して形成されている。従って、環状溝13の内径と、排
出用搬送流路18の開口径差による環状の弁座28の環
状面積は、小さく設定されている。
示す如くゴム等の弾性体から形成された第一ダイヤフラ
ム層20と、液体側に面し且つ液体に対して耐蝕性に優
れたフッ素含有樹脂シート等から形成される第二ダイヤ
フラム層21とを積層してなる。ダイヤフラム10は、
環状の外周部22と該外周部22に囲まれ可動自在な弁
部23とからなる。
の肉厚は、外周部22側の肉厚に比し小さくなるように
設定されている。また、前記第二ダイヤフラム層21の
肉厚さは一定であり、従って、ダイヤフラム10の弁部
23の肉厚t1は、外周部22の肉厚t2に比し小さく
なっている。
は、直径の相違する複数の環状凸部25a,25b,2
5cがそれぞれ湾曲形成されている。尚、かかる環状凸
部25a,25b,25cは、前記環状溝13に対応す
る位置に設けられているのが好ましい。
27に収容されている。ダイヤフラム10の外周部22
は、弁部23が弁本体3の上面に形成された弁座28に
接触する弁閉位置と、弁部23が弁座28から離間して
吸入用搬送流路15(吸入口12)と排出用搬送流路1
8(排出口17)とを連通させる弁開放位置とに変形で
きるように、弁本体3と前記ボンネット5により挟持さ
れ且つ固定されている。
ラム10を上方から押圧するためのもので、前記ボンネ
ット5内に昇降自在に収納されている。そして、前記ス
プリング8の下端がスプリングシート7に当接し、上端
が前記スプリング調整ピース9に当接している。従っ
て、スプリングシート7は、前記ダイヤフラム10の弁
部23を弁座28に密着させる方向に所定の押圧力で付
勢するようになっている。
0には、スプリング8の押圧力が作用し、この押圧力
が、液体を搬送させる際の背圧として機能することとな
る。尚、前記弁蓋6は、ボンネット5の上部に螺合され
ている。スプリングピース9を回転し昇降させてダイヤ
フラム10に作用する押圧力を調整することができる。
なり、次に、上記構成の背圧弁の動作について説明す
る。
による背圧が作用する。即ち、ポンプヘッドから液体が
背圧弁1に間欠的に供給されることとなるが、所定圧の
液体は、吸入用搬送流路15を介して環状溝13に入
る。該環状溝13に入った液体は、弁座28に着座して
閉止位置にあったダイヤフラム10の弁部23をスプリ
ング8の付勢力に抗して押し上げることとなる。このと
き、弁部23の肉厚t1は、外周部の肉厚t2よりも薄
く形成されていることから、任意の方向に撓み易くなっ
ている。
リングシート7を押し上げても(図1に仮想線で示す位
置までスプリングシート7を押し上げても)、前記第二
ダイヤフラム層21の凸部25a,25b,25cが直
線状となるため、平面状態では伸長し難い第二ダイヤフ
ラム層21であっても、引っ張り力に対して伸長代を大
きくすることができ、弁部23は任意の方向に変形し易
く自由度が大きくなる。
よる抵抗をほとんど受けることなく、スプリング8の弾
発力に抗して、スプリングシート7を上昇させ、ダイヤ
フラム10を開放させる。ダイヤフラム10を開放させ
る力は、ほとんどスプリング8の弾発力に依存すること
となり、液体圧とスプリング8の弾発力とは略比例関係
になることから、任意の液体圧に対して精度良くダイヤ
フラム10を作動させて脈動を抑制できると共に、適切
な定量供給を維持することができる。尚、ダイヤフラム
10の閉止動作時においても同様にダイヤフラム10を
精度良く作動させることが可能となる。
内径と、排出用搬送流路18の開口径差による環状の弁
座28の環状面積は、小さく設定されている。この結
果、ダイヤフラム10が弁閉位置から弁開放位置とに変
形した際には、ダイヤフラム10の受圧面積に変化が生
じることとなるが、かかる弁座28の環状面積は小さく
設定されていることから、液体の流量に悪影響を及ぼす
ことはなく、脈動の助長を更に効果的に抑制することが
できる。
のではなく、例えば、ダイヤフラム10は、図5に示す
ものであっても良い。同図に示すダイヤフラム10は、
前記第一ダイヤフラム層20と第二ダイヤフラム層21
の間に、第三ダイヤフラム層としての引っ張り方向に強
いシートからなる基布30を、第二ダイヤフラム層21
に沿って積層しても良い。かかる場合には、更に、液体
に対する耐圧性の向上も図ることができる。尚、前記流
体とは、液体に限らず気体であっても良く、また、背圧
弁の使用態様により、ダイヤフラム10は、昇降する方
向に変形する以外に、横方向に変形するものであっても
良く、背圧弁は任意の方向で使用可能である。
は、ゴム等からなる第一ダイヤフラム層と、該第一ダイ
ヤフラム層の流体側に積層された耐蝕性を有する第二ダ
イヤフラム層とを備え、ダイヤフラムの外周部の肉厚に
比し、弁部の肉厚を薄くすると共に、第一ダイヤフラム
層に、該第一ダイヤフラム層を湾曲形成してなる環状の
凸部を設けているので、作用する流体の圧力に対して変
形しやすく、自由度が大きくできることから、脈動の助
長を従来に比べ低減することができる。
ム層と第二ダイヤフラム層との間に、耐圧性を有する基
布を設け、該基布を前記第二ダイヤフラム層に沿って形
成してなる場合には、ダイヤフラムの強度が向上し、高
圧の流体であっても使用できる利点がある。
る。
る。
断面図である。
…排出口、8…スプリング、22…外周部、23…弁
部、28…弁座5、20…第一ダイヤフラム層、21…
第二ダイヤフラム層、25a,25b,25c…凸部、
30…基布、t1…弁部の肉厚、t2…外周部の肉厚
Claims (2)
- 【請求項1】 流入口及び排出口を有する弁本体に、ダ
イヤフラムの外周部を取り付け、該ダイヤフラムの弁部
を、弁本体に形成された弁座に接触する弁閉位置と、弁
座から離間して流入口から流入した流体を排出口から排
出できる弁開放位置に変形自在に設け、該弁部の背面側
を、スプリングで弁閉方向に付勢するようにした背圧弁
において、前記ダイヤフラムは、ゴム等からなる第一ダ
イヤフラム層と、該第一ダイヤフラム層の流体側に積層
された耐蝕性を有する第二ダイヤフラム層とを備え、ダ
イヤフラムの外周部の肉厚に比し、弁部の肉厚を薄くす
ると共に、第一ダイヤフラム層に、該第一ダイヤフラム
層を湾曲形成してなる環状の凸部を設けていることを特
徴とする背圧弁。 - 【請求項2】 前記ダイヤフラムは、第一ダイヤフラム
層と第二ダイヤフラム層との間に、耐圧性を有する基布
を、第二ダイヤフラム層に沿うように設けてなる請求項
1に記載の背圧弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001232479A JP4644393B2 (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 背圧弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001232479A JP4644393B2 (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 背圧弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003042291A true JP2003042291A (ja) | 2003-02-13 |
JP4644393B2 JP4644393B2 (ja) | 2011-03-02 |
Family
ID=19064402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001232479A Expired - Fee Related JP4644393B2 (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 背圧弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4644393B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006123642A1 (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-23 | Surpass Industry Co., Ltd. | ダンパ |
JP2013131101A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Tlv Co Ltd | 減圧弁 |
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JPH10169562A (ja) * | 1996-12-10 | 1998-06-23 | Oji Koei Kk | 送液ポンプ用ダイアフラム |
JP2000120895A (ja) * | 1998-10-16 | 2000-04-28 | Nippon Walbro:Kk | ダイヤフラム型減圧弁 |
JP2001173572A (ja) * | 1999-10-07 | 2001-06-26 | Tacmina Corp | 往復動ポンプ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0710466U (ja) * | 1993-07-12 | 1995-02-14 | 株式会社三ツ葉電機製作所 | 圧力制御弁 |
-
2001
- 2001-07-31 JP JP2001232479A patent/JP4644393B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013131101A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Tlv Co Ltd | 減圧弁 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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