JP2001173550A - 形状記憶合金アクチュエータ - Google Patents

形状記憶合金アクチュエータ

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JP2001173550A
JP2001173550A JP35947899A JP35947899A JP2001173550A JP 2001173550 A JP2001173550 A JP 2001173550A JP 35947899 A JP35947899 A JP 35947899A JP 35947899 A JP35947899 A JP 35947899A JP 2001173550 A JP2001173550 A JP 2001173550A
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shape memory
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flexible tube
coil
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Shigeo Maeda
重雄 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却応答速度の向上と大型化の抑制とを同時
に達成し得る形状記憶合金アクチュエータを提供するこ
とにある。 【解決手段】 形状記憶合金コイル1と可撓管2とを少
なくとも用いて形状記憶合金アクチュエータを構成す
る。可撓管2と形状記憶合金コイル1とは、同心軸状の
位置関係にあって、可撓管2が形状記憶合金コイル1の
動作に追従し得るように互いに固定する。可撓管2を、
形状記憶合金コイル1を冷却する冷却水6の流路とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状記憶合金コイ
ルを利用した形状記憶合金アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、血管や内臓等に挿入して身体の検
査や手術を行うため、内視鏡やカテーテル、ガイドワイ
ヤー等が盛んに利用されている。これらは血管や内臓等
にスムーズに挿入する必要があるため、その先端部又は
全体には、血管や内臓等の形状に応じて屈曲する首振り
部が設けられている。この首振り部を首振り動作させる
ためのアクチュエータとしては、軽量化・コンパクト化
が容易で、更に発塵が少ない点から、形状記憶合金コイ
ルを駆動源として備えた形状記憶合金アクチュエータが
多くの場合利用されている。
【0003】形状記憶合金アクチュエータは、形状記憶
合金コイルが加熱によって原形状に復帰する際の復帰力
を駆動力として利用している。形状記憶合金アクチュエ
ータでは、通常、形状記憶合金コイルは対で用いられて
おり、一方の形状記憶合金コイルは他方のバイアスバネ
として機能している。従って、各形状記憶合金コイルを
交互に加熱・冷却することにより形状記憶合金アクチュ
エータは連続動作が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、形状記憶合金
コイルには加熱応答時間に比べて冷却応答時間が長いと
いう性質がある。そのため、形状記憶合金アクチュエー
タの動作速度は遅い冷却応答時間で決定されてしまうと
いう問題がある。一方、冷却応答時間を縮めるため、従
来より、形状記憶合金コイルを強制的に冷却するための
冷却機構(水冷式又は空冷式)を備えた形状記憶合金ア
クチュエータが種々開発されている。
【0005】図4は従来の形状記憶合金アクチュエータ
の例を示す図である。なお、同図では単一の形状記憶合
金コイル41のみを示しており、筒体42及びその付属
物は断面で示している。同図の例に示すように、形状記
憶合金コイル41は筒体42の中に設置されている。4
5は首振り用の牽引ワイヤである。筒体42には冷却水
44の入口又は出口となる孔43が設けられており、筒
体42は冷却水44の流路となっている。加熱された形
状記憶合金コイル41は冷却水44によって強制的に冷
却される。よって、同図に示す形状記憶合金アクチュエ
ータにおいては冷却応答時間の短縮化を図ることがで
き、動作速度を速くすることができる。
【0006】しかしながら、上記の形状記憶合金アクチ
ュエータにおいては、冷却水44の流路となる筒体42
の内部に形状記憶合金コイル41を収容しなければなら
ないため、形状記憶合金アクチュエータが大型化してし
まうという問題がある。
【0007】一方、形状記憶合金コイルにチューブを被
せ、このチューブを冷却水の流路とした態様や、形状記
憶合金コイルの内側に冷却水を流すためのチューブを挿
通させた態様も考えられ、これらの態様では形状記憶合
金アクチュエータの小型化を図ることが可能と考えられ
る。しかし、これらのチューブを用いた態様では形状記
憶合金コイルとチューブとの間に生じる摩擦により、形
状記憶合金コイルの動作が妨げられてしまうという問題
がある。
【0008】本発明の課題は、上記問題を解決し、冷却
応答時間の短縮と大型化の抑制とを同時に達成し得る形
状記憶合金アクチュエータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の形状記憶合金ア
クチュエータは、次の特徴を有するものである。 (1) 形状記憶合金コイルと樹脂で形成された可撓管
とを少なくとも有し、可撓管と形状記憶合金コイルと
は、同心軸状の位置関係にあって、可撓管が形状記憶合
金コイルの動作に追従し得るように互いに固定されてお
り、可撓管は形状記憶合金コイルを冷却する流体の流路
として機能し得るものであることを特徴とする形状記憶
合金アクチュエータ。
【0010】(2) 形状記憶合金コイルが可撓管の管
壁内に埋設されて固定関係にある上記(1)記載の形状
記憶合金アクチュエータ。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図1は本発明の形状記憶合金アクチュエータ
の一例を示す図であり、断面で示している。同図(a)
は本発明の形状記憶合金アクチュエータが動作する前の
状態を示しており、同図(b)は動作した後の状態を示
している。図1の例に示すように、本発明の形状記憶合
金アクチュエータは、形状記憶合金コイル1と樹脂で形
成された可撓管2とを少なくとも有している。可撓管2
と形状記憶合金コイル1とは、同心軸状の位置関係にあ
る。また、可撓管2と形状記憶合金コイル1とは、可撓
管2が形状記憶合金コイル1の動作に追従し得るように
互いに固定されている。
【0012】図1の例では、可撓管2と形状記憶合金コ
イル1との固定は、後述の図3に示す方法で可撓管2を
作製して形状記憶合金コイル1を可撓管2の管壁3内に
埋設することによって行われている。また、図1の例で
は、形状記憶合金コイル1を伸長させた状態(変形状
態)で後述の図3(c)に示す可撓管2を作製し、その
後、形状記憶合金コイル1に復帰動作を行わせ、さらに
伸長と復帰を数回繰り返して可撓管2を蛇腹形状として
いる。
【0013】可撓管2は形状記憶合金コイル1を冷却す
る冷却水6の流路として機能している。可撓管2の開口
部には、冷却水6を給水又は排水するチューブ(図示せ
ず)と連結するためのパイプ部材(4、5)が取り付け
られている。8は牽引ワイヤであり、その一端は首振り
機構(図示せず)に連結されており、その他端は可撓管
2の中心部に固定された可動リング7に連結されてい
る。9は形状記憶合金コイル1を加熱するための電流リ
ードである。
【0014】従って、例えば図1(b)に示すように、
形状記憶合金コイル1の可動部7に対して右側の部分を
加熱すれば、可動部7は右方向へ移動して牽引ワイヤ8
が引っ張られ、首振り機構が動作する。さらに、可動部
7に対して左側の部分を加熱すれば、可動部7は左方向
へ移動する。このとき、冷却水6は常時流されており、
通電によって加熱された部分は通電の終了と同時に強制
的に冷却されるので、本発明の形状記憶合金アクチュエ
ータを用いれば、冷却機構を持たないものに比べて冷却
応答時間を短縮でき、動作速度の向上を達成できる。
【0015】このように本発明の形状記憶合金コイル1
では、冷却用の流路となる可撓管2と形状記憶合金コイ
ル1とは一体的に結合されており、可撓管2は形状記憶
合金コイル1の動作に追従することができる。よって、
可撓管2による形状記憶合金コイル1の動作の妨げは小
さいといえる。さらに、可撓管2の外径は形状記憶合金
コイル1の外径と略等しくできるため、冷却機構を備え
たことによる形状記憶合金コイルの大型化を抑制するこ
ともできる。
【0016】なお、図1の例では、形状記憶合金コイル
の冷却は水冷によって行われているが、本発明はこれに
限定されるものではなく、空冷によって行うこともでき
る。即ち、本発明において冷却用の流体としては、水、
アルコール、生理食塩水、空気、フルオロカーボン系の
冷媒等を用いることができる。
【0017】本発明において形状記憶合金コイルは、加
熱によって長手方向に収縮又は伸長し得るものであれば
良く、従来より形状記憶合金アクチュエータに用いられ
ているものが利用できる。形状記憶合金コイルを形成す
るための形状記憶合金としては、Ti−Ni系の合金と
してTi−Ni二元合金、Ti−Ni−Cu合金、Ti
−Ni−Cu合金、Ti−Ni−Nb合金、Ti−Ni
−Fe合金等が挙げられ、Cu系の合金としてCu−Z
n−Al合金、Cu−Al−Ni合金等が挙げられる。
【0018】形状記憶合金コイルの外径、全長、線径、
コイルピッチ等といった仕様は、形状記憶合金アクチュ
エータの用途や要求される能力に応じて適宜設定すれば
良い。形状記憶合金コイルを原形状に復帰させるための
加熱方法としては、通電による加熱、レーザーによる加
熱、温水による加熱等が挙げられる。但し、図1の例の
ように形状記憶合金コイルを可撓管の管壁内に埋設した
態様においては、加熱部位を任意に決定できる利点か
ら、通電による加熱が好ましい。
【0019】本発明において可撓管は、形状記憶合金コ
イルの動作に対応できる柔軟性と、内部を通る流体が漏
洩しないように該動作によって破損しない強度とを備え
ているものが良い。従って、可撓管の形成材料として
は、ポリパラキシリレン、フッ素樹脂、ポリイミド、シ
リコンゴム、ポリウレタン等が挙げられる。但し、後述
の方法によって形状記憶合金コイルが管壁内に埋設され
た構造を作製し易い点からは、ポリパラキシリレンが好
ましく用いられる。
【0020】可撓管の内径、肉厚、全長等といった仕様
は、形状記憶合金コイルの仕様に合わせて適宜設定する
ことができる。但し、可撓管の肉厚は、形状記憶合金ア
クチュエータの小型化を図る点から、0.5μm〜20
μm、特には1μm〜10μmとするのが好ましい。
【0021】本発明において可撓管と形状記憶合金コイ
ルとは、図1で示したように同心軸状の位置関係にある
が、本発明でいう同心軸状の位置関係とは、可撓管の中
心軸と形状記憶合金コイルの中心軸とが重なり合う位置
関係をいう。従って、本発明においては、図1で示した
形状記憶合金コイルが可撓管の管壁に埋設された態様に
限定されず、形状記憶合金コイルに可撓管を被せた態様
であっても良いし、形状記憶合金コイルの内部に可撓管
を挿通させた態様であっても良い。
【0022】本発明おける可撓管と形状記憶合金コイル
との固定方法としては、図1に示した可撓管の管壁内に
形状記憶合金コイルを埋設して固定する方法、予め蛇腹
形状に成形加工した可撓管に形状記憶合金コイルをねじ
込んで固定する方法、形状記憶合金コイルの外周に接着
剤によりテープを螺旋状に巻き付ける方法(この場合、
螺旋状に巻き付けたテープが可撓管となる。)等が挙げ
られる。但し、作製の容易さと、冷却用の流体の漏れ防
止の点からは、可撓管の管壁内に形状記憶合金コイルを
埋設して固定する方法が好ましく用いられる。また、こ
の埋設して固定する方法によれば、図1で説明したよう
に形状記憶合金コイルを伸長させた状態(変形状態)で
埋設することで可撓管を蛇腹形状とすることができるの
で、この点からも好ましい方法と言える。
【0023】可撓管の作製方法は特に限定されるもので
はなく、一般的な樹脂チューブの作製方法に従うことが
できる。但し、可撓管の管壁内に形状記憶合金コイルを
埋設するのであれば、以下の図2及び図3に示す製造方
法によって可撓管を作製するのが好ましい。
【0024】図2は、管壁内に形状記憶合金コイルが埋
設された可撓管を作製する第一の製造方法を示す図であ
り、断面で示している。可撓管2は図2(a)〜(c)
に示す各工程を経て作製される。
【0025】最初に、図2(a)に示すように形状記憶
合金コイル1の外側にチューブ10を被せる工程が行わ
れる。このとき、形状記憶合金コイル1は変形状態(伸
長または圧縮した状態)であっても、原形状に復帰した
状態であっても良いが、図1の例で説明したように可撓
管2を蛇腹形状とできる点からは、伸長させた変形状態
であるのが好ましい。チューブ10としては、シリコー
ンチューブ、各種のゴム材料で形成されたチューブ、樹
脂材料で形成されたチューブ等を用いることができる。
但し、伸縮性や柔軟性に優れ、更にウエットエッチング
により簡単に除去する事ができる点からシリコーンチュ
ーブが好ましく用いられる。
【0026】次に、図2(b)に示すように、チューブ
10と形状記憶合金コイル1とを、可撓管2を構成する
樹脂で被覆する工程が行われる。11は樹脂で形成され
た被覆層である。この被覆の方法としては、真空蒸着法
といった蒸着法や流動浸漬法等が挙げられる。このう
ち、複雑な形状に対しても均一な薄膜を形成でき、薄膜
の厚みを精密に制御可能な点から、真空蒸着法が好まし
く用いられる。
【0027】最後に、図2(c)に示すようにチューブ
10を除去する工程が行われて可撓管2が得られる。形
状記憶合金コイル1は管壁12内に埋設されており、形
状記憶合金コイル1と可撓管2とは、可撓管2が形状記
憶合金コイル1の動作に追従し得るように互いに固定さ
れた状態となる。なお、可撓管2において、管壁12の
外面は平坦に形成されているが、内面には螺旋状の凸部
13が形状記憶合金コイルに沿って形成されている。
【0028】チューブ2を除去する方法としては、研
磨、ウエットエッチングやプラズマによるドライエッチ
ングといったエッチング、これらの組み合わせ等が挙げ
られるが、チューブのみを完全に除去できる点からはエ
ッチングが好ましい。但し、同図(c)の例では、エッ
チングに耐性を有するチューブの外側の樹脂を除去する
ため、研磨とエッチングとの組み合わせによって除去が
行われている。
【0029】このように図2に示す製造方法によれば、
形状記憶合金コイル1の外径と同一又は略同一の外径を
有する可撓管2を作製することができるので、形状記憶
合金アクチュエータの大型化の抑制を図ることができ
る。
【0030】図3は、管壁内に形状記憶合金コイルが埋
設された可撓管を作製する第二の製造方法を示す図であ
り、断面で示している。可撓管2は図3(a)〜(c)
に示す各工程を経て作製される。
【0031】最初に、図3(a)に示すように、熱収縮
チューブ14の外周面に表面活性剤(離型剤)を塗布
し、その上から樹脂(可撓管の構成材料)を被覆して被
覆層15を形成する。なお、被覆の方法としても図2の
場合と同様に真空蒸着法といった蒸着法や流動浸漬法等
が挙げられ、真空蒸着法が好ましく用いられる。熱収縮
チューブ14としては、テフロンといったフッ素樹脂
や、シリコンゴム、ポリエチレン等で形成されたチュー
ブを用いることができる。但し、表面の平坦度に優れ、
熱による収縮量が比較的大きい点からテフロンといった
フッ素樹脂が好ましく用いられる。
【0032】更に、この樹脂による被覆層15の上から
形状記憶合金コイル1を巻き付ける工程が行われる。こ
のとき、形状記憶合金コイル1は変形状態(伸長または
圧縮した状態)であっても、原形状に復帰した状態であ
っても良いが、図1の例で説明したように可撓管2を蛇
腹形状とできる点からは、伸長させた変形状態であるの
が好ましい。
【0033】次に、図3(b)に示すように、熱収縮チ
ューブ14と形状記憶合金コイル1とを同図(a)で用
いた樹脂で更に被覆する工程が行われる。この工程によ
り、被覆層15はさらに厚いものとなる。この被覆は同
図(a)と同様の方法で行えば良い。
【0034】最後に、図3(c)に示すように、熱収縮
チュエーブ14を加熱・収縮させ、これを引き抜く工程
が行われて可撓管2が得られる。この例においても図2
の例と同様に、形状記憶合金コイル1は、管壁16内に
埋設されている。従って、形状記憶合金コイル1と可撓
管2とは、可撓管2が形状記憶合金コイル1の動作に追
従し得る互いに固定された状態となる。なお、図2の方
法で作製された可撓管と異なり、管壁16の内面は平坦
に形成されているが、外面には螺旋状の凸部17が形状
記憶合金コイルに沿って形成されている。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。実際に図1に示す本発明の形状記憶合金アクチュエ
ータの作製を行なった。可撓管については図3に示す方
法により作製した。
【0036】実施例 形状記憶合金コイルとしては、線径0.1mmのTi−
Ni系合金(50.2at%)の線材をコイル状(外径
0.6mm、全長40mm、ピッチ0.1mm)に成形
し、その状態で形状記憶処理したものを用いた。なお、
形状記憶合金コイルの両端と中心部には通電加熱用のリ
ードを取り付けた。
【0037】次に、図3に示す方法に従い、可撓管を作
製すると同時に管壁内に上記の形状記憶合金コイルを埋
設させ、本発明の形状記憶合金アクチュエータを作製し
た。このとき、熱収縮チューブとしては、外径0.39
mm、内径0.2mmのテフロンチューブを用いた。形
状記憶合金コイルは、全長が80mm、ピッチが0.2
mmとなるまで伸長させて設置した。
【0038】被覆に用いる樹脂としてはポリパラキシリ
レンを用いた。樹脂の被覆は、真空蒸着法により、形状
記憶合金コイルの設置前と設置後の両方においてそれぞ
れ厚み5μmの層が形成されるように行なった(被覆層
の最大厚み10μm、形状記憶合金コイルを被覆する被
覆層の厚み5μm)。熱収縮チューブの除去は、熱収縮
チューブを加熱して(加熱温度150℃、加熱時間1
分)行なった。形成された可撓管の最大径は0.61m
m、内径は0.39mmであった。
【0039】次に、上記で得られた形状記憶合金アクチ
ュエータの加熱応答時間と冷却応答時間の測定を行なっ
た。なお、測定は、可撓管内部に冷却水(温度15℃)
を流量0.1ml/秒で常時流した状態で行なった。結
果、本発明の形状記憶合金アクチュエータにおいては、
加熱応答時間(形状記憶合金コイルが完全に原形状に復
帰するまで通電を行なった時間)は約1秒、冷却応答時
間(通電中止から形状記憶合金コイルがマルテンサイト
相で安定して変形可能な状態となるまでの時間)も約1
秒であった。
【0040】一方、比較対象として、上記形状記憶合金
コイルと同様の形状記憶合金コイル(全長40mm、ピ
ッチ0.1mm)を伸長させ(全長80mm、ピッチ
0.2mm)、これについても加熱応答時間と冷却応答
時間の測定を行なった(冷却は自然放冷により行う)。
結果、加熱応答時間は約1秒と本例と同様であったが、
冷却応答時間は約3秒であった。
【0041】上記実施例より、本発明の形状記憶合金ア
クチュエータであれば、冷却機構を持たないアクチュエ
ータと外径を略同一としながら、冷却応答時間を3分の
1とすることができるのが確認できる。
【0042】
【発明の効果】このように本発明を用いれば、形状記憶
合金アクチュエータの大型化を抑制しつつ、冷却機構を
設けることができるので、従来と略同様の設置スペース
しか占めず、且つ、動作速度の速い形状記憶合金アクチ
ュエータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形状記憶合金アクチュエータの一例を
示す図である。
【図2】管壁内に形状記憶合金コイルが埋設された可撓
管を作製する第一の製造方法を示す図である。
【図3】管壁内に形状記憶合金コイルが埋設された可撓
管を作製する第二の製造方法を示す図である。
【図4】従来の形状記憶合金アクチュエータの例を示す
図である。
【符号の説明】
1 形状記憶合金コイル 2 可撓管 3 管壁 6 冷却水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶合金コイルと樹脂で形成された
    可撓管とを少なくとも有し、可撓管と形状記憶合金コイ
    ルとは、同心軸状の位置関係にあって、可撓管が形状記
    憶合金コイルの動作に追従し得るように互いに固定され
    ており、可撓管は形状記憶合金コイルを冷却する流体の
    流路として機能し得るものであることを特徴とする形状
    記憶合金アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 形状記憶合金コイルが可撓管の管壁内に
    埋設されて固定関係にある請求項1記載の形状記憶合金
    アクチュエータ。
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