JP2001172961A - ジョイント杭 - Google Patents

ジョイント杭

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JP2001172961A
JP2001172961A JP2000189352A JP2000189352A JP2001172961A JP 2001172961 A JP2001172961 A JP 2001172961A JP 2000189352 A JP2000189352 A JP 2000189352A JP 2000189352 A JP2000189352 A JP 2000189352A JP 2001172961 A JP2001172961 A JP 2001172961A
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joint
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Fusanori Miura
房紀 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地盤の変位に対応すべく上部杭と下部杭とを相
対変位可能に接続してなるジョイント杭において、より
簡単な構造で上部杭と下部杭とを容易に接続できると共
に、ジョイント杭の接続部の変形能を大きくすることが
でき、ジョイント杭の破壊防止効果を増大できるように
する。 【解決手段】ジョイント杭の接続部を、上部杭1の下端
部に設けられる上部端板3と、下部杭2の上端部に設け
られる下部端板4と、上部端板3と下部端板4の間に設
置されるゴム等の弾性体5と、上部端板3と下部端板4
とが相対的に側方移動するのを規制するリング状のシア
バンド6等の移動規制部材から構成し、ジョイント杭の
接続部に大きな変形能を持たせることで、地盤の変動等
に追従変形させ、ジョイント杭が破壊されるのを防止
し、シアバンド6等により、せん断に抵抗させ接続部が
左右にずれて外れるのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤の変位に対応
すべく上部杭と下部杭とを相対変位可能に接続して構成
されるジョイント杭に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、上部杭と下部杭の接続に使
用する部材を杭本体の外周面よりも外方に突出させるこ
となく、簡単な構成で上部杭と下部杭とを容易にかつ適
正に接続することができるジョンイト杭を開発し、出願
している(特開平10−121469号)。
【0003】このジョイント杭は、上部杭の下端部に設
けられた上部端板と、下部杭の上端部に設けられた下部
端板と、上部端板の外周部上面に設置される上部弾性体
(ゴム等)と、下部端板の外周部下面に設置される下部
弾性体(ゴム等)と、これらの上部弾性体と下部弾性体
を上下から挟持することによって上部端板と下部端板と
を連結する一対の係止板を有する連結部材(断面コ字状
部材)と、上部端板と下部端板とが相対的に側方移動す
るのを規制する移動規制部(上部杭下部と下部杭上部を
連結する連結用鉄筋,一方の端板に突設された突部,連
結部材に外嵌されたリング体など)とから主に構成され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のような
従来のジョイント杭の場合、断面コ字状の連結部材によ
り上部端板と下部端板を挟持するようにしているため、
部材数が多くなり、またこの連結部材を分割して取り付
ける必要があるため、手間がかかっていた。
【0005】さらに、この連結部材は上下端板を上下か
ら挟持する構造であり、地震時における上下端板の上下
方向の移動を拘束するため、ジョイント杭の接続部の変
形能を大きくすることができない。
【0006】本発明は、前述のような事情に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、より簡単な構造で上部杭と下
部杭とを容易に接続することができると共に、ジョイン
ト杭の接続部の変形能を大きくすることができ、ジョイ
ント杭の破壊防止効果を増大させることのできるジョイ
ント杭を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のジョ
イント杭は、上部杭と下部杭とを相対変位可能に接続し
て構成されるジョイント杭(現場打ちコンクリート杭,
既製コンクリート杭,鋼管杭,複合杭など)であり、上
部杭の下端部に設けられた上部端板と、下部杭の上端部
に設けられた下部端板と、上部端板および下部端板のい
ずれか一方の内側または外側から上下方向に突出し、他
方の端板の側方移動を阻止する係止部材(リング状のシ
アバンド等)とを備えていることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2のジョイント杭は、請求
項1の係止部材に代えて、上部端板および下部端板の内
側において上下方向に連続して設置される鋼管または鉄
筋籠を用いることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3のジョイント杭は、請求
項1の係止部材や請求項2の鋼管または鉄筋籠を設けず
に、上部端板の内側端部と下部端板の内側端部とを溶接
していることを、即ち、上部端板と下部端板との内側端
部のみを溶接していることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項4のジョイント杭は、請求
項1、請求項2または請求項3のジョイント杭におい
て、上部端板と下部端板との間に弾性体(ゴム等)が設
置されていることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項5のジョイント杭は、請求
項3に記載のジョイント杭において、上部端板の内側部
または下部端板の内側部に薄肉部を設けていることを、
即ち、上部端板および下部端板の両端板の内側部か、上
部端板の内側部のみか、下部端板の内側部のみかのいず
れかに、薄肉部を設けていることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項6のジョイント杭は、請求
項1の係止部材に代えて、上部端板および下部端板のい
ずれか一方の内側または外側から上下方向に突出して他
方の端板の側方移動を阻止する垂直係止部と該垂直係止
部の端部から水平に突出する水平係止部からなる係止部
材(端板押さえを有するリング状のシアバンド等)を用
いることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項7のジョイント杭は、請求
項1の係止部材に代えて、上部端板および下部端板の内
側部分を上下から挟持することで上部端板と下部端板と
を連結する一対の水平係止部を有する連結部材(断面コ
字状連結部材等)を用いることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項8のジョイント杭は、請求
項6または請求項7のジョイント杭において、上部端板
と下部端板との間に弾性体(ゴム等)が設置されている
ことを特徴とする。
【0015】本発明の請求項9のジョイント杭は、請求
項6、請求項7または請求項8のジョイント杭におい
て、水平係止部と端板との間に弾性体(ゴム等)が設置
されていることを特徴とする。
【0016】以上のような構成のジョイント杭におい
て、地震によりジョイント杭の接続部に曲げ荷重等が作
用すると、上下の端板が上下方向に相対変位し、あるい
は上下の端板が相対変位することに加えて弾性体が弾性
変形することにより、ジョイント杭の接続部を地盤の変
動等に追従させて変形させることができ、前記荷重を効
果的に吸収してジョイント杭が破壊されるのを防止する
ことができる。
【0017】また、請求項1,2,6のジョイント杭で
は、シアバンドや鋼管などの移動規制部材により、ジョ
イント杭の接続部を補強することができると共に、ジョ
イント杭の接続部にせん断荷重が作用しても接続部が左
右にずれて外れるという事態を確実に防止することがで
きる。
【0018】さらに、請求項1,2,6のジョイント杭
では、従来のような断面コ字状の連結部材を使用しない
ため、ジョイント杭の接続部をより簡単な構造とするこ
とができると共に、組立作業等も容易となる。
【0019】しかも、請求項1,2のジョイント杭で
は、上部端板および下部端板が拘束されず、ジョイント
杭の接続部の変形能を大きくすることができ、ジョイン
ト杭の破壊防止効果が増大する。
【0020】請求項3のジョイント杭では、上部端板と
下部端板とを溶接していることにより、接続部の左右へ
のずれを完全に防止できると共に、内側端部のみを溶接
していることにより、接続部を地盤変動等に追従させて
変形させることもできる。
【0021】しかも、この請求項3のジョイント杭で
は、上部端板と下部端板との内側端部のみを溶接してい
るという簡単な構成で、接続部を形作ることと、接続部
のずれ防止および接続部の追従変形とを、容易かつ確実
に達成することができる。
【0022】請求項6,7のジョイント杭では、上下端
板を連結することができると共に、水平係止部と端板の
間に弾性体を介在させることにより、ジョイント杭の接
続部の弾性変形能力を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示する実施形
態に基づいて説明する。図1,図2は本発明のジョイン
ト杭の第1実施形態を示す。図3は本発明のジョイント
杭の第2実施形態を示す。図4,図5,図6は本発明の
ジョイント杭の第3実施形態を示す。図7は本発明のジ
ョイント杭の第4実施形態を示す。図8は本発明のジョ
イント杭の第5実施形態を示す。図9,図10は本発明
のジョイント杭の第6実施形態を示す。
【0024】図1,図2の第1実施形態において、本発
明のジョイント杭は、主として、下端部に上部端板(上
部中間プレート)3が設けられた上部杭1と、上端部に
下部端板(下部中間プレート)4が設けられた下部杭2
と、上部端板3と下部端板4の間に設置される弾性体5
と、下部端板4の内側または外側に固定されて上部端板
3の横方向の移動を阻止する移動規制部材としてのシア
バンド6とを備えている。
【0025】この図1,図2の第1実施形態は、本発明
のジョイント杭を現場打ちコンクリート杭に適用した例
であり、ジョイント杭の設置現場に穿設された設置孔A
内に上部杭1と下部杭2の骨組材を後述するようにセッ
トした後、コンクリートCを打設することにより、現場
打ちのジョイント杭が形成される。
【0026】ジョイント杭の中間部に位置する上部端板
3および下部端板4は、鋼製の円板であり、中央にコン
クリート打設用のトレミー管を挿入し得る挿入孔が設け
られている。
【0027】上部端板3の上面には、杭の補強材として
の主筋7とフープ筋8からなる鉄筋籠と、上部端板3の
外周に位置して杭の接続端部を補強する鋼管等からなる
リング状の補強バンド9が溶接等により固定されてい
る。
【0028】なお、下部端板4の下面にも、同様に、主
筋7とフープ筋8からなる鉄筋籠と補強バンド9とが固
定されている。
【0029】弾性体5は、合成ゴム等の弾力性を有する
材質からなり、所定の厚みで、上部端板3および下部端
板4に対応した孔開き円板状とされている。また、この
弾性体5は、下部端板3の上面あるいは上部端板4の下
面に接着剤等により仮止めしておくのが好ましい。
【0030】シアバンド6は、ジョイント杭に作用する
せん断に抵抗する部材であり、厚肉で端板2枚分の厚み
と等しい長さを有する鋼管等から構成し、図2(a) に示
すように、下部を下部端板4の中央孔に挿入して溶接等
で固定し、上部が下部端板4から上方に突出して上部端
板3の横移動を阻止できるようにする。
【0031】なお、図2(b) に示すように、下部端板4
の外周面にシアバンド6を固定してもよい。この場合、
補強バンド9は上下でずれることになる。
【0032】また、この図示例では、シアバンド6を下
部端板4に固定しているが、これに限らず、上部端板3
に固定するようにしてもよい。さらに、リング状のシア
バンド6に限らず、円周方向に間隔をおいて配設した板
部材でもよい。
【0033】以上のような構成のジョイント杭を設置す
るには、地上等において上部杭1の骨組材と下部杭2の
骨組材とを接続する。
【0034】この接続に際しては、下部端板4に下部が
固定されたシアバンド6の上部を上部端板3の中央孔に
挿入し、上部端板3と下部端板4とを弾性体5を介して
重ね合わせ、例えば、上部杭1と下部杭2の主筋7同士
を前記中央孔内を貫通する連結用鉄筋で連結することに
より上部杭1の骨組材と下部杭2の骨組材とを一体化す
る。
【0035】そして、この一体化した上部杭1の骨組材
と下部杭2の骨組材とを設置孔A内に吊り降ろした後、
コンクリートCを打設し硬化させることにより、上部端
板3と下部端板4が弾性体5,シアバンド6を介して一
体化したジョイント杭が形成される。
【0036】このように形成したジョイント杭によれ
ば、その上下軸線方向に作用する静荷重等が前記上部杭
1および下部杭2により適正に支持される。
【0037】そして、地震に起因して液状化現象等が発
生し、上部杭1または下部杭2が設置された地盤が部分
的に側方移動して両杭1,2の接続部に大きな折り曲げ
荷重や、地震の横揺れおよび縦揺れに対応した横方向お
よび上下方向の振動荷重等が作用すると、弾性体5が弾
性変形することにより、ジョイント杭の接続部を前記地
盤の変動等に追従させて変形させることができ、前記荷
重を効果的に吸収してジョイント杭が破壊されるのを防
止することができる。
【0038】本発明では、従来のような上部端板3と下
部端板4を挟んで連結する断面コ字状の連結部材を使用
しないため、上部端板3および下部端板4が拘束され
ず、ジョイント杭の接続部の変形能を大きくすることが
でき、ジョイント杭の破壊防止効果が増大する。
【0039】また、シアバンド6により、ジョイント杭
の接続部を補強することができると共に、ジョイント杭
の接続部にせん断荷重が作用しても接続部が左右にずれ
て外れるという事態を確実に防止することができる。
【0040】なお、以上の第1実施形態において、弾性
体5を省略しても、上部端板3と下部端板4が上下方向
に相対変位するため、ジョイント杭の接続部を地盤の変
動等に追従させて変形させることができ、荷重を効果的
に吸収してジョイント杭が破壊されるのを防止すること
ができる。
【0041】図3は、本発明のジョイント杭の第2実施
形態を示すものである。ここでは、図1および図2に示
した第1実施形態のシアバンド6の代わりに、移動規制
部材として鋼管10あるいは鉄筋籠11を使用してい
る。
【0042】この鋼管10等は、上部杭1の骨組材と下
部杭2の骨組材のセット時にその内部に挿入すればよ
い。このような構成の場合、上部端板3および下部端板
4をより簡単なものとすることができる利点がある。こ
の第2実施形態においても、弾性体5を省略することが
できる。
【0043】図4は、本発明のジョイント杭の第3実施
形態を示すものである。この第3実施形態は、本発明の
ジョイント杭を中空のプレキャストコンクリート杭(以
後、中空PC杭)に適用した例である。
【0044】ここでは、前述した第1および第2実施形
態のような移動規制部材としての係止部材や鋼管,鉄筋
籠を設けずに、上部端板3の内側端部と下部端板4の内
側端部とを、即ち、上部端板3と下部端板4との内側端
部のみを溶接している。
【0045】そして、上部端板3と下部端板4とを溶接
していることにより、接続部の左右へのずれを完全に防
止できるようにしている。また、内側端部のみを溶接し
ていることにより、接続部を地盤変動等に追従させて変
形できるようにしている。
【0046】しかも、このジョイント杭では、上部端板
3と下部端板4との内側端部のみを溶接しているという
簡単な構成で、接続部を形作ることと、接続部のずれ防
止および接続部の追従変形とを、容易かつ確実に達成す
ることができる。
【0047】なお、この図4の実施形態における上部端
板3と下部端板4との内側端部は、中空PC杭23の内
壁面23aから中空部内へ突出させている。このように
すると、上部端板3と下部端板4とを極力長くすること
ができて、地盤変動等に対する上部端板3と下部端板4
との追従変形の変形能力をより大きくすることができる
ようになる。
【0048】但し、この上部端板3と下部端板4とは、
突出させずに、各端面を内壁面23aと同一面にしても
よい(図示せず)。
【0049】また、この上部端板3と下部端板4との内
側端部のみの溶接形態としては、図5に示すように、下
部端板4の内側端に上部端板3側へ突出するようにして
溶接用板4aを一体に設けておき、この溶接用板4aと
上部端板3とを溶接する形態でもよい。
【0050】このように、溶接形態は、上部端板3と下
部端板4との内側端部のみを一体化している状態となれ
ば、どのような形態でもよい。
【0051】さらに、図6に示すように、上部端板3の
内側部または下部端板4の内側部に薄肉部24を設けて
もよい。そして、この実施形態での薄肉部24は、上部
端板3および下部端板4の両端板の内側部に設けてい
る。他に、図示しないが、上部端板3の内側部のみか、
下部端板4の内側部のみに設けてもよい。
【0052】このように薄肉部24を設けても、地盤変
動等に対する上部端板3と下部端板4との追従変形の変
形能力をより大きくすることができるようになる。
【0053】なお、図4において、符号25は、中空P
C杭23における上部PC杭23bと下部PC杭23c
との接続部である、上部端板3と下部端板4との間隙を
塞いで、その間隙からの土砂や水の浸入を防止すべく中
空PC杭23の外周面23dに巻付けられている浸入防
止用テープである。この浸入防止用テープ25として
は、伸縮性のあるテープや薄鉄板等が考えられる。
【0054】また、この図4の実施形態での主筋7は、
プレストレスを与えるPC鋼棒であり、先端部に形成し
た係止部7aを上部端板3および下部端板4に形成した
係止部3bおよび係止部4bに係止させることで設けて
いる。
【0055】図7は、本発明のジョイント杭の第4実施
形態を示すものである。ここでは、移動規制部材とし
て、上部端板3を上から係止めする水平係止部を有する
シアバンド12を使用している。また、この第4実施形
態は、本発明のジョイント杭を現場打ちコンクリート杭
に適用した例である。
【0056】シアバンド12は、リング状の垂直係止部
12aとこの垂直係止部12aの上端から水平に突出す
る水平係止部12bとから構成され、垂直係止部12a
でせん断に抵抗し、水平係止部12bで上部端板3と下
部端板4を連結する。
【0057】水平係止部12bは、円周方向に所定の間
隔をおいて複数配設し、上部杭1の骨組材と下部杭2の
骨組材とをセットする際に、垂直係止部12aの上端に
溶接等で固定し、上部端板3と下部端板4とを連結一体
化する。
【0058】この水平係止部12bは、円周方向に断続
的に配置したものに限らず、リング状のものでもよい。
また、円周方向に断続的に配置した水平係止部12bを
垂直係止部12aに一体的に取り付けておき、上部端板
3には垂直係止部12aが通過可能な切り欠きを設けて
おき、上部端板3を下部端板4に対して移動させて組み
付けた後、上部端板3を若干回転させることでワンタッ
チ連結できるようにしてもよい。
【0059】また、このシアリング12は、図4(a) に
示すように、下部端板4の内周面に溶接等で固定しても
よいし、図4(b) に示すように、下部端板4の外周面に
溶接等で固定してもよい。さらに、図示しないが、上部
端板3の内側または外側にシアリング12を固定するこ
とも可能である。このような構成のシアリング12の場
合、上部端板3と下部端板4とを連結することができ、
図2の場合の連結用鉄筋を省略することができる。
【0060】さらに、水平係止部12bと上部端板3の
間には、弾性体13を介在させ、端板間の弾性体5と弾
性体13により、大きな弾性変形が得られるようにする
のが好ましい。なお、弾性体13には、板状のものや、
中心に芯材を有する断面円形のものなどを使用すること
ができる。
【0061】なお、この第4実施形態の場合も、弾性体
5を省略して弾性体13のみとし、あるいは弾性体5お
よび弾性体13の両方を省略することができる。
【0062】図8の本発明のジョイント杭の第5実施形
態を示すものである。ここでは、図7に示した第4実施
形態のシアリング12の代わりに、断面コ字状の連結部
材(さや)20を使用している。
【0063】この連結部材20は、垂直部20aの上下
端部に水平係止部20b,20cを一体的に設けて構成
されている。このような連結部材20は、円周方向に複
数に分割して上部端板3および下部端板4に簡単に取付
けられるようにし、連結部材20の各分割ピース同士を
溶接等で一体化し、あるいは連結部材20にリング体2
1を溶接等で取り付けて一体化する。
【0064】この場合も、上下の水平係止部20b,2
0cと上部端板3,下部端板4との間に弾性体22を配
設する。なお、連結部材20は、上部端板3および下部
端板4の内周面に取付けることにより、端板3,4の外
側に突出する部分を無くすことができる。
【0065】なお、この第5実施形態の場合も、弾性体
5を省略して弾性体22のみとし、あるいは弾性体5お
よび弾性体22の両方を省略することができる。
【0066】本発明のジョイント杭は、前述した各実施
形態において現場打ちコンクリート杭や中空PC杭に適
用した例を示したが、これに限らず、既製コンクリート
杭,鋼管杭,あるいは鋼管内にコンクリートが充填され
てなる複合杭,あるいはこれらを組み合わせてなる杭な
どにも適用可能である。
【0067】例えば、図9に示すように、上部端板3お
よび下部端板4とその近傍部分とを一体に形成した連結
部を介して、または図示しないが上部端板3と下部端板
4とに鋼管を直接設けて、鋼管杭26を本発明のジョイ
ント杭とすることができる(本発明のジョイント杭の第
6実施形態)。
【0068】なお、図10は、図9に示した鋼管杭26
を本発明のジョイント杭とする形態において、上部端板
3と下部端板4との内側端部のみの溶接を、内管27を
介して行うものである。
【0069】
【発明の効果】本発明のジョイント杭は、以上のような
構成からなるので、次のような効果を奏する。
【0070】(1) 請求項1,2,3,6のジョイント杭
では、従来のような断面コ字状の連結部材を使用しない
ため、ジョイント杭の接続部をより簡単な構造とするこ
とができると共に、組立作業等も容易となり、コストの
低減および作業能率の向上を図ることができる。請求項
7のジョイント杭では、上下端板の外側に突出する部分
を無くすことができる。
【0071】(2) 請求項1,2のジョイント杭では、上
部端板および下部端板が拘束されず、ジョイント杭の接
続部の変形能を大きくすることができ、ジョイント杭の
破壊防止効果が増大する。請求項6,7のジョイント杭
では、上下端板を連結することができると共に、水平係
止部と端板との間に弾性体を設けることで、ジョイント
杭の接続部の弾性変形能力を向上させることができる。
【0072】(3) 請求項3のジョイント杭では、上部端
板と下部端板との溶接で、接続部の左右へのずれを完全
に防止できると共に、内側端部のみの溶接で、接続部を
地盤変動等に追従させて変形させることもできる。
【0073】しかも、この請求項3のジョイント杭で
は、上部端板と下部端板との内側端部のみを溶接してい
るという簡単な構成で、接続部を形作ることと、接続部
のずれ防止および接続部の追従変形とを、容易かつ確実
に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジョイント杭の第1実施形態を示す分
解斜視図である。
【図2】本発明のジョイント杭の第1実施形態を示す断
面図である。
【図3】本発明のジョイント杭の第2実施形態を示す断
面図である。
【図4】本発明のジョイント杭の第3実施形態を示す断
面図である。
【図5】本発明のジョイント杭の第3実施形態を示す断
面図である。
【図6】本発明のジョイント杭の第3実施形態を示す分
解斜視図である。
【図7】本発明のジョイント杭の第4実施形態を示す断
面図である。
【図8】本発明のジョイント杭の第5実施形態を示す断
面図である。
【図9】本発明のジョイント杭の第6実施形態を示す断
面図である。
【図10】本発明のジョイント杭の第6実施形態を示す
断面図である。
【符号の説明】
1……上部杭 2……下部杭 3……上部端板 3b…係止部 4……下部端板 4a…溶接用板 4b…係止部 5……弾性体 6……シアバンド(移動規制部材) 7……主筋 7a…係止部 8……フープ筋 9……補強バンド 10……鋼管 11……鉄筋籠 12……シアバンド(移動規制部材) 12a…垂直係止部 12b…水平係止部 13……鋼管 20……連結部材 20a…垂直部 20b,20c…水平係止部 21……リング体 22……弾性体 23……中空PC杭 23a…内壁面 23b…上部PC杭 23c…下部PC杭 23d…外周面 24……薄肉部 25……浸入防止用テープ 26……鋼管杭 27……内管

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部杭と下部杭とを相対変位可能に接続
    して構成されるジョイント杭であり、上部杭の下端部に
    設けられた上部端板と、下部杭の上端部に設けられた下
    部端板と、上部端板および下部端板のいずれか一方の内
    側または外側から上下方向に突出し、他方の端板の側方
    移動を阻止する係止部材とを備えていることを特徴とす
    るジョイント杭。
  2. 【請求項2】 上部杭と下部杭とを相対変位可能に接続
    して構成されるジョイント杭であり、上部杭の下端部に
    設けられた上部端板と、下部杭の上端部に設けられた下
    部端板と、上部端板および下部端板の内側において上下
    方向に連続して設置される鋼管または鉄筋籠とを備えて
    いることを特徴とするジョイント杭。
  3. 【請求項3】 上部杭と下部杭とを相対変位可能に接続
    して構成されるジョイント杭であり、上部杭の下端部に
    設けられた上部端板と、下部杭の上端部に設けられた下
    部端板とを備えており、上部端板の内側端部と下部端板
    の内側端部とを溶接していることを特徴とするジョイン
    ト杭。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3に記
    載のジョイント杭において、上部端板と下部端板との間
    に弾性体が設置されていることを特徴とするジョイント
    杭。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のジョイント杭におい
    て、上部端板の内側部または下部端板の内側部に薄肉部
    を設けていることを特徴とするジョイント杭。
  6. 【請求項6】 上部杭と下部杭とを相対変位可能に接続
    して構成されるジョイント杭であり、上部杭の下端部に
    設けられた上部端板と、下部杭の上端部に設けられた下
    部端板と、上部端板および下部端板のいずれか一方の内
    側または外側から上下方向に突出して他方の端板の側方
    移動を阻止する垂直係止部と該垂直係止部の端部から水
    平に突出する水平係止部からなる係止部材とを備えてい
    ることを特徴とするジョイント杭。
  7. 【請求項7】 上部杭と下部杭とを相対変位可能に接続
    して構成されるジョイント杭であり、上部杭の下端部に
    設けられた上部端板と、下部杭の上端部に設けられた下
    部端板と、上部端板および下部端板の内側部分を上下か
    ら挟持することで上部端板と下部端板とを連結する一対
    の水平係止部を有する連結部材とを備えていることを特
    徴とするジョイント杭。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7に記載のジョイ
    ント杭において、上部端板と下部端板との間に弾性体が
    設置されていることを特徴とするジョイント杭。
  9. 【請求項9】 請求項6、請求項7または請求項8に記
    載のジョイント杭において、水平係止部と端板との間に
    弾性体が設置されていることを特徴とするジョイント
    杭。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100913569B1 (ko) * 2009-01-29 2009-08-26 (주) 아이제이컨티넨탈엔지니어링 흙막이벽용 피에이치씨 파일
JP2014185450A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Nippon Hume Corp 地熱利用コンクリート基礎杭の設置方法
JP2016121489A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 株式会社大林組 逆打ち支柱のネジ式機械式継手による接合部の止水方法、及び地下構造物の施工方法

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