JP2001172954A - 地盤改良用パイル材とその製造方法並びに地盤改良工法 - Google Patents

地盤改良用パイル材とその製造方法並びに地盤改良工法

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JP2001172954A
JP2001172954A JP35600799A JP35600799A JP2001172954A JP 2001172954 A JP2001172954 A JP 2001172954A JP 35600799 A JP35600799 A JP 35600799A JP 35600799 A JP35600799 A JP 35600799A JP 2001172954 A JP2001172954 A JP 2001172954A
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soil
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Toshio Nakamura
敏夫 中村
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然砂に代わる、新規でかつ安価な地盤改良
用パイル材を提供する。 【解決手段】 建設発生土にセメント系固化材のスラリ
ーを混合した後()、比較的短期間一次養生し
()、次に、この混合物を機械的に破砕し()、そ
の後、粒径調整して()、比較的長期間二次養生する
か()、あるいは前記破砕()後、二次養生
()、二次破砕()および粒径調整()を順に行
ってパイル材を製造する。建設発生土とセメント系固化
材との混合比、および混合粒子の粒径を適当に調整する
ことで、自然砂と同等の強度、透水性を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤改良用パイル
材に係り、より詳しくはサンドドレーン工法、サンドコ
ンパクションパイル工法等による砂杭(サンドパイル)
の造成に用いるパイル材とその製造方法並びに該パイル
材を用いる地盤改良工法に関する。
【0002】
【従来の技術】サンドドレーン工法は、多量の水分を含
んだ軟弱地盤中にサンドパイルを造成して地盤中の水を
サンドパイルを通して上方に抜くことにより地盤を圧密
強化する地盤改良工法、また、サンドコンパクションパ
イル工法は、軟弱地盤中にサンドパイルを振動を加え締
固めながら造成して、周辺地盤およびサンドパイルを締
固める地盤改良工法である。そして、これらサンドパイ
ルの造成に用いるパイル材としては、強度が十分である
ことに加え、透水性確保の面から粒度分布が適当あるこ
とが要求され、従来、これらの要求を満足するものとし
て、自然砂がほぼ100%近く使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
自然砂の使用量が著しく増大して、その入手が困難な状
況になってきており、長距離輸送が避けられないことも
あって、そのコストは益々上昇し、自然砂に代わる新た
なパイル材の開発が望まれていた。
【0004】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、自然砂と代替可能
な、新規でかつ安価な地盤改良用パイル材を提供し、併
せてこのパイル材を安定してかつ効率よく製造するため
の方法と該パイル材を使用する地盤改良工法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るパイル材は、建設発生土とセメント系
固化材との混合粒子からなることを特徴とする。このよ
うに構成したパイル材は、建設発生土とセメント系固化
材との混合比を調整しかつ混合粒子の粒度を調整するこ
とにより、強度が十分で、しかも透水性も十分となり、
自然砂の代替物として地盤改良に有効に活用できるもの
となる。
【0006】上記目的を達成するため、本発明に係るパ
イル材の製造方法は、建設発生土とセメント系固化材の
スラリーとを混合した後、一次養生し、次に、この一次
養生を終えた混合物を破砕し、しかる後、二次養生およ
び粒度調整をすることを特徴とする。本製造方法におい
て、上記二次養生および粒度調整の順序は任意であり、
二次養生後に粒度調整をしても、粒度調整後に二次養生
をしてもよい。本製造方法はまた、上記二次養生後、さ
らに二次破砕し、その後に粒度調整をするようにしても
よいものである。
【0007】本発明に係る地盤改良工法は、上記したパ
イル材または上記製造方法により製造したパイル材を用
いて地盤中に砂杭を造成することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明に係るパイル材を製造するための
製造工程を示したものである。本パイル材の製造に際し
ては、先ず、建設発生土とセメント系固化材のスラリー
とを混合する()。前記建設発生土は、特にその種類
を問うものではないが、建設省令「建設発生土の土質区
分」に規定する第1種(砂、礫及びこれらに準ずるも
の)または第2種(砂質土、礫質土及びこれらに準ずる
もの)を用いるのが望ましい。また、前記セメント系固
化材の種類も任意であり、普通ポルトランドセメントを
始め、高炉セメント、フライアッシュセメント等を用い
ることができる。建設発生土に対するセメント系固化材
の混合割合は、パイル材として必要な強度を確保できる
範囲内で任意の値を選択するものとし、一例として、建
設発生土1m3 に対してセメント系固化材50〜200
kgを添加することができる。この場合、セメント系固
化材のスラリーは、水/固化材比を100〜200%と
するのが望ましい。
【0009】上記した建設発生土とセメント系固化材の
スラリーとの混合を終えたら、そのまま所定期間一次養
生させる()。この一次養生の期間は、あまり短かい
と建設発生土の結合が不十分で、かつあまり長いとその
後の破砕が困難となるので、1〜7日程度とするのが望
ましい。次に、この一次養生を終えた混合物(半固化
物)を機械的に破砕する()。その後、粒度調整をし
て()、所定期間二次養生させて()、所望のパイ
ル材を得るか、あるいは二次養生した後()、さらに
二次破砕()および粒度調整()をして所望のパイ
ル材を得るようにする。前記二次養生の期間は、あまり
短かいと固化が不十分で、かつあまり長いと経済的に無
駄となるので、10〜20日とするのが望ましい。ま
た、前記粒度調整は、後述の運輸省港湾局編「港湾工事
共通仕様書」に定める「使用砂の粒径加算曲線」の範囲
に入るように行うのを原則とするが、サンドパイルとし
た場合の所望の透水性を確実にするには、粒径74μm
以下の細粒分を、一般の自然砂の細粒分である5%より
もできるだけ少なく、例えば1%以下に抑えるのが望ま
しい。なお、前記粒度調整()と二次養生()との
工程は逆に設定、すなわち二次養生後に粒度調整を行う
ように設定してもよいことはもちろんである。
【0010】このように製造したパイル材は、汎用のサ
ンドドレーン工法、サンドコンパクションパイル工法等
によるサンドパイル(砂杭)の造成に用いられるが、サ
ンドパイルとした場合の強度が十分である上、透水性も
十分となり、自然砂の代替物として地盤改良に有効に活
用できるものとなる。
【0011】
【実施例】建設発生土として、東京都下有楽町層(建設
省令第2b種以下)から採取した発生土を用いた。この
発生土は、細粒分20%と多い上、砂の粒子が小さく均
一であるため、液状化し易い土質とされている。本実施
例では、この建設発生土に普通ポルトランドセメントの
スラリー(水/セメント比=150%)を、建設発生土
1m2 に対して100kgの割合で添加混合し、よく攪
拌した後、日平均気温23℃下で3日間一次養生した。
この一次養生後、混合物を機械的に破砕し、粒度調整を
した後、さらに24日間二次養生して本発明に係るパイ
ル材(以下、これを本パイル材という)を得た。
【0012】そして、上記のようにして得た本パイル材
につき、これを粒度試験に供すると共に、透水試験並び
に三軸圧縮試験に供した。粒度試験は、JIS A 1204に準
拠してふるい分析を行い、粒径加算曲線を求める方法に
よった。また、透水試験は、予め密度1.78g/cm
3 となるように振動締固めをして直径10cm、長さ1
2.73cmの供試体を製作し、この供試体を用いて、
JIS A 1218に準拠の変水位透水試験を行い、透水係数k
を求める方法によった。さらに、三軸圧縮試験は、予め
密度1.78g/cm3 となるように振動締固めをして
直径5cm、長さ10cmの供試体を製作し、この供試
体を用いて、SGC T 520,521 に準拠して行い、内部摩擦
角を求める方法によった。なお、粒度試験は、前記東京
都下有楽町層から採取した建設発生土についても行っ
た。
【0013】図2は、上記粒度試験により求めた粒径加
算曲線を示したものである。図2に示す結果より、図
中、白丸で示す本パイル材は、運輸省港湾局編「港湾工
事共通仕様書」に定める「使用砂の粒径加算曲線」の許
容範囲Sの大粒径側に分布しているものの、その許容範
囲Sに入っており、サンドドレーン工法、サンドコンパ
クションパイル工法等におけるパイル材としての要件を
満たしている。また、粒径74μm以下の細粒分は、
0.5%程度となっており、同「港湾工事共通仕様書」
に規定する細粒分の設計基準5%以下を大幅に下回って
いる。因みに、前記建設発生土の粒径加算曲線は、図2
に黒丸で示すように、許容範囲Sの細粒径側に分布して
おり、その細粒分も20%程度となって前記設計基準5
%を大幅に超え、そのままでは、パイル材としての使用
が不可能になっている。
【0014】図3は、上記透水試験および三軸圧縮試験
により求めた透水係数kと内部摩擦角とを示したもので
ある。図3には、上記運輸省港湾局編「港湾工事共通仕
様書」に定める設計基準も併せ記しており、これより、
本パイル材は、透水係数kおよび内部摩擦角共に設計基
準を大きく上回っており、サンドドレーン工法、サンド
コンパクションパイル工法等におけるパイル材としての
要件を十分に満たしている。
【0015】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る地
盤改良用パイル材は、強度はもちろん透水性の面でも自
然砂と遜色がなく、自然砂に代わる安価なパイル材とし
て、サンドドレーン工法、サンドコンパクションパイル
工法等の地盤改良工法によるサンドパイルの造成に有効
利用できる。また、建設発生土を大量に再利用できるの
で、建設発生土の投棄による環境破壊の防止にも大きく
寄与し、その利用価値は著しく高いものがある。また、
本発明に係るパイル材の製造方法によれば、一次、二次
の2回の養生と破砕とを有機的に組合せることで、本パ
イル材を安定してかつ効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地盤改良用パイル材の製造方法を
示す工程図である。
【図2】本発明の方法により製造したパイル材の粒径加
算曲線を設計基準に重ねて示すグラフである。
【図3】本パイル材の透水係数、内部摩擦角の値を示す
図表である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設発生土とセメント系固化材との混合
    粒子からなる地盤改良用パイル材。
  2. 【請求項2】 建設発生土とセメント系固化材のスラリ
    ーとを混合した後、一次養生し、次に、この一次養生を
    終えた混合物を破砕し、しかる後、二次養生および粒度
    調整をすることを特徴とする地盤改良用パイル材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 二次養生した後、さらに二次破砕し、そ
    の後に粒度調整をすることを特徴とする請求項2に記載
    の地盤改良用パイル材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のパイル材、または請求
    項2および3の何れか1項に記載の方法により製造した
    パイル材を用いて地盤中に砂杭を造成することを特徴と
    する地盤改良工法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018193716A (ja) * 2017-05-15 2018-12-06 清水建設株式会社 根固め部の強度推定方法
JP2021127614A (ja) * 2020-02-14 2021-09-02 株式会社不動テトラ 砂杭系地盤改良の杭材料として再利用の可否を判定する簡易評価方法及び装置

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JP2018193716A (ja) * 2017-05-15 2018-12-06 清水建設株式会社 根固め部の強度推定方法
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