JP2001172369A - 炭素化高分子材料及びその製造方法 - Google Patents

炭素化高分子材料及びその製造方法

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JP2001172369A
JP2001172369A JP35981499A JP35981499A JP2001172369A JP 2001172369 A JP2001172369 A JP 2001172369A JP 35981499 A JP35981499 A JP 35981499A JP 35981499 A JP35981499 A JP 35981499A JP 2001172369 A JP2001172369 A JP 2001172369A
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polymer compound
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Masashi Kijima
正志 木島
Hideki Shirakawa
英樹 白川
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Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 置換又は非置換のアリーレン基に1又は
2以上のエチニレン基が結合した繰返し単位を有する高
分子化合物を焼成炭化してなることを特徴とする炭素化
高分子材料。 【効果】 本発明の炭素化高分子材料の原料である高分
子化合物は、ポリ(アリーレン−alt−(オリゴ)エ
チニレン)を主鎖骨格とし、この高分子主鎖骨格は、高
収率で炭素化される。また、分子レベルでの材料設計が
可能であり、種々の用途に対応できる新規な炭素化高分
子材料が得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炭素化収率で炭
素化可能な高分子化合物を焼成してなる新規炭素化高分
子材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
炭素化材料として検討されている共役系高分子として
は、ポリフェニレン(Liイオンバッテリー負極材;
J.Phys.Chem.Solids.,57,72
5(1996))、ポリフェニレンビニレン(配向グラ
ファイト;Synth.Met.,18,497(19
87))などがある。
【0003】しかしながら、これらは炭素化収率が低
く、炭素化材料として十分満足し得るものではなかっ
た。
【0004】このため、高炭素化収率材料として、例え
ば下記式で示されるアセチレン結合を含む共役系高分子
であるATR〔アセチレン末端樹脂(Acetylen
eTerminated Resin;ATR〕樹脂
(Carbon,32,345(1994))が提案さ
れている。
【0005】
【化2】
【0006】また、ケイ素を含むポリ〔(フェニルシリ
レン)エチニレン−1,3−フェニレンエチニレン〕
(MSP)(特開平5−345825号公報、特開平1
1−158187号公報)が提案されている。
【0007】上記MSPは、下記式で示されるように、
塩基性金属酸化物の存在下で、フェニルシランとm−ジ
エチニルベンゼンとを反応させることにより得られる有
機ケイ素高分子であり、耐熱・耐燃焼性ポリマーおよび
導電性ポリマーとして用いられるものである。
【0008】
【化3】 (式中、xおよびyは繰返し単位の組成比を示し、0.
5>y>0.001、x+y=1なる関係を満たす。)
【0009】しかしながら、これらアセチレン結合を含
む共役系高分子化合物は、高炭素化収率は達成できる
が、その物性、構造が炭素化する時の条件(温度、時間
等)に大きく依存するという問題がある上に、分子レベ
ルでの材料設計は困難であり、更なる新しい高分子化合
物の開発が望まれていた。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、高炭素化収率で炭素化可能な高分子化合物を焼成し
てなる新規炭素化高分子材料及び該炭素化高分子材料を
効率良く製造する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、置換又は非置換のアリーレン基に(オリゴ)エチニ
レンが結合した繰返し単位からなる高分子化合物〔ポリ
(アリーレン−alt−(オリゴ)エチニレン)〕が、
高炭素化収率の高分子材料として好適なものであること
を知見した。
【0012】なお、本発明において、アリーレン基と
は、2価の芳香環を意味し、芳香環としてはベンゼン環
以外に、縮合ベンゼン環、非ベンゼン環、複素芳香環を
含む意味で使用する。
【0013】即ち、置換又は非置換のアリーレン基に
(オリゴ)エチニレン基が結合した繰返し単位を有する
高分子化合物、好ましくは下記一般式で示されるポリ
(アリーレン−alt−(オリゴ)エチニレン)を焼成
炭化することにより、この高分子化合物の非常に硬い主
鎖骨格が炭素化条件に左右されず高収率で炭素化される
と共に、アリーレン基或いはその側鎖置換基を変えるこ
とにより分子レベルでの材料設計に柔軟に対応できる新
規な高炭素化収率の高分子材料が得られることを知見し
た。
【0014】
【化4】 (式中、Arはアリーレン基(2価の芳香環)、Rは同
一又は異種の水素原子、水酸基、アルキル基又はアルコ
キシ基を示し、nは1以上、mは2以上の数である。)
【0015】従って、本発明は、置換又は非置換のアリ
ーレン基に1又は2以上のエチニレン基が結合した繰返
し単位を有する高分子化合物を焼成炭化してなることを
特徴とする炭素化高分子材料を提供する。
【0016】また、本発明において、高収率の炭素化が
生じるメカニズムは、例えば下記反応式で示したよう
に、加熱処理時におけるポリマー主鎖のオリゴエチニレ
ン部位(ブタジイニレン)の熱架橋重合反応によるもの
と考えられる。
【化5】
【0017】このことは、図1に示したPPPB〔ポリ
(p−フェニレンブタジイニレン)〕のIRスペクトル
及び図4に示したPPPBのラマン(Raman)スペ
クトルでブタジイニレン基に由来する2200cm-1
近のピーク強度が図2に示したように200℃の加熱処
理に伴って変化し、図3,5に示したように900℃の
焼成処理でほとんど消失していること(なお、2200
cm-1のIRピークは本来赤外不活性であり、図2で
は、図1に比べて2200cm-1付近のピーク強度が大
きくなっているが、これは熱架橋重合反応の進行に伴っ
て結合の対称性が変化したためである。)、及び図6,
7,9〜12に示した示差熱分析(DTA)の結果にお
いて200℃付近で発熱ピークがそれぞれ生じているこ
とから確認できる。
【0018】そして、本発明者は、上記メカニズムを応
用すること、つまり、予めポリマー主鎖のオリゴエチニ
レン部位を熱架橋重合反応させた後、炭化焼成すること
により高い炭素化収率を有する高分子材料を効率良く製
造し得ることを知見した。
【0019】即ち、置換又は非置換のアリーレン基に
(オリゴ)エチニレン基が結合した繰返し単位を有する
高分子化合物を不活性雰囲気下、100〜300℃で1
〜5時間熱処理することにより、ポリマー主鎖のオリゴ
エチニレン部位が熱架橋重合反応し得、この熱架橋重合
したポリマー主鎖を、更に800℃以上の高温で1〜3
時間炭化焼成処理することにより、高い炭素化収率(約
70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは9
0%以上)の高分子材料を効率良く製造できることを見
出し、本発明をなすに至った。
【0020】従って、本発明は、上記高分子化合物を不
活性雰囲気下、100〜300℃で1〜5時間反応させ
た後、更に800℃以上で1〜3時間炭化焼成すること
を特徴とする炭素化高分子材料の製造方法を提供する。
【0021】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の炭素化高分子材料を得るのに用いる高分子化合
物は、非置換の2価の芳香環又はこの芳香環の水素原子
の一部又は全部が水酸基、アルキル基、アルコキシ基な
どによって置換された置換の2価芳香環に、エチニレン
基又は2個以上、好ましくは2〜6個のエチニレン基が
互いに結合してなるオリゴエチニレン基が結合した単位
を繰り返し単位として有する高分子化合物である。
【0022】この場合、この高分子化合物は、基本的に
上記単位からなるものが使用されるが、本発明の目的を
損なわない限り、他の繰り返し単位を有していてもよ
い。なお、上記アルキル基、アルコキシル基としては、
後述するものが挙げられるが、高分子化合物としては、
非置換又はアルキル基若しくはアルコキシ基置換アリー
レン基を有するものが好ましい。この高分子化合物の重
量平均分子量は、通常5,000〜20,000であ
る。上記重量平均分子量範囲内で重量平均分子量が小さ
いほど溶媒可溶性、融解性が高くなり、一方、重量平均
分子量が大きいほど製膜性が向上する。
【0023】本発明の高分子化合物としては、特に、下
記一般式(1)で示されるポリ(アリーレン−alt−
(オリゴ)エチニレン)が好ましい。
【0024】
【化6】 (式中、Arはアリーレン基を示し、Rは同一又は異種
の水素原子、水酸基、アルキル基又はアルコキシ基を示
し、nは1以上、mは2以上の数である。)
【0025】式(1)中、Arはアリーレン基(2価の
芳香環)を示し、芳香環としては、ベンゼン、ナフタレ
ン、アントラセン、チオフェン、ピロール、フラン、ピ
リジン、フルオレン、カルバゾールなどが挙げられ、中
でも、ベンゼン、チオフェンが好ましい。
【0026】Rは、互いに同一又は異種の水素原子、水
酸基、アルキル基又はアルコキシ基を示す。アルキル基
としては炭素数1〜10、好ましくは2〜6のもの、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられ
る。
【0027】この場合、長鎖アルキル基(例えば炭素数
8以上)を導入することにより溶媒(クロロホルム等)
に溶解するポリマーが得られる。また、長鎖アルキル基
を導入することにより、熱溶融するポリマーが得られ、
溶融成形可能なポリマーを得るためには、側鎖置換基自
体が炭素化に寄与するある程度の長さを持つポリマーで
あることが好ましい。
【0028】アルコキシ基としては、炭素数1〜7、好
ましくは1〜5のもの、例えばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペ
ンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などが挙げられ、炭
素数が小さいものほど炭素化収率が高い。側鎖にアルコ
キシ基を導入すると炭化焼成時に主鎖骨格が熱分解する
ようなポリマーの熱分解を防止できるので好ましい。
【0029】なお、Rとしては、水素原子(非置換)、
アルキル基が炭素化収率が高い点から好ましい。
【0030】nは1以上、好ましくは1〜6、より好ま
しくは1,2又は4であり、最も好ましくはnが2であ
ることが好ましい。nの数が大きくなっても熱架橋重合
反応は生じるが、炭素化収率は向上しない場合がある。
mは2以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以
上であることが好ましい。この場合、上限は特に制限さ
れないが、1,000以下であることが好ましい。
【0031】本発明の高分子化合物は、アリーレン基が
フェニレン基である場合には、(オリゴ)エチニレン基
が、下記一般式(2)〜(4)で示したオルト位、メタ
位、パラ位で結合したいずれの繰り返し単位をも用いる
ことが可能であり、特にポリマー主鎖の直線性を崩した
メタ置換体、オルト置換体は、直線性のパラ置換体に比
べて高い炭素化収率を有し、メタ置換体はパラ置換体に
比べて溶融性、溶解性が高く好ましい。これは、メタ,
オルト置換体では(オリゴ)エチニレン部位がポリマー
主鎖の屈曲構造のため、熱架橋重合反応を起こし易いた
めであると考えられる。
【0032】
【化7】 (式(2)〜(4)中、R,m,nは上記と同じであ
る。)
【0033】なお、本発明の高分子化合物において、上
記一般式(2)〜(4)で示したオルト置換体、メタ置
換体、パラ置換体のフェニレン基からなる繰返し単位
は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて重合して
なるポリマーとすることもできる。
【0034】本発明の置換又は非置換のアリーレン基
(2価の芳香環)に(オリゴ)エチニレン基が結合して
なる繰返し単位としては、具体的には、以下のものが挙
げられ、特にPPPB〔ポリ(p−フェニレンブタジイ
ニレン)〕、PMPB〔ポリ(m−フェニレンブタジイ
ニレン)〕は非常に優れた高炭素化収率ポリマーであ
る。
【0035】
【化8】 (式中、mは上記と同じである。)
【0036】
【化9】 (式中、mは上記と同じである。)
【0037】本発明の高分子化合物は、原料として1,
4−ジエチニルベンゼン、1,4−ジエチニルー2,5
−ジメトキシベンゼン、ジブタジイニルベンゼン、ジエ
チニルチオフェン、1,3−ジエチニルベンゼンなどの
芳香族化合物を用いて合成することができる。
【0038】具体的には、ジエチニルベンゼンを銅−
TMEDA触媒の存在下、酸素雰囲気中で酸化的重縮合
させるHay法(J.Polym.Sci.,Part
A,7,1652,(1969))、トリエチルアミ
ン、塩化パラジウム、酢酸銅、トリフェニルホスフィン
の存在下、ジエチニルベンゼンとジブロモベンゼンを重
縮合させるHeck法(J.Organomet.Ch
em.,93,259(1975))などが挙げられ
る。
【0039】次に、本発明の炭素化高分子材料の製造方
法は、上記高分子化合物を不活性雰囲気下で熱架橋重合
反応(熱処理)した後、更に高温処理(焼成炭化)する
ものであり、これにより、好ましくは約70%以上、よ
り好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上の
高炭素化収率の炭素化高分子材料が得られる。
【0040】具体的には、得られた高分子化合物を窒
素、アルゴン等の不活性雰囲気中で100〜300℃で
1〜5時間、好ましくは100〜200℃で1〜3時
間、より好ましくは150〜200℃で1〜2時間熱処
理を行い熱架橋重合反応を促進させた後、更に800℃
以上で1〜3時間、好ましくは800〜1000℃で1
〜3時間、より好ましくは800〜900℃で1〜2時
間炭化焼成処理した後、冷却することにより炭素化高分
子材料が高い炭素化収率で効率よく製造できるものであ
る。
【0041】このようにして得られる本発明の炭素化高
分子材料は、アリーレン基の種類、アリーレン基の置換
基の種類により粉末状、固形樹脂状と様々な形態のアモ
ルファスカーボンとなり得、種々の用途に応用し得るも
のである。
【0042】例えば、側鎖の置換基が水素原子である高
分子化合物は、一般的に、溶媒に不溶又は難溶かつ熱に
対して不溶融であり、加熱処理することにより、粉末状
の炭素を高収率(約70%以上、好ましくは80%以
上、より好ましくは90%以上)で生成することがで
き、加圧成形可能なものである。
【0043】また、側鎖の置換基がアルコキシ基である
高分子化合物は、溶媒に対する溶解性と熱溶融性が向上
し、固形樹脂状の炭素を生成することができ、ニトロベ
ンゼン等の溶媒中で加熱溶解させて成膜することによ
り、炭素薄膜を形成することもできる。
【0044】
【発明の効果】本発明の炭素化高分子材料の原料である
高分子化合物は、ポリ(アリーレン−alt−(オリ
ゴ)エチニレン)を主鎖骨格とし、この高分子主鎖骨格
は、高収率で炭素化される。この場合、側鎖置換基のな
いもの、小さいもの、側鎖自体が炭素化に関与するもの
は、特に、炭素化収率が高く、炭素化時における収縮率
の小さいガラス状炭素材料となる。
【0045】また、炭素化条件により粉末状炭素も得ら
れるため、バッテリー負極材料としても好適なものであ
り、アリーレン基或いはその側鎖置換基を変えることに
より分子レベルでの材料設計が可能なため、種々の用途
に柔軟に対応できる新規な炭素化高分子材料が得られる
ものである。
【0046】更に、本発明の製造方法によれば、予めポ
リマー主鎖のオリゴエチニレン部位を熱架橋重合反応さ
せた後、炭化焼成することにより、炭素化高分子材料を
高い収率で効率良く製造することができるものである。
【0047】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
【0048】〔実施例1〕 PPPB〔ポリ(p−フェ
ニレンブタジイニレン)〕 反応容器に1,4−ジエチニルベンゼン1.24g(1
0mmol)、0.25モル当量の塩化銅とN,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、THF2
00mlを仕込み、Hay法(J.Polym.Sc
i.,PartA,7,1652,(1969))に従
って酸素雰囲気下で1日酸化的重縮合することにより、
下記式で示したPPPBを1.14gを得た(収率95
%)。
【0049】
【化10】 (mは2〜25である。)
【0050】得られたポリマーのIRスペクトルを図1
に、ラマン(Raman)スペクトルを図4に示す。ま
た、示差熱分析(DTA)、熱重量測定(TG)をセイ
コー社製 EXSTAR6000を用いて行った。結果
を図6に示す。
【0051】〔実施例2〕 PDMPPB〔ポリ(2,
5−ジメトキシ−p−フェニレンブタジイニレン〕 1,4−ジエチニルベンゼンの代わりに1,4−ジエチ
ニルー2,5−ジメトキシベンゼン0.18g(0.8
mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして下記式
で示したPDMPPBを0.17g得た(収率95
%)。
【0052】
【化11】 (mは2〜25である。)
【0053】得られたポリマーの示差熱分析(DT
A)、熱重量測定(TG)を実施例1と同様に測定し
た。結果を図7に示す。
【0054】〔実施例3〕 PPPE〔ポリ(p−フェ
ニレンエチニレン)〕 反応容器に1,4−ジエチニルベンゼン0.63g(5
mmol)、1,4−ジブロモベンゼン1.18g(5
mmol)、0.1モル当量の塩化銀と酢酸銅、0.3
5モル当量のトリフェニルホスフィン、THF50m
l、トリエチルアミン150mlを仕込み、Heck法
(J.Organomet.Chem.,93,259
(1975))に従って重縮合することにより、PPP
Eを0.8g得た(収率80%)。
【0055】
【化12】 (mは2〜25である。)
【0056】得られたポリマーの示差熱分析(DT
A)、熱重量測定(TG)を実施例1と同様に測定し
た。結果を図8に示す。
【0057】〔実施例4〕 PPPO〔ポリ(フェニレ
ンオクタテトライニレン)〕 1,4−ジエチニルベンゼンの代わりに1,4−ビス
(トリエチルシリルブタジイニル)ベンゼン200mg
(0.5mmol)を用い、反応系中で2当量のナトリ
ウムメトキシドで脱トリエチルシリル化した後、重縮合
した以外は実施例1と同様にしてPPPOを76mg得
た(収率88%)。
【0058】
【化13】 (mは2〜25である。)
【0059】得られたポリマーのうちTHF可溶分のゲ
ル濾過クロマトグラフィー(GPC)を用いたポリスチ
レン換算の重量平均分子量(Mw)は7000、Mw/
Mn=1.6であった。示差熱分析(DTA)、熱重量
測定(TG)を実施例1と同様に測定した。結果を図9
に示す。
【0060】〔実施例5〕 PTB〔ポリ(2,5−チ
エニレンブタジイニレン)〕 1,4−ジエチニルベンゼンの代わりに2,5−ビス
(トリメチルシリルエチニル)チオフェン250mg
(1mmol)を用い、反応系中で2当量のナトリウム
メトキシドで脱トリメチルシリル化した後、重縮合した
以外は実施例1と同様にしてPTBを43mg得た(収
率36%)。
【0061】
【化14】 (mは2〜25である。)
【0062】得られたポリマーのうちTHF可溶分のゲ
ル濾過クロマトグラフィー(GPC)を用いたポリスチ
レン換算の重量平均分子量(Mw)は5500、Mw/
Mn=1.6であった。示差熱分析(DTA)、熱重量
測定(TG)を実施例1と同様に測定した。結果を図1
0に示す。
【0063】〔実施例6〕 PMPB〔ポリ(m−フェ
ニレンブタジイニレン)〕 1,4−ジエチニルベンゼンの代わりに1,3−ジエチ
ニルベンゼン1g(8mmol)を用いた以外は実施例
1と同様にしてPMPBを0.97g得た(収率99
%)。
【0064】
【化15】 (mは2〜25である。)
【0065】得られたポリマーの示差熱分析(DT
A)、熱重量測定(TG)を実施例1と同様に測定し
た。結果を図11に示す。
【0066】〔実施例7〕 PPXB〔ポリ(p−キシ
レンブタジイニレン)〕 原料として2,5−ジエチニル−p−キシレン0.77
1g(5mmol)を用いた以外は実施例1と同様にし
てHay法(J.Polym.Sci.,PartA,
7,1652,(1969))に従って酸化的重縮合す
ることにより、PPXBを0.5g得た(収率66
%)。
【0067】
【化16】 (mは2〜25である。)
【0068】得られたポリマーの示差熱分析(DT
A)、熱重量測定(TG)を実施例1と同様に測定し
た。結果を図12に示す。
【0069】次に、実施例1〜7で得た高分子化合物を
窒素雰囲気下、200℃で2時間熱処理した後、更に9
00℃で2時間炭化焼成した。得られた炭素化高分子材
料の炭素化収率と性状を表1に示した。
【0070】また、実施例1のポリマー(PPPB)を
200℃で熱処理した後のIRスペクトルを図2に、9
00℃で焼成処理後のIRスペクトルを図3に、900
℃で焼成処理後のラマンスペクトルを図5にそれぞれ示
した。図1〜3、図4,5の結果から、ブタジイニレン
基に由来する2200cm-1付近のピーク強度が加熱処
理に伴って変化し、900℃の焼成でほぼ消失すること
が認められる。
【0071】
【表1】 表1の結果から、実施例1,3〜7はいずれも炭素化収
率70%以上であり、特に実施例1,3,6,7は炭素
化収率80%以上の高い収率を有していることが認めら
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のポリマーのIRスペクトルを示した
チャートである。
【図2】200℃で熱処理後の実施例1のポリマーのI
Rスペクトルを示したチャートである。
【図3】900℃で焼成処理後の実施例1のポリマーの
IRスペクトルを示したチャートである。
【図4】実施例1のラマン(Raman)スペクトルを
示したチャートである。
【図5】900℃で焼成処理後の実施例1のポリマーの
ラマン(Raman)スペクトルを示したチャートであ
る。
【図6】実施例1の示差熱分析(DTA)及び熱重量測
定(TG)の結果を示したグラフである。
【図7】実施例2の示差熱分析(DTA)及び熱重量測
定(TG)の結果を示したグラフである。
【図8】実施例3の示差熱分析(DTA)及び熱重量測
定(TG)の結果を示したグラフである。
【図9】実施例4の示差熱分析(DTA)及び熱重量測
定(TG)の結果を示したグラフである。
【図10】実施例5の示差熱分析(DTA)及び熱重量
測定(TG)の結果を示したグラフである。
【図11】実施例6の示差熱分析(DTA)及び熱重量
測定(TG)の結果を示したグラフである。
【図12】実施例7の示差熱分析(DTA)及び熱重量
測定(TG)の結果を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 65:00 C08L 65:00 (72)発明者 白川 英樹 茨城県つくば市吾妻2丁目10番地の2 823棟2号 Fターム(参考) 4F070 AA40 AB10 BA02 BA04 BB08 4G046 CA04 CB02 CB06 CB09 CC01 4J032 BA04 BB01 BD01 CA04 CB01 CF01 CG01 5H050 AA19 CB07 GA02 GA27 HA02 HA14 HA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 置換又は非置換のアリーレン基に1又は
    2以上のエチニレン基が結合した繰返し単位を有する高
    分子化合物を焼成炭化してなることを特徴とする炭素化
    高分子材料。
  2. 【請求項2】 上記高分子化合物が、下記一般式(1)
    で示されるポリ(アリーレン−alt−(オリゴ)エチ
    ニレン)である請求項1記載の炭素化高分子材料。 【化1】 (式中、Arはアリーレン基を示し、Rは同一又は異種
    の水素原子、水酸基、アルキル基又はアルコキシ基を示
    し、nは1以上、mは2以上の数である。)
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の高分子化合物を不
    活性雰囲気下、100〜300℃で1〜5時間反応させ
    た後、更に800℃以上で1〜3時間炭化焼成すること
    を特徴とする炭素化高分子材料の製造方法。
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