JP2001172258A - 神経網膜変性疾患の治療薬 - Google Patents

神経網膜変性疾患の治療薬

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JP2001172258A
JP2001172258A JP35856199A JP35856199A JP2001172258A JP 2001172258 A JP2001172258 A JP 2001172258A JP 35856199 A JP35856199 A JP 35856199A JP 35856199 A JP35856199 A JP 35856199A JP 2001172258 A JP2001172258 A JP 2001172258A
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JP35856199A
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English (en)
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Norio Nishihara
紀夫 西原
Tatsuya Fujibayashi
達也 藤林
Tatsu Nagata
龍 永田
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 神経網膜変性疾患等の神経変性疾患に対する
治療剤を提供する。 【解決手段】 下記式で表される化合物またはその薬学
上許容される塩を含有する神経網膜変性疾患の治療剤。 【化1】 式中、Arは置換されてもよいベンゼン環等を表す。X
およびXは、Xが式: 【化2】 で表される基を表しXが水素原子を表すか、またはX
とXが一緒になって式: 【化3】 で表される基を表す。環Aは、5員又は6員の置換され
てもよい脂肪族複素環を表す。R1は水素原子、置換さ
れてもよいアルキル基等を表す。Rは置換されてもよ
いアルキル基を表す。Rは水素原子、置換されてもよ
いアルキル基等を表す。RおよびRは置換されても
よいアルキル基等を表す。Qは置換されてもよいメチレ
ン基等を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は神経網膜変性疾患等
の神経変性疾患に対する治療剤ならびに同治療剤として
有用な環状化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】N−t−ブチル−ベンズアミド、N−t
−ブチル−4−ブロモベンズアミド、N−t−ブチル−
4−ニトロベンズアミド等が、パーキンソン病、多発性
硬化症、アルツハイマー病等の神経変性疾患の治療剤と
して有用であることが知られている(WO95/281
53、WO96/31462)。N−t−ブチル−2,
4−ジフルオロベンズアミド、N−(2−ヒドロキシ−
1,1−ジメチルエチル)−2,4−ジフルオロベンズ
アミド等の化合物が神経網膜変性疾患に対して有効であ
ることが記載されている(WO99/21543)。2
−(2−クロロ−4−ピリジル)−1,5−ジヒドロ−
5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オン等の
化合物が農薬として知られている(特開平1−2425
81)。2,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−3H−
ピラゾール−3−オン誘導体が殺虫剤として知られてい
る(特開平1−56664)。1−(3−クロロ−5−
ニトロフェニル)−3,3−ジメチル−2,5−ピロリ
ジン等の化合物が殺菌剤として知られている(特公昭5
3−39488)。2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−4,5−ジヒドロ−4,4−ジメチルオキサゾー
ル等の化合物が合成中間体として用いられている(特開
平5−117227)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、例え
ば網膜色素変性症、老人性黄班変性症、糖尿病性網膜
症、緑内障、外傷性網膜剥離等の神経網膜変性疾患に対
する治療剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の研
究の結果、いくつかの環状化合物が神経網膜変性疾患等
の神経変性疾患に対する治療剤として有用であることを
見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち、本発明は下記[1]ないし[10]
記載の発明に関する。 [1]式1:
【化9】 [式中、Arは置換されてもよいベンゼン環または置換
されてもよい芳香族複素環を表す。XおよびXは環
Arの炭素原子に結合する基であって、Xが式:
【化10】 で表される基を表し、Xが水素原子を表すか、または
とXは各々環Arの隣りあった炭素原子に結合す
る基であって、XとXが一緒になって式:
【化11】 で表される基を表す。環Aは、5員又は6員の置換され
てもよい脂肪族複素環を表す。R1は水素原子、置換さ
れてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル
基、置換されてもよいアルキニル基、アルコキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、アルカノイル基またはシアノ
基を表す。Rは置換されてもよいアルキル基を表す。
ここで、R1とRは同一の環炭素原子に結合する基で
ある。Rは水素原子、置換されてもよいアルキル基、
置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアル
キニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
アルカノイル基またはシアノ基を表す。RおよびR
は、それぞれ独立して、置換されてもよいアルキル基を
表す。ただし、R、RおよびRのいずれか2つ
が、互いに結合してそれらが結合している炭素原子と共
にシクロアルカン環を形成するか、またはR、R
よびRの3つが、互いに結合してそれらが結合してい
る炭素原子と共にビシクロアルカン環もしくはトリシク
ロアルカン環を形成してもよい。該シクロアルカン環、
該ビシクロアルカン環および該トリシクロアルカン環は
置換されていてもよい。Qはカルボニル基または、置換
されてもよいメチレン、エチレンもしくはビニレン基を
表す]で表される化合物またはその薬学上許容される塩
を含有する神経網膜変性疾患の治療剤。
【0006】[2]式2:
【化12】 [式中、Ar、A、R1およびRは前記と同義であ
る。]で表される化合物またはその薬学上許容される塩
を含有する神経網膜変性疾患の治療剤
【0007】[3]Xが式:
【化13】 または
【化14】 または
【化15】 または
【化16】 [式中、R1およびRは前記と同義である。Rは水素
原子または置換されてもよいアルキル基を表す。Eは酸
素原子または硫黄原子を表す。]で表される基であり、
が水素原子である上記[1]記載の治療剤。
【0008】[4]Qがメチレン基、エチレン基、ヒドロキ
シメチン基またはカルボニル基である上記[1]又は
[3]記載の治療剤。 [5]Arにおける置換基がハロゲン原子、シアノ基、
ニトロ基、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アル
コキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、アルコキシカル
ボニル基、アルカノイルアミノ基、アミノ基、フェニル
基、アルキルアミノカルボニルアミノ基、アルコキシカ
ルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、カル
バモイル基またはアルキル置換カルバモイル基であり、
置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
基、置換シクロアルカン環、置換ビシクロアルカン環お
よび置換トリシクロアルカン環における置換基がシクロ
アルキル基、複素環基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲ
ン原子、アルコキシアルコキシ基、アルカノイルオキシ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、アルカノイルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ
基、ピペラジノ基、4−アルキルピペラジノ基またはモ
ルホリノ基である上記[1]ないし[4]のいずれか記
載の治療剤。 [6]Arが1ないし3個のハロゲン原子で置換されて
もよいベンゼン環または1ないし2個のハロゲン原子で
置換されてもよいピリジン環(ピリジンの窒素は酸化さ
れてN−オキシドとなってもよい)である上記[1]な
いし[4]のいずれか記載の治療剤。 [7]環状基Arがジフルオロベンゼン環である上記
[1]ないし[4]のいずれか記載の治療剤。 [8]R1がメチル基であり、R2がメチルまたはエチル
基である上記[1]ないし[7]のいずれか記載の治療
剤。 [9]Rがメチル、エチルまたはヒドロキシメチル基
であり、RおよびR がいずれもメチル基である上記
[1]、[4]、[5]、[6]および[7]のいずれ
か記載の治療剤。
【0009】[10]下記(1)〜(13)いずれかの化合
物。 (1)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,5−
ジヒドロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4
−オンもしくはその薬学上許容される塩 (2)2−(2−フルオロフェニル)−1,5−ジヒド
ロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オン
もしくはその薬学上許容される塩 (3)2−(4−フルオロフェニル)−1,5−ジヒド
ロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オン
もしくはその薬学上許容される塩 (4)2−(5−クロロ−2−ピリジル)−1,5−ジ
ヒドロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−
オンもしくはその薬学上許容される塩 (5)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,4−
ジヒドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−
オンもしくはその薬学上許容される塩 (6)2−(2−ジフルオロフェニル)−2,4−ジヒ
ドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン
もしくはその薬学上許容される塩 (7)2−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒド
ロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オンも
しくはその薬学上許容される塩 (8)2−(5−クロロ−2−ピリジル)−2,4−ジ
ヒドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オ
ンもしくはその薬学上許容される塩 (9)1−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−
ジメチル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学
上許容される塩、 (10)1−(2−フルオロフェニル)−3,3−ジメ
チル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学上許
容される塩 (11)1−(4−フルオロフェニル)−3,3−ジメ
チル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学上許
容される塩 (12)1−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,
3,4−トリメチル−2,5−ピロリジンジオンもしく
はその薬学上許容される塩 (13)1−(5−クロロ−2−ピリジル)−3,3−
ジメチル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学
上許容される塩
【0010】「芳香族複素環」としては、例えば窒素原子、
硫黄原子および酸素原子からなる群から独立して任意に
選択される1〜3個の複素原子を含む5員または6員の
芳香族複素環等が挙げられる。5員芳香族複素環として
は、例えばピロール、チオフェン、フラン、イミダゾー
ル、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、
チアゾール、オキサゾール等の窒素原子、硫黄原子およ
び酸素原子からなる群から独立して任意に選択される1
または2個の複素原子を含む5員芳香族複素環が挙げら
れる。6員芳香族複素環としては、例えばピリジン、ピ
ラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン等の複素
原子として窒素原子1〜3個を含む6員の芳香族複素環
等が挙げられる。
【0011】「5員又は6員の脂肪族複素環」としては、例
えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から
独立して任意に選択される1〜3個の複素原子を含む5
員又は6員の脂肪族複素環等が挙げられる。5員の脂肪
族複素環としては、例えばピロリジン、イミダゾリジ
ン、ピラゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ
チオフェン、ジオキソラン、オキサゾリジン、チアゾリ
ジン等の窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群
から独立して任意に選択される1または2個の複素原子
を含む5員の脂肪族複素環が挙げられる。6員の脂肪族
複素環としては、例えばピペリジン、ピペラジン、モル
ホリン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等の窒素原
子、硫黄原子および酸素原子からなる群から独立して任
意に選択される1または2個の複素原子を含む6員の脂
肪族複素環が挙げられる。
【0012】置換ベンゼン環、置換芳香族複素環、置換5員
脂肪族複素環および置換6員脂肪族素環における置換基
としては、例えばハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アル
キル、ハロゲン置換アルキル、ヒドロキシ置換アルキ
ル、アルコキシ、ハロゲン置換アルコキシ、アルコキシ
カルボニル、アルカノイルアミノ、アミノ、フェニル、
アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシカルボニ
ルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、カルバモイル、
アルキル置換カルバモイル等が挙げられ、それらが独立
して1個または2個以上置換していてもよい。置換ベン
ゼン環および置換芳香族複素環における好ましい置換基
としては、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、ハロゲン置
換アルキル、ハロゲン置換アルコキシ、アルコキシカル
ボニル、アルカノイルアミノ、アミノ、フェニル、アル
キルアミノカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルア
ミノ、アルキルスルホニルアミノ、カルバモイル、アル
キル置換カルバモイルが挙げられる。さらに好ましい置
換基としては、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、トリフ
ルオロメチル等の電子吸引性の置換基が挙げられ、さら
に好ましくは、ハロゲン原子が挙げられ、特に好ましく
は、フッ素原子、塩素原子が挙げられる。置換5員又は
6員脂肪族複素環における好ましい置換基としては、ハ
ロゲン原子、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロゲン置換
アルキル、ヒドロキシ置換アルキル、アルコキシカルボ
ニル、アルカノイルアミノ、アミノ、フェニル、アルキ
ルアミノカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミ
ノ、アルキルスルホニルアミノ、カルバモイル、アルキ
ル置換カルバモイルが挙げられる。
【0013】置換ベンゼン環において、その置換基の数は、
例えば1、2または3が挙げられ、好ましくは1または
2が挙げられ、さらに好ましくは2が挙げられる。その
置換基の好ましい置換位置としては、Xが結合するベ
ンゼン環上の炭素原子を1位とした場合に、2位又は4
位が挙げられ、複数の置換基を有する場合には、2位お
よび4位が挙げられる。置換芳香族複素環において、そ
の置換基の数は、例えば1、2または3が挙げられ、好
ましくは1または2が挙げられ、さらに好ましくは1が
挙げられる。
【0014】「アルキル基」としては、例えば直鎖または分
岐鎖の炭素原子数6以下のアルキル基が挙げられ、具体
的にはメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、
ブチル、2−メチルプロピル、ペンチル、1,2−ジメ
チルプロピル、ヘキシル、3−メチルペンチル等が挙げ
られる。「アルコキシ基」としては、例えば直鎖または
分岐鎖の炭素原子数6以下のアルコキシ基が挙げられ、
具体的にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、1−メチ
ルエトキシ、ブトキシ、2−メチルプロポキシ、ペンチ
ルオキシ、1,2−ジメチルプロポキシ、ヘキシルオキ
シ、3−メチルペントキシ等が挙げられる。アルコキシ
アルコキシ基とは、アルコキシで置換されたアルコキシ
を意味する。アルコキシカルボニル基とは、アルコキシ
で置換されたカルボニルを意味する。ハロゲン置換アル
キル基およびハロゲン置換アルコキシ基とは、それぞれ
1または複数のハロゲン原子が置換したアルキル基およ
びアルコキシ基を意味し、好ましい例としては、それぞ
れ例えばトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等
が挙げられる。ヒドロキシ置換アルキル基とは1または
複数の水酸基が置換したアルキル基を意味し、好ましい
例としてはヒドロキシメチル等が挙げられる。「アルケ
ニル基」としては、例えば直鎖または分岐鎖の炭素原子
数6以下のアルケニル基が挙げられ、具体的にはビニ
ル、アリル、1−プロペニル、2−ブテニル、5−ヘキ
セニル等が挙げられる。「アルキニル基」としては、例
えば直鎖または分岐鎖の炭素原子数6以下のアルキニル
基が挙げられ、具体的にはエチニル、プロパルギル、2
−ブチニル、5−ヘキシニル等が挙げられる。
【0015】「アルカノイル基」としては、例えば直鎖また
は分岐鎖の炭素原子数6以下のアルカノイル基が挙げら
れ、具体的にはホルミル、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバ
ロイル、2−メチルブチリル、ヘキサノイル等が挙げら
れる。「シクロアルキル基」としては、例えば炭素原子
数3から8のシクロアルキル基が挙げられ、具体的には
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げ
られる。アルキル置換カルバモイル基は、独立して1ま
たは2個のアルキルで置換されていてもよい。「ハロゲ
ン原子」としては例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等が挙げられる。好ましくはフッ素原
子、塩素原子、臭素原子が挙げられ、特に好ましくはフ
ッ素原子、塩素原子が挙げられる。
【0016】「シクロアルカン環」としては、例えば炭素原
子数3から8のシクロアルカン環が挙げられ、具体的に
はシクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン
環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオク
タン環等が挙げられる。「ビシクロアルカン環」として
は、例えば炭素原子数7から10のビシクロアルカン環
が挙げられ、具体的にはビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン環、ビシクロ[2.2.2]オクタン環等が挙げられ
る。「トリシクロアルカン環」としては、例えば炭素原
子数7から13のトリシクロアルカン環が挙げられ、具
体的にはアダマンタン環等が挙げられる。置換メチレ
ン、エチレンおよびアルキル基、置換ビニレンおよびア
ルケニル基、置換アルキニル基、置換シクロアルカン
環、置換ビシクロアルカン環並びに置換トリシクロアル
カン環における置換基としては、例えばシクロアルキル
基、複素環基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、
アルコキシアルコキシ基、アルカノイルオキシ基、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルカ
ノイルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラ
ジノ基、4−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基等が
挙げられ、それらが独立して1個または2個以上置換し
ていてもよい。
【0017】式1におけるR1としては、好ましくは置換さ
れてもよいアルキル基が挙げられる。R1およびR
して特に好ましくはメチルおよびエチルが挙げられる。
、RおよびRとしては置換されてもよいアルキ
ル基が挙げられ、好ましくは水酸基で置換されてもよい
アルキル基が挙げられる。更に具体的には、例えばメチ
ル、エチルおよびヒドロキシメチル基が挙げられる。R
としては、好ましくは水素原子が挙げられる。
【0018】薬学上許容される塩としては、例えば薬学上許
容される無機酸、有機酸との付加塩が挙げられる。無機
酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、
硫酸等が挙げられる。有機酸としては、例えば酢酸、シ
ュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フ
マール酸等が挙げられる。また、式1で表される化合物
およびその薬学上許容される塩には、それらの水和物等
の溶媒和物も含まれる。式1の化合物に互変異性体が存
在する場合はこれらの互変異性体も含まれる。式1の化
合物に幾何異性体が存在する場合はこれらの各異性体の
混合物や単離されたものも含まれる。
【0019】式1の化合物は、例えば新実験化学講座14
(有機化合物の合成と反応(IV)複素環化合物、日本化学
会編、丸善、1978年)等に記載の公知の方法又は公
知の方法に準じて製造することができる。例えば、前記
式1においてXが環Aからなる基である化合物は、対
応するAr基を有するアミン、ヒドラジン、カルボン酸
等を原料として、環化反応を行うことにより、あるいは
適当な中間体を経た後環化反応を行うことにより環Aを
形成して製造することができる。あるいは、環化反応を
行ったのち、さらに適当な反応を行うことにより所望の
環状化合物を製造することができる。環化反応は、それ
自体公知の一般的方法により行うことができる。より具
体的には、例えば以下の製法で製造することができる。
【0020】製造法1−1
【化17】 (式中、Ar、E、R1、R2およびRは前記と同義で
ある。) 式1aの化合物は、式3で表されるヒドロキシアミドを
適当な試薬と反応させ環化することにより製造できる。
例えば、式3の化合物を室温にて塩化チオニルと反応さ
せることによりジヒドロオキサゾール化合物(Eが酸素
原子)を得ることができる。あるいは、式3の化合物を
トルエン中、五硫化二リンと環流温度で反応させること
により、ジヒドロチアゾール化合物(Eが硫黄原子)を
得ることができる。
【0021】製造法1−2
【化18】 (式中、Ar、R1およびR2は前記と同義である。) 式1bの化合物は、式4で表される化合物を例えばn−
ブタノール中、炭酸カリウムのような塩基存在下で加熱
環流することにより得ることができる。式4の化合物は
カルボン酸:Ar−COOHとアミノ酸アミドを適当な
縮合剤、例えばWSC等により縮合することにより得ら
れる。
【0022】製造法1−3
【化19】 (式中、Ar、R1およびR2は前記と同義である。Rは
メチル、エチル等の低級アルキル基である。) 式1cの化合物は、式5の芳香族ヒドラジンと式6の2
−ホルミルカルボン酸エステルを例えばDMF中、例え
ば炭酸カリウム等の塩基と加熱することにより得ること
ができる。式5の芳香族ヒドラジンは対応する芳香族ア
ミンより、公知の方法により製造できる。例えば、芳香
族アミンを塩酸中、亜硝酸ナトリウムと反応させること
によりジアゾニウム塩とした後適当な還元剤、例えば塩
化スズ(II)等により還元することにより得られる。
【0023】製造法1−4
【化20】 (式中、Ar、R1、R2およびRは前記と同義であ
る。) 式1dの化合物は、式7の芳香族アミンと式8の酸無水
物を、例えばトルエン中、反応に従い生じる水を共沸脱
水させながら反応させることにより得ることができる。
【0024】製造法2
【化21】 (式中、Ar、Q、R、RおよびRは前記と同義
である。) Qがカルボニルである式1eの化合物は、対応する式9
の酸無水物と式10のアミンとを反応させることにより
得ることができる。さらに式1e(但しQはカルボニル
基)の化合物を適当な還元剤、例えば水素化リチウムア
ルミニウム等により還元することによりQがヒドロキシ
メチンである化合物を得ることができる。あるいはこれ
により得られた化合物をさらにトリエチルシラン等で還
元することによりQがメチレンである化合物を得ること
ができる。Q、R1、R2、R3、R4、R5およびR
反応性の基で置換されている場合には、そのような反応
性基を適当な保護基で保護してから反応することもでき
る。通常使用される保護基および保護・脱保護の方法は
例えば -- “Protective Groups in Organic Synthesi
s” T. W. Greene, P. M. Wuts John. Wiley and sons
1991年 -- に記載されている。
【0025】式1の化合物は通常の方法で精製することがで
きる。例えばカラムクロマトグラフィー、再結晶等で精
製することができる。再結晶溶媒としては例えばメタノ
ール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール溶
媒、ジエチルエーテル等のエーテル溶媒、酢酸エチル等
のエステル溶媒、トルエン等の芳香族溶媒、アセトン等
のケトン溶媒、ヘキサン等の炭化水素溶媒、水等または
これらの混合溶媒等が挙げられる。また、式1の化合物
は常法に従って薬学上許容される塩にすることができ、
その後再結晶等を行うこともできる。
【0026】式1の化合物またはその薬学上許容される塩
は、経口的または非経口的(筋肉内または静脈内への注
射、坐剤の形態で直腸投与、外用剤として皮膚への塗布
等)に投与することができる。例えば、経口的に投与す
る場合は、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の
型にすることができ、注射剤として投与する場合は、溶
液、乳剤、懸濁液等の液剤の型にすることができる。こ
のような投与剤型は通常の担体、賦形剤、結合剤、安定
剤などと有効成分を配合することにより一般的方法に従
って製造することができる。注射剤型で用いる場合には
緩衝剤、溶解補助剤、等張剤等を添加することもでき
る。投与量、投与回数は症状、年齢、体重、投与形態等
によって異なるが、経口投与する場合には、通常は成人
に対し1日あたり1〜1000mgの範囲、好ましくは1
0〜500mgの範囲を1回または数回に分けて投与する
ことができる。注射剤として投与する場合には0.1〜
500mgの範囲、好ましくは3〜100mgの範囲を1回
または数回に分けて投与することができる。
【0027】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
本発明治療剤の有効成分として、具体的には以下の化合
物を例示することができる。 イ)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,5−ジ
ヒドロ−4,4−ジメチルオキサゾール ロ)2−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ
−4,4−ジメチルオキサゾール ハ)2−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ
−4,4−ジメチルオキサゾール ニ)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,5−ジ
ヒドロ−4,4,5−トリメチルオキサゾール ホ)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,5−ジ
ヒドロ−4,4−ジメチルチアゾール ヘ)2−(5−クロロ−2−ピリジル)−4,5−ジヒ
ドロ−4,4−ジメチルオキサゾール ト)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,5−ジ
ヒドロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−
オン チ)2−(2−フルオロフェニル)−1,5−ジヒドロ
−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オン リ)2−(4−フルオロフェニル)−1,5−ジヒドロ
−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オン ヌ)2−(5−クロロ−2−ピリジル)−1,5−ジヒ
ドロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オ
ン ル)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,4−ジ
ヒドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オ
ン オ)2−(2−ジフルオロフェニル)−2,4−ジヒド
ロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン ワ)2−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ
−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン カ)2−(5−クロロ−2−ピリジル)−2,4−ジヒ
ドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン ヨ)1−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−ジ
メチル−2,5−ピロリジンジオン タ)1−(2−フルオロフェニル)−3,3−ジメチル
−2,5−ピロリジンジオン レ)1−(4−フルオロフェニル)−3,3−ジメチル
−2,5−ピロリジンジオン ソ)1−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3,4
−トリメチル−2,5−ピロリジンジオン ツ)1−(5−クロロ−2−ピリジル)−3,3−ジメ
チル−2,5−ピロリジンジオン
【0028】実施例12−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒド
ロ−4,4−ジメチルオキサゾール 2,4−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシ−1,1−
ジメチルエチル)安息香酸アミド460mg(2mmo
l)を塩化チオニル5mlに溶解し室温にて30分間攪
拌した。塩化チオニルを減圧留去し、氷水を加え、1N
NaOHにて中性にした後、酢酸エチルにて抽出、無水
硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残さ
を冷凍庫に保存して、生じた結晶を濾取、ヘキサンにて
洗浄することにより表題の化合物360mg(収率85
%)を得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3) 7.84-7.93 (1H, m), 6.84-6.
95 (2H, m), 4.10 (2H,s), 1.39 (6H, s).
【0029】実施例22−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒド
ロ−4,4−ジメチルチアゾール 2,4−ジフルオロ−N−(2−ヒドロキシ−1,1−
ジメチルエチル)安息香酸アミド2.3g(10mmo
l)のトルエン20ml溶液に五硫化二リン1.11g
(5mmol)を加え50℃にて5時間攪拌した。反応
液を放冷後そのまま、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1更に、ヘキサン:
酢酸エチル=20:1)にて精製することにより表題の
化合物300mg(収率13%)を油状物として得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3) 7.81-7.89 (1H, m), 6.82-6.
94 (2H, m), 3.22 (2H,s), 1.46 (6H, s).
【0030】実施例32−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒド
ロ−4,4−ジメチル−5−オキソ−1H−イミダゾー
1)2−(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)−2
−メチルプロピオン酸アミド 2,4−ジフルオロ安息香酸と別途合成した2−アミノ
−2−メチルプロピオン酸アミド塩酸塩をWSC−HO
BT法にて縮合した。1 H-NMR (270 MHz, CDCl3) 8.09 (1H, td, J=8.9, 6.6H
z), 7.28 (1H, br), 6.96-7.04 (1H, m), 6.88 (1H, dd
d, J=12, 8, 2Hz), 6.34 (1H, br), 5.54 (1H, br), 1.
70 (6H, s). 2)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,5−ジ
ヒドロ−4,4−ジメチル−5−オキソ−1H−イミダ
ゾール 2−(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)−2−メ
チルプロピオン酸アミド1.32g(5.5mmo
l)、n−ブタノール15mlおよび炭酸カリウム0.
97g(7mmol)の混合物を1.5時間加熱還流し
た。放冷後、水を加えて酢酸エチルにて抽出した。抽出
層は水(x2)、飽和食塩水にて順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去後、ヘキサン−
酢酸エチルにて結晶化することにより表題の化合物28
0mgを得た。濾液を濃縮後シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製
することにより更に270mgを回収した。(収率45
%)1 H-NMR (270 MHz, CDCl3) 8.47 (1H, br), 8.21 (1H, t
d, J=8.9, 6.6Hz), 7.00-7.07 (1H, m), 6.94 (1H, dd
d, J=12, 8, 2Hz), 1.44 (6H, s).
【0031】実施例42−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,4−ジヒド
ロ−4,4−ジメチル−3−オキソ−3H−ピラゾール 1)2−ホルミル−2−メチル−プロピオン酸メチルエ
ステル ピリジニウムクロロクロメート(PCC)32.3g
(150mmol)、セライト30gおよびジクロロメ
タン400mlの懸濁液にヒドロキシピバリン酸メチル
3.96g(30mmol)を滴下した。室温にて2時
間攪拌した後、濾過し、濾液を常圧濃縮した。残渣をエ
ーテルにて希釈後硫酸マグネシウムで乾燥し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(エーテル)に通した。エ
ーテルを常圧留去することにより表題の化合物3.6g
(収率92%)を得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3) 9.66 (1H, s), 3.76 (3H,
s), 1.36 (6H, s). 2)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,4−ジ
ヒドロ−4,4−ジメチル−3−オキソ−3H−ピラゾ
ール 2,4−ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩0.55
g(3mmol)、2−ホルミル−2−メチル−プロピ
オン酸メチルエステル0.52g(4mmol)、炭酸
カリウム0.55g(3mmol)およびDMF4ml
の混合物を140℃にて30分間加熱攪拌した。放冷
後、水で希釈し酢酸エチルにて抽出した。1N塩酸、
水、飽和食塩水にて順次洗浄し、MgSOで乾燥後、
減圧濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製するこ
とにより表題の化合物0.60g(収率89%)を結晶
として得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3) 7.41 (1H, s), 7.40-7.48 (1
H, m), 6.91-7.00 (2H,m), 1.38 (6H, s).
【0032】実施例51−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−ジメチ
ル−2,5−ピロリジンジオン 2,4−ジフルオロアニリン2.58g(20mmo
l)、2,2−ジメチルコハク酸無水物2.56g(2
0mmol)、p-トルエンスルホン酸水和物0.38
g(2mmol)およびトルエン20mlの溶液を、水
を留去しながら2時間加熱還流した。放冷後、酢酸エチ
ルにて希釈し、1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水にて
洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減
圧留去して得られた固体をt-ブチルメチルエーテルにて
洗浄、減圧乾燥することにより表題の化合物4.61g
(収率96%)を得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3) 7.18-7.26 (1H, m), 6.94-7.
02 (2H, m), 2.76 (2H,s), 1.45 (6H, s).
【0033】以下に、実施例1〜5で得られた化合物の構造
を示す。
【化22】
【0034】アルビノ(白子)ラットに白色光を連続的に一
定時間照射することによって、網膜外顆粒細胞が変性脱
落することが知られている(L. M. Rapp, et al., New Y
ork: Plenum, 135(1980))。この実験に基づいた連続光
照射による網膜障害モデル(ラット)における網膜保護
作用を用いて、式1の化合物またはその薬学上許容され
る塩の有効性は評価することができる。具体的には下記
の試験により、本発明の有効性が示される。
【0035】試験例1白色光連続照射障害に対する薬理効果 SD系雄性ラット(日本チャールズ・リバー)を8週令
で購入し、12時間明暗サイクル(8:00−20:0
0明期)で1週間飼育後、白色光連続照射障害装置内に
て、2日間飼育した。白色光連続照射障害装置とは、内
面が全て鏡張りの縦 1020mm、横425mm、高さ5
20mmのアクリル板で作製した蓋付きの飼育箱である。
同装置内の上部から白色蛍光灯で24時間連続で照射を
行った。この時装置内の平均照度は 174.2 foot candle
である。2日間の飼育後、ラットを暗室内に入れて1〜
4時間暗順応させた。ラットをペントバルビタール麻酔
下で脳固定装置に固定し、散瞳薬を点眼、電極を角膜、
前額中央、耳たぶ下部に装着して一定の強度の光刺激に
対する応答電位をERG(electroretinogram)により測
定した。網膜外顆粒細胞(光受容細胞)に由来するER
Gのα波の振幅により網膜の障害の程度を評価した。被
験物質は障害装置内に入れる直前およびその翌日の同時
刻に腹腔内投与し、保護効果を評価した。上述の実験法
にて、ラット3匹を用いて、本発明の化合物を0.5%
メチルセルロース(MC)溶液に懸濁または溶解し、50
mg/kgの用量で2回腹腔内投与した。同様にMC投与群
は 0.5%MCを腹腔内投与し、対照群は12時間明
暗サイクルで飼育したラットを用いた。障害に対する回
復の度合いを%recoveryとして表し、結果を表1に示し
た。 %recovery = (a−c)÷(b−c)×100 a:被験化合物投与群のα波の振幅 b:対照群のα波の振幅 c:MC投与群のα波の振幅 表1 被験薬の薬理効果
【表1】 ────────────────────────────── 処置 %recovery(Mean±S.E.M.) 例数 ────────────────────────────── 実施例1の化合物 34.6 ± 10.7 3 実施例2の化合物 24.7 ± 1.6 3 実施例3の化合物 35.8 ± 10.6 3 実施例4の化合物 29.6 ± 8.3 3 実施例5の化合物 23.5 ± 3.6 3 ──────────────────────────────
【0036】
【発明の効果】本発明によって、神経網膜変性疾患等の
神経変性疾患に対する治療剤として有用な新規な化合物
を提供することができ、また神経網膜変性疾患に対する
治療剤を提供することができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/426 A61K 31/426 31/4439 31/4439 A61P 27/02 A61P 27/02 C07D 231/22 C07D 231/22 Z 233/70 233/70 263/10 263/10 401/04 401/04 // C07D 277/22 277/22 (72)発明者 永田 龍 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 Fターム(参考) 4C033 AD09 AD17 AD20 4C056 AA01 AB01 AC02 AD01 AE02 BA07 BB01 BC01 4C063 AA01 BB01 CC12 CC22 CC25 DD04 DD12 EE01 4C069 AC32 BA01 BC12 4C086 AA01 AA02 AA03 BC07 BC36 BC38 BC69 BC82 GA07 GA08 MA01 MA04 NA14 ZA33

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、Arは置換されてもよいベンゼン環または置換
    されてもよい芳香族複素環を表す。XおよびXは環
    Arの炭素原子に結合する基であって、Xが式: 【化2】 で表される基を表し、Xが水素原子を表すか、または
    とXは各々環Arの隣りあった炭素原子に結合す
    る基であって、XとXが一緒になって式: 【化3】 で表される基を表す。環Aは、5員又は6員の置換され
    てもよい脂肪族複素環を表す。R1は水素原子、置換さ
    れてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル
    基、置換されてもよいアルキニル基、アルコキシカルボ
    ニル基、カルバモイル基、アルカノイル基またはシアノ
    基を表す。Rは置換されてもよいアルキル基を表す。
    ここで、R1とRは同一の環炭素原子に結合する基で
    ある。Rは水素原子、置換されてもよいアルキル基、
    置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアル
    キニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
    アルカノイル基またはシアノ基を表す。RおよびR
    は、それぞれ独立して、置換されてもよいアルキル基を
    表す。ただし、R、RおよびRのいずれか2つ
    が、互いに結合してそれらが結合している炭素原子と共
    にシクロアルカン環を形成するか、またはR、R
    よびRの3つが、互いに結合してそれらが結合してい
    る炭素原子と共にビシクロアルカン環もしくはトリシク
    ロアルカン環を形成してもよい。該シクロアルカン環、
    該ビシクロアルカン環および該トリシクロアルカン環は
    置換されていてもよい。Qはカルボニル基または、置換
    されてもよいメチレン、エチレンもしくはビニレン基を
    表す]で表される化合物またはその薬学上許容される塩
    を含有する神経網膜変性疾患の治療剤。
  2. 【請求項2】 式: 【化4】 [式中、Ar、A、R1およびRは請求項1と同義であ
    る。]で表される化合物またはその薬学上許容される塩
    を含有する神経網膜変性疾患の治療剤
  3. 【請求項3】 Xが式: 【化5】 または 【化6】 または 【化7】 または 【化8】 [式中、R1およびRは請求項1と同義である。R
    水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。E
    は酸素原子または硫黄原子を表す。]で表される基であ
    り、Xが水素原子である請求項1記載の治療剤。
  4. 【請求項4】 Qがメチレン基、エチレン基、ヒドロキ
    シメチン基またはカルボニル基である請求項1又は3記
    載の治療剤。
  5. 【請求項5】 Arにおける置換基がハロゲン原子、シ
    アノ基、ニトロ基、アルキル基、ハロゲン置換アルキル
    基、アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、アルコ
    キシカルボニル基、アルカノイルアミノ基、アミノ基、
    フェニル基、アルキルアミノカルボニルアミノ基、アル
    コキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ
    基、カルバモイル基またはアルキル置換カルバモイル基
    であり、置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アル
    キニル基、置換シクロアルカン環、置換ビシクロアルカ
    ン環および置換トリシクロアルカン環における置換基が
    シクロアルキル基、複素環基、アルコキシ基、水酸基、
    ハロゲン原子、アルコキシアルコキシ基、アルカノイル
    オキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルア
    ミノ基、アルカノイルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリ
    ジノ基、ピペラジノ基、4−アルキルピペラジノ基また
    はモルホリノ基である請求項1ないし4のいずれか記載
    の治療剤。
  6. 【請求項6】 Arが1ないし3個のハロゲン原子で置
    換されてもよいベンゼン環または1ないし2個のハロゲ
    ン原子で置換されてもよいピリジン環(ピリジンの窒素
    は酸化されてN−オキシドとなってもよい)である請求
    項1ないし4のいずれか記載の治療剤。
  7. 【請求項7】 環状基Arがジフルオロベンゼン環であ
    る請求項1ないし4のいずれか記載の治療剤。
  8. 【請求項8】 R1がメチル基であり、R2がメチルまた
    はエチル基である請求項1ないし7のいずれか記載の治
    療剤。
  9. 【請求項9】 Rがメチル、エチルまたはヒドロキシ
    メチル基であり、R およびRがいずれもメチル基で
    ある請求項1、4、5、6および7のいずれか記載の治
    療剤。
  10. 【請求項10】 下記(1)〜(13)いずれかの化合
    物: (1)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,5−
    ジヒドロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4
    −オンもしくはその薬学上許容される塩 (2)2−(2−フルオロフェニル)−1,5−ジヒド
    ロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オン
    もしくはその薬学上許容される塩 (3)2−(4−フルオロフェニル)−1,5−ジヒド
    ロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−オン
    もしくはその薬学上許容される塩 (4)2−(5−クロロ−2−ピリジル)−1,5−ジ
    ヒドロ−5,5−ジメチル−4H−イミダゾール−4−
    オンもしくはその薬学上許容される塩 (5)2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,4−
    ジヒドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−
    オンもしくはその薬学上許容される塩 (6)2−(2−ジフルオロフェニル)−2,4−ジヒ
    ドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン
    もしくはその薬学上許容される塩 (7)2−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒド
    ロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オンも
    しくはその薬学上許容される塩 (8)2−(5−クロロ−2−ピリジル)−2,4−ジ
    ヒドロ−4,4−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オ
    ンもしくはその薬学上許容される塩 (9)1−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−
    ジメチル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学
    上許容される塩、 (10)1−(2−フルオロフェニル)−3,3−ジメ
    チル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学上許
    容される塩 (11)1−(4−フルオロフェニル)−3,3−ジメ
    チル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学上許
    容される塩 (12)1−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,
    3,4−トリメチル−2,5−ピロリジンジオンもしく
    はその薬学上許容される塩 (13)1−(5−クロロ−2−ピリジル)−3,3−
    ジメチル−2,5−ピロリジンジオンもしくはその薬学
    上許容される塩
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