JP2001172179A - 多嚢胞性卵巣症候群治療剤 - Google Patents

多嚢胞性卵巣症候群治療剤

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JP2001172179A
JP2001172179A JP36267999A JP36267999A JP2001172179A JP 2001172179 A JP2001172179 A JP 2001172179A JP 36267999 A JP36267999 A JP 36267999A JP 36267999 A JP36267999 A JP 36267999A JP 2001172179 A JP2001172179 A JP 2001172179A
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JP
Japan
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group
hydrogen atom
polycystic ovary
ovary syndrome
therapeutic agent
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JP36267999A
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English (en)
Inventor
Shinichi Ishii
伸一 石井
Masami Yuhara
正美 油原
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Mitsubishi Tokyo Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
Mitsubishi Tokyo Pharmaceuticals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より強力で副作用の少ない新規な多嚢胞性卵
巣症候群治療剤の提供。 【解決手段】 下記一般式(I)記載の化合物又は薬学
上許容されるその塩を有効成分とする多嚢胞性卵巣症候
群治療剤。 【化1】 (上記一般式(I)中、 【化2】 を表し、−X−は、−O−又は−S−を表し、=Y−
は、=N−又は=CR5−を表し、R1,R2,R3,R4
およびR5は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原
子等を表し、R6は、水素原子、アルキル基等を表し、
nは、0〜3の整数を表し、点線は当該部位の結合が二
重結合であってもよいことを表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な多嚢胞性卵巣
症候群治療剤に関し、詳細にはナフタレン誘導体を有効
成分とするより強力で副作用の少ない新規な多嚢胞性卵
巣症候群治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】多嚢胞性卵巣症候群(以下、PCOSと
称することもある)は、卵巣の硬化性疾患で、通常、多
毛症、肥満症、月経の異常、不妊症、卵巣肥大を特徴と
する疾患であり、高アンドロゲン症及びゴナドトロピン
分泌障害による寡少または無排卵の発生によって特徴付
けられる。PCOSは、高インスリン抵抗性と関連している
ことが知られており、現在PCOSとインスリン抵抗性との
関係については、アンドロゲンがインスリン抵抗性を作
り出している、または、高インスリン血症が高アンドロ
ゲン症を作り出しているなどの仮説が唱えられている。
また、WO95/07687、WO98/51305、
WO98/55121及びWO98/55122には、
高インスリン状態を改善することが知られているある種
の化合物が、PCOSの治療に有効であることが示されてい
る。
【0003】一方、特開平6-247945号公報には、より強
力で副作用の少ない糖尿病治療薬としての本願化合物の
使用が記載されているが、本願化合物が多嚢胞性卵巣症
候群に有効であるとの示唆および記載は一切なされてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明はより強力で
副作用の少ない新規な多嚢胞性卵巣症候群治療剤を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記一般
式(I)で表される化合物が、より強力で副作用の少な
い多嚢胞性卵巣症候群治療剤として有効であることを見
出し、本発明に至った。
【0006】即ち本発明の要旨は、下記一般式(I)記
載の化合物又は薬学上許容されるその塩を有効成分とす
る多嚢胞性卵巣症候群治療剤に存する。
【0007】
【化4】
【0008】(上記一般式(I)中、
【0009】
【化5】
【0010】を表し、−X−は、−O−又は−S−を表
し、=Y−は、=N−又は=CR5−を表し、R1
2,R3,R4およびR5は、それぞれ独立して水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基、ア
ルカノイルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、カ
ルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、カルバモイル基、アルキルアミノカル
ボニル基、アリールアミノカルボニル基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アリールカル
ボニルアミノ基、エチレンジオキシメチル基、ホルミル
基、シアノ基、ニトロ基、又はトリハロメチル基を表
し、R6は、水素原子、置換されていてもよいアルキル
基、又は置換されていてもよいアリール基を表し、n
は、0〜3の整数を表し、点線は当該部位の結合が二重
結合であってもよいことを表す。) さらに本発明の好ましい態様としては、
【0011】
【化6】
【0012】を表し、Xが−O−を表し、=Y−が=C
5−を表し、R1,R2,R3およびR 4がそれぞれ独立
して水素原子またはハロゲン原子を表し、R5が水素原
子を表し、R6が水素原子を表し、nが1を表し、点線
の当該部位の結合が単結合であることを特徴とする上記
記載の多嚢胞性卵巣症候群治療剤が挙げられ、中でも、
1がフッ素原子であり、R2,R3およびR4がそれぞれ
水素原子であることを特徴とする上記記載の多嚢胞性卵
巣症候群治療剤が挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明するに、
本発明の有効成分としての化合物は、上記一般式(I)
に記載のようなナフタレン誘導体又は薬学上許容される
その塩である。上記一般式(I)に記載の化合物の例と
しては特開平6-247945号公報に記載のものが挙げられ
る。本発明の化合物のうち好ましい化合物としては、上
記一般式(I)中、
【0014】
【化7】
【0015】を表し、Xが−O−を表し、=Y−が=C
5−を表し、R1,R2,R3およびR 4がそれぞれ独立
して水素原子またはハロゲン原子を表し、R5が水素原
子を表し、R6が水素原子を表し、nが1を表し、点線
の当該部位の結合が単結合である化合物が挙げられ、特
に好ましい化合物としては、これらの化合物のうち、R
1がフッ素原子であり、R2,R3およびR4がそれぞれ水
素原子である化合物が挙げられる。これらの化合物の塩
としては非毒性の塩基との塩が挙げられ、好適な塩とし
てはナトリウム塩、カリウム塩等の無機塩基塩およびア
ンモニウム塩、トリエチレンアミン等の有機塩基塩が挙
げられる。また、本発明の有効成分としての化合物は、
不斉炭素を有する化合物を含んでおり、その場合は立体
異性体の単離されたもの、あるいはその混合物も本願発
明に含まれる。
【0016】本発明の化合物は公知化合物であり、例え
ば特開平6-247945号公報に記載の方法により容易に得る
ことができる。
【0017】上記化合物は、これらが以下の実施例にあ
るように優れた血糖低下作用及び脂質低下作用を示すこ
と、即ち高インスリン状態を改善することから、多嚢胞
性卵巣症候群の治療剤として用いることが出来る。これ
らの化合物は通常の担体とともに、投与経路に応じた製
剤とすることができる。例えば、経口投与では錠剤、カ
プセル錠、顆粒剤、散剤、液剤等の形態に調剤される。
経口投与用固形製剤に調整するにあたり、慣用の賦形
剤、結合剤、滑沢剤、その他着色剤、崩壊剤等を用いる
ことができる。
【0018】賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプ
ン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロー
ス、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム
等が挙げられ、結合剤としてはポリビニルアルコール、
ポリビニルエーテル、エチルセルロース、アラビアゴ
ム、シエラック、白糖等があげられ、滑沢剤としてはス
テアリン酸マグネシウム、タルク等が挙げられる。その
他、着色剤、崩壊剤も通常公知のものを用いることがで
きる。なお錠剤は周知の方法によりコーティングしても
よい。
【0019】また、液状製剤は水性または油性の懸濁
液、溶液、シロップ、エリキシル剤、その他であってよ
く、通常用いられる方法にて調整される。注射剤を調整
する場合は上記化合物にpH調整剤、緩衝剤、安定化
剤、等張剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により、皮
下、筋肉内、静脈内用注射剤を製造することができる。
座剤を製造する際の基剤としては、例えばカカオ脂、ポ
リエチレングリコール、ウイテプゾール(登録商標ダイ
ナマイトノーベル社)等の油脂性機剤を用いることがで
きる。
【0020】かくして調整される製剤の投与量は患者の
症状、体重、年齢等によって異なり、一様に服用するこ
とはできないが、通常成人1日当たり上記化合物を約
0.01〜2000mgの範囲となる量とするのが好まし
く、通常は1日1〜4回に分けて投与されるのが好まし
い。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、その要旨を超えない限り以下の例に限定され
るものではない。
【0022】実施例1 特開平6-247945号公報の実施例4に記載の方法で得られ
た5-[6-(2-フルオロベンジルオキシ)-2-ナフチル]-メチ
ル-チアゾリジン-2,4-ジオン(以下MCC-555と称するこ
ともある)のインスリン低下作用を以下の方法で確認し
た。
【0023】5〜6週齢の雄KK−Ayマウス(日本ク
レアより購入)を入手後、個別飼育し、試験の7日前よ
り粉末飼料(MF粉末ラットマウス飼育用、オリエンタ
ル酵母)で飼育し、体重35kg以上(9〜18w)の
ものを用いて試験した。血糖値の測定は、尾静脈より2
0μlの血液をヘパリン処理した毛細管を用いて採取
し、遠心分離を行い血漿中のグルコースをグルコースオ
キシダーゼ法を用いて行い、また血漿中トリグリセリド
(TG)をグリセロール酵素法を用いて測定した。血糖
が200mg/dl以上の動物5匹を1群として試験に供
した。薬剤は、平均投与量が10mg/kg/dayと
なるように粉末飼料に混合し、4日間混餌投与を行っ
た。薬剤投与前、および投与5日目に尾静脈より血液を
採取し、上記の方法により血糖、およびTGを測定し
た。摂餌量は投与期間中毎日測定し4日間の平均投与量
を算出した。
【0024】血糖低下作用は以下のようにして求めた。
即ち対照群(無投与群)と薬剤投与群の投与前血糖値、
および投与5日目血糖値の平均値を求め、薬剤投与前値
を100%としたときの投与5日目血糖値を百分率で求
める。次に対照群の5日目血糖値の百分率を100%と
して、薬物投与群の血糖低下率を百分率で求めた。また
各個体の薬物投与前に対する血糖低下率を求め、有意の
限界値p=0.05として統計学的に評価した。
【0025】結果を以下の表に示す。また、類似構造の
既知化合物(Pioglitazone:下記式(II)、Troglita
zone:下記式(III))についてのデータも併記す
る。尚、表中、記号*は、以下の通りである。
【0026】*=p<0.05、**=p<0.01、
***=p<0.001
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【表1】表
【0030】上記の結果からも明らかなように、本発明
化合物は多嚢胞性卵巣症候群治療財に有効であることが
知られているPioglitazone及びTroglitazoneと比較し
て、優位な血糖低下作用および脂質低下作用を有するこ
とが認められ高インスリン状態を改善することがわか
る。従って、これらの結果より本発明化合物が従来品よ
りも強力な多嚢胞性卵巣症候群治療剤として有効である
ことが類推できる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、より強力で副作用の少
ない新規な多嚢胞性卵巣症候群治療剤が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C063 AA01 BB08 CC47 CC62 DD12 EE01 4C086 AA01 AA02 GA10 MA01 MA04 MA52 NA14 ZA81 ZC35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)記載の化合物又は薬学
    上許容されるその塩を有効成分とする多嚢胞性卵巣症候
    群治療剤。 【化1】 (上記一般式(I)中、 【化2】 を表し、−X−は、−O−又は−S−を表し、=Y−
    は、=N−又は=CR5−を表し、R1,R2,R3,R4
    およびR5は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキ
    シアルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイルオキ
    シ基、アリールカルボニルオキシ基、カルボキシル基、
    アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
    基、カルバモイル基、アルキルアミノカルボニル基、ア
    リールアミノカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ
    基、アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ
    基、エチレンジオキシメチル基、ホルミル基、シアノ
    基、ニトロ基、又はトリハロメチル基を表し、R6は、
    水素原子、置換されていてもよいアルキル基、又は置換
    されていてもよいアリール基を表し、nは、0〜3の整
    数を表し、点線は当該部位の結合が二重結合であっても
    よいことを表す。)
  2. 【請求項2】 【化3】 を表し、Xが−O−を表し、Yが=CR5−を表し、
    1,R2,R3およびR4がそれぞれ独立して水素原子ま
    たはハロゲン原子を表し、R5が水素原子を表し、R6
    水素原子を表し、nが1を表し、点線の当該部位の結合
    が単結合であることを特徴とする請求項1記載の多嚢胞
    性卵巣症候群治療剤。
  3. 【請求項3】R1がフッ素原子であり、R2,R3および
    4がそれぞれ水素原子であることを特徴とする請求項
    2記載の多嚢胞性卵巣症候群治療剤。
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