JP2001172072A - 耐炭酸化性に優れた軽量気泡コンクリート - Google Patents
耐炭酸化性に優れた軽量気泡コンクリートInfo
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/18—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type
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Abstract
提供する。 【解決手段】 粉末状の珪酸質原料と石灰質原料とを主
原料とするスラリーに、オルガノポリシロキサン分子を
添加することを特徴とする。さらに、オルガノポリシロ
キサン分子が、アミド基、アミノ基、アルキル基、アル
コキシ基、アルコール基、エステル基、エポキシ基、カ
ルボキシル基、水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、
フェノール基、フッ素化アルキル基およびポリエーテル
基からなる群より選ばれた1種以上を、側鎖の一部に有
することを特徴とする。
Description
根、床などに使用される軽量気泡コンクリート(AL
C)に関し、特に、その化学的な劣化の一つである炭酸
化現象に関して、耐炭酸化性が改良され、耐劣化・耐久
性に優れる軽量気泡コンクリートに関する。
酸質原料と、セメントや生石灰などを主原料として、こ
れらの微粉末に水とアルミニウム粉末などの添加物を加
えて、スラリー状とした後、アルミニウム粉末の反応に
より発泡させ、石灰質原料の反応により半硬化させ、所
定寸法に成形した後、オートクレーブによる高温高圧水
蒸気養生を行って製造されている。軽量気泡コンクリー
トは、軽量で、耐火性、断熱性、施工性に優れているた
め、建築材料として広く使用されている。
部に気泡と細孔を含む絶乾かさ比重0.5程度の軽量な
コンクリートであることが利点として使用されている
が、気泡と細孔が全体積の約8割を占め、空隙の非常に
多い微細構造を持っている。このため、水分やガスは容
易に軽量気泡コンクリート内部へと侵入する。軽量気泡
コンクリートの主要構成鉱物であるトバモライトは、水
分の存在下で炭酸ガスと反応し、シリカゲルと炭酸カル
シウムに分解する。これが、炭酸化である。
低下、ひび割れの発生などの劣化を引き起こす。そこ
で、炭酸化を防止または遅延させるためには、水分や炭
酸ガスの侵入を防ぐか、もしくはトバモライトに耐炭酸
化性の機能を付与することが求められる。
ートの表面仕上げにより、水分や炭酸ガスの侵入を防ぐ
手段が専ら用いられていた。しかし、表面仕上げによる
耐炭酸化は十分でなく、仕上げが施された軽量気泡コン
クリートにおいても、炭酸化が使用年数と共に進行する
ことが確認されている。
に関しては、種々の研究にも関わらず、工業的に有効な
手段は見出されていなかった。
果、主原料の混合物スラリーに種々のオルガノポリシロ
キサンを添加する撥水性軽量気泡コンクリートが耐炭酸
化性に優れていることを発見した。耐炭酸化性に優れる
原因は、まだ明らかになっていないが、撥水性に優れた
全ての軽量気泡コンクリートが、必ずしも耐炭酸化性に
優れているとは限らず、炭酸化反応は水分の存在下にお
いて進行するため、オルガノポリシロキサンがトバモラ
イト表面の水分の存在状態などに変化をもたらしている
ことが原因ではないかと考えている。
に鑑み、本発明は耐炭酸化性に優れる軽量気泡コンクリ
ートを提供するものである。
に、本発明における耐炭酸化性に優れた軽量気泡コンク
リートは、その製造において、粉末状の珪酸質原料と石
灰質原料とを主原料とするスラリーに、オルガノポリシ
ロキサン分子を添加することを特徴とする。さらに、オ
ルガノポリシロキサン分子が、アミド基、アミノ基、ア
ルキル基、アルコキシ基、アルコール基、エステル基、
エポキシ基、カルボキシル基、水素原子、ハロゲン原
子、フェニル基、フェノール基、フッ素化アルキル基お
よびポリエーテル基からなる群より選ばれた1種以上
を、側鎖の一部に有することを特徴とする。
ンは、軽量気泡コンクリートや珪酸質建築材料に撥水性
を付与するために添加されている。
2272号公報に開示されたように、ジメチルポリシロ
キサンを0.2〜10重量%添加したり、特公平1−5
8148号公報に開示されたように、アルキル基を含む
オルガノポリシロキサンを0.05〜10重量%添加す
るなど、オルガノポリシロキサンの添加量は比較的多か
った。これは、撥水性の発現機構が材料と水との接触角
をオルガノポリシロキサンの添加により変化させ、多孔
質である軽量気泡コンクリートや珪酸質建築材料への毛
細管現象による水の侵入を防ぐものであり、そのため
に、ある程度の添加量が必要であったためと考えられ
る。
体の水ではなく、表面吸着水であり、作用機構が異なる
ために、有効な添加量は異なるのではないかと考えた。
そこで、オルガノポリシロキサンの添加量を0.000
1〜20重量%まで変化させ実験したところ、撥水性の
発現しない0.001重量%でも、耐炭酸化性は発現す
ることが分かった。
リシロキサン分子として、これまで主に、側鎖が全てメ
チル基であるジメチルポリシロキサンについて、その効
果を確認していた。
種々の形態の側鎖を持つオルガノポリシロキサンを添加
した軽量気泡コンクリートについて、耐炭酸化性を確認
したところ、ジメチルポリシロキサンと同様に耐炭酸化
性の効果があることが分かった。ここで、種々の形態の
側鎖とは、アミド基、アミノ基、アルキル基、アルコキ
シ基、アルコール基、エステル基、エポキシ基、カルボ
キシル基、水素原子、ハロゲン原子、フェニル基、フェ
ノール基、フッ素化アルキル基およびポリエーテル基を
側鎖の一部に有するものである。
石40重量%、石灰質原料として生石灰5重量%、セメ
ント30重量%、石膏5重量%、さらに、繰り返し原料
20重量%を混合し、これらの主原料に水とアルミニウ
ム粉末、界面活性剤を加えて混練してスラリーを作成し
た。なお、水固体比は0.6とした。
チル基であるオルガノポリシロキサンを、固体原料に対
して0.1重量%添加した(実施例1)。
部に、アミド基(実施例2)、アミノ基(実施例3)、
メチル基以外のアルキル基(実施例4)、アルコキシ基
(実施例5)、アルコール基(実施例6)、エステル基
(実施例7)、エポキシ基(実施例8)、カルボキシル
基(実施例9)、水素原子(実施例10)、ハロゲン原
子(実施例11)、フェニル基(実施例12)、フェノ
ール基(実施例13)、フッ素化アルキル基(実施例1
4)およびポリエーテル基(実施例15)をそれぞれ有
するオルガノポリシロキサンを、固体原料に対して0.
1重量%添加した。実施例1〜14で添加したオルガノ
ポリシロキサンの化学式を、表1〜3に示す。
量を0.1重量%としたのは、これまでの研究から、こ
の程度の添加量で耐炭酸化性は十分判定でき、また、鉱
物表面のコーティング効果による影響を最小限にするた
めである。
した後、185℃、11気圧のオートクレーブにおい
て、6時間高温高圧水蒸気養生を施した。
mm×40mm×80mmの大きさに成形し、促進炭酸
化試験に供した。試験条件は、20℃、相対湿度90
%、炭酸ガス濃度3体積%の一定雰囲気で、20日間放
置した。各サンプルの炭酸化度は、以下の式によって算
出した。
x−Co)×100 ここで、Cは各サンプルの炭酸ガス結合量を、Coは未
炭酸化サンプルの炭酸ガス結合量を、熱分析よって60
0〜800℃の炭酸ガス分解による重量減少量としてそ
れぞれ分析し、Cmaxは、各サンプル中のカルシウム
含有量を分析し、このカルシウムが全て炭酸カルシウム
となった場合の炭酸ガス結合量とした。
ブランクサンプル(比較例1)の炭酸化度を各サンプル
の炭酸化度で除した値を、耐炭酸化指数と定義した。
に関し、側鎖官能基および粘度(cSt)と、耐炭酸化
指数および耐炭酸化性を、表1〜3に示す。
指数が1.5以上を「可」、2.0以上を「適」、1.
5未満を「不適」と判定した。
サンを添加した場合の実施例1においては、「適」であ
った。
例4)、アルコール基(実施例6)、水素原子(実施例
10)、ハロゲン原子(実施例11)、フェニル基(実
施例12)、フッ素化アルキル基(実施例14)を側鎖
に持つオルガノポリシロキサンを添加した各実施例は
「適」であり、アミド基(実施例2)、アルコキシ基
(実施例5)、エステル基(実施例7)、エポキシ基
(実施例8)、カルボキシル基(実施例9)、フェノー
ル基(実施例13)、ポリエーテル基(実施例15)を
側鎖に持つオルガノポリシロキサンを添加した実施例は
「可」であり、全ての実施例について耐炭酸化性のある
ことが分かった。
ロキサンを全く添加しない軽量気泡コンクリートを作成
し、実施例と同様に試験を行った。耐炭酸化指数および
耐炭酸化性を、表1〜3に示す。
た。
よれば、軽量気泡コンクリートの劣化の一つである炭酸
化現象に関して、耐炭酸化性に優れるために、耐劣化・
耐久性に優れる軽量気泡コンクリートを得ることができ
る。従って、軽量気泡コンクリート建築物の耐用年数の
延長、補修・改修の費用の低減を可能にし、ひいては産
業廃棄物の低減という社会的な要請にも応えることがで
きる。
Claims (2)
- 【請求項1】 粉末状の珪酸質原料と石灰質原料とを主
原料とするスラリーに、オルガノポリシロキサン分子を
添加して作製されたことを特徴とする耐炭酸化性に優れ
た軽量気泡コンクリート。 - 【請求項2】 オルガノポリシロキサン分子が、アミド
基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルコール
基、エステル基、エポキシ基、カルボキシル基、水素原
子、ハロゲン原子、フェニル基、フェノール基、フッ素
化アルキル基およびポリエーテル基からなる群より選ば
れた1種以上を、側鎖の一部に有することを特徴とする
請求項1に記載の耐炭酸化性に優れた軽量気泡コンクリ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35932999A JP2001172072A (ja) | 1999-12-17 | 1999-12-17 | 耐炭酸化性に優れた軽量気泡コンクリート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35932999A JP2001172072A (ja) | 1999-12-17 | 1999-12-17 | 耐炭酸化性に優れた軽量気泡コンクリート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001172072A true JP2001172072A (ja) | 2001-06-26 |
Family
ID=18463961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35932999A Pending JP2001172072A (ja) | 1999-12-17 | 1999-12-17 | 耐炭酸化性に優れた軽量気泡コンクリート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001172072A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101720034B1 (ko) * | 2016-07-13 | 2017-03-27 | 최종윤 | 자기보수성을 가지는 초속경 시멘트 콘크리트 조성물 및 이를 이용한 도로 유지 보수 공법 |
-
1999
- 1999-12-17 JP JP35932999A patent/JP2001172072A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101720034B1 (ko) * | 2016-07-13 | 2017-03-27 | 최종윤 | 자기보수성을 가지는 초속경 시멘트 콘크리트 조성물 및 이를 이용한 도로 유지 보수 공법 |
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