JP2011157243A - 軽量気泡コンクリートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、ALCの表面と内部の両方について十分な撥水性や防水性を確保することができる軽量気泡コンクリートの製造方法を提供する。
【解決手段】粉末状の珪酸質原料及び石灰質原料とを主原料とし、ジメチルシロキサン又はその誘導体からなるシリコーンオイルが混合物中の全固形分に対して0.02〜5重量%の割合で添加されているスラリーを作成する工程と、スラリーを所定形状の成形体に成形する工程と、成形体を高温高圧にて水蒸気養生する工程と、水蒸気養生後の成形体の外表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を、その有効成分換算で6.0g/m〜40.0g/m以下の割合で塗布する工程とを備える軽量気泡コンクリートの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば建築物の壁材、屋根又は床材などとして使用される軽量気泡コンクリート(以下、ALCともいう)の製造方法に関する。
ALCを製造する際には、珪石等の珪酸質原料とセメントや生石灰等の石灰質原料とを主原料とし、これらの微粉末に水とアルミニウム粉末等の添加物を加えてスラリーを作成し、このスラリーを予め補強用鉄筋が並べられた型枠内に流し込む。その型枠内に流し込まれたスラリーは、アルミニウム粉末の反応によって発泡すると共に、石灰質原料の反応によって徐々に硬化し、スラリーが半硬化状態の成形体となったところで、ピアノ線等の切断用ワイヤにより所定の大きさ、形状に切断する。その後、オートクレーブにより高温高圧(例えば約180℃、10気圧)の水蒸気養生を行うことにより、ALCが製造される。
上記のように製造されるALCは軽量で、耐火性、断熱性、施工性に優れているため、建築材料として広く使用されているが、一般に製品寸法が大きいため、工場等で製造してから出荷までの間は屋外で保管される場合が多い。しかし、ALCは、表面及び内部に無数の気泡や気孔を有し吸水性が高いため、保管時に降雨によって濡れ、表面に濡れ色がついたり、内部に吸水されてしまうことがある。この表面の濡れ色は、変色による外観体裁や品質の低下を招き、内部への吸水は汚れやカビなどの発生や、一時的な表面強度の低下、パネルの重量増加などを招く。
そこで、ALCに撥水性や防水性を付与する技術が実用化されており、斯様な技術として、スラリーの原料の混合時にシリコーンオイル等の撥水性物質を添加するものがある(特許文献1〜3参照)。例えば特許文献1には、スラリー混合物中の全固形分に対してシリコーンオイルを0.2〜10重量%で添加する構成が開示され、特許文献2には、スラリー混合物中の全固形分に対してシリコーンオイル等を0.1〜5重量%で添加し、メタクリル酸エステル等を0.01〜0.5重量%で添加する構成が開示され、特許文献3には、スラリー混合物中の全固形分に対してシリコーンオイルを0.05〜10重量%で添加する構成が開示されている。
特開昭55−42272号公報 特公昭62−14514号公報 特公平1−58148号公報
ところで、昨今に於ける建築物の施工期間の短縮化や仕上げの簡素化に伴い、ALCは表面と内部の両方について十分な撥水性や防水性を兼ね備える必要が出てきた。これに対して、上記スラリーの原料の混合時にシリコーンオイル等の撥水性物質を添加する技術は、撥水性物質をALCに内添するために内部への水の浸入を防ぐことはできるものの、通常は表面の撥水性は十分なレベルではなく、降雨による変色を防ぐことができなかった。この原因としては、撥水性物質を原料混合段階で混合するため、その後の高温高圧水蒸気養生によって、ALCの表面の撥水性物質が温度及び圧力によって分解、飛散し、或いは溶け出すこと等が起こるためと考えられる。そのため、ALCの表面と内部の両方について十分な撥水性や防水性を確保できる技術が求められている。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、低コストで、ALCの表面と内部の両方について十分な撥水性や防水性を確保することができる軽量気泡コンクリートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の軽量気泡コンクリートの製造方法は、粉末状の珪酸質原料及び石灰質原料とを主原料とし、ジメチルシロキサン又はその誘導体からなるシリコーンオイルが混合物中の全固形分に対して0.02〜5重量%の割合で添加されているスラリーを作成する工程と、前記スラリーを所定形状の成形体に成形する工程と、前記成形体を高温高圧にて水蒸気養生する工程と、前記水蒸気養生後の前記成形体の外表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を、その有効成分換算で6.0g/m〜40.0g/m以下の割合で塗布する工程とを備えることを特徴とする。
前記構成では、シリコーンオイルの内添と撥水材の外添を併用することにより、ALCの表面と内部に十分な撥水および防水性能を長期間有するALCを容易に且つ低コストで得ることができる。
また、本発明の軽量気泡コンクリートの製造方法は、粉末状の珪酸質原料及び石灰質原料とを主原料とし、ジメチルシロキサン又はその誘導体からなり且つ25℃での粘性が10000cs以下のシリコーンオイルが、混合物中の全固形分に対して0.02〜0.2重量%の割合で添加されているスラリーを作成する工程と、前記スラリーを所定形状の成形体に成形する工程と、前記成形体を高温高圧にて水蒸気養生する工程と、前記水蒸気養生後の前記成形体の外表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を、その有効成分換算で6.0g/m〜10.0g/m以下の割合で塗布する工程とを備えることを特徴とする。
前記構成では、シリコーンオイルの内添と撥水材の外添を併用することにより、ALCの表面と内部に十分な撥水および防水性能を長期間有するALCを容易且つより確実に得ることができると共に、極めて低コストで得ることができる。
本発明の軽量気泡コンクリートの製造方法によれば、シリコーンオイルの内添と撥水材の外添を併用することにより、ALCの表面と内部に十分な撥水および防水性能を長期間有するALCを容易に且つ低コストで得ることができる。従って、ALCの表面及び内部に無数の気泡や気孔を有して吸水性が高いALCに対して、降雨による変色や外観品質の低下、吸水による汚れやカビなどの発生、一時的な表面強度の低下、パネルの重量増加等を防止することができ、耐久性および品質性能のよいALCを低コストで提供することができる。
〔実施形態の軽量気泡コンクリートの製造方法〕
以下では、本発明による実施形態の軽量気泡コンクリートの製造方法について説明する。
本実施形態の軽量気泡コンクリートの製造方法は、粉末状の珪酸質原料及び石灰質原料とを主原料とし、ジメチルシロキサン又はその誘導体からなるシリコーンオイルが混合物中の全固形分に対して0.02〜5重量%の割合で添加されているスラリーを作成する工程と、このスラリーを所定形状の成形体に成形する工程と、この成形体を高温高圧にて水蒸気養生する工程と、水蒸気養生後の成形体の外表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を、その有効成分換算で6.0g/m〜40.0g/m以下の割合で塗布する工程とを備える。
スラリーの珪酸質原料としては、例えば珪石、珪砂、シリカを用いることができ、石灰質原料としては、例えばセメントや生石灰、消石灰を用いることができる。珪酸質原料と石灰質原料の配合割合は、生産性と製品物性が両立できるように、例えばCaO/SiO=0.3〜0.8程度の範囲に決定される。尚、それらの原料の一部として、切断用ワイヤにより切断して除去したALCの半硬化体を繰り返し原料として使用することも可能である。
スラリーを作成する工程では、珪酸質原料と石灰質原料との固体原料を主原料とし、これに適当量の水と少量のアルミニウム粉末及び界面活性剤等の副原料を加え、ミキサー等で混練して原料のスラリーを作成する。その際、スラリー或いは混錬する原料中にシリコーンオイルを添加する。
このシリコーンオイルは、ジメチルシロキサン又はその誘導体からなるものであり、ジメチルシロキサンの誘導体としては、例えばジメチルシロキサンの構造式中のメチル基の一部又は全部がアルキル基、アミノ基、ポリエーテル、オレフィン、エポキシ基、弗素、α−メチルスチレン又はアルコールに置換された誘導体からなるもの等が使用可能である。これらのジメチルシロキサン又はその誘導体からなるシリコーンオイルは、例えば25℃において10000cs以下の粘性を有するものとすると、原料スラリー中での分散性が向上して好適である。
シリコーンオイルの添加割合は、少ないと後述する撥水剤による効果をも含めた全体的な撥水および防水効果が長期的に十分に得られない虞がある一方で、多いとコストが嵩み経済性が低下することから、スラリー混合物中の全固形分に対して0.02〜5重量%の範囲内とし、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲内とするとよい。
スラリーを所定形状の成形体に成形する工程では、上記添加割合でジメチルシロキサンまたはその誘導体からなるシリコーンオイルが添加されたスラリーを用い、例えば予め補強用鉄筋が並べられた型枠内にスラリーを流し込み、スラリー中のアルミニウム粉末の反応で発泡させ、石灰質原料の反応で半硬化状態となったところで、ピアノ線等の切断用ワイヤにより所定の大きさ・形状に切断して成形体とする。その後、成形体を高温高圧にて水蒸気養生する工程を行い、成形体に対してオートクレーブ等により高温高圧の水蒸気養生を行う。
次いで、水蒸気養生を行ったALCの成形体の外表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を塗布する工程を行う。このアルキルアルコキシシランを主成分とするシリコーン系撥水剤をALCの外表面に塗布することにより、ALCの極薄い表面層に顕著な撥水作用を与えることができる。
撥水剤の塗布量は、少ないと内添するシリコーンオイルによる効果をも含めた全体的な撥水および防水効果が長期的に充分に得られない虞がある一方で、多いとALC表面を覆う以上の撥水剤を塗布することとなってコストが嵩み経済性が低下することから、その有効成分換算で6.0〜40.0g/mの範囲内とし、より好ましくは6.0〜10.0g/mの範囲内とするのとよい。
本実施形態の軽量気泡コンクリートの製造方法によれば、原料スラリー作成時すなわち粉体原料混合時に、アルキル変成シリコーンオイルを添加するとともに、高温高圧水蒸気養生後にALC表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を塗布することにより、シリコーンオイルと撥水剤との協働で、表面と内部の撥水性や防水性に優れ、この撥水性や防水性を長期に亘って維持できるALCを得ることができる。また、シリコーンオイルを内添し且つ撥水剤を外添することにより、シリコーンオイルと撥水剤のそれぞれの使用量を抑制しつつ撥水性、防水性に優れるALCを得ることができ、耐久性および品質性能のよいALCを容易且つ安価に得ることができる。尚、撥水剤の撥水作用は固体表面への接触角を大きくする作用によるものであるが、接触角は水に与えられる圧力によって容易に変化し、大きな水滴では固体表面との接触部分で水圧が大きくなるため、吸水を生じる接触角にまで低下してしまうが、斯様な場合にも内添するシリコーンオイルで所要の撥水性や防水性を確保することができる。
〔実施例〕
次に、本発明による軽量気泡コンクリートの製造方法の実施例及び比較例と、この実施例及び比較例の製造方法で製造した軽量気泡コンクリートの対比評価について説明する。
実施例及び比較例の軽量気泡コンクリートの製造方法では、珪酸質原料として予めボールミルにて粉砕し、比表面積3000ブレーンに粒度を調整した珪石を45重量部、石灰質原料として生石灰を5重量部、普通ポルトランドセメントを30重量部、繰り返し原料を20重量部の割合で混合し、これらの固体原料合わせて100重量部に対して水60重量部と少量のアルミニウム粉末及び界面活性剤を加えて、ミキサで混練して原料スラリーを作成し、温度を45℃に調整した。この原料スラリーの調整時に、アルキル変成シリコーンオイルを原料スラリー混合物中の全固形分に対してそれぞれ0(添加なし)、0.01、0.02、0.05、0.1、0.5、1.0、3.0、5.0重量%の9種類の割合で添加して混合した。
その後、各割合でシリコーンオイルを添加して混合した原料スラリーを、それぞれ予め補強用鉄筋を配列した型枠内に流し込み、アルミニウム粉の反応による発泡で膨張させ、石灰質原料の水和によって半硬化状態となったところでピアノ線等の切断用ワイヤにより所定の大きさ・形状に切断して成形体を得た。更に、この成形体にオートクレーブによる高温高圧水蒸気養生を行ってシリコーンオイルの添加量の異なる9種類のALCパネルを作製した。
次いで、上記9種類のALCパネルを1枚ずつ水平に静置し、外表面にアルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を1m当たり0、5、15、30、40、50、100、150、200gとなるようにスプレーにて塗布した。これは、使用したサンプルの有効成分が20%であったことから、有効成分換算では、それぞれ0、1.0、3.0、6.0、10.0、20.0、30.0、40.0g/m塗布したことになる。同様に、ALCパネルから切出した100mm角の立方体ブロックの全6面に対して、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を有効成分換算のg/mにて同量となるよう塗布した。
そして、ALCの内部への撥水性・吸水性の評価について、100mm角立方体ブロックを用いた全面吸水率により評価した。全面吸水率の評価試験では、撥水剤塗布済みの100mm角立方体ブロックを、その上面が水面下20mmとなるように水中に浸漬して24時間放置し、水分吸収による重量増加をブロックの容積に等しい水の重量に対する百分率で換算した。全面吸水率は、15%以下であれば十分な撥水・防水性を有することが分かっているため、15%以下を適、15%を超える場合を不適と判断した。
また、ALCの表面の撥水性・吸水性の評価について、温度変化に対する耐久性を確認する評価試験を行った。即ち、撥水剤塗布後のALCパネルを恒温恒湿槽内で20℃(1時間)→昇温(3時間)→70℃(1時間)→冷却(7時間)、合計12時間、30サイクルを繰返した後、70℃で24時間乾燥して試験体とし、その試験体のALCパネルの表面に2mlの水滴を滴下し、水滴の濡れ色がパネルに無い場合を適、濡れ色が有る場合を不適と判定した。更に、湿潤時の耐久性を確認する評価試験として、ALCパネルを50℃の温水に8週間浸漬した後、70℃で24時間乾燥した試験体のALCパネルに2mlの水滴を表面に滴下し、同様に判定を行った。更に、紫外線に対する耐久性を確認する評価試験として、紫外線蛍光ランプをALCパネルに照射し、4時間照射、4時間消灯、合計8時間を45サイクル繰返した後、70℃で24時間乾燥した試験体のALCパネルに2mlの水滴を表面に滴下し、同様に判定を行った。
上記評価試験の結果を表1に示す。表1において、1段目の欄は温度変化に対する耐久性の判定を全面吸水率と濡れ色の有無で評価したものであり、双方ともに適の場合に適とし、それ以外を不適とした。2段目の欄は湿潤時の耐久性の判定を全面吸水率と濡れ色の有無で評価したものであり、双方ともに適の場合に適とし、それ以外を不適とした。3段目の欄は紫外線に対する耐久性の判定を濡れ色の有無で行い、その適・不適で判定している。4段目の欄に総合判定である。
Figure 2011157243
上記表1から明らかなように、表面撥水剤の塗布がない場合、又は有効成分換算で3.0g/m以下と少ない場合、内添するシリコーンオイルを1.0重量%未満とすると十分な撥水性および防水性の性能を長期的に得ることはできない。また、シリコーンオイルの添加がない場合は十分な耐久性能を得ることができず、又は内添するシリコーンオイルが全固体量の0.01重量%以下と少ない場合は、表面撥水剤の塗布を有効成分換算で20.0g/m以上とする場合を除いて、充分な耐久性能を得ることができない。そして、表面撥水剤及びシリコーンオイルが比較的少なくても十分な性能を得ることができるのは、内添するシリコーンオイルの添加量を0.02〜5重量%とし、且つ表面撥水剤の塗布量を有効成分換算で6.0〜40.0g/mとする場合であることが分かる。
なお、シリコーンオイルを内添する場合、その添加量を3.0重量%以上とすると、表面撥水剤の量の如何に拘わらず十分な性能を得ることができるが、前記添加量以上とすると、材料費を含めた製造コストが高くなるため、前記の好適な範囲内でも必ずしも実用的ではない場合がある。特に、シリコーンオイルの添加量を0.02重量%以上とし、且つ表面撥水剤の塗布量を有効成分換算で20.0g/m以上とする場合には、製造コストが高くなるだけでなく、撥水性及び防水性も高いレベルで飽和状態となり、実用上そこまでの添加量及び塗布量は必ずしも必要でない場合がある。そのような場合には、性能とコストとを勘案して、内添するシリコーンオイルの添加量を0.02〜0.2重量%の範囲とし、表面撥水剤の塗布量を有効成分換算で6.0〜10.0g/mの範囲内とするのが、より好ましい。
本発明による軽量気泡コンクリートの製造方法は、例えば建築物の壁材、屋根又は床材などとして使用される軽量気泡コンクリートの製造に利用することができる。

Claims (2)

  1. 粉末状の珪酸質原料及び石灰質原料とを主原料とし、ジメチルシロキサン又はその誘導体からなるシリコーンオイルが混合物中の全固形分に対して0.02〜5重量%の割合で添加されているスラリーを作成する工程と、
    前記スラリーを所定形状の成形体に成形する工程と、
    前記成形体を高温高圧にて水蒸気養生する工程と、
    前記水蒸気養生後の前記成形体の外表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を、その有効成分換算で6.0g/m〜40.0g/m以下の割合で塗布する工程と、
    を備えることを特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法。
  2. 粉末状の珪酸質原料及び石灰質原料とを主原料とし、ジメチルシロキサン又はその誘導体からなり且つ25℃での粘性が10000cs以下のシリコーンオイルが、混合物中の全固形分に対して0.02〜0.2重量%の割合で添加されているスラリーを作成する工程と、
    前記スラリーを所定形状の成形体に成形する工程と、
    前記成形体を高温高圧にて水蒸気養生する工程と、
    前記水蒸気養生後の前記成形体の外表面に、アルキルアルコキシシランを主成分とする撥水剤を、その有効成分換算で6.0g/m〜10.0g/m以下の割合で塗布する工程と、
    を備えることを特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法。
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KR101486651B1 (ko) * 2013-07-26 2015-01-29 (주) 에스와이씨 미네랄 하이드레이트 단열 소재 제조방법

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