JP2001171703A - 食品の包装方法 - Google Patents

食品の包装方法

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JP2001171703A
JP2001171703A JP35629899A JP35629899A JP2001171703A JP 2001171703 A JP2001171703 A JP 2001171703A JP 35629899 A JP35629899 A JP 35629899A JP 35629899 A JP35629899 A JP 35629899A JP 2001171703 A JP2001171703 A JP 2001171703A
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Mitsuhiro Harada
光弘 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素透過性、レトルト性、フレーバー性にす
ぐれた食品包装方法を提供する。 【解決手段】 結晶化したポリエステルからなる容器に
ポリエステル系のイージーピール用シール材を積層した
蓋材を使用しシールした半年経過後の容器内酸素濃度の
上昇率が3.0%以下の食品の包装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐熱性及び低臭気性
等の特性を要求される結晶化したポリエステルからなる
容器とイージーピール用シール材を積層した酸素透過性
の低い蓋材に関する食品の包装方法である。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート(PET)に代表される結晶性ポリエステル樹脂
は繊維を始めシート、フィルム用ポリマーとして広く使
用されている。また家庭用の電子レンジ、オーブンの広
範な普及により高温での使用に耐える食品用容器が使用
されている。現在、耐熱性食品用トレーとしては、結晶
化PET(以下C−PETと記す)が実用化されてい
る。
【0003】しかしながらC−PETによる容器は、酸
素透過性の特徴を有しているが、その蓋材との接着性に
実用化できる物が存在せず。常温流通容器としての使用
がされていなかった。
【0004】また常温流通容器としてはオレフィンとE
VOHを積層した容器とバリア性の高い蓋材との包装方
法が使用されているが、内層に使用されているオレフィ
ン樹脂による臭気が内部の食品に移行しフレーバー低下
が起こるという欠点を持っている。
【0005】内層を非晶性のポリエステル系の樹脂にす
れば、蓋材とのシール性は保ったまま上記の欠点は解消
されるが、耐熱性が低下し電子レンジ、オーブンでの使
用が出来なくなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはこのよう
な従来の問題点を解決しようとするものであり、そのた
めの方法として、C−PET容器とイージーピール用シ
ール材を積層した蓋材を使用する食品の包装方法を検討
した。常温流通が可能で、電子レンジ、オーブンでの使
用が可能で、保香性の良い食品の包装方法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、結晶化したポ
リエステルからなる容器に蓋材を使用してシールした容
器を用い包装する方法であって、容器内の6ヶ月経過後
の酸素濃度を3%以下となるように包装したことを特徴
とする食品の包装方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるC−PET容
器は、例えば、固有粘度 0.70dl/g以上のポリ
エチレンテレフタレート樹脂92〜98重量%とポリエ
チレン樹脂2〜8重量%からなる構造である。また、ア
セトアルデヒド含有量が50ppm以下、CT含有量が
5000ppm以下であることが好ましい。さらには、
JIS法K6734による測定での熱収縮率が2〜8%
であるポリエステル系シートによって成形され、容器の
結晶化度が10〜40%であることが好ましい。ポリエ
ステル容器の基材であるポリエステルとは、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)のホモポリマーはむろんのこと、テレフタル酸
の一部をイソフタル酸、アジピン酸、ジフェニルカルボ
ン酸、ジフェニルエーテルカルボン酸、セバシン酸、ナ
フタレンジカルボン酸等のごとき他の1種以上のジカル
ボン酸成分に置換し、エチレングリコール成分の一部を
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、プロピレングリコール、シクロ
ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール、ブチレ
ングルコール等のごとき他の1種以上のグリコール成分
で置換したPETやPENのコポリエステルを含む。
【0009】またこの容器のポリエステルには滑材が含
まれていてもよいが耐衝撃性の点から少ない方が好まし
く、好ましくは300ppm以下がよい。また、ポリマ
ーの本質的な性質を変えない範囲内で添加剤、紫外線吸
収剤、安定剤および顔料を加えることが出来る。
【0010】本発明に用いられるC−PET容器は、例
えば、固有粘度 0.70dl/g以上のポリエチレン
テレフタレート樹脂92〜98重量%とポリエチレン樹
脂2〜8重量%からなる構造である。また、アセトアル
デヒド含有量が50ppm以下、CT含有量が5000
ppm以下であることが好ましい。さらには、JIS法
K6734による測定での熱収縮率が2〜8%であるポ
リエステル系シートによって成形され、容器の結晶化度
が10〜40%であることが好ましい。
【0011】本発明に用いられる、C−PET容器のP
ETの固有粘度は、得られたシートの機械的強度及び容
器成形時のシート予熱工程でのシートの垂れ下がりによ
る操業不良発生防止のため、IVが0.70以上、好ま
しくは0.80以上である。ポリオレフィン(PO)は
PETの結晶化促進作用とPOの有する耐衝撃性への効
果から2〜8重量%、好ましくは3〜6重量%であり、
2重量%より少ないと結晶化促進と耐衝撃性への効果が
著しく低下し、8重量%より多いとPE特有の異臭が発
生し食品用の容器に供しえなくなる。
【0012】POとしては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、及びこれら各種変性品が挙げられるが、ポリエチ
レン(PE)が好ましい。ポリエチレンとしては高密度
PE、低密度PE等挙げられるが特に低密度PEが好ま
しい。
【0013】本発明に用いられる容器本体のAA含有量
は、50ppm以下、好ましくは30ppm以下、さら
に好ましくは20ppm以下、最も好ましくは15pp
m以下であり、50ppm以上であると、保香性が著し
く低下する。CTの含有量は、5000ppm以下、好
ましくは3500ppm以下さらに好ましくは3000
ppm以下であり、5000ppm以上であると、保香
性・食味が著しく低下する。
【0014】容器本体のAAの含有量を50ppm以下
にする方法としては、まず、AAの含有量の低い樹脂を
用いてシート成型を行い、このシートを用いて容器を成
形する。原料樹脂のAAの含有量としては、40ppm
以下が好ましく、より好ましくは30ppm以下、さら
に好ましくは20ppm以下、最も好ましくは10pp
m以下である。また、シート制作時の熱によるAAの増
加を低くするために樹脂の酸価は10当量/トン以上で
あることが好ましく、より好ましくは15当量/トン、
さらに好ましくは20当量/トン、特に好ましくは25
当量/トンである。また、シート作製時に押し出し温度
温度を下げ、滞留時間を短縮することにより、成型時の
AA増加量を防ぐことも重要である。
【0015】容器本体のCTの含有量を5000ppm
以下にする方法としては、 CT含有量の低い樹脂を用
いてシートを成形行い、このシートを用いて容器を成形
する。使用する樹脂のCT含有量としては、好ましくは
5000ppm以下、より好ましくは4000ppm以
下、さらに好ましくは3000ppm以下である。ま
た、シート成型時に重縮合触媒によりCTが発生するた
め、重縮合触媒を少なくする、重縮合触媒を失活させ
る、といった方法により製造された樹脂を用いることも
好ましい。また、シート作製時に押し出し温度温度を下
げ、滞留時間を短縮することにより、成型時のCT増加
量を防ぐことも重要である。
【0016】更に、容器の成形に用いられるポリエステ
ル系シートの熱収縮率は2〜8%、好ましくは3〜6%
であり、2%より少ないと容器成形時のシート予熱工程
でのシートの垂れ下がりが発生し操業性が著しく悪化
し、8%より大きいと容器成形時に型決まりが悪くなり
満足な容器の形状が得られない。熱収縮率を2〜8%に
する方法としては、シート製造時にタッチロールとチル
ロールの圧力、押し出し機からの樹脂吐出量とシートの
巻き取りスピードを調節することにより熱収縮率を調整
することができる。
【0017】また、本発明に用いられる容器などの結晶
化度は10〜40%であり、好ましくは20〜35%で
ある。結晶化度が10%より少ないと容器の十分な耐熱
性が得られず、40%より大きいと過結晶化状態となり
耐衝撃性が著しく低下してしまう。成型時において、結
晶化度が上記範囲に入るよう、成形条件を調整する必要
がある。
【0018】本発明に用いられる容器には、必要によ
り、本発明の効果を損なわない範囲で少量の他の重合体
あるいは添加が混合されてもよい。これらの重合体ある
いは添加剤としては例えば、ポリアミド、PE以外のポ
リオレフィン、その他ポリテステル等、二酸化チタン、
酸化アルミナ等の艶消し剤やリン酸、亜リン酸及びそれ
らのエステル等の安定剤や抗酸化剤、抗菌剤、紫外線吸
収剤、蛍光増白剤あるいは顔料、染料等があげられる。
【0019】加工された容器は、内容物を充填後蓋材に
より密封される。蓋材としては特に限定されるものでは
ないが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド等
のプラスチックシートやフィルム、アルミ箔等の金属
箔、紙、及びこれらの積層体が挙げらる。この中でも、
2軸延伸PETフイルム、未延伸ナイロンフイルム、蒸
着フイルムなどの酸素透過性が低い物が好ましい。
【0020】密封方法としては、ヒートシールによる方
法が好ましい。ヒートシール材料としてはC−PETへ
の接着性の面から、ポリエステル系のヒートシール剤が
好ましい。また、容器を容易に開封できるように、ヒー
トシール剤はイージーピール性であることが好ましい。
【0021】ポリエステル系ヒートシール剤のベースポ
リマーとして用いられるポリエステル樹脂の多価カルボ
ン酸としてはテレフタル酸40モル%以上、グリコール
成分としてブタンジオール80モル%以上であることが
望ましい。テレフタル酸が40モル%より少なく、ブタ
ンジオール80モル%よりも少ないと融点が下がりレト
ルト性が悪くなる。また、結晶化速度が下がり製膜時の
フィルム巻取りの際、ブロッキングが発生する。本発明
のイージーピールシール材に用いる結晶性ポリエステル
として上記の範囲内であれば他の成分も共重合すること
ができる。その際の多価カルボン酸成分としてはイソフ
タル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コ
ハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカ
ン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリ
メリット酸等の公知のものが使用できる。また、ジオー
ル成分としてはエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ペンタン
ジオール、3-メチルペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、ノナンジオール、シクロヘキサンジメタノール、
トリメチロールプロパン等が使用できる。
【0022】ヒートシール強度を適度に調節してイージ
ーピール性を良好にするために、主成分の結晶性ポリエ
ステル以外にポリオレフィン系樹脂を含有させることが
できる。ポリオレフィン系樹脂をブレンドする場合、3
〜20重量%、望ましくは8〜20重量%である。上記
範囲内でポリオレフィン系樹脂を含有させることで、1
〜2kgf/15mmの剥離強度を有するイージーピー
ル性を達成することが可能となる。実際に手で剥離を行
う時、特に優れたイージーピール性、即ち、良好な剥離
感を得るためにはポリオレフィン系樹脂を3重量%以上
ブレンドすることが好ましい。しかしブレンド量が20
重量%を越える場合は、シール強度が弱くなる傾向にあ
り、さらにはフレーバー性に劣るため、樹脂臭や容器の
内容物成分の吸着といった問題が生じる。添加するポリ
オレフィン系樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、アイオノマー、エチレンプロピレン共
重合体、エチレンブテン共重合体、プロピレンブテン共
重合体等が使用できる。
【0023】ポリエステル系ヒートシール剤のベースポ
リマーとして用いられるポリエステル樹脂のガラス転移
温度は0℃以下、望ましくは−5℃以下である。ガラス
転移温度が0℃を越えると、結晶性ポリエステルの結晶
化時の体積収縮が大きく、結晶化ポリエチレンテレフタ
レートへの接着性は著しく低下する。
【0024】ポリエステル系ヒートシール剤のベースポ
リマーとして用いられるポリエステル樹脂の融点は12
0〜200℃であり、120〜180℃であることが好
ましい。融点が120℃未満であるとレトルト時に接着
層の白化や変形が起こり外観が悪くなると共にシール強
度が著しく低下し、200℃を越えるとシール温度を高
くする必要が生じ、C―PETが軟化して変形するため
に外観不良になる。結晶性ポリエステルの還元粘度(η
sp/c)はフィルム成形性の点から通常0.5〜2.
0程度であるのが好ましい。
【0025】ポリエステル系ヒートシール剤のベースポ
リマーとして用いられるポリエステル樹脂にポリエーテ
ルグリコールを5〜60重量%共重合させると良好なイ
ージーピール性が得られる。ポリエーテルグリコールが
5重量%よりも少ないと接着力の高い傾向にあり、また
60重量%を越えると接着性が悪くなると共に分解する
ポリエーテルグリコールの量が増加し、臭気を発生す
る。よってフレーバー性に劣る。またこの時のポリエー
テルグリコールはポリテトラメチレングリコールが望ま
しい。これを用いることによりイージーピールシール剤
として適した分子量まで上げることができ、良好なイー
ジーピール性が得られる。
【0026】さらには、ヒートシール剤に比表面積40
0m2/g以上のシリカを0.1〜5重量%添加すると
良好なフレーバー性が得られる。比表面積が400m2
/gよりも小さいシリカを用いるとフレーバー性が悪く
なる。また添加量が0.1重量%よりも少ないとフレー
バー性が悪くなる。また5重量%よりも多くなると接着
性が低下する。よって上記のような条件であることが望
ましい。
【0027】またヒートシール剤に必要に応じて種々の
添加剤を添加することが出来る。例えば、スリップ剤と
してはシリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等、帯
電防止剤としてステアリン酸モノグリセライド、ソルビ
タン酸ポリオキシエチレン等である。また、その特性を
大きく変えない範囲でポリオレフィン系樹脂、ポリアミ
ド、ポリカーボネートなどを一部含有することができ
る。
【0028】ヒートシール剤は、基材上に直接溶融押し
出しして積層体とすることもできるし、ヒートシール剤
に用いられる結晶性ポリエステルをフィルムに前もって
製膜した後、別の適当な公知の接着剤を用いて上記の基
材に積層する事もできる。
【0029】ヒートシール剤の厚みは用途により任意に
定めることができるが、通常3〜50μm程度である。
また蓋材の厚みも用途により任意に定めることができる
が、通常20〜150μm程度である。
【0030】本発明の包装方法では、包装後6ヶ月経過
後の容器内の酸素濃度が3%以下であることが必要であ
る。包装後6ヶ月経過後の容器内の酸素濃度を3%以下
にすることにより、長期間内容物が劣化することなく新
鮮な状態を保つことができる。包装後6ヶ月経過後の容
器内の酸素濃度は好ましくは2.5%以下、さらに好ま
しくは2%以下である。
【0031】包装後6ヶ月経過後の容器内の酸素濃度を
3%以下にする方法としては、まず、包装時の容器内の
酸素濃度は3%以下にする。さらに好ましくは2%以下
である。さらに、容器の厚み、蓋に低酸素透過性の基材
を用いることが挙げられる。このような方法をとること
によって、酸素吸収剤、等を用いることなく、長期間容
器内を低酸素状態にすることができる。
【0032】本発明の包装方法は耐熱性のC−PET容
器を用いているため、この容器自身の低臭気性・抽出物
の少なさ、低酸素透過性の効果、蓋材としてC−PET
に対して高い接着性を持つシール剤を用いること、さら
にはシール剤自身の低臭気性・抽出物の少なさの効果、
蓋の基材の低酸素透過性の効果、が相まって、内容物の
味、香り等を長期間にわたって維持し、さらには容器の
ままオーブン、電子レンジ等を用いて加熱、調理可能で
あり、また、イージーシール性を持たせたシール剤を用
いた場合には、手によって容易に開封することができ
る。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を更
に詳述するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。主な物性値の測定法は次の通りである。 (1) IV フェノール/テトラクロロエタン=60/40(重量
比)の混合溶媒を用いて温度30℃にて測定した。
【0034】(2)AA含有量 容器の底部分を粉砕した試料/蒸留水=1g/2mlを
窒素置換したガラスアンプルに入れて上部を溶封し、1
60℃で2時間抽出処理を行い、冷却後抽出液中のAA
量を高感度ガスクロマトグラフィーで測定し濃度をpp
mで表示した。
【0035】(3)CT含有量 容器の底部分を粉砕した試料をヘキサフルオロイソプロ
パノール/クロロホルム混合液に溶解し、さらにクロロ
ホルムを加えて希釈する。これにメタノールを加えてポ
リマーを沈殿させた後濾過する。濾液を蒸発乾固し、ジ
メチルホルムアミドで定容とし、液体クロマトグラフ
(HPLC)によりエチレンテレフタレート単位から構
成される環状3量体を定量した。
【0036】(4)酸価(AV) 容器の底部分を粉砕した試料約0.5gをベンジルアル
コール20mlに溶解し、クロロホルムを加え希釈す
る。1/50規定水酸化カリウム水溶液で、滴定法によ
りAVを求めた。指示薬としてフェノールレッドを用い
た。 (5) 衝撃強度 −10℃に調整した容器切り出し片を、デュポン式落錘
衝撃試験を用いて76gのおもりを高さ75cm及び1
25cmから落錘させた時の試験個数15個に対する割
れた個数にて測定した。
【0037】(5)熱収縮率 JIS法K6734によって測定した。
【0038】(6) 容器内酸素濃度 飯島電気工業株式会社製食品用微量酸素分析計(RO−
102−SDP)を使用して測定した。 (7)レトルト性 容器と蓋材をヒートシールした後、レトルト処理(沸騰
水中に30分間浸けた)して適応性を評価した。内容物
のもれが認められたものを×、異常のなかったものを○
とした。 (8)フレーバー性 1ヶ月間40℃の室内に放置した後レトルト処理を行
い、その後の内容物の水に対してフレーバー性を評価し
た。熱処理後の容器内の水を10人のパネラーにより臭
い、味を調べ、異常ありとしたパネラーが、なしの場合
を◎、1又は2人の場合を○、3〜5人の場合を△、6
人以上の場合を×とした。(9)接着強度ヒートシール
した部分を切り出し、東洋ボールドウィン製RTM10
0を用いて引っ張り試験を行い、300mm/minの
引っ張り速度でT型剥離接着力を測定した。
【0039】PETシートの製造 使用したPET及び、PE樹脂は次の通りである。 PET 東洋紡績社製のPET樹脂を使用した 樹脂特性は以下の通りである。 IV=1.00g/dl AA=2.2ppm CT=3040ppm AV=27当量/トン
【0040】PE 三井石油化学工業社製ウルトゼックス 3010F(低
密度PE樹脂)を使用した。
【0041】上記の各樹脂を用いて、自家製シーティン
グ機にて0.5mm厚みのPE含有量5重量%のシート
を得た。得られたシートの特性は以下の通りである。 IV=0.85g/dl AA=6.0ppm CT=4000ppm AV=28当量/トン
【0042】PEN(ポリエチレンナフタレート)シー
トの製造 使用したPET樹脂は次の通りである。なおPE樹脂は
PETと同じものを用いた。 PEN 東洋紡績社製のPET樹脂を使用した 樹脂特性は以下の通りである。 IV=0.58g/dl AA=4.2ppm AV=23当量/トン
【0043】上記の各樹脂を用いて、自家製シーティン
グ機にて0.5mm厚みのPE含有量5重量%のシート
を得た。得られたシートの特性は以下の通りである。 IV=0.54g/dl AA=6.3ppm AV=25当量/トン
【0044】容器の製造 次にこのシートを用いて、三和興業社製真空圧空成形機
TVP−33型にて満注容量320ccのトレー容器を
得た。尚、シート成形時のバレル温度条件は全て290
℃設定、容器成形時のシート予熱条件は全てヒーター出
力90%設定、容器成形時の金型温度条件は全て180
℃設定、容器成形時の加熱時間は全て10.5sec設
定で行った。
【0045】蓋材の製造 厚さ50μmの二軸延伸PETフィルムにポリエステル
樹脂(テレフタル酸/イソフタル酸//ブタンジオール
/ポリテトラメチレングリコール(65/36//83
/17モル比))95部、ポリプロピレン5部ヒートシ
ール剤を5μm積層し、蓋材(a)とした。また、上記
ヒートシール剤にシリカ1部を加えたものを用い蓋材
(b)とした。
【0046】実施例1 結晶性PET容器と蓋材(a)を使用し水200mlを
入れ、容器内部を窒素置換しヒートシーラーにて、温度
140℃、圧力2kgf/cm2、時間2秒で張り合わ
せた。直後の容器内の酸素濃度は0.2%であった。 実施例2 実施例1で結晶性PET容器の代わりに結晶性PEN容
器を使用した以外は実施例1と同様にした。 実施例3 蓋材(b)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結
果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明のポリエステル系シート成形品を
用いた包装方法は優れた保香性・食味維持性を示してい
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化したポリエステルからなる容器に
    蓋材を使用してシールした容器を用い包装する方法であ
    って、容器内の包装後6ヶ月経過後の酸素濃度が3%以
    下であることを特徴とする食品の包装方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172410A (ja) * 1999-12-15 2001-06-26 Toyobo Co Ltd ポリエステル系シート及びそれを用いた成形品

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03269054A (ja) * 1990-03-17 1991-11-29 Ueno Hiroshi 耐熱性ポリエステル容器

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