JP2001170480A - 炭酸ガス吸収材、炭酸ガス吸収材の製造方法および燃焼装置 - Google Patents

炭酸ガス吸収材、炭酸ガス吸収材の製造方法および燃焼装置

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JP2001170480A
JP2001170480A JP35895699A JP35895699A JP2001170480A JP 2001170480 A JP2001170480 A JP 2001170480A JP 35895699 A JP35895699 A JP 35895699A JP 35895699 A JP35895699 A JP 35895699A JP 2001170480 A JP2001170480 A JP 2001170480A
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lithium silicate
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lithium
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Sawako Yoshikawa
佐和子 吉川
Masanori Kato
雅礼 加藤
Kazuaki Nakagawa
和明 中川
Toshiyuki Ohashi
俊之 大橋
Kenji Koshizaki
健司 越崎
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Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温の炭酸ガスを吸収し、低濃度での炭酸ガ
ス吸収能が高く、軽量の炭酸ガス吸収材の提供。 【解決手段】 リチウムシリケートにアルカリ炭酸塩を
添加し、共晶塩を作り液相化しやすくすることで、速や
かにリチウムと炭酸ガスの反応を生じさせ、吸収すべき
炭酸ガスを広い濃度範囲にわたって吸収能を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭酸ガス吸収材、
炭酸ガス吸収材の製造方法および燃焼装置に係り、特
に、自動車から発生する排気ガスなど、高温ガス中の炭
酸ガスを回収するのに好適な炭酸ガス吸収材、炭酸ガス
吸収材の製造方法および炭酸ガス吸収材を搭載した燃焼
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発動機等の炭化水素を主成分とする燃料
を燃焼させる燃焼装置から排出される炭酸ガスは、回収
に適した場所である排気ガス放出部においてその温度が
300℃以上の高温であることが多い。
【0003】一方、従来から知られる炭酸ガスの分離方
法としては、酢酸セルロースを用いる方法、アルカノー
ルアミン系溶媒による化学吸収法等が挙げられる。しか
しながら、前述した分離方法はいずれも導入ガス温度を
200℃以下に押さえる必要がある。したがって、高温
度でのリサイクルを要する排気ガスに対しては一旦、熱
交換器等により200℃以下に排気ガスを冷却する必要
があり、結果的に炭酸ガス分離のためのエネルギー消費
量が多くなるという問題があった。
【0004】このような炭酸ガス分離方法に対して、リ
チウムジルコネートからなる炭酸ガス吸収材の研究が進
められており、このリチウムジルコネートは約500℃
を超える温度域で炭酸ガス吸収能を発揮する。
【0005】しかしながら、リチウムジルコネートは炭
酸ガス吸収特性が必ずしも全ての範囲の炭酸ガス濃度、
とくに低濃度において十分ではなかった。また、リチウ
ムジルコネートは、その重量が大きい、すなわち単位重
量あたりの炭酸ガス吸収量が少ないために、自動車のエ
ンジンなど移動を伴う燃焼装置に搭載するのには適して
いないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、リチ
ウム化ジルコネートは約500℃を超える温度域で作用
するという特性があるものの、低濃度の炭酸ガスの吸収
能が充分ではなく、またその重量が大きいために、移動
を伴う燃焼装置には適していなかった。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みて為され
たもので有り、軽量であり、かつ高温域で低濃度の炭酸
ガスを効率よく回収できる炭酸ガス吸収材、炭酸ガス吸
収材の製造方法および前記炭酸ガス吸収材を搭載した燃
焼装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の炭酸ガス吸収材
は、リチウムシリケートおよびアルカリ炭酸塩とからな
ることを特徴とする。
【0009】本発明者らは鋭意研究の結果、従来のリチ
ウムジルコネートに比べて軽量のリチウムシリケート
が、炭酸ガスを吸収する材料であることを確認した。ま
た、このリチウムシリケートにアルカリ炭酸塩を添加す
ることで炭酸ガス吸収能が向上し、低濃度の炭酸ガスを
効率よく吸収できることを見出した。
【0010】前記リチウムシリケートは、一般にLix
Siyz (ただしx+4y−2z=0)で示され、とり
わけLi4SiO4であることが望ましい。Li4SiO4
は、下記化学式(1)で示すように、1molのLi4
SiO4で2molの炭酸ガスを吸収できるために、特
にその吸収効率を高めることができる。
【0011】 Li4SiO4+2CO2→2Li2CO3+SiO2 (1) 前記アルカリ炭酸塩の添加量は、リチウムシリケートに
対して5〜40mol%とすることが好ましい。
【0012】前記炭酸ガス吸収材は、リチウムシリケー
ト粉末とアルカリ炭酸塩粉末とからなる粉状体として使
用することもできるし、これらの粉末を圧縮成形した成
形体として使用することもできる。
【0013】また、前記アルカリ炭酸塩として例えば炭
酸カリウムを用いることができる。
【0014】本発明の炭酸ガス吸収剤の製造方法は、リ
チウムシリケート粉末を作製する工程と、前記リチウム
シリケート粉末に、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムか
ら選ばれる少なくとも一種からなるアルカリ炭酸塩粉末
を添加する工程とを具備することを特徴とする。
【0015】リチウムシリケートは、炭酸リチウム粉末
と二酸化酸化ケイ素粉末とを加熱合成することで得られ
るが、この加熱合成時に本発明に係るアルカリ炭酸塩を
添加し、炭酸リチウム粉末、アルカリ炭酸塩粉末および
二酸化珪素粉末とからなる混合粉末を同時に加熱する
と、混合粉末の融点が低下し、リチウムシリケートとア
ルカリ炭酸塩との組成比が所望の組成比からずれてしま
う恐れがある。
【0016】そのため、本発明の炭酸ガス吸収剤の製造
方法のように、リチウムシリケートを作成した後に、ア
ルカリ炭酸塩を添加することが望ましい。
【0017】本発明の燃焼装置は、燃料供給路および排
出路を有する燃焼室を有し、前記排出路に、リチウムシ
リケートと、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムから選
ばれる少なくとも一種のアルカリ炭酸塩とからなる炭酸
ガス吸収剤を配置したことを特徴とする。
【0018】このような燃焼装置によれば、燃焼室から
排出される炭酸ガスを吸収し、排気ガス中の炭酸ガスを
低減することができる。特に、自動車エンジンなどの燃
焼装置においては、使用状況に応じて排気ガス中の炭酸
ガス量が異なるために、高濃度から低濃度まで炭酸ガス
を吸収できる、リチウムシリケートとアルカリ炭酸塩と
からなる炭酸ガス吸収材を使用することが有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。
本発明に係るリチウムシリケートは、通常一般式Lix
Siyz (ただしx+4y−2z=0)で示され、例え
ばLi4SiO4、Li2SiO3などを用いることができ
る。
【0020】このリチウムシリケートは次式(2)に示
すように通常約200〜700℃の温度範囲において、
炭酸ガスと反応してリチウム炭酸塩を生成する。 LixSiyz +x/2CO2→x/2Li2CO3+ySiO2 (2) また、700℃以上に加熱することにより式(2)の逆
反応の式(3)が起こり、炭酸ガスを放出する。 x/2Li2CO3+ySiO2→LixSiyz +x/2CO2(3) なお、前述の反応温度は、リチウムシリケートの組成
比、あるいは炭酸ガスの分圧によって多少の変化が生じ
る。
【0021】また、リチウムシリケートは、リチウムジ
ルコネートに比べ単位重量あたりの炭酸ガス吸収量が多
い点で優れている。理論値としては1molの炭酸ガス
を吸収するのにLi2ZrO31mol(153g)が必
要なのに対し、Li4SiO4では0.5mol(60
g)、Li2SiO3では1mol(90g)で吸収する
ことができ、ジルコニウムに対し、半分、あるいは1/
3の軽量である。さらに、化学式(2)などで示される
式中、xの値をより大きくすることで、リチウムシリケ
ート1molあたりの炭酸ガス吸収量を多くすることが
でき、炭酸ガス吸収剤の炭酸ガス吸収効率を向上させる
ことが可能となる。具体的には、xの値を4以上とする
ことが好ましい。
【0022】リチウムシリケートは上述したように軽量
であるために、自動車のエンジン(燃焼装置)から排出
される排気ガス中の炭酸ガスを吸収するための炭酸ガス
吸収剤として用いるなど、移動を伴う燃焼装置に搭載す
るのに好適である。
【0023】このリチウムシリケートに、さらにアルカ
リ炭酸塩、例えば炭酸カリウムをリチウムシリケートに
対して5〜40mol%添加した材料が、高温で作用す
る軽量化炭酸ガス吸収材の炭酸ガスの吸収特性を著しく
促進し、低濃度の雰囲気における炭酸ガス吸収能が高い
ことを見出し、本発明の炭酸ガス吸収材を発明するに至
った。
【0024】リチウムシリケートは、アルカリ炭酸塩を
添加することによって、炭酸ガスの吸収により生じた炭
酸リチウムとアルカリ炭酸塩が共晶塩を形成し、材料の
融点が低下する。その結果、単体では730℃程度で液
相化するリチウムシリケートが、アルカリ炭酸塩を添加
することで500℃で程度で液相化し、リチウムが移動
しやすくなる。そのため、リチウムと炭酸ガスとの反応
が速やかに行われ、ひいては炭酸ガスの吸収特性、ある
いは低温での吸収能を向上させるものと考えられる。
【0025】本発明に係るアルカリ炭酸塩としては、例
えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどを使用すること
ができる。
【0026】アルカリ炭酸塩のリチウムシリケートに対
する添加量は、5〜40mol%の範囲内にすることが
好ましい。アルカリ炭酸塩の添加量が5mol%未満で
あると、炭酸ガス吸収剤を十分に液相化することが困難
となり、前述したアルカリ炭酸塩を添加することによる
効果を十分に得ることができなくなる恐れがある。ま
た、アルカリ炭酸塩の添加量が40mol%を超えると
リチウムシリケートの炭酸ガスの吸収反応の促進効果は
飽和し、炭酸ガス吸収材全体の量に対するリチウムシリ
ケートの含有率が減少するため、炭酸ガス吸収剤の単位
体積あたりの炭酸ガス吸収量や、炭酸ガス吸収速度を低
下させる恐れがある。
【0027】また、リチウムシリケート粉末、あるいは
アルカリ炭酸塩粉末の粒径は、平均粒径で0.1〜10
μmの範囲内にすることが好ましい。粒径が小さすぎる
と粉末が凝集する恐れがある。リチウムシリケートの粒
径が10μmを超えると炭酸ガスとの接触面積が少なく
なり、炭酸ガスの吸収速度が低下する恐れがある。また
アルカリ炭酸塩粉末の粒径が10μmを超えると、共晶
塩を形成するのに時間がかかるために、炭酸ガスの吸収
速度が低下する恐れがある。
【0028】さらに、共晶塩を形成しやすくするため
に、アルカリ炭酸塩は、リチウムシリケート中に均一に
分散していることが望ましい。
【0029】また、リチウムシリケートとアルカリ炭酸
塩とからなる炭酸ガス吸収材の形状は特に限定されるも
のではない。例えば、リチウムシリケート粉末とアルカ
リ炭酸塩粉末とからなる混合粉末であっても構わない
し、この混合粉末を圧縮するなどして成形体としたもの
でも構わない。ただし、成形体として使用する場合は、
炭酸ガスとの接触面積が低減しないように、多孔質体と
するなど、炭酸ガスが成形体内部を通過できるようにす
ることが望ましい。
【0030】次に、本発明に関わる炭酸ガス吸収材の製
造方法を詳細に説明する。
【0031】リチウムシリケートは、二酸化珪素と炭酸
リチウムとを700〜ら1200℃程度に加熱し、前記
化学式(3)で示す反応によって合成することができ
る。
【0032】例えばLi4SiO4を合成する場合、炭酸
リチウムと二酸化珪素との混合比(Li2CO3: Si
2)は、理論値としてはモル比で2:1であるが、炭酸
リチウムを過剰に混合することが好ましい。これは炭酸
リチウムの偏在により未反応の二酸化珪素が残存するの
を防ぐためである。具体的には、炭酸リチウムに対する
二酸化珪素の混合比(Li2CO3: SiO2)をモル比
で2〜2.4:1の範囲に設定することが望ましい。
【0033】このような混合比の炭酸リチウム粉末と二
酸化珪素粉末の混合粉末を加熱することでリチウムシリ
ケートを合成することができる。
【0034】混合粉末は、例えば、炭酸リチウム粉末と
二酸化珪素粉末をメノウ乳鉢等で、0.1〜1時間混合
し、平均粒径0.1〜10μm程度の粉末にすればよ
い。
【0035】得られた混合粉末を例えばアルミナるつぼ
等の加熱容器に入れ、大気中、箱型電気炉等で0.5〜
40時間熱処理することでリチウムシリケートを合成で
きる。その後再びメノウ乳鉢等を用いて粉砕し、リチウ
ムシリケート粉末の平均粒径を0.1〜10μm程度の
粉末にすればよい。なお、加熱により合成された前記リ
チウムシリケート粉末の粉砕は、後述するアルカリ炭酸
との混合時に行うことで、リチウムシリケートの平均粒
径を調整してもよい。
【0036】続いてこのリチウムシリケート粉末および
アルカリ炭酸塩、例えば炭酸カリウム粉末を炭酸カリウ
ムがリチウムシリケートに対して5〜40mol%にな
るように秤量し、メノウ乳鉢等で0.1〜1時間混合す
ることにより炭酸ガス吸収材を作製する。
【0037】ここで上述した作成方法と異なり、アルカ
リ炭酸塩の粉末を焼成の前に添加する、すなわち炭酸リ
チウム粉末と二酸化珪素粉末と共に混合してから焼成を
行うと、リチウムシリケートの場合、アルカリ炭酸塩を
添加したことによる混合粉末の融点の低下が生じ、リチ
ウムシリケートと、添加するアルカリ炭酸塩との組成が
ずれてしまい、正味のリチウムシリケートの量が少なく
なることが考えられる。この場合、炭酸ガス吸収反応に
関与するリチウムシリケートの量が減ると炭酸ガス吸収
能が低下すると考えられるので、本発明ではリチウムシ
リケート作製後にアルカリ炭酸塩を添加するのがよい。
【0038】このようにして炭酸ガス吸収材を作成する
ことができる。この炭酸ガス吸収材は、前述したように
軽量で、低濃度の炭酸ガスにおいても炭酸ガス吸収能が
高いために、自動車などの移動を伴う機器の動力源であ
る燃焼装置から排出される炭酸ガスを回収する材料とし
て好適である。
【0039】ここで、図1に本発明の炭酸ガス吸収材を
搭載した燃焼装置の一例を示す。
【0040】燃焼室1には、燃焼室1に炭化水素系の燃
料を供給する燃料供給路2および、燃焼室1で生じた燃
焼ガスを排出する排出路3と、燃料供給路2から導入さ
れたガソリンなどの炭化水素系燃料を燃焼させるための
点火手段7と、燃焼室1内の内圧に応じて駆動するピス
トン4が設けられている。燃料供給路2および燃焼ガス
排出路3には、燃料を供給するタイミング、燃焼ガスを
排出するタイミングが制御された弁5が配置されてお
り、燃料供給、燃料の燃焼、燃焼ガスの排出の工程を繰
返すことで、燃焼室1内の内圧を変化させて、ピストン
4を矢印方向に駆動する。
【0041】図1においては、本発明の炭酸ガス吸収材
を粉末状態で通気性容器に詰めた炭酸ガス吸収体6を燃
焼ガス排出路3内に配置しており、この炭酸ガス吸収体
により、燃焼ガス中の炭酸ガスを吸収、トラップするこ
とで、放出される燃焼ガス中の炭酸ガス濃度を低減する
ことができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を参照して詳細に説明する。
【0043】(実施例1)平均粒径1μmの炭酸リチウ
ム粉末と平均粒径0.8μmの二酸化珪素粉末をモル比
で2:1となるように秤量し、メノウ乳鉢にて10分間
乾式混合した。得られた混合粉末を箱型電気炉にて、大
気中1000℃で8時間熱処理し、平均粒径3μmのリ
チウムシリケート(Li4SiO4)粉末を得た。続いてこ
のリチウムシリケート粉末と平均粒径0.5μmの炭酸
カリウム粉末をモル比で1:0.05となるように秤量
し、メノウ乳鉢にて10分間乾式混合し、平均粒径3μ
mの混合粉末からなるリチウムシリケート系炭酸ガス吸
収材を作製した。
【0044】(実施例2)リチウムシリケート粉末と炭酸
カリウム粉末の混合比をモル比で1:0.1とした以外
は、実施例1と同様の方法で炭酸ガス吸収材を作製し
た。
【0045】(実施例3)リチウムシリケート粉末と炭酸
カリウム粉末の混合比をモル比で1:0.2とした以外
は、実施例1と同様の方法で炭酸ガス吸収材を作製し
た。
【0046】(実施例4)リチウムシリケート粉末と炭酸
カリウム粉末の混合比をモル比で1:0.3とした以外
は、実施例1と同様の方法で炭酸ガス吸収材を作製し
た。
【0047】(実施例5)リチウムシリケート粉末と炭酸
カリウム粉末の混合比をモル比で1:0.4とした以外
は、実施例1と同様の方法で炭酸ガス吸収材を作製し
た。
【0048】(実施例6)リチウムシリケート粉末と添加
するアルカリ炭酸塩を炭酸ナトリウム粉末とした以外
は、実施例1と同様の方法で炭酸ガス吸収材を作製し
た。
【0049】(実施例7)平均粒径1μmの炭酸リチウ
ム粉末と平均粒径0.8μmの二酸化珪素粉末と炭酸カ
リウム粉末をモル比で2:1:0.2となるように秤量
し、メノウ乳鉢にて10分間乾式混合した。得られた混
合粉末を箱型電気炉にて、大気中1000℃で8時間熱
処理し、炭酸カリウム添加リチウムシリケート(Li4
iO4)粉末を得た。
【0050】(比較例1)平均粒径1μmの炭酸リチウム
粉末と平均粒径0.8μmの二酸化珪素粉末をモル比で
2:1となるように秤量し、メノウ乳鉢にて10分間乾
式混合した。得られた混合粉末を箱型電気炉にて、大気
中1000℃で8時間熱処理し、リチウムシリケート
(Li4SiO4)粉末を得た。
【0051】(比較例2)平均粒径1μmの炭酸リチウ
ム粉末と平均粒径0.8μmの二酸化ジルコニウム粉末
をモル比で2:1となるように秤量し、メノウ乳鉢にて
10分間乾式混合した。得られた混合粉末を箱型電気炉
にて、大気中1000℃で8時間熱処理し、平均粒径3
μmのリチウムジルコネート(Li2ZrO3)粉末を得
た。続いてこのリチウムジルコネート粉末をメノウ乳鉢
に粉砕し、平均粒径を3μmのリチウムジルコネートか
らなる炭酸ガス吸収材を作成した。
【0052】(比較例3)比較例2と同様にして、熱処
理して得られたリチウムジルコネート粉末と平均粒径
0.5μmの炭酸カリウム粉末をモル比で1:0.2と
なるように秤量し、メノウ乳鉢にて10分間乾式混合
し、平均粒径3μmの混合粉末からなるリチウムジルコ
ネート系炭酸ガス吸収材を作成した。
【0053】得られた実施例1〜7および比較例1〜3
の炭酸ガス吸収材について、空気80%、炭酸ガス20
%の混合ガスを300ml/minの条件で流通させな
がら、500℃で3時間保持し、その間の吸収材の重量
増加量を熱重量分析により求め、この値から重量増加率
(重量変化を測定前の重量で除した値から求めた%表示)
を測定した。その結果を下記表1に示す。
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜6で得られたアル
カリ炭酸塩を含む炭酸ガス吸収材は、比較例1のアルカ
リ炭酸塩を含まない炭酸ガス吸収材に比べ、大幅に重量
増加しており、多量の炭酸ガスを吸収していることが分
かる。
【0054】同じ原料組成である実施例3と実施例7を
比較すると、実施例3で得られた炭酸ガス吸収材の炭酸
ガス吸収能が高いことが分かる。これは、実施例7では
炭酸リチウム、炭酸カリウムおよび二酸化珪素を同時に
加熱したために、得られた炭酸ガス吸収材中のリチウム
シリケートの比率が低下したためと思われる。
【0055】また、比較例2および3は、アルカリ炭酸
塩の添加の有無によってリチウムジルコネート系炭酸ガ
ス吸収材の吸収特性の変化を確認するための実験例であ
るが、アルカリ炭酸塩を添加することで、炭酸ガス吸収
量は増加しているものの、その増加率はリチウムシリケ
ート系炭酸ガス吸収材に比べ小さい。
【0056】さらに、実施例3及び比較例3の炭酸ガス
吸収材について、空気98%、炭酸ガス2%の混合ガス
を300ml/minの条件で流通させながら、500
℃で3時間保持し、その間の吸収材の重量増加度を熱重
量分析により求め、この値から重量増加率(重量変化を
測定前の重量で除した値から求めた%表示)を測定し
た。その結果を表2に示す。
【表2】 表2から明らかなように、実施例3で得られたリチウム
シリケート系炭酸ガス吸収材は、比較例3のリチウムジ
ルコネート系炭酸ガス吸収材に比べ、炭酸ガスの濃度が
低いときにも、より多く重量増加しており多量の炭酸ガ
スを吸収していることが分かる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
ルカリ炭酸塩を添加したリチウムシリケート炭酸ガス吸
収材は炭酸ガスの吸収速度を促進するので、炭酸ガスが
低濃度でも高い炭酸ガス吸収能を持つことが可能であ
る。
【0058】なお、本実施例においてはリチウムシリケ
ートおよびアルカリ炭酸塩のみからなる炭酸ガス吸収材
を使用したが、他の成分、例えばリチウムジルコネート
などの他の炭酸ガス吸収材と混合して用いることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃焼装置の概略図。
【符号の説明】
1・・・燃焼室 2・・・燃料供給路 3・・・燃焼ガス排出路 4・・・ピストン 6・・・炭酸ガス吸収体 7・・・点火手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 和明 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 大橋 俊之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 越崎 健司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 4D002 AA09 AC10 BA03 CA07 DA01 DA02 DA03 DA16 DA70 EA06 GA02 GB01 GB03 GB08 GB12 GB20 4G066 AA22A AA30B AA43B CA35 DA02 FA02 FA22 FA37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウムシリケートと、炭酸ナトリウム及
    び炭酸カリウムから選ばれる少なくとも一種のアルカリ
    炭酸塩とを有することを特徴とする炭酸ガス吸収材。
  2. 【請求項2】前記リチウムシリケートは、Li4SiO4
    であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガス吸収
    材。
  3. 【請求項3】前記アルカリ炭酸塩は、前記リチウムシリ
    ケートに対して5〜40mol%添加したことを特徴と
    する請求項1記載の炭酸ガス吸収材。
  4. 【請求項4】リチウムシリケート粉末を作製する工程
    と、 前記リチウムシリケート粉末に、炭酸ナトリウム及び炭
    酸カリウムから選ばれる少なくとも一種からなるアルカ
    リ炭酸塩粉末を添加する工程とを具備することを特徴と
    する炭酸ガス吸収材の製造方法。
  5. 【請求項5】燃料供給路および排出路に接続された燃焼
    室を有し、 前記排出路に、リチウムシリケートと、炭酸ナトリウム
    および炭酸カリウムから選ばれる少なくとも一種のアル
    カリ炭酸塩とからなる炭酸ガス吸収剤を配置したことを
    特徴とする燃焼装置。
JP35895699A 1999-03-23 1999-12-17 炭酸ガス吸収材、炭酸ガス吸収材の製造方法および燃焼装置 Pending JP2001170480A (ja)

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