JP2001168252A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2001168252A
JP2001168252A JP34788499A JP34788499A JP2001168252A JP 2001168252 A JP2001168252 A JP 2001168252A JP 34788499 A JP34788499 A JP 34788499A JP 34788499 A JP34788499 A JP 34788499A JP 2001168252 A JP2001168252 A JP 2001168252A
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semiconductor device
base substrate
insulating substrate
substrate
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Isao Okutomi
功 奥富
Yutaka Ishiwatari
裕 石渡
Akira Tanaka
明 田中
Atsushi Yamamoto
敦史 山本
Takashi Kusano
貴史 草野
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Shibafu Engineering Corp
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Toshiba Corp
Shibafu Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱サイクル寿命を向上させたモジュール型半
導体装置を提供する。 【解決手段】 半導体チップ51が絶縁性セラミックス
板53の表裏面に導電層55a、55bを介して接合さ
れている絶縁基板と、ベース基板63とをハンダ層61
により接合したモジュール型半導体装置において、絶縁
基板57とベース基板63との間に、ハンダ層61の厚
さを均一にするためのスペーサ3を設けたことを特徴と
するモジュール型半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法に関し、特に、半導体チップが接合された
絶縁基板とベース基板とをハンダ層により接合した半導
体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】モジュール型半導体装置は、絶縁性樹脂
ケース内に複数個の半導体チップを内蔵したものであ
る。こうしたモジュール型半導体装置は、近年、1つの
モジュールで数100Aから1000A以上の電流の制
御が可能であり、圧延プラントや化学プラントにおける
大形モータの駆動用電源、あるいは車輛用モータの駆動
用電源などに幅広く使用されている。
【0003】図13は、従来のモジュール型半導体装置
の構造を示す概略図である。
【0004】モジュール型半導体装置101は、複数の
半導体チップ51が設けられた絶縁基板57と、金属材
料からなるベース基板63とがハンダ層61により接合
されたものである。
【0005】絶縁基板57は、絶縁性セラミックス板5
3の表裏面に導電層55a、55bを接合したものであ
り、半導体チップ51が導電層55a側にハンダ層59
によって接合されており、導電層55b側が、ベース基
板63にハンダ層61により接合されている。
【0006】これらの半導体チップ51、ハンダ層5
9、61、および絶縁基板57は絶縁性封止樹脂65に
より封止され、さらに絶縁性樹脂ケース67に収容され
て一つのモジュールが形成されている。
【0007】また、ベース基板63の裏面には水冷また
は空冷のためのヒートシンク71がボルト69により固
定されている。
【0008】このようなモジュール型半導体装置101
は、通電時は半導体チップ51が発熱するためモジュー
ル型半導体装置101全体の温度が上昇し、逆に非通電
時には温度が低下する。このため、モジュール型半導体
装置101は熱サイクルを受けることになる。特に絶縁
基板57を構成する絶縁性セラミックス板53と、一般
にベース基板63の材料として用いられている銅では熱
膨張率が大きく異なるため、その間のハンダ層61に大
きな熱応力が発生する。その結果、ハンダ層61に熱疲
労クラック111が生じる。このような熱疲労クラック
111が発生すると半導体チップ51の熱がヒートシン
ク71に伝わりにくくなり、半導体チップ51を十分に
冷却することができなくなる。
【0009】このような観点から、ベース基板63の材
料を銅などの金属からセラミックスと金属の複合材料に
することにより、ベース基板63の熱膨張率を絶縁性セ
ラミックス板53に近づけ、ハンダ層61に発生する熱
応力を低減する方法が取られている。
【0010】しかしながら、ベース基板63の熱膨張率
を絶縁基板57を構成する絶縁性セラミックス板53に
近づけるためには、セラミックス成分を60体積%以上
添加する必要があり、その結果、ベース基板63の熱伝
導率が低下し半導体チップ51の冷却が不十分になる。
また、このような多量のセラミックス成分の添加により
ベース基板63は強度的に脆くなり、ヒートシンク71
にボルト69で固定する際に、ベース基板63に割れが
発生することも多々あった。さらに、このような複合材
料は値段も高く経費的にも問題が多いのが現状である。
【0011】このような問題に対し、本発明者らは、既
に、絶縁基板とベース基板を接合しているハンダ層の厚
さを厚くすることにより、ハンダ層の熱疲労寿命を著し
く向上できることを見出している(特願平10−313
399)。具体的にはこれまでのハンダ層の厚さが50
〜100μm程度であるのに対して、本発明者らが見い
出した新たな構造では、300μm程度までハンダ層の
厚さを厚くすることにより、ハンダ層の熱疲労寿命を2
桁近く向上できることがわかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その後
の試験によりハンダ層を厚くすると、ある厚さ以上で、
均一な厚さのハンダ層を安定的に得ることが難しいこと
が判明した。
【0013】そして、ハンダ層の厚さが不均一な場合、
ハンダ層の薄くなった部分では、き裂が発生することが
ある。このようなき裂の発生は、モジュール型半導体装
置の耐熱サイクル特性を劣化させるおそれがあるといっ
た問題がある。
【0014】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的としては、熱サイクル寿命を向上させ
た半導体装置を提供することにある。また、他の目的と
しては、熱サイクル寿命を向上させることのできる半導
体装置の製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の本発明は、半導体チップが接合され
た絶縁基板と、ベース基板とをハンダ層により接合した
半導体装置において、前記絶縁基板と前記ベース基板と
の間を所定の間隔に保つ支持手段を有することを要旨と
する。
【0016】請求項1記載の本発明にあっては、絶縁基
板とベース基板との間を支持手段により所定の間隔を保
持することで、ハンダ層の厚さが均一に保たれるように
している。
【0017】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、前記支持手段が、前記絶縁基板と前記ベ
ース基板との間を100〜500μmの間隔に保つこと
を要旨とする。
【0018】請求項2記載の本発明にあっては、支持手
段により前記絶縁基板と前記ベース基板との間を100
〜500μmの間隔に保つことで、ハンダの表面張力の
観点から、最も安定的、かつ、均一なハンダ層を得るよ
うにしている。
【0019】請求項3記載の本発明は、請求項1または
2記載の発明において、前記支持手段が、前記絶縁基板
の面内に均等に配設されていることを要旨とする。
【0020】請求項3記載の本発明にあっては、支持手
段を絶縁基板の面内に均等に配設することで、応力集中
などの局所的な力の不均衡を防止するようにしている。
【0021】請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の発明において、前記ハンダ層が、
シート状ハンダを用いて形成されていることを要旨とす
る。
【0022】請求項4記載の本発明にあっては、シート
状ハンダを用いることで、ペースト状や顆粒状のハンダ
を用いた場合に比較して、隅々まで隙間なくハンダを入
れやすくしている。
【0023】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
発明において、前記支持手段が、前記シート状ハンダに
予め埋設されていることを要旨とする。
【0024】請求項5記載の本発明にあっては、予め支
持手段をシート状ハンダに埋設することで、支持手段を
別途、絶縁基板とベース基板との間で保持しなくてもよ
いようにしている。
【0025】請求項6記載の本発明は、請求項1〜5の
いずれか一つに記載の発明において、前記支持手段が、
箔膜状の金属であることを要旨とする。
【0026】請求項6記載の本発明にあっては、支持手
段として箔膜状の金属を使用することにより、ハンダと
の濡れ性を改善して、支持手段とハンダとの境界に熱疲
労クラックの起点となるブローホールなどの欠陥の生成
を防止するようにしている。
【0027】請求項7記載の本発明は、請求項1〜5の
いずれか一つに記載の発明において、前記支持手段が、
球形粒子状の金属であることを要旨とする。
【0028】請求項7記載の本発明にあっては、支持手
段として、球形粒子状の金属を使用することにより、支
持手段と絶縁基板および支持手段とベース基板との間に
ハンダが十分に回り込むようにしている。
【0029】請求項8記載の本発明は、請求項1〜4の
いずれか一つに記載の発明において、前記支持手段が、
前記ベース基板に固定された金属のピンであることを要
旨とする。
【0030】請求項8記載の本発明にあっては、支持手
段にベース基板に固定された金属のピンを用いること
で、ハンダが溶融したときに、ハンダの流動によって支
持手段が動いてしまうのを防止するようにしている。
【0031】請求項9記載の本発明は、請求項6〜8の
いずれか一つに記載の発明において、前記金属が、その
融点が前記ハンダより高く、かつ、前記ハンダによって
前記絶縁基板と前記ベース基板とを接合したときに形状
が安定していることを要旨とする。
【0032】請求項9記載の本発明にあっては、支持手
段に用いる金属として、その融点がハンダより高く、か
つ、ハンダによって絶縁基板とベース基板とを接合した
ときに形状が安定しているものとしたので、ハンダ接合
時でも支持手段としての形状が維持され、絶縁基板とベ
ース基板との間隔を一定に保つことができるようにして
いる。
【0033】請求項10記載の本発明は、請求項9記載
の発明において、前記金属が、銅、アルミニウム、金、
銀、これらの金属を主成分とした合金、および鉛と錫と
を主成分とする合金よりなる群から選択された少なくと
も一つであることを要旨とする。
【0034】請求項10記載の本発明にあっては、支持
手段に用いる金属として、銅、アルミニウム、金、銀、
これらの金属を主成分とした合金、および鉛と錫とを主
成分とする合金よりなる群から選択された少なくとも一
つとしたので、これらの金属が熱伝導率に優れた材料で
あることから、ハンダ層の熱伝導率を向上させ、ベース
基板からの半導体チップの冷却効率を良くするようにし
ている。
【0035】請求項11記載の本発明は、請求項1また
は2記載の発明において、前記支持手段が、前記絶縁基
板の外周に設けられたフレーム状のスペーサであること
を要旨とする。
【0036】請求項11記載の本発明にあっては、支持
手段として、絶縁基板の外周に設けられたフレーム状の
スペーサを使用することで、ハンダ層内に材質の異なる
物質を入れることなく、絶縁基板とベース基板との間を
一定の間隔に保つようにしている。
【0037】請求項12記載の本発明は、請求項11記
載の発明において、前記フレーム状のスペーサが、分割
されていることを要旨とする。
【0038】請求項12記載の本発明にあっては、フレ
ーム状のスペーサを分割構造とすることで、ハンダ溶融
時または固化時の熱により、フレームが伸び縮みして
も、分割部分でこの伸び縮みを吸収させ、ハンダ層へ不
要な力が加わるのを防止するようにしている。
【0039】請求項13記載の本発明は、請求項11ま
たは12記載の発明において、前記フレーム状のスペー
サが、前記ハンダ層との接触面が前記ハンダ層側に凸に
なった円弧状であることを要旨とする。
【0040】請求項13記載の本発明にあっては、フレ
ーム状のスペーサのハンダ層と接触する面をハンダ層側
に凸になった円弧状とすることで、ハンダ層端部の形状
を凹形状にして、この部分でのひずみの集中を防止する
ようにしている。
【0041】請求項14記載の本発明は、請求項1また
は2記載の発明において、前記支持手段が、バー形状で
あることを要旨とする。
【0042】請求項14記載の本発明にあっては、支持
手段をバー形状とすることで、複数の絶縁基板を設置で
きるようにしている。
【0043】上記課題を解決するため、請求項15記載
の本発明は、半導体チップが接合された絶縁基板と、ベ
ース基板とをハンダ層により接合する半導体装置の製造
方法において、前記ベース基板の上に、シート状ハンダ
を重ねる工程と、前記シート状ハンダの上に、所定の高
さの支持手段を重ねる工程と、前記支持手段の上に前記
絶縁基板を重ねる工程と、前記シート状ハンダを加熱し
て前記絶縁基板と前記ベース基板を接合する工程と、を
有することを要旨とする。
【0044】請求項15記載の本発明にあっては、シー
ト状ハンダと所定の高さの支持手段を重ねてから、ハン
ダを加熱することで、ハンダが溶融すると同時に支持手
段がハンダ内に埋没して、この支持手段によって、形成
されるハンダ層が一定の厚さに保持されるようにしてい
る。
【0045】上記課題を解決するため、請求項16記載
の本発明は、半導体チップが接合された絶縁基板と、ベ
ース基板とをハンダ層により接合する半導体装置の製造
方法において、前記絶縁基板と前記ベース基板との間
に、所定の高さの支持手段を埋設したシート状ハンダを
配置する工程と、この配置されたシート状ハンダを加熱
して前記絶縁基板と前記ベース基板を接合する工程と、
を有することを要旨とする。
【0046】請求項16記載の本発明にあっては、予め
支持手段を埋設したシート状ハンダを用いることで、作
業工程として、この支持手段を埋設したシート状ハンダ
をベース基板上に敷くだけで、支持手段を絶縁基板とベ
ース基板の間に配置できるようにし、ハンダ接合時に
は、この支持手段によって、形成されるハンダ層が一定
の厚さに保持されるようにしている。
【0047】請求項17記載の本発明は、請求項15ま
たは16に記載の発明において、前記支持手段が、箔膜
状の金属または球形粒子状の金属であることを要旨とす
る。
【0048】請求項17記載の本発明にあっては、支持
手段として、箔膜状の金属または球形粒子状の金属を用
いることで、ハンダを加熱したときに支持手段とハンダ
の馴染みをよくするようにしている。
【0049】上記課題を解決するため、請求項18記載
の本発明は、半導体チップが接合された絶縁基板と、ベ
ース基板とをハンダ層により接合する半導体装置の製造
方法において、前記ベース基板に所定の高さの金属のピ
ンを設ける工程と、前記金属ピンの上にシート状ハンダ
を重ねる工程と、前記シート状ハンダの上に前記絶縁基
板を重ねる工程と、前記ハンダを加熱して前記絶縁基板
と前記ベース基板を接合する工程と、を有することを要
旨とする。
【0050】請求項18記載の本発明にあっては、ま
ず、ベース基板に金属のピンを設け、その後、金属のピ
ンを設けたベース基板の上、すなわち、金属のピン上に
シート状ハンダを載せて、さらに絶縁基板を載せた後、
ハンダを加熱することで、ハンダ接合時には金属のピン
がハンダの流動により動くことなく、確実にハンダ層が
一定の厚さに保持されるようにしている。
【0051】上記課題を解決するため、請求項19記載
の本発明は、半導体チップが接合された絶縁基板と、ベ
ース基板とをハンダ層により接合する半導体装置の製造
方法において、前記ベース基板の所定位置にフレーム状
のスペーサを設ける工程と、前記フレーム状のスペーサ
内にハンダを入れる工程と、前記フレーム状のスペーサ
が、外周に位置するように前記絶縁基板を重ねる工程
と、前記ハンダを加熱して前記絶縁基板と前記ベース基
板を接合する工程と、を有することを要旨とする。
【0052】請求項19記載の本発明にあっては、支持
手段として、フレーム状のスペーサを用いて、このフレ
ーム状のスペーサをベース基板上に載せ、ハンダをこの
フレームの中に入れて、絶縁基板を重ねて、その後ハン
ダを加熱することとしているので、ハンダ層内にハンダ
と異なる材質の物質を入れることなく、ハンダ接合時に
はフレーム状のスペーサによって、形成されるハンダ層
が一定の厚さに保持されるようにしている。
【0053】請求項20記載の本発明は、請求項15〜
19のいずれか一つに記載の発明において、前記絶縁基
板と前記ベース基板を接合する段階が、前記ハンダの温
度が使用するフラックスの沸点以上になるようにするこ
とを要旨とする。
【0054】請求項20記載の本発明にあっては、絶縁
基板とベース基板を接合する段階において、ハンダの温
度をフラックスの沸点以上とすることで、ハンダ層内の
フラックスの残留を防止している。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置を
例えばモジュール型半導体装置に適用した場合の実施の
形態を添付した図面を参照して説明する。なお、各図に
おいては、従来技術で用いられている部材と同じ部材に
は同一符号を付した。
【0056】(第1の実施の形態)図1は、本発明を適
用した第1の実施の形態に係るモジュール型半導体装置
を示す図である。
【0057】まず、このモジュール型半導体装置の構造
を説明する。
【0058】このモジュール型半導体装置1は、絶縁性
セラミックス板53の表裏面に導電層55a、55bを
接合した絶縁基板57上にハンダ層59によって複数の
半導体チップ51が接合され、絶縁基板57は金属材料
からなるベース基板63とハンダ層61により接合され
ている。絶縁基板57とベース基板63との間は、所望
するハンダ層厚さが保持されるように、支持手段として
スペーサ3が設けられている(図1(b)参照)。な
お、半導体チップ51、ハンダ層59、61、および絶
縁基板57は、絶縁性封止樹脂により封止され、さらに
絶縁性樹脂ケースに収容されて一つのモジュールが形成
され、ヒートシンクにボルト止めされているが、これら
の部材については、従来とまったく同様であるので、こ
こでは図示省略した(以下、各実施の形態において参照
する図面は同様とする)。
【0059】スペーサ3は、ハンダ層61により、絶縁
基板57とベース基板63とを接合する工程において、
原形に近い形状を維持することが必要である。そのため
には材料としてハンダの接合温度よりも融点が高く、か
つ、ハンダ接合時にハンダと顕著な反応を生じないこと
が不可欠である。したがって、スペーサ3に用いる材料
は、比較的ハンダと馴染みがよく、かつハンダと特別な
反応を起こさない金属材料が好ましい。なお、スペーサ
3として、絶縁基板57に使用される材料と同じセラミ
ックスを用いてもよいが、セラミックスは、多くの場合
ハンダの濡れ性がよくないので、あまり好ましいもので
はない。
【0060】また、スペーサ3に用いる材料は、周囲の
ハンダ層とともに、半導体チップの熱をベース基板63
を介してヒートシンクに効率よく逃すために、優れた熱
伝導率を有することが好ましい。このような観点からス
ペーサの材料としては、例えば銅、アルミニウム、金、
銀およびこれらの金属を主成分とする合金が適してい
る。
【0061】さらに、スペーサ材料とハンダ材料との熱
膨張率の違いにより熱応力が発生する。そこで、剛性の
低い材料、例えば鉛や錫を主成分とした合金を用いるこ
とにより熱応力を著しく低減できる。したがって、熱サ
イクル条件が厳しい場合にはスペーサ材料として前記金
属または合金を用いることにより熱疲労寿命を大幅に向
上できる。
【0062】スペーサ3の形状は、後に各実施の形態と
して詳細に説明するが、例えば箔膜状の金属(金属
箔)、球形粒子状の金属(金属粒子)、あるいは、金属
のピンやバーなどが好ましい。
【0063】また、スペーサ3は、絶縁基板平面に対し
て均等な位置に配設されていることが好ましい。これ
は、スペーサ3を均等に配置すること、例えば絶縁基板
57の面内において、点対象に、または線対象に配置す
ることで、絶縁基板57とベース基板63の間を常に均
等に支持し、応力集中などを防止する。
【0064】次に、本発明に係るモジュール型半導体装
置の製造方法の一例を説明する。
【0065】まず、予め、絶縁性セラミックス板53の
表裏面に導電層55a、55bを接合した絶縁基板57
上に、ハンダ層59によって複数の半導体チップ51を
接合しておく。
【0066】その後、ベース基板63上の所定位置にシ
ート状ハンダ61aを重ね、さらにその上にスペーサ3
を重ねてから、半導体チップが設けられた絶縁基板57
を配置する(図1(a)参照)。
【0067】その後、ハンダ61aを融点以上に加熱し
ハンダ61aを溶融させる。これにより、ハンダ61a
内にスペーサ3が埋没して絶縁基板57はベース基板6
3に接近するが、スペーサ3のため絶縁基板57とベー
ス基板63はある一定の間隔を保持したままハンダ層6
1が形成される。そして、このハンダ層61により絶縁
基板57とベース基板63が接合される(図1(b)参
照)。
【0068】次に、この第1の実施形態の作用効果を図
2を参照して説明する。
【0069】図2は上述した構造において、ハンダ61
aとして厚さの異なるシート状ハンダを用いて絶縁基板
57とベース基板63を接合した場合の接合前後のハン
ダ層の厚さを比較した結果である。図からわかるよう
に、ハンダ層の厚さが500μmまでは±10%以内に
入っている。
【0070】比較のために、図12にスペーサを用いな
い構造(この構造を比較例と称する)で、ハンダ層の厚
さを変えて、接合前後のハンダ層の厚さを比較した結果
を示す。図12から、ハンダの厚さが100μm程度ま
では比較的均一な厚さを示すが、それ以上の厚さではハ
ンダ層の厚さのバラツキが徐々に大きくなる傾向がある
ことがわかる。特にハンダ層の厚さが200μmを超え
るとその傾向が顕著になり、所望のハンダ厚さの半分に
も満たないような極端に薄い部分も形成される。
【0071】以上の図2および図12から、本発明を適
用して絶縁基板とベース基板との間にスペーサを設けた
構造は、スペーサを設けない構造と比較して、ハンダ層
厚さの均一性が著しく向上していることがわかる。
【0072】また、表1には、本実施の形態の構造の絶
縁基板/ベース基板接合体(すなわち、絶縁基板とベー
ス基板間にスペーサを設けた構造)と、比較例の構造
(すなわち、絶縁基板とベース基板間にスペーサがない
構造)を有する絶縁基板/ベース基板接合体について、
それぞれハンダ層の厚さが300μmおよび500μm
の場合の絶縁基板/ベース基板接合体の熱サイクル試験
を行った結果を示す。
【0073】熱サイクル試験は各々5個ずつ行い、表中
○印は健全だった物、●印はハンダ層にクラックが発生
したものを示している。なお、熱サイクル試験は−40
℃と+150℃の温度で行った。
【0074】
【表1】 表1からわかるように、比較例の構造による絶縁基板/
ベース基板接合体は、ほとんどの接合体で目標の100
0サイクル前にハンダ層にクラックが発生した。一方、
本実施の形態の構造による絶縁基板/ベース基板接合体
はすべての接合体が目標をクリアできた。
【0075】このような結果は、比較例の構造では、図
12に示したように、ハンダ層厚さのバラツキが大きい
ために、絶縁基板/ベース基板接合体に熱サイクルによ
り発生する応力などの力が不均衡に加わり、クラックな
どの発生が多くなったものと考えられ、一方、本実施の
形態の構造では、ハンダ層厚さが均一化されているた
め、熱サイクルにより発生する応力などの力が均等にな
り、クラックなどの発生を防止できたものと考えられ
る。
【0076】なお、先ほどの図2からわかるように、ス
ペーサ3を入れた場合でも、絶縁基板57とベース基板
63の間を600μmとした場合には、厚さにバラツキ
がある。これは、スペーサ3の近傍では所望のハンダ厚
さが得られるが、スペーサ3から離れた場所では表面張
力だけでは600μmの厚さが維持できず、周囲に流出
するためである。このようなハンダ厚さの不均一はスペ
ーサ3の数を増やすことにより改善されるが、あまりス
ペーサの数が多すぎるとコスト的に、また量産に際して
工程が複雑になるため好ましくない。また、図12の結
果から、スペーサのない場合でも100μm程度までは
比較的均一なハンダ厚さが得られることから、スペーサ
3の厚さ、すなわち、所望するハンダ層の厚さとして
は、100μm〜500μmが最も好ましい。
【0077】以下、さらに具体的な実施の形態を説明す
る。
【0078】(第2の実施の形態)第2の実施の形態
は、支持手段として、金属箔の小片を用いたものであ
る。したがって、その構造は前述した第1の実施の形態
と同様である。
【0079】製造方法は、前述した第1の実施の形態と
同様でもよいが、他の製造方法としては、例えばシート
状ハンダに、予め金属箔の小片を埋め込んでおき、これ
を、絶縁基板57とベース基板63の間に配設し、その
後加熱して絶縁基板57とベース基板63とを接合して
もよい。
【0080】本第2の実施の形態における作用効果につ
いて説明する。
【0081】まず、構造が前述した第1の実施の形態と
同様であるから、ハンダ層61は均等な厚さとなるた
め、第1の実施の形態同様にクラックなどの発生を防止
できる。
【0082】また、金属箔は、その厚さが比較的一定
で、かつ、安価なため量産の際にコストを低減する効果
がある。特に製造方法として、上記のように予めシート
状ハンダに金属箔を埋め込んでおけば、これを絶縁基板
57とベース基板63の間に配置するだけでよいので、
作業時間の短縮が可能となる。
【0083】ただし、金属箔を使用した場合は、次の点
に注意しなければならない。
【0084】金属箔は、その表面が平であるため、図3
(a)に示すように、金属箔5と絶縁基板57および金
属箔5とベース基板63との間にハンダが回り込む場合
は良好な接合状態が得られるが、図3(b)のように金
属箔5と絶縁基板57および金属箔5とベース基板63
との境界(図示矢印の位置)にはハンダ層61が回り込
まず未接合状態になる可能性がある。このような未接合
領域は熱疲労クラックの起点となるため可能な限り小さ
いことが好ましい。そこで、このような観点から支持手
段として金属箔5を使用する場合は、金属箔5の大きさ
を絶縁基板の1/10以下とすることが好ましく、より
好ましくは1/20以下とする。
【0085】(第3の実施の形態)第3の実施の形態
は、支持手段として、球状の金属粒子を用いたものであ
る。
【0086】図4は、第3の実施の形態に係るモジュー
ル型半導体装置を示す階略図である。
【0087】このモジュール型半導体装置の構造は、図
4(b)に示す通り、支持手段として、球状の金属粒子
7を用いたものである。なお、その他の構造は前述した
第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0088】次に、このモジュール型半導体装置の製造
方法について説明する。
【0089】まず、予め、絶縁性セラミックス板53の
表裏面に導電層55a、55bを接合した絶縁基板57
上に、ハンダ層59によって複数の半導体チップ51を
接合しておく。
【0090】その後、ベース基板63上の所定位置にシ
ート状ハンダ61aを重ね、さらにその上に金属粒子7
を重ねてから、半導体チップ51が設けられた絶縁基板
57を重ねる(図4(a)参照)。
【0091】その後、ハンダ61aを融点以上に加熱し
ハンダ61aを溶融させる。これにより、絶縁基板57
はベース基板63に接近するが、金属粒子7のため絶縁
基板57とベース基板63はある一定の間隔を保持した
ままハンダ層61が形成されて、このハンダ層61によ
り絶縁基板57とベース基板63が接合される(図4
(b)参照)。
【0092】なお、製造方法としてはこの他に、例えば
シート状ハンダに、予め金属粒子7を埋め込んでおき、
これを、絶縁基板57とベース基板63の間に配設し、
その後加熱して絶縁基板57とベース基板63とを接合
してもよい。
【0093】次に、本第3の実施の形態における作用効
果について説明する。
【0094】まず、構造が前述した第1の実施の形態と
同様であるから、ハンダ層61は均等な厚さとなるた
め、第1の実施の形態同様にクラックなどの発生を防止
できる。
【0095】また、金属粒子の場合、図4(c)に示す
ように、金属粒子7と絶縁基板57、金属粒子7とベー
ス基板63の間が点接触になるため接合界面までハンダ
7を充填することが可能となり、金属粒子7と絶縁基板
57および金属粒子7とベース基板63との間の未接合
領域を著しく低減できる。その結果、このような未接合
領域を起点とした熱疲労クラックなどの発生を防止でき
る。
【0096】(第4の実施の形態)第4の実施の形態
は、絶縁基板57とベース基板63を接合するハンダの
形態の違い、および製造方法の違いを検討した結果であ
る。
【0097】まず、ハンダの形態の違いを検討した結果
について説明する。
【0098】一般に使用されているハンダの形態として
は、シート状、ペースト状、粉末状がある。
【0099】図5の結果Aで示す各グラフは、これら3
種類のハンダ素材を用い、図1に示すようなスペーサ3
(具体的には金属箔)を用いて厚さ300μmのハンダ
層61を形成してハンダ接合試験を行った場合に、X線
を用いてハンダ層61内のブローホールの面積率を測定
した結果である。
【0100】図5から、シート状ハンダを使用した場合
のハンダ層中のブローホール面積は5%以下であるが、
ペースト状ハンダおよび粉末状ハンダを使用した場合の
ブローホール面積は10〜20%と高いことがわかる。
【0101】このようなブローホールはハンダから発生
したガスや焼結残留孔によるものである。このようなハ
ンダ層61内のブローホールは熱疲労クラックの起点に
なるだけでなく、ハンダ層61の熱伝導率をも低下させ
るため、できる限り小さい方が好ましい。したがって、
使用するハンダ材料としてはシート状ハンダが最も適し
ていると言える。
【0102】次に、製造方法の違いを検討した結果を説
明する。
【0103】図6(a)は、シート状ハンダ61aの上
に、金属箔5を重ねて製造した場合(前述の第1の実施
の形態で示した製造方法(図1参照))を示す図であ
り、図6(b)は予め金属箔5を埋め込んだシート状ハ
ンダ61bを使用した場合(前述の第2の実施の形態で
説明した他の製造方法)を示す図である。
【0104】図6(a)に示したシート状ハンダ61a
と金属箔5とを積層して製造した場合は、金属箔5の周
囲に若干ブローホールが残留することが確認された。
【0105】これに対し、図6(b)に示した予め金属
箔5を埋め込んだシート状ハンダ61bで接合した場合
は、図5の結果Bに示すように、ブローホールの面積が
1%程度である。
【0106】このことから、予め支持手段を埋め込んだ
シート状ハンダを用いた製造方法の方が、よりハンダ層
内のブローホールを低減できることがわかる。
【0107】(第5の実施の形態)第5の実施の形態
は、支持手段として金属製のピンを用いた実施の形態で
ある。
【0108】図7は、本第5の実施の形態に係るモジュ
ール型半導体装置を示す概略図である。
【0109】このモジュール型半導体装置は、絶縁基板
57とベース基板63との間隔を一定に保つ支持手段と
して、ベース基板63に固定された金属ピン9を用いた
ものである。なお、その他の構造は第1の実施の形態と
同様であるので説明を省略する。
【0110】本第5の実施の形態に係るモジュール型半
導体装置の製造方法を説明する。
【0111】まず、金属ピン9をベース基板63に固定
する。
【0112】金属ピン9をベース基板63上に固定する
方法としては、例えばベース基板63に貫通した孔21
を明け、この孔21に通して金属ピン9をベース基板6
3上に固定する。その後、ベース基板63に固定した金
属ピン9の高さを例えば機械加工により揃える。これに
より、金属ピン9の高さ(すなわち絶縁基板57とベー
ス基板63の間隔)を所定の高さに精度よく揃えること
ができる。他の方法としては、金属ピン9をベース基板
63に立てた後、ベース基板63から出た部分を突き当
て部材などに当てて高さを揃えてから、固定するように
してもよい。
【0113】このようにして金属ピン9が固定されたベ
ース基板63上にシート状ハンダ61aを重ね、その上
にさらに絶縁基板57を重ねる(図7(a))。そし
て、ハンダ61aを加熱し溶融させる。これによりハン
ダ層61が形成されて、このハンダ層61により絶縁基
板57とベース基板63が接合される(図7(b)参
照)。
【0114】次に、本第5の実施の形態における作用効
果を説明する。
【0115】以上のようにベース基板63上に固定され
た金属ピン9を用いることにより、ハンダによる接合工
程においても、金属ピン9は移動することなく、かつ、
前述の金属箔や金属粒子を用いた場合に比べてピンを細
くすることが可能なため、支持手段が占有する面積を小
さくすることができる。このため、ハンダの熱疲労特性
や熱伝導特性に及ぼす支持手段の影響を非常に小さくで
きる。
【0116】次に、本第5の実施の形態における金属ピ
ンの位置の違いを検討した結果を説明する。
【0117】表2に、金属ピン9を絶縁基板57の全て
のコーナー部近傍に4箇所設置した場合(サンプルA)
と、3箇所のコーナー部近傍に設置した場合(サンプル
B)について、熱サイクル試験を行った結果を示す。な
お、ハンダ層61の厚さは300μmとして絶縁基板5
7とベース基板63を接合した。
【0118】この熱サイクル試験は各々5個ずつ行い、
表中○印は健全だった物、●印はハンダ層にクラックが
発生した物を示している。熱サイクル試験は−40℃と
+150℃の温度で行った。
【0119】
【表2】 表2から、金属ピンを4箇所対称形に配したサンプルA
においては、すべての接合体が目標の1000サイクル
をクリアしたが、非対称形状に3箇所設置したサンプル
Bにおいては、金属ピンを設置しなかったコーナー部の
一部からクラックの発生が認められた。これは金属ピン
の無いコーナー部にひずみが集中するためであり、ひず
みの均一化を図るためには金属ピンを対称形に配するの
が好ましいことが分かる。
【0120】(第6の実施の形態)第6の実施の形態
は、支持手段として、フレーム状のスペーサを用いた実
施の形態である。
【0121】図8は、本第6の実施の形態に係るモジュ
ール型半導体装置を示す概略図であリ、図8(a)は平
面図、図8(b)は断面図である。
【0122】このモジュール型半導体装置は、絶縁基板
57とベース基板63との間に一定の間隔を設ける支持
手段として、フレーム状のスペーサ11を絶縁基板57
の周囲に設置し、このフレーム状スペーサ11の上に絶
縁基板57を乗せることにより、ベース基板63との間
に一定の間隔を形成したものである。なお、その他の構
造は第1の実施の形態と同様であるので説明を省略す
る。
【0123】本第6の実施の形態に係るモジュール型半
導体装置の製造方法について説明する。
【0124】まず、ベース基板63の所定位置にフレー
ム状のスペーサ11を乗せ、その中にシート状ハンダを
入れる。そして、フレーム状のスペーサ11が絶縁基板
57の周囲に配置されるように絶縁基板57を乗せ、そ
の後、ハンダを加熱することで、ハンダ層61を形成し
てハンダ層61により絶縁基板57とベース基板63を
接合する。
【0125】次に、本第6の実施の形態における作用効
果を説明する。
【0126】上記のように、フレーム状のスペーサ11
を用いることにより、前述した第1の実施の形態などと
同様に、ハンダ層を一定の厚さに保持できる効果の他
に、ハンダ層61内に熱膨張率の異なる異種材料が存在
しないため、フレーム状のスペーサ11とハンダとの熱
膨張差に起因する熱応力の発生を防止し、熱疲労き裂の
発生を抑制することができる。
【0127】(第7の実施の形態)第7の実施の形態
は、支持手段として、フレーム状のスペーサを用いた他
の実施の形態である。
【0128】図9は、本第7の実施の形態に係るモジュ
ール型半導体装置を示す概略図である。
【0129】このモジュール型半導体装置は、図9に示
すように、絶縁基板57とベース基板63との間に一定
の間隔を設ける支持手段として、フレーム状のスペーサ
13a、13bを絶縁基板57の周囲に設置し、このフ
レーム状のスペーサ13a、13bによって、絶縁基板
57とベース基板63との間に一定の間隔を形成させて
いる。さらに、このフレーム状のスペーサ13a、13
bは分割構造としている。なお、その他の構造は第6の
実施の形態と同様であるので説明を省略する。また、製
造方法も第6の実施の形態と同様であるので説明を省略
する。
【0130】本第7の実施の形態における作用効果を説
明する。
【0131】本第7の実施の形態では、前述の第6の実
施の形態による作用効果に加えて、フレーム状のスペー
サ13a、13bを分割しているため、ハンダ接合時の
加熱により、フレーム状のスペーサが熱伸びを生じた場
合でも干渉しないため、熱応力や熱ひずみの発生を防止
でき、また、製造工程における作業性をも著しく改善で
きる。
【0132】(第8の実施の形態)第8の実施の形態
は、支持手段として、フレームを用いたさらに他の実施
の形態である。
【0133】図10は、本第8の実施の形態に係るモジ
ュール型半導体装置を示す概略図である。
【0134】このモジュール型半導体装置は、図10に
示すように、フレーム状のスペーサ15の内周面のハン
ダ層61と接触する部分の形状を円弧状にしたものであ
る。
【0135】なお、その他の構造は第6の実施の形態と
同様であるので説明を省略する。また、製造方法も第6
の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0136】本第8の実施の形態における作用効果を説
明する。
【0137】ハンダ層61の熱疲労クラックはハンダ端
部の形状が不連続となる部分から発生する確率が高い。
したがって、本第8の実施の形態によれば、フレーム状
のスペーサ15のハンダ層61と接触する部分の形状を
円弧状にすることで、ハンダ層61の端部を不連続部の
無いように成形することができる。これにより熱応力付
負荷のひずみの集中を緩和でき、熱疲労クラックなどの
発生を効果的に抑制することができる。
【0138】なお、この第8の実施の形態は、前述した
第6または第7の実施の形態と組み合わせて実施され
る。
【0139】(第9の実施の形態)第9の実施の形態
は、支持手段として、バー状のものを用いた実施の形態
である。
【0140】図11は、本第9の実施の形態に係るモジ
ュール型半導体装置を示す概略図である。
【0141】このモジュール型半導体装置は、複数の半
導体チップ51が接合された絶縁基板57を複数枚、ベ
ース基板63にハンダ層により接合したもので、複数の
絶縁基板57とベース基板63との間には、この間を所
定の間隔に保つために、支持手段としてベース基板63
上に設置された2本以上のバー17a、17bを有す
る。
【0142】バー17a、17bの形状としては、ベー
ス基板63と絶縁基板57とが均等に一定の間隔を保つ
ことができればどの様なものでもよく、例えば円柱状、
角柱状(板状を含む)などさまざな形状のものが使用で
きる。
【0143】次に、本第9の実施の形態に係るモジュー
ル型半導体装置の製造方法について説明する。
【0144】まず、ベース基板63上の所定位置、例え
ば絶縁基板57を載せたときにその両端がかかるように
2本のバー17a、17bを配置する。そして、バー1
7a、17bの内側にシート状ハンダを配置し、その上
に、両端がバー17a、17bに掛かるように複数の絶
縁基板57を重ねる。
【0145】そして、ハンダを加熱することによりハン
ダ層を形成して、このハンダ層により絶縁基板57とベ
ース基板63を接合する。
【0146】次に、本第9の実施の形態における作用効
果を説明する。
【0147】以上のように、バー17a、17bにより
絶縁基板57とベース基板63の間隔を保つこととした
ので、複数の絶縁基板57をベース基板63上に配置し
た場合でも、第1の実施の形態と同様にクラックなどの
発生を防止する効果がある。さらに、本実施の形態で
は、複数の絶縁基板57をベース基板63上に配置した
場合でも、複数の絶縁基板57に対してその両端にバー
17a、17bを設けただけであるため、製造のときの
作業性が悪くなることはなく、したがって、低コストで
多数の絶縁基板を配設し、かつハンダ層を厚くしたモジ
ュール型半導体装置を得ることができる。
【0148】(第10の実施の形態)第10の実施の形
態は、モジュール型半導体装置の製造方法において、絶
縁基板57とベース基板63を接合する際に、ハンダの
温度を使用するフラックスの沸点以上にするものであ
る。
【0149】この第10の実施の形態における作用効果
を説明する。
【0150】表3は、沸点が約250℃のフラックスを
用いた場合に、種々の温度でハンダ接合した場合のハン
ダ層中のブローホールの面積を測定した結果である。
【0151】
【表3】 表3から、ハンダ接合温度をフラックスの沸点以上に設
定することにより、ハンダ層中のブローホール面積が著
しく低減できることがわかる。
【0152】これは、ハンダ接合時のハンダの温度をフ
ラックスの沸点以上となるようにすることで、ハンダ内
に入り込んだフラックスがハンダ層内に残留するのを防
止し、熱疲労クラックの起点となりやすいブローホール
などの欠陥の発生が防止できたものである。これは特
に、支持手段によって絶縁基板とベース基板との間にか
なり広い間隔を設けた場合、ハンダ内部にフラックスが
残留しやすくなりブローホールが生成し易くなるため、
本第10の実施の形態のように、ハンダ温度をフラック
スの沸点以上とすることで、ブローホールの発生を効果
的に防止することができる。
【0153】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、請求項ご
とに以下のような効果を奏する。
【0154】請求項1記載の本発明によれば、支持手段
により絶縁基板とベース基板の間を一定間隔となるよう
に保持するようにしたので、半導体チップが接合された
絶縁基板の重量をハンダの表面張力で保持する必要が無
く、かつ、絶縁基板とベース基板との間が所望のハンダ
層厚さに等しい間隔で保持されるため、厚さが均一で、
かつ、厚いハンダ層を得ることができる。また、これに
より、熱疲労クラックなどの発生を極めて少なくするこ
とが可能となる。ハンダ層が安定していることから、半
導体チップとの間に十分な絶縁耐圧が維持され、半導体
装置の絶縁破壊を防止できる。
【0155】請求項2記載の本発明によれば、支持手段
が、前記絶縁基板と前記ベース基板との間を100〜5
00μmの間隔に保つこととしたので、請求項1記載の
発明による効果に加えて、均一な厚さのハンダ層を歩留
りよく製造することができる。また、半導体装置の耐熱
サイクル特性を向上することができる。
【0156】請求項3記載の本発明によれば、支持手段
を前記絶縁基板の面内に均等に配設したので、請求項1
または2記載の発明による効果に加えて、局所的な応力
集中を防止して、半導体装置の耐熱サイクル特性をより
向上することができる。
【0157】請求項4記載の本発明によれば、ハンダ層
をシート状ハンダを用いて形成したので、請求項1〜3
のいずれか一つに記載の発明による効果に加えて、ペー
スト状や顆粒状のハンダを用いた場合に比べて厚さの制
御が容易になり、欠陥が少なく、厚さが均一なハンダ層
を歩留りよく製造できる。
【0158】請求項5記載の本発明によれば、支持手段
をシート状ハンダに予め埋設したので、請求項4記載の
発明による効果に加えて、支持手段の挿入によるシート
状ハンダと絶縁基板およびシート状ハンダとベース基板
間の隙間を小さくすることができ、また、接合後のハン
ダ層内への空気や雰囲気ガスの巻き込みを防止できるの
で、ブローホールなどの欠陥の少ないハンダ層を得るこ
とができる。
【0159】請求項6記載の本発明によれば、支持手段
を箔膜状の金属としたので、請求項1〜5記載の発明に
よる効果に加えて、金属箔を使用することによりハンダ
の濡れ性が改善され、支持手段とハンダとの境界に、熱
疲労クラックの起点となるブローホールなどの欠陥が生
成するのを防止することができる。
【0160】請求項7記載の本発明によれば、支持手段
を球形粒子状の金属としたので、請求項1〜5記載の発
明による効果に加えて、球状金属粒子を使用することに
よりハンダの濡れ性が改善され、支持手段とハンダとの
境界に、熱疲労クラックの起点となるブローホールなど
の欠陥が生成するのを防止することる。また、球状金属
粒子を使用することにより支持手段と絶縁基板、支持手
段とベース基板との接触が点接触になるため、各接触部
の細部までハンダが充填され易くなり、欠陥が非常に少
なく、かつ厚さが均一で厚いハンダ層を形成することが
可能である。
【0161】請求項8記載の本発明によれば、支持手段
をベース基板に固定された金属のピンとしたので、請求
項1〜4のいずれか一つに記載の発明による効果に加え
て、金属ピンはベース基板に固定されているため、ハン
ダが溶融したときにハンダの流動によりピンが動くこと
ないので、安定して均一な厚さのハンダ層を形成するこ
とができる。
【0162】請求項9記載の本発明によれば、支持手段
に用いる金属を、その融点がハンダより高く、かつ、ハ
ンダによって絶縁基板とベース基板とを接合したときに
形状が安定しているものとしたので、請求項6〜8のい
ずれか一つに記載の発明による効果に加えて、ハンダ接
合時でも支持手段の形状が安定していることにより、絶
縁基板とベース基板との間隔を一定に保つことが可能と
なり、厚さが均一で厚いハンダ層を形成することが可能
となる。
【0163】請求項10記載の本発明によれば、支持手
段に用いる金属を、銅、アルミニウム、金、銀、これら
の金属を主成分とした合金、および鉛と錫とを主成分と
する合金よりなる群から選択された少なくとも一つのも
のとしたので、請求項9記載の発明による効果に加え
て、ハンダ層の熱伝導率を向上させ、ベース基板からの
半導体チップの冷却を効率良く行うことができる。ま
た、鉛、錫を主成分とする合金のように、剛性の低い材
料を用いることにより支持手段とハンダとの境界部から
の熱疲労クラックなどの発生を防止することができる。
【0164】請求項11記載の本発明によれば、支持手
段を絶縁基板の外周に設けられたフレーム状のスペーサ
としたので、請求項1または2記載の発明による効果に
加えて、ハンダ内に材質の異なる物質が存在しないため
熱応力を緩和でき、かつ、熱膨張率の不連続による熱疲
労クラックなどの発生も防止できる。
【0165】請求項12記載の本発明によれば、フレー
ム状のスペーサを分割可能にしたので、請求項11記載
の発明による効果に加えて、フレーム状のスペーサの熱
伸びによる応力やひずみの発生を防止するとともに、製
造工程における作業性を向上することができる。
【0166】請求項13記載の本発明によれば、フレー
ム状のスペーサのハンダ層との接触面をハンダ層側に凸
になった円弧状としたので、請求項11または12記載
の発明による効果に加えて、ハンダ層端部へのひずみ集
中を緩和し、熱疲労クラックなどの発生を防止すること
ができる。
【0167】請求項14記載の本発明によれば、支持手
段をバー形状としたので、請求項1または2記載の発明
による効果に加えて、一枚のベース基板に多数の絶縁基
板を接合する場合や量産する場合に低コストで厚く均一
なハンダ層を得ることができる。
【0168】請求項15記載の本発明によれば、ベース
基板上にシート状ハンダと所定の高さの支持手段を重ね
てから絶縁基板を重ね、その後、ハンダを加熱すること
で絶縁基板とベース基板を接合することとしたので、絶
縁基板とベース基板との間が所望のハンダ層厚さに等し
い間隔で保持されて、熱疲労クラックなどの発生が極め
て少ない半導体装置を容易に製造することができる。
【0169】請求項16記載の本発明によれば、絶縁基
板とベース基板との間に、所定の大きさの支持手段を埋
設したシート状ハンダを配置して、このシート状ハンダ
を加熱し、絶縁基板とベース基板を接合することとした
ので、支持手段を埋設したシート状ハンダをベース基板
上に敷くだけで、支持手段を絶縁基板とベース基板の間
に配置できる。したがって、絶縁基板とベース基板との
間が所望のハンダ層厚さに等しい間隔で保持されて、熱
疲労クラックなどの発生が極めて少ない半導体装置を、
作業性よく、かつ、容易に製造することができる。
【0170】請求項17記載の本発明によれば、支持手
段として、箔膜状の金属または球形粒子状の金属を用い
ることとしたので、請求項15または16記載の発明に
よる効果に加えて、ハンダを加熱したときに支持手段と
ハンダの馴染みをよくなり、熱疲労クラックの原因とな
るブローホールなどの欠陥の発生を抑えることができ
る。
【0171】請求項18記載の本発明によれば、ベース
基板に所定の高さの金属のピンを設け、金属ピンの上に
シート状ハンダを重ねて、シート状ハンダの上に絶縁基
板を重ね、その後、ハンダを加熱して絶縁基板とベース
基板を接合することとしたので、金属ピンをベース基板
に設けたことで、ハンダ接合時には溶融したハンダの流
動により金属のピンが動くことがないので、確実にハン
ダ層を一定の厚さに保持することができる。したがっ
て、絶縁基板とベース基板との間が所望のハンダ層厚さ
に等しい間隔で保持されて、熱疲労クラックなどの発生
が極めて少ない半導体装置を、作業性よく、かつ、容易
に製造することができる。
【0172】請求項19記載の本発明によれば、ベース
基板の所定位置にフレーム状のスペーサを設け、フレー
ム状のスペーサ内にハンダを入れて、フレーム状のスペ
ーサが、外周に位置するように絶縁基板を重ね、その
後、ハンダを加熱して絶縁基板とベース基板を接合する
こととしたので、ハンダ層内にハンダと異なる材質の物
質を入れることなく、ハンダ接合時にはフレーム状のス
ペーサによって、ハンダ層を一定の厚さに保持すること
ができる。したがって、絶縁基板とベース基板との間が
所望のハンダ層厚さに等しい間隔で保持されて、熱疲労
クラックなどの発生が極めて少ない半導体装置を、作業
性よく、かつ、容易に製造することができる。
【0173】請求項20記載の本発明によれば、ハンダ
接合時のハンダの温度を使用するフラックスの沸点以上
になるようにしたので、請求項15〜19のいずれか一
つに記載の発明による効果に加えて、ハンダ内にフラッ
クスが残留することにより発生するブローホールなどの
欠陥が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態に係る半導
体装置の概略図である。
【図2】本発明によるハンダ厚さの均一性の実験結果を
示すグラフである。
【図3】本発明を適用した第2の実施の形態に係る金属
箔近傍の拡大図である。
【図4】本発明を適用した第3の実施の形態に係るモジ
ュール型半導体装置の概略図である。
【図5】ハンダ接合試験の結果を示す図である。
【図6】支持手段の設置方法の違いを説明するための構
造図である。
【図7】本発明を適用した第5の実施の形態に係るモジ
ュール型半導体装置を示す概略図である。
【図8】本発明を適用した第6の実施の形態に係るモジ
ュール型半導体装置を示す概略図である。
【図9】本発明を適用した第7の実施の形態に係るモジ
ュール型半導体装置を示す概略図である。
【図10】本発明を適用した第8の実施の形態に係るモ
ジュール型半導体装置を示す概略図である。
【図11】本発明を適用した第9の実施の形態に係るモ
ジュール型半導体装置を示す概略図である。
【図12】比較例におけるハンダ厚さの均一性の試験結
果を示すグラフである。
【図13】従来のモジュール型半導体装置を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 モジュール型半導体装置 3 スペーサ 5 金属箔 7 金属粒子 9 金属ピン 11、13a、13b、15 フレーム状スペーサ 17a、17b バー 21 貫通孔 51 半導体チップ 53 絶縁性セラミックス板 55a、55b 導電層 57 絶縁基板 59、61 ハンダ層 61a、61b ハンダ 63 ベース基板 65 絶縁性封止樹脂 67 絶縁性樹脂ケース 69 ボルト 71 ヒートシンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石渡 裕 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 田中 明 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 山本 敦史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 草野 貴史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 5E319 AA03 AB05 AC15 BB01 BB20 CC33 CD25 GG20 5E336 AA04 BB01 BB02 BB18 BB19 BC34 CC31 DD23 DD24 DD37 EE01 GG05 GG10 5F036 AA01 BB08 BC06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップが接合された絶縁基板と、
    ベース基板とをハンダ層により接合した半導体装置にお
    いて、 前記絶縁基板と前記ベース基板との間を所定の間隔に保
    つ支持手段を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記支持手段は、前記絶縁基板と前記ベ
    ース基板との間を100〜500μmの間隔に保つこと
    を特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記支持手段は、前記絶縁基板の面内に
    均等に配設されていることを特徴とする請求項1または
    2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ハンダ層は、シート状ハンダを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか一つに記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記支持手段は、前記シート状ハンダに
    予め埋設されていることを特徴とする請求項4記載の半
    導体装置。
  6. 【請求項6】 前記支持手段は、箔膜状の金属であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の半
    導体装置。
  7. 【請求項7】 前記支持手段は、球形粒子状の金属であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載
    の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記支持手段は、前記ベース基板に固定
    された金属のピンであることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一つに記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記金属は、その融点が前記ハンダより
    高く、かつ、前記ハンダによって前記絶縁基板と前記ベ
    ース基板とを接合したときに形状が安定していることを
    特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の半導体
    装置。
  10. 【請求項10】 前記金属は、銅、アルミニウム、金、
    銀、これらの金属を主成分とした合金、および鉛と錫と
    を主成分とする合金よりなる群から選択された少なくと
    も一つであることを特徴とする請求項9記載の半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 前記支持手段は、前記絶縁基板の外周
    に設けられたフレーム状のスペーサであることを特徴と
    する請求項1または2記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記フレーム状のスペーサは、分割さ
    れていることを特徴とする請求項11記載の半導体装
    置。
  13. 【請求項13】 前記フレーム状のスペーサは、前記ハ
    ンダ層との接触面が前記ハンダ層側に凸になった円弧状
    であることを特徴とする請求項11または12記載の半
    導体装置。
  14. 【請求項14】 前記支持手段は、バー形状であること
    を特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 半導体チップが接合された絶縁基板
    と、ベース基板とをハンダ層により接合する半導体装置
    の製造方法において、 前記ベース基板の上にシート状ハンダを重ねる工程と、 前記シート状ハンダの上に、所定の高さの支持手段を重
    ねる工程と、 前記支持手段の上に前記絶縁基板を重ねる工程と、 前記シート状ハンダを加熱して前記絶縁基板と前記ベー
    ス基板を接合する工程と、を有することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 半導体チップが接合された絶縁基板
    と、ベース基板とをハンダ層により接合する半導体装置
    の製造方法において、 前記絶縁基板と前記ベース基板との間に、所定の高さの
    支持手段を埋設したシート状ハンダを配置する工程と、 この配置されたシート状ハンダを加熱して前記絶縁基板
    と前記ベース基板を接合する工程と、を有することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記支持手段は、箔膜状の金属または
    球形粒子状の金属であることを特徴とする請求項15ま
    たは16に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 半導体チップが接合された絶縁基板
    と、ベース基板とをハンダ層により接合する半導体装置
    の製造方法において、 前記ベース基板に所定の高さの金属のピンを設ける工程
    と、 前記金属ピンの上にシート状ハンダを重ねる工程と、 前記シート状ハンダの上に前記絶縁基板を重ねる工程
    と、 前記ハンダを加熱して前記絶縁基板と前記ベース基板を
    接合する工程と、を有することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 半導体チップが接合された絶縁基板
    と、ベース基板とをハンダ層により接合する半導体装置
    の製造方法において、 前記ベース基板の所定位置にフレーム状のスペーサを設
    ける工程と、 前記フレーム状のスペーサ内にハンダを入れる工程と、 前記フレーム状のスペーサが、外周に位置するように前
    記絶縁基板を重ねる工程と、 前記ハンダを加熱して前記絶縁基板と前記ベース基板を
    接合する工程と、を有することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記絶縁基板と前記ベース基板を接合
    する工程は、前記ハンダの温度が使用するフラックスの
    沸点以上になるようにすることを特徴とする請求項15
    〜19のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
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