JP2001166539A - 二成分現像剤及びその製造方法、並びに、該現像剤を用いた現像装置 - Google Patents

二成分現像剤及びその製造方法、並びに、該現像剤を用いた現像装置

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JP2001166539A JP34654499A JP34654499A JP2001166539A JP 2001166539 A JP2001166539 A JP 2001166539A JP 34654499 A JP34654499 A JP 34654499A JP 34654499 A JP34654499 A JP 34654499A JP 2001166539 A JP2001166539 A JP 2001166539A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造後に数ケ月放置した二成分現像剤にて画
像形成を行った際に生じるトナーの飛散やカブリ、ある
いは、画像濃度が高くなるのを確実に防止することがで
きるようにした二成分現像剤及びその製造方法並びに該
現像剤を用いた現像装置を提供する。 【解決手段】 現像装置20の現像器21内に投入され
ている二成分現像剤のトナーTの着色剤の含有量を、ト
ナーの消費に伴い順次現像器21内にトナー補給器27
から補給される補給トナーTsよりも少なく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電子写真
方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置における画像
形成プロセスに用いられる二成分現像剤及びその製造方
法、並びに、該現像剤を用いた現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成プロセスに用い
られる現像方式としては、二成分現像方式と一成分現像
方式との二つの方式に大別されている。二成分現像方式
は、現像剤としてFe(鉄)、フェライト等の磁性体か
らなるキャリアとトナーとを混合して用いられている。
また、現像剤の帯電特性の調整は、キャリアとトナーと
の混合比を変えることによって行われている。そして、
このような二成分現像剤を用いた現像方式は、細線やソ
リッド画像の現像特性、階調性の再現性に優れていると
ともに、カラー画像の形成にも適している。
【0003】一方、一成分現像方式は、現像剤としてト
ナーのみを用いているため、トナーとキャリアとの混合
・撹拌を行う必要がなく、しかも、トナー濃度の制御や
トナーの交換が不要であるという利点を有する。また、
このような一成分現像方式には、磁性トナーを用いるも
のと、非磁性トナーを用いるものとの2つの方式があ
る。磁性トナーを用いる方式は、前記した利点に加え
て、均一なトナー層が形成し易く、トナーの搬送も容易
であるばかりでなく、トナーの磁気的な束縛力により、
地肌部へのトナーの付着(所謂、「カブリ」)や飛散の
制御が容易に行えるという利点がある。
【0004】ところが、磁性トナーを用いる方式では、
磁性トナーが磁性粉を含有しているため、カラー画像の
形成には不適当である。したがって、現在では、カラー
画像形成における現像方式として、二成分現像方式ある
いは非磁性一成分現像方式が主流となっている。
【0005】二成分現像方式に用いられる二成分現像剤
を製造する場合、所定の混合比率、混合時間及び混合回
転数にてトナーとキャリアとを混合することにより行わ
れているものであるが、製造後の二成分現像剤を、実際
にユーザがトナー補給装置内に投入して現像装置に供給
し使用するまでには、通常、数ケ月の月日が掛かる。こ
のように、二成分現像剤を製造時から数ケ月間も放置す
ると、現像剤の電荷がリークするため、図3に細線
(b)で示すように、数ケ月放置後の二成分現像剤の帯
電量が、製造当初のものよりも低下する。二成分現像剤
の種類によっては、製造当初の設計値に対して、30%
から70%程度にまで低下してしまう。
【0006】このような二成分現像剤を用いて画像形成
装置にて記録紙上に複写を行った場合には、二成分現像
剤の帯電量が設計値よりも低下しているため、トナー飛
散や白地カブリ(白地部に発生する「カブリ」)が生じ
易い。また、記録紙上に形成される初期の画像濃度、す
なわち、画像形成装置を使用し始めた最初の一定期間の
画像濃度が濃くなり、画像の階調性が不十分なガンマの
立った画像になってしまうなどの不具合を生じる。
【0007】さらに、この状態のままで記録紙上に複写
を重ねると、二成分現像剤の帯電量が上昇して行き、記
録紙への複写枚数が数百枚になった時点で、図3に斜線
で示すように、ある値に飽和する傾向がある。ところ
が、現像装置内に最初に投入された初期の二成分現像剤
(以下、スタート現像剤という)のトナー(スタート現
像剤用トナー)が少なくなった時に、トナー補給装置内
からスタート現像剤用トナーと同様な二成分現像剤(以
下、補給トナーという)を補給した場合、スタート現像
剤用トナーと補給トナーとの帯電量の差が大きくなり、
画像特性までも大きく変化してしまうことになる。
【0008】特に、最近のパーソナル複写機やプリンタ
などの画像形成装置においては、装置本体への電源投入
から複写可能状態になるまでの時間、所謂「レディタイ
ム」の短縮のため、装置本体に電源を投入すると、直ち
に、複写可能状態となるような機種が多い。したがっ
て、このような装置では、現像装置内の二成分現像剤が
充分に撹拌されないため、二成分現像剤の帯電量が充分
に上がり切らず、これにより、上記したような不具合を
助長する傾向がある。
【0009】そこで、上記したような従来の不具合を解
消するために、例えば、特許番号第2772016号
(以下、先行例という)に開示されているように、二成
分現像剤を製造する際、トナーとキャリアとの混合時間
を適切な範囲に設定して、トナーとキャリアとの混合が
充分に行われるようにし、しかも、過剰な撹拌が行われ
ないように制御することにより、複写開始時のトナーの
飛散、カブリ及び濃度低下を防止してなる構成を有する
ものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た先行例に記載の発明にあっては、二成分現像剤を製造
する際、単に、トナーとキャリアとの混合条件を適切な
条件にて撹拌するだけでは、スタート現像剤が数ケ月間
も放置されると、スタート現像剤の帯電量が低下してし
まうことから、初期の複写時に、トナーの飛散、カブリ
等の不具合が生じ得る。
【0011】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、スタート現像剤用ト
ナーと、補給トナーとの間に、帯電特性に適切な差を設
け、スタート現像剤のトナーの帯電量が補給トナーの帯
電量よりも高く設定することにより、従前のような製造
後に数ケ月放置した二成分現像剤にて画像形成を行った
際に生じるトナーの飛散やカブリ、あるいは、画像濃度
が高くなるのを確実に防止することができるようにした
二成分現像剤及びその製造方法、並びに、該現像剤を用
いた現像装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、第1の発明は、静電潜像担持体上に形成される
静電潜像の現像を行う現像装置に用いられ、かつ少なく
ともトナーとキャリアからなる二成分現像剤であって、
予め現像装置内に投入されている二成分現像剤のトナー
の着色剤の含有量が、トナーの消費に伴い順次現像装置
内に補給される補給トナーよりも少なく設定されている
ことを特徴とする。
【0013】第2の発明は、静電潜像担持体上に形成さ
れる静電潜像の現像を行う現像装置に用いられ、かつ少
なくともトナーとキャリアからなる二成分現像剤であっ
て、予め現像装置内に投入されている二成分現像剤のト
ナーは、トナーを製造する際の混合工程における混合回
転数と混合時間との積が、トナーの消費に伴い順次現像
装置内に補給される補給トナーを製造するときの値より
も小さく設定されていることを特徴とする。
【0014】第3の発明は、静電潜像担持体上に形成さ
れる静電潜像の現像を行う現像装置に用いられ、かつ少
なくともトナーとキャリアからなる二成分現像剤の製造
方法において、トナーの混合工程における混合回転数と
混合時間との積を変えることにより、予め現像装置内に
投入される二成分現像剤のトナーと、トナーの消費に伴
い順次現像装置内に補給される補給トナーとを製造する
ことを特徴とする。
【0015】第4の発明は、少なくともトナーとキャリ
アからなる二成分現像剤を用いて、静電潜像担持体上に
形成される静電潜像の現像を行う現像装置において、予
め現像装置内に投入されている二成分現像剤のトナーの
着色剤の含有量が、トナーの消費に伴い順次現像装置内
に補給される補給トナーよりも少なく設定されている二
成分現像剤を用いることを特徴とする。
【0016】第5の発明は、少なくともトナーとキャリ
アからなる二成分現像剤を用いて、静電潜像担持体上に
形成される静電潜像の現像を行う現像装置において、予
め現像装置内に投入されている二成分現像剤のトナーと
して、トナーを製造する際の混合工程における混合回転
数と混合時間との積が、トナーの消費に伴い順次現像装
置内に補給される補給トナーを製造するときの値よりも
少なく設定されている二成分現像剤を用いることを特徴
とする。
【0017】本発明では、現像装置に最初に投入されて
いる二成分現像剤のトナー(スタート現像剤用トナー)
の帯電量が、その後順次補給される補給トナーの帯電量
よりも高くなるように設定される。その方法として、先
ず第1に、トナーの製造工程において、スタート現像剤
用トナーの着色剤の構成部数が補給トナーの着色剤の構
成部数よりも少なく設定される。着色剤は、通常、バイ
ンダ樹脂よりも抵抗が低く、スタート現像剤用トナーの
着色剤の構成部数を補給トナーのものより少なくするこ
とによって、スタート現像剤用トナーの体積抵抗率を高
くすることができる。一般に、トナーの体積抵抗率が高
くなると、電荷のリーク量が少なくなり帯電量は高くな
る。
【0018】第2の方法として、トナーの製造工程にお
いて、バインダ樹脂・着色剤・帯電制御等を混合する際
の混合時間と混合回転数との積の値が、スタート現像剤
用トナーと補給トナーとで異なる値に設定される。上記
混合時間と混合回転数との積の値は、バインダ樹脂・着
色剤・帯電制御剤等の各材料の混合(撹拌)の強さを表
しており、この積の値により前記各材料の分散性が変化
し、製造されるトナーの帯電量が変わる。特に、プラス
極性のトナーでは、前記各材料を混合する工程において
強く撹拌すると、帯電制御剤の回りに着色剤の凝集が生
じ、帯電制御剤の帯電性が低下しトナーの帯電量が低く
なってしまう。そこで、スタート現像剤用トナーを製造
する際には、混合時間と混合回転数との積の値が補給ト
ナーの場合よりも小さい値に設定される。よって、スタ
ート現像剤用トナーの帯電量は、補給トナーよりも高く
なる。
【0019】以上の方法により製造されたスタート現像
剤用トナーはキャリアと混合され二成分現像剤として用
いられる。この二成分現像剤においては、スタート現像
剤用トナーの帯電量が補給トナーよりも高く設定されて
いるので、長期間に亘って放置しても帯電量の低下は少
ない。よって、製造後数ヶ月放置して画像形成を行った
としても、従来見られたトナーの飛散やカブリは低減さ
れ、充分な階調性を有する画像が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る
二成分現像剤が用いられる電子写真式の画像形成装置に
おける画像形成プロセス部位の要部を概略的に示したも
のである。
【0021】図1に示すように、符号1は画像形成部
で、この画像形成部1には、感光体からなる静電潜像担
持体2が、実線矢印で示す方向に回転自在に配置されて
いる。この静電潜像担持体2は、アルミニウム等の金属
を基材としてなる円筒状ドラム3と、この円筒状ドラム
3の外周面にセレン(Se)や有機光導電体(OPC:
Organic Photo−Conductor)等
を薄膜状に塗布することにより被覆形成された感光受容
層4とを有する。
【0022】そして、静電潜像担持体2の周囲には、そ
の回転方向に沿って帯電部材5、露光部材6、後述する
現像装置20、転写部材7、クリーニング部材8及び除
電部材9が順に配置されている。帯電部材5は、例え
ば、タングステンワイヤ等の帯電線や金属製シールド板
あるいはグリッド板等にて形成されたコロナ帯電器や帯
電ローラ、または、帯電ブラシ等からなる。また、露光
部材6は、例えば、レーザやLED(Light Em
itting Diode;発光ダイオード)からな
る。転写部材7は、例えば、コロナ帯電器や帯電ロー
ラ、または、帯電ブラシ等で構成され、クリーニング部
材8には、例えば、クリーニングブレードが、除電部材
9には、例えば、除電ランプが使用される。
【0023】上記した画像形成部1における画像形成プ
ロセスは、まず、静電潜像担持体2の表面を帯電部材5
にて所定の電位に一様に帯電する。次いで、画像情報に
応じて、露光部材6からの光照射により、静電潜像担持
体2上に静電潜像を形成する。そして、静電潜像担持体
2上に形成された静電潜像は、静電潜像担持体2と現像
装置20との間に形成される現像電界により、現像装置
20内から現像剤(トナー)が移動して、トナー像とし
て可視化される。このトナー像は、転写部材7にて紙等
の記録媒体P上に転写され、この転写後の記録媒体P
は、定着部材10側に搬送されて、この定着部材10に
てトナー像が記録媒体P上に定着される。
【0024】定着後の記録媒体Pは、図示しない排紙部
に排出される。一方、転写後の静電潜像担持体2上に残
留する残留トナーは、クリーニング部材8にて掻き落し
除去されて回収される。また、クリーニング後、静電潜
像担持体2表面の電荷は、除電部材9により除電され、
この除電後の静電潜像担持体2の表面は、再び、帯電部
材5にて所定の電位に一様に帯電されて、次の画像情報
に応じた露光部材6からの光照射により、静電潜像担持
体2上に静電潜像を形成する。
【0025】上記した現像装置20には、本発明に係る
二成分現像剤が供給されるようになっている。この現像
装置20は、図2に示すように、現像器21を有し、こ
の現像器21内には、マグネットローラ22が固定され
ている。このマグネットローラ22は、その内部にマグ
ネット23を備え、そのマグネットローラ22の外側に
は、スリーブ24が設けられている。そして、このスリ
ーブ24上には、現像器21内の現像剤Tが付着され、
スリーブ24が回転することにより、現像剤Tは静電潜
像担持体2との間の現像領域Aに搬送される。また、静
電潜像担持体2とスリーブ24との間の現像領域Aに
は、ソフトな現像剤ブラシが形成され、この現像剤ブラ
シにて静電潜像担持体2を摺擦することにより静電潜像
の現像を行う。さらに、スリーブ24上には、ドクター
ブレード25が設けられ、このドクターブレード25に
より、スリーブ24上に付着する現像剤Tの層厚を制御
する。
【0026】また、現像器21内には、撹拌ローラ26
がスリーブ24に隣接する位置に回転自在に配置されて
いる。この撹拌ローラ26は、現像器21内の現像剤T
を撹拌する。
【0027】この場合、現像器21内に最初に投入され
ている現像剤Tが、所謂「スタート現像剤用トナー」で
あり、補給トナーTsは、現像装置20に設置されたト
ナー濃度センサ(図示せず)の検知結果に応じて、トナ
ー補給器27から現像器21内に所定量のトナーが供給
される。そして、現像器21内に供給された補給トナー
Tsは、撹拌ローラ26によりキャリアと混合され、現
像剤が形成される。
【0028】すなわち、装置本体が起動し始めた最初の
段階では、スタート現像剤用トナーTのみによる現像が
行われる。そして、現像器21内のスタート現像剤用ト
ナーTが少なくなり、次第に、現像器21内に補給トナ
ーTsが供給されてスタート現像剤用トナーTと混合さ
れ、最終的には現像器21内が補給トナーTsと入れ替
わる。
【0029】そこで、本発明の第1の実施形態では、現
像器21内に最初に投入されているスタート現像剤用ト
ナーTの帯電量を、補給トナーTsの帯電量よりも高く
設定する。そして、その方法としては、まず、トナーを
製造する際の、スタート現像剤用トナーTの着色剤の構
成部数を、補給トナーTsの着色剤の構成部数よりも少
なく設定することにより行われる。すなわち、通常、着
色剤は、バインダ樹脂よりも抵抗が低いため、スタート
現像剤用トナーTの着色剤の構成部数を、補給トナーT
sの着色剤の構成部数よりも少なく設定することによ
り、補給トナーTsと比べて、スタート現像剤用トナー
Tの体積抵抗率を高く設定できる。これにより、スター
ト現像剤用トナーTを補給トナーTsと同一なものを使
用した場合よりも、長期間の放置による現像剤の帯電量
の低下を軽減することができる。
【0030】また、このように着色剤の構成部数を減ら
すと、スタート現像剤用トナーTの帯電量も補給トナー
Tsの帯電量よりも高くなり、長期間の放置による画像
濃度も必要以上に濃くなることはない。また、従前のよ
うに、複写枚数を重ねた場合、初期の画像濃度との差が
軽減されるようになる。
【0031】この場合、スタート現像剤用トナーTの帯
電量の推移は、図3に太線(a)で示すようになる。す
なわち、二成分現像剤を製造した当初の帯電量が、従来
のようなスタート現像剤用トナーTの着色剤の構成部数
と補給トナーTsの着色剤の構成部数を同一にして製造
した二成分現像剤の帯電量(図3の細線(b))に比べ
て高くなり、しかも、長期間(数ケ月)に亘って放置し
ても、スタート現像剤用トナーTの帯電量を従来よりも
高く維持することができる。さらに、複写枚数を重ねて
行くに従って、少なくなったスタート現像剤用トナーT
に補給トナーTsが少しず補給されて、次第に、補給ト
ナーTsに入れ替わって行く。そのため、現像剤の帯電
特性が、徐々に、補給トナーTsに近づいて行き、数百
枚で完全に補給トナーTsに入れ替わり、帯電特性も補
給トナーTsのものとなる。そして、この時点で、従来
と同一の画像濃度等の画像品位を有する画像が得られ
る。
【0032】ところで、複写初期から複写枚数が増加す
るに従って、現像剤中には、スタート現像剤用トナーT
と補給トナーTsが混在する。スタート現像剤用トナー
Tと補給トナーTsとは、トナーの構成材料が同じで、
着色剤の含有量のみが異なるため、現像剤の帯電特性以
外は大きく変化せず、それ以上の不具合が生じることは
ない。
【0033】また、スタート現像剤用トナーT及び補給
トナーTsに含有する着色剤の構成部数を従来よりも少
なくして、トナーの抵抗を高くする、すなわち、両者の
帯電量が共に高くなるように設定すると、図3に点線
(c)で示すように、複写枚数を重ねるに従って、現像
剤の帯電量が上がって行き、画像濃度が低くなる等の不
具合が生じる。スタート現像剤用トナーTに含有される
着色剤の構成部数としては、補給トナーTsに含有する
着色剤の構成部数に対して、5〜30重量%、好ましく
は、10〜20重量%まで減らすことが望ましい。スタ
ート現像剤用トナーTの着色剤の構成部数が、補給トナ
ーTsの着色剤の構成部数に対して5重量%以下である
と、スタート現像剤用トナーTと補給トナーTsとの帯
電特性等の性能差が小さいため、所望の効果が得られな
い。一方、30重量%以上であると、スタート現像剤用
トナーTと補給トナーTsとの帯電特性等の性能差が大
きくなり過ぎるため、初期の画像濃度が低くなる等の問
題が生じる。
【0034】本発明の第2の実施形態では、スタート現
像剤用トナーTを製造する際の、混合時間と混合回転数
との積を補給トナーTsと異なるようにし、補給トナー
Tsを製造する際の値よりも小さく設定する。これによ
り、スタート現像剤用トナーTと補給トナーTsの帯電
特性が変化し、上記した第1の実施形態のような着色剤
の構成部数を変化させた場合と同様な効果が得られる。
ここで、トナーを製造する際の混合時間と混合回転数と
の「積」とは、所謂、混合の強さを表し、その積の値が
大きいと、撹拌力がより強くなることを意味する。
【0035】すなわち、現像剤の製造時に、撹拌力が変
わると、トナー中の着色剤、帯電制御剤等の成分の凝集
状態が変わり、これにより、現像剤の帯電特性(抵抗)
も変わる。このため、このような現像剤をスタート現像
剤用トナーTと補給トナーTsとに使い分けることが可
能になる。
【0036】特に、帯電極性がプラスのトナーを用いた
場合、混合工程において、帯電制御剤は、プラスに帯電
する一方、着色剤(例えば、カーボンブラック等)は、
帯電制御剤に対し、通常、マイナスに帯電する。このた
め、混合工程中において強く撹拌するほど、帯電制御剤
と着色剤が静電力で互いに引き付け合って、帯電制御剤
の周りに着色剤が凝集し、帯電制御剤の帯電性が悪くな
る(帯電量が低くなる)。そこで、本発明では、スター
ト現像剤用トナーTの製造時における撹拌を、補給トナ
ーTsの製造時における撹拌に比べて弱く、すなわち、
混合時間と混合回転数との積の値を小さくすることによ
り、スタート現像剤用トナーTの帯電性が補給トナーT
sよりも高くなるようにする。これにより、スタート現
像剤用トナーTの初期の帯電量は、補給トナーTsより
も高くなり、しかも、帯電の立上りを高めることが可能
になる。
【0037】なお、本発明におけるトナーの材料は、特
に限定されるものではないが、代表的な材料例として
は、例えば、下記のものが好適に使用される。また、二
成分現像剤ではなくて、磁性トナーを用いる場合は、下
記のものに、例えば、マグネタイトやフェライト等が更
に添加される。
【0038】(実施例1)次に、上記した本発明の第1
の実施形態における二成分現像剤の製造方法を具体的に
説明する。この場合、スタート現像剤用のトナーTは、
例えば、 *バインダ樹脂:スチレンアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 6部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 3部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 3部(重量部) を成分とする。そして、これらの成分をスーパーミキサ
に投入し、混合回転数を600rpm及び混合時間を5
分間に設定して、乾式混合した後、2軸押出し機にて、
加熱溶融混練する。次いで、その混練物を冷却固化させ
た後、フェザーミルで約2mmの粒径に粗粉砕し、更
に、ジェットミルにて微粉砕した後、5μm以下のトナ
ーをロータ分級機でカットして、体積平均粒径が10μ
mの粉末を得る。さらに、このトナー粉末100部と疎
水性シリカ0.2部を混合することにより、トナーを製
造する。
【0039】このようにして製造されたトナーの体積抵
抗率は、1.80×1011Ω・cmであった。そして、
このようなトナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウ
ターミキサで約30分間混合して、スタート現像剤用ト
ナーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯
電量は、約20μC/gであった。また、スタート現像
剤用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約15μC/gであった。
【0040】一方、補給トナーTsのトナーとしては、
例えば、 *バインダ樹脂:スチレンアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 7部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 3部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 3部(重量部) を成分とし、上記したスタート現像剤用トナーTのトナ
ー成分中の着色剤の含有量を減らして、上記したスター
ト現像剤用トナーTと同様な条件にて、トナーを製造す
る。このようにして製造されたトナーの体積抵抗率は、
1.65×1011Ω・cmであった。
【0041】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと補給トナーTsを用いて、複写機(シャープ製パー
ソナル複写機・Z85)にて3000枚の複写を行った
ところ、下記の表1における実施例1の評価結果で示す
ように、従前のような初期の白地カブリやトナー飛散が
目視にては見られず、また、画像濃度も安定した良好な
結果が得られた。
【0042】
【表1】
【0043】この結果、スタート現像剤用のトナーに含
有する着色剤の構成部数を、補給用のトナーに比べて、
例えば、14重量%減に設定することにより、上述した
ように、補給用のトナーに含有する着色剤の構成部数に
対して、5〜30重量%、好ましくは、10〜20重量
%減に設定すれば、従前のような不具合を効果的に解消
することが可能になる。
【0044】(実施例2)この実施例2においては、実
施例1におけるスタート現像剤用のトナーの着色剤を
0.5重量部増加し、 *バインダ樹脂:スチレンアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 6.5部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 3部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 3部(重量部) を成分として、実施例1と同様な条件にてトナーを製造
する。
【0045】このようにして製造されたトナーの体積抵
抗率は、1.74×1011Ω・cmであった。そして、
このようなトナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウ
ターミキサで約30分間混合して、スタート現像剤用ト
ナーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯
電量は、約19μC/gであった。また、スタート現像
剤用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約13μC/gであった。
【0046】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと、実施例1と同様な補給トナーTsを用いて、複写
機(シャープ製パーソナル複写機・Z85)にて300
0枚の複写を行ったところ、下記の表2における実施例
2の評価結果で示すように、従前のような初期の白地カ
ブリが少し見られたが、トナー飛散は見られず、画像濃
度も安定した良好な結果が得られた。
【0047】
【表2】
【0048】この結果、スタート現像剤用のトナーに含
有する着色剤の構成部数を、補給用のトナーに比べて、
例えば、7重量%減に設定することにより、上述したよ
うに、補給用のトナーに含有する着色剤の構成部数に対
して、5〜30重量%、好ましくは、10〜20重量%
減に設定すれば、従前のような不具合を効果的に解消す
ることが可能になる。
【0049】(実施例3)この実施例3においては、実
施例1におけるスタート現像剤用のトナーの着色剤を
1.0重量部減少し、 *バインダ樹脂:スチレンアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 5部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 3部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 3部(重量部) を成分として、実施例1と同様な条件にてトナーを製造
する。
【0050】このようにして製造されたトナーの体積抵
抗率は、2.10×1011Ω・cmであった。そして、
このようなトナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウ
ターミキサで約30分間混合して、スタート現像剤用ト
ナーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯
電量は、約25μC/gであった。また、スタート現像
剤用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約19μC/gであった。
【0051】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと、実施例1と同様な補給トナーTsを用いて、複写
機(シャープ製パーソナル複写機・Z85)にて300
0枚の複写を行ったところ、下記の表3における実施例
3の評価結果で示すように、従前のような白地カブリや
トナー飛散は見られず、良好な結果が得られが、初期の
画像濃度が多少低めであった。
【0052】
【表3】
【0053】この結果、スタート現像剤用のトナーに含
有する着色剤の構成部数を、補給用のトナーに比べて、
例えば、29重量%減に設定することにより、上述した
ように、補給用のトナーに含有する着色剤の構成部数に
対して、5〜30重量%、好ましくは、10〜20重量
%減に設定すれば、従前のような不具合を効果的に解消
することが可能になる。
【0054】(比較例1)この比較例1においては、ス
タート現像剤用トナーTと補給トナーTsとは共通と
し、実施例1の補給トナーと同一成分のものを用いて、
トナーを製造し、このようなトナー6部と鉄粉系キャリ
ア100部をナウターミキサで約30分間混合すること
により、スタート現像剤用トナーTとした。その時のス
タート現像剤用トナーTの帯電量は、約18μC/gで
あった。また、スタート現像剤用トナーTを約2ケ月間
に亘って放置した後の帯電量は、約11μC/gであっ
た。
【0055】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと補給トナーTsを用いて、複写機(シャープ製パー
ソナル複写機・Z85)にて3000枚の複写を行った
が、下記の表4における比較例1の評価結果で示すよう
に、初期から数枚において、白地カブリやトナー飛散が
目視で確認され、また、初期の画像濃度も高く、ガンマ
が立った画像になっていた。
【0056】
【表4】
【0057】(比較例2)この比較例2においては、ス
タート現像剤用のトナーは、例えば、 *バインダ樹脂:スチレンアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 6.8部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 3部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 3部(重量部) を成分とする。そして、これらの成分をスーパーミキサ
に投入し、混合回転数を600rpm及び混合時間を5
分間に設定して、乾式混合した後、2軸押出し機にて、
加熱溶融混練する。次いで、その混練物を冷却固化させ
た後、フェザーミルで約2mmの粒径に粗粉砕し、更
に、ジェットミルにて微粉砕した後、5μm以下のトナ
ーをロータ分級機でカットして、体積平均粒径が10μ
mの粉末を得る。さらに、このトナー粉末100部と疎
水性シリカ0.2部を混合することにより、トナーを製
造する。
【0058】このようにして製造されたトナーの体積抵
抗率は、1.67×1011Ω・cmであった。そして、
このようなトナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウ
ターミキサで約30分間混合して、スタート現像剤用ト
ナーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯
電量は、約19μC/gであった。また、スタート現像
剤用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約12μC/gであった。
【0059】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと、実施例1と同一成分の補給トナーTsを用い、複
写機(シャープ製パーソナル複写機・Z85)にて30
00枚の複写を行ったが、下記の表5における比較例2
の評価結果で示すように、初期から数枚において、白地
カブリやトナー飛散が目視で確認され、また、初期の画
像濃度も高く、ガンマが立った画像になっていた。
【0060】
【表5】
【0061】この結果、スタート現像剤用のトナーに含
有する着色剤の構成部数を、補給用のトナーに比べて、
例えば、3重量%減に設定し、補給用のトナーに含有す
る着色剤の構成部数に対して、5〜30重量%減に設定
しなければ、効果的が期待できないことが確認された。
【0062】(比較例3)この比較例3においては、ス
タート現像剤用のトナーは、例えば、 *バインダ樹脂:スチレンアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 4部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 3部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 3部(重量部) を成分とする。そして、これらの成分をスーパーミキサ
に投入し、混合回転数を600rpm及び混合時間を5
分間に設定して、乾式混合した後、2軸押出し機にて、
加熱溶融混練する。次いで、その混練物を冷却固化させ
た後、フェザーミルで約2mmの粒径に粗粉砕し、更
に、ジェットミルにて微粉砕した後、5μm以下のトナ
ーをロータ分級機でカットして、体積平均粒径が10μ
mの粉末を得る。さらに、このトナー粉末100部と疎
水性シリカ0.2部を混合することにより、トナーを製
造する。
【0063】このようにして製造されたトナーの体積抵
抗率は、2.39×1011Ω・cmであった。そして、
このようなトナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウ
ターミキサで約30分間混合して、スタート現像剤用ト
ナーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯
電量は、約28μC/gであった。また、スタート現像
剤用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約23μC/gであった。
【0064】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと、実施例1と同一成分の補給トナーTsを用い、複
写機(シャープ製パーソナル複写機・Z85)にて30
00枚の複写を行ったが、下記の表6における比較例3
の評価結果で示すように、初期の画像濃度が低いという
不具合が発生した。
【0065】
【表6】
【0066】この結果、スタート現像剤用のトナーに含
有する着色剤の構成部数を、補給用のトナーに比べて、
例えば、35重量%減に設定し、補給用のトナーに含有
する着色剤の構成部数に対して、5〜30重量%減に設
定しなければ、効果的が期待できないことが確認され
た。
【0067】(実施例4)この実施例4は、上記した本
発明の第2の実施形態における二成分現像剤の製造方法
に関し、この場合、スタート現像剤用のトナーは、例え
ば、 *バインダ樹脂:スチレンアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 7部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 2部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 2部(重量部) を成分とする。そして、これらの成分をスーパーミキサ
に投入し、混合回転数を600rpm及び混合時間を2
分間に設定して、乾式混合した後、2軸押出し機にて、
加熱溶融混練する。次いで、その混練物を冷却固化させ
た後、フェザーミルで約2mmの粒径に粗粉砕し、更
に、ジェットミルにて微粉砕した後、5μm以下のトナ
ーをロータ分級機でカットして、体積平均粒径が10μ
mの粉末を得る。さらに、このトナー粉末100部と疎
水性シリカ0.2部を混合することにより、トナーを製
造する。
【0068】このようにして製造されたトナーの体積抵
抗率は、2.80×1011Ω・cmであった。そして、
このようなトナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウ
ターミキサで約30分間混合して、スタート現像剤用ト
ナーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯
電量は、約23μC/gであった。また、スタート現像
剤用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約14μC/gであった。
【0069】一方、補給トナーTsのトナーとしては、
上記したスタート現像剤用のトナーと同一成分のものを
スーパーミキサに投入し、混合回転数を600rpm及
び混合時間を5分間に設定して、スタート現像剤用のト
ナーと同様な方法で、体積平均粒径が10μmの粉末の
トナーを製造する。
【0070】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと補給トナーTsを用いて、複写機(シャープ製パー
ソナル複写機・Z85)にて3000枚の複写を行った
ところ、下記の表7における実施例4の評価結果で示す
ように、従前のような初期の白地カブリやトナー飛散が
目視にては見られず、また、画像濃度も安定した良好な
結果が得られた。
【0071】
【表7】
【0072】この結果、スタート現像剤用のトナーの混
合工程におけるスーパーミキサ等による混合時間と混合
回転数との積を、補給用のトナーに比べて小さくするこ
とにより、従前のような不具合を効果的に解消すること
が可能になる。
【0073】(実施例5)この実施例5は、上記した実
施例4に他の実施形態を示し、この場合、スタート現像
剤用のトナーは、例えば、 *バインダ樹脂:スチレン/n・ブチルアクリル樹脂 100部(重量部) *着 色 剤 :カーボンブラック 7部(重量部) *帯電制御剤 :ニグロシン 2部(重量部) *ワックス :低分子量ポリエチレン 2部(重量部) を成分とする。そして、これらの成分をスーパーミキサ
に投入し、混合回転数を300rpm及び混合時間を5
分間に設定して、乾式混合した後、2軸押出し機にて、
加熱溶融混練する。次いで、その混練物を冷却固化させ
た後、フェザーミルで約2mmの粒径に粗粉砕し、更
に、ジェットミルにて微粉砕した後、5μm以下のトナ
ーをロータ分級機でカットして、体積平均粒径が10μ
mの粉末を得る。さらに、このトナー粉末100部と疎
水性シリカ0.3部を混合することにより、トナーを製
造する。
【0074】このようにして製造されたトナーの体積抵
抗率は、2.90×1011Ω・cmであった。そして、
このようなトナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウ
ターミキサで約30分間混合して、スタート現像剤用ト
ナーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯
電量は、約24μC/gであった。また、スタート現像
剤用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約16μC/gであった。
【0075】一方、補給トナーTsのトナーとしては、
上記したスタート現像剤用のトナーと同一成分のものを
スーパーミキサに投入し、混合回転数を600rpm及
び混合時間を5分間に設定して、スタート現像剤用のト
ナーと同様な方法で、体積平均粒径が10μmの粉末の
トナーを製造する。
【0076】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと補給トナーTsを用いて、複写機(シャープ製パー
ソナル複写機・Z85)にて3000枚の複写を行った
ところ、下記の表8における実施例5の評価結果で示す
ように、従前のような初期の白地カブリやトナー飛散が
目視にては見られず、また、画像濃度も安定した良好な
結果が得られた。
【0077】
【表8】
【0078】この結果、スタート現像剤用のトナーの混
合工程におけるスーパーミキサ等による混合時間と混合
回転数との積を、補給用のトナーに比べて小さくするこ
とにより、従前のような不具合を効果的に解消すること
が可能になる。
【0079】(比較例4)この比較例4においては、上
記した実施例4に対するトナーの混合工程におけるスー
パーミキサ等による混合時間と混合回転数とを比較した
もので、スタート現像剤用トナーTと補給トナーTsと
は共通し、スタート現像剤用のトナーとして、実施例4
の補給トナーと同一成分のものを用いて、体積平均粒径
が10μmのトナーを製造する。そして、このようなト
ナー6部と鉄粉系キャリア100部をナウターミキサで
約20分間混合することにより、スタート現像剤用トナ
ーTとした。その時のスタート現像剤用トナーTの帯電
量は、約20μC/gであった。また、スタート現像剤
用トナーTを約2ケ月間に亘って放置した後の帯電量
は、約14μC/gであった。
【0080】そして、上記したスタート現像剤用トナー
Tと補給トナーTsを用いて、複写機(シャープ製パー
ソナル複写機・Z85)にて3000枚の複写を行った
が、下記の表9における比較例4の評価結果で示すよう
に、初期から数枚において、白地カブリやトナー飛散が
見られた。
【0081】
【表9】
【0082】なお、本発明は、上記した実施形態に限定
されることはなく、本発明の要旨を免脱しない範囲で種
々変更実施可能なことは云うまでもない。
【0083】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、第1の
発明によれば、トナーに含まれる着色剤の含有量を変え
ることにより、スタート現像剤のトナーの帯電量を、補
給トナーよりも高くなるように、容易に設定することが
できることから、画像形成を行う際、従前のような初期
段階における白地カブリやトナー飛散を抑制することが
でき、これにより、充分な画像濃度を維持した画像を形
成することができる。
【0084】第2の発明によれば、トナーを製造する
際、トナーの製造工程を変えるのみで、スタート現像剤
のトナーの帯電量を、補給トナーよりも高くなるよう
に、容易に設定することができることから、画像形成を
行う際、従前のような初期段階における白地カブリやト
ナー飛散を抑制することができ、これにより、充分な画
像濃度を維持した画像を形成することができる。
【0085】第3の発明によれば、トナーを製造する
際、トナーの製造工程を変えるのみで、帯電性の異なる
トナー、すなわち、帯電量の高いスタート現象剤用トナ
ーと、スタート現像剤用トナーより帯電量の低い補給ト
ナーとを容易に製造することができる。
【0086】第4の発明によれば、スタート現像剤のト
ナーに含まれる着色剤の含有量を補給トナーよりも少な
くすることにより、スタート現像剤のトナーの帯電量
を、補給トナーよりも高くなるように、容易に設定する
ことができる。このような二成分現像剤を用いることに
より、数ケ月という長期に亘る放置後、画像形成を行う
際、従前のような初期段階における白地カブリやトナー
飛散を抑制することができるとともに、その後の画像形
成においても、画像品位の良好な画像を形成することが
できる。
【0087】第5の発明によれば、トナーを製造する
際、材料の構成割合を変える必要がなく、トナーの製造
工程を変えるのみで、スタート現像剤のトナーの帯電量
を、補給トナーよりも高くなるように、容易に設定する
ことができる。そして、このような二成分現像剤を用い
ることにより、数ケ月という長期に亘る放置後、画像形
成を行う際、従前のような初期段階における白地カブリ
やトナー飛散を抑制することができるとともに、その後
の画像形成においても、画像品位の良好な画像を形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二成分現像剤の画像形成プロセス
を有する画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係る現像装置を示す概略構成図であ
る。
【図3】本発明に係る二成分現像剤と従来の二成分現像
剤との長期間に亘る放置に伴う帯電量の推移を比較して
示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成部 2 静電潜像担持体 3 円筒状ドラム 4 光導電体 5 帯電部材 6 露光部材 7 転写部材 8 クリーニング部材 9 除電部材 10 定着部材 20 現像装置 21 現像器 22 マグネットローラ 23 マグネット 24 スリーブ 25 ドクターブレード 26 撹拝ローラ 27 トナー補給器 A 現像領域 P 記録媒体 T スタート現像剤(二成分現像剤) Ts 補給トナー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像担持体上に形成される静電潜像
    の現像を行う現像装置に用いられ、かつ少なくともトナ
    ーとキャリアからなる二成分現像剤であって、 予め現像装置内に投入されている二成分現像剤のトナー
    の着色剤の含有量が、該トナーの消費に伴い順次現像装
    置内に補給される補給トナーよりも少なく設定されてい
    ることを特徴とする二成分現像剤。
  2. 【請求項2】 静電潜像担持体上に形成される静電潜像
    の現像を行う現像装置に用いられ、かつ少なくともトナ
    ーとキャリアからなる二成分現像剤であって、 予め現像装置内に投入されている二成分現像剤のトナー
    は、該トナーを製造する際の混合工程における混合回転
    数と混合時間との積が、前記トナーの消費に伴い順次現
    像装置内に補給される補給トナーを製造するときの値よ
    りも小さく設定されていることを特徴とする二成分現像
    剤。
  3. 【請求項3】 静電潜像担持体上に形成される静電潜像
    の現像を行う現像装置に用いられ、かつ少なくともトナ
    ーとキャリアからなる二成分現像剤の製造方法におい
    て、 トナーの混合工程における混合回転数と混合時間との積
    を変えることにより、予め現像装置内に投入される二成
    分現像剤のトナーと、該トナーの消費に伴い順次現像装
    置内に補給される補給トナーとを製造することを特徴と
    する二成分現像剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくともトナーとキャリアからなる二
    成分現像剤を用いて、静電潜像担持体上に形成される静
    電潜像の現像を行う現像装置において、 予め現像装置内に投入されている二成分現像剤のトナー
    の着色剤の含有量が、該トナーの消費に伴い順次現像装
    置内に補給される補給トナーよりも少なく設定されてい
    る二成分現像剤を用いることを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 少なくともトナーとキャリアからなる二
    成分現像剤を用いて、静電潜像担持体上に形成される静
    電潜像の現像を行う現像装置において、 予め現像装置内に投入されている二成分現像剤のトナー
    として、該トナーを製造する際の混合工程における混合
    回転数と混合時間との積が、前記トナーの消費に伴い順
    次現像装置内に補給される補給トナーを製造するときの
    値よりも小さく設定されている二成分現像剤を用いるこ
    とを特徴とする現像装置。
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JP2006011165A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Kyocera Mita Corp 電子写真用現像剤およびその製造方法、並びにトナーの評価方法

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