JP2001166178A - プラスチック光ファイバカプラ及びその製造方法 - Google Patents
プラスチック光ファイバカプラ及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2001166178A JP2001166178A JP35100499A JP35100499A JP2001166178A JP 2001166178 A JP2001166178 A JP 2001166178A JP 35100499 A JP35100499 A JP 35100499A JP 35100499 A JP35100499 A JP 35100499A JP 2001166178 A JP2001166178 A JP 2001166178A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- plastic optical
- optical fiber
- plastic
- jacket
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
Abstract
ラスチック光ファイバカプラ及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 被覆を除去した2 本のプラスチック光フ
ァイバ(幹線ファイバとタップファイバ)からなり、幹
線ファイバは中央部の、タップファイバは先端部の心線
をそれぞれ露出させて接続部を形成し、幹線ファイバの
接続部を所望の形状に湾曲させ、この湾曲部にタップフ
ァイバの端面を前記幹線ファイバの接続部と当接可能な
形状の接続部に形成したのち、両接続部を当接させ、そ
の当接部を超音波溶着するものであり、さらには前記2
本のプラスチック光ファイバを内包して固定するホルダ
ーを設けてなるものであり、心線の当接部同士と、ホル
ダーを構成するプラスチック板同士とを同時に超音波溶
着するものである。
Description
どに用いられ、伝送される光の分岐・結合を行うプラス
チック光ファイバカプラ及びその製造方法に関するもの
であり、さらには光学特性、機械特性、温度特性とその
長期安定性に優れたプラスチック光ファイバカプラに関
するものである。
イバに比べ伝送損失が大きいことから、その用途は照
明、ディスプレイ、小規模な光制御システムなどに限定
されていたが、それ自体の低損失化に伴い、通信分野で
の利用が実用段階に達しつつあり、取り扱いの容易さや
トータルコストの低減と相俟って、小規模エリアにおけ
る光LANへの採用も検討され、それに伴ってプラスチ
ック光ファイバカプラなどのプラスチック光部品の挿入
損失(過剰損失)を低減すべく検討が進められている。
また、プラスチック光ファイバカプラは、自動車用装備
品の制御系統などにも採用されはじめている。
は、例えば、複数のプラスチック光ファイバの中間部を
束ねて融着することにより分岐部を形成するスターカプ
ラなどがあり、このスターカプラは、分岐部の融着方法
により、(a)外部からの加熱により融着するもの(例
えば、特開昭59−7921号公報参照)と、(b)超
音波溶着により形成するもの(例えば、特開昭63−8
9810号公報、特開平4−151112号公報、特開
平4−348303公報参照)とに区分される。
共通の欠点として、 Y分岐のように入力用チャンネルと出力用チャンネ
ルとが等しくない任意の形状の光カプラには適さないこ
と、及び 分岐比の制御が容易でないこと、があり、そして、
(a)の外部からの加熱融着によって形成するものは、
加熱時の温度制御が困難でプラスチック光ファイバの膨
張や溶断を招きやすく、溶断しないまでも、コアが熱収
縮し、また分岐部周辺のクラッドの溶融でクラッド材料
がコアに拡散して、カプラ挿入による光損失(過剰損
失)が大きいものとなる。さらに、その改良策である
(b)の超音波溶着によって形成するものは、コアの熱
収縮などによる光損失は少なくなるが、剪断応力に弱い
という欠点がある。
11に示すように、幹線光ファイバの心線21の屈曲部
に、タップ光ファイバの心線22を透光性材料23で接
着させたもの(特公平6−64216号公報参照)、及
び(d) 図12に示すように、幹線ファイバ25の周
面25aにテーパ状に仕上げた先端部26aを超音波溶
着させたもの(特許第2887962号公報参照)があ
る。タイプ(c)のものは、透光性材料で接着させるた
め十分な機械的強度が得られず、また異種材料を介在さ
せることで、過剰損失が大きくなり(1.0dB程度)
温度変化の影響を受けるおそれがあり、タイプ(d)の
ものは超音波溶着ではあるが、やはり過剰損失が大きく
(1.3dB〜2.2dB程度)、また分岐比がほぼ
1:1となり、分岐比を変えることは難しい。
を解消するためになされたもので、所望の分岐比が得ら
れ、過剰損失が少ないなど光学特性にすぐれ、しかも、
温度特性、機械的強度にすぐれたプラスチック光ファイ
バカプラ及びその製造方法の提供を課題とする。
め、請求項1記載の発明のプラスチック光ファイバカプ
ラは、所望の長さを有する2本のプラスチック光ファイ
バを接続してなる光ファイバカプラであって、前記2本
のプラスチック光ファイバのうち1本を幹線ファイバと
し、他をタップファイバとして、前記幹線ファイバは、
その中央部のジャケットを剥離し、心線を露出させて接
続部を形成し、この接続部を所望の形状に湾曲させ、前
記タップファイバは、その先端部のジャケットを剥離
し、露出した心線の端面を前記幹線ファイバの接続部と
当接可能な所望の形状の接続部に形成したのち、両接続
部を当接させ、その当接部を超音波溶着してなることを
特徴とする。
ラスチック光ファイバカプラにおいて、前記タップファ
イバの接続部は、中心軸に対し所定の角度を有する斜面
を形成して端面をほぼ欠円状とし、前記幹線ファイバの
接続部は、前記タップファイバの接続部と当接して充足
される切り欠き部を有することを特徴とする。
載のプラスチック光ファイバカプラにおいて、2本のプ
ラスチック光ファイバの接続部を内包して固定するホル
ダーを有し、前記ホルダーは、前記幹線ファイバと前記
タップファイバとを収納可能に対向して設けられた溝を
有する1対のプラスチック板からなり、前記1対のプラ
スチック板の対向する溝内に、前記ジャケット端部を含
めて前記接続部を収納したのち、前記当接部及び前記1
対のプラスチック板同士を超音波溶着してなることを特
徴とする。
る2本のプラスチック光ファイバを接続して光ファイバ
カプラを形成するプラスチック光ファイバカプラの製造
方法であって、前記2本のプラスチック光ファイバのう
ち1本を幹線ファイバとし、他をタップファイバとし
て、前記幹線ファイバは、その中央部のジャケットを剥
離し、心線を露出させて接続部を形成し、この接続部を
所望の形状に湾曲させ、前記タップファイバは、その先
端部のジャケットを剥離し、露出した心線の端面を前記
幹線ファイバの接続部と当接可能な形状に接続部を形成
する接続部形成工程と、前記両接続部を当接させて形成
される当接部を超音波溶着する超音波溶着工程とを含む
ことを特徴とする。
ラスチック光ファイバカプラの製造方法であって、前記
接続部形成工程を経たプラスチック光ファイバを所望の
形状に収納可能な溝を対向して設けた1対のプラスチッ
ク板からなるホルダーを形成するホルダー形成工程を有
し、前記超音波溶着工程は、前記接続部形成工程を経た
幹線ファイバ及びタップファイバの接続部をそのジャケ
ットの端部を含めて前記ホルダー内に収納し、前記両フ
ァイバの当接部と前記1対のプラスチック板同士とを超
音波溶着することを特徴とする。
ファイバカプラの製造方法において、前記ホルダーの溝
の形状・寸法は、各プラスチック光ファイバのジャケッ
トの端部を収納する部分では、ほぼジャケット径に等し
く、前記当接部が収納される部分では、前記当接部の形
状・寸法にほぼ等しく、その他の露出心線収納部では、
心線外径よりやや大きいものとし、また、前記ホルダー
の基材は、前記プラスチック光ファイバのジャケットの
基材と同質とし、前記プラスチック光ファイバの心線の
基材とは異質とすることを特徴とする。
いずれかに記載のプラスチック光ファイバカプラの製造
方法において、ジャケットを剥離し、露出した心線を、
その除去すべき部分がジグの成形面上に突出するように
装着し、この突出部に超音波振動を印加することにより
前記除去すべき部分を除去するステップを有することを
特徴とする。
する。図1は、本発明のプラスチック光ファイバカプラ
の第1の例を示す斜視図であり、図2は、上記プラスチ
ック光ファイバカプラの主要部である光カプラ素子の斜
視図、図3は光ファイバカプラ素子の断面図である。図
1乃至図3において、光カプラ素子1は、2本のプラス
チック光ファイバ2a,2bからなるY字型光カプラで
あり、各プラスチック光ファイバ2a,2bは、それぞ
れプラスチック光ファイバ心線3a.3bの外周にジャ
ケット4a,4bを施したものである。またプラスチッ
ク光ファイバ心線3a,3bは、周知のとおり、図3に
示すように、コア6a,6b上にクラッド7a,7bを
有するものである。
は、例えばポリメチルメタクリレート系、スチレン系、
ポリカーボネート系又はノルボルネン系の樹脂からな
り、ジャケットは、例えばナイロン、ポリエチレン又は
ポリ塩化ビニルからなる。光カプラ素子1は、プラスチ
ック光ファイバ2aを幹線ファイバとし、プラスチック
光ファイバ2bをタップファイバとして、結合したもの
である。所望の長さに切り取った幹線ファイバ2aの中
央部のジャケットを剥離し、心線3aを露出させて接続
部5aを形成し、この接続部5aを所望の形状に湾曲さ
せる。一方タップファイバ5bは、その先端部のジャケ
ットを剥離し、露出した心線の端面を前記幹線ファイバ
の接続部5aと当接しうる形状の接続部5bに形成した
のち、両接続部を当接させ、その当接部9を超音波溶着
して接続する。接続部5aの当接位置は湾曲部であると
分岐比が大きくなるので好ましいが、それに限定される
ものではない。
プラ10は、光カプラ素子1を構成する幹線ファイバ2
a及びタップファイバ2bと、それらを内包して固定す
るホルダー11とからなる。ホルダー11は、1対のプ
ラスチック板11a,11bからなり、前記プラスチッ
ク光ファイバ2a,2bを収納できる溝が対向して設け
られている。先ず幹線ファイバ2aの中央部のジャケッ
トを剥離し、心線を露出させて接続部5aを形成し、タ
ップファイバ2bの先端部のジャケットを剥離し、心線
を露出した心線の端面を幹線ファイバ2aの接続部と当
接して接続したとき、所望の光分岐ができる形状に形成
する。これらを片方のプラスチック板11aの溝に載置
して、接続端面を当接させ、もう一方のプラスチック板
11bを、相互の溝が対向し、溝内に幹線ファイバ2
a、タップファイバ2bをジャケットの端部4a1 ,4
b 1 を含めて収納した後、各プラスチック光ファイバ心
線3a.3b当接端面同士と、1対のプラスチック板1
1a,11bを同時に超音波溶着する。なお、ホルダー
11a,11bを同時に溶着し、ケーシングを兼ねるの
が好ましいが、このホルダー11を超音波溶着の用具と
してのみ用い、プラスチック光ファイバ心線3a,3b
の当接端面同士の超音波溶着後、取り外して、光カプラ
素子1だけでプラスチック光ファイバカプラとしてもよ
く、また別のケーシングと一体化してもよい。
カプラ素子1及びプラスチック光ファイバカプラ10の
製造方法について説明する。先ず、プラスチック光ファ
イバ2本(幹線ファイバ2a及びタップファイバ2b)
をそれぞれ所定の長さに切り取り、接続部5a,5bの
ジャケットを剥離する。そして、幹線ファイバ2aの接
続部5aは、所望の形状、例えばタップファイバの接続
部5bとの当接部で縦断面の曲率半径Rの円弧状(した
がって、接続部5aの外周面では曲率半径R+r)と
し、その他の部分はほぼ直線状として、入射端側の光軸
に対し、出射端側では角度(θ/2)だけ下方に傾斜す
るように湾曲させるものとする。そして、タップファイ
バ2bの接続部5bは、その先端部に斜面を形成し、前
記幹線ファイバの接続部5aに当接させ、その出射端側
では角度(θ/2)だけ上方に傾斜するようにする。こ
のようにすると入射した光P0 のうち、曲率半径Rが小
さくなる程、したがって傾斜角θが大きくなる程、タッ
プファイバ3bの方へ放射されるモードが増え、幹線フ
ァイバ2a内を通って出射する光P1 に対して、タップ
ファイバ2bから出射する光P2 の割合、すなわち分岐
比が増える。
なるホルダー及びその製造工程の説明図であり、ホルダ
ーの展開斜視図である。図5は、この下側のホルダーに
上記の幹線ファイバの中央部のジャケットを剥離したも
の、及びタップファイバ2bの先端部のジャケットを剥
離し、円弧状斜面を形成したものを収納した状態を示す
図であり、図5(a)は平面図、図5(b)はその左側
端面の部分拡大である。下側のプラスチック板11aに
は、図4に示すように幹線ファイバ2aのジャケット4
aの端部4a1 ,4a1 を収納する溝14a,14a及
び露出した心線3aを収納する溝13a(13a1 ,1
3a2 )、並びにタップファイバ2bのジャケット4b
端部4b1 を収納する溝14b及び露出した心線3bを
収納する溝13b(13b1 ,13b2 )がY字状をな
すように設けられている。ジャケット用の溝14(14
a,14b)は、いずれも収納するファイバのジャケッ
ト径に等しい径を有する半円形の溝とする。
接続部5a,5bを収納する溝の形状・寸法は、当接部
9を収納する部分15(13a1 ,13b1 )では、当
接部9の形状・寸法と一致させ、その他の露出した心線
3a2 ,3b2 を収納する部分13a2 ,13b2 で
は、心線3a2 ,3b2 の外周との間にクリアランス1
6a,16bが生じるよう心線外径よりもやや大きくし
てある。また、ホルダー11aの一方の側の端部には、
上側のプラスチック板11bとの溶着を容易にするため
の溶着リブ17を設けてある。溶着リブ17は横断面が
3角形状の凸条とするのが望ましい。
寸法は、下側プラスチック板11aと全く同じで、これ
を下側のプラスチック板11aの上に被せたとき、プラ
スチック光ファイバ2a,2bを内包して固定できるよ
うに形成されており、凸条17が下側プラスチック板1
1aの溶着リブのない側の端部に当接するので、両プラ
スチック板の間に溶着リブ17の高さの間隙が形成され
る。
明図であり、図6は、その主要部である光カプラ素子の
縦断面図であり、図7は、ホルダーの下側のプラスチッ
ク板にプラスチック光ファイバを収納した状態の説明図
である。第1の例と異なるところは、幹線ファイバ2a
とタップファイバ2bの当接部の形状である。先ず、第
1の例と同様にして、幹線ファイバ2aはその中央部、
タップファイバ2bはその先端部のジャケットを剥離し
心線を露出させる。そして、タップファイバの接続部5
b′その中心軸Oに対して所定の角度(θ/2)を有す
る斜面8aを形成し端面8bを欠円状とする。幹線ファ
イバ2aの接続部5a′はこのタップファイバ2bの接
続部5b′の斜面8a及び端面8bと当接する縦断面L
字形の切り欠き部8cを形成する。そしてこの切り欠き
部8cを充足するようにタップファイバ2bの接続部5
b′を当接させ、当接部9′を形成する。このようにす
ると、当接部9′において、幹線ファイバ2aが連続し
ており、第1の例と同様機械的強度の点で好ましい。ま
た、幹線ファイバのコア3aがタップファイバのコア3
bと直接当接するので、入射した光P0 のうち、そのま
ま幹線ファイバ2aを通って出射する光をP1 ′に対し
て、タップファイバ2bへ分岐されて出射する光を
P2 ′の割合、即ち分岐比は、タップファイバ2bの端
面8bの面積を変えることにより、容易に且つ正確に分
岐比を制御することができる。
ァイバ2a及びタップファイバ2bの接続部5a′,5
b′を、ホルダーの下側のプラスチック板11aの溝内
に収納した状態を示す図であり、図7(a)は平面図、
図7(b)はその左側端面の部分拡大である。下側のプ
ラスチック板11aは、図4に示すものと同様で、光カ
プラ素子の当接部が第1の例と異なるので、その寸法を
当接部9′に合わせるようにしたものである。すなわ
ち、幹線ファイバの接続部5a′とタップファイバの接
続部5b′を収納する溝の形状・寸法は、当接部9′を
収納する部分15(13a1 ,13b1 )では、当接部
9′の形状・寸法と一致させ、その他の露出した心線3
a 2 ,3b2 を収納する部分13a2 ,13b2 では、
心線3a2 ,3b2 の外周との間にクリアランス16
a,16bが生じるよう心線外径よりもやや大きくして
あり、その他は第1の例と同様である。
ップファイバの先端部の加工は、図8に示すようなジグ
を用いて超音波加工するのが好ましい。図8(a)に示
すように、ジグ50には、ジグの背面50cから正面5
0bと上面50cとで形成される稜線50rに通ずる接
続部挿入孔が設けられている。上記の例ではその径を例
えばタップファイバ2bの心線3bが挿入可能でほぼ等
しいものとし、且つその中心軸がジグ上面50aに対し
て所望の角度(θ/2)傾斜したものとする。
3bをこの挿入孔に挿入した状態をしており、心線3b
の先端部の除去すべき部分がジグ50の上面50a上に
出ている。このように先端部の心線3bを挿入したジグ
50上に、同図(b)に示すように、下面が平面状の超
音波溶着手段40をジグ50の上面50aに載置して心
線3bに超音波振動を印加する。そうすると、同図
(c)に示すように、心線3bの除去すべき部分が溶融
してジグ上面50aに拡散し、同図(d)に示すように
斜面8aと端面8bが平面状に形成される。また、幹線
ファイバ2aの心線3aの加工はジグ50を上部の割型
51と下部の割型50bとからなるジグに変えれば、同
様にして切り欠き部8cを容易に形成できる。このよう
なジグ50を用いれば、接続部の心線を所望の形状に極
めて短時間に成形でき、量産に適している。除去すべき
部分を溶融するエネルギ−付加手段としては、超音波溶
着手段40に限らず、電気ヒータなども用いられるが、
効率の点で超音波溶着手段が好ましい。なお、第1の例
のタップファイバのように先端部の斜面を幹線ファイバ
の心線3aの周面に合わせた凹面とする必要がある場合
は、超音波溶着手段40の下面にそのための凸型を設け
ればよく、ジグ50の成形面50aは平面に限らず、超
音波溶着手段40の下面との間に所望の形状が形成され
るものであればよい。
固定されたプラスチック光ファイバに超音波振動を印加
する際、プラスチック光ファイバの長さ方向に押圧する
力を加えつつファイバを溶着させるためのファイバ押圧
手段30の説明図である。31は、基台、32は、基台
上に固定されたホルダ固定用ブロック、33はホルダ固
定用ブロック32上に固定され、プラスチック光ファイ
バ2を内包するホルダー11を両側から押圧して固定す
る固定螺子である。そして、34a,34bは2本のメ
タルブッシュ36を介して基板31上に摺動自在に載置
されたスライドブロックであり、35aは、プラスチッ
ク光ファイバ2aを、35bはプラスチック光ファイバ
2b,2cを、それぞれスライドブロック35a,35
b上に固定するファイバ固定用クランプである。また、
37は入射ファイバ2aの接続端面と出射ファイバ2
b,2cの接続端面との当接部にかかる押圧力を調整す
るため移動ブロック34a,34bの間隔を微調整する
移動用ノブである。
例として前記第2の例の接続部形成工程を経た幹線ファ
イバとタップファイバとを超音波溶着する場合を示す。
上記ファイバ押圧手段30によって押圧力を加えた状態
で、ホルダ固定用ブロック32上に固定螺子33によっ
て固定されたホルダ11上に超音波溶着手段40を設置
し、図示を省略した加振子を介してホルダ11上面から
プラスチック光ファイバ2a、2bの当接部9′に向け
て超音波振動Sを印加する。そうすると、超音波振動S
によって、ホルダーのプラスチック板11a,11b相
互間と同時に、プラスチック光ファイバ2a,2b相互
の当接面も溶着される。図4に示すようにプラスチック
板11a,11bに溶着リブ17を設けておくと、溶着
リブとしてプラスチック板11a,11b相互間の溶着
が容易になるだけでなく、溶着するまでは、スペーサー
としても機能し、プラスチック光ファイバ2a,2bの
振動を容易にするので、その当接面の加熱溶着も促進さ
れるので好ましい。
外周もホルダー11の溝14a,14bに当接し、加熱
される。ジャケット4の基材が、ホルダーのプラスチッ
ク板11a,11bの基材と同質であると、この加熱に
よって溶着しやすく、ジャケット4がホルダー11内に
堅固に固定されるので好ましい。さらに、心線の外周に
はクリアランス16a,16bが設けられているので、
心線3a,3bの外周に直接超音波振動Sが直接加わる
ことがなく、クラッドが破損する恐れもない。また、ク
リアランス16a,16bの大きさが適切でない場合で
も、心線3a,3bのクラッドの基材とプラスチック板
11a,11bの基材とが異なると、融着するおそれが
ないので好ましい。
と振動速度変成用固体ホーンとからなる。超音波溶着の
条件は、溶着エネルギーで制御するのが好ましい。種々
の実験の結果、溶着エネルギーが小さ過ぎるとプラスチ
ック板の溶着が不十分となり、大きすぎると溶着部に発
泡が生じたりして、過剰損失が大きくなるので、対象物
に応じて、適当な範囲を選定する必要があるが、本例の
場合45J(ジュール)程度が適切である。溶着エネル
ギーは、発振時間×圧力×振幅で与えられるが、例えば
2段加圧の場合、発振周波数40kHz、振幅30μm
とし、第1段加圧10psi×0.15sec 第2段
加圧20psi×0.15sec程度でよく、極めて短
時間で溶着できる。また、溶着のための熱量は、当接部
近傍のみに発生するだけあるから、溶着熱も、押さえジ
グ等を通じて1秒程度の極めて短時間に放散される。
発明によれば、幹線ファイバの接続部を所望の形状に湾
曲させ、これに当接したとき光分岐可能な所望の形状の
接続部に形成したタップファイバの接続部を当接させ、
その当接部を超音波溶着してなるので、当接部分の面積
が少なくかつ直接当接しており、超音波溶着によるた
め、光学特性にすぐれ、しかも温度特性、機械的強度に
すぐれたプラスチック光ファイバカプラを容易にかつ安
価に提供することができる。
載の発明の効果に加え、タップファイバの接続部が、中
心軸に対し所定の角度を有する斜面を形成して端面をほ
ぼ欠円状とし、幹線ファイバの接続部は、これと当接し
て充足される切り欠き部を有するので、タップファイバ
の接続部端面の面積によって容易に分岐比を制御するこ
とができるという効果を奏する。
は2記載の発明の効果に加え、幹線ファイバとタップフ
ァイバの接続部がそれを内包して固定するホルダーと一
体に形成されるので、耐曲げ応力など引っ張り強度以外
の機械的特性にもすぐれ、ホルダーによってプラスチッ
ク光ファイバを所望の形状に保持しつつ、プラスチック
光ファイバ心線の当接部の当接面同士と、ホルダーを形
成する1対のプラスチック板同士とを、超音波溶着する
ので、いっそう容易にかつ効率よく製造することができ
るとともに、ホルダーは光カプラ素子の保護体として機
能するという一石二鳥の効果がある。
タップファイバの接続部を当接し、それを超音波溶着し
てプラスチック光ファイバカプラを製造するに際し、幹
線ファイバを所望の形状に湾曲させ、これに当接可能な
形状に形成したタップファイバの接続部を当接させ、そ
の当接部を超音波溶着するだけであるので、当接部分の
面積が少なくかつ直接当接して超音波溶着するので、光
学特性にすぐれ、しかも温度特性、機械的強度にすぐれ
たプラスチック光ファイバカプラを容易にかつ安価に形
成することができるという効果を奏する。
バとタップファイバの接続部を、それを内包して固定す
るホルダーと一体に形成するので、耐曲げ応力など引っ
張り強度以外の機械的特性にもすぐれ、またホルダーに
よってプラスチック光ファイバを所望の形状に保持しつ
つ、プラスチック光ファイバ心線の当接部の当接面同士
と、ホルダーを形成する1対のプラスチック板同士と
を、超音波溶着するので、いっそう容易にかつ効率よく
製造することができるという効果がある。
載の発明の効果に加えて、ホルダーの溝の形状・寸法
は、各プラスチック光ファイバのジャケットの端部を収
納する部分では、ほぼジャケット径に等しく、ホルダー
の基材は、前記プラスチック光ファイバのジャケットの
基材と同質であるから、超音波溶着の際、プラスチック
光ファイバのジャケットとホルダーのプラスチック板と
が容易に溶着し、カプラ内への湿気の侵入が防止され、
プラスチック光ファイバ心線の接続部を収納する部分の
うち、当接部が収納される部分では、ホルダーの溝の形
状・寸法は、当接部のそれにほぼ等しく、その他の部分
では、心線外径よりやや大きいものとし、かつホルダー
の基材はプラスチック光ファイバの心線の基材とは異な
るので、当接部での軸ずれが防止されるとともに心線の
外周がホルダーのプラスチック板に接触しても溶着しに
くいという効果がある。
至6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、幹線ファ
イバ又はタップファイバの接続部の形成工程において、
ジグと超音波溶着手段を用いるので、短時間に簡単に所
望の形状に成形できるという効果を奏する。
の例を示す斜視図である。
の例の主要部である光カプラ素子を示す斜視図である。
の例の主要部の縦断面図である。
のホルダーの展開斜視図である。
線ファイバ及びタップファイバを収納した状態の説明図
である。
の例の主要部の縦断面図である。
線ファイバ及びタップファイバを収納した状態の説明図
である。
の説明図である。
力を加えつつファイバを溶着させるためのファイバ押圧
手段の斜視図である。
音波溶着工程の説明図である。
図である。
図である。
れるクリアランス 17 溶着リブ 30 ファイバ押圧手段 40 超音波溶着手段 50 プラスチック光ファイバ心線の端部成形用ジグ
Claims (7)
- 【請求項1】 所望の長さを有する2本のプラスチック
光ファイバを接続してなる光ファイバカプラであって、 前記2本のプラスチック光ファイバのうち1本を幹線フ
ァイバとし、他をタップファイバとして、 前記幹線ファイバは、その中央部のジャケットを剥離
し、心線を露出させて接続部を形成し、この接続部を所
望の形状に湾曲させ、前記タップファイバは、その先端
部のジャケットを剥離し、露出した心線の端面を前記幹
線ファイバの接続部と当接可能な形状の接続部に形成し
たのち、両接続部を当接させ、その当接部を超音波溶着
してなることを特徴とするプラスチック光ファイバカプ
ラ。 - 【請求項2】 請求項1記載のプラスチック光ファイバ
カプラにおいて、 前記タップファイバの接続部は、中心軸に対し所定の角
度を有する斜面を形成して端面をほぼ欠円状とし、前記
幹線ファイバの接続部は、前記タップファイバの接続部
と当接して充足される切り欠き部を有することを特徴と
するプラスチック光ファイバカプラ。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のプラスチック光フ
ァイバカプラにおいて、 2本のプラスチック光ファイバの接続部を内包して固定
するホルダーを有し、 前記ホルダーは、前記幹線ファイバと前記タップファイ
バとを収納可能に対向して設けられた溝を有する1対の
プラスチック板からなり、 前記1対のプラスチック板の対向する溝内に、前記ジャ
ケット端部を含めて前記接続部を収納したのち、前記当
接部及び前記1対のプラスチック板同士を超音波溶着し
てなることを特徴とするプラスチック光ファイバカプ
ラ。 - 【請求項4】 所望の長さを有する2本のプラスチック
光ファイバを接続して光ファイバカプラを形成するプラ
スチック光ファイバカプラの製造方法であって、 前記2本のプラスチック光ファイバのうち1本を幹線フ
ァイバとし、他をタップファイバとして、 前記幹線ファイバは、その中央部のジャケットを剥離
し、心線を露出させて接続部を形成し、この接続部を所
望の形状に湾曲させ、前記タップファイバは、その先端
部のジャケットを剥離し、露出した心線の端面を前記幹
線ファイバの接続部と当接可能な形状に接続部を形成す
る接続部形成工程と、 前記両接続部を当接させて形成される当接部を超音波溶
着する超音波溶着工程とを含むことを特徴とするプラス
チック光ファイバカプラの製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載のプラスチック光ファイバ
カプラの製造方法であって、 前記接続部形成工程を経たプラスチック光ファイバを所
望の形状に収納可能な溝を対向して設けた1対のプラス
チック板からなるホルダーを形成するホルダー形成工程
を有し、 前記超音波溶着工程は、前記接続部形成工程を経た幹線
ファイバ及びタップファイバの接続部をそのジャケット
の端部を含めて前記ホルダー内に収納し、前記両ファイ
バの当接部と前記1対のプラスチック板同士とを超音波
溶着することを特徴とするプラスチック光ファイバカプ
ラの製造方法。 - 【請求項6】 請求項5記載の光ファイバカプラの製造
方法において、 前記ホルダーの溝の形状・寸法は、各プラスチック光フ
ァイバのジャケットの端部を収納する部分では、ほぼジ
ャケット径に等しく、前記当接部が収納される部分で
は、前記当接部の形状・寸法にほぼ等しく、その他の露
出心線収納部では、心線外径よりやや大きいものとし、 また、前記ホルダーの基材は、前記プラスチック光ファ
イバのジャケットの基材と同質とし、前記プラスチック
光ファイバの心線の基材とは異質とすることを特徴とす
るプラスチック光ファイバカプラの製造方法。 - 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれかに記載のプラ
スチック光ファイバカプラの製造方法において、 ジャケットを剥離し、露出した心線を、その除去すべき
部分がジグの成形面上に突出するように装着し、この突
出部に超音波振動を印加することにより前記除去すべき
部分を除去するステップを有することを特徴とするプラ
スチック光ファイバカプラの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35100499A JP2001166178A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | プラスチック光ファイバカプラ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35100499A JP2001166178A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | プラスチック光ファイバカプラ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001166178A true JP2001166178A (ja) | 2001-06-22 |
Family
ID=18414393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35100499A Pending JP2001166178A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | プラスチック光ファイバカプラ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001166178A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8260102B2 (en) | 2010-02-26 | 2012-09-04 | Avago Technologies Fiber Ip (Singapore) Pte. Ltd | 2-to-1 optical coupler that utilizes D-shaped plastic optical fibers (POFs), a bi-directional optical communications link that employs the 2-to-1 POF optical coupler, and a method |
US8351745B2 (en) | 2009-11-13 | 2013-01-08 | Avago Technologies Fiber Ip (Singapore) Pte. Ltd. | 2-to-1 plastic optical fiber (POF) optical coupler, a bi-directional optical communications link that employs the 2-to-1 POF optical coupler, and a method for performing 2-to-1 optical coupling |
KR101520420B1 (ko) | 2013-04-10 | 2015-05-15 | 태양조명(주) | 태양광 분기, 분배 및 통합용 광 커플러 |
-
1999
- 1999-12-10 JP JP35100499A patent/JP2001166178A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8351745B2 (en) | 2009-11-13 | 2013-01-08 | Avago Technologies Fiber Ip (Singapore) Pte. Ltd. | 2-to-1 plastic optical fiber (POF) optical coupler, a bi-directional optical communications link that employs the 2-to-1 POF optical coupler, and a method for performing 2-to-1 optical coupling |
US8260102B2 (en) | 2010-02-26 | 2012-09-04 | Avago Technologies Fiber Ip (Singapore) Pte. Ltd | 2-to-1 optical coupler that utilizes D-shaped plastic optical fibers (POFs), a bi-directional optical communications link that employs the 2-to-1 POF optical coupler, and a method |
KR101520420B1 (ko) | 2013-04-10 | 2015-05-15 | 태양조명(주) | 태양광 분기, 분배 및 통합용 광 커플러 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3129785B2 (ja) | 光ファイバカプラの補強構造 | |
WO1998040772A1 (fr) | Element de transmission optique et son procede de production | |
JPH09505907A (ja) | 自動整列機能を有するコアエクステンションを用いた光ファイバーの相互連結構造 | |
US20030053770A1 (en) | Fabrication of optical devices and assemblies | |
JP3875452B2 (ja) | モード変換器及び方法 | |
JP4129903B2 (ja) | 溶融型モード分割方向性カプラの製造方法 | |
JPS61130908A (ja) | 放射源の光伝送フアイバへの光学的カツプリング装置 | |
JPH06148447A (ja) | リボン光ファイバ用接続部品 | |
JP4878833B2 (ja) | 光ファイバホルダ及び一括融着接続方法 | |
FR2629219A1 (fr) | Coupleur de fibres optiques en etoile et de type actif | |
JP2001166178A (ja) | プラスチック光ファイバカプラ及びその製造方法 | |
JP2854941B2 (ja) | 光分岐結合器の製造方法 | |
JP3926511B2 (ja) | プラスチック光ファイバ接続体及びその製造方法 | |
JP2958060B2 (ja) | 光導波路と光ファイバの融着接続方法 | |
JPH11211929A (ja) | 光ファイバコネクタおよびその製造方法 | |
JP2002318318A (ja) | 光導波路およびその光導波路の作製方法、その光導波路を用いた光モジュール | |
JPH1123884A (ja) | 光カプラ | |
JPH07128545A (ja) | 光導波路と光ファイバとの接続方法 | |
JP3049780B2 (ja) | 光導波路と光ファイバの接続方法およびそれを用いた光デバイス | |
JPH1138260A (ja) | 光カプラ,その光カプラの製造方法及び超音波接合装置 | |
JPS6370808A (ja) | 導波路と光フアイバの接続方法 | |
JP3436831B2 (ja) | 多心テープ型光ファイバカプラおよびその製造方法 | |
JPH0843631A (ja) | 光学フィルタ内蔵光通信用部品及びその製造方法 | |
JPH043003A (ja) | 光ファイバカプラ | |
JPS60107008A (ja) | 光フアイバカプラ−の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040524 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040601 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040802 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050712 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051115 |