JP2001165982A - 電磁シールド測定装置及び測定方法 - Google Patents
電磁シールド測定装置及び測定方法Info
- Publication number
- JP2001165982A JP2001165982A JP35187699A JP35187699A JP2001165982A JP 2001165982 A JP2001165982 A JP 2001165982A JP 35187699 A JP35187699 A JP 35187699A JP 35187699 A JP35187699 A JP 35187699A JP 2001165982 A JP2001165982 A JP 2001165982A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electromagnetic
- measured
- electromagnetic shield
- dimensional
- shield
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】実際の使用状態に即した電磁シールド量の測定
を行うことができ、被測定物の接続部などにおける電磁
シールド性能の不連続性を評価することができる電磁シ
ールド測定装置及び測定方法の提供。 【解決手段】発泡スチロール等の電磁波を透過する材料
からなる支持台(図3の11)に被測定物を載置し、送
信アンテナ(図3の1)を実際に使用されるシールド面
と放射源との離隔距離となるように配置し、受信アンテ
ナ(図3の2)をX−Yポジショナー等により被測定物
に略平行な面内で移動可能とすることにより、2次元に
走査して取得したデータから2次元の電磁界分布を演算
して等高線表示をする。
を行うことができ、被測定物の接続部などにおける電磁
シールド性能の不連続性を評価することができる電磁シ
ールド測定装置及び測定方法の提供。 【解決手段】発泡スチロール等の電磁波を透過する材料
からなる支持台(図3の11)に被測定物を載置し、送
信アンテナ(図3の1)を実際に使用されるシールド面
と放射源との離隔距離となるように配置し、受信アンテ
ナ(図3の2)をX−Yポジショナー等により被測定物
に略平行な面内で移動可能とすることにより、2次元に
走査して取得したデータから2次元の電磁界分布を演算
して等高線表示をする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁シールド測定
装置及び測定方法に関し、特に、板状の被測定物におけ
る近傍界でのシールド性能の測定に用いて好適な電磁シ
ールド測定装置及び測定方法に関する。
装置及び測定方法に関し、特に、板状の被測定物におけ
る近傍界でのシールド性能の測定に用いて好適な電磁シ
ールド測定装置及び測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、電磁シールド量を測定するに
は、送/受信アンテナの双方を概ね数cmの近距離で固
定して対向させ、被測定物がない状態での受信レベルを
測定した後、送/受信アンテナ間に主に板状の被測定物
を挿入して、その受信レベルの減衰量を測定し、これら
2回の測定値のレベル差を電磁シールド量として測定す
る装置及び測定方法が用いられていた。
は、送/受信アンテナの双方を概ね数cmの近距離で固
定して対向させ、被測定物がない状態での受信レベルを
測定した後、送/受信アンテナ間に主に板状の被測定物
を挿入して、その受信レベルの減衰量を測定し、これら
2回の測定値のレベル差を電磁シールド量として測定す
る装置及び測定方法が用いられていた。
【0003】このような従来の電磁シールド量の測定装
置では、送/受信アンテナを固定して測定しているた
め、以下のような問題があった。第1の問題は、電磁シ
ールド量を左右する送信アンテナと被測定物との距離を
可変することができないため、実際の使用状態を想定し
た電磁シールド量の測定を行うことができないというこ
とである。また、第2の問題は、電磁シールド量の測定
が特定の点における値であるため、被測定物の接続部な
どにおける電磁シールド性能の不連続性を評価すること
ができないということである。
置では、送/受信アンテナを固定して測定しているた
め、以下のような問題があった。第1の問題は、電磁シ
ールド量を左右する送信アンテナと被測定物との距離を
可変することができないため、実際の使用状態を想定し
た電磁シールド量の測定を行うことができないというこ
とである。また、第2の問題は、電磁シールド量の測定
が特定の点における値であるため、被測定物の接続部な
どにおける電磁シールド性能の不連続性を評価すること
ができないということである。
【0004】このような問題に対して、特開平04−0
31779号公報、特開平06−331672号公報等
には、送/受信アンテナを可変することを特徴とした技
術が記載されているが、これらの技術は下記のような特
徴を有するものであり、板状の被測定物を測定するのに
適した構成とはなっていなかった。
31779号公報、特開平06−331672号公報等
には、送/受信アンテナを可変することを特徴とした技
術が記載されているが、これらの技術は下記のような特
徴を有するものであり、板状の被測定物を測定するのに
適した構成とはなっていなかった。
【0005】まず、特開平04−031779号公報に
記載された発明は、電磁シールドの測定を行うに際し
て、受信アンテナの高さを一定範囲内で変化させること
を特徴としており、このアンテナの上下動は、受信レベ
ルの最大値を測定する目的で行われるものである。ま
た、測定対象を筐体に限定したものであり、板状材料の
評価を行うのに適した構成にはなっていない。
記載された発明は、電磁シールドの測定を行うに際し
て、受信アンテナの高さを一定範囲内で変化させること
を特徴としており、このアンテナの上下動は、受信レベ
ルの最大値を測定する目的で行われるものである。ま
た、測定対象を筐体に限定したものであり、板状材料の
評価を行うのに適した構成にはなっていない。
【0006】また、特開平06−331672号公報に
記載された発明は、電磁シールド室の評価を目的とする
ものであり、送/受信アンテナのいずれか一方を所定の
高さ範囲で可変させて受信電界強度を測定し、この最大
値と予め測定した基準電界強度とを比較して電磁シール
ド性能を評価するものである。
記載された発明は、電磁シールド室の評価を目的とする
ものであり、送/受信アンテナのいずれか一方を所定の
高さ範囲で可変させて受信電界強度を測定し、この最大
値と予め測定した基準電界強度とを比較して電磁シール
ド性能を評価するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の電磁シ
ールド測定装置及び測定方法では、以下に示す問題があ
る。その第1の問題点は、従来の電磁シールド装置で
は、電磁シールド量を左右する送信アンテナと被測定物
との距離を可変することができず、従って、実際の使用
状態を想定した電磁シールド量の測定を行うことができ
ないということである。
ールド測定装置及び測定方法では、以下に示す問題があ
る。その第1の問題点は、従来の電磁シールド装置で
は、電磁シールド量を左右する送信アンテナと被測定物
との距離を可変することができず、従って、実際の使用
状態を想定した電磁シールド量の測定を行うことができ
ないということである。
【0008】その理由は、電磁波は概ねその波長の1/
6の距離を境に、送信アンテナからの離隔距離がそれ以
下の場合を近傍界、それ以上の場合を遠方界と呼んでい
るが、近傍界に於いては電磁波の波動インピーダンスが
離隔距離に応じて大きく変化する。一方、シールド性能
を決める要因のひとつに反射損失と呼ばれるものがある
が、この反射損失Rは、式1に示すように、波動インピ
ーダンスZ0に比例して決定される。 [数1] 反射損失R(dB)=20 log(Z0/4Z) …(1)
6の距離を境に、送信アンテナからの離隔距離がそれ以
下の場合を近傍界、それ以上の場合を遠方界と呼んでい
るが、近傍界に於いては電磁波の波動インピーダンスが
離隔距離に応じて大きく変化する。一方、シールド性能
を決める要因のひとつに反射損失と呼ばれるものがある
が、この反射損失Rは、式1に示すように、波動インピ
ーダンスZ0に比例して決定される。 [数1] 反射損失R(dB)=20 log(Z0/4Z) …(1)
【0009】ここで、Z0は波動インピーダンス、Zは
被測定物の特性インピーダンスである。すなわち、実際
の使用法を想定して電磁シールド性能を測定しようとし
た場合、この送信アンテナからの離隔距離、つまりは波
動インピーダンスをも模擬しておかなければならず、従
って、実際の使用状態を想定した電磁シールド量の測定
を行うことができないからである。
被測定物の特性インピーダンスである。すなわち、実際
の使用法を想定して電磁シールド性能を測定しようとし
た場合、この送信アンテナからの離隔距離、つまりは波
動インピーダンスをも模擬しておかなければならず、従
って、実際の使用状態を想定した電磁シールド量の測定
を行うことができないからである。
【0010】第2の問題点は、被測定物の接続部などに
おける電磁シールド性能の不連続性を評価できないこと
である。
おける電磁シールド性能の不連続性を評価できないこと
である。
【0011】その理由は、従来の電磁シールド測定装置
では、送/受信アンテナを固定して使用しているため、
特定の1点についてだけの測定が行われることになり、
その周囲における受信レベルに変動があってもそれを検
知することができないからである。
では、送/受信アンテナを固定して使用しているため、
特定の1点についてだけの測定が行われることになり、
その周囲における受信レベルに変動があってもそれを検
知することができないからである。
【0012】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、その主たる目的は、実際の使用状態に即し
た電磁シールド量の測定を行うことができ、被測定物の
接続部などにおける電磁シールド性能の不連続性を評価
することができる電磁シールド測定装置及び測定方法を
提供することにある。
のであって、その主たる目的は、実際の使用状態に即し
た電磁シールド量の測定を行うことができ、被測定物の
接続部などにおける電磁シールド性能の不連続性を評価
することができる電磁シールド測定装置及び測定方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1の視点において、電磁波を透過する
材料からなる支持台に載置した被測定物を挟んで送信ア
ンテナと受信アンテナとが配設される電磁シールド測定
装置であって、前記送信アンテナ又は前記受信アンテナ
の少なくとも一方を、前記被測定物に略平行な面内で2
次元に走査可能とする手段を有し、2次元に走査して取
得したデータから2次元の電磁界分布を演算する手段を
備えたものである。
に、本発明は、第1の視点において、電磁波を透過する
材料からなる支持台に載置した被測定物を挟んで送信ア
ンテナと受信アンテナとが配設される電磁シールド測定
装置であって、前記送信アンテナ又は前記受信アンテナ
の少なくとも一方を、前記被測定物に略平行な面内で2
次元に走査可能とする手段を有し、2次元に走査して取
得したデータから2次元の電磁界分布を演算する手段を
備えたものである。
【0014】また、本発明は、第2の視点において、電
磁シールド量の測定方法を提供する。該方法は、電磁波
を透過する材料からなる支持台に載置した被測定物を挟
んで送信アンテナと受信アンテナとが配設される電磁シ
ールド測定装置を用いた電磁シールド測定方法におい
て、前記送信アンテナ又は前記受信アンテナの少なくと
も一方を、前記被測定物に略平行な面内で2次元に走査
し、2次元に走査して取得したデータから2次元の電磁
界分布を演算するものである。
磁シールド量の測定方法を提供する。該方法は、電磁波
を透過する材料からなる支持台に載置した被測定物を挟
んで送信アンテナと受信アンテナとが配設される電磁シ
ールド測定装置を用いた電磁シールド測定方法におい
て、前記送信アンテナ又は前記受信アンテナの少なくと
も一方を、前記被測定物に略平行な面内で2次元に走査
し、2次元に走査して取得したデータから2次元の電磁
界分布を演算するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る電磁シールド測定装
置は、その好ましい一実施の形態において、発泡スチロ
ール等の電磁波を透過する材料からなる支持台(図3の
11)に被測定物を載置し、送信アンテナ(図3の1)
を実際に使用されるシールド面と放射源との離隔距離と
なるように配置し、受信アンテナ(図1の2)をX−Y
ポジショナー等により被測定物に略平行な面内で移動可
能とすることにより、2次元に走査して取得したデータ
から2次元の電磁界分布を演算して等高線表示をする。
置は、その好ましい一実施の形態において、発泡スチロ
ール等の電磁波を透過する材料からなる支持台(図3の
11)に被測定物を載置し、送信アンテナ(図3の1)
を実際に使用されるシールド面と放射源との離隔距離と
なるように配置し、受信アンテナ(図1の2)をX−Y
ポジショナー等により被測定物に略平行な面内で移動可
能とすることにより、2次元に走査して取得したデータ
から2次元の電磁界分布を演算して等高線表示をする。
【0016】このように、送/受信アンテナを固定する
ことなく、自由に配置できるように送/受信アンテナの
位置を決め、受信アンテナを被測定物に並行な2次元の
平面上で走査させ、このエリア内の電磁界の分布を測定
することによって、2次元の電磁界の振る舞い、つまり
はシールド性能の変化を観測することができる。また、
2次元分布の取得データを処理した後、等高線表示など
によって電磁界の強度分布を可視化することができる。
ことなく、自由に配置できるように送/受信アンテナの
位置を決め、受信アンテナを被測定物に並行な2次元の
平面上で走査させ、このエリア内の電磁界の分布を測定
することによって、2次元の電磁界の振る舞い、つまり
はシールド性能の変化を観測することができる。また、
2次元分布の取得データを処理した後、等高線表示など
によって電磁界の強度分布を可視化することができる。
【0017】具体的には、図3に示すように、発泡スチ
ロールなど、電磁界の振る舞いに影響を与えない材料を
使って、送信アンテナと被測定物の離隔距離を任意に設
定できる構造とし、受信アンテナはX−Yポジショナー
などを使い、2次元に任意のエリアを走査できるように
する。
ロールなど、電磁界の振る舞いに影響を与えない材料を
使って、送信アンテナと被測定物の離隔距離を任意に設
定できる構造とし、受信アンテナはX−Yポジショナー
などを使い、2次元に任意のエリアを走査できるように
する。
【0018】上記した式1で説明したように、送信アン
テナと被測定物の離隔距離を任意に設定することによ
り、実際の使用状態における波動インピーダンスを設定
することができ、これにより実際の使用状態における電
磁シールド量を測定することができる。また、2次元に
受信アンテナを走査させることにより、電磁シールドの
不連続性などを観察することができ、また、取得データ
を処理することで、電磁シールド性能の2次元分布を可
視化することができる。
テナと被測定物の離隔距離を任意に設定することによ
り、実際の使用状態における波動インピーダンスを設定
することができ、これにより実際の使用状態における電
磁シールド量を測定することができる。また、2次元に
受信アンテナを走査させることにより、電磁シールドの
不連続性などを観察することができ、また、取得データ
を処理することで、電磁シールド性能の2次元分布を可
視化することができる。
【0019】
【実施例】上記した本発明の実施の形態についてさらに
詳細に説明すべく、本発明の一実施例にかかる電磁シー
ルド測定方法について、図1乃至図7を参照して説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係る電磁シールド測定
装置を概念的に示した図であり、図2は測定系の構成を
示した図である。また、図3及び図4は、電磁シールド
測定装置の構造を模式的に示す図であり、図3(a)、
(b)は断面図、(c)は上面図、図4は斜視図であ
る。また、図5乃至図7は、本実施例に係る電磁シール
ド測定装置を用いて測定した結果を示す図である。
詳細に説明すべく、本発明の一実施例にかかる電磁シー
ルド測定方法について、図1乃至図7を参照して説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係る電磁シールド測定
装置を概念的に示した図であり、図2は測定系の構成を
示した図である。また、図3及び図4は、電磁シールド
測定装置の構造を模式的に示す図であり、図3(a)、
(b)は断面図、(c)は上面図、図4は斜視図であ
る。また、図5乃至図7は、本実施例に係る電磁シール
ド測定装置を用いて測定した結果を示す図である。
【0020】図1に示すように、本発明の一実施例に係
る電磁シールド測定装置は、被測定物4を挟んで対向す
る、固定した送信アンテナ1、及び2次元平面で移動可
能な受信アンテナ2で構成される。
る電磁シールド測定装置は、被測定物4を挟んで対向す
る、固定した送信アンテナ1、及び2次元平面で移動可
能な受信アンテナ2で構成される。
【0021】そして、図2に示すように、送信アンテナ
1に対しては、信号発生器5と、信号を増幅する増幅器
6と、送信アンテナ1と増幅器6とのインピーダンス整
合を取るためのアッテネータ7とを接続し、受信アンテ
ナ2に対しては、信号を増幅するプリアンプ8と信号を
分析するスペクトラムアナライザ9とを接続する。
1に対しては、信号発生器5と、信号を増幅する増幅器
6と、送信アンテナ1と増幅器6とのインピーダンス整
合を取るためのアッテネータ7とを接続し、受信アンテ
ナ2に対しては、信号を増幅するプリアンプ8と信号を
分析するスペクトラムアナライザ9とを接続する。
【0022】次に、本実施例の電磁シールド測定装置の
動作について説明する。電磁シールド性能は一般に周波
数により異なるが、測定対象とする周波数を信号発生器
5で選定する。これを次段の増幅器6へ入力し、信号レ
ベルを増幅しておく。次段のアッテネータ7は、送信ア
ンテナ1と増幅器6のインピーダンス整合を取るための
ものであり、通常は6dB程度のものを用いる。
動作について説明する。電磁シールド性能は一般に周波
数により異なるが、測定対象とする周波数を信号発生器
5で選定する。これを次段の増幅器6へ入力し、信号レ
ベルを増幅しておく。次段のアッテネータ7は、送信ア
ンテナ1と増幅器6のインピーダンス整合を取るための
ものであり、通常は6dB程度のものを用いる。
【0023】こうして送信アンテナ1に入力された信号
は空間に電磁波として放出され、受信アンテナ2で受信
される。この受信レベルは次段のプリアンプ8で増幅さ
れ、受信器であるスペクトラムアナライザ9で受信レベ
ルを測定する。この一連の測定について、まず始めに被
測定物4がない状態で行い、その時の受信レベルR1を
記録する。
は空間に電磁波として放出され、受信アンテナ2で受信
される。この受信レベルは次段のプリアンプ8で増幅さ
れ、受信器であるスペクトラムアナライザ9で受信レベ
ルを測定する。この一連の測定について、まず始めに被
測定物4がない状態で行い、その時の受信レベルR1を
記録する。
【0024】次に、被測定物4を置き、同じ測定を繰り
返し、受信レベルR2を記録する。この2つの結果の比
(R1/R2、デシベル表示の場合にはR1−R2)に
より電磁シールド量が得られる。基本的にはこのように
して電磁シールド性能の測定が行われる。より具体的に
は、以下に示す手順で測定、処理を行うことにより2次
元の電磁シールド性能を行う。
返し、受信レベルR2を記録する。この2つの結果の比
(R1/R2、デシベル表示の場合にはR1−R2)に
より電磁シールド量が得られる。基本的にはこのように
して電磁シールド性能の測定が行われる。より具体的に
は、以下に示す手順で測定、処理を行うことにより2次
元の電磁シールド性能を行う。
【0025】まず、はじめに、図3(a)、(b)に示
すように、被測定物4を発泡スチロールなどの電磁界の
振る舞いに影響を与えない材料からなる支持台11に載
置し、被測定物4と送信アンテナ1の離隔距離13を任
意に決定する。この離隔距離は、実際に被測定物4の使
用環境を模することを意図して決定するものである。
すように、被測定物4を発泡スチロールなどの電磁界の
振る舞いに影響を与えない材料からなる支持台11に載
置し、被測定物4と送信アンテナ1の離隔距離13を任
意に決定する。この離隔距離は、実際に被測定物4の使
用環境を模することを意図して決定するものである。
【0026】次に、電磁シールド量の測定を開始する
が、この時、受信アンテナ2を、例えば、図3(c)の
走査経路12で示される2次元の測定エリアを想定す
る。このエリア内で複数の測定点を設け、それぞれの測
定点において上記の測定を繰り返し、それぞれの測定点
における電磁シールド量を得る。
が、この時、受信アンテナ2を、例えば、図3(c)の
走査経路12で示される2次元の測定エリアを想定す
る。このエリア内で複数の測定点を設け、それぞれの測
定点において上記の測定を繰り返し、それぞれの測定点
における電磁シールド量を得る。
【0027】なお、実際には効率よくこの測定を実施す
るために、被測定物4のない状態で走査しながらこれら
の測定点での測定を行い、受信レベルR1n(n=1〜
測定点の数)を記録しておき、被測定物4を載置した状
態で、同様に受信レベルR2n(n=1〜測定点の数)
を記録する。
るために、被測定物4のない状態で走査しながらこれら
の測定点での測定を行い、受信レベルR1n(n=1〜
測定点の数)を記録しておき、被測定物4を載置した状
態で、同様に受信レベルR2n(n=1〜測定点の数)
を記録する。
【0028】このようにして得られた測定値のそれぞれ
の最大値R1maxとR2maxの比を電磁シールド量と定義
して、被測定物4の電磁シールド性能を測定できる。こ
の時に、図2の送信アンテナ1と受信アンテナをループ
型アンテナとすれば磁界シールド性能を、ダイポール型
又はモノポール型アンテナとすれば電界シールド性能を
測定することができる。
の最大値R1maxとR2maxの比を電磁シールド量と定義
して、被測定物4の電磁シールド性能を測定できる。こ
の時に、図2の送信アンテナ1と受信アンテナをループ
型アンテナとすれば磁界シールド性能を、ダイポール型
又はモノポール型アンテナとすれば電界シールド性能を
測定することができる。
【0029】この一連の測定で得られた結果(データ)
を処理し、等高線表示としたものを図5、及び図6に示
す。図5は被測定物無しの場合、図6は被測定物ありの
場合の測定結果であり、被測定物による電磁シールド効
果により、受信レベルが抑制されていることがわかる。
また、図7には被測定物に不連続面を持たせた場合の測
定結果を等高線表示として可視化したものを示すが、こ
の図を観察することにより、不連続面における電磁シー
ルド性能の変化が容易に把握できる。
を処理し、等高線表示としたものを図5、及び図6に示
す。図5は被測定物無しの場合、図6は被測定物ありの
場合の測定結果であり、被測定物による電磁シールド効
果により、受信レベルが抑制されていることがわかる。
また、図7には被測定物に不連続面を持たせた場合の測
定結果を等高線表示として可視化したものを示すが、こ
の図を観察することにより、不連続面における電磁シー
ルド性能の変化が容易に把握できる。
【0030】なお、本実施例では、被測定物4を支持台
11の上に載置する場合について記載したが、例えば、
図4に示すように、支持台11で挟み込んで固定する構
造にしてもよい。
11の上に載置する場合について記載したが、例えば、
図4に示すように、支持台11で挟み込んで固定する構
造にしてもよい。
【0031】また、図2に示す測定系において、増幅器
6やプリアンプ8は、送信アンテナ1と受信アンテナ2
が近接する時は不要な場合もある。これは被測定物4の
シールド性能にも関係し、被測定物4を挿入した場合の
受信レベルの最大値R2maxがこの測定系の最小測定
(受信)感度を下回らないようにして決められる。更
に、スペクトラムアナライザ9は、受信アンテナ2によ
る受信レベルの大小を確認できればよいので、高周波電
圧計などでも代用することもできる。
6やプリアンプ8は、送信アンテナ1と受信アンテナ2
が近接する時は不要な場合もある。これは被測定物4の
シールド性能にも関係し、被測定物4を挿入した場合の
受信レベルの最大値R2maxがこの測定系の最小測定
(受信)感度を下回らないようにして決められる。更
に、スペクトラムアナライザ9は、受信アンテナ2によ
る受信レベルの大小を確認できればよいので、高周波電
圧計などでも代用することもできる。
【0032】また、本実施例では、受信アンテナ2を2
次元平面にて走査する例を示したが、本発明は上記実施
例に限定されるものではなく、受信アンテナ2を固定と
し、送信アンテナ1を2次元平面にて走査しても同じ結
果を得ることができる。また、測定及び測定値の記録を
コンピュータを用いて自動化、或いは補助することも可
能である。
次元平面にて走査する例を示したが、本発明は上記実施
例に限定されるものではなく、受信アンテナ2を固定と
し、送信アンテナ1を2次元平面にて走査しても同じ結
果を得ることができる。また、測定及び測定値の記録を
コンピュータを用いて自動化、或いは補助することも可
能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁シー
ルド測定装置によれば下記記載の効果を奏する。
ルド測定装置によれば下記記載の効果を奏する。
【0034】本発明の第1の効果は、送信アンテナと被
測定物の離隔距離を任意に設定することによって、実際
の使用環境に即した電磁シールド性能を測定することが
できるということである。
測定物の離隔距離を任意に設定することによって、実際
の使用環境に即した電磁シールド性能を測定することが
できるということである。
【0035】本発明の第2の効果は、受信アンテナを2
次元で操作可能としたことで、被測定物が不連続面を有
する場合などの電磁シールド性能の変化を観測できるよ
うになるということである。
次元で操作可能としたことで、被測定物が不連続面を有
する場合などの電磁シールド性能の変化を観測できるよ
うになるということである。
【図1】本発明の一実施例に係る電磁シールド測定装置
の構成を概念的に示す図である。
の構成を概念的に示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る電磁シールド測定装置
の測定系の構成を模式的に示す図である。
の測定系の構成を模式的に示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る電磁シールド測定装置
を用いた測定方法を模式的に示す図であり、(a)、
(b)は断面図、(c)は上面図である。
を用いた測定方法を模式的に示す図であり、(a)、
(b)は断面図、(c)は上面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る他の電磁シールド測定
装置を用いた測定方法を模式的に示す斜視図である。
装置を用いた測定方法を模式的に示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施例に係る電磁シールド測定装置
を用いて測定した結果を示す図であり、可視化した被測
定物無しの測定結果である。
を用いて測定した結果を示す図であり、可視化した被測
定物無しの測定結果である。
【図6】本発明の一実施例に係る電磁シールド測定装置
を用いて測定した結果を示す図であり、可視化した被測
定物ありの測定結果である。
を用いて測定した結果を示す図であり、可視化した被測
定物ありの測定結果である。
【図7】本発明の一実施例に係る電磁シールド測定装置
を用いて測定した結果を示す図であり、可視化した被測
定物の不連続面の測定結果である。
を用いて測定した結果を示す図であり、可視化した被測
定物の不連続面の測定結果である。
1 送信アンテナ 2 受信アンテナ 3 走査エリア 4 被測定物 5 信号発生器 6 増幅器 7 アッテネータ 8 プリアンプ 9 スペクトラムアナライザ 10 電磁波 11 支持台 12 走査経路 13 離隔距離 14 受信距離 15 不連続部分 16 別の被測定物
Claims (7)
- 【請求項1】電磁波を透過する材料からなる支持台に載
置した被測定物を挟んで送信アンテナと受信アンテナと
が配設される電磁シールド測定装置であって、 前記送信アンテナ又は前記受信アンテナの少なくとも一
方を、前記被測定物に略平行な面内で2次元に走査可能
とする手段を有し、 2次元に走査して取得したデータから2次元の電磁界分
布を演算する手段を備えたことを特徴とする電磁シール
ド測定装置。 - 【請求項2】前記2次元の電磁界分布の演算値の中から
最大値を抽出し、該最大値を参照して電磁シールド量を
演算する手段を有することを特徴とする請求項1記載の
電磁シールド測定装置。 - 【請求項3】前記2次元の電磁界分布を等高線表示する
手段を備え、該等高線表示により前記被測定物の電磁シ
ールド性能の不連続面を観測可能とすることを特徴とす
る請求項1記載の電磁シールド測定装置。 - 【請求項4】電磁波を透過する材料からなる支持台に載
置した被測定物を挟んで送信アンテナと受信アンテナと
が配設される電磁シールド測定装置を用いた電磁シール
ド測定方法において、 前記送信アンテナ又は前記受信アンテナの少なくとも一
方を、前記被測定物に略平行な面内で2次元に走査し、
2次元に走査して取得したデータから2次元の電磁界分
布を演算することを特徴とする電磁シールド測定方法。 - 【請求項5】前記被測定物と前記送信アンテナとの離隔
距離が、実際に使用されるシールド面と放射源との離隔
距離となるように、前記送信アンテナを配置して、近傍
界における電磁界のシールド量を測定することを特徴と
する請求項4記載の電磁シールド測定方法。 - 【請求項6】前記2次元の電磁界分布の演算値の中から
最大値を抽出し、該最大値を参照して電磁シールド量を
演算することを特徴とする請求項4記載の電磁シールド
測定方法。 - 【請求項7】前記2次元の電磁界分布を等高線表示し、
該等高線表示により前記被測定物の電磁シールド性能の
不連続面を観測することを特徴とする請求項4記載の電
磁シールド測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35187699A JP2001165982A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | 電磁シールド測定装置及び測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35187699A JP2001165982A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | 電磁シールド測定装置及び測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001165982A true JP2001165982A (ja) | 2001-06-22 |
Family
ID=18420219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35187699A Pending JP2001165982A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | 電磁シールド測定装置及び測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001165982A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007183211A (ja) * | 2006-01-10 | 2007-07-19 | Tomoe Corp | 電磁波シールド扉のシールド性能測定装置および測定方法 |
JP2021110617A (ja) * | 2020-01-09 | 2021-08-02 | 株式会社トーキン | 電磁干渉抑制体の評価方法及び評価装置 |
KR102315721B1 (ko) * | 2021-03-19 | 2021-10-21 | 주식회사 이엠시스 | 전자파 차폐 및 흡수재료 측정치구 |
CN116819180A (zh) * | 2023-08-30 | 2023-09-29 | 山东劲拓新材料科技有限公司 | 一种单片fpc的电磁屏蔽膜对地阻抗测试装置 |
-
1999
- 1999-12-10 JP JP35187699A patent/JP2001165982A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007183211A (ja) * | 2006-01-10 | 2007-07-19 | Tomoe Corp | 電磁波シールド扉のシールド性能測定装置および測定方法 |
JP2021110617A (ja) * | 2020-01-09 | 2021-08-02 | 株式会社トーキン | 電磁干渉抑制体の評価方法及び評価装置 |
JP7336390B2 (ja) | 2020-01-09 | 2023-08-31 | 株式会社トーキン | 電磁干渉抑制体の評価方法及び評価装置 |
KR102315721B1 (ko) * | 2021-03-19 | 2021-10-21 | 주식회사 이엠시스 | 전자파 차폐 및 흡수재료 측정치구 |
CN116819180A (zh) * | 2023-08-30 | 2023-09-29 | 山东劲拓新材料科技有限公司 | 一种单片fpc的电磁屏蔽膜对地阻抗测试装置 |
CN116819180B (zh) * | 2023-08-30 | 2023-11-21 | 山东劲拓新材料科技有限公司 | 一种单片fpc的电磁屏蔽膜对地阻抗测试装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6525657B1 (en) | Apparatus and method for production testing of the RF performance of wireless communications devices | |
KR101360280B1 (ko) | 흡수재를 구비하지 않은 다중채널 근접장 측정 시스템 | |
Holloway et al. | Early time behavior in reverberation chambers and its effect on the relationships between coherence bandwidth, chamber decay time, RMS delay spread, and the chamber buildup time | |
US9699678B2 (en) | Plane wave generation within a small volume of space for evaluation of wireless devices | |
JP3006383B2 (ja) | 電波耐性試験装置および電波耐性評価方法および電波照射部 | |
US4039767A (en) | Acoustic emission transducer calibration | |
KR101939757B1 (ko) | 안테나 성능 측정 시스템 | |
US5229726A (en) | Portable device for use in the measurement of a component content of a material | |
US3492568A (en) | Checking the radio frequency shielding effectivity of an enclosure with an rf transmitter connected to enclosure surfaces and fr receiver to sense surface current at leakage points | |
CN110967562A (zh) | 一种辐射敏感度试验场均匀域测量方法及装置 | |
JP2001305168A (ja) | 電磁波ノイズ測定装置、方法、及び記録媒体 | |
JP2001165982A (ja) | 電磁シールド測定装置及び測定方法 | |
Fourestié et al. | Anechoic chamber evaluation using the matrix pencil method | |
KR20190115272A (ko) | 전자파잔향실에서의 복사성 내성 평가를 위한 전기장 형성 장치 및 방법 | |
RU2744320C1 (ru) | Способ и система для испытания антенны, содержащей множество излучающих элементов | |
US5936401A (en) | Device and process for measuring electrical properties at a plurality of locations on thin film superconductors | |
US5490090A (en) | Two tone test method for determining frequency domain transfer | |
Ladbury et al. | Reverberation chamber verification procedures, or, how to check if your chamber ain't broke and suggestions on now to fix it if it is | |
JP2004333167A (ja) | 微小センサによる近傍界測定方法および近傍界測定装置 | |
Sevgi et al. | Antenna calibration for EMC tests and measurements | |
US12061254B2 (en) | Microwave imaging using a radially-polarized probe | |
JPH085688A (ja) | シールド性能測定装置及びこれを用いたシールド性能測定方法 | |
RU2256904C1 (ru) | Радиоинтроскоп | |
Cakir et al. | Improvement in Harmonic Measurements for Military Radiated Immunity Tests | |
Hajian et al. | The theory and practice of planar near-field measurements of Delft University of Technology |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030318 |