JP2001165298A - 自動変速機制御装置、自動変速機制御方法及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

自動変速機制御装置、自動変速機制御方法及びそのプログラムを記録した記録媒体

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JP2001165298A
JP2001165298A JP34643799A JP34643799A JP2001165298A JP 2001165298 A JP2001165298 A JP 2001165298A JP 34643799 A JP34643799 A JP 34643799A JP 34643799 A JP34643799 A JP 34643799A JP 2001165298 A JP2001165298 A JP 2001165298A
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automatic transmission
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Nobuaki Miki
修昭 三木
Shigeo Tsuzuki
繁男 都築
Hirotsugu Ishigaki
裕嗣 石垣
Seiji Sakakibara
聖治 榊原
Masashi Hattori
雅士 服部
Kazuo Takemoto
和雄 竹本
Masao Kawai
正夫 川合
Toshihiro Shiimado
利博 椎窓
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Aisin AW Co Ltd
Equos Research Co Ltd
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Aisin AW Co Ltd
Equos Research Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両を急に停止させた後の発進時において、車
両の加速性を向上させることができるようにする。 【解決手段】車両の走行環境を検出する走行環境検出手
段91と、車両を急に停止させる状況が予測されるかど
うかを判断する状況予測判断処理手段92と、車両を急
に停止させる状況が予測される場合、直ちに変速を行う
ことが可能な待機状態を設定する待機状態設定処理手段
93と、車両の操作情報を検出する運転者操作情報検出
手段94と、減速操作が行われたかどうかを判断する減
速操作判断処理手段95と、前記減速操作が行われた場
合に、前記待機状態が設定された自動変速機の変速を行
う変速処理手段96とを有する。車両を急に停止させる
状況が予測される場合、減速操作が行われると、直ちに
シフトダウンの変速が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機制御装
置、自動変速機制御方法及びそのプログラムを記録した
記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機を搭載した車両におい
ては、エンジンを駆動することによって発生させられた
回転を、変速機構に伝達し、該変速機構において変速を
行い、変速が行われた後の回転を駆動輪に伝達して車両
を走行させるようにしている。
【0003】前記自動変速機には、有段変速機及び無段
変速機が有り、前記有段変速機においては、プラネタリ
ギヤユニットに回転を入力するための歯車要素、プラネ
タリギヤユニットから回転を出力させるための歯車要素
等の組合せを変更することによって変速機構の変速比を
有段で変化させ、前記無段変速機においては、プライマ
リプーリとセカンダリプーリとの間にベルトが張設さ
れ、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの半径方向
におけるベルトの位置、すなわち、有効径を変化させる
ことによって、変速機構の変速比を無段で変化させるよ
うにしている。そのために、プライマリプーリ及びセカ
ンダリプーリは固定シーブ及び可動シーブを備え、該可
動シーブを油圧サーボ、電動機等の駆動手段によって移
動させることにより、前記有効径を変化させるようにな
っている。
【0004】ところで、車両を発進させる場合、大きな
駆動トルクが必要になる。そこで、車両を停止させた状
態において前記変速比が最大にされ、自動変速機の出力
トルクが最大にされる。有段変速機の場合、歯車要素の
組合せを変更することによって変速比を変化させるよう
になっているので、変速機構が停止した後においても、
変速段の1速を選択して変速比を最大にすることができ
る。
【0005】また、無段変速機の場合、前記ベルトの有
効径を変化させることによって変速比を変化させるよう
になっているので、変速機構が停止した後においては、
変速比を最大にすることができない。そこで、無段変速
機においては、車両が走行状態から停止状態に移行する
過渡状態を検出し、あらかじめ設定された変速線図を参
照し、車両が停止する前にシフトダウンの変速を行い、
変速比を最大にしている。このようにして、運転者に減
速感を与えない範囲でシフトダウンの変速を行い、車両
を停止させた後の発進時において、車両の加速性を向上
させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の自動変速機においては、無段変速機の場合、変速比
を変化させる速度、すなわち、変速速度が低いので、車
両を急に停止させる必要が生じると、車両を停止させる
前に変速比を最大にすることができないことがある。
【0007】その場合、車両を停止させた後の発進時に
おいて、車両の加速性を向上させることができず、運転
者に違和感を与えてしまう。
【0008】本発明は、前記従来の自動変速機の問題点
を解決して、車両を急に停止させた後の発進時におい
て、車両の加速性を向上させることができる自動変速機
制御装置、自動変速機制御方法及びそのプログラムを記
録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動変速機制御装置においては、車両の走行環境を検出す
る走行環境検出手段と、検出された走行環境に基づい
て、車両を急に停止させる状況が予測されるかどうかを
判断する状況予測判断処理手段と、車両を急に停止させ
る状況が予測される場合、シフトダウンの変速出力が発
生させられたときに直ちに変速を行うことが可能な待機
状態を設定する待機状態設定処理手段と、運転者による
車両の操作情報を検出する運転者操作情報検出手段と、
検出された操作情報に基づいて、運転者によって減速操
作が行われたかどうかを判断する減速操作判断処理手段
と、前記減速操作が行われた場合に、シフトダウンの変
速出力を発生させて、前記待機状態が設定された自動変
速機の変速を行う変速処理手段とを有する。
【0010】本発明の他の自動変速機制御装置において
は、さらに、前記自動変速機は無段変速機である。そし
て、待機状態において、セカンダリプーリの油圧サーボ
の油室に供給される油圧が高くされる。
【0011】本発明の更に他の自動変速機制御装置にお
いては、さらに、前記自動変速機は無段変速機である。
そして、待機状態において、目標エンジン回転速度が低
くされる際の変化速度が高くされる。
【0012】本発明の更に他の自動変速機制御装置にお
いては、さらに、前記自動変速機は無段変速機である。
そして、待機状態において、あらかじめシフトダウンの
変速が行われる。
【0013】本発明の自動変速機制御方法においては、
車両の走行環境を検出し、検出された走行環境に基づい
て、車両を急に停止させる状況が予測されるかどうかを
判断し、車両を急に停止させる状況が予測される場合、
シフトダウンの変速出力が発生させられたときに直ちに
変速を行うことが可能な待機状態を設定し、運転者によ
る車両の操作情報を検出し、検出された操作情報に基づ
いて、運転者によって減速操作が行われたかどうかを判
断し、減速操作が行われた場合に、シフトダウンの変速
出力を発生させて、前記待機状態が設定された自動変速
機の変速を行う。
【0014】本発明の記録媒体に記録された自動変速機
制御方法のプログラムは、車両の走行環境を検出し、検
出された走行環境に基づいて、車両を急に停止させる状
況が予測されるかどうかを判断し、車両を急に停止させ
る状況が予測される場合、シフトダウンの変速出力が発
生させられたときに直ちに変速を行うことが可能な待機
状態を設定し、運転者による車両の操作情報を検出し、
検出された操作情報に基づいて、運転者によって減速操
作が行われたかどうかを判断し、減速操作が行われた場
合に、シフトダウンの変速出力を発生させて、前記待機
状態が設定された自動変速機の変速を行うことを特徴と
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この場
合、自動変速機のうちの無段変速機について説明する。
【0016】図1は本発明の実施の形態における自動変
速機制御装置の機能ブロック図である。
【0017】図において、91は車両の走行環境を検出
する走行環境検出手段、92は検出された走行環境に基
づいて、車両を急に停止させる状況が予測されるかどう
かを判断する状況予測判断処理手段、93は、車両を急
に停止させる状況が予測される場合、シフトダウンの変
速出力が発生させられたときに直ちに変速を行うことが
可能な待機状態を設定する待機状態設定処理手段、94
は運転者による車両の操作情報を検出する運転者操作情
報検出手段、95は、検出された操作情報に基づいて、
運転者によって減速操作が行われたかどうかを判断する
減速操作判断処理手段、96は、前記減速操作が行われ
た場合に、シフトダウンの変速出力を発生させて、前記
待機状態が設定された自動変速機の変速を行う変速処理
手段である。
【0018】図2は本発明の実施の形態における無段変
速機の概念図である。
【0019】図に示されるように、無段変速機10は、
ベルト式の変速機構102、前後進切換装置103、ロ
ックアップクラッチ105を内蔵したトルクコンバータ
106、カウンタシャフト107及びディファレンシャ
ル装置109を備える。
【0020】前記トルクコンバータ106は、図示され
ないエンジンの出力軸110にフロントカバー117を
介して連結されたポンプインペラ111、入力軸112
に連結されたタービンランナ113、及びワンウェイク
ラッチ115を介して支持されたステータ116を備え
る。そして、前記ロックアップクラッチ105は、入力
軸112とフロントカバー117との間に配設される。
なお、120はロックアップクラッチプレート104と
入力軸112との間に配設されたダンパスプリング、1
21はポンプインペラ111に連結されて駆動されるオ
イルポンプである。
【0021】前記変速機構102は、プライマリプーリ
126、セカンダリプーリ131、及び前記プライマリ
プーリ126とセカンダリプーリ131との間に張設さ
れた金属製のベルト132を有する。そして、前記プラ
イマリプーリ126は、プライマリシャフト122に固
定された固定シーブ123、及び前記プライマリシャフ
ト122に対して軸方向に摺(しゅう)動自在に支持さ
れた可動シーブ125から成り、セカンダリプーリ13
1は、セカンダリシャフト127に固定された固定シー
ブ129、及び前記セカンダリシャフト127に対して
軸方向に摺動自在に支持された可動シーブ130から成
る。
【0022】また、可動シーブ125の背面にはダブル
ピストンから成る第1の駆動手段としての油圧サーボ1
33が、可動シーブ130の背面にはシングルピストン
から成る第2の駆動手段としての油圧サーボ135が配
設される。前記油圧サーボ133は、プライマリシャフ
ト122に固定されたシリンダ部材136及び反力支持
部材137、並びに可動シーブ125の背面に固定され
た筒状部材139及びピストン部材140を備え、前記
筒状部材139、反力支持部材137、及び可動シーブ
125の背面によって第1の油室141が、シリンダ部
材136及びピストン部材140によって第2の油室1
42が形成される。なお、本実施の形態においては、前
記第1、第2の駆動手段として油圧サーボ133、13
5が使用されるが、該油圧サーボ133、135に代え
て電動機を使用することもできる。
【0023】そして、前記第1、第2の油室141、1
42が連通孔137aによって互いに連通させられるの
で、油圧サーボ133には、油圧サーボ135と同じ油
圧を使用することによって、油圧サーボ135に発生さ
せられる軸力のほぼ2倍の軸力が発生させられる。
【0024】一方、前記油圧サーボ135は、セカンダ
リシャフト127に固定された反力支持部材143、及
び可動シーブ130の背面に固定された筒状部材145
を備え、前記反力支持部材143、筒状部材145及び
可動シーブ130の背面によって1個の油室146が形
成されるとともに、可動シーブ130と反力支持部材1
43との間にプリロード用のスプリング147が配設さ
れる。
【0025】前記前後進切換装置103は、ダブルピニ
オンプラネタリギヤ150、リバースブレーキB及びダ
イレクトクラッチCを有する。前記ダブルピニオンプラ
ネタリギヤ150において、サンギヤSと入力軸112
とが連結され、第1、第2のピニオンP1、P2を支持
するキャリヤCRと固定シーブ123とが連結され、リ
ングギヤRと前記リバースブレーキBとが連結され、キ
ャリヤCRとリングギヤRとが前記ダイレクトクラッチ
Cを介して連結される。
【0026】そして、前記カウンタシャフト107に
は、大ギヤ151及び小ギヤ152が固定され、前記大
ギヤ151は、セカンダリシャフト127に固定された
ギヤ153と噛(し)合し、また、小ギヤ152は、デ
ィファレンシャル装置109のギヤ155と噛合する。
前記ディファレンシャル装置109においては、前記ギ
ヤ155を備えたデフケース166に支持されたデフギ
ヤ156の回転が、左右のサイドギヤ157、159を
介して左右の車軸160、161に伝達される。
【0027】また、固定シーブ123の外周部には、多
数の凹凸部123aが歯切りによって等間隔に形成さ
れ、前記凹凸部123aに臨ませて、図示されないケー
スに固定された電磁ピックアップから成るプライマリプ
ーリ回転速度センサ162が配設される。前記固定シー
ブ129の外周部には、多数の凹凸部129aが歯切り
によって等間隔に形成され、前記凹凸部129aに臨ま
せて、前記ケースに固定された電磁ピックアップから成
るセカンダリプーリ回転速度センサ、すなわち、車速セ
ンサ44が配設される。したがって、該車速センサ44
によって車両の走行条件を表す車速Vを、プライマリプ
ーリ回転速度センサ162によって入力プーリ回転速度
をそれぞれ検出することができる。
【0028】また、前記フロントカバー117に近接さ
せて前記ケースに固定された電磁ピックアップから成る
エンジン回転速度センサ165が配設され、該エンジン
回転速度センサ165によってエンジン負荷を表すエン
ジン回転速度NE を検出することができる。
【0029】前記構成の無段変速機10において、前記
エンジンを駆動することによって発生させられた回転
は、トルクコンバータ106及び前後進切換装置103
を介して変速機構102に伝達され、該変速機構102
において変速が行われた後、ギヤ153、大ギヤ15
1、小ギヤ152及びギヤ155を介してディファレン
シャル装置109に伝達される。そして、前記前後進切
換装置103において、リバースブレーキBを解放した
状態でダイレクトクラッチCを係合させると、ダブルピ
ニオンプラネタリギヤ150は直結状態になり、入力軸
112に伝達された回転はそのままプライマリプーリ1
26に伝達され、車両が前進させられる。また、リバー
スブレーキBを係合させた状態でダイレクトクラッチC
を解放すると、入力軸112に伝達された回転は、逆転
させられた状態でプライマリプーリ126に伝達され、
車両が後退させられる。
【0030】そして、シフトアップの変速を行う場合、
油圧サーボ133に油圧が供給され、前記プライマリプ
ーリ126の有効径が小さくされ、セカンダリプーリ1
31の有効径が大きくされる。その結果、変速比が小さ
くされる。また、シフトダウンの変速を行う場合、油圧
サーボ133の油圧がドレーンされ、前記プライマリプ
ーリ126の有効径が大きくされ、セカンダリプーリ1
31の有効径が小さくされる。その結果、変速比が大き
くされる。
【0031】次に、自動変速機制御装置について説明す
る。
【0032】図3は本発明の実施の形態における自動変
速機制御装置のブロック図である。
【0033】図において、12は無段変速機10(図
2)の全体の制御を行う自動変速機制御部、13は図示
されないエンジンの全体の制御を行うエンジン制御部、
14はナビゲーション装置である。
【0034】また、40は車両・運転者操作情報検出部
であり、該車両・運転者操作情報検出部40は、ステア
リングセンサ24、ウインカセンサ41、アクセルセン
サ42、ブレーキセンサ43、車速Vを検出する車速セ
ンサ44、運転者による加速要求を表すスロットル開度
θを検出するスロットル開度センサ45、及び運転者が
シフトレバー等の選速手段を操作することによって選択
されたレンジを検出するシフトポジションセンサ46を
備える。なお、前記アクセルセンサ42、ブレーキセン
サ43、スロットル開度センサ45及びシフトポジショ
ンセンサ46によって運転者による車両の操作情報を検
出する運転者操作情報検出手段94(図1)が構成され
る。
【0035】そして、48は車両の前方を監視する前方
監視装置、49は道路の車線を表す表示線を認識する表
示線認識装置、50は車両の周辺を監視する周辺監視装
置、51はRAM、52はROMである。なお、RAM
51及びROM52によって記録手段が構成される。ま
た、前記レンジとして、ニュートラルレンジ(N)、前
進レンジ(D)、ローレンジ(L)、後進レンジ(R)
及びパーキングレンジ(P)を選択することができる。
なお、前記前方監視装置48は、レーザーレーダ、ミリ
波レーダ、超音波センサ等、又はそれらの組合せから成
り、車間距離La、車間時間、先行車に対する接近速度
Va、一時停止箇所(非優先道路から優先道路への進入
箇所、踏切、赤の信号が点滅する交差点等)に対する接
近速度Vb、障害物に対する接近速度等を算出する。ま
た、前記周辺監視装置50は、車両の前方の画像をCC
D、C−MOS等のカメラによって撮影し、撮影によっ
て得られた路上標識、信号機等の画像データを処理して
信号機の色等を判断する。
【0036】前記ナビゲーション装置14は、車両の現
在位置を検出する現在位置検出部15、道路データ等の
各種のデータが記録された記録媒体としてのデータ記録
部16、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処
理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部1
7、入力部34、表示部35、音声入力部36、音声出
力部37及び通信部38を有する。
【0037】そして、前記現在位置検出部15は、GP
S21、地磁気センサ22、距離センサ23、ステアリ
ングセンサ24、ビーコンセンサ25、ジャイロセンサ
26、図示されない高度計等から成る。
【0038】前記GPS21は、人工衛星によって発生
させられた電波を受信することによって地球上における
現在位置を検出し、前記地磁気センサ22は、地磁気を
測定することによって車両が向いている方位を検出し、
前記距離センサ23は、道路上の所定の位置間の距離等
を検出する。前記距離センサ23としては、例えば、車
輪の回転数を測定し、該回転数に基づいて距離を検出す
るもの、加速度を測定し、該加速度を2回積分して距離
を検出するもの等を使用することができる。
【0039】また、前記ステアリングセンサ24は舵
(だ)角を検出し、前記ステアリングセンサ24とし
て、例えば、図示されないステアリングホイールの回転
部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗セン
サ、図示されない車輪に取り付けられた角度センサ等が
使用される。
【0040】そして、前記ビーコンセンサ25は、道路
に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信する
ことによって現在位置を検出する。前記ジャイロセンサ
26は、車両の回転角速度、すなわち、旋回角を検出
し、前記ジャイロセンサ26として、例えば、ガスレー
トジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。そして、ジ
ャイロセンサ26によって検出された旋回角を積分する
ことにより、車両が向いている方位を検出することがで
きる。
【0041】なお、前記GPS21及びビーコンセンサ
25は、それぞれ単独で現在位置を検出することができ
る。そして、距離センサ23によって検出された距離
と、地磁気センサ22及びジャイロセンサ26によって
検出された方位とを組み合わせることにより現在位置を
検出することもできる。また、距離センサ23によって
検出された距離と、ステアリングセンサ24によって検
出された舵角とを組み合わせることにより現在位置を検
出することもできる。
【0042】前記データ記録部16は、地図データファ
イル、交差点データファイル、ノードデータファイル、
道路データファイル、写真データファイル、及び各地域
のホテル、ガソリンスタンド、観光地案内等の施設の情
報が記録された施設情報データファイルから成るデータ
ベースを備える。そして、前記各データファイルには、
経路を検索するためのデータのほか、前記表示部35の
画面に、検索した経路に沿って案内図を表示したり、交
差点又は経路における特徴的な写真、コマ図等を表示し
たり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行
方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするた
めの各種のデータが記録される。なお、前記データ記録
部16には、所定の情報を音声出力部37によって出力
するための各種のデータも記録される。
【0043】ところで、前記交差点データファイルには
各交差点に関する交差点データが、ノードデータファイ
ルにはノード点に関するノードデータが、道路データフ
ァイルには道路に関する道路データがそれぞれ記録さ
れ、前記交差点データ、ノードデータ及び道路データに
よって道路状況が表される。なお、前記ノードデータ
は、前記地図データファイルに記録された地図データに
おける少なくとも道路の位置及び形状を構成するもので
あり、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等を含
む)、ノード点、及び各ノード点間を連結するリンクを
示すデータから成る。なお、前記ノード点は少なくとも
道路の屈曲点の位置を示し、分岐点及びノード点は少な
くとも緯度、経度及び高度で表される。
【0044】そして、前記道路データによって、道路自
体については、幅員、勾(こう)配、カント、バンク、
路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する地点、幅
員の狭くなる地点等が、コーナについては、曲率半径、
交差点、T字路、コーナの入口等が、道路属性について
は、踏切、高速道路出口ランプウェイ、高速道路の料金
所、降坂路、登坂路、道路種別(国道、一般道、高速道
等)等がそれぞれ構成される。
【0045】また、前記ナビゲーション処理部17は、
ナビゲーション装置14の全体の制御を行うCPU3
1、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たってワ
ーキングメモリとして使用されるRAM32、及び制御
プログラムのほか、目的地までの経路の検索、経路中の
走行案内、特定区間の決定等を行うための各種のプログ
ラムが記録された記録媒体としてのROM33から成る
とともに、前記ナビゲーション処理部17に、前記入力
部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37
及び通信部38が接続される。
【0046】なお、前記データ記録部16及びROM3
3は、図示されない磁気コア、半導体メモリ等によって
構成される。また、前記データ記録部16及びROM3
3として、磁気テープ、磁気ディスク、フロッピーディ
スク、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、
ICカード、光カード等の各種の記録媒体を使用するこ
ともできる。
【0047】本実施の形態においては、前記ROM33
に各種のプログラムが記録され、前記データ記録部16
に各種のデータが記録されるようになっているが、前記
プログラム及びデータを同じ外部の記録媒体に記録する
こともできる。この場合、例えば、前記ナビゲーション
処理部17に図示されないフラッシュメモリを配設し、
前記外部の記録媒体から前記プログラム及びデータを読
み出してフラッシュメモリに書き込むこともできる。し
たがって、外部の記録媒体を交換することによって前記
プログラム及びデータを更新することができる。また、
自動変速機制御部12の制御プログラム等も前記外部の
記録媒体に記録することができる。このように、各種の
記録媒体に記録されたプログラムを起動し、データに基
づいて各種の処理を行うことができる。
【0048】さらに、前記通信部38は、FM送信装
置、電話回線等との間で各種のデータの送受信を行うた
めのものであり、例えば、図示されない情報センサ等に
よって渋滞等の道路情報、交通事故情報、GPS21の
検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを
受信する。
【0049】そして、前記入力部34は、走行開始時の
位置を修正したり、目的地を入力したりするためのもの
であり、前記入力部34として、表示部35と別に配設
されたキーボード、マウス、バーコードリーダ、ライト
ペン、遠隔操作用のリモートコントロール装置等を使用
することができる。また、前記入力部34は、表示部3
5の図示されないディスプレイに画像で表示されたキー
又はメニューにタッチすることにより入力を行うタッチ
パネルによって構成することもできる。
【0050】そして、前記表示部35には、操作案内、
操作メニュー、操作キーの案内、目的地までの経路、走
行する経路に沿った案内等が表示される。前記表示部3
5としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、
プラズマディスプレイ、フロントガラスにホログラムを
投影するホログラム装置等を使用することができる。
【0051】また、音声入力部36は、図示されないマ
イクロホン等によって構成され、音声によって必要な情
報を入力することができる。さらに、音声出力部37
は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、音
情報、例えば、音声合成装置によって合成された音声か
ら成る案内情報、変速情報等をスピーカから出力し、運
転者に知らせる。なお、音声合成装置によって合成され
た音声のほかに、各種の音、及びあらかじめテープ、メ
モリ等に録音された各種の案内情報をスピーカから出力
することもできる。
【0052】前記構成のナビゲーション装置14におい
て、CPU31の図示されない表示処理手段は、表示処
理を行うことによって、表示部35の前記ディスプレイ
に案内画面を開き、該案内画面に現在位置及び周辺の地
図を表示する。そして、運転者によって入力部34が操
作されて目的地が設定されると、CPU31の図示され
ない経路検索処理手段は、経路検索処理を行うことによ
って、現在位置から目的地までの経路を検索し、経路が
検索されると、前記表示処理手段は、表示処理を行うこ
とによって、前記ディスプレイに案内画面を開き、該案
内画面に現在位置、周辺の地図及び検索された経路を表
示し、経路案内を開始する。したがって、運転者は、前
記経路案内に従って車両を走行させることができる。
【0053】また、前記自動変速機制御部12は、車両
・運転者操作情報検出部40から車両情報及び操作情報
を、ナビゲーション処理部17からナビ情報を、前方監
視装置48及び周辺監視装置50から車両環境情報を読
み込み、無段変速機10の制御を行う。
【0054】そして、前記車両情報として、車速センサ
44によって検出された車速V、スロットル開度センサ
45によって検出されたスロットル開度θ、エンジン回
転速度センサ165によって検出されたエンジン回転速
度NE 、該エンジン回転速度NE に基づいて算出された
エンジン回転速度変化、車速Vに基づいて算出された車
速変化(加速度、減速度)、図示されない油温センサに
よって検出されたATF温度、図示されないABSセン
サによって検出された車輪ロック・アンロック、図示さ
れない振動ジャイロセンサによって検出された縦ジャイ
ロ、横ジャイロ又はロール角、図示されない水温センサ
によって検出されたエンジン水温、図示されない流量セ
ンサによって検出された吸入空気量、図示されない酸素
(O2 )センサによって検出された酸素濃度等を利用す
ることができる。
【0055】また、操作情報として、アクセルセンサ4
2によって検出されたアクセル開度、該アクセル開度に
基づいて算出された踏込速度情報又はキックダウンオン
・オフ情報、図示されないキックダウンスイッチによっ
て検出されたキックダウンオン・オフ情報、図示されな
いブレーキスイッチによって検出されたブレーキオン・
オフ情報、前記ブレーキセンサ43によって検出された
図示されないブレーキペダルの踏込強さ又は踏込速度V
e、図示されないブレーキ油圧センサによって検出され
た踏込強さ又は踏込速度Ve、前記ステアリングセンサ
24によって検出された舵角、又は該舵角に基づいて算
出された操舵速度、前記ウインカセンサ41によって検
出されたウインカオフ、ウインカ右オン又はウインカ左
オン、図示されないモードスイッチによって検出された
パワー(スポーツ)モード、ノーマル(エコノミー)モ
ード、スノー(ホールド)モード又はオートモード、図
示されないワイパスイッチによって検出されたワイパオ
フ、間欠オン、連続(ロー)オン又は連続(ハイ)オ
ン、図示されないライトスイッチによって検出されたス
モールライトオン、ヘッドライト(ロー)オン、ヘッド
ライト(ハイ)オン又はオートオン、図示されないN.
S.スイッチによって検出されたレンジ等を利用するこ
とができる。
【0056】そして、ナビ情報として、データ記録部1
6に記録された道路形状、道路種別、車線数、交差点形
状、タウン情報又は地域情報、GPS21によって検出
された時間(季節)、通信部38によって取得されたV
ICS渋滞レベル、FM多重によるD−GPS情報又は
渋滞情報、図示されない携帯電話によって取得された地
図情報、渋滞情報、行楽情報又は天気情報、衛星放送に
よって取得された地図情報、図示されないDSRCによ
って取得されたETC情報、料金決済情報、地図情報、
交差点情報又はタウン情報、SS無線によって検出され
た車間情報等を利用することができる。
【0057】また、車両環境情報として、前記前方監視
装置48によって検出された車間距離La、車間時間、
先行車走行レーン又は障害物、前記周辺監視装置50に
よって検出された周辺の車両数、前方道路形状、白線位
置、路肩位置、路面状態、道路標識、信号機、信号機の
色、障害物等を利用することができる。
【0058】なお、自車周辺情報として、図示されない
超音波センサによって検出された障害物、図示されない
マイクロ波センサによって検出された障害物、図示され
ないカメラによって検出された障害物等を利用すること
もできる。
【0059】また、環境情報として、図示されない外気
温センサによって検出された外気温度、図示されない日
射センサによって検出された日射量等を利用することも
できる。
【0060】さらに、表示情報として、ビーコンセンサ
25によって検出された信号機の色を利用することもで
きる。
【0061】次に、前記自動変速機制御装置の動作につ
いて説明する。
【0062】図4は本発明の実施の形態における自動変
速機制御装置の動作を示すメインフローチャート、図5
は本発明の実施の形態における通常制御処理のサブルー
チンを示す図、図6は本発明の実施の形態における変速
線図、図7は本発明の実施の形態における予測制御処理
のサブルーチンを示す図である。なお、図6において、
横軸に車速Vを、縦軸にエンジン回転速度NE を採って
ある。
【0063】まず、自動変速機制御部12(図3)の図
示されない通常制御処理手段は、通常制御処理を行い、
シフト制御情報として、選択されたレンジ、車速V、ス
ロットル開度θ及びエンジン回転速度NE を読み込む。
そして、前記通常制御処理手段は、ROM52に記録さ
れた図6に示される変速線図を参照し、選択されたレン
ジにおける車両の走行条件及び加速要求に基づいて、エ
ンジン回転速度NE の目標値、すなわち、目標エンジン
回転速度NE * を算出する。
【0064】次に、前記通常制御処理手段は、前記エン
ジン回転速度NE と目標エンジン回転速度NE * とを比
較し、比較結果に基づいて変速出力を発生させ、所定の
変速比を出力する。そして、エンジン回転速度NE が目
標エンジン回転速度NE * より高い場合、所定の変速比
によるシフトアップの変速を行い、エンジン回転速度N
E と目標エンジン回転速度NE * とが等しい場合、変速
は行わず、エンジン回転速度NE が目標エンジン回転速
度NE * より低い場合、所定の変速比によるシフトダウ
ンの変速を行う。
【0065】ところで、図6において、最大変速比を表
す線L1、最小変速比を表す線L2、スロットル開度θ
が100〔%〕であるときの最大のエンジン回転速度N
E 、すなわち、最大使用回転速度を表す線L3、スロッ
トル開度θが0〔%〕であるときの最小のエンジン回転
速度NE 、すなわち、最小使用回転速度を表す線L4及
び車速Vの限界値を示す線L5によって包囲される変速
領域AR1が設定される。
【0066】したがって、運転者が図示されないアクセ
ルペダルを踏み込むと、スロットル開度θが大きくなる
のに従って、原点から線L1に沿って車速V及びエンジ
ン回転速度NE が変化し、続いて、運転者がアクセルペ
ダルの踏込量を一定の値に保持すると、スロットル開度
θが一定の値に保持されたまま線L1から線L2に向け
て車速Vが高くなる。この間、変速比は徐々に小さくな
る。そして、車速Vが線L2に到達すると、定常状態が
形成され、所期の車速V及びエンジン回転速度NE で車
両が走行させられる。
【0067】また、定常状態から運転者がアクセルペダ
ルを緩めると、スロットル開度θが小さくなるのに従っ
て、線L2に沿って車速V及びエンジン回転速度NE
変化し、スロットル開度θが0〔%〕になると、線L4
に沿って車速Vが変化する。この間、変速比は徐々に大
きくなる。そして、車速Vが線L1に到達すると、その
後、該線L1に沿って車速V及びエンジン回転速度NE
が変化して原点に到達する。
【0068】ところで、車両を発進させる場合、大きな
駆動トルクが必要になる。そこで、車両を停止させた状
態において前記変速比が最大にされ、無段変速機10
(図2)の出力トルクが最大にされる。ところが、無段
変速機10の場合、可動シーブ125、130を移動さ
せてベルト132の有効径を変化させることによって変
速比を変化させる必要があるので、変速機構102が停
止した後においては、変速比を最大にすることができな
い。そこで、無段変速機10においては、車両が走行状
態から停止状態に移行する過渡状態を検出し、車両が停
止する前にシフトダウンの変速を行い、変速比を最大に
している。
【0069】すなわち、前述されたように、線L2に沿
って車速V及びエンジン回転速度N E が変化し、スロッ
トル開度θが0〔%〕になると、線L4に沿って車速V
が変化するが、このとき、変速比は最大変速比側に変化
させられる。このようにして、運転者に減速感を与えな
い範囲でシフトダウンの変速を行い、車両を停止させた
後の発進時において、車両の加速性を向上させるように
している。
【0070】ところが、無段変速機10においては、機
構上、変速速度が低いので、車両を急に停止させる必要
が生じた場合、車両を停止させる前に変速比を最大にす
ることができないことがある。その場合、車両を停止さ
せた後の発進時において、車両の加速性を向上させるこ
とができず、運転者に違和感を与えてしまう。
【0071】そこで、前記通常制御処理が終了すると、
前記自動変速機制御部12は、図示されない予測制御処
理手段によって予測制御処理を行うようにしている。す
なわち、前記予測制御処理手段は、走行環境検出手段9
1(図1)によって検出された走行環境を読み込み、前
記状況予測判断処理手段92によって状況予測判断処理
を行い、前記走行環境に基づいて、車両を急に停止させ
る状況が予測されるかどうかを判断する。
【0072】本実施の形態においては、第1の走行環境
として、前方監視装置48から車間距離La、接近速度
Va等の車両環境情報を、第2の走行環境として、デー
タ記録部16に記録された一時停止箇所、信号機のある
交差点等のナビ情報を、第3の走行環境として、周辺監
視装置50から信号機の色を表す画像データ等の車両環
境情報を、第4の走行環境として、ビーコンセンサ25
によって検出された信号機の色等の表示情報を読み込
む。なお、本実施の形態においては、第1〜第4の走行
環境を読み込むようになっているが、必要に応じて第1
〜第4の走行環境のうちの任意の走行環境を読み込むこ
とができる。
【0073】また、本実施の形態においては、車両を急
に停止させる状況が予測されるかどうかの判断は、前記
各走行環境及び各閾(しきい)値に基づいて、状況予測
条件が成立するかどうかを判断することによって行われ
る。そして、前記状況予測判断処理手段92は、第1の
予測条件として、車間距離Laが車間距離閾値LaTH
り短くなり、かつ、先行車に対する接近速度Vaが先行
車接近速度閾値VaTHより高くなったかどうかを判断
し、第2の予測条件として、現在位置から一時停止箇所
までの距離Lbが距離閾値LbTHより短くなり、かつ、
前記一時停止箇所に対する接近速度Vbが一時停止箇所
接近速度閾値VbTHより高くなったかどうかを判断し、
第3の予測条件として、現在位置から信号機のある交差
点までの距離Lcが距離閾値LcTHより短くなり、前記
信号機のある交差点に対する接近速度Vcが交差点接近
速度閾値VcTHより高くなり、かつ、走行方向における
前方の信号機の色が赤であるかどうかを判断し、前記第
1〜第3の予測条件のうちのいずれかが成立したとき
に、状況予測条件が成立したと判断する。
【0074】この場合、前記第1の予測条件は、車間距
離Laが車間距離閾値LaTHより短くなり、かつ、接近
速度Vaが先行車接近速度閾値VaTHより高くなった場
合に成立し、第2の予測条件は、距離Lbが距離閾値L
THより短くなり、かつ、接近速度Vbが一時停止箇所
接近速度閾値VbTHより高くなった場合に成立し、第3
の予測条件は、距離Lcが距離閾値LcTHより短くな
り、接近速度Vcが交差点接近速度閾値VcTHより高く
なり、かつ、信号機の色が赤である場合に成立する。な
お、前記車両情報、運転者操作情報、ナビ情報、車両環
境情報等のうち、前記第1〜第3の予測条件が成立した
かどうかを判断するために必要なものだけが読み込まれ
る。
【0075】本実施の形態においては、第1〜第3の予
測条件のうちのいずれかが成立したときに、状況予測条
件が成立したと判断するようになっているが、必要に応
じて第1〜第3の予測条件のうちの任意の複数の予測条
件が成立したときに、状況予測条件が成立したと判断す
ることもできる。さらに、第1〜第3の予測条件のうち
の成立した条件の数、又は走行環境に基づいて重みを付
け、重みの合計を算出し、合計が閾値を超えたときに、
状況予測条件が成立したと判断することもできる。
【0076】続いて、前記予測制御処理手段は、車両を
急に停止させる状況が予測される場合、予測フラグをオ
ンにし、車両を急に停止させる状況が予測されない場
合、予測フラグをオフにする。
【0077】次に、前記予測制御処理手段によって予測
フラグがオンにされると、待機状態設定処理手段93
は、待機状態設定処理を行い、シフトダウンの変速出力
が発生させられたときに直ちに変速を行うことが可能な
状態としての待機状態を設定し、無段変速機10を待機
状態に置く。一方、前記予測制御処理手段によって予測
フラグがオフにされると、図示されない待機状態設定解
除処理手段は、待機状態設定解除処理を行い、無段変速
機10を待機状態から解除する。
【0078】この場合、前記待機状態設定処理手段93
は、第1の待機状態として、油室146に供給される油
圧を高くする。そのために、待機状態設定処理手段93
は、エンジン回転速度NE を高くすることによって、油
圧回路に配設された油圧調整手段としてのオイルポンプ
121の回転速度を高くし、オイルポンプ121の吐出
量を多くする。その結果、セカンダリプーリ131に加
えられる予圧を高くすることができるので、シフトダウ
ンの変速を行う場合に変速速度を高くすることができ
る。なお、前記油圧回路に配設された油圧調整手段とし
ての油圧調整バルブを作動させ、油室146に供給され
る油圧を高くすることもできる。
【0079】また、前記待機状態設定処理手段93は、
第2の待機状態として、目標エンジン回転速度NE *
変化させ、該目標エンジン回転速度NE * を低くする際
の変化速度を高くする。その結果、シフトダウンの変速
を行う場合に変速速度を高くすることができる。
【0080】そして、前記待機状態設定処理手段93
は、第3の待機状態として、スロットル開度θを所定の
値だけ大きくすることによって、あらかじめ変速比を大
きくし、運転者に違和感を与えない程度にわずかにシフ
トダウンの変速を行う。その結果、シフトダウンの変速
を行う場合に、変速比を変化させて最大変速比にするま
でに必要な時間、すなわち、変速時間を短くすることが
できる。
【0081】なお、本実施の形態においては、第1〜第
3の待機状態が設定されるようになっているが、必要に
応じて第1〜第3の待機状態のうちの任意の待機状態を
設定することもできる。さらに、前記状況予測判断処理
において、第1〜第3の予測条件のうちの成立した条件
の数、又は走行環境に基づいて重みを付け、重みの合計
を算出し、合計に対応させて、油圧、目標エンジン回転
速度NE * 、スロットル開度θ等を変更することもでき
る。
【0082】続いて、前記予測制御処理手段は、運転者
操作情報検出手段94によって検出された運転者による
車両の操作情報を読み込み、減速操作判断処理手段95
によって、前記操作情報に基づいて減速操作判断処理を
行い、運転者による車両の操作が減速操作であるかどう
か、すなわち、運転者によって減速操作が行われたかど
うかを判断する。
【0083】本実施の形態においては、運転者によって
減速操作が行われたかどうかの判断は、減速操作条件が
成立したかどうかを判断することによって行われる。そ
して、前記減速操作判断処理手段95は、第1の操作条
件として、図示されないブレーキペダルが踏み込まれ
て、ブレーキセンサ43がオンになったかどうかを判断
し、第2の操作条件として、前記ブレーキペダルの踏込
速度Veが踏込速度閾値VeTHより高いかどうかを判断
し、第3の操作条件として、前記ブレーキペダルを操作
するのに伴ってブレーキ油圧Paがブレーキ油圧閾値P
THより高くなったかどうかを判断し、第4の操作条件
として、図示されないアクセルペダルから足が離される
速度Vfが速度閾値VfTHより高いかどうかを判断し、
前記第1〜第4の操作条件が成立したときに、減速操作
条件が成立したと判断する。
【0084】この場合、前記第1の操作条件は、ブレー
キセンサ43がオンになった場合に成立し、第2の操作
条件は、踏込速度Veが踏込速度閾値VeTHより高い場
合に成立し、第3の操作条件は、ブレーキ油圧Paがブ
レーキ油圧閾値PaTHより高くなった場合に成立し、第
4の操作条件は、速度Vfが速度閾値VfTHより高い場
合に成立する。
【0085】なお、本実施の形態においては、第1〜第
4の操作条件が成立したときに、減速操作条件が成立し
たと判断するようになっているが、必要に応じて第1〜
第4の操作条件のうちの任意の操作条件が成立したとき
に、減速操作条件が成立したと判断することもできる。
【0086】そして、運転者による減速操作が行われた
と判断されると、変速処理手段96は、変速処理を行
い、シフトダウンの変速を行う。
【0087】このように、車両を急に停止させる状況が
予測される場合、シフトダウンの変速出力が発生させら
れたときに直ちに変速を行うことが可能な待機状態が設
定され、運転者によって減速操作が行われた場合に、直
ちにシフトダウンの変速が行われる。
【0088】したがって、車両を急に停止させる必要が
生じた場合には、車両を停止させる前に変速比を最大に
することができる。その結果、車両を停止させた後の発
進時において、車両の加速性を向上させることができ、
運転者に違和感を与えることがなくなる。
【0089】次に、図4のフローチャートについて説明
する。 ステップS1 通常制御処理を行う。 ステップS2 予測制御処理を行う。 ステップS3 変速処理を行い、処理を終了する。
【0090】次に、図5のフローチャートについて説明
する。ステップS1−1 レンジ、車速V、スロットル
開度θ及びエンジン回転速度N E を読み込む。 ステップS1−2 変速出力を発生させ、リターンす
る。
【0091】次に、図7のフローチャートについて説明
する。 ステップS2−1 走行環境を読み込む。 ステップS2−2 状況予測判断処理を行う。 ステップS2−3 予測フラグがオンであるかどうかを
判断する。予測フラグがオンである場合はステップS2
−5に、オンでない場合はステップS2−4に進む。 ステップS2−4 待機状態設定解除処理を行い、リー
タンする。 ステップS2−5 待機状態設定処理を行う。 ステップS2−6 減速操作が行われたかどうかを判断
する。減速操作が行われた場合はステップS2−7に進
み、行われていない場合はステップS2−1に戻る。 ステップS2−7 シフトダウンの変速出力を発生さ
せ、処理を終了する。
【0092】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0093】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、自動変速機制御装置においては、車両の走行環境
を検出する走行環境検出手段と、検出された走行環境に
基づいて、車両を急に停止させる状況が予測されるかど
うかを判断する状況予測判断処理手段と、車両を急に停
止させる状況が予測される場合、シフトダウンの変速出
力が発生させられたときに直ちに変速を行うことが可能
な待機状態を設定する待機状態設定処理手段と、運転者
による車両の操作情報を検出する運転者操作情報検出手
段と、検出された操作情報に基づいて、運転者によって
減速操作が行われたかどうかを判断する減速操作判断処
理手段と、前記減速操作が行われた場合に、シフトダウ
ンの変速出力を発生させて、前記待機状態が設定された
自動変速機の変速を行う変速処理手段とを有する。
【0094】この場合、車両を急に停止させる状況が予
測されると、シフトダウンの変速出力が発生させられた
ときに直ちに変速を行うことが可能な待機状態が設定さ
れ、運転者によって減速操作が行われた場合に、直ちに
シフトダウンの変速が行われる。
【0095】したがって、車両を急に停止させる必要が
生じた場合には、車両を停止させる前に変速比を最大に
することができる。その結果、車両を停止させた後の発
進時において、車両の加速性を向上させることができ、
運転者に違和感を与えることがなくなる。
【0096】本発明の他の自動変速機制御装置において
は、さらに、前記自動変速機は無段変速機である。そし
て、待機状態において、セカンダリプーリの油圧サーボ
の油室に供給される油圧が高くされる。
【0097】この場合、セカンダリプーリに加えられる
予圧を高くすることができるので、シフトダウンの変速
を行う場合に変速速度を高くすることができる。
【0098】本発明の更に他の自動変速機制御装置にお
いては、さらに、前記自動変速機は無段変速機である。
そして、待機状態において、目標エンジン回転速度が低
くされる際の変化速度が高くされる。
【0099】この場合、シフトダウンの変速を行う場合
に変速速度を高くすることができる。
【0100】本発明の更に他の自動変速機制御装置にお
いては、さらに、前記自動変速機は無段変速機である。
そして、待機状態において、あらかじめシフトダウンの
変速が行われる。
【0101】この場合、シフトダウンの変速を行う場合
に変速時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における自動変速機制御装
置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における無段変速機の概念
図である。
【図3】本発明の実施の形態における自動変速機制御装
置のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態における自動変速機制御装
置の動作を示すメインフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態における通常制御処理のサ
ブルーチンを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における変速線図である。
【図7】本発明の実施の形態における予測制御処理のサ
ブルーチンを示す図である。
【符号の説明】
10 無段変速機 16 データ記録部 33 ROM 91 走行環境検出手段 92 状況予測判断処理手段 93 待機状態設定処理手段 94 運転者操作情報検出手段 95 減速操作判断処理手段 96 変速処理手段 131 セカンダリプーリ 135 油圧サーボ 146 油室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 63:06 F16H 63:06 (72)発明者 都築 繁男 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 石垣 裕嗣 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 榊原 聖治 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 服部 雅士 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 竹本 和雄 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 川合 正夫 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株 式会社エクォス・リサーチ内 (72)発明者 椎窓 利博 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株 式会社エクォス・リサーチ内 Fターム(参考) 3J050 AA03 AB04 BA09 BB13 DA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行環境を検出する走行環境検出
    手段と、検出された走行環境に基づいて、車両を急に停
    止させる状況が予測されるかどうかを判断する状況予測
    判断処理手段と、車両を急に停止させる状況が予測され
    る場合、シフトダウンの変速出力が発生させられたとき
    に直ちに変速を行うことが可能な待機状態を設定する待
    機状態設定処理手段と、運転者による車両の操作情報を
    検出する運転者操作情報検出手段と、検出された操作情
    報に基づいて、運転者によって減速操作が行われたかど
    うかを判断する減速操作判断処理手段と、前記減速操作
    が行われた場合に、シフトダウンの変速出力を発生させ
    て、前記待機状態が設定された自動変速機の変速を行う
    変速処理手段とを有することを特徴とする自動変速機制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記自動変速機は無段変速機であり、待
    機状態において、セカンダリプーリの油圧サーボの油室
    に供給される油圧が高くされる請求項1に記載の自動変
    速機制御装置。
  3. 【請求項3】 前記自動変速機は無段変速機であり、待
    機状態において、目標エンジン回転速度が低くされる際
    の変化速度が高くされる請求項1に記載の自動変速機制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記自動変速機は無段変速機であり、待
    機状態において、あらかじめシフトダウンの変速が行わ
    れる請求項1に記載の自動変速機制御装置。
  5. 【請求項5】 車両の走行環境を検出し、検出された走
    行環境に基づいて、車両を急に停止させる状況が予測さ
    れるかどうかを判断し、車両を急に停止させる状況が予
    測される場合、シフトダウンの変速出力が発生させられ
    たときに直ちに変速を行うことが可能な待機状態を設定
    し、運転者による車両の操作情報を検出し、検出された
    操作情報に基づいて、運転者によって減速操作が行われ
    たかどうかを判断し、減速操作が行われた場合に、シフ
    トダウンの変速出力を発生させて、前記待機状態が設定
    された自動変速機の変速を行うことを特徴とする自動変
    速機制御方法。
  6. 【請求項6】 車両の走行環境を検出し、検出された走
    行環境に基づいて、車両を急に停止させる状況が予測さ
    れるかどうかを判断し、車両を急に停止させる状況が予
    測される場合、シフトダウンの変速出力が発生させられ
    たときに直ちに変速を行うことが可能な待機状態を設定
    し、運転者による車両の操作情報を検出し、検出された
    操作情報に基づいて、運転者によって減速操作が行われ
    たかどうかを判断し、減速操作が行われた場合に、シフ
    トダウンの変速出力を発生させて、前記待機状態が設定
    された自動変速機の変速を行うことを特徴とする自動変
    速機制御方法のプログラムを記録した記録媒体。
JP34643799A 1999-12-06 1999-12-06 自動変速機制御装置、自動変速機制御方法及びそのプログラムを記録した記録媒体 Withdrawn JP2001165298A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020076447A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機制御装置

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JP2020076447A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機制御装置

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