JP2001165027A - 揚水水車 - Google Patents

揚水水車

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JP2001165027A
JP2001165027A JP35537499A JP35537499A JP2001165027A JP 2001165027 A JP2001165027 A JP 2001165027A JP 35537499 A JP35537499 A JP 35537499A JP 35537499 A JP35537499 A JP 35537499A JP 2001165027 A JP2001165027 A JP 2001165027A
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water
ladle
wheel
axle
turbine
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JP35537499A
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Toshio Maruyama
敏雄 丸山
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Marsima Aqua System Corp
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Marsima Aqua System Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揚程に応じて効率良く水を汲み上げる一方
で、直径に対する設計の自由度の高い揚水水車を提供す
る。 【解決手段】 水流を受けて回転する車輪12と水を汲
み上げる柄杓車14とを車軸16に装着固定して水車1
0を構成した。柄杓車14は、中心の円筒部30の周囲
に渦巻き状に延びる柄杓32を接合した構成とした。円
筒部30には、各柄杓32に対応する部屋38を周方向
に区画形成し、これを円筒部30の外壁34bに形成さ
れる開口40を通じて柄杓内部と連通させた。また、円
筒部30の各部屋38は溝部2に向かってのみ開口させ
た。これにより、柄杓車14が回転して柄杓32により
水が汲み上げられると、この水が上記円筒部30に向か
って水車10の径方向内側に案内され、円筒部30の部
屋38を通って溝部2に流出するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水田の灌漑用など
に用いられる揚水水車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような揚水水車(以下、単に水車
という)として、例えば図14に示すような水車81が
一般に知られている。この図に示ように、水車81は車
軸82により回転可能に支持される車輪84を有し、こ
の車輪84の回りに設けられた羽車板86により水路8
0の流れを受けて回転するように構成されている。
【0003】車輪84の側面には、その周縁部分に周方
向にわたって一定の間隔で柄杓88が取付けられてい
る。この柄杓88は箱型(底を有する筒状)に形成され
ており、車輪84の回転に伴ない水路80の水を汲み上
げる一方、車輪84の頂上部分に達するに伴い下向きに
反転して汲み上げた水を水車81の側方に配置された樋
90に流し込むようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の水
車80は、上述のように柄杓88によって汲み上げた水
を樋90に落下させる構成であるため、必要な高さ(揚
程Ph)以上に水車81を大きくすると(すなわち直径
を大きくすると)、次のような問題がある。 柄杓88からの水の流出位置(高さ)と樋90との
高低差Hが大きくなることにより、風等の影響を受けて
樋外に水が落下したり、あるいは一旦樋90に入った水
が跳ね上がって樋90から零れるなどし、その結果、水
の汲み上げ効率が低下する。 樋90への水の落下音が大きくなるため、これが騒
音になる虞れがある。 必要な揚程Ph以上に水を汲み上げる(持ち上げ
る)こととなるため無駄なエネルギーが必要となる。
【0005】従って、従来の水車81では、必要な揚程
Phが決まると上記〜の問題等との関係で、例えば
水車81の頂上部分が樋90よりも適度に高くなるよう
に水車81の直径が自ずと定ってしまい、例えば水車8
1の直径を極端に大きくするようなことはできなかっ
た。しかし、最近では、河川の水を公園等の水路に汲み
上げて流す場合等、水車が公園のモニュメントを兼ねて
設置される場合も多く、このような場合には揚程Phに
拘わらず直径の大きな水車を構成したい場合が多い。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、揚水水車において、揚程に応じて効率よく水
を汲み上げる一方で、直径に対する設計の自由度の高い
揚水水車を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、車軸を介して回転可能に支持される車輪
と、この車輪に連動して車軸回りに回転変位する複数の
柄杓部材とを備え、水流による車輪の回転に伴ない柄杓
部材により水を汲み上げながら所定の水受け部に流し込
む揚水水車において、汲み上げた水を回転変位に伴ない
その汲み上げ位置よりも水車の径方向内側の位置に案内
して水受け部に流出させるように上記柄杓部材を構成し
たものである(請求項1)。
【0008】この構成によると、水車の径方向外側の位
置で汲み上げた水を同径方向内側に案内して流出させる
ため、水車の直径の範囲内において柄杓部材からの水の
流出位置(高さ)を任意の高さに設定することができ
る。換言すれば、揚程に基づいて水の流出位置を決定し
てこの位置に水を案内するように柄杓部材を構成しさえ
すれば、水車の直径を上記流出位置に制限されることな
く大きく設定することができる。
【0009】この場合、水の汲み上げ位置と流出位置と
が大きく離れている場合には、案内中に水が零れる虞れ
がある。そのため、このような場合には、上記柄杓部材
を水の取込口と流出口とを備えた筒状に形成するのが好
ましい(請求項2)。
【0010】なお、汲み上げた水を水車の径方向外側か
ら同径方向内側にスムーズに案内するには、上記柄杓部
材を、車軸近傍から水車の径方向外側に向かって渦巻き
状に延びる形状とするのが好ましい(請求項3)。
【0011】また、一般的な水車では、車軸の軸方向に
おいて車輪の側部に樋等の水受け部を設ける場合が多い
ため、柄杓部材は、汲み上げた水を車軸の軸方向に向か
って流出させるように構成するのが好ましい(請求項
4)。なお、このようにすれば、汲み上げた水を完全に
水車の側方に流出させることができるため、樋等の水受
け部を車軸方向に水車(車輪)から完全に離した状態で
設置することが可能となる。
【0012】また、柄杓部材は、汲み上げた水を上記車
軸よりも低い位置で流出させるように構成するのが好ま
しい(請求項5)。この構成によると必然的に水車の車
軸が水受け部の上方に位置することとなるため、水車を
取り外す際に水受け部を取り外す必要がなくなる。その
ためメンテナンス性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0014】図1及び図2は、本発明に係る揚水水車の
一例を概略的に示している。これらの図において符号の
1、2は、それぞれ水路とその側方に形成された溝部
(水受け部)をそれぞれ示しており、揚水水車10(以
下、水車10と略す)は、水路1の水流を受けて回転し
ながらその水を汲み上げて溝部2に流し込むように構成
されている。
【0015】水車10は、水流を受けるための車輪12
と、水を汲み上げる柄杓車14とを有している。車輪1
2および柄杓車14は、水路1を横断するように配置さ
れた共通の車軸16に装着、固定されている。この車軸
16は、水路1の両岸において支持台18に回転可能に
支持されており、これにより車輪12および柄杓車14
が一体的に回転可能な状態で水路1内に支持されてい
る。
【0016】上記車輪12は、図3に示すように車軸1
6から放射状に延びる日脚(ひのあし)と称する複数の
スポーク状部材20を蜘蛛手(くもで)と称する連結部
材22により周方向に互いに連結し、各スポーク状部材
20の先端に羽根板24を固定した構成となっている。
そして、上記各羽根板24により水流(図中白抜き矢印
で示す)を受けることにより水路1の上流側から下流側
に向かって同図中実線矢印で示す方向に回転するように
構成されている。
【0017】上記柄杓車14は、図4に示すように車軸
16に固定される円筒部30を有し、この円筒部30の
周囲に複数の柄杓32を接合した構成となっており、当
実施の形態では4つの柄杓32が円筒部30の周囲に接
合されている。
【0018】各柄杓32は、同図に示すように円筒部3
0を中心として水車10の径方向外側に向かって渦巻き
状に延びるように形成されており、その断面は、図5に
示すように円筒部30側に向かって開口するコ字型に形
成されている。これにより柄杓車14の回転に伴ない水
路1の水を汲み上げるとともにその水を柄杓車14の回
転に伴ない円筒部30に向かって水車10の径方向外側
から内側へと徐々に案内するようになっている。
【0019】一方、円筒部30は、図1および図2に示
すようにその先端(図1で右側端)が上記溝部2の上方
に望むように設けられている。
【0020】円筒部30は、図4に示すように内壁34
aと外壁34bとを有した二重筒構造とされ、同図に示
すように上記内壁34aと外壁34bとにより車軸16
bの回りに円鐶状の空間を形成している。そして、円筒
部30の上記先端部において内壁34aの内側の部分が
蓋体31aにより閉塞される一方、後端部が底板31b
(図7に示す)により塞がれることにより、上記円鐶状
の空間部分のみが溝部2側に開口した構成となってい
る。なお、上記車軸16は蓋体31aと円筒部30の底
板31bとを貫通している。
【0021】円筒部30の上記円鐶状の空間は、車軸1
6を中心として渦巻き状に形成された仕切壁36により
周方向に4つの部屋38に区画されている。そして、図
6及び図7に示すように、外壁34bの各部屋38に対
応する位置に開口40が形成されるとともに上記各柄杓
32がこの開口40に対応するように外壁34bの外側
に接合されている。これにより上記各柄杓32の内部と
部屋38とが連続した渦巻き状の水の流路を構成してお
り、各柄杓32により汲み上げて上述のように柄杓車1
4の回転に伴ない円筒部30側に案内された水は、図6
及び図7中に白抜き矢印で示すように上記開口40を通
じて円筒部30の各対応する部屋38内に導入され、そ
の後、仕切壁36により進路を車軸16の軸方向に90
°だけ変換されながら円筒部30の各部屋38から溝部
2側に流出されるようになっている。つまり、当実施の
形態においては、上記柄杓32、円筒部30の部屋38
および仕切壁36等によって本発明の柄杓部材が構成さ
れている。
【0022】なお、円筒部30に対する柄杓32の接合
部分は、図6に示すように、柄杓32の底面と仕切壁3
6とが円弧状に連続するように接合されており、こうす
ることにより柄杓32の水が柄杓車14の回転に伴ない
円筒部30内へスムーズに導入されるように構成されて
いる。また、図面上は詳しく説明していないが、仕切壁
36は例えば開口40から溝部2側に向かって適度に捻
じれた形状とされており、こうすることにより柄杓32
から部屋38に導入される水の流れをスムーズに変えて
溝部2に案内し得るように構成されている。
【0023】以上のように構成された水車10による
と、水路1の流水を受けて車輪12が回転するとともに
これと一体的に柄杓車14が回転し、この回転に伴ない
図8(a)に示すように柄杓32の先端が水中に侵入し
て水路1の水を汲み上げる(図8(b))。なお、図
中、ハッチング部分は汲み上げられた水を示している。
【0024】汲み上げられた水は、図8(c)に示す如
く柄杓車14の回転に伴ない柄杓32に沿って柄杓車1
4の中心に向かって移動し、さらに柄杓車14が回転す
ると、上述のように柄杓32から円筒部30の部屋38
へと流入し、ここから溝部2へと流出することとなる
(図8(d))。こうして柄杓32により汲み上げられ
た水は、車軸16よりも低い位置で全て溝部2に流出さ
れることとなる。
【0025】以上のように構成された水車10によると
次のような効果を得ることができる。 まず、水車10の直径に対する設計の自由度が高い
という効果がある。すなわち、上記の水車10では、汲
み上げた水をその汲み上げ位置よりも水車10の径方向
内側の位置に案内してから溝部2に流出させるので、揚
程Ph(図1に示す)に基づいて水の流出位置(高さ位
置)を決定し、汲み上げた水をこの位置に案内するよう
に柄杓32等を構成しさえすれば、水車10の直径を自
由に設定できる。従って、揚程がさほど大きくない場合
でも直径の大きな水車10を構成することができる。
【0026】因みに、図1に示す程度の揚程Phの場
合、従来の水車であれば、水車の頂上部分が溝部2の僅
かに上方、たとえば水路1から頂上部分が僅かに上方に
突出する程度の小さな(直径の小さな)水車しか得るこ
とができないが、上記水車10によると、同図に示すよ
うに水路1から水車10の大部分が上方に突出する極め
て大きな(直径の大きな)水車を構成することができ
る。そのため、揚程がさほど大きくない場合、例えば公
園等にモニュメントを兼ねて水車を設置するような場合
でも、十分に大きな水車を設置することが可能となる。
【0027】なお、水の汲み上げについては、上述のよ
うに揚程Phに基づいて水の流出位置を決定しておく、
すなわち、従来技術で説明した各問題(解決課題の〜
の問題)を回避し得るように決定するので、効率的に
行うことができる。 次に、水車10の回転負荷が従来の水車に比べて少
なく、効率よく水車10を回転させることができるとい
う効果がある。
【0028】すなわち、従来の水車は、一般に、一箇所
が開口した箱型の柄杓を用い、水車の回転に伴い柄杓を
水中に沈めることにより上記開口部から水を柄杓内に取
り込むようにしている。そのため、水中に柄杓が侵入す
る際に柄杓内の空気が十分に排出されない場合があり、
この場合には残存空気による浮力が柄杓に生じ、これが
回転負荷となる。これに対して上記の水車10の柄杓3
2は、車軸16側の全体が大きく開口した溝型に形成さ
れており、しかも円筒部30の部屋38を通じて外部に
連通しているので柄杓32内に空気が溜まる余地がな
い。従って、柄杓32内に空気が溜って水車10に回転
負荷がかかることがない。
【0029】また、水車においては、柄杓によって汲み
上げた水の重みにより回転方向と逆回りのモーメントが
作用し、これが回転負荷となる。従来の水車の場合、こ
のモーメントの腕の長さ(車軸から荷重(柄杓)位置ま
での距離)は水車の半径に等しいため一定であるが、上
記水車10では、回転に伴ない水が車軸側に移動するた
めモーメントの腕の長さは回転に伴い水車10の半径よ
りも短くなる。しかも、上記水車10では、上述のよう
に汲み上げた水を車軸下方で全て流出させ、水車10の
頂上部分まで運ぶことがない。そのため、上記の水車1
0では、上記モーメントによる回転負荷が従来の水車に
比べて極めて小さい。
【0030】このように上記水車10では、従来の水車
に比べて回転負荷が少なく、従って、その分従来の水車
に比べて効率よく水車を回転させることができる。 また、汲み上げた水を車軸16よりも低い位置で流
出させるためメンテナンス性がよいという効果もある。
【0031】すなわち、従来の水車は、頂上部分で柄杓
を反転させて汲み上げた水を落下させ、これを車軸上方
に配置した樋で受け止めるため、車軸を含む水車全体を
取り外す場合には必ず樋を取り外す必要がある。これに
対して上記の水車10では、車軸16よりも低い位置で
水を流出させるため必然的に樋等の水受け部(当例では
溝部2)は車軸16よりも下側に配置される。そのた
め、水車全体を取り外す場合でも、水受け部を取り外す
必要がなくメンテナンス性がよい。
【0032】なお、上記水車10によると、上述のよう
に汲み上げた水を完全に水車の側方に流出させることが
できるため、樋等の水受け部(当例では溝部2)を車軸
方向に柄杓車14から完全に離した状態で設置すること
が可能となるため、この点もメンテナンスの上で有利と
なる。すなわち、従来の水車では、柄杓から落下する水
を受けるために樋を柄杓の移動経路下側に配置する必要
があり、水車と樋とが車軸方向に多少オーバーラップし
た構成となっている。そのため水車を取り外す際には樋
が邪魔であった。これに対して水車10では、水受け部
を水車から完全に離した状態で(すなわち柄杓車14か
ら完全に離した状態で)設置することができるため、水
車10の取外しの際などに水受け部が邪魔になることが
全くない。
【0033】ところで、以上説明した水車10は、本発
明に係る揚水水車の一の実施の形態であって、その具体
的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更
可能である。例えば、以下のような構成を採用すること
もできる。 (1)上記水車10の柄杓車14において、図9に示す
ように円盤状の補強板42を柄杓車14に付設し、これ
により柄杓32を補強するようにしてもよい。この場
合、円筒部30の底板31bや柄杓32の一部をこの補
強板により構成してもよい。 (2)柄杓32の具体的な形状や数は、水車10の大き
さ(直径の大きさ)や汲み上げる水の量等に応じて適宜
設ければよく、例えば、直径の大きいものでは、図10
に示すようにより多数の柄杓32を設けた水車10を構
成してもよい。この場合、直径の大きな水車10では、
汲み上げた水が案内中に零れる虞れがあるため、例え
ば、柄杓32における水の汲み上げ部分以外の全体を筒
状に構成するのが好ましい。 (3)上記水車10では、柄杓32によって汲み上げた
水を円筒部30を通じて溝部2に流し込んでいるが、例
えば円筒部30を省略し、柄杓32から直接溝部2に水
を流出させるように構成してもよい。この場合、例えば
柄杓32の車軸側の端部に溝部2に向かって水を案内す
る案内部を設けたり、あるいは柄杓32の全体を筒状に
構成して溝部2に向かって水を案内するようにすればよ
い。なお、柄杓32の全体を筒状にする構成としては、
例えば、図11に示すような構成を採ることができる。
以下、この水車について簡単に説明する。
【0034】この図に示す水車10には、柄杓車14は
設けられておらず、同図に示すような柄杓44が直接車
輪12に組み込まれている。この柄杓44は、全体が筒
状に構成されており、水の取込口44aが羽根板24の
下流面側(水流を受ける面の裏面側)に設けられる一
方、流出口44bが車軸16の近傍において車軸16の
軸方向外側(図11では右側)に向かって設けられてい
る。なお、この水車10の車輪12では、同図に示すよ
うに車軸16の軸方向両側に2つ一組のスポーク条部材
20を有しており、これら一組のスポーク条部材20に
跨って羽根板24が取付けられた構成となっている。
【0035】この水車10によると、車輪12の回転に
伴い柄杓44の取込口44aから水が取り込まれる。そ
して、車輪12がさらに回転すると、これに伴い柄杓4
4の内部を通じて車軸16側へと水が案内されて流出口
44bから樋等の水受け部(図示せず)に流出する。な
お、この構成の場合には、柄杓44により本発明に係る
柄杓部材が構成されることとなる。 (4)また、図11に示した水車10の変形例として、
図12に示すような水車10を構成することもできる。
以下、この図の水車について説明する。
【0036】この図に示す水車10では、上記柄杓44
に代えて次のような柄杓46を備えている。
【0037】柄杓46は、同図および図13に示すよう
に、水の取込口46aと流出口46bとを備えた箱型の
形状を有している。取込口46aは、車軸16側に向か
って開口しているとともに水車10の回転方向にやや細
長に形成されている。一方、流出口46bは、取込口4
6aよりも僅かに水車10の径方向内側に設けられ、車
軸16の軸方向前方(図13では下方)に向かって水を
流出するように形成されている。そして、流出口46b
から取り込んだ水を水車10の回転に伴い流出口46b
に案内し得るように柄杓46の全体が丸身をおびた形状
に形成されている。
【0038】この水車10によると、車輪12の回転に
伴い柄杓46が水中に侵入して取込口46aから水が取
り込まれる。そして、車輪12がさらに回転すると、こ
れに伴い柄杓46内の水が流出口46bに向かって水車
10の径方向内側へと柄杓内を移動し、柄杓46が水車
10の頂上近傍に到達すると流出口46bを通じて水が
流出し、車軸16の上部に配置された樋3に流れ込むこ
ととなる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、揚水水
車において、汲み上げた水を回転に伴ないその汲み上げ
位置よりも水車の径方向内側の位置に案内して水受け部
に流出させるように柄杓部材を構成するようにしたの
で、柄杓部材からの水の流出位置(高さ)を水車の直径
の範囲で任意の高さに設定することができる。そのた
め、必要な揚程に基づいて水の流出位置を決定してこの
位置に水を案内するように柄杓部材を構成しさえすれ
ば、水車の径を揚程によって制限されることなく大きく
設定することができる。従って、従来の水車のように揚
程との関係で水車の直径が制限されるようなことがなく
揚水水車の設計の自由度を高めることができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る揚水水車の一例を示す正面図であ
る。
【図2】揚水水車を示す側面図(一部断面図)である。
【図3】車輪の構成を示す図1のA−A断面図である。
【図4】柄杓車の構成を示す図1のB−B断面図であ
る。
【図5】柄杓の形状を示す図4のC−C断面図である。
【図6】柄杓車の構成を示す図1のD−D断面図であ
る。
【図7】柄杓車の構成を示す図4のE−E断面図であ
る。
【図8】柄杓車の回転に伴なう水の移動状態を示す模式
図である。
【図9】本発明に係る揚水水車の変形例を示す模式図で
ある。
【図10】本発明に係る揚水水車の変形例を示す模式図
である。
【図11】本発明に係る揚水水車の変形例を示す模式図
である。
【図12】本発明に係る揚水水車の変形例を示す模式図
である。
【図13】柄杓を示す図12のF矢視図である。
【図14】従来の揚水水車の一例を示す側面図略図であ
る。
【符号の説明】
1 水路 2 溝部(水受け部) 10 水車 12 車輪 14 柄杓車 16 車軸 20 日脚 22 蜘蛛手 24 羽根板 30 円筒部 32 柄杓 32a 底面 34a 内壁 34b 外壁 36 仕切壁 38 部屋

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸を介して回転可能に支持される車輪
    と、この車輪に連動して上記車軸回りに回転変位する複
    数の柄杓部材とを備え、水流による上記車輪の回転に伴
    ない上記柄杓部材により水を汲み上げながら所定の水受
    け部に流し込む揚水水車において、汲み上げた水を回転
    変位に伴ないその汲み上げ位置よりも水車の径方向内側
    の位置に案内してから上記水受け部に流出させるように
    上記柄杓部材が構成されていることを特徴とする揚水水
    車。
  2. 【請求項2】 上記柄杓部材は、水の取込口と流出口と
    を備えた筒状に形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の揚水水車。
  3. 【請求項3】 上記柄杓部材は、車軸近傍から水車の径
    方向外側に向かって渦巻き状に延びる形状とされている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の揚水水車。
  4. 【請求項4】 上記柄杓部材は、汲み上げた水を上記車
    軸の軸方向に向かって流出させるように構成されている
    ことを特徴する請求項1乃至3のいずれかに記載の揚水
    水車。
  5. 【請求項5】 上記柄杓部材は、汲み上げた水を上記車
    軸よりも低い位置で流出させるように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の揚水
    水車。
JP35537499A 1999-12-15 1999-12-15 揚水水車 Pending JP2001165027A (ja)

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