JP2001162227A - 直流振動モータ及びその電機子構造 - Google Patents
直流振動モータ及びその電機子構造Info
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Abstract
直流振動モータを提供する。 【解決手段】 直流振動モータは、固定子1と、この固
定子1に回転自在に装着された回転子2と、回転子2を
密閉する円筒状のカバー3とにより構成されている。固
定子1は、環状に配置されて軸方向に着磁された4つの
永久磁石12を有する。回転子2は、回転軸21の周方
向の一部に偏心固定された電機子22を備える。電機子
22は、同軸巻回された第1のコイル24及び第2のコ
イル25と、これらコイル24,25と接続される抵抗
26とからなる。コイル24,25及び抵抗26には、
回転方向に6分割された整流子23と90度の空間位相
角をもって配列されたブラシ14とにより電流が供給さ
れる。
Description
動発生装置等に使用される直流振動モータに関し、特に
小型化に適した扁平型直流振動モータ及びその電機子構
造に関する。
等に利用される扁平型直流振動モータとして、従来よ
り、例えば図8に示すように、回転子を偏心構造とした
ものが知られている(特開平6−205565号)。こ
の振動モータは、環状に配置されて軸方向に着磁された
4つの永久磁石101からなる固定子102と、この固
定子102の永久磁石101と軸方向に対向する電機子
103を備えた回転子104とからなり、回転子104
の電機子103が、電流が供給される3つのコイル10
5を周方向に近接配置させて全体が扇状となるように構
成することにより、回転子104を偏心構造としたもの
である。
普及に伴い、電車内等での着信振動を携帯電話本体では
なく、いつも身につけている腕時計等で感じることがで
きるように、従来よりも更に小型の直流振動モータが望
まれている。しかし、上述した従来の扁平型直流振動モ
ータでは、周方向の一箇所に集中させるとは言うもの
の、三相コイルを周方向に並べて配置するので、回転子
は、ある程度大きくならざるを得ず、この結果、全体の
小型化を図ることが困難であるという問題がある。
めになされたもので、従来に比べてより一層の小型化及
び軽量化を図ることができる直流振動モータを提供する
ことを目的とする。
ータは、周方向の複数箇所に磁極を持つように軸方向着
磁された環状の又は環状に配置された永久磁石からなる
固定子と、この固定子に対して回転自在に設けられ前記
永久磁石の磁極面と対向する電機子が回転軸に偏心固定
された回転子と、この回転子の回転に伴って前記電機子
に極性が順次反転する電流を供給する電流路を形成する
整流子及びブラシからなる電流路形成手段とを有する直
流振動モータにおいて、前記電機子が、空間位相が等し
くなるように配置された第1のコイル及び第2のコイル
と、空間位相には関わりのない抵抗素子とを備え、前記
電流路形成手段が、前記第1のコイル、第2のコイル及
び抵抗素子の少なくとも2つに電流を供給するものであ
ることを特徴とする。
子構造は、周方向の複数箇所に磁極を持つように軸方向
着磁された環状の又は環状に配置された永久磁石からな
る固定子に対して、回転子を回転自在に設けると共に、
前記回転子の前記永久磁石の磁極面と対向する電機子が
回転軸に偏心固定され、前記回転子の回転に伴って前記
電機子に極性が順次反転する電流を供給する電流路を整
流子及びブラシからなる電流路形成手段で形成した直流
振動モータにおける電機子構造において、空間位相が等
しくなるように配置された第1のコイル及び第2のコイ
ルと、空間位相には関わりのない抵抗素子とを備え、こ
れら第1のコイル、第2のコイル及び抵抗素子の少なく
とも2つが前記電流路形成手段によって電流をそれぞれ
供給されるようにしたことを特徴とする。
くするように配置された第1及び第2のコイルと、空間
位相には関わらない抵抗とにより構成され、前記第1及
び第2のコイル並びに抵抗の少なくとも2つに電流を供
給するように構成されているので、電機子は、見かけ上
1コイルモータと同様に小型、軽量化することができ、
製造コストも低減することができる。しかも、本発明に
よれば、第1及び第2のコイル並びに抵抗を設けたこと
により、整流子とブラシとの位置関係において、電気的
無通電域(デッドポイント)がなく、電源供給さえ確実
に行えばいつでもスムーズな回転が得られる。
固定子は、例えば周方向に4つの磁極を有し、前記電機
子の第1及び第2のコイルは、前記固定子の4つの磁極
のうち1乃至2つの磁極を覆う大きさに同軸巻回され、
前記電流路形成手段を構成する整流子は、前記回転子に
取り付けられて前記回転子の回転方向に6分割されると
共に、各対向する分割体が共通接続されて各分割体の対
が前記第1のコイル、第2のコイル及び抵抗にそれぞれ
接続され、前記電流路形成手段を構成するブラシは、前
記固定子に取り付けられて前記整流子に対して90度の
空間位相差をもってそれぞれ接続される2つのブラシか
らなるものである。
ルの内側に巻回されたものであっても良いし、前記第1
及び第2のコイルは、2線コイルにより同時に形成され
たものであってもよい。いずれの場合でも1コイル製造
と製造工程は殆ど代わらないので、製造コストを抑える
ことができる。
コイルが前記固定子の1つの磁極位置の真正面となる位
置よりもずれた位置で静止するように静止位置を規定す
る磁性体からなる静止位置規定手段を備えるようにして
も良い。
して、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実
施例に係る扁平型直流振動モータを示す分解斜視図、図
2は平面図である。この直流振動モータは、固定子1
と、この固定子1に回転自在に装着された回転子2と、
回転子2を密閉する円筒状のカバー3とにより、全体が
扁平円筒状となるように構成されている。固定子1は、
円盤状のプレート11と、このプレート11の上に、S
極とN極とが交互に並ぶように、環状に配置されて軸方
向に着磁された4つの永久磁石12と、プレート11の
中央から立ち上がる回転子2の支持用の支持軸13と、
永久磁石12の間の隙間からプレート11の中心部に向
かって延びる、90度の空間位相をもって配置された2
つのブラシ14とにより構成されている。また、回転子
2は、支持軸13に回転自在に支持される回転軸21
と、この回転軸21の周方向の一部に偏心状態で固定さ
れた電機子22と、回転軸21の外周面に配置された、
周方向に6分割された整流子(コンミテータ)23とを
備えて構成されている。整流子23は、ブラシ14と共
に電流路形成手段を構成する。電機子22は、同軸巻回
された第1のコイル24(外側のコイル)と、第2のコ
イル25(内側のコイル)と、これらコイル24,25
と接続される抵抗26と、これらを一体的に支持する樹
脂フレーム27と、後述する位置規定用の磁性体のピン
28とを含む。
抵抗26は、例えば図3(a)に示すように、スター結
線される。整流子23は、6分割された分割片のうち、
対向する分割片同士が接続され、これら接続された分割
片のペアがそれぞれ第1のコイル24、第2のコイル2
5及び抵抗26に接続される。この整流子23に対して
90度の空間位相差をもって配置されたブラシ14から
電流が供給される。これにより、回転子2が回転する
と、第1のコイル24、第2のコイル25及び抵抗26
に、電源からブラシ14及び整流子23を介して電流が
供給される。このとき、2つのブラシ14は、第1及び
第2のコイル24,25及び抵抗26に接続された整流
子23の少なくとも2つと接続される。回転子2の回転
角度によっては片方のブラシ14に2つの整流子23が
接触することがあるが、これによって電機子22の回転
角度によらず、電機子に電流を供給し続けることができ
る。また、同図(b)に示すように、これら第1のコイ
ル24、第2のコイル25及び抵抗26をΔ結線によっ
て接続するようにしても良い。抵抗26は、そのインピ
ーダンスがコイル24,26のインピーダンスと整合す
る値に設定されている。
するためのトルク波形図であり、図中斜線を示した部分
が電流供給区間を示している。図示のように、コイルに
電流が流れている時の発生トルクは、コイルと磁極位置
との位置関係及び電流値によって決定されるが、第1の
コイル24と第2のコイル25とは、空間的位相が等し
いため、電流が供給されている期間での発生トルクはほ
ぼ等しい。なお、抵抗26には、電流が流れていてもト
ルクは発生しない。
の位置関係を図5(a)〜(f)にそれぞれ対応して示
す。a区間では、図5(a)に示すように、ブラシ14
と整流子23との位置関係により、第1及び第2のコイ
ル24,25に電流が流れ、抵抗26には電流は流れな
い。2つのコイル24,25は、2つの永久磁石12を
均等にまたがる位置を通過するので、コイル24,25
には共に最も大きなトルクが発生する。
コイル24については電流が継続的に流れるが、第2の
コイル25への電流供給が断たれ、抵抗26に電流が流
れ始める。以後、区間cでは、同図(c)のように、第
1のコイル24と抵抗26に電流が流れ、第1のコイル
24のみに発生するトルクによって回転子2は回転す
る。
1のコイル24への電流供給が断たれ、第2のコイル2
5への電流供給が開始される。この間、抵抗26には電
流が流れ続ける。区間eでは、同図(e)のように、第
2のコイル25と抵抗26とに電流が流れ、次の磁極と
の関係で回転トルクが継続的に発生する。時刻fでは、
抵抗26への電流供給が断たれ、第1のコイル24への
電流供給が開始される。
機子22がどの角度にあってもいずれか1つ以上のコイ
ルに電流が流れる。第1,第2のコイル24,25に電
流が流れると、永久磁石12の磁力線によってフレミン
グの左手の法則に従った一定の向きの回転トルクが発生
する。もし抵抗26を第3のコイルとして第1及び第2
のコイル24,25と同軸配置したとすると、第3のコ
イルには、第1及び第2のコイル24,25とは別の向
きの電流が流れ、磁力の向きが反対になるため、回転子
2の回転負荷となることが予想されるが、この実施例の
モータのように、3相のうちの2相分についてのみコイ
ル24,25に電流を流し、他の1相分についてはトル
ク発生がない抵抗26に電流を流すようにしているの
で、上記のような回転負荷が生じることもなく、スムー
ズな回転が可能になる。回転子2が回転すると、電機子
22が回転軸21に対して偏心しているため、遠心力に
より振動が発生する。
間が短絡しても、必ず電源間には、コイル24,25又
は抵抗26が介在するので短絡電流は流れない。このた
め、隣接分割片間を極力短くすることができ、電流が流
れないデッドポイントをゼロにすることができる。これ
により、起動時に電流が流れずに起動不能になるという
現象は防止することができる。
が1つの磁極の真上に位置した状態で停止すると、電機
子22は、どちらの向きにでも回転可能になり、回転方
向が定まらなくなる。このため、この実施例では、電機
子22に磁性体からなる位置規定用のピン28を周方向
に突出するように設けている。これにより、ピン28
は、永久磁石12と永久磁石12との間の位置に磁力を
受けて移動するので、電機子22の停止状態での位置
は、図2に示すように、必ず一方の回転トルクを受ける
位置に位置決めされることになる。
れるものではない。上記実施例では、第1のコイル24
を外側巻線、第2のコイル25を内側巻線としたが、例
えば図6に示すように、第1のコイル31及び第2のコ
イル32を2重巻線で同時に形成するようにしても良
い。第1及び第2のコイル24,25をこのように2重
巻線で形成すると、両コイル31,32に均等な回転ト
ルクが発生するうえ、1巻コイルの作成と同様に作成す
ることができるので、製造工程も簡単になる。
てのピン28と同様の機能を有するものとして、図7に
示すように、ピン33を、第1及び第2のコイル24,
25と回転方向の端の位置で重なるように、且つ磁力線
の向きに沿うように少し傾けて配置するようにしてもよ
い。このようにすることで、電機子22をよりコンパク
トにすることができる。なおこの場合、ピン33の角度
は、静止位置及び回転駆動に影響を及ぼさない程度の磁
気吸引力を得るために適切な角度に決定すれば良い。
子が空間位相を等しくするように配置された第1及び第
2のコイルと、空間位相には関わらない抵抗とにより構
成され、前記第1及び第2のコイル並びに抵抗の少なく
とも2つに電流を供給するように構成されているので、
電機子は、見かけ上1コイルモータと同様に小型、軽量
化することができ、製造コストも低減することができる
うえ、第1及び第2のコイル並びに抵抗のどれかには必
ず電流が流れるので、電気的無通電域(デッドポイン
ト)を無くすことが出来、スムーズな起動が可能であ
る。
解斜視図である。
係を示す図である。
るための図である。
平面図である。
タの平面図である。
ー、11…プレート、12,101…永久磁石、13…
支持軸、14…ブラシ、21…回転軸、22…電機子、
23…整流子、24,31…第1のコイル、25,32
…第2のコイル、26…抵抗。
Claims (5)
- 【請求項1】 周方向の複数箇所に磁極を持つように軸
方向着磁された環状の又は環状に配置された永久磁石か
らなる固定子と、 この固定子に対して回転自在に設けられ前記永久磁石の
磁極面と対向する電機子が回転軸に偏心固定された回転
子と、 この回転子の回転に伴って前記電機子に極性が順次反転
する電流を供給する電流路を形成する整流子及びブラシ
からなる電流路形成手段とを有する直流振動モータにお
いて、 前記電機子は、空間位相が等しくなるように配置された
第1のコイル及び第2のコイルと、空間位相には関わり
のない抵抗素子とを備え、 前記電流路形成手段は、前記第1のコイル、第2のコイ
ル及び抵抗素子の少なくとも2つに電流をそれぞれ供給
するものであることを特徴とする直流振動モータ。 - 【請求項2】 前記固定子は、周方向に4つの磁極を有
し、 前記電機子の第1及び第2のコイルは、前記固定子の4
つの磁極のうち1乃至2つの磁極を覆う大きさに同軸巻
回され、 前記電流路形成手段を構成する整流子は、前記回転子に
取り付けられて前記回転子の回転方向に6分割されると
共に、各対向する分割体が共通接続されて各分割体の対
が前記第1のコイル、第2のコイル及び抵抗にそれぞれ
接続され、 前記電流路形成手段を構成するブラシは、前記固定子に
取り付けられて前記整流子に対して90度の空間位相差
をもってそれぞれ接続される2つのブラシからなるもの
であることを特徴とする請求項1記載の直流振動モー
タ。 - 【請求項3】 前記第2のコイルは前記第1のコイルの
内側に巻回されたものであることを特徴とする請求項1
又は2記載の直流振動モータ。 - 【請求項4】 前記第1及び第2のコイルは、2線コイ
ルにより同時に形成されたものであることを特徴とする
請求項1又は2記載の直流振動モータ。 - 【請求項5】 周方向の複数箇所に磁極を持つように軸
方向着磁された環状の又は環状に配置された永久磁石か
らなる固定子に対して、回転子を回転自在に設けると共
に、前記回転子の前記永久磁石の磁極面と対向する電機
子が回転軸に偏心固定され、前記回転子の回転に伴って
前記電機子に極性が順次反転する電流を供給する電流路
を整流子及びブラシからなる電流路形成手段で形成した
直流振動モータにおける電機子構造において、 空間位相が等しくなるように配置された第1のコイル及
び第2のコイルと、空間位相には関わりのない抵抗素子
とを備え、これら第1のコイル、第2のコイル及び抵抗
素子の少なくとも2つが前記電流路形成手段によって電
流をそれぞれ供給されるようにしたことを特徴とする直
流振動モータの電機子構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34797499A JP3776656B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 直流振動モータ及びその電機子構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34797499A JP3776656B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 直流振動モータ及びその電機子構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001162227A true JP2001162227A (ja) | 2001-06-19 |
JP3776656B2 JP3776656B2 (ja) | 2006-05-17 |
Family
ID=18393886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34797499A Expired - Fee Related JP3776656B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 直流振動モータ及びその電機子構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3776656B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100432608B1 (ko) * | 2002-05-22 | 2004-05-24 | 주식회사 모아텍 | 코인형 진동 모터 및 정류자와 코일의 결선 방법 |
KR100454660B1 (ko) * | 2002-05-22 | 2004-11-05 | 주식회사 모아텍 | 코인형 진동 모터 및 정류자와 코일의 결선 방법 |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34797499A patent/JP3776656B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100432608B1 (ko) * | 2002-05-22 | 2004-05-24 | 주식회사 모아텍 | 코인형 진동 모터 및 정류자와 코일의 결선 방법 |
KR100454660B1 (ko) * | 2002-05-22 | 2004-11-05 | 주식회사 모아텍 | 코인형 진동 모터 및 정류자와 코일의 결선 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3776656B2 (ja) | 2006-05-17 |
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