JP2001161759A - 床ずれ防止エアマット - Google Patents

床ずれ防止エアマット

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JP2001161759A
JP2001161759A JP34725599A JP34725599A JP2001161759A JP 2001161759 A JP2001161759 A JP 2001161759A JP 34725599 A JP34725599 A JP 34725599A JP 34725599 A JP34725599 A JP 34725599A JP 2001161759 A JP2001161759 A JP 2001161759A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】床ずれ防止エアマットには、(1)身体の一部を
強く圧迫し続けないこと、(2)身体の沈みすぎを起こさ
ないこと、(3)体位交換が円滑にできること、(4)身体と
の接触部に空気等を噴出できることが要求されている。
この発明は上記(1)〜(4)の必須機能を満足し、簡単な構
造で製造容易、廉価な床ずれを防止するエアマットを提
供することである。 【解決手段】長い袋状のエアセルを複数本並列配設した
エアマットであって、該並列配設エアセルは、エアセル
の中心線より上又は下の位置で夫々のエアセルが連結さ
れ、これによって、隣接するエアセルが密着して並列配
設される。エアセルの連結部には下面シートを利用して
空気噴出機能が設けられている。エアセルの筒中に一部
空間を空けて棒状ウレタンフォームが挿入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は例えば長期間、寝た
きりの患者や老人等に用いる床ずれ防止エアマットに関
し、詳しくは患者の身体と接触する即ち患者を支受する
エアマットを低圧でも機能させることができ、そしてエ
アセルの表面からの圧迫が広く且つソフトに身体に接触
するように構成することによって床ずれをより軽減でき
るようになした床ずれ防止エアマットに関する。
【0002】
【従来の技術】人の腰から尻の皮下では、圧力が20〜
30mmHg程度の血流が毛細血管中を流れている。普
通の状態で就寝した場合、体重を受けた部分の毛細血管
が圧迫され、血行が遮断されて人は身体に重みを感じ、
無意識のうちに一晩の間に20〜30回も寝返りし、身
体の向きを変えると言われている。
【0003】従来から寝たきりなどの患者は、寝返りな
どして適当に身体の向きを変えることができないため
に、身体の同じ部分が寝具によって長時間、上記毛細血
管を遮断する程の高い圧力で圧迫され続け、その部分の
血流が滞って皮膚組織が壊死したり、繰り返し擦られた
皮膚が病変することによって床ずれが生じている。この
床ずれを防止するためには、ほぼ2時間毎の寝返り等の
体位交換が望ましいとされている。
【0004】該体位交換の一つの方法として、身体が寝
具から受ける圧力を分散されることができる圧力分散機
能が付いたエアマットが推奨されている。この圧力分散
機能が付いたエアマットは、通常長い袋状のエアセルを
複数本(20本程度)並列配設して、A系統の圧力空気
を給気するエアセルと、B系統の圧力空気を給気するエ
アセルとを交互に連結して構成され、これに電動で前記
エアセル内に空気を出し入れすることで前記エアセルを
膨張・収縮させるように構成されている。即ち患者の身
体の下で、約20本のエアセルを空気圧でA系統とB系
統の交互に且つ5〜10分毎に膨張・収縮させて波のよ
うに身体に接触させることにより、身体が寝具から受け
る圧力を絶えず変化させることができるようになってい
る。
【0005】しかし乍ら上記従来のエアマットでは、通
常エアセルとエアセルの間隔が大きくなる構造のため、
エアセルの空気圧が低すぎると身体が沈んで床ずれの原
因ともなる底着きとなり、底着きしないように、エアセ
ルを充分な空気圧で膨張させたときには、エアセルは丸
太棒状に固くなる。そして該エアマット上に寝ている患
者に鋭い圧迫を与えることになる。即ち寝たきりの患者
は前記丸太ん棒との接点から、ハイヒールの上で寝てい
るような状態といわれる程の圧迫を受けているとされて
いる。更にこの圧迫部分の換気が充分になされていない
ときには、身体表面の湿度温度が上昇して、細菌感染を
生じ、床ずれを悪化させることになる。
【0006】尚、床ずれの他の大きな原因として、患者
の体力の低下、栄養状態の悪化、汗等による湿りで細菌
が繁殖する等がある。
【0007】床ずれの防止及び治療をするためには、先
ず身体に圧迫の集中を連続させないことが必要である。
即ち圧力分散機能を円滑にすることが最も重要であるこ
とが判っている。更に従来からクッション性のある寝具
を用いているが、柔らかすぎると重い腰部を乗せたと
き、仙骨付近が沈み過ぎて身体が下側に配置された物に
接触する所謂ボトミング(底着き)現象となり痛みを生
じ床ずれの基になる。一方これが固すぎると、患者は板
の上、或いは丸太棒の上に寝ているようになる。
【0008】このための身体の体位交換が必要になる。
そして体位交換を擬疑的に模すために圧力分散機能を持
たしめた床ずれ防止エアマットが提案されている。該床
ずれ防止エアマットの圧力分散機能としては、棒状のエ
アセルを多数並列配設して構成したエアマット、ブロッ
ク状のエアセルを多数並べて構成したエアマットがあ
る。これらは空気を出し入れして膨張・収縮させること
によってエアマットを波状等に変位させることができ
る。次に、身体の清潔を保つため汗などの分泌物及び湿
気を除去することが必要である。即ち身体と寝具との間
に空気の供給が必要とされる。これにはエアセルの表面
に細孔をあけ、ここから空気を噴出するか、エアセルの
連結部の一部に貫通孔を設け、下から供給された空気を
エアマットの表面に噴出するか又は、噴出専用の空気噴
出管から空気を噴出することが行われている。
【0009】以下図面によって従来からのエアマットを
説明する。従来の一般的なエアマット1は、図8(イ)
〜(ニ)に示すように長い袋状のエアセルが溶着によ
り、20本程度並列配設して区画形成され、空気圧の給
気と排気によって膨張させたり収縮させたりするように
なっている。図中(イ)は一部を省略した平面図、
(ロ)は(イ)のA−A線断面図、(ハ)は(イ)のB
−B線断面図、(ニ)は(ハ)の状態においてA系列の
エアセル7にのみ空気を充満させた状態を示す断面図で
ある。この図ではB系列のエアセル8は収縮している。
図中の符号20はA系列のエアセル7にのみ給気する側
縁連通部である。そして21はB系列のエアセル8にの
み給気する側縁連通部である。即ちこの空気圧の給気は
A系列のエアセル7、B系列のエアセル8の2系列であ
って、並列配設したエアセル1本おきに給気及び排気が
できる。これによってエアマット1をその長さ方向に波
状に変位・変形させ、患者の身体に対して体位交換し、
局所的に強い圧迫が連続してなされないように構成され
ている。そしてA系列のエアセル7はエアマット1に設
けられた配管9から、B系列のエアセル8には配管10
から夫々エアセルの中へエアポンプ(図示省略)から空
気圧が給気される。
【0010】上記したエアセル7、8は通常、長さ約9
0cm、直径約9cm程度の長い袋状の柔軟なものであ
るから、この上に体重、特に重い腰部を乗せたときには
エアセルの当該部分が潰れて仙骨付近が沈み過ぎ、身体
が下側に配置された物に接触する所謂ボトミング現象
(底着き)を生じることがある。一度ボトミング現象が
生じ、そしてこれが繰り返されるとその部分に癖が付
き、各系列のエアセルに空気を給気しても必要以上に大
きな圧力をかけないと元の形状に戻らなくなる。そこで
通常は、エアマットの下にウレタンフォームのマットレ
スを敷いて使用している。このボトミング現象を無くす
ための改良案として従来から提案されているものを例示
する。即ち、図9のものは特開平8−164166号に
於いて提案されているもので、略円筒袋状のエアセル4
に中仕切板22を設けて、エアセル4を固定エアセル2
3と可変エアセル24の上下2層に区分形成し、可変エ
アセル24は所定時間毎に空気の供給回路別に膨張・収
縮を繰り返す。図中の符号24’は可変エアセルが少し
収縮した状態を示す。然して固定エアセル23は常時給
気をして膨張を維持し、身体の沈み過ぎでボトミング現
象が生じないようになされている。
【0011】図10のものは特開平9−224983号
で提案されたもので、中仕切板22を設けた略円筒袋状
のエアセル25を複数本並列配設したエアマット1の下
側に所定の厚みを有する弾性部材26を配置し、これら
をカバー27で覆って一体に構成したもので、前記弾性
部材26がクッション性を保持している。
【0012】図11のものは特開平11−206513
号で提案されたもので、シリンダー状のエアセル4が一
定間隔で弾性材料(ウレタンフォーム)26の上面に着
脱自在に保持されている。
【0013】図12のものは特開平3−244457号
で提案されたもので、エアマット1を、膨張・収縮する
エアマット層28と固定エアマット層29の二層に設け
て形成することによって、上層部のエアマット28が収
縮してもクッション性が損なわれないように構成されて
いる。そして上面のエアマット層28の一部に貫通孔3
0を設け、固定エアマット層29の細孔12から噴出さ
れる空気を通過させて、上面のエアマット層28の表面
に送る。
【0014】図13は特公平7−288947号で提案
されたもので、空気の噴出だけを目的とし、常に一定高
さの膨張状態を保持する身体支持用のエアセル31に隣
接して、前記身体支持用のエアセル31より膨出高さが
小さい、空気洩出用の細孔12をあけた空気噴出用管1
1を別個に設けている。
【0015】特開平8−117294号では、エアマッ
ト全体を二重構造としたもので、ジグザグ形の上側櫛歯
状空気袋(エアセル)と、ジグザグ形の下側櫛歯状空気
袋(エアセル)とが互いに入り込みながら横方向に連な
る2系統の空気袋を構成し、これを平面的に見た場合、
櫛歯状空気袋が互いに交差し合うものとして床ずれが防
止されるようになされている。
【0016】更に、特開平8−98860号では、上記
ジグザグ形の上側櫛歯状空気袋(エアセル)の下面に、
又はジグザグ形の上側櫛歯状空気袋とジグザグ形の下側
櫛歯状空気袋との間に噴射空気供給層が設けられてい
る。
【0017】一方特開平9−810793号で提案され
ているものは、エアマット本体にはめ込まれる副支持体
に水を入れることで仙骨部など、床ずれが発生する部位
にかかる圧力が低下するようになされている。また特開
平6−237844号で提案されているものは、エアマ
ットにおいて、排気のときでもエアセル内に空気圧力を
残留させることによって、身体の沈み過ぎでボトミング
(底着き)が生じないようになされている。
【0018】この他同じ目的で、棒状のエアセルを使用
しないものとして特公平7−83756号で提案されて
いるものでは、図14に示すように軟質シート製の第一
の蒲団のような袋状体32内に、この第一の袋状体に比
較して小さな第二袋状体33を内蔵すると共に、前記第
二袋状体33を第一袋状体内面に所定間隔毎に接着して
略3層の袋状体を構成し、これら袋状体(エアパッド)
に0〜30mmHgの低圧エアで患者が支持できるよう
になされている。そしてこの膨張固定の第一袋状体32
と空気噴出用の第二袋状体33の接着箇所のうち数箇所
に小孔34をあけて第二袋状体33内の空気を噴出させ
る。
【0019】従来から床ずれを防止するマットのもう一
つの大きな課題は汗や湿気などを除去して身体を清潔に
保持するために、身体と寝具との間に通気することであ
る。上記通気を可としながら、前記クッション性を維持
するエアマットの提案については、図8の従来例ではエ
アセル2の上面に空気噴出用の細孔12をあけている。
図9のものは、可変エアセル24に空気噴出用の細孔1
2をあけている。図12のものは、膨張・収縮する第一
のエアマット28の一部には貫通孔30と、これと重ね
合わせる第二のエアマット29には空気噴出用の細孔1
2をあけている。図13のものは、身体保持用のエアセ
ル31より膨張高さが低い空気噴出用管11に空気噴出
用の細孔12をあけている。図14のものは、第一袋状
体32の中に第二袋状体33を内蔵してこれを第一袋状
体32の内面に所定間隔毎に接着する一方、前記第二袋
状体自体の2面を複数箇所に於いて接着し、前記第一袋
状体32と第二袋状体33との接着箇所のうち数箇所に
第二袋状体33の空気を噴出する小孔34をあけてい
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、身体の局
所に掛かる圧力を分散しながらボトミング現象が生じな
いようにクッション性を保持し、且つ身体の表面を温度
湿気から守るための空気を供給することができるエアマ
ットを提供することは、上記したように構造が複雑にな
り多くの資材とコストが掛かる大きな欠点となるため
に、従来からこれを効率よくまとめることが最大の課題
となっていた。即ち、空気を噴出する細孔をエアセルの
表面に設けた場合は、身体で細孔を閉塞して所定の効果
を挙げることが困難になるばかりでなく、エアセルに過
大の空気圧を要して固いエアマットとなる欠点がある。
更にエアセルに直接設けられた細孔は空気圧によってそ
の細孔の大きさが変化し、空気の噴出量が変わる欠点が
ある。更にエアセルの表面に設けられる細孔により早く
老化しエアセルの寿命は短くなり破損する欠点があっ
た。また利用者の側からは、上記空気の噴出を直接身体
に受けることが不快であったり、害になる場合や、温度
調節が必要になる場合があった。
【0021】上記従来の提案の中で一番構造の簡単なも
のは図13に示されている。この提案では「身体の一部
を強く圧迫しない」との重大要件を犠牲にすることで空
気の安定した噴出を図っている。即ち身体保持用のエア
セルと空気の噴出用の空気噴出用管が別個に並列配設さ
れているので、身体保持用のエアセルの間隔が広くなり
過ぎる。この態様ではエアセルの空気圧を強化しなけれ
ばならず、これによって身体の一部に対する圧迫が強化
される大きな欠点となる。上記した如く、従来から床ず
れ防止エアマットの必須要件である(イ)身体の一部を
強く圧迫しない、(ロ)身体の沈みすぎボトミング現象
(底着き)を起こさない、(ハ)体位交換が円滑にでき
る、(ニ)寝具の表面から身体との接触部に乾燥空気等
を噴出できる等(イ)〜(ニ)の要件を満足する床ずれ
防止エアマットを開発することは甚だ困難であった。本
発明はこれ等の問題を解決し、低圧のエアセルが使用で
き、空気が噴出できる床ずれ防止エアマットを、少量の
資材、低いコストで提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
最も簡単な構成でまとめることに成功したものである。
即ち本発明に於いては、膨張と収縮が行えるエアセル
は、柔軟な上面シートと下面シート又はシリンダー状エ
アセルを収納したケース部材が連結されていることを特
徴とする。また、上面シートを利用して連結部に空気噴
出用管を形成し、該空気噴出用管に細孔を設けることを
特徴とする。エアセルがシリンダー状の場合はケース部
材に上記シートと同様の態様で空気噴出用管を形成し、
該空気噴出用管に細孔を設けることを特徴とする。また
本発明は膨張と収縮が行えるエアセルは柔軟な上面シー
トと下面シートから構成され、該エアセルの中心線より
上又は下の位置で夫々のシートが連結されていることを
特徴とする。そしてエアセルの上面又は下面シートを利
用して、連結部に空気噴出用管を形成し、そして空気噴
出用管に細孔を設けることを特徴とする。更にエアセル
の筒中の一部には空間が設けられている態様で少なくと
も一部に棒状の弾性材料(例えばウレタンフォーム)が
挿入されることも特徴とされる。前述の構成に於いて、
身体を支持するエアセルは密着して並列配設され、その
空気圧は毛細血管を閉塞しない低い圧力(30mmH
g)以下でも使用できる。そして別途に設けられた空気
噴出用管の閉塞されることのない細孔から、空気は床ず
れ防止エアマット上に噴出される。
【0023】
【発明の作用】低圧の膨張したエアセルが密集して並列
配設されて患者の身体に接触する。該並列配設したエア
セルが一本おきに交互に膨張・収縮されたとき、エアマ
ットが従来よりソフトに身体に接するので、毛細血管の
血流を阻害することがない。またエアセルの間の細孔か
らは、別途配管された空気噴出用管により必要に応じて
空気が噴出し、患者の肌を清潔にすることができる。
【0024】
【実施例】以下実施例によって本発明の詳細を説明する
が、本発明がこれらの実施例に限定されるものではな
い。またこの実施例では、同一構成要素には同一符号を
付してその説明を省略する。
【0025】
【実施例1】以下本発明の一実施例を示した図面につい
て詳細を説明すると、図1はエアマット1であって、例
えばポリウレタン、塩化ビニル、ゴム引きナイロンクロ
ス等の非通気性軟質樹脂シートで構成された上面シート
2と、同シートで構成された下面シート3より成り、前
記上下2枚のシートを、所定の区画を形成した態様に溶
着してエアセル4を形成している。然して該溶着連結部
5は図2に示すように、膨張したときのエアセル4の中
心線6より下の位置で連結されていることを特徴とす
る。
【0026】この連結部の位置は中心より下であれば特
に問わないが、この場合中心線より直径の1/6〜1/
3下がった位置で連結されることが好ましい。エアセル
4は複数本並列配設された状態でエアマット1を構成
し、A系列のエアセル7とB系列のエアセル8が一本づ
つ交互に配置されている。図中の符号9はA系列のエア
ポンプ(図示省略)と接続する配管、10はB系列のエ
アポンプ(図示省略)と接続する配管である。そして、
これらの配管を通じて、A系列のエアセル7とB系列の
エアセル8を交互に膨張・収縮させて、エアマット1を
長さ方向において波状に変位させ、身体の一部に強い圧
迫が連続して集中しないようにされている。
【0027】
【実施例2】この実施例は、実施例1の連結部5を利用
したもので、図3に示すように下面シート3を下方に膨
らませて空気噴出用管11を構成したものである。この
連結部5は図6(ハ)に示すように空気噴出用管11を
U字管16で蛇行して接続され、前記エアセルの給気系
列9、10とは全く別に配管17されて給気されるよう
になっている。空気噴出用管11には細孔12を設けて
エアマット1上に空気を噴出させ、身体の汗や湿気を排
除するようになしたものである。
【0028】
【実施例3】この実施例は図4に示し、実施例2のエア
セル7、8の筒中に棒状のウレタンフォーム13を挿入
したものである。この場合、棒状のウレタンフォーム1
3はエアセル7の筒中に少なくとも一部空間14が設け
られるように挿入されている。これによって膨張・収縮
するエアセルの機能と、ウレタンフォームのクッション
性が保持される。ウレタンフォームの好ましい挿入嵩と
しては筒断面積の1/2〜3/4である。図中の符号1
5はウレタンフォーム13を挿入する密封部(例えばチ
ャック)である。該密封部15は棒状のウレタンフォー
ムが挿入でき且つこれを閉じて溶着して密封シールする
か、又は密封ができる公知の凹凸噛み合わせシール部材
より成っている。尚、この際の弾性材料としてはウレタ
ンフォームを使用しているが、これに限定されず、弾性
を有する他の材料も当然使用される。
【0029】
【実施例4】この実施例は図5及び図7に示し、実施例
1と実施例2のエアセルをシリンダー状エアセル18と
して、膨張したときのエアセル4の中心線6より下の位
置で連結されているケース部材19の中に挿入されるよ
うに構成されている。そしてシリンダー状のエアセル1
8は、図7に示すようにA系列は9に配管され、B系列
は10にそれぞれ接続配管される。この場合空気噴出用
管11はケース部材19によって作製され夫々U字管1
6で別途配管17されている。図5は図7のA−A線断
面図である。また図7中(イ)は平面図、(ロ)は底面
図である。
【0030】
【実施例5】この実施例は図15、図16に示し、実施
例1〜実施例4のエアマットの上下(表裏)を反転させ
て構成したものである。即ち図15に示すようにケース
部材19の連結部5も中心線6より上の位置にある。ま
た、このケース部材19はエアセルと同様に柔軟なシー
トで構成されている。しかし中心線6より上部に構成さ
れた空気噴出用管11は、その一部に細孔12が設けら
れている。尚この場合の細孔12は空気用噴出管11の
真上に設けられるよりも、少し横方向に設けられること
が好ましい。図中18はシリンダー状エアセル、14は
空間、13はウレタンフォームである。
【0031】以上実施例で説明したが、これらのエアセ
ルが溶着によって構成されたものに限定するものではな
く接着その他の手段で接合してもよい。また従来通り一
本ずつのシリンダー状エアセルを用いて中心線以下の位
置でこれらを並列配設して連結あるいは組み合わせても
よい。更に従来通り一本ずつのシリンダー状エアセルの
筒中に一部空間を設けて棒状の弾性材料、例えばウレタ
ンフォームを挿入してもよい。ウレタンフォームの形状
は問わない。
【0032】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれ
ば、いかに列挙するような種々の効果が得られる。 (1)中心線より上又は下の位置で連結されることによ
って、個々のエアセルが隣と密着して並列配設され、身
体表面にかかる圧力が低減される。 (2)中心線より上又は下の位置で連結されることによ
って、隣合って密着するエアセルは、従来より低い内圧
で維持され、体表面にかかる圧力が低減される。 (3)中心線より上又は下の位置で連結されることによ
って、エアセルが膨張・収縮しても、エアマットの長さ
方向への伸縮が小さくなりエアマットが安定する。 (4)中心線より上又は下の位置で連結されることによ
って、2枚のシートでも製作ができ、極めて廉価なエア
マットが提供できる。
【0033】(5)中心線より上又は下の位置で連結さ
れることによって、エアセルの連結接合部に上面又は下
面シートの一部を利用した空気噴出機能を設けることが
でき、使用材料の節減と工数の節減が大きくなる。
【0034】(6)エアセルがシリンダー状であって任
意別途のケース部材が使用でき、且つケース部材に空気
噴出用管を設けることで設計と製造が容易になる。
【0035】(7)エアセルの筒中に少なくとも一部空
間を設けて棒状の弾性材料(ウレタンフォーム)を挿入
してあるからエアセルが収縮しても弾性部材があり、且
つ完全に空にならないので、体の沈み過ぎること(ボト
ミング現象)がない。 (8)体重、体形に対応した厚さ硬さの弾性材料、例え
ばウレタンフォームを挿入することで、エアセルの内圧
を低減することができ、身体表面にかかる圧力を緩和で
きる。 (9)エアセルの一部に開閉可能な密封部を設けて弾性
材料、例えばウレタンフォームの差し替えができ、体
重、体形等の変化に対応できる。 (10)従来シリンダー状のエアセルを一本ずつ並列配
設し、これらをカバーで覆い、一体に構成する必要があ
ったが、本発明ではエアマットは単体でも提供できるか
ら、その使用材料の量、製作時間等、重量、体積は勿論
コストが大幅(30〜60%)に低減される。
【図面の簡単な説明】
図1〜図7はこの発明を具体化した一実施例を示し
【図1】図1は床ずれを防止するエアマットの一部を省
略し、要部を切断した斜視説明図である。
【図2】図2は図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】図3は実施例2の空気噴出管を示す図1のA−
A線の拡大断面図である。
【図4】図4は他の実施例で、棒状のウレタンフォーム
を挿入した図1のA−A線拡大断面図である。
【図5】図5は図7のA−A線拡大断面図である。
【図6】図6の(イ)は図1の平面図、(ロ)は底面
図、(ハ)は(ロ)の空気噴出用管を示す底面図であ
る。
【図7】図7の(イ)は実施例4の平面図、(ロ)は実
施例4の底面図である。図8〜図14は従来技術を示
し、
【図8】図8の(イ)は従来例の一部を省略した平面
図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図、(ハ)は(イ)
のB−B線断面図、(ニ)は(ハ)の状態に於いてA系
列のエアセルにのみ空気を充満された状態を示す断面図
である。
【図9】図9はエアセル単体内に中仕切りを介して、可
変(膨張・収縮)エアセル部と固定エアセル部とを上下
2層に区分して設けたエアセル単体の断面図である。
【図10】図10はエアマットの下側に弾性部材を配し
これ等をカバーで覆った例を示す断面説明図である。
【図11】図11はシリンダー状エアセルが一定間隔で
弾性材料の上面に保持された例を示す断面説明図であ
る。
【図12】図12は膨張・収縮する第一のエアマット
と、エアマット機能と空気噴出用の小孔を一面にのみ備
えた第二のエアマットから成る例を示す断面説明図であ
る。
【図13】図13は身体支持用のエアセルと、細孔を有
し前記エアセルより膨出高さの低い空気噴出用管を交互
並列に配設した例を示す説明図である。
【図14】図14はシリンダー状のエアセルではなく、
蒲団のようなエアパッドを組み合わせた具体例を示す断
面図である。
【図15】図15は実施例1の上下を反転させた態様を
示す断面図である。
【図16】図16は実施例4の上下を反転させて、実施
例3のウレタンフォームを挿入した態様を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1.床ずれ防止エアマット 2.上面シート 3.下面シート 4.エアセル 5.連結部(中心線より下の位置) 6.中心線 7.エアセル(A系列) 8.エアセル(B系列) 9.配管(A系列) 10.配管(B系列) 11.空気噴出用管 12.細孔 13.ウレタンフォーム 14.空間 15.密封部 16.U字管 17.空気噴出用配管 18.シリンダー状エアセル 19.ケース部材 20.側縁連通部(A系列) 21.側縁連通部(B系列) 22.仕切板 23.固定エアセル 24.可変エアセル 24’.少し収縮した可変エアセル 25.エアセル 26.弾性部材 27.カバー 28.第一のエアマット層(可変エアセル) 29.第二のエアマット層(固定エアセル) 30.貫通孔 31.身体支持用エアセル 32.第一袋状体(固定エアパッド) 33.第二袋状体(空気噴出用エアパッド) 34.小孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長い袋状のエアセルを複数本並列して配設
    し、該並列配設したエアセルそれぞれに空気圧の給気あ
    るいは排気がなされて、膨張と収縮が行えるようになし
    たエアマットであって、該エアセルは柔軟な上面シート
    と柔軟な下面シートから構成され、該エアセルの中心線
    より上の部分又は下の部分でそれぞれのシートが連結さ
    れていることを特徴とする床ずれ防止エアマット。
  2. 【請求項2】エアセルの連結部に空気噴出用管を構成
    し、該空気噴出用管の一部又は連結部に細孔が設けられ
    ている請求項1に記載の床ずれ防止エアマット。
  3. 【請求項3】シリンダー状のエアセルを複数本並列して
    配設し、該並列配設したエアセルそれぞれに空気圧の給
    気あるいは排気がなされて、膨張と収縮が行えるように
    なしたエアマットであって、該エアセルは柔軟な上面シ
    ートと柔軟な下面シートから構成され、該エアセルの中
    心線より上の部分又は下の部分でそれぞれのシートが連
    結されていることを特徴とする床ずれ防止エアマット。
  4. 【請求項4】エアセルがシリンダー状であって、ケース
    部材に挿し込まれ、該ケース部材がエアセルの中心線よ
    り上の部分又は下の部分でそれぞれのシートが連結され
    ている請求項3に記載の床ずれ防止エアマット。
  5. 【請求項5】上記連結部に更に空気噴出用管を構成し、
    そして該空気噴出用管の一部又は連結部に細孔が設けら
    れている請求項4に記載の床ずれ防止エアマット。
  6. 【請求項6】エアセルの筒中の上部には空間が設けられ
    る態様で、少なくとも一部に棒状のウレタンフォームが
    挿入されている請求項1〜4のいずれかに記載の床ずれ
    防止エアマット。
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