JP2001161506A - 異硬度クッション体およびその製造方法 - Google Patents

異硬度クッション体およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001161506A
JP2001161506A JP35313699A JP35313699A JP2001161506A JP 2001161506 A JP2001161506 A JP 2001161506A JP 35313699 A JP35313699 A JP 35313699A JP 35313699 A JP35313699 A JP 35313699A JP 2001161506 A JP2001161506 A JP 2001161506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cushion body
hardness
elastic body
different hardness
fibrous elastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35313699A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayasu Mori
高康 森
Masanao Yamaguchi
正直 山口
Chikanori Kataoka
慎憲 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Araco Co Ltd
Teijin Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Araco Co Ltd, Teijin Ltd filed Critical Araco Co Ltd
Priority to JP35313699A priority Critical patent/JP2001161506A/ja
Publication of JP2001161506A publication Critical patent/JP2001161506A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション体の成形にあたって、繊維弾性体
の充填密度や繊維配向などを変えることなく、その異硬
度化を可能として成形工程や金型構造の簡素化によるコ
ストの低減を図る。 【解決手段】 繊維弾性体が異硬度化された部分を有す
る異硬度クッション体であって、前記繊維弾性体の肉厚
が、標準硬度部分と比較して高硬度部分21では薄く、
低硬度部分22では厚くなるように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維弾性体が高硬
度化された部分あるいは低硬度化された部分を有する異
硬度クッション体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】前記の繊維弾性体には、通常、ポリエス
テルやポリプロピレンなどを主成分とする同系二種類の
短繊維(マトリックス繊維およびバインダー繊維)を一
定の比率で均一に混合(混綿)した原料が用いられる。
そしてこの原料を通気性の高いパンチングメタル(開口
率10〜40%)などでつくられた金型内に充填して圧縮す
るとともに、この繊維原料に対して加熱空気および冷却
空気の順で通気を行い、バインダー繊維を溶融かつ固化
させて繊維弾性体によるクッション体を成形している。
なお金型に対する繊維原料の充填手段としては、一般に
積層方式と吹き込み方式とが知られている。
【0003】図6は積層方式の例を表した説明図、図7
は吹き込み方式の例を表した説明図である。積層方式に
おいては図6(A)で示すようにパンチングメタルでつ
くられた金型の上型50と下型52とを開いた状態と
し、型内にウェブ状の原料54を敷き詰める。この原料
54は予め一定の形状に裁断されており、成形しようと
するクッション体の形状に応じて複数個の裁断ピースを
積層する。その後、図6(B)で示すように上型50と
下型52とを型閉めして原料54をクッション体の形状
に圧縮し、この原料54に対する加熱空気および冷却空
気の通気を行って所定のクッション体56を成形する。
【0004】一方、吹き込み方式では原綿を開繊機にか
けて細かい塊状にし、これを金型内に吸引力および圧送
力により充填する方式で、この充填時の繊維密度は成形
後の繊維弾性体の繊維密度の1/5〜1/1である。そこで金
型は図7で示すように外枠64の内部で上型60と下型
62とが上下にストロークする構造で、かつ外枠64は
原料68(原綿)を金型内に送り込むための吹き込み口
66を備えている。そしてクッション体の成形に際して
は図7(A)で示すように上型60および下型62を、
これら相互間の空間が成形しようとするクッション体の
1〜5倍になるように開き、ここに前記吹き込み口66か
ら原料68を送り込んで充填する。つぎに図7(B)で
示すように上型60および下型62をストロークさせて
原料68をクッション体の形状に圧縮し、この原料54
に対しても加熱空気および冷却空気の通気を行うことに
よって所定のクッション体70を成形する。
【0005】ところでクッション体には、車両用のシー
トパッドでみられるように一般部分と比較して高硬度化
された部分と低硬度化された部分とを有する異硬度クッ
ション体がある。つまり車両用のシートパッドにおいて
は、その材料が前記の繊維弾性体であるかウレタンフォ
ームなどであるかを問わず、ホールド性をよくするため
に座面両サイド部を座面一般部よりも硬くしたり、また
大腿部への圧迫を軽減する目的で座面前端部を座面一般
部よりも柔らかくすることが行われている。
【0006】前記の繊維弾性体によって異硬度化された
クッション体を成形するには、通常つぎのa〜cの手段
が採用されている。a.前記の積層方式において、硬さ
の異なる多種類の繊維ウェブを用意し、それらをクッシ
ョン体の硬度分布にしたがって使い分ける。b.同じく
積層方式において、クッション体の一般部分と高硬度化
される部分とでは繊維の配向を変える。c.積層方式あ
るいは前記の吹き込み方式において、クッション体の硬
度分布にしたがって繊維の密度(積層量あるいは吹き込
み量)を変える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記aの手段では図6
で示す積層方式しか適用できず、また前記原料54(繊
維ウェブ)が多種類となって複雑化し、クッション体が
コストアップとなる。前記bの手段も積層方式しか適用
できず、前記原料54については繊維配向を変えるため
に予め形成されている繊維ウェブのブロックから必要な
ピースを裁断しなければならない。したがってクッショ
ン体56の成形工程が複雑になり、やはりコストアップ
を招く。前記cの手段は積層方式および吹き込み方式の
いずれにも適用できるものの、繊維の密度を高めること
は同時にクッション体の重量およびコストの増加につな
がる。また圧縮時に繊維が密度の高い部分から低い部分
に移動しやすく、硬度の管理が難しい。なお吹き込み方
式の場合には図7で示すように例えば前記上型60をい
くつかに分割し、これらを個々に異なるストロークで移
動させるように構成している。これにより前記原料68
の充填時において分割上型のストロークを大きくとった
ゾーンでは繊維量が多くなり、圧縮後にはその部分の繊
維密度が他の部分よりも高くなる。この結果、図7
(B)で示すように高硬度部分71および低硬度部分7
2を備えた異硬度クッション体70が成形されるのであ
るが、これでは金型の構造が複雑になる。併せて上型6
0の分割部分に繊維弾性体のバリが生じると、これがク
ッション体70の商品価値を下げることになる。
【0008】本発明は前記課題を解決しようとするもの
で、その目的はクッション体の成形にあたって、繊維弾
性体の充填密度や繊維配向などを変えることなく、その
異硬度化を可能として成形工程や金型構造の簡素化によ
るコストの低減を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するためのもので、請求項1記載の発明は、繊維弾性体
が異硬度化された部分を有する異硬度クッション体であ
って、前記繊維弾性体の肉厚が、標準硬度部分と比較し
て高硬度部分では薄く、低硬度部分では厚くなるように
設定されている。これにより、クッション体の形状を要
求される硬度特性に対応した肉厚となるように設計する
だけで、その成形にあたって金型内における繊維弾性体
の充填密度や繊維の配向を変えることなく、また硬さの
異なる多種類の繊維を用意する必要もない。したがって
異硬度クッション体のコストが低減される。
【0010】請求項2記載の発明は、繊維弾性体による
車両用シートパッドのための異硬度クッション体であっ
て、前記繊維弾性体の肉厚が、シートパッドの座面両サ
イド部では座面一般部よりも薄く、座面前端部では座面
一般部よりも厚くなるように設定されている。このシー
トパッドにおいては、座面両サイド部では座面一般部よ
りも硬く、座面前端部では座面一般部よりも柔らかくな
り、車両用シートとしてのホールド性が向上し、かつ大
腿部への圧迫が軽減される。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1記載の異
硬度クッション体の製造方法であって、前記繊維弾性体
を全体に一定方向で、かつ一定の圧縮ストロークによ
り、標準硬度部分と異硬度部分との肉厚が異なる形状に
圧縮する。この製造方法により、積層方式あるいは吹き
込み方式を問わず、また金型に対する繊維弾性体の充填
密度や繊維配向を変えることなく、硬度特性に対応した
肉厚の異硬度クッション体を成形することができる。例
えば積層方式の場合は一枚の繊維ウェブでクッション体
の異硬度化が可能であり、吹き込み方式の場合は金型を
ストロークの異なるパーツに分割するなどの必要がな
く、金型構造の簡素化が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図5にしたがって説明する。図1および図2は異硬度
クッション体の成形工程を表した概要図であって、図1
には繊維弾性体の充填時の状態が示され、図2には圧縮
成形時の状態が示されている。これらの図面で示す金型
は、上型10と下型12とが外枠14の内部で上下にス
トロークできる構成となっているとともに、少なくとも
上型10および下型12の成形面は通気性の高いパンチ
ングメタルなどでつくられている。またこの金型の例で
は、上型10の成形面の形状を成形製品(クッション
体)の形状に対応させている。
【0013】異硬度クッション体の成形にあたっては、
まず上型10と下型12とを図1で示すように開いた状
態とし、これら相互間の空間に繊維弾性体の原料16を
充填する。この原料16は、積層方式においては一枚の
繊維ウェブであり、吹き込み方式においては開繊機にか
けた原綿である。いずれの方式においても充填時での原
料16は、その全体にわたって繊維の硬さ、繊維配向あ
るいは繊維の密度(積層量あるいは吹き込み量)が均一
である。つづいて上型10および下型12を図2で示す
ように所定のストロークだけ接近させて原料16を圧縮
し、その状態で繊維に対して加熱空気および冷却空気の
順で通気を行う。これにより繊維弾性体のバインダー繊
維が溶融かつ固化して繊維系のクッション体20が成形
される。
【0014】前記の圧縮工程においては、繊維弾性体が
その全体にわたって一定方向で、かつ一定のストローク
で圧縮されるものの、上型10の成形面の形状に基づい
てクッション体20には肉厚の薄い部分と厚い部分とが
成形される。圧縮ストロークが一定であっても肉厚の薄
い部分は厚い部分と比べて圧縮率が高いことから繊維密
度の高い高硬度部分21となり、肉厚の厚い部分は繊維
密度が低く、標準もしくは低硬度部分22となる。した
がってクッション体20の形状を要求される硬度特性に
応じた肉厚となるように調整すれば、異硬度化されたク
ッション体20が成形される。
【0015】図3は車両用のシートパッド30を表した
斜視図、図4は図3のIV−IV矢視方向の断面図、図5は
同じく図3のV−V矢視方向の断面図である。シートパッ
ド30には、ホールド性をよくするために座面両サイド
部32を硬くし、かつ大腿部への圧迫を軽減するために
座面前端部36を柔らかくしたいといった硬度特性が要
求される。そこで座面両サイド部32については図4
(A)で示す断面形状から図4(B)で示す断面形状の
ように肉厚を薄く設定し、その硬度を座面一般部34よ
りも硬くする。また座面前端部36については図5
(A)で示す断面形状から図5(B)で示す断面形状の
ように肉厚を厚く設定し、その硬度を座面一般部34よ
りも柔らかくする。これによってシートパッド30の異
硬度化が実現される。
【0016】なおシートパッド30においては、一般的
に座面両サイド部32などの高硬度部分にはホールド性
を重視して変形の少ない形状安定性が求められ、これと
は逆に座面前端部36などの低硬度部分にはクッション
性などの要求から適度な撓み量が求められる。本実施の
形態の異硬度クッション体は、高硬度部分(座面両サイ
ド部32)の肉厚が薄く、低硬度部分22(座面前端部
36)の肉厚が厚いことから、シートパッド30に要求
される前記の特性によくマッチしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維弾性体の充填工程を表した概要図。
【図2】繊維弾性体の圧縮工程を表した概要図。
【図3】車両用のシートパッドを表した斜視図。
【図4】図3のIV−IV矢視方向の断面図。
【図5】図3のV−V矢視方向の断面図。
【図6】積層方式の例を表した説明図。
【図7】吹き込み方式の例を表した説明図。
【符号の説明】
20 クッション体 21 高硬度部分 22 低硬度部分 30 シートパッド 32 座面両サイド部 34 座面一般部 36 座面前端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 正直 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 (72)発明者 片岡 慎憲 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 Fターム(参考) 3B096 AB07 AD04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維弾性体が異硬度化された部分を有す
    る異硬度クッション体であって、前記繊維弾性体の肉厚
    が、標準硬度部分と比較して高硬度部分では薄く、低硬
    度部分では厚くなるように設定されている異硬度クッシ
    ョン体。
  2. 【請求項2】 繊維弾性体による車両用シートパッドの
    ための異硬度クッション体であって、前記繊維弾性体の
    肉厚が、シートパッドの座面両サイド部では座面一般部
    よりも薄く、座面前端部では座面一般部よりも厚くなる
    ように設定されている異硬度クッション体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の異硬度クッション体の製
    造方法であって、前記繊維弾性体を全体に一定方向で、
    かつ一定の圧縮ストロークにより、標準硬度部分と異硬
    度部分との肉厚が異なる形状に圧縮する異硬度クッショ
    ン体の製造方法。
JP35313699A 1999-12-13 1999-12-13 異硬度クッション体およびその製造方法 Pending JP2001161506A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35313699A JP2001161506A (ja) 1999-12-13 1999-12-13 異硬度クッション体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35313699A JP2001161506A (ja) 1999-12-13 1999-12-13 異硬度クッション体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001161506A true JP2001161506A (ja) 2001-06-19

Family

ID=18428809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35313699A Pending JP2001161506A (ja) 1999-12-13 1999-12-13 異硬度クッション体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001161506A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003045198A1 (fr) * 2001-11-26 2003-06-05 Bridgestone Corporation Coussin de siege pour vehicule

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003045198A1 (fr) * 2001-11-26 2003-06-05 Bridgestone Corporation Coussin de siege pour vehicule
CN100398037C (zh) * 2001-11-26 2008-07-02 株式会社普利司通 车辆用座垫

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6033607A (en) Method and apparatus for molding fiber mixture
US4608213A (en) Method and mold apparatus for molding a padding member
US20050253298A1 (en) Method for manufacturing electroacoustic transducer diaphragm
US5793002A (en) Loudspeaker vibrating diaphragm and methods for its production
JPH0788878A (ja) 発泡射出成形方法
WO2018159529A1 (ja) 車両用シートクッション芯材
WO2014038573A1 (ja) 車両内装品およびその製造方法
JP2001161506A (ja) 異硬度クッション体およびその製造方法
JP3574195B2 (ja) 積層成形品の成形方法およびその金型
CN107737837A (zh) 汽车减震器转向节托架成型模具及冲压方法
JP2001062876A (ja) 熱可塑性樹脂成形体製造用金型および熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JP3178956B2 (ja) 表皮一体スタンピング成形用金型及び成形方法
JPH11277558A (ja) 繊維集合体の成形方法
JP2974270B2 (ja) 自動車用内装部品の製造方法
JP2002273744A (ja) 3層構造クッションパッド及びその製造方法
CN101434140A (zh) 瑜珈垫的制造方法
JPS5867426A (ja) 異硬度パツドの成形方法
JP2000262347A (ja) 車両用シート
JP2002018916A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形体
JPH05309744A (ja) 座席用異硬度クッション体の製造方法
JPS61137713A (ja) 積層体の製造方法及びそのための金型装置
JP2002011797A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形体
JPH10280265A (ja) 繊維集合体によるクッション成形品
JP4758570B2 (ja) 吸音板及びその製造方法
JPH10248685A (ja) シートメインパッド

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041018

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080513

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081007