JP2001161098A - 逆潮流が認められる瞬時受電電力制御システム - Google Patents

逆潮流が認められる瞬時受電電力制御システム

Info

Publication number
JP2001161098A
JP2001161098A JP34022599A JP34022599A JP2001161098A JP 2001161098 A JP2001161098 A JP 2001161098A JP 34022599 A JP34022599 A JP 34022599A JP 34022599 A JP34022599 A JP 34022599A JP 2001161098 A JP2001161098 A JP 2001161098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
received power
power
control system
bidirectional converter
instantaneous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34022599A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyoichi Tamura
豊一 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP34022599A priority Critical patent/JP2001161098A/ja
Publication of JP2001161098A publication Critical patent/JP2001161098A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/40Arrangements for reducing harmonics

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Rectifiers (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受電電力の脈動を制限することにより、構内
配線網および電力系統の電圧変動を抑制する瞬時受電電
力制御システムを提供する。 【解決手段】 電力系統10に接続された構内配線網4
1と、電力系統と連系して常時運転される発電機21
と、負荷31と、受電電力をゼロにするように発電機を
駆動する原動機を制御する発電機制御回路50とからな
る電力供給システムに用いる瞬時受電電力制御システム
70であって、連系トランス71と、双方向に電力変換
する双方向コンバータ72と、電力貯蔵媒体73と、系
統電圧と受電電流と双方向コンバータ入力電圧と双方向
コンバータ出力電流と直流中間回路電圧と直流中間回路
電圧目標値とから、双方向コンバータ72の動作を制御
する双方向コンバータ制御回路80とを具備し、負荷の
急激な変化が生じたときに受電電力の脈動を生じないよ
うに双方向コンバータを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスエンジンまた
はガスタービンで駆動される自家用発電機を電力系統と
連系させ、負荷に電力供給し、自家用発電機で不足する
負荷の電力を電力系統から供給するようにした、いわゆ
る系統連系運転を行う電力供給システムにおいて、負荷
の急変によって電力系統間に発生する電力脈動による電
力の品質の低下を阻止するようにした逆潮流が認められ
る場合の瞬時受電電力制御システムおよび瞬時受電電力
制御システムを備えた無停電電源システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、負荷に電力を供給する給電システ
ムとして、ガスエンジンまたはガスタービンで駆動され
る自家用発電機を電力系統と連系させて負荷に電力を供
給し、自家用発電機で不足する負荷の電力を電力系統か
ら供給するようにした、いわゆる系統連系運転が盛んに
行われている。
【0003】このような電力供給システムにおいて、電
気事業法では、系統連系運転において、電力系統へ電力
が逆流するいわゆる逆潮流が認められ、逆潮流電力(自
家用発電機の余剰電力)を電力会社に販売する場合があ
る。
【0004】逆潮流が認められるケースでは、逆潮流電
力を電力会社に販売することもできるが、電力会社の逆
潮流電力(自家用発電機の余剰電力)の購入価格が安い
ので、通常電力会社からの受電電力をゼロにするように
発電機を制御し、自家用発電機から負荷の全電力を給電
している。
【0005】すなわち、負荷電力をPL、発電機出力電
力をPG、受電電力をPSとすると、PS=PL−PG
であり、PG=PLとして、PSをゼロにするように発
電機の運転を制御している。
【0006】従来の、自家用発電機を有する電力供給シ
ステムの構成を、図30を用いて説明する。
【0007】従来の自家用発電機を有する電力供給シス
テムは、電力系統10と自家用発電機21と負荷31を
構内配線網41で相互に接続して構成される。
【0008】自家用発電機21は、ガスタービンまたは
ガスエンジン23で常時駆動され、該ガスタービンまた
はガスエンジン23の出力は、燃料弁25の開度を制御
することによって制御されている。
【0009】燃料弁25の開度は、発電機制御回路50
によって、電力系統10からの受電電力を設定値と比較
して、必要とする値が演算される。
【0010】燃料弁の開度演算は、電力系統10の系統
電圧検出値(VS1)を検出する系統電圧検出器1(P
TS1)11と、電力系統からの受電電流検出値(IS
1)を検出する受電電流検出器1(CTS1)12と、
両検出器からの検出信号(VS1,IS1)を用いて受
電電力を演算する発電機用受電電力演算回路51と、受
電電力を用いて燃料弁開度を制御する信号を演算する発
電機制御回路50とによって実行される。
【0011】発電機制御回路50は、発電機用受電電力
設定器91、発電機用受電電力制御回路53とを有して
構成される。
【0012】上記構成を有する電力供給システムにおい
て、自家用発電機の受電電力制御方法を説明する。
【0013】この電力供給システムにおいては、自家用
発電機21を駆動する内燃機関のガスエンジンまたはガ
スタービン23への燃料供給系統に設ける燃料弁25の
開度を、発電機用受電電力制御演算回路53によって調
整し、発電機出力電力を制御する。
【0014】発電機用受電電力演算回路51は、電力系
統10から構内配線網41への電力供給ラインに設けら
れる系統電圧検出器1(PTS1)11から検出される
系統電圧検出値(VS1)および電力系統10から構内
配線網41への電力供給ラインに設けられる受電電流検
出器1(CTS1)12から検出される受電電流検出値
(IS1)を入力とし、受電電力を演算する。以下演算
された値を受電電力検出値1(PS1)という。
【0015】発電機用受電電力設定器91は、適切な受
電電力値(ゼロ)を設定する。以下設定された受電電力
を発電機用受電電力目標値(PS1*)という。
【0016】発電機用受電電力制御演算回路53は、発
電機用受電電力目標値(PS1*)と受電電力検出値1
(PS1)から受電電力検出値1(PS1)が発電機用
受電電力目標値(PS1*)になるような燃料弁の開度
を演算する。以下演算された開度を燃料弁開度指令値と
いう。
【0017】発電機用受電電力制御演算回路53の構成
方法は数多く存在するが、代表的な発電機用受電電力制
御演算回路53は、減算器531と、発電機用受電電力
制御回路(APR(PS1))532とから構成され
る。
【0018】減算器531では、受電電力検出値1(P
S1)から発電機用受電電力目標値(PS1*)を減算
し、その偏差信号(以下、発電機用受電電力偏差信号
(ES1)という)を、例えばPI制御回路を用いて構
成される発電機用受電電力制御回路(APR(PS
1))532に入力し、燃料弁開度指令値としている。
【0019】燃料弁25は、燃料弁開度指令値に基づき
燃料弁25の開度を燃料弁開度指令値に調整する。
【0020】以上の制御動作により、受電電力は発電機
用受電電力目標値(PS1*)に制御される。
【0021】以下、この動作を図31を用いて説明す
る。図31(A)は負荷電力(PL)と発電機出力電力
(PG)の関係を、図31(B)は発電機用受電電力目
標値(PS1*)と受電電力検出値1(PS1)の関係
を、図31(C)は発電機用受電電力偏差信号(ES
1)をそれぞれ示している。
【0022】今、図31(A)に示すように、負荷電力
が時刻T1に急減し、時刻T2に元に戻ったとする。時
刻T1に負荷電力がPLhからPLLに急減すると、発
電機出力電力(PG)はこれに追随するように制御され
るが各種の遅れ要素が存在することから、発電機出力電
力(PG)は時刻T1ではPGhのままであり、受電電
力検出値1(PS1)は、図31(B)に示すようにP
LL―PGh<0になり逆潮流が発生する。
【0023】発電機用受電電力偏差信号(ES1)は、
図31(C)に示すようにこのとき大きくマイナス側に
ふれる。
【0024】この信号を元に発電機用受電電力制御回路
(APR(PS1))532の働きにより燃料弁25の
開度は閉まる方向に作用し,その結果発電機出力電力が
減少し、徐々に受電電力は目標値へと調整される。な
お、発電機用受電電力偏差信号(ES1)も徐々にゼロ
になる。
【0025】時刻T2に負荷電力(PL)が元の値PL
hに戻ったときには今までの逆の動作を行うことにな
る。
【0026】以上の説明により、受電電力には脈動が生
じることになる。
【0027】ところで、平成6年度に高圧または特別高
圧受電する需要家の高調波ガイドラインが制定され、需
要家から電力系統へ流出する高調波電流が規制されてお
り、これを反映して需要家にアクテイブフィルターを設
置するケースが増加しつつある。
【0028】アクテイブフィルターとは、負荷電流のう
ち、負荷から流出する高調波電流を分離検出して、双方
向に電力変換できるPWM制御コンバータから分離検出
した高調波電流と全く逆位相の電流を出力し、該高調波
電流を相殺するシステムである。
【0029】近年の情報化社会を反映して、情報機器等
には、無停電電源装置(uninterruptible power supp
ly:UPS)がしばしば用いられている。
【0030】上記のような従来の電力供給システムにお
いては、図31で説明したように受電電力の電力脈動が
大きく、構内配線網の電圧変動が大きくなり、著しい場
合は負荷が運転できなくなると言った問題点があり改善
が望まれていた。
【0031】また、構内配線網の電圧変動は電力系統側
にも影響し、電力系統の電圧変動が生じ、電力系統が脆
弱な場合はその影響がことに顕著であり、改善が望まれ
ていた。
【0032】さらに、従来の技術では、受電電力の電力
脈動を制限する瞬時受電電力制御システムと、高調波電
流を相殺するアクテイブフィルターが別々の装置であっ
たことから、設置する設備全体が大規模になり、広い設
置面積と高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき
課題を擁していた。
【0033】さらに、従来の技術では、受電電力の電力
脈動を制限する瞬時受電電力制御システムと、無停電電
源装置(UPS)が別々の装置であったことから、設置
する設備全体が大規模になり広い設置面積と高額の設置
費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁していた。
【0034】従来の技術では、受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムと、高調波電流を相殺
するアクテイブフィルターと、無停電電源装置(UP
S)が別々の装置であったことから、設置する設備全体
が大規模になり広い設置面積と高額の設置費用を要する
など多くの改善すべき課題を擁していた。
【0035】従来技術は、瞬時受電電力制御システムの
電力貯蔵手段に蓄電池が用いられていた。図31に示す
ように負荷変動が瞬時に起こるのに対して発電機の受電
電力の制御が秒オーダであるために受電電力が秒オーダ
で脈動する。また、負荷変動は常時発生しており、その
結果、受電電力の脈動も常時発生している。発明者が試
算した例によると一億回/15年にも達する。したがっ
て、受電電力の脈動を吸収するために電力貯蔵手段とし
ては秒オーダの充放電を数多く行うことになる。蓄電池
などの電力貯蔵手段は内部抵抗が大きく、充放電を繰り
返すと温度が上昇し蓄電池の劣化を加速させる。また、
蓄電池のサイクル寿命は高々2000回程度であり、短
時間で寿命に達してしまう。よって、蓄電池の交換が頻
繁に発生することになり実用的ではなかった。また、蓄
電池の交換は高額な費用が必要であり改善が望まれてい
た。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決した瞬時受電電力制御システムを提供することを
目的とする。
【0037】すなわち、本発明は、受電電力の電力脈動
を制限する瞬時受電電力制御システムを提供し、もって
電力の品質の低下を阻止することを目的とする。
【0038】また、本発明は、瞬時受電電力制御システ
ムとアクティブフィルタの機能を同時に満たすことによ
って、広い設置面積と高額な設置費用を必要としない瞬
時受電電力制御システムを提供することを目的とする。
【0039】本発明は、瞬時受電電力制御システムと無
停電電源装置の機能を同時に満たすことによって、広い
設置面積と高額な設置費用を必要としない瞬時受電電力
制御システムを提供することを目的とする。
【0040】さらに、本発明は、瞬時受電電力制御シス
テム、アクティブフィルタおよび無停電電源装置の機能
を同時に満たすことによって、広い設置面積と高額な設
置費用を必要としない瞬時受電電力制御システムを提供
することを目的とする。
【0041】本発明は、電力貯蔵手段の交換回数を削減
することによって、実用的な瞬時受電電力制御システム
を提供することを目的とする。
【0042】本発明は、電力貯蔵手段の交換回数を削減
することによって、電力貯蔵手段の交換費用を削減する
ことを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】電力系統に接続された構
内配線網と、構内配線網に接続され電力系統と連系して
常時運転される発電機と、構内配線網に接続された負荷
と、構内配線網に接続された瞬時受電電力制御システム
とからなる電力供給システムにおいて、受電電力をゼロ
にするように発電機を駆動する原動機を運転する発電機
運転システムを備え、瞬時受電電力制御システムが、電
力系統に並列に接続された連系トランス又は連系リアク
トルと、該連系トランス又は連系リアクトルに接続され
た双方向コンバータと、該双方向コンバータにより電力
が充放電される電力貯蔵媒体と、直流中間回路の電圧を
検出する直流電圧検出手段と双方向コンバータの入力電
圧を検出する双方向コンバータ入力電圧検出手段と、双
方向コンバータの出力電流を検出する双方向コンバータ
出力電流検出手段と、系統電圧と受電電流と双方向コン
バータ入力電圧と双方向コンバータ出力電流と直流中間
回路電圧と直流中間回路電圧目標値とから、双方向コン
バータの動作を制御する双方向コンバータ制御手段とを
有しており、負荷の急激な変化が生じたときに受電電力
の脈動を生じないように双方向コンバータを制御するよ
うにした。
【0044】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
負荷の急激な変化が生じたときに逆潮流側受電電力設定
値未満に逆潮流を生じないようにし、かつ、順潮流側受
電電力設定値を超えた順潮流を生じないように双方向コ
ンバータを制御するようにした。
【0045】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が、逆潮流側の受電電力設定
手段と順潮流側の受電電力設定手段を有し、受電電力が
逆潮流側の受電電力設定値未満の場合は受電電力が逆潮
流側の受電電力設定値となり、受電電力が順潮流側の受
電電力設定値を超える場合は受電電力が順潮流側の受電
電力設定値となり、受電電力が逆潮流側の受電電力設定
値以上順潮流側の受電電力の設定値以下の場合は直流中
間回路電圧を一定にするように双方向コンバータを制御
するように構成した。
【0046】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムの逆潮流側の受電電力設定値
をゼロ未満とし、順潮流側の受電電力設定値をゼロ超と
し、発電機の受電電力設定値をゼロとする。
【0047】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が、逆潮流側の受電電力設定
手段、順潮流側の受電電力設定手段と時限設定手段を有
し、受電電力が逆潮流側の受電電力設定値未満の場合は
受電電力が逆潮流側の受電電力設定値となるように電力
を充電し、かつ、該充電電力が時限後にゼロになるよう
にし、受電電力が順潮流側の受電電力設定値を超える場
合は受電電力が順潮流側の受電電力設定値となるように
電力を放電し、かつ、該放電電力が時限後にゼロになる
ようにし、逆潮流を制限するために双方向コンバータが
充電モードである場合以外、および順潮流を制限するた
めに双方向コンバータが放電モードである場合以外は直
流中間回路電圧を一定にするように双方向コンバータを
制御するように構成した。
【0048】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が逆潮流側の受電電力不感帯
設定手段、順潮流側の受電電力不感帯設定手段を有し逆
潮流を制限後、充電電力がゼロになったときには、受電
電力が逆潮流側の受電電力不感帯設定値未満の場合に限
り再度逆潮流を制限する充電モードに移行し、かつ、順
潮流を制限後、放電電力がゼロになったときには、放電
電力が順潮流側の受電電力不感帯設定値超の場合に限り
再度順潮流を制限する放電モードに移行するように双方
向コンバータを制御するように構成した。
【0049】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
時限値を発電機の受電電力制御が追従できるに足る値以
上とする。
【0050】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
発電機制御システムを、双方向コンバータ制御回路に組
み込んだ。
【0051】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が系統電圧と受電電流から発
電機の燃料弁の開度を制御するように構成した。
【0052】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が、発電機の受電電力設定手
段を有し、受電電力が逆潮流側の受電電力設定値未満の
場合は受電電力+逆潮流側の受電電力設定値となるため
に必要な双方向コンバータ出力電流目標値に相当する双
方向コンバータ出力電力が発電機の受電電力設定値とな
るように発電機を制御し、受電電力が順潮流側の受電電
力設定値を超える場合は受電電力+順潮流側の受電電力
目標値となるために必要な双方向コンバータ出力電流目
標値に相当する双方向コンバータ出力電力が発電機の受
電電力設定値となるように発電機を制御し、受電電力が
逆潮流側の受電電力設定値以上順潮流側の受電電力の設
定値以下の場合は受電電力が発電機の受電電力設定値と
なるように発電機を制御するように構成した。
【0053】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが負荷電流を検出する手段
と、負荷電圧を検出する手段と、負荷電流と負荷電圧と
から負荷に流入する高調波成分を分離検出する手段を有
し、該分離検出された高調波成分をキャンセルするよう
に双方向コンバータを制御するようにした。
【0054】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
時受電電力制御システムが直流中間回路電圧を交流に変
換するインバータを有し、該インバータに重要負荷を接
続した。
【0055】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが直流中間回路電圧を交流に
変換する直列補償インバータと直列トランスと重要負荷
電流検出手段を有し、直列トランスの2次側に直列補償
インバータを接続し、電源ラインと重要負荷の間に直列
トランスの1次側を直列に接続した。
【0056】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が時限設定手段と、重要負荷
電流を補償する手段を有し、該重要負荷電流補償手段は
双方向コンバータ入力電圧と重要負荷電流と該時限設定
手段により設定される時限値から重要負荷に流入する電
流の無効成分、不平衡成分、高調波成分、有効電流の変
動分を分離検出するとともに該無効成分、該不平衡成
分、該高調波成分をキャンセルし、該有効電流の変動分
をキャンセルし時限後にゼロとなるために必要な双方向
コンバータから出力すべき電流を演算し、この演算値に
基づき双方向コンバータを制御する。
【0057】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
時限値を発電機の応答速度よりも遅い(大きい)数値と
する。
【0058】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが直流中間回路電圧を交流に
変換するインバータを有し、該インバータに重要負荷を
接続した。
【0059】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが直流中間回路電圧を交流に
変換する直列補償インバータと直列トランスと重要負荷
電流検出手段を有し、直列トランスの2次側に直列補償
インバータを接続し、電源ラインと重要負荷の間に直列
トランスの1次側を直列に接続した。
【0060】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が時限設定手段と、重要負荷
電流を補償する手段を有し、該重要負荷電流補償手段は
双方向コンバータ入力電圧と重要負荷電流と該時限設定
手段により設定される時限値から重要負荷に流入する電
流の無効成分、不平衡成分、高調波成分、有効電流の変
動分を分離検出するとともに該無効成分、該不平衡成
分、該高調波成分をキャンセルし、該有効電流の変動分
をキャンセルし時限後にゼロとなるために必要な双方向
コンバータから出力すべき電流を演算し、この演算値に
基づき双方向コンバータを制御する。
【0061】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
時限値を発電機の応答速度よりも遅い(大きい)数値と
する。
【0062】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが半導体スイッチを有し、該
半導体スイッチと連系トランス又は連系リアクトルの間
に重要負荷を接続した。
【0063】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが双方向コンバータ入力電圧
の電圧低下又は周波数低下を検出して半導体スイッチを
瞬時に解放するとともに双方向コンバータの制御モード
を電流制御モードから電圧制御モードに切り替え重要負
荷に無停電で電力供給する。
【0064】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が瞬低検出手段、入力電圧基
準値設定手段、入力周波数基準値設定手段、入力電圧制
御手段、電流制御と電圧制御を切り替える手段を有し、
双方向コンバータ入力電圧の電圧低下又は周波数低下を
瞬低検出手段により検出すると、半導体スイッチを瞬時
に解放するとともに双方向コンバータの制御モードを電
流制御モードから電圧制御モードに切り替え、電圧制御
モードにおいては双方向コンバータ入力電圧を入力電圧
基準値設定値および入力周波数基準値設定値になるため
に必要な双方向コンバータから出力すべき電流を演算
し、この演算値に基づき双方向コンバータを制御する。
【0065】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが半導体スイッチを有し、該
半導体スイッチと連系トランス又は連系リアクトルの間
に重要負荷を接続した。
【0066】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
瞬時受電電力制御システムが双方向コンバータ入力電圧
の電圧低下又は周波数低下を検出して半導体スイッチを
瞬時に解放するとともに双方向コンバータの制御モード
を電流制御モードから電圧制御モードに切り替え重要負
荷に無停電で電力供給する。
【0067】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路が瞬低検出手段、入力電圧基
準値設定手段、入力周波数基準値設定手段、入力電圧制
御手段、電流制御と電圧制御を切り替える手段を有し、
双方向コンバータ入力電圧の電圧低下又は周波数低下を
瞬低検出手段により検出すると、半導体スイッチを瞬時
に解放するとともに双方向コンバータの制御モードを電
流制御モードから電圧制御モードに切り替え、電圧制御
モードにおいては双方向コンバータ入力電圧を入力電圧
基準値設定値および入力周波数基準値設定値になるため
に必要な双方向コンバータから出力すべき電流を演算
し、この演算値に基づき双方向コンバータを制御する。
【0068】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
高サイクル寿命で、かつ、出力密度の高い電力貯蔵手段
を用いた。
【0069】上記瞬時受電電力制御システにおいて、電
力貯蔵手段としてコンデンサ、電気二重層コンデンサ、
フライホイールまたは超電導電力貯蔵を用いた。
【0070】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路の直流中間回路電圧を一定に
する制御時定数(例えば積分時定数)、双方向コンバー
タ制御回路の受電電力の脈動を制限する制御時定数(例
えば積分時定数)、発電機制御回路の発電機の受電電力
を目標値にする制御時定数(例えば積分時定数)の間に
双方向コンバータ制御回路の直流中間回路電圧を一定に
する制御時定数(例えば積分時定数)>発電機制御回路
の発電機の受電電力を目標値にする制御時定数(例えば
積分時定数)>双方向コンバータ制御回路の受電電力の
脈動を制限する制御時定数(例えば積分時定数)の関係
を持たせた。
【0071】上記瞬時受電電力制御システムにおいて、
双方向コンバータ制御回路の直流中間回路電圧を一定に
する制御時定数(例えば積分時定数)、双方向コンバー
タ制御回路の受電電力の脈動を制限する制御時定数(例
えば積分時定数)、双方向コンバータ制御回路の発電機
の受電電力を目標値にする制御時定数(例えば積分時定
数)の間に双方向コンバータ制御回路の直流中間回路電
圧を一定にする制御時定数(例えば、積分時定数)>双
方向コンバータ制御回路の発電機の受電電力を目標値に
する制御時定数(例えば、積分時定数)>双方向コンバ
ータ制御回路の受電電力の脈動を制限する制御時定数
(例えば、積分時定数)の関係を持たせた。
【0072】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]図1を用い
て、本発明の第一の実施の形態にかかる瞬時受電電力制
御システムの構成を説明する。この実施の形態にかかる
受電電力制御システムは、電力系統10と自家用発電機
21と負荷31を構内配線網41で相互に接続するとと
もに、さらに構内配線網41に瞬時受電電力制御システ
ム70を接続して構成される。
【0073】この実施の形態における発電機21の制御
の形態は、図30に示した従来技術における発電機21
の制御の形態と同様である。
【0074】瞬時受電電力制御システム70は、連系ト
ランスまたは連系リアクトル71と、双方向コンバータ
72と、電力貯蔵媒体73と、直流中間回路の電圧を検
出する直流中間回路電圧検出器(VSDC)74と、双
方向コンバータ制御回路80と、双方向コンバータの入
力ラインに設置される双方向コンバータ出力電流検出器
(CTC)16と、双方向コンバータ入力電圧検出器
(PTI)15とを有して構成される。
【0075】双方向コンバータ制御回路80は、系統電
圧検出器2(PTS2)13から出力される系統電圧検
出値(VS2)と、受電電流検出器2(CTS2)14
から出力される受電電流検出値(IS2)、直流中間回
路電圧検出器74からの直流中間回路電圧検出値(ED
C)、直流中間回路電圧目標値(EDC*)、双方向コ
ンバータ出力電流検出器(CTC)16からの双方向コ
ンバータ出力電流検出値(IC)と、双方向コンバータ
入力電圧検出器(PTI)15からの双方向コンバータ
入力電圧検出値(VI)が入力され双方向コンバータ7
2の動作を制御する。
【0076】図2に示すように、双方向コンバータ制御
回路80は、瞬時受電電力制御システム用受電電力演算
回路81と、受電電流補償電流演算回路82と、直流中
間回路電圧補償電流演算回路83と、双方向コンバータ
出力電流制御演算回路84と、双方向コンバータ出力電
圧指令演算回路85と、PWM制御回路861と、キャ
リア信号発生回路862と、ゲートドライブ回路863
と、瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力設定
器92と,瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電
力設定器93とを有して構成される。
【0077】瞬時受電電力制御システム70による双方
向コンバータ72の制御の方法を図2を用いて以下に説
明する。
【0078】瞬時受電電力制御システム用受電電力演算
回路81においては、系統電圧検出器2(PTS2)1
3から検出した系統電圧検出値(VS2)および受電電
流検出器2(CTS2)14から検出した受電電流検出
値(IS2)を用いて受電電力(以下、受電電力検出値
2(PS2)という)を演算する。
【0079】直流中間回路電圧補償電流演算回路83に
おいては、直流中間回路電圧を一定にするために直流中
間回路電圧目標値(EDC*)と直流中間回路電圧検出
器(VSDC)74から検出された直流中間回路電圧検
出値(EDC)から直流中間回路電圧を一定にするのに
必要な双方向コンバータから出力すべき有効電流(以
下、直流中間回路電圧補償有効電流という)を演算す
る。
【0080】受電電流補償電流演算回路82において
は、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力設定
器93により設定された瞬時受電電力制御システム用逆
潮流側受電電力目標値(PS2*(−))(ゼロ未
満)、受電電力検出値2(PS2)、直流中間回路電圧
補償有効電流から、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS
2*(−))未満の場合は、受電電力検出値2(PS
2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目
標値(PS2*(−))となるために必要な双方向コン
バータ72から出力すべき電流を演算する。以下演算さ
れた電流を双方向コンバータ出力電流目標値という。
【0081】瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力設定器92により設定された瞬時受電電力制御シス
テム用順潮流側受電電力目標値(PS2*(+))(ゼ
ロ超)、受電電力検出値2(PS2)、直流中間回路電
圧補償有効電流から、受電電力検出値2(PS2)が瞬
時受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(P
S2*(+))を超える場合は、受電電力検出値2(P
S2)が瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力
目標値(PS2*(+))となるために双方向コンバー
タ72から出力すべき電流を演算し、双方向コンバータ
出力電流目標値とする。
【0082】また、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS
2*(−))以上、瞬時受電電力制御システム用順潮流
側受電電力目標値(PS2*(+))以下の場合は,直
流中間回路電圧を一定に保つのに必要な電流を演算し、
双方向コンバータ出力電流目標値とする。
【0083】双方向コンバータ出力電流制御演算回路8
4においては双方向コンバータ出力電流目標値と双方向
コンバータ出力電流検出器(CTC)16から検出され
た双方向コンバータ出力電流検出値(IC)から両者の
偏差がゼロになるために必要な双方向コンバータ出力電
圧の変化分(以下、双方向コンバータ出力電圧変化分指
令という)を演算する。
【0084】双方向コンバータ出力電圧指令演算回路8
5においては双方向コンバータ出力電圧変化分指令と双
方向コンバータ入力電圧検出器(PTI)15から検出
された双方向コンバータ入力電圧検出値(VI)から双
方向コンバータの出力電圧指令が演算される。
【0085】PWM制御回路861は双方向コンバータ
の出力電圧指令とキャリア信号発生回路862からのキ
ャリア信号との比較を行い、双方向コンバータを構成す
るスイッチング素子ブリッジのスイッチング信号を出力
する。
【0086】ゲートドライブ回路863はこのスイッチ
ング信号に基づきスイッチング素子ブリッジに駆動パワ
ーを供給する。
【0087】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aと、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bと、発電機用受電電力制御演算回路53の制御時定数
(例えば、積分時定数)Cとの間には、A>C>Bの関
係を持たせている。その理由を以下に説明する。
【0088】瞬時受電電力制御システムとは、発電機2
1の出力電力の制御速度が負荷電力の変化の速度に追従
できないときに受電電力に脈動を生じるという問題に対
して、その脈動を吸収することにより解決しようとする
システムである。したがって、発電機21の出力電力の
制御速度より瞬時受電電力制御システムの制御速度を速
くしなければならない。よって、発電機用受電電力制御
演算回路53の制御時定数(例えば、積分時定数)Cを
受電電力補償電流演算回路82の制御時定数(例えば、
積分時定数)Bより大とする(C>B)必要がある。
【0089】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aを、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bより大とする(A>B)理由は、以下のとおりであ
る。
【0090】受電電力検出値2(PS2)が瞬時受電電
力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))を下回ったときに受電電流補償電流演算回路8
2は、受電電力検出値2(PS2)を瞬時受電電力制御
システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))
にすべく双方向コンバータ72へ有効電流を吸収するよ
うに動作する。
【0091】このとき、直流中間回路電圧検出値(ED
C)は上昇し、直流中間回路電圧補償電流演算回路83
は直流中間回路電圧検出値(EDC)を目標値にすべ
く、双方向コンバータ72から有効電流を出力するよう
に動作する。
【0092】受電電流補償電流演算回路82の動作と直
流中間回路電圧補償電流演算回路83の動作は相反する
ことになる。この問題を克服するために直流中間回路電
圧補償電流演算回路83の制御時定数Aを受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数Bに対して大きくしてい
る。このようにすると、受電電流補償電流演算回路82
の動作を直流中間回路電圧補償電流演算回路83の動作
に対して優先的に行うようになり受電電流補償電流演算
回路82の動作と直流中間回路電圧補償電流演算回路8
3の動作が相反する問題点を克服することができる。
【0093】なお、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS
2*(+))を超えたときにも受電電流補償電流演算回
路82の動作と直流中間回路電圧補償電流演算回路83
の動作は相反する問題点があるが、同様にして解決可能
である。
【0094】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aを発電機用受電電
力制御演算回路53の制御時定数(例えば、積分時定
数)Cより大とする(A>C)理由は、図3の説明時に
後述する。
【0095】以上の制御動作により受電電力検出値2
(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))未満の場合は双方向コン
バータを優先的に充電モードにし、受電電力検出値2
(PS2)を瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))に速やかに制限すること
が出来る。
【0096】また、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS
2*(+))を超える場合は、双方向コンバータ72を
優先的に放電モードにし、受電電力検出値2(PS2)
を瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値
(PS2*(+))に速やかに制限することが出来る。
また、受電電力を制限する制御を行っていないときには
直流中間回路電圧を一定に保つことが出来る。
【0097】以上の説明は、瞬時受電電力制御システム
の構造・制御に係わる説明であり、以下に瞬時受電電力
制御システム70と発電機21がどのようにして受電電
力を制御するのかを、各機器の電力チャートを示す図3
を用いて説明する。図3(A)は負荷電力(PL)を、
図3(B)は受電電力(PS)を、図3(C)は発電機
用受電電力偏差信号(ES1)を、図3(D)は発電機
出力電力(PG)を、図3(E)は直流中間回路電圧
(EDC)を、図3(F)は瞬時受電電力制御システム
出力電力(PE)をそれぞれ示している。
【0098】時刻T1で負荷が急減したとする。受電電
力検出値2(PS2)が、瞬時受電電力制御システム用
逆潮流側受電電力目標値(PS2*(―))未満ゆえに
受電電流補償電流演算回路82の働きで、受電電力検出
値2(PS2)を瞬時受電電力制御システム用逆潮流受
電電力目標値(PS2*(−))にすべく双方向コンバ
ータ72へ有効電流を吸収するように動作する。このと
き瞬時受電電力制御システム出力電力(PE)は、マイ
ナスの出力となる。
【0099】受電電力は、瞬時受電電力制御システムの
働きで時刻T1から時刻T2の間は瞬時受電電力制御シ
ステム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))に
保たれている。
【0100】発電機用受電電力偏差信号(ES1)は時
刻T1から時刻T2の間は瞬時受電電力制御システム用
逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))に保たれて
いる。なお、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))はゼロ未満に設定されて
いる。
【0101】この理由は、仮に瞬時受電電力制御システ
ム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))がゼ
ロ、すなわち、発電機用受電電力目標値(PS1*)と
同じだとすると、発電機用受電電力偏差信号(ES1)
はゼロを維持し続け、発電機用受電電力制御回路(AP
R(PS1))532は機能しない。したがって、発電
機の出力が低下しないため、双方向コンバータ72は電
力を吸収し続け、やがて直流中間回路過電圧によりトリ
ップし、その結果受電点に電力脈動を発生させてしまう
からである。
【0102】瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))をゼロ未満に設定するこ
とによって、発電機用受電電力偏差信号(ES1)は瞬
時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(P
S2*(−))となり、発電機用受電電力制御回路(A
RP(PS1))532が有効に機能することにより、
双方向コンバータによる受電電力の制御と発電機による
受電電力の制御に協調をもたせ、受電電力の脈動を制限
することができ、上記の問題を克服している。
【0103】なお、瞬時受電電力制御システム用順潮流
側受電電力目標値(PS2*(+))はゼロ超に設定さ
れているが、その理由も同様である。
【0104】上記の発電機用受電電力偏差信号(ES
1)により、発電機用受電電力制御回路(APR(PS
1))532の働きにより、受電電力を発電機用受電電
力目標値(PS1*)(ゼロ)にすべく発電機の出力電
力は徐々に低下する。
【0105】この低下に伴い、瞬時受電電力制御システ
ム出力電力(PE)は、受電電流補償電流演算回路82
の働きで増加し、時刻T2で負荷電力(PL)−発電機
出力電力(PG)が、瞬時受電電力制御システム用逆潮
流側受電電力目標値(PS2*(−))になったとき
に、瞬時受電電力制御システム出力電力(PE)はゼロ
になる。
【0106】直流中間回路電圧は、時刻T1〜時刻T2
の間は、直流中間回路電圧補償電流演算回路83の制御
時定数を受電電流補償電流演算回路82のそれに対して
大きくしているために、受電電流補償電流演算回路82
が直流中間回路電圧補償電流演算回路83より優勢に機
能するため、双方向コンバータ72が充電モードにな
り、上昇し続ける。その後、後述するように直流中間回
路電圧補償電流演算回路83の機能により時刻T4には
直流中間回路電圧が目標値に整定される。
【0107】時刻T2から時刻T5の間は、受電電力検
出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流
側受電電力目標値(PS2*(−))以上瞬時受電電力
制御システム用順潮流側受動電力目標値(PS2*
(+))以下ゆえに、受電電流補償電流演算回路82の
働きで、直流中間回路電圧を一定に保つように双方向コ
ンバータが機能する。したがって、時刻T1〜時刻T2
の間上昇した直流中間回路電圧を直流中間回路電圧目標
値(EDC*)にするべく、瞬時受電電力制御システム
出力電力(PE)はプラス(電力を出力する)となる。
なお、瞬時受電電力制御システム出力電力は、直流中間
回路電圧補償電流演算回路83の制御時定数が大きい
(例えば、積分時定数が大きい)ので、徐々に増加し、
極大値を迎え、その後徐々に低下し、時刻T4には、直
流中間回路電圧が目標値に整定されるので、ゼロにな
る。
【0108】時刻T2以降の発電機の出力電力は、発電
機用受電電力制御演算回路53の働きにより、受電電力
(PS)を発電機用受電電力目標値(PS1*)にすべ
く、徐々に低下し、受電電力は徐々に上昇し、時刻T3
には受電電力は発電機用受電電力目標値(PS1*)に
整定される。発電機用受電電力偏差信号(ES1)も同
様に時刻 T3にはゼロになる。なお、この時に双方向
コンバータ72は放電モードとなっており受電電力(P
S)は低下する方向に働き、受電電力(PS)を発電機
用受電電力目標値(PS1*)へと上昇できなくなる恐
れがある。直流中間回路電圧補償電流演算回路83の制
御時定数Aを発電機用受電電力制御演算回路53の制御
時定数Cに対して大きくしているので、発電機用受電電
力制御演算回路53が直流中間回路電圧補償電流演算回
路83より優勢に機能するために、発電機による受電電
力制御のほうが優勢になり、受電電力(PS)を発電機
用受電電力目標値(PS1*)へと確実に上昇させるこ
とができる。
【0109】以上が、直流中間回路電圧補償電流演算回
路83の制御時定数Aを発電機用受電電力制御演算回路
53の制御時定数Cに対して大きくしている理由であ
る。
【0110】時刻T3以降においては、直流中間回路電
圧補償電流演算回路83の機能により双方向コンバータ
72は放電モードになっており、放電電力は前述のよう
に徐々に低下してくるので、発電機用受電電力制御演算
回路53の働きにより、発電機の発電電力は徐々に増加
してくる。
【0111】時刻T4には、瞬時受電電力制御システム
の出力電力(PE)がゼロなので発電機出力電力(P
G)は、負荷電力(PL)となり定常状態に移行する。
【0112】時刻T5において負荷電力が元に戻ったと
きには、今までの制御動作と全く逆の動作が行われ、チ
ャートとしては丁度上下を反転させた形になる。
【0113】以上により発電機と瞬時受電電力制御シス
テムは協調をとりながら有効に受電電力の脈動を制限す
ることが出来る。なお、発電機の制御系は従来技術と同
じなので、発電機には特別の改良は必要がないこともメ
リットであり、発電機と瞬時受電電力制御システムは自
立的・独立的なシステムであるといえる。
【0114】[第2の実施の形態]図4〜図6を用い
て、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0115】この実施の形態は、図1に示したものと同
様な構成を有しており、図5に示すように、双方向コン
バータ制御回路80において、受電電流補償電流演算回
路82に漸減機能を付加し、時限設定手段と不感帯設定
手段を設けた点に特徴を有している。
【0116】この実施の形態においては、発電機制御回
路50の動作は,第一の実施の形態と同様である。
【0117】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムの双方向コンバータ制御回路80は、図5に示
すように、時限設定器94と、瞬時受電電力制御システ
ム用順潮流側受電電力不感帯設定器95と、瞬時受電電
力制御システム用逆潮流側受電電力不感帯設定器96を
新たに設けるとともに、受電電流補償電流演算回路82
の入力として、時限設定器94からの時限値Tと、瞬時
受電電力制御システム用順潮流側受電電力不感帯設定器
95からの瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電
力不感帯値(PS2IS(+))と、瞬時受電電力制御
システム用逆潮流側受電電力不感帯設定器96からの瞬
時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力不感帯値
(PS2IS(−))が追加される点、および受電電流
補償電流演算回路82に漸減機能が付加されている点が
第一の実施の形態の瞬時受電電力制御システムと相違し
ている。
【0118】このような構成を有する瞬時受電電力制御
システムの制御方法について、図5を用いて説明する。
【0119】図5に示した回路構成において、第1の実
施の形態における図2に示した双方向コンバータ制御回
路の構成要素と同一の符号を付した構成要素は、受電電
流補償電流演算回路82を除き、同様の機能および構成
を有しているので共通する部分の詳細な説明は省略す
る。
【0120】受電電流補償電流演算回路82は漸減機能
が付加されており、この受電電流補償電流演算回路82
においては、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力設定器93により設定された瞬時受電電力制御シス
テム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))、受
電電力検出値2(PS2)、瞬時受電電力制御システム
用逆潮流側受電電力不感帯設定器96により設定される
瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力不感帯値
(PS2IS(−))、時限設定器94により設定され
る時限値(T)、および、直流中間回路電圧補償有効電
流から、受電電力検出値2(PS2)が瞬時受電電力制
御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))未満の場合は、受電電力検出値2(PS2)が
瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値
(PS2*(−))となるために必要な双方向コンバー
タ72から出力すべき電流を演算し、双方向コンバータ
出力電流目標値とする。
【0121】なお、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS
2*(−))となるための電流は時限値T後にゼロにな
るような機能を有している。
【0122】上述のように、受電電流補償電流演算回路
82に漸減機能を付加する理由は以下のとおりである。
仮に、漸減機能がない場合は、双方向コンバータ72が
電力貯蔵媒体に電力を充電して逆潮流を制限すべき充電
モードに移行すると、受電電力は、瞬時受電電力制御シ
ステム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(―))に
維持されつづけることになる。通常、瞬時受電電力制御
システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(―))
は、極力逆潮流を制限するためにゼロ程度に設定されて
いる。すると、発電機用受電電力偏差信号(ES1)も
ゼロ程度を維持し続け、発電機用受電電力制御回路(A
RP(PS1))532は機能しない。したがって、発
電機の出力が低下しないため、双方向コンバータ72は
電力を吸収しつづけ、やがて直流中間回路過電圧により
トリップし、その結果受電点に電力脈動を発生させてし
まう恐れがある。双方向コンバータの充電電力を漸減さ
せることにより、発電機用受電電力制御回(ARP(P
S1))532を有効に機能させることができ、双方向
コンバータによる受電電力の制御と発電機による受電電
力の制御に協調をもたせ、受電電力の脈動を制限するこ
とができ、上記の問題を克服している。
【0123】瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力設定器92により設定された瞬時受電電力制御シス
テム用順潮流側受電電力目標値(PS2*(+))、受
電電力検出値2(PS2)、瞬時受電電力制御システム
用順潮流側受電電力不感帯設定器95により設定される
瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力不感帯値
(PS2IS(+))、時限設定器94により設定され
る時限値Tおよび直流中間回路電圧補償有効電流から、
受電電力検出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システ
ム用順潮流側受電電力目標値(PS2*(+))を超え
る場合は、受電電力検出値2(PS2)が瞬時受電電力
制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS2*
(+))となるために必要な双方向コンバータ72から
出力すべき電流を演算し、双方向コンバータ出力電流目
標値とする。
【0124】なお、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS
2*(+))となるための電流は、時限値T後にゼロに
なるような機能を有している。これらの理由は、前述と
同様である。
【0125】時限値(T)は、発電機の受電電力制御が
追従できるに足る値以上とする。この理由は以下のとお
りである。すなわち、時限値(T)が発電機の受電電力
制御が追従できないほど短い場合には、双方向コンバー
タ72が電力貯蔵媒体73に電力を充電して逆潮流を制
限すべき充電モードに移行すると、受電電力(PS)
は、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標
値(PS2*(―))から発電機の受電電力制御が追従
できない分大きく低下し、受電電力の脈動を制限するこ
とができなくなる恐れがある。時限値(T)を発電機の
受電電力制御が追従できるに足る値以上とすることによ
り、双方向コンバータによる受電電力の制御と発電機に
よる受電電力の制御に協調をもたせ、受電電力の脈動を
制限することができ、上記の問題を克服している。
【0126】また、双方向コンバータ72が電力貯蔵媒
体73に電力を充電して逆潮流を制限すべき充電モード
に移行すると、充電電力は漸減機能により低下する。発
電機21は、発電機制御回路50を用いた受電電力のフ
ィードバック制御を採用しているので、双方向コンバー
タ72の充電電力の漸減を反映して出力は徐々に低下す
るが、その低下スピードは原理上双方向コンバータ72
の充電電力の漸減スピードよりは遅い。
【0127】したがって、時限値(T)後に、双方向コ
ンバータ72の充電電力がゼロになったときには、低下
スピードの差分だけ受電電力検出値2(PS2)は瞬時
受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS
2*(−))から低下することになり、再度、双方向コ
ンバータ72が逆潮流を制限するために充電モードに移
行してしまうという不要動作を避けるために、逆潮流を
制限後、充電電力がゼロになったときには、受電電力検
出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流
側受電電力不感帯値(PS2IS(−))未満の場合に
限り、受電電力検出値2(PS2)が瞬時受電電力制御
システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))
となるために必要な双方向コンバータ72から出力すべ
き電流を演算する不感帯機能も有している。
【0128】なお、双方向コンバータ72が電力貯蔵媒
体73から電力を放電し順潮流を制限すべき放電モード
に移行した時にも同様な問題があり、これを避けるため
に、順潮流を制限後、双方向コンバータ72の放電電力
がゼロになったときには、受電電力検出値2(PS2)
が瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力不感帯
値(PS2IS(+))を超える場合に限り、受電電力
検出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システム用順潮
流側受電電力目標値(PS2*(+))となるために必
要な双方向コンバータ72から出力すべき電流を演算す
る不感帯機能も同様に有している。
【0129】双方向コンバータ72が逆潮流を制限する
ために双方向コンバータが充電モードである場合以外、
および順潮流を制限するために双方向コンバータが放電
モードである場合以外には、直流中間回路電圧を一定に
保つのに必要な電流を演算し双方向コンバータ出力電流
目標値とする。
【0130】そして、直流中間回路電圧補償電流演算回
路83の制御時定数(例えば、積分時定数)Aと、受電
電流補償電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分
時定数)Bと、発電機用受電電力制御演算回路53の制
御時定数(例えば、積分時定数)Cとの間には、A>C
>Bの関係を持たせている。この理由は第1の実施の形
態と同様である。
【0131】瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力目標値(PS2*(+))は、ゼロ以上とする。ま
た、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標
値(PS2*(−))はゼロ以下とする。
【0132】以上の制御動作により受電電力検出値2
(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))未満の場合は双方向コン
バータを優先的に充電モードにし、受電電力検出値2
(PS2)を瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))に速やかに制限すること
が出来る。
【0133】また、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS
2*(+))を超える場合は、双方向コンバータ72を
優先的に放電モードにし、受電電力検出値2(PS2)
を瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値
(PS2*(+))に速やかに制限することが出来る。
また、受電電力を制限する制御を行っていないときには
直流中間回路電圧を一定に保つことが出来る。
【0134】以上の説明は瞬時受電電力制御システムの
構造・制御に係わる説明であり、以下に、瞬時受電電力
制御システムと発電機21がどのようにして受電電力を
制御するのかを、各機器の電力チャートを示す図6を用
いて説明する。図6(A)は負荷電力(PL)を、図6
(B)は受電電力(PS)を、図6(C)は発電機用受
電電力偏差信号(ES1)を、図6(D)は発電機出力
電力(PG)を、図6(E)は直流中間回路電圧(ED
C)を、図6(F)は瞬時受電電力制御システム出力電
力(PE)をそれぞれ示している。
【0135】時刻T1で負荷が急減したとする。受電電
力検出値2(PS2)が、瞬時受電電力制御システム用
逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))未満ゆえに
受電電流補償電流演算回路82の働きで、受電電力検出
値2(PS2)を瞬時受電電力制御システム用逆潮流受
電電力目標値(PS2*(−))にすべく双方向コンバ
ータ72へ有効電流を吸収するように動作する。このと
き瞬時受電電力制御システム出力電力(PE)は、マイ
ナスの出力となる。なお、この瞬時受電電力制御システ
ム出力電力は、受電電流補償電流演算回路82の働きで
時限値(T)(時刻T2)ではゼロになる。
【0136】発電機用受電電力偏差信号(ES1)は、
時刻T1では瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))に保たれている。発電機
21は本偏差信号をゼロにすべく発電機の出力を徐々に
低下するが、その低下スピードは、発電機が受電電力の
フィードバック制御を採用しているので、原理上、瞬時
受電電力制御システムの充電電力の低下スピードよりは
遅い。したがって、受電電力(PS)はその低下スピー
ドの差分だけ時刻T2には低下することになり、発電機
用受電電力偏差信号(ES1)は受電電力の動きを反映
し時刻T2にはその低下スピードの差分だけ低下するこ
とになる。
【0137】時刻T2から時刻T3の間は、受電電力検
出値2(PS2)は瞬時受電電力制御システム用逆潮流
側受電電力不感帯値(PSIS(−))より大きいので
再度、双方向コンバータ72が充電モードとなる心配が
ない。
【0138】直流中間回路電圧は時刻T1〜時刻T2の
間は、直流中間回路電圧補償電流演算回路83の制御時
定数を受電電流補償電流演算回路82のそれに対して大
きくしているゆえに、受電電流補償電流演算回路82が
直流中間回路電圧補償電流演算回路83の機能より優勢
に作用しているために双方向コンバータ72が充電モー
ドになっており、上昇し続ける。その後、後述するよう
に直流中間回路電圧補償電流演算回路83の機能により
時刻T5には直流中間回路電圧が目標値に整定される。
【0139】時刻T2から時刻T6の間は、逆潮流を制
限すべき双方向コンバータが充電モードである場合以外
ゆえに、受電電流補償電流演算回路82の働きで直流中
間回路電圧を一定に保つように双方向コンバータが機能
する。したがって、時刻T1から時刻T2の間に上昇し
た直流中間回路電圧(EDC)を直流中間回路電圧目標
値(EDC*)にすべく、瞬時受電電力制御システム出
力電力は、プラス(電力を出力する)となる。なお、瞬
時受電電力制御システム出力電力は,直流中間回路電圧
補償電流演算回路83の制御時定数が大きい(例えば、
積分時定数が大きい)ので、徐々に増加し、極大点を迎
え、その後、徐々に低下し、時刻T5には直流中間回路
電圧が目標値に整定されるので、ゼロになる。
【0140】時刻T2以降の発電機出力電力(PG)
は、発電機用受電電力制御演算回路53の働きにより、
受電電力(PS)を発電機用受電電力目標値(PS1
*)(ゼロ)にすべく、徐々に低下し、受電電力(P
S)は徐々に上昇し、時刻T4には受電電力は発電機用
受電電力目標値(PS1*)(ゼロ)に整定される。
【0141】発電機用受電電力偏差信号(ES1)も同
様に時刻T4にはゼロになる。なお、この時に双方向コ
ンバータ72は放電モードとなっており受電電力(P
S)は低下する方向に働き、受電電力(PS)を発電機
用受電電力目標値(PS1*)へと上昇できなくなる恐
れがある。直流中間回路電圧補償電流演算回路83の制
御時定数Aを発電機用受電電力制御演算回路53の制御
時定数Cに対して大きくしているので、発電機用受電電
力制御演算回路53が直流中間回路電圧補償電流演算回
路83より優勢に機能するために、発電機による受電電
力制御のほうが優勢になり、受電電力(PS)を発電機
用受電電力目標値(PS1*)へと確実に上昇させるこ
とができる。
【0142】以上が、直流中間回路電圧補償電流演算回
路83の制御時定数Aを発電機用受電電力制御演算回路
53の制御時定数Cに対して大きくしている理由であ
る。
【0143】時刻T4以降においては、直流中間回路電
圧補償電流演算回路83の機能により双方向コンバータ
72は放電モードになっており、放電電力は前述のよう
に徐々に低下してくるので、発電機21の発電機用受電
電力制御演算回路53の働きにより、発電機21の発電
電力は徐々に増加してくる。時刻T5には瞬時受電電力
制御システムの出力電力(PE)がゼロなので発電機出
力電力は、負荷電力となり定常状態に移行する。
【0144】時刻T6において負荷電力が元に戻ったと
きには、今までの動作と全く逆の動作が行われチャート
としては丁度上下を反転させた形になる。
【0145】以上により、発電機21と瞬時受電電力制
御システム70は協調をとりながら有効に受電電力の脈
動を防止することが出来る。
【0146】なお、発電機の制御系は従来技術と同じな
ので、発電機21には特別の改良は必要がないこともメ
リットであり、発電機21と瞬時受電電力制御システム
70は自立的・独立的なシステムであるといえる。
【0147】[第3の実施の形態]次いで、本発明の第
3の実施の形態について図7〜図9を用いて説明する。
この実施の形態は、受電電力を計測して発電機および瞬
時受電電力制御システムのシステム全体をトータルコン
トロールするようにしている。
【0148】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムは、第1の実施の形態における発電機制御回路
50を瞬時受電電力制御システム70に統合した点に特
徴を有している。
【0149】電力系統10と、負荷31、発電機21、
瞬時受電電力制御システム70は、第1の実施の形態と
同様に配置される。電力系統10から構内配線網11へ
の電力供給ラインに系統電圧検出器(PTS)13´
と、受電電流検出器(CTS)14´を設置する。
【0150】瞬時受電電力制御システム70の回路構成
を図7を用いて説明する。
【0151】瞬時受電電力制御システム70は、連系ト
ランスまたは連系リアクトル71と、双方向コンバータ
72と、電力貯蔵媒体73と、直流中間回路電圧検出器
(VSDC)74と、双方向コンバータ制御回路80
と、双方向コンバータ入力電圧検出器(PTI)15
と、双方向コンバータ出力電流検出器(CTC)16と
を有して構成される。
【0152】双方向コンバータ制御回路80は、系統電
圧検出器(PTS)13´から出力される系統電圧検出
値(VS)と、受電電流検出器(CTS)14´から出
力される受電電流検出値(IS)、直流中間回路電圧検
出器74からの直流中間回路電圧検出値(EDC)、直
流中間回路電圧目標値(EDC*)、双方向コンバータ
出力電流検出器(CTC)16からの双方向コンバータ
出力電流検出値(IC)と、双方向コンバータ入力電圧
検出器(PTI)15からの双方向コンバータ入力電圧
検出値(VI)が入力され、双方向コンバータ72の動
作を制御する。また、系統電圧検出器(PTS)13´
から出力される系統電圧検出値(VS)と、受電電流検
出器(CTS)14´から出力される受電電流検出値
(IS)から燃料弁25の開度を制御する。
【0153】双方向コンバータ制御回路80の構成を、
図8を用いて説明する。
【0154】双方向コンバータ制御回路80は、受電電
力演算回路81´と、発電機/双方向コンバータ非干渉
制御演算回路82´と直流中間回路電圧補償電流演算回
路83と、双方向コンバータ出力電流制御演算回路84
と、双方向コンバータ出力電圧指令演算回路85と、P
WM制御回路861と、キャリア信号発生回路862
と、ゲートドライブ回路863と、発電機用受電電力設
定器91と、瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力設定器92と、瞬時受電電力制御システム用逆潮流
側受電電力設定器93とを有して構成される。
【0155】図8に示した回路構成において、図2に示
した第一の実施の形態における構成要素と同一の符号を
付した構成要素は図2に示した構成要素と同様な機能お
よび構成を有しているので、共通な部分の詳細な説明は
省略する。
【0156】以下、発電機21および瞬時受電電力制御
システム70の制御方法を説明する。
【0157】受電電力演算回路81´は、系統電圧検出
器(PTS)13´からの系統電圧検出値(VS)、お
よび受電電流検出器(CTS)14´からの受電電流検
出値(IS)から、受電電力検出値(PS0)を演算す
る。
【0158】発電機/双方向コンバータ非干渉制御演算
回路82´は、発電機用受電電力設定器91により設定
された発電機用用受電電力目標値(PS1*)(ゼ
ロ)、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力設
定器93により設定された瞬時受電電力制御システム用
逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))(本目標値
はゼロ以下とする。)、受電電力検出値(PS0)、直
流中間回路電圧補償有効電流から、受電電力検出値(P
S0)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力
目標値(PS2*(−))未満の場合は、受電電力検出
値(PS0)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受
電電力目標値(PS2*(−))となるために必要な双
方向コンバータ72から出力すべき電流を演算し、双方
向コンバータ出力電流目標値とする。
【0159】また、受電電力検出値(PS0)+双方向
コンバータ出力電流目標値に相当する双方向コンバータ
出力電力を発電機用擬似受電電力(PQS)として、発
電機用擬似受電電力(PQS)が発電機用受電電力目標
値(PS1*)になるような燃料弁の開度を演算し、燃
料弁開度指令値として燃料弁に出力する。
【0160】この理由は以下のとおりである。
【0161】発電機21の制御ポイントは受電電力であ
る。双方向コンバータ72の制御ポイントも受電電力で
ある。したがって、双方向コンバータ72が逆潮流を防
止するために充電モードになると受電電力が上昇しこの
ことにより発電機の出力電力を低下させる制御が遅くな
り、極端な場合、例えば相互の受電電力目標値が同一の
場合、発電機の出力電力は低下するどころか現状を維持
し続け、双方向コンバータ72は充電し続け直流中間回
路電圧が上昇しやがて過電圧でトリップしてしまい、電
力脈動を発生させてしまうという問題点がある。
【0162】この問題点を解決するためには、双方向コ
ンバータ72の出力電力による発電機の制御系への干渉
を非干渉化するために受電電力検出値(PS0)が瞬時
受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS
2*(−))未満の場合のみ、受電電力検出値(PS
0)+双方向コンバータ出力電流目標値に相当する双方
向コンバータ出力電力を発電機の制御対象としている。
【0163】発電機用受電電力設定器91により設定さ
れた発電機用受電電力目標値(PS1*)(ゼロ)、瞬
時受電電力制御システム用順潮流側受電電力設定器92
により設定された瞬時受電電力制御システム用順潮流側
受電電力目標値(PS2*(+))(本目標値はゼロ以
上とする。)、受電電力検出値(PS0)、直流中間回
路電圧補償有効電流から、受電電力検出値(PS0)が
瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値
(PS2*(+))超の場合は、受電電力検出値(PS
0)が瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力目
標値(PS2*(+))となるために必要な双方向コン
バータ72から出力すべき電流を演算し、双方向コンバ
ータ出力電流目標値とする。
【0164】また、受電電力検出値(PS0)+双方向
コンバータ出力電流目標値に相当する双方向コンバータ
出力電力を発電機用擬似受電電力(PQS)として発電
機用擬似受電電力(PQS)が発電機用受電電力目標値
(PS1*)になるような燃料弁の開度を演算し燃料弁
開度指令値とする。この理由は前述と同様である。
【0165】受電電力検出値(PS0)が瞬時受電電力
制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))以上、瞬時受電電力制御システム用順潮流側受
電電力(PS2*(+))以下の場合は、直流中間回路
電圧(EDC)を一定に保つのに必要な電流を演算し、
双方向コンバータ出力電流目標値とする。
【0166】また、受電電力検出値(PS0)を発電機
用擬似受電電力(PQS)として発電機用擬似受電電力
(PQS)が発電機用受電電力目標値(PS1*)とな
るような燃料弁の開度を演算し、燃料弁開度指令値とす
る。
【0167】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば積分時定数)A、発電機/双方向コ
ンバータ非干渉制御演算回路82´の燃料弁開度指令値
を演算する制御時定数(例えば積分時定数)D、発電機
/双方向コンバータ非干渉制御演算回路82´の双方向
コンバータ出力電流目標値を演算する制御時定数(例え
ば、積分時定数)Eの間に、A>D>Eの関係をもたせ
ている。理由は第1の実施の形態と同様である。
【0168】双方向コンバータ出力電流制御演算回路8
4以降は第1の実施の形態と同じなので、説明を省略す
る。
【0169】以上の制御動作により受電電力検出値(P
S0)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力
目標値(PS2*(−))未満の場合は双方向コンバー
タを優先的に充電モードにし、受電電力検出値(PS
0)を瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目
標値(PS2*(−))に速やかに制限することが出来
る。
【0170】また、受電電力検出値(PS0)が瞬時受
電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS2
*(+))を超える場合は、双方向コンバータ72を優
先的に放電モードにし、受電電力検出値(PS0)を瞬
時受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(P
S2*(+))に速やかに制限することが出来る。ま
た、受電電力を制限する制御を行っていないときには直
流中間回路電圧を一定に保つことが出来る。
【0171】以上の説明は発電機、瞬時受電電力制御シ
ステムの構造・制御に係わる説明であり、以下に瞬時受
電電力制御システムと発電機がどのようにして受電電力
を制御するのかを、各機器の電力チャートを示す図9を
用いて説明する。図9(A)は負荷電力(PL)を、図
9(B)は受電電力(PS)を、図9(C)は発電機用
擬似受電電力(PQS)を、図9(D)は発電機出力電
力を、図9(E)は直流中間回路電圧(EDC)を、図
9(F)は瞬時受電電力制御システム出力電力(PE)
を、それぞれ示している。
【0172】時刻T1で負荷が急減したとする。受電電
力検出値(PS0)が瞬時受電電力制御システム用逆潮
流側受電電力目標値(PS2*(−))未満ゆえに、発
電機/双方向コンバータ非干渉制御演算回路82´の働
きで、受電電力検出値(PS0)を瞬時受電電力制御シ
ステム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))に
すべく双方向コンバータへ有効電流を吸収するように動
作する。このとき瞬時受電電力制御システム出力電力
(PE)は、マイナスの出力である。
【0173】コンバータの応答性は極めて速いので、双
方向コンバータ出力電流目標値に相当する双方向コンバ
ータ出力電力は、双方向コンバータ出力電力すなわち瞬
時受電電力制御システム出力電力とみなすことができ
る。したがって、発電機用擬似受電電力(PQS)は、
受電電力(PS)と瞬時受電電力制御システム出力電力
を加算することによってマイナスに大きく振れることに
なる。なお、この加算値は、負荷電力(PL)−発電機
出力電力(PG)と同じ値であり、この数値をもとに発
電機出力電力(PG)が制御されることになるが、この
数値には、瞬時受電電力制御システム出力電力(PE)
の情報は含まれていない。すなわち、瞬時受電電力制御
システム出力電力(PE)による発電機出力制御への干
渉が、非干渉化されていることを示している。
【0174】時刻T1以降は、発電機用擬似受電電力
(PQS)の動きを受け、発電機/双方向コンバータ非
干渉制御演算回路82´の働きで発電機出力は、発電機
固有の各種の遅れ要素により徐々に低下してくる。
【0175】この発電機出力電力の低下により、瞬時受
電電力制御システム出力電力(PE)は徐々に上昇し、
発電機出力電力が負荷電力(PG)−瞬時受電電力制御
システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))
になったとき瞬時受電電力制御システム出力電力(P
E)はゼロになる。この時刻をT2とすると時刻T1か
らT2までは受電電力は瞬時受電電力制御システム用逆
潮流側受電電力目標値(PS2*(−))に保たれてい
る。
【0176】直流中間回路電圧は、時刻T1〜時刻T2
の間は直流中間回路電圧補償電流演算回路83の制御時
定数を発電機/双方向コンバータ非干渉制御演算回路8
2´の双方向コンバータ出力電流目標値を演算する制御
時定数に対して大きくしているゆえに、発電機/双方向
コンバータ非干渉制御演算回路82´の双方向コンバー
タの出力電流目標値を演算する機能が直流中間回路電圧
補償電流演算回路83の機能より優勢に機能するため、
双方向コンバータ72が充電モードになり、上昇し続け
る。その後、後述するように直流中間回路電圧補償電流
演算回路83の機能により時刻T4には直流中間回路電
圧が目標値に整定される。
【0177】時刻T2から時刻T5の間は、受電電力検
出値(PS0)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側
受電電力目標値(PS2*(−))以上瞬時受電電力制
御システム用順潮流側受電電力目標値(PS2*
(+))以下ゆえに、発電機/双方向コンバータ非干渉
制御演算回路82´の働きで、直流中間回路電圧を一定
に保つように双方向コンバータが機能する。したがっ
て、時刻T1から時刻T2の間に上昇した直流中間回路
電圧(EDC)を直流中間回路電圧目標値(EDC*)
にすべく、瞬時受電電力制御システム出力電力(PE)
はプラス(電力を出力する)となる。なお、瞬時受電電
力制御システム出力電力は、直流中間回路電圧補償電流
演算回路83の制御時定数が大きい(例えば積分時定数
が大きい)ので、徐々に増加し、極大点を迎え、その後
徐々に低下し、時刻T4には直流中間回路電圧が目標値
に整定されるのでゼロになる。
【0178】時刻T2から時刻T3の発電機出力電力
(PG)は以下のとおりである。
【0179】受電電力検出値(PS0)が、瞬時受電電
力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))以上、瞬時受電電力制御システム用順潮流側受
電電力目標値(PS2(+))以下ゆえに、発電機用擬
似受電電力は受電電力検出値(PS0)と同じ値とな
り、発電機/双方向コンバータ非干渉制御演算回路82
´の働きで、擬似受電電力(PQS)すなわち受電電力
検出値(PS0)を発電機用受電電力目標値(PS1
*)(ゼロ)にすべく徐々に低下し、受電電力(PS)
は、徐々に上昇し時刻T3には受電電力(PS)は発電
機用受電電力目標値(PS1*)(ゼロ)に整定され
る。
【0180】なお、この時に双方向コンバータ72は放
電モードとなっており、受電電力(PS)は低下する方
向に働き、受電電力(PS)を発電機用受電電力目標値
(PS1*)へと上昇できなくなる恐れがある。直流中
間回路電圧補償電流演算回路83の制御時定数Aを発電
機/双方向コンバータ非干渉制御回路82´の燃料弁開
度指令値を演算する制御時定数Dより大きくしているの
で、発電機/双方向コンバータ非干渉制御回路82´の
燃料弁開度指令を演算する機能が直流中間回路電圧補償
電流演算回路83の機能より優勢に機能するために、発
電機による受電電力制御のほうが優勢になり、受電電力
(PS)を発電機用受電電力目標値(PS1*)へと確
実に上昇させることができる。以上が、直流中間回路電
圧補償電流演算回路83の制御時定数(例えば積分時定
数)Aを発電機/双方向コンバータ非干渉制御演算回路
82´の燃料弁開度指令値を演算する制御時定数(例え
ば積分時定数)Dより大きくしている理由である。
【0181】時刻T3以降においては、直流中間回路電
圧補償電流演算回路83の機能により双方向コンバータ
72は放電モードになっており、放電電力は前述のよう
に徐々に低下してくるので、発電機/双方向コンバータ
非干渉制御演算回路82´の働きにより、発電機出力電
力(PG)は徐々に増加してくる。
【0182】時刻T4には、瞬時受電電力制御システム
出力電力(PE)がゼロなので発電機出力電力は、負荷
電力となり定常状態に移行する。
【0183】時刻T5において負荷電力が元に戻ったと
きには、今までの制御動作とは全く逆の動作が行われ、
チャートとしては丁度上下を反転させた形になる。
【0184】以上により発電機と瞬時受電電力制御シス
テムは協調をとりながら有効に受電電力の脈動を防止す
ることが出来る。
【0185】[第4の実施の形態]本発明の第4の実施
の形態について図10および図11を用いて説明する。
この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御システムは、
第1の実施の形態にアクティブフィルタ機能を付加した
点に特徴を有している。
【0186】この実施の形態における発電機21の制御
の形態は第1の実施の形態にかかる発電機制御の形態と
同様である。
【0187】瞬時受電電力制御システム70の回路方式
について図10を用いて説明する。この実施の形態は、
負荷31のフィーダーに負荷電圧検出器(PTL)1
7、および、負荷電流検出器(CTL)18を設置した
点、および、双方向コンバータ制御回路80に負荷電圧
検出器(PTL)17の負荷電圧検出値(VL)、およ
び、負荷電流検出器(CTL)18の負荷電流検出値
(IL)を入力する点に特徴を有している。
【0188】以下、第1の実施の形態と同様な構成およ
び働きについては説明を省略し,本実施の形態の特徴点
について説明する。
【0189】図11に示すように、この実施の形態の双
方向コンバータ制御回路80には、第1の実施の形態の
双方向コンバータ制御回路80の構成に、さらに負荷電
流補償電流演算回路87と,加算器88を設けてある。
【0190】双方向コンバータ72の制御方法を以下に
説明する。
【0191】負荷電流補償電流演算回路87において
は、負荷電圧検出器(PTL)17により検出された負
荷電圧検出値(VL)と、負荷電流検出器(CTL)1
8により検出された負荷電流検出値(IL)から、負荷
31に流入する高調波電流を分離検出するとともに、双
方向コンバータ72から出力すべき負荷に流入する高調
波をキャンセルするために必要な電流を演算する。この
電流を負荷電流補償電流という。
【0192】加算器88において、受電電流補償電流演
算回路82から出力された双方向コンバータ出力電流目
標値と、負荷電流補償電流演算回路87から出力された
負荷電流補償電流を加算して、新たな双方向コンバータ
出力電流目標値とし、双方向コンバータ出力電流制御演
算回路84へ入力する。
【0193】双方向コンバータ出力電流制御演算回路8
4以降は、第1の実施の形態と同じなので省略する。
【0194】以上により、発電機21と瞬時受電電力制
御システム70は協調をとりながら有効に受電電力の脈
動を制限することが出来るともに、負荷電流の高調波成
分を有効にキャンセルすることが出来る。なお、発電機
21の制御系は従来技術と同じなので、発電機には特別
の改良は必要がないこともメリットであり、発電機と瞬
時受電電力制御システムは自立的・独立的なシステムで
あるといえる。
【0195】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システムと、高調波電流を相殺す
るアクテイブフィルターが別々の装置であったために、
設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と高額の
設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁してい
た。本件技術においては受電電力の電力脈動を制限する
瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルターとし
ても機能することになり、低コストであり、スペースメ
リットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0196】[第5の実施の形態]本発明の第5の実施
の形態について図12を用いて説明する。この実施の形
態は第2の実施の形態と第4の実施の形態を統合して構
成されている。
【0197】発電機21の制御については、第2の実施
の形態と同様である。また、負荷31、発電機21、瞬
時受電電力制御システム70の配置も、第2の実施の形
態と同様である。
【0198】瞬時受電電力制御システム70の回路構成
は、図10に示した第4の実施の形態と同様の構成をし
ている。また、双方向コンバータ制御回路80は、図1
2に示すように、図5に示した第2の実施の形態に図1
1に示した第4の実施の形態の負荷電流補償電流演算回
路87を付加した構成となっている。
【0199】この実施の形態の瞬時受電電力制御システ
ム70の制御方法は、第2の実施の形態に第4の実施の
形態記載のアクテイブフィルター機能を付加したもので
あり、負荷電流補償電流演算回路87の働きは、第4の
実施の形態と変わらないので、詳細な説明は省略する。
【0200】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の電力脈動を制限すること
が出来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャン
セルすることが出来る。なお、発電機の制御系は従来技
術と同じなので、発電機には特別の改良は必要がないこ
ともメリットであり、発電機と瞬時受電電力制御システ
ムは自立的・独立的なシステムであるといえる。
【0201】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システムと、高調波電流を相殺す
るアクテイブフィルターが別々の装置であったために、
設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と高額の
設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁してい
た。本件技術においては受電電力の電力脈動を制限する
瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルターとし
ても機能することになり、低コストであり、スペースメ
リットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0202】[第6の実施の形態]本発明の第6の実施
の形態を図13および図14を用いて説明する。この実
施の形態にかかる瞬受電電力制御システムは、第3の実
施の形態にアクティブフィルタ機能を付加した点に特徴
を有している。
【0203】図13に示すように、負荷31、発電機2
1、瞬時受電電力制御システム70の配置は、第3の実
施の形態と同様であり、発電機制御回路50は、瞬時受
電電力制御システム70に統合されている。瞬時受電電
力制御システム70の回路構成等は、第3の実施の形態
と以下の点を除いて同じである。
【0204】第4の実施の形態と同様に、負荷31のフ
ィーダーに負荷電圧検出器(PTL)17と、負荷電流
検出器(CTL)18を設置し、瞬時受電電力制御シス
テム70の双方向コンバータ制御回路80には、第3の
実施の形態における双方向コンバータ制御回路80の入
力に追加して、負荷電圧検出器(PTL)17の負荷電
圧検出値(VL)と、負荷電流検出器(CTL)18の
負荷電流検出値(IL)が入力されている。
【0205】発電機21および瞬時受電電力制御システ
ム70の制御方法は、第3の実施の形態に第4の実施の
形態記載のアクテイブフィルター機能を付加したもので
あり、負荷電流補償電流演算回路87は第4の実施の形
態と変わらないので、詳細な説明を省略する。
【0206】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の電力脈動を制限すること
が出来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャン
セルすることが出来る。
【0207】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システムと、高調波電流を相殺す
るアクテイブフィルターが別々の装置であったために、
設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と高額の
設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁してい
た。本件技術においては受電電力の電力脈動を制限する
瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルターとし
ても機能することになり、低コストであり、スペースメ
リットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0208】[第7の実施の形態]本発明の第7の実施
の形態を図15を用いて説明する。この実施の形態は第
1の実施の形態にアクティブフィルタ機能を付加した第
4の実施の形態にさらに、無停電電源(UPS)機能を
付加した点に特徴を有している。
【0209】発電機21の制御は、第4の実施の形態と
同様である。
【0210】瞬時受電電力制御システム70の回路構成
は、直流中間回路に直流中間回路電圧(EDC)を交流
に変換するインバータ75を設置するとともに、該イン
バータの出力ラインに重要負荷32を設置した点以外
は、第4の実施の形態と同様である。
【0211】双方向コンバータ制御回路80の構成は、
図11に示した第4の実施の形態の双方向コンバータ制
御回路80の構成と同じである。
【0212】以下、瞬時受電電力制御システム70の制
御方法を説明する。この実施の形態の瞬時受電電力制御
システム70の制御方法は、インバータの制御に関する
以下の点を除いて第4の実施の形態と同様である。
【0213】インバータ75は、図示を省略した制御回
路によりその出力電圧を一定に保っている。この制御回
路は、従来技術と同様であり発明の本質ではないので説
明は割愛する。
【0214】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aと、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bと、発電機用受電電力制御演算回路53の制御時定数
(例えば、積分時定数)Cとの間には、A>C>Bの関
係を持たせている。その理由を以下に説明する。
【0215】この理由は、第1の実施の形態における理
由に加えて、重要負荷32の負荷変動により受電点に電
力脈動を誘発する懸念があるが、このように制御時定数
を調整すると、負荷変動があったとしても発電機の受電
電力制御のほうが優勢になり、電力脈動を発電機の制御
により効果的に抑えることが出来る。
【0216】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0217】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相殺する
アクテイブフィルターとUPSが別々の装置であったた
めに、設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と
高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁
していた。本件技術においては受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルタ
ーおよびUPSとしても機能することになり、低コスト
であり、スペースメリットが確保でき、設置費用が削減
できる。
【0218】[第8の実施の形態]第8の実施の形態を
説明する。この実施の形態は、第2の実施の形態に、ア
クティブフィルタ機能を付加した第5の実施の形態にさ
らに、無停電電源(UPS)機能を付加した点に特徴を
有している。システム全体の構成は、図15に示した第
7の実施の形態と同様である。
【0219】発電機の制御は、第5の実施の形態と同様
である。また、双方向コンバータ制御回路80の構成
は、図12に示した第5の実施の形態の双方向コンバー
タ制御回路80の構成と同じである。
【0220】瞬時受電電力制御システム70の回路構成
は、直流中間回路に直流中間回路電圧(EDC)を交流
に変換するインバータ75を設置するとともに、該イン
バータの出力ラインに重要負荷32を設置した以外は第
5の実施の形態と同様である。
【0221】以下、瞬時受電電力制御システム70の制
御方法を説明する。この実施の形態の瞬時受電電力制御
システム70の制御方法は、インバータの制御に関する
以下の点を除いて第5の実施の形態と同様である。
【0222】インバータ75は、図示を省略した制御回
路によりその出力電圧を一定に保っている。この制御回
路は、従来技術と同様であり発明の本質ではないので説
明は割愛する。
【0223】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aと、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bと、発電機用受電電力制御演算回路53の制御時定数
(例えば、積分時定数)Cとの間には、A>C>Bの関
係を持たせている。その理由は、第7の実施の形態で説
明した理由と同様である。
【0224】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0225】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相殺する
アクテイブフィルターとUPSが別々の装置であったた
めに、設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と
高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁
していた。本件技術においては受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルタ
ーおよびUPSとしても機能することになり、低コスト
であり、スペースメリットが確保でき、設置費用が削減
できる。
【0226】[第9の実施の形態]第9の実施の形態を
図16を用いて説明する。この実施の形態は、第3の実
施の形態にアクティブフィルタ機能を付加した第6の実
施の形態にさらに、無停電電源(UPS)機能を付加し
た点に特徴を有している。
【0227】また、双方向コンバータ制御回路82の構
成は図14に示した第6の実施の形態の双方向コンバー
タ制御回路80の構成と同じである。
【0228】瞬時受電電力制御システム70の回路構成
は、直流中間回路に直流中間回路電圧(EDC)を交流
に変換するインバータ75を設置するとともに、該イン
バータの出力ラインに重要負荷32を設置したこと以外
は、第6の実施の形態と同様である。
【0229】インバータ75は、図示を省略した制御回
路によりその出力電圧を一定に保っている。この制御回
路は従来技術と同様であり発明の本質ではないので説明
を割愛する。
【0230】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば積分時定数)A、発電機/双方向コ
ンバータ非干渉制御演算回路82´の燃料弁開度指令値
を演算する制御時定数(例えば積分時定数)D、発電機
/双方向コンバータ非干渉制御演算回路82´の双方向
コンバータ出力電流目標値を演算する制御時定数(例え
ば、積分時定数)Eの間に、A>D>Eの関係をもたせ
ている。理由は第7の実施の形態で説明した理由と同様
である。
【0231】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。
【0232】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相殺する
アクテイブフィルターとUPSが別々の装置であったた
めに、設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と
高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁
していた。本件技術においては受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルタ
ーおよびUPSとしても機能することになり、低コスト
であり、スペースメリットが確保でき、設置費用が削減
できる。
【0233】[第10の実施の形態]本発明の第10の
実施の形態を、図17および図18を用いて説明する。
この実施の形態は、第1の実施の形態にアクティブフィ
ルタ機能を付加した第4の実施の形態にさらに、直並列
補償システムを採用した無停電電源(UPS)機能を付
加した点に特徴を有している。
【0234】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムの構成を図17を用いて説明する。この実施の
形態にかかる電力供給システムは、電力系統10と自家
用発電機21と負荷31を構内配線網41で相互に接続
するとともに、さらに構内配線網41に瞬時受電電力制
御システム70を接続して構成される。
【0235】瞬時受電電力制御システム70は、連系ト
ランスまたは連系リアクトル71と、双方向コンバータ
72と、電力貯蔵媒体73と、直流中間回路電圧検出器
(VSDC)74と、直列補償インバータ75´と、直
列トランス76と、双方向コンバータ制御回路80と、
双方向コンバータ入力電圧検出器(PTI)15と、双
方向コンバータ出力電流検出器(CTC)16と、重要
負荷電流検出器(CTIL)19とを有して構成され
る。
【0236】連系トランスまたは連系リアクトル71
は、電力系統10に並列に接続され、双方向コンバータ
72を電力系統に連系させる。
【0237】双方向コンバータ72は、連系トランス7
1を介して電力系統10に並列に接続されて、実施例4
に記載したように受電電力の脈動を制限し、直流中間回
路電圧を一定にし、負荷の高調波電流を打ち消す機能に
追加して、直列補償インバータ20の電圧補償動作にと
もない電源ラインとの間でエネルギーの授受が発生した
ときにその電力の供給また回生を行うとともに、重要負
荷の無効電流、不平衡電流(逆相電流)および高調波電
流を打ち消す機能をも有している。
【0238】電力貯蔵媒体73は、上述の双方向コンバ
ータ72の一連の動作にともない電力を吸収(充電)ま
たは放出(放電)するとともに、停電または瞬低が発生
したときに、電源ラインで不足する分のエネルギーを直
列補償インバータ75´に供給する。
【0239】直流中間回路電圧検出器(VSDC)74
は、直流中間回路の電圧を検出し、直流中間回路電圧検
出値(EDC)を出力する。
【0240】直列補償インバータ75´は、直流中間回
路電圧を交流に変換するとともに、直列トランス76を
介して、電源ラインの電圧に直列に補償電圧を重畳する
ことにより、重要負荷の電圧を定格に維持する。
【0241】直列トランス76は、電源ラインと重要負
荷の間に直列に接続され、2次側に直列補償インバータ
出力ラインが接続されて、直列補償インバータ75´の
電圧を電源ラインに重畳させる。
【0242】双方向コンバータ制御回路80は、双方向
コンバータ72の動作を制御する。
【0243】双方向コンバータ入力電圧検出器(PT
I)15は、双方向コンバータ入力電圧を検出し、双方
向コンバータ入力電圧検出値(VI)を出力する。
【0244】双方向コンバータ出力電流検出器(CT
C)16は、双方向コンバータの出力電流を検出し、双
方向コンバータ出力電流検出値(IC)を出力する。
【0245】重要負荷電流検出器(CTIL)19は、
入力ラインから直列トランスへいく配線に配置され重要
負荷32の電流を検出し、重要負荷電流検出値(II
L)を出力する。
【0246】重要負荷32は、停電を許容しない重要負
荷であって、瞬時受電電力制御システム70から電力の
供給を受ける。
【0247】双方向コンバータ制御回路80の構成を図
18を用いて説明する。
【0248】図18に示すように、双方向コンバータ制
御回路80は、第4の実施の形態において、図11に示
した双方向コンバータ制御回路80と基本的に同様な構
成を有しており、負荷電流補償電流演算回路87の出力
と受電電流補償電流演算回路82の出力と重要負荷電流
補償電流演算回路89の出力を加算する加算器88と、
直流中間回路電圧補償電流演算回路83の出力と双方向
コンバータ入力電圧検出器(PTI)15の双方向コン
バータ入力電圧検出値(VI)と重要負荷電流検出器
(CTIL)19の重要負荷電流検出値(IIL)と重
要負荷電流時限設定器97の出力TILが入力される重
要負荷電流補償電流演算回路89と、重要負荷電流時限
設定器97とを有する点で相違している。
【0249】発電機21の制御は、第4の実施の形態と
同様に行われる。
【0250】瞬時受電電力制御システム70の制御は、
第4の実施の形態と以下の点を除いて同様である。
【0251】直列補償インバータ75は、図示しない制
御回路によりその重要負荷電圧を一定に保っている。こ
の制御回路は電源ラインの電圧に直列に補償電圧を直接
加えることによって重要負荷電圧を定格電圧に一定に保
つもので、従来技術と同様であり発明の本質ではないの
で説明を割愛する。
【0252】双方向コンバータ72の制御は、以下のよ
うに行われる。受電電流補償電流演算回路82において
は、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力設定
器93により設定された瞬時受電電力制御システム用逆
潮流側受電電力目標値(PS2*(−))(ゼロ未
満)、受電電力検出値2(PS2)から、受電電力検出
値2(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側
受電電力目標値(PS2*(−))未満の場合は、受電
電力検出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システム用
逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))となるのに
必要な双方向コンバータ72から出力すべき電流を演算
し、受電電流補償電流とする。
【0253】瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力設定器92により設定された瞬時受電電力制御シス
テム用順潮流側受電電力目標値(PS2*(+))(ゼ
ロ超)、受電電力検出値2(PS2)から、受電電力検
出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システム用順潮流
側受電電力目標値(PS2*(+))を超える場合は、
受電電力検出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システ
ム用順潮流側受電電力目標値(PS2*(+))となる
のに必要な双方向コンバータ72から出力すべき電流を
演算し、受電電流補償電流とする。
【0254】また、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS
2*(−))以上、順潮流側受電電力目標値(PS2*
(+))以下の場合は機能を停止する。すなわちゼロ値
を出力する。
【0255】重要負荷電流補償電流演算回路89におい
ては、直流中間回路電圧補償補償有効電流、双方向コン
バータ入力電圧検出器15により検出された双方向コン
バータ入力電圧検出値(VI)、重要負荷電流検出器
(CTIL)19により検出された重要負荷電流検出値
(IIL)、重要負荷電流時限設定器97により設定さ
れる重要負荷電流時限値(TIL)(この時限値は発電
機の応答速度よりも遅い(大きい)数値とする)から、
重要負荷32に流入する電流の有効成分、無効成分、不
平衡成分、高調波成分、有効成分の変動分を分離検出す
るとともに、双方向コンバータ72から無効成分、不平
衡成分、高調波成分の電流をキャンセルし、有効成分の
変動分をキャンセルし重要負荷電流時限値(TIL)後
にゼロとなり、かつ、直流中間回路電圧を一定にするた
めに必要な電流を演算する。以下この電流を重要負荷電
流補償電流という。
【0256】加算器88において、負荷電流補償電流、
重要負荷電流補償電流と受電電流補償電流を加算し、新
たな双方向コンバータ出力電流目標値とし、双方向コン
バータ出力電流制御演算回路84へ入力する。双方向コ
ンバータ出力電流制御演算回路84以降は第4の実施の
形態と同じなので省略する。
【0257】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aと、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bと、発電機用受電電力制御演算回路53の制御時定数
(例えば、積分時定数)Cとの間には、A>C>Bの関
係を持たせている。その理由を以下に説明する。
【0258】瞬時受電電力制御システムとは、発電機2
1の出力電力の制御速度が負荷電力の変化の速度に追従
できないときに受電電力に脈動を生じるという問題に対
して、その脈動を吸収することにより解決しようとする
システムである。したがって、発電機21の出力電力の
制御速度より瞬時受電電力制御システムの制御速度を速
くしなければならない。よって、発電機用受電電力制御
演算回路53の制御時定数(例えば、積分時定数)Cを
受電電力補償電流演算回路82の制御時定数(例えば、
積分時定数)Bより大とする(C>B)必要がある。
【0259】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aを、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bより大とする(A>B)理由は、以下のとおりであ
る。
【0260】受電電力検出値2(PS2)が瞬時受電電
力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))を下回ったときに受電電流補償電流演算回路8
2は、受電電力検出値2(PS2)を瞬時受電電力制御
システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*(−))
にすべく双方向コンバータ72へ有効電流を吸収するよ
うに動作する。この時、直流中間回路電圧検出地(ED
C)は上昇し、直流中間回路電圧補償電流演算回路83
は直流中間回路電圧検出値(EDC)を目標値()ED
C*)にすべく、双方向コンバータ72から有効電流を
出力するように動作する。
【0261】受電電流補償電流演算回路82の動作と直
流中間回路電圧補償電流演算回路83の動作は相反する
ことになる。この問題を解決するために、直流中間回路
電圧補償電流演算回路83の制御時定数(例えば、積分
時定数)Aを受電電流補償電流演算回路82の制御時定
数(例えば、積分時定数)Bに対して大きくしている。
このようにすると、受電電流補償電流演算回路82の動
作を直流中間回路電圧補償電流演算回路83の動作に対
して優先的に行うようになり受電電流補償電流演算回路
82の動作と直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
動作が相反する問題点を克服できる。
【0262】なお、受電電力検出値2(PS2)瞬時受
電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS2
*(+))を超えたときにも受電電流補償電流演算回路
82の動作と直流中間回路電圧補償電流演算回路83動
作は相反する問題点があるが、同様にして解決可能であ
る。
【0263】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば積分時定数)Aを発電機受電用電力
制御演算回路53の制御時定数(例えば、積分時定数)
Cよりも大きくする理由は、第1の実施の形態の場合と
同様である。
【0264】以下、重要負荷電流補償電流演算回路89
に漸減機能を持たせることの理由を説明する。
【0265】重要負荷32の負荷変動により受電点に電
力脈動を誘発する懸念があるが、このように目標時限値
(TIL)を発電機の応答速度よりも遅い(大きい)数
値に調整すると、負荷変動があったとしても発電機21
の受電電力制御のほうが優勢になり、電力脈動を発電機
の制御により効果的に抑えることが出来る。
【0266】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0267】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相殺する
アクテイブフィルターとUPSが別々の装置であったた
めに、設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と
高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁
していた。本件技術においては受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルタ
ーおよびUPSとしても機能することになり、低コスト
であり、スペースメリットが確保でき、設置費用が削減
できる。
【0268】[第11の実施の形態]本発明の第11の
実施の形態を図19を用いて説明する。この実施の形態
は、第2の実施の形態にアクティブフィルタ機能を付加
した第5の実施の形態に直並列補償システムを採用した
無停電電源(UPS)機能を付加した点に特徴を有して
いる。
【0269】構成は、図17に示した第10の実施の形
態にかかる瞬時受電電力制御システムの構成と同様であ
る。
【0270】この実施の形態では、双方向コンバータ制
御回路80が、図18に示した第10の実施の形態にか
かる双方向コンバータ制御回路80に、時限設定器94
と、瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力不感
帯設定器95と、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側
受電電力不感帯設定器96を設けて構成されている。
【0271】この実施の形態にかかる発電機21の制御
は、第5の実施の形態の場合と同様に行われる。
【0272】この実施の形態における瞬時受電電力制御
システム70の制御方法は、第5の実施の形態と以下の
点を除いて変わらない。
【0273】直列補償インバータ75は、図示しない制
御回路によりその重要負荷電圧を一定に保っている。こ
の制御回路は電源ラインの電圧に直列に補償電圧を直接
加えることにより重要負荷電圧を定格電圧一定に保つも
ので従来技術と同様であり発明の本質ではないので説明
を割愛する。
【0274】以下、双方向コンバータ72の制御を説明
する。漸減機能が付加された受電電流補償電流演算回路
82においては、瞬時受電電力制御システム用逆潮流側
受電電力設定器93により設定された瞬時受電電力制御
システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))、受電電力検出値2(PS2)、瞬時受電電力
制御システム用逆潮流側受電電力不感帯設定器96によ
り設定される瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力不感帯値(PS2IS(−))、時限設定器94に
より設定される時限値(T)から、受電電力検出値2
(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))未満の場合は、受電電力
検出値2(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮
流側受電電力目標値(PS2*(−))となるために必
要な双方向コンバータ72から出力すべき電流を演算
し、受電電流補償電流とする。
【0275】なお、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS
2*(−))となるための電流は時限値T後にゼロにな
るような機能を有している。この理由は、第2の実施の
形態の場合と同様である。
【0276】瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力設定器92により設定された瞬時受電電力制御シス
テム用順潮流側受電電力目標値(PS2*(+))、受
電電力検出値2(PS2)、瞬時受電電力制御システム
用順潮流側受電電力不感帯設定器95により設定される
瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力不感帯値
(PS2IS(+))、時限設定器94により設定され
る時限値Tから、受電電力検出値2(PS2)が瞬時受
電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS2
*(+))を超える場合は、受電電力検出値2(PS
2)が瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力目
標値(PS2*(+))となるために必要な双方向コン
バータ72から出力すべき電流を演算し、受電電流補償
電流とする。なお、受電電力検出値2(PS2)が瞬時
受電電力制御システム用順潮流側受電電力目標値(PS
2*(+))となるための電流は時限値T後にゼロにな
るような機能を有している。この理由は、第2の実施の
形態の場合と同様である。
【0277】また、逆潮流を制限後、充電電力がゼロに
なったときには、受電電力検出値2(PS2)が瞬時受
電電力制御システム用逆潮流側受電電力不感帯値(PS
2IS(−))未満の場合に限り、受電電力検出値2
(PS2)が瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電
電力目標値(PS2*(−))となるために必要な双方
向コンバータ72から出力すべき電流を演算する不感帯
機能も有している。この理由も、第2の実施の形態の場
合と同様である。
【0278】なお、順潮流を制限後、放電電力がゼロに
なったときには、受電電力検出値2(PS2)が瞬時受
電電力制御システム用順潮流側受電電力不感帯値(PS
2IS(+))を超える場合に限り、受電電力検出値2
(PS2)が瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力目標値(PS2*(+))となるために必要な双方
向コンバータ72から出力すべき電流を演算する不感帯
機能も同様に有している。この理由も第2の実施の形態
の場合と同様である。
【0279】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aと、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bと、発電機用受電電力制御演算回路53の制御時定数
(例えば、積分時定数)Cとの間には、A>C>Bの関
係を持たせている。その理由は、第1の実施の形態にお
ける説明と同様である。
【0280】重要負荷電流補償電流演算回路89は、第
10の実施の形態と変わらない。また、重要付加電流時
限値(TIL)を発電機の応答速度よりも遅い(大き
い)数値としている。この理由は、第10の実施の形態
と同様である。
【0281】加算器88において、負荷電流補償電流、
重要負荷電流補償電流と受電電流補償電流を加算して新
たな双方向コンバータ出力電流目標値とし、双方向コン
バータ出力電流制御演算回路84へ入力する。双方向コ
ンバータ出力電流制御演算回路84以降は第5の実施の
形態と同じなので説明を省略する。
【0282】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0283】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相殺する
アクテイブフィルターとUPSが別々の装置であったた
めに、設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と
高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁
していた。本件技術においては受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルタ
ーおよびUPSとしても機能することになり、低コスト
であり、スペースメリットが確保でき、設置費用が削減
できる。
【0284】[第12の実施の形態]実施本発明の第1
2の形態を図20および図21を用いて説明する。この
実施の形態は、第3の実施の形態にアクティブフィルタ
機能を付加した第6の実施の形態に直並列補償システム
を採用した無停電電源(UPS)機能を付加した点に特
徴を有している。
【0285】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムの構成を図20に示す。この実施の形態におい
ては、発電機21の制御は、図13、図14などに示し
た第6の実施の形態と同様に行われる。
【0286】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムは、入力ラインと重要負荷32の間に直列に直
列トランス76を設置するとともに、入力ラインから直
列トランス76への配線に重要負荷電流検出器(CTI
L)19を設置た点、および直流中間回路に直流中間回
路電圧(FDC)を交流に変換する直列補償インバータ
75を設置した点、直列トランス76の2次側に直列補
償インバータ出力ラインを接続した点に特徴を有してい
る。
【0287】瞬時受電電力制御システム70の双方向コ
ンバータ制御回路80の構成を図21を用いて説明す
る。この双方向コンバータ制御回路80は、図14に示
した第6の実施の形態の双方向コンバータ制御回路80
と基本的に同様な構成を有しており、負荷電流補償電流
演算回路87の出力と発電機/双方向コンバータ非干渉
制御演算回路82´の出力と重要負荷電流補償電流演算
回路89の出力を加算する加算器88と、直流中間回路
電圧補償電流演算回路83の出力と双方向コンバータ入
力電圧検出器(PTI)15の双方向コンバータ入力電
圧検出値(VI)と重要負荷電流検出器(CTIL)1
9の重要負荷電流検出値(IIL)と重要負荷電流時限
設定器97の出力(TIL)が入力される重要負荷電流
補償電流演算回路89と、重要負荷電流時限設定器97
とを有する点で相違している。
【0288】発電機21および瞬時受電電力制御システ
ム70の制御は、第6の実施の形態と、以下の点を除い
て同様である。
【0289】直列補償インバータ75は、図示しない制
御回路によりその重要負荷電圧を一定に保っている。こ
の制御回路は電源ラインの電圧に直列に補償電圧を直接
加えることにより重要負荷電圧を定格電圧一定に保つも
ので従来技術と同様であり発明の本質ではないので説明
は割愛する。
【0290】双方向コンバータ制御回路80の発電機/
双方向コンバータ非干渉制御演算回路82´は、発電機
用受電電力設定器91により設定された発電機用受電電
力目標値(PS1*)(ゼロ)、瞬時受電電力制御シス
テム用逆潮流側受電電力設定器93により設定された瞬
時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(P
S2*(−))(本目標値はゼロ以下とする)、受電電
力検出値(PS0)を用いて、発電機21と双方向コン
バータ72を非干渉制御する。
【0291】受電電力検出値(PS0)が瞬時受電電力
制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))未満の場合は、受電電力検出値(PS0)が瞬
時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力目標値(P
S2*(−))となるために必要な双方向コンバータ7
2から出力すべき電流を演算し、受電電流補償電流とす
る。
【0292】また、受電電力検出値(PS0)+双方向
コンバータ出力電流目標値に相当する双方向コンバータ
出力電力を発電機用擬似受電電力(PQS)として発電
機用擬似受電電力(PQS)が発電機用受電電力目標値
(PS1*)になるような燃料弁の開度を演算して燃料
弁開度指令値とし、燃料弁に出力する。このようにする
理由は、第3の実施の形態と同様である。
【0293】発電機用受電電力設定器91により設定さ
れた発電機用受電電力目標値(PS1*)(ゼロ)、瞬
時受電電力制御システム用順潮流側受電電力設定器92
により設定された瞬時受電電力制御システム用順潮流側
受電電力目標値(PS2*(+))(本目標値はゼロ以
上とする。)、受電電力検出値(PS0)から、受電電
力検出値(PS0)が瞬時受電電力制御システム用順潮
流側受電電力目標値(PS2*(+))超の場合は、受
電電力検出値(PS0)が瞬時受電電力制御システム用
順潮流側受電電力目標値(PS2*(+))となるため
に必要な双方向コンバータ72から出力すべき電流を演
算し、受電電流補償電流とする。
【0294】また、受電電力検出値(PS0)+双方向
コンバータ出力電流目標値に相当する双方向コンバータ
出力電力を発電機用擬似受電電力(PQS)として発電
機用擬似受電電力(PQS)が発電機用受電電力目標値
(PS1*)になるような燃料弁の開度を演算し燃料弁
開度指令値とする。このようにする理由も、第3の実施
の形態と同様である。
【0295】受電電力検出値(PS0)が瞬時受電電力
制御システム用逆潮流側受電電力目標値(PS2*
(−))以上瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電
電力目標値(PS2*(+))以下の場合は、機能を停
止する。すなわちゼロの値を出力する。
【0296】重要負荷電流補償電流演算回路89の構成
は、第10の実施の形態と同様である。また、重要負荷
電流時限値(TIL)を発電機の応答速度よりも遅い
(大きい)数値としている。この理由は、第10の実施
の形態と同様である。
【0297】加算器88において、負荷電流補償電流演
算回路87から出力された負荷電流補償電流、重要負荷
電流補償電流と受電電流補償電流を加算して新たな双方
向コンバータ出力電流目標値とし双方向コンバータ出力
電流制御演算回路84へ入力する。双方向コンバータ出
力電流制御演算回路84以降は第6の実施の形態と同じ
なので省略する。
【0298】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば積分時定数)A、発電機/双方向コ
ンバータ非干渉制御演算回路82´の燃料弁開度指令値
を演算する制御時定数(例えば積分時定数)D、発電機
/双方向コンバータ非干渉制御演算回路82´の双方向
コンバータ出力電流目標値を演算する制御時定数(例え
ば、積分時定数)Eの間に、A>D>Eの関係をもたせ
ている。理由は第3の実施の形態と同様である。
【0299】以上により、発電機と瞬時受電電力制御シ
ステムは協調をとりながら有効に受電電力の脈動を制限
することが出来るともに、負荷電流の高調波成分を有効
にキャンセルし、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調
波成分、逆相成分を有効にキャンセルことが出来る。そ
して、重要負荷の負荷変動があったとしても負荷変動の
スピードは発電機が十分追従できるスピードになるので
受電電力の脈動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬
低があったとしても重要負荷には定格一定の電圧が供給
される。
【0300】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相殺する
アクテイブフィルターとUPSが別々の装置であったた
めに、設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と
高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁
していた。本件技術においては受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルタ
ーおよびUPSとしても機能することになり、低コスト
であり、スペースメリットが確保でき、設置費用が削減
できる。
【0301】[第13の実施の形態]本発明の第13の
実施の形態を図22を用いて説明する。この実施の形態
は第2の実施の形態に無停電電源(UPS)機能を付加
した点に特徴を有している。
【0302】発電機21の制御は、第2の実施の形態と
同様である。
【0303】瞬時受電電力制御システム70の回路構成
は、直流中間回路に直流中間回路電圧(EDC)を交流
に変換するインバータ75を設置するとともに、該イン
バータの出力ラインに重要負荷32を設置した点以外
は、第2の実施の形態と同様である。
【0304】双方向コンバータ制御回路80の構成は、
図5に示した第2の実施の形態の双方向コンバータ制御
回路80の構成と同じである。
【0305】以下、瞬時受電電力制御システム70の制
御方法を説明する。この実施の形態の瞬時受電電力制御
システム70の制御方法は、インバータの制御に関する
以下の点を除いて第2の実施の形態と同様である。
【0306】インバータ75は、図示を省略した制御回
路によりその出力電圧を一定に保っている。この制御回
路は、従来技術と同様であり発明の本質ではないので説
明は割愛する。
【0307】直流中間回路電圧補償電流演算回路83の
制御時定数(例えば、積分時定数)Aと、受電電流補償
電流演算回路82の制御時定数(例えば、積分時定数)
Bと、発電機用受電電力制御演算回路53の制御時定数
(例えば、積分時定数)Cとの間には、A>C>Bの関
係を持たせている。
【0308】この理由は、第2の実施の形態における理
由に加えて、重要負荷32の負荷変動により受電点に電
力脈動を誘発する懸念があるが、このように制御時定数
を調整すると、負荷変動があったとしても発電機の受電
電力制御のほうが優勢になり、電力脈動を発電機の制御
により効果的に抑えることが出来る。
【0309】以上により、発電機と瞬時受電電力制御シ
ステムは協調をとりながら有効に受電電力の脈動を制限
することが出来るともに、重要負荷電流の無効成分、高
調波成分、逆相成分が含まれていたとしても、その影響
は瞬時受電電力制御システムから上流へは影響しない。
そして、重要負荷の負荷変動があったとしても負荷変動
のスピードは発電機が十分追従できるスピードになるの
で受電電力の脈動を誘発する恐れがない。また、停電、
瞬低があったとしても重要負荷には定格一定の電圧が供
給される。なお、発電機の制御系は従来技術と同じなの
で、発電機には特別の改良は必要がないこともメリット
であり、発電機と瞬時受電電力制御システムは自立的・
独立的なシステムであるといえる。
【0310】また、従来の技術では受電電力の電力脈動
を制限する瞬時受電電力制御システムとUPSが別々の
装置であったために、設置する設備全体が大規模になり
広い設置面積と高額の設置費用を要するなど多くの改善
すべき課題を擁していた。本件技術においては受電電力
の電力脈動を制限する瞬時受電電力制御システムがUP
Sとしても機能することになり、低コストであり、スペ
ースメリットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0311】[第14の実施の形態]本発明の第14の
実施の形態を図23および図24を用いて説明する。こ
の実施の形態は、第2の実施の形態に直並列補償システ
ムを採用した無停電電源(UPS)機能を付加した点に
特徴を有している。
【0312】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムの構成を図23を用いて説明する。この実施の
形態にかかる電力供給システムは、電力系統10と自家
用発電機21と負荷31を構内配線網41で相互に接続
するとともに、さらに構内配線網41に瞬時受電電力制
御システム70を接続して構成される。
【0313】瞬時受電電力制御システム70は、連系ト
ランスまたは連系リアクトル71と、双方向コンバータ
72と、電力貯蔵媒体73と、直流中間回路電圧検出器
(VSDC)74と、直列補償インバータ75´と、直
列トランス76と、双方向コンバータ制御回路80と、
双方向コンバータ入力電圧検出器(PTI)15と、双
方向コンバータ出力電流検出器(CTC)16と、重要
負荷電流検出器(CTIL)19とを有して構成され
る。
【0314】連系トランスまたは連系リアクトル71
は、電力系統10に並列に接続され、双方向コンバータ
72を電力系統に連系させる。
【0315】双方向コンバータ72は連系トランス71
を介して電力系統10に並列に接続されて、実施例2に
記載したように受電電力の脈動を制限し、直流中間回路
電圧を一定にする機能に追加して、直列補償インバータ
20の電圧補償動作にともない電源ラインとの間でエネ
ルギーの授受が発生したときにその電力の供給また回生
を行うとともに、重要負荷の無効電流、不平衡電流(逆
相電流)および高調波電流を打ち消す機能をも有してい
る。
【0316】電力貯蔵媒体73は、上述の双方向コンバ
ータ72の一連の動作にともない電力を吸収(充電)ま
たは放出(放電)するとともに、停電または瞬低が発生
したときに、電源ラインで不足する分のエネルギーを直
列補償インバータ75´に供給する。
【0317】直流中間回路電圧検出器(VSDC)74
は、直流中間回路の電圧を検出し、直流中間回路電圧検
出値(EDC)を出力する。
【0318】直列補償インバータ75´は、直流中間回
路電圧を交流に変換するとともに、直列トランス76を
介して、電源ラインの電圧に直列に補償電圧を重畳する
ことにより、重要負荷の電圧を定格に維持する。
【0319】直列トランス76は、電源ラインと重要負
荷の間に直列に接続され、2次側に直列補償インバータ
出力ラインが接続されて、直列補償インバータ75´の
電圧を電源ラインに重畳させる。
【0320】双方向コンバータ制御回路80は、双方向
コンバータ72の動作を制御する。
【0321】双方向コンバータ入力電圧検出器(PT
I)15は、双方向コンバータ入力電圧を検出し、双方
向コンバータ入力電圧検出値(VI)を出力する。
【0322】双方向コンバータ出力電流検出器(CT
C)16は、双方向コンバータの出力電流を検出し、双
方向コンバータ出力電流検出値(IC)を出力する。
【0323】重要負荷電流検出器(CTIL)19は、
入力ラインから直列トランスへいく配線に配置され重要
負荷32の電流を検出し、重要負荷電流検出値(II
L)を出力する。
【0324】重要負荷32は、停電を許容しない重要負
荷であって、瞬時受電電力制御システム70から電力の
供給を受ける。
【0325】双方向コンバータ制御回路80の構成を図
24を用いて説明する。
【0326】図24に示すように、双方向コンバータ制
御回路80は、第11の実施の形態において、負荷電流
補償電流演算回路を取り除いた構成となっている点で相
違している。
【0327】発電機21の制御は、第2の実施の形態と
同様に行われる。
【0328】瞬時受電電力制御システム70の制御は、
第11の実施の形態と以下の点を除いて同様である。
【0329】直列補償インバータ75は、図示しない制
御回路によりその重要負荷電圧を一定に保っている。こ
の制御回路は電源ラインの電圧に直列に補償電圧を直接
加えることによって重要負荷電圧を定格電圧に一定に保
つもので、従来技術と同様であり発明の本質ではないの
で説明を割愛する。
【0330】図24に示すように、双方向コンバータ7
2の制御は、第11の実施の形態における図19に示し
た負荷電流補償電流演算回路87を取り除いた構成とな
っており、図19に示した構成要素と同一の符号を付し
た構成要素は同様の機能及び構成を有しているので詳細
は説明しない。
【0331】以上により、発電機と瞬時受電電力制御シ
ステムは協調をとりながら有効に受電電力の脈動を制限
することが出来るともに、重要負荷電流の無効成分、高
調波成分、逆相成分が含まれていたとしても、その影響
は瞬時受電電力制御システムから上流へは影響しない。
そして、重要負荷の負荷変動があったとしても負荷変動
のスピードは発電機が十分追従できるスピードになるの
で受電電力の脈動を誘発する恐れがない。また、停電、
瞬低があったとしても重要負荷には定格一定の電圧が供
給される。なお、発電機の制御系は従来技術と同じなの
で、発電機には特別の改良は必要がないこともメリット
であり、発電機と瞬時受電電力制御システムは自立的・
独立的なシステムであるといえる。
【0332】また、従来の技術では受電電力の電力脈動
を制限する瞬時受電電力制御システムとUPSが別々の
装置であったために、設置する設備全体が大規模になり
広い設置面積と高額の設置費用を要するなど多くの改善
すべき課題を擁していた。本件技術においては受電電力
の電力脈動を制限する瞬時受電電力制御システムがUP
Sとしても機能することになり、低コストであり、スペ
ースメリットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0333】[第15の実施の形態]本発明の第15の
実施の形態を図25および図26を用いて説明する。こ
の実施の形態は、第2の実施の形態にアクテイブフィル
ター機能を付加した第5の実施の形態にSPS(sta
ndby power supply)方式を採用した
無停電電源(UPS)機能を付加した点に特徴を有して
いる。
【0334】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムの構成を図25を用いて説明する。この実施の
形態にかかる電力供給システムは、電力系統10と自家
用発電機21と負荷31を構内配線網41で相互に接続
するとともに、さらに構内配線網41に瞬時受電電力制
御システム70を接続して構成される。
【0335】瞬時受電電力制御システム70は、連系ト
ランスまたは連系リアクトル71と、双方向コンバータ
72と、電力貯蔵媒体73と、直流中間回路電圧検出器
(VSDC)74と、半導体スイッチ69と、双方向コ
ンバータ制御回路80と、双方向コンバータ入力電圧検
出器(PTI)15と、双方向コンバータ出力電流検出
器(CTC)16と、重要負荷電流検出器(CTIL)
19とを有して構成される。
【0336】連系トランスまたは連系リアクトル71
は、電力系統10に並列に接続され、双方向コンバータ
72を電力系統に連系させる。
【0337】双方向コンバータ72は連系トランス71
を介して電力系統10に並列に接続されて、実施例5に
記載したように受電電力の脈動を制限し、直流中間回路
電圧を一定にし、負荷の高調波電流を打ち消す機能に追
加して、双方向コンバータ入力電圧検出値(VI)から
双方向コンバータ入力電圧検出値(VI)が設定値以下
に低下したとき又は、双方向コンバータ入力電圧検出値
(VI)の周波数が設定値以下に低下したときに電流制
御モードから電圧制御モードに切り替え重要負荷に無停
電で電力を供給する機能も有している。
【0338】電力貯蔵媒体73は、上述の双方向コンバ
ータ72の一連の動作にともない電力を吸収(充電)ま
たは放出(放電)するとともに、停電または瞬低が発生
したときに、貯蔵されたエネルギーを電圧制御モードに
切り替えられた双方向コンバータに供給する。
【0339】直流中間回路電圧検出器(VSDC)74
は、直流中間回路の電圧を検出し、直流中間回路電圧検
出値(EDC)を出力する。
【0340】半導体スイッチ69は電源ライン直列に接
続され、双方向コンバータ入力電圧検出値(VI)から
双方向コンバータ入力電圧検出値(VI)が設定値以下
に低下したとき又は、双方向コンバータ入力電圧検出値
(VI)の周波数が設定値以下に低下したときに瞬時に
開放し双方向コンバータ72と電力系統を10を分離す
る。
【0341】双方向コンバータ制御回路80は、双方向
コンバータ72の動作を制御する。
【0342】双方向コンバータ入力電圧検出器(PT
I)15は、双方向コンバータ入力電圧を検出し、双方
向コンバータ入力電圧検出値(VI)を出力する。
【0343】双方向コンバータ出力電流検出器(CT
C)16は、双方向コンバータの出力電流を検出し、双
方向コンバータ出力電流検出値(IC)を出力する。
【0344】重要負荷電流検出器(CTIL)19は、
半導体スイッチ69と連系トランス71の間から重要負
荷32へいく配線に配置され重要負荷32の電流を検出
し、重要負荷電流検出値(IIL)を出力する。
【0345】重要負荷32は、停電を許容しない重要負
荷であって、半導体スイッチ69と連系トランス71の
間に並列に接続され瞬時受電電力制御システム70から
電力の供給を受ける。
【0346】双方向コンバータ制御回路80の構成は第
11の実施の形態において、図19に示した双方向コン
バータ制御回路80と基本的に同様な構成を有してお
り、入力電圧制御演算回路64、瞬低検出回路61、入
力電圧基準値設定器62、入力周波数基準値設定器6
3、電圧/電流制御モード切替器60とを有する点で相
違している。
【0347】発電機21の制御は、第5の実施の形態と
同様に行われる。
【0348】瞬時受電電力制御システム70の制御は、
第11の実施の形態と以下の点を除いて同様である。
【0349】入力電圧制御演算回路64は双方向コンバ
ータ入力電圧検出値(VI)、入力電圧基準値設定器6
2からの入力電圧基準値(VI*)、入力周波数基準値
設定器63からの入力周波数基準値(FI*)から双方
向コンバータ入力電圧検出値(VI)が入力電圧基準値
(VI*)及び入力周波数基準値(FI*)になるため
に必要な双方向コンバータから出力すべき電流(以下、
電圧制御モード双方向コンバータ出力電流目標値とい
う)を演算する。
【0350】瞬低検出回路61は双方向コンバータ入力
電圧検出値(VI)から双方向コンバータ入力電圧検出
値(VI)が設定値以下に低下したとき又は、双方向コ
ンバータ入力電圧検出値(VI)の周波数が設定値以下
に低下したときに半導体スイッチ69へ開放信号を出力
するとともに電圧/電流制御モード切替器60へ制御モ
ード切替信号を出力する。開放信号を受信した半導体ス
イッチ69は瞬時に開放し双方向コンバータ72と電力
系統を10を分離する。
【0351】電圧/電流制御モード切替器60は電流制
御モードにおいては加算器88から出力される双方向コ
ンバータ出力電流目標値を双方向コンバータ出力電流制
御演算回路84へ出力する特性と電圧制御モードにおい
ては電圧制御モード双方向コンバータ出力電流目標値を
双方向コンバータ出力電流制御演算回路84へ出力する
特性を切り替えられるようになっている。
【0352】制御モード切替信号を受信した電圧/電流
制御モード切替器60は双方向コンバータ72の制御モ
ードを電流制御モードから電圧制御モードへ切り替え
る。
【0353】電圧制御モードに切り替えられた電圧/電
流制御モード切替器60は電圧制御モード双方向コンバ
ータ出力電流目標値を双方向コンバータ出力電流制御演
算回路84へ出力する。
【0354】双方向コンバータ出力電流制御演算回路8
4以降は第11の実施の形態と同じなので説明を省略す
る。
【0355】以上により、発電機と瞬時受電電力制御シ
ステムは協調をとりながら有効に受電電力の脈動を制限
することが出来るともに、負荷電流の高調波成分を有効
にキャンセルし、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調
波成分、逆相成分が含まれていたとしても、その影響は
瞬時受電電力制御システムから上流へは影響しない。そ
して、重要負荷の負荷変動があったとしても負荷変動の
スピードは発電機が十分追従できるスピードになるので
受電電力の脈動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬
低があったとしても重要負荷には無停電で電力が供給さ
れる。なお、発電機の制御系は従来技術と同じなので、
発電機には特別の改良は必要がないこともメリットであ
り、発電機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立
的なシステムであるといえる。
【0356】また、従来の技術では受電電力の電力脈動
を制限する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相
殺するアクテイブフィルターとUPSが別々の装置であ
ったために、設置する設備全体が大規模になり広い設置
面積と高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課
題を擁していた。本件技術においては受電電力の電力脈
動を制限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフ
ィルター及びUPSとしても機能することになり、低コ
ストであり、スペースメリットが確保でき、設置費用が
削減できる。
【0357】[第16の実施の形態]本発明の第16の
実施の形態を図27および図28を用いて説明する。こ
の実施の形態は、第2の実施の形態にSPS(stan
dby power supply)方式を採用した無
停電電源(UPS)機能を付加した点に特徴を有してい
る。
【0358】この実施の形態にかかる瞬時受電電力制御
システムの構成を図27を用いて説明する。この実施の
形態にかかる電力供給システムは、電力系統10と自家
用発電機21と負荷31を構内配線網41で相互に接続
するとともに、さらに構内配線網41に瞬時受電電力制
御システム70を接続して構成される。
【0359】瞬時受電電力制御システム70は、連系ト
ランスまたは連系リアクトル71と、双方向コンバータ
72と、電力貯蔵媒体73と、直流中間回路電圧検出器
(VSDC)74と、半導体スイッチ69と、双方向コ
ンバータ制御回路80と、双方向コンバータ入力電圧検
出器(PTI)15と、双方向コンバータ出力電流検出
器(CTC)16と、重要負荷電流検出器(CTIL)
19とを有して構成される。
【0360】連系トランスまたは連系リアクトル71
は、電力系統10に並列に接続され、双方向コンバータ
72を電力系統に連系させる。
【0361】双方向コンバータ72は連系トランス71
を介して電力系統10に並列に接続されて、実施例2に
記載したように受電電力の脈動を制限し、直流中間回路
電圧を一定にする機能に追加して、双方向コンバータ入
力電圧検出値(VI)から双方向コンバータ入力電圧検
出値(VI)が設定値以下に低下したとき又は、双方向
コンバータ入力電圧検出値(VI)の周波数が設定値以
下に低下したときに電流制御モードから電圧制御モード
に切り替え重要負荷に無停電で電力を供給する機能も有
している。
【0362】電力貯蔵媒体73は、上述の双方向コンバ
ータ72の一連の動作にともない電力を吸収(充電)ま
たは放出(放電)するとともに、停電または瞬低が発生
したときに、貯蔵されたエネルギーを電圧制御モードに
切り替えられた双方向コンバータに供給する。
【0363】直流中間回路電圧検出器(VSDC)74
は、直流中間回路の電圧を検出し、直流中間回路電圧検
出値(EDC)を出力する。
【0364】半導体スイッチ69は電源ライン直列に接
続され、双方向コンバータ入力電圧検出値(VI)から
双方向コンバータ入力電圧検出値(VI)が設定値以下
に低下したとき又は、双方向コンバータ入力電圧検出値
(VI)の周波数が設定値以下に低下したときに瞬時に
開放し双方向コンバータ72と電力系統を10を分離す
る。
【0365】双方向コンバータ制御回路80は、双方向
コンバータ72の動作を制御する。
【0366】双方向コンバータ入力電圧検出器(PT
I)15は、双方向コンバータ入力電圧を検出し、双方
向コンバータ入力電圧検出値(VI)を出力する。
【0367】双方向コンバータ出力電流検出器(CT
C)16は、双方向コンバータの出力電流を検出し、双
方向コンバータ出力電流検出値(IC)を出力する。
【0368】重要負荷電流検出器(CTIL)19は、
半導体スイッチ69と連系トランス71の間から重要負
荷32へいく配線に配置され重要負荷32の電流を検出
し、重要負荷電流検出値(IIL)を出力する。
【0369】重要負荷32は、停電を許容しない重要負
荷であって、半導体スイッチ69と連系トランス71の
間に並列に接続され瞬時受電電力制御システム70から
電力の供給を受ける。
【0370】双方向コンバータ制御回路80の構成を図
28を用いて説明する。
【0371】図28に示すように、双方向コンバータ制
御回路80は、第15の実施の形態において、負荷電流
補償電流演算回路を取り除いた構成となっている点で相
違している。
【0372】発電機21の制御は、第2の実施の形態と
同様に行われる。
【0373】瞬時受電電力制御システム70の制御は、
第15の実施の形態と以下の点を除いて同様である。
【0374】図28に示すように、双方向コンバータ7
2の制御は、第15の実施の形態における図26に示し
た負荷電流補償電流演算回路87を取り除いた構成とな
っており、図26に示した構成要素と同一の符号を付し
た構成要素は同様の機能及び構成を有しているので詳細
は説明しない。
【0375】以上により、発電機と瞬時受電電力制御シ
ステムは協調をとりながら有効に受電電力の脈動を制限
することが出来るともに、重要負荷電流の無効成分、高
調波成分、逆相成分が含まれていたとしても、その影響
は瞬時受電電力制御システムから上流へは影響しない。
そして、重要負荷の負荷変動があったとしても負荷変動
のスピードは発電機が十分追従できるスピードになるの
で受電電力の脈動を誘発する恐れがない。また、停電、
瞬低があったとしても重要負荷には定格一定の電圧が供
給される。なお、発電機の制御系は従来技術と同じなの
で、発電機には特別の改良は必要がないこともメリット
であり、発電機と瞬時受電電力制御システムは自立的・
独立的なシステムであるといえる。
【0376】また、従来の技術では受電電力の電力脈動
を制限する瞬時受電電力制御システムとUPSが別々の
装置であったために、設置する設備全体が大規模になり
広い設置面積と高額の設置費用を要するなど多くの改善
すべき課題を擁していた。本件技術においては受電電力
の電力脈動を制限する瞬時受電電力制御システムがUP
Sとしても機能することになり、低コストであり、スペ
ースメリットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0377】本発明の第17の実施の形態を以下に説明
する。この実施の形態は、瞬時受電電力制御システムの
電力貯蔵手段に高サイクル寿命で、かつ、高出力密度の
電力貯蔵手段を用いることに特徴を有している。その理
由を以下に説明する。
【0378】図31に示すように、負荷変動が瞬時に起
こるのに対して、発電機の受電電力の制御が秒オーダで
あるために、受電電力が秒オーダで脈動する。また、負
荷変動は常時発生しており、その結果、受電電力の脈動
も常時発生している。発明者が試算した例によると一億
回/15年にも達する。したがって、受電電力の脈動を
吸収するために電力貯蔵手段としては秒オーダの充放電
を数多く行うことになる。上記から、高サイクル寿命の
電力貯蔵手段を用いる理由は明らかであろう。以下に、
高出力密度の電力貯蔵媒体を用いる理由を説明する。上
述のように、電力貯蔵媒体としては、短時間に大電力を
充放電できる特性が重要である。電力貯蔵手段におい
て、内部抵抗が低いことはより多くの電流を充放電でき
ることを示している。この電流供給能力の一つの尺度と
して出力密度というものがある。出力密度とは、単位重
量または単位体積当たりの電気出力である。内部インピ
ーダンスが低いと電流がより多く供給でき、電流×電圧
の次元をもつ出力も大きくなり、出力密度も大きくな
る。出力密度が大きいということは短時間により多くの
エネルギーを充放電できることを意味しており、短時間
に大電力を充放電できる特性の優劣を決める一つの尺度
となる。以上が、電力貯蔵手段に高出力密度の電力貯蔵
手段を用いる理由である。
【0379】以上により、瞬時受電電力制御システムの
電力貯蔵手段として、高サイクル寿命で、かつ、高出力
密度の電力貯蔵手段を用いることにより、電力貯蔵手段
の交換回数を削減することが可能であり、実用的な瞬時
受電電力制御システムを提供することができる。
【0380】また、電力貯蔵手段の交換回数を削減する
ことによって、電力貯蔵手段の交換費用を削減すること
も可能である。
【0381】本発明の第18の実施の形態を以下に説明
する。この実施の形態は、瞬時受電電力制御システムの
電力貯蔵手段に、コンデンサ、電気二重層コンデンサ、
フライホイールまたは超電導電力貯蔵のいずれかを用い
ることに特徴を有している。その理由を以下に説明す
る。
【0382】各エネルギー貯蔵手段に関して具体的な数
値を上げて出力密度およびサイクル寿命を比較すると図
29のようになる。図29から明らかなように、蓄電池
に比べ、コンデンサ、電気二重層コンデンサ、フライホ
イールまたは超電導電力貯蔵の非電池系の電力貯蔵手段
は、出力密度が高く短時間充放電の電力貯蔵手段に向い
ている。また、サイクル寿命も蓄電池に比べ多い。以上
が、電力貯蔵手段に、コンデンサ、電気二重層コンデン
サ、フライホイールまたは超電導電力貯蔵のいずれかを
用いる理由である。
【0383】以上により、瞬時受電電力制御システムの
電力貯蔵手段として、コンデンサ、電気二重層コンデン
サ、フライホイールまたは超電導電力貯蔵を用いること
により、電力貯蔵手段の交換回数を削減することが可能
であり、実用的な瞬時受電電力制御システムを提供する
ことができる。
【0384】また、電力貯蔵手段の交換回数を削減する
ことによって、電力貯蔵手段の交換費用を削減すること
も可能である。
【0385】
【発明の効果】第1の実施の形態および第2の実施の形
態は、以下のような効果を奏することができる。
【0386】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の電力脈動を制限すること
が出来る。なお、発電機の制御系は従来技術と同じなの
で、発電機には特別の改良は必要がないこともメリット
であり、発電機と瞬時受電電力制御システムは自立的・
独立的なシステムであるといえる。
【0387】第3の実施の形態は、以下のような効果を
奏することができる。
【0388】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の電力脈動を制限すること
が出来る。
【0389】第4の実施の形態および第5の実施の形態
は、以下のような効果を奏することが出来る。
【0390】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の電力脈動を制限すること
が出来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャン
セルすることが出来る。なお、発電機の制御系は従来技
術と同じなので、発電機には特別の改良は必要がないこ
ともメリットであり、発電機と瞬時受電電力制御システ
ムは自立的・独立的なシステムであるといえる。
【0391】第6の実施の形態は、以下のような効果を
奏することができる。
【0392】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の電力脈動を制限すること
が出来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャン
セルすることが出来る。
【0393】第7の実施の形態、第8の実施の形態、第
10の実施の形態、第11の実施の形態は、以下のよう
な効果を奏することができる。
【0394】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0395】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0396】第9の実施の形態および第12の実施の形
態は、以下のような効果を奏することが出来る。
【0397】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。
【0398】さらに、第4の実施の形態〜第6の実施の
形態および第15の実施の形態は、以下のような効果を
奏することができる。
【0399】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システムと、高調波電流を相殺す
るアクテイブフィルターが別々の装置であったために、
設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と高額の
設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁してい
た。本件技術においては受電電力の電力脈動を制限する
瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルターとし
ても機能することになり、低コストであり、スペースメ
リットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0400】第7の実施の形態〜第12の実施の形態お
よび第15の実施の形態は、以下のような効果を奏する
ことができる。
【0401】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システム、高調波電流を相殺する
アクテイブフィルターとUPSが別々の装置であったた
めに、設置する設備全体が大規模になり広い設置面積と
高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき課題を擁
していた。本件技術においては受電電力の電力脈動を制
限する瞬時受電電力制御システムがアクテイブフィルタ
ーおよびUPSとしても機能することになり、低コスト
であり、スペースメリットが確保でき、設置費用が削減
できる。
【0402】第13の実施の形態および第14の実施の
形態は、以下のような効果を奏することができる。
【0403】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆
相成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電
力制御システムから上流へは影響しない。そして、重要
負荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは
発電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の
脈動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があった
としても重要負荷には定格一定の電圧が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0404】第13の実施の形態、第14の実施の形
態、第15の実施の形態、および、第16の実施の形態
は、以下のような効果を奏することができる。
【0405】従来の技術では受電電力の電力脈動を制限
する瞬時受電電力制御システムとUPSが別々の装置で
あったために、設置する設備全体が大規模になり広い設
置面積と高額の設置費用を要するなど多くの改善すべき
課題を擁していた。本件技術においては受電電力の電力
脈動を制限する瞬時受電電力制御システムがUPSとし
ても機能することになり、低コストであり、スペースメ
リットが確保でき、設置費用が削減できる。
【0406】第15の実施の形態は、以下のような効果
を奏することができる。
【0407】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、負荷電流の高調波成分を有効にキャンセル
し、かつ、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆相
成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電力
制御システムから上流へは影響しない。そして、重要負
荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは発
電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の脈
動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があったと
しても重要負荷には無停電で電力が供給される。なお、
発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機には特
別の改良は必要がないこともメリットであり、発電機と
瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシステム
であるといえる。
【0408】第16の実施の形態は、以下のような効果
を奏することができる。
【0409】発電機と瞬時受電電力制御システムは協調
をとりながら有効に受電電力の脈動を制限することが出
来るともに、重要負荷電流の無効成分、高調波成分、逆
相成分が含まれていたとしても、その影響は瞬時受電電
力制御システムから上流へは影響しない。そして、重要
負荷の負荷変動があったとしても負荷変動のスピードは
発電機が十分追従できるスピードになるので受電電力の
脈動を誘発する恐れがない。また、停電、瞬低があった
としても重要負荷には無停電で電力が供給される。な
お、発電機の制御系は従来技術と同じなので、発電機に
は特別の改良は必要がないこともメリットであり、発電
機と瞬時受電電力制御システムは自立的・独立的なシス
テムであるといえる。
【0410】第17の実施の形態および第18の実施の
形態は、以下のような効果を奏することができる。
【0411】電力貯蔵手段の交換回数を削減することが
可能であり、実用的な瞬時受電電力制御システムを提供
することができる。また、電力貯蔵手段の交換回数を削
減することによって、電力貯蔵手段の交換費用を削減す
ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成を示
すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの動作態様を示す電力チャート。
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第2の実施の形態および第13の実施
の形態にかかる瞬時受電電力制御システムの双方向コン
バータ制御回路の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの動作態様を示す電力チャート。
【図7】本発明の第3の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成を示
すブロック図。
【図9】本発明の第3の実施の形態にかかる瞬時受電電
力制御システムの動作態様を示す電力チャート。
【図10】本発明の第4の実施の形態および第5の実施
の形態にかかる瞬時受電電力制御システムの構成を示す
ブロック図。
【図11】本発明の第4の実施の形態にかかる瞬時受電
電力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成を
示すブロック図。
【図12】本発明の第5の実施の形態および第8の実施
の形態にかかる瞬時受電電力制御システムの双方向コン
バータ制御回路の構成を示すブロック図。
【図13】本発明の第6の実施の形態にかかる瞬時受電
電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図14】本発明の第6の実施の形態および第9の実施
の形態にかかる瞬時受電電力制御システムの双方向コン
バータ制御回路の構成を示すブロック図。
【図15】本発明の第7および第8の実施の形態にかか
る瞬時受電電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図16】本発明の第9の実施の形態にかかる瞬時受電
電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図17】本発明の第9の実施の形態および第11の実
施の形態にかかる瞬時受電電力制御システムの構成を示
すブロック図。
【図18】本発明の第10の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成
を示すブロック図。
【図19】本発明の第11の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成
を示すブロック図。
【図20】本発明の第12の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図21】本発明の第12の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成
を示すブロック図。
【図22】本発明の第13の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図23】本発明の第14の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図24】本発明の第14の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成
を示すブロック図。
【図25】本発明の第15の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図26】本発明の第15の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成
を示すブロック図。
【図27】本発明の第16の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの構成を示すブロック図。
【図28】本発明の第16の実施の形態にかかる瞬時受
電電力制御システムの双方向コンバータ制御回路の構成
を示すブロック図。
【図29】蓄電池と電気二重層コンデンサなどの出力密
度特性およびサイクル寿命を説明する図表。
【図30】従来の瞬時受電電力制御システムの構成を示
すブロック図。
【図31】従来の自家用発電機を有する電力供給システ
ムの動作態様を示す電力チャート。
【符号の説明】
10 電力系統 11 系統電圧検出器1(PTS1) 12 受電電流検出器1(PTS1) 13 系統電圧検出器2(PTS2) 13´ 系統電圧検出器(PTS) 14 受電電流検出器2(CTS2) 14´ 受電電流検出器(CTS) 15 双方向コンバータ入力電圧検出器(PTI) 16 双方向コンバータ出力電流検出器(CTC) 17 負荷電圧検出器(PTL) 18 負荷電流検出器(CTL) 19 重要負荷電流検出器(CTIL) 21 発電機 23 ガスタービンまたはガスエンジン 25 燃料弁 31 負荷 32 重要負荷 41 構内配線網 42,43,44 遮断器 50 発電機制御回路 51 発電機用受電電力演算回路 53 発電機用受電電力制御演算回路 532 発電機用受電電力制御回路(APR(PS
1)) 60 電圧/電流制御モード切替器 61 瞬低検出回路 62 入力電圧基準値設定器 63 入力周波数基準値設定器 64 入力電圧制御演算回路 69 半導体スイッチ 70 瞬時受電電力制御システム 71 連系トランス 72 双方向コンバータ 73 電力貯蔵媒体 74 直流中間回路電圧検出器(VSDC) 75 インバータ 75´ 直列補償インバータ 76 直列トランス 80 双方向コンバータ制御回路 81 瞬時受電電力制御システム用受電電力演算回路 81´ 受電電力演算回路 82 受電電流補償電流演算回路 82´ 発電機/双方向コンバータ非干渉制御演算回路 83 直流中間回路電圧補償電流演算回路 84 双方向コンバータ出力電流制御演算回路 85 双方向コンバータ出力電圧指令演算回路 861 PWM制御回路 862 キャリア信号発生回路 863 ゲートドライブ回路 87 負荷電流補償電流演算回路 88 加算器 89 重要負荷電流補償電流演算回路 91 発電機用受電電力設定器 92 瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力設
定器 93 瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力設
定器 94 時限設定器 95 瞬時受電電力制御システム用順潮流側受電電力不
感帯設定器 96 瞬時受電電力制御システム用逆潮流側受電電力不
感帯設定器 97 重要負荷電流時限設定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02M 7/155 H02M 7/155 E Fターム(参考) 5G066 DA08 EA03 GC01 HA10 HA15 HB02 HB08 HB09 JA05 JB03 5H006 AA03 AA05 AA07 CB08 CC03 CC08 DA02 DC02 DC03 DC05 HA83 5H590 AA03 AA10 AA15 AA17 AA21 AA23 AA30 AB11 CA08 CA09 CA21 CA30 CC01 CD03 CD10 CE02 CE05 CE10 EB02 EB04 EB14 EB21 FA01 FA06 FA08 FB02 FC22 FC23 FC26 GA02 GA04 GA06 HA01 HA02 HA04 HA06 HA24 HB02 HB03 JA05 JA13 JA19 JB15

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統に接続された構内配線網と、構
    内配線網に接続され電力系統と連系して常時運転される
    発電機と、構内配線網に接続された負荷と、構内配線網
    に接続された瞬時受電電力制御システムとからなる電力
    供給システムにおいて、受電電力をゼロにするように発
    電機を駆動する原動機を運転する発電機運転システムを
    備え、瞬時受電電力制御システムが、電力系統に並列に
    接続された連系トランス又は連系リアクトルと、該連系
    トランス又は連系リアクトルに接続され双方向に電力変
    換できるPWM制御コンバータ(以下、双方向コンバー
    タという。)、該双方向コンバータにより電力が充放電
    される電力貯蔵媒体と、双方向コンバータの入力である
    直流ライン(以下、直流中間回路という)の電圧を検出
    する直流電圧検出手段と双方向コンバータの入力電圧を
    検出する双方向コンバータ入力電圧検出手段と、双方向
    コンバータの出力電流を検出する双方向コンバータ出力
    電流検出手段と、系統電圧と受電電流と双方向コンバー
    タ入力電圧と双方向コンバータ出力電流と直流中間回路
    電圧と直流中間回路電圧目標値とから、双方向コンバー
    タの動作を制御する双方向コンバータ制御手段とを有し
    ており、負荷の急激な変化が生じたときに受電電力の脈
    動を生じないように双方向コンバータを制御することを
    特徴とする瞬時受電電力制御システム。
  2. 【請求項2】 負荷の急激な変化が生じたときに逆潮流
    側受電電力設定値未満に逆潮流を生じないようにし、か
    つ、順潮流側受電電力設定値を超えた順潮流を生じない
    ように双方向コンバータを制御することを特徴とする請
    求項1に記載の瞬時受電電力制御システム。
  3. 【請求項3】 双方向コンバータ制御回路が、逆潮流側
    の受電電力設定手段と順潮流側の受電電力設定手段を有
    し、受電電力が逆潮流側の受電電力設定値未満の場合は
    受電電力が逆潮流側の受電電力設定値となり、受電電力
    が順潮流側の受電電力設定値を超える場合は受電電力が
    順潮流側の受電電力設定値となり、受電電力が逆潮流側
    の受電電力設定値以上順潮流側の受電電力の設定値以下
    の場合は直流中間回路電圧を一定にするように双方向コ
    ンバータを制御するように構成されている請求項2に記
    載の瞬時受電電力制御システム。
  4. 【請求項4】 瞬時受電電力制御システムの逆潮流側の
    受電電力設定値をゼロ未満とし、順潮流側の受電電力設
    定値をゼロ超とし、発電機の受電電力設定値をゼロとす
    ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の瞬
    時受電電力制御システム。
  5. 【請求項5】 双方向コンバータ制御回路が、逆潮流側
    の受電電力設定手段、順潮流側の受電電力設定手段と時
    限設定手段を有し、受電電力が逆潮流側の受電電力設定
    値未満の場合は受電電力が逆潮流側の受電電力設定値と
    なるように電力を充電し、かつ、該充電電力が時限後に
    ゼロになるようにし、受電電力が順潮流側の受電電力設
    定値を超える場合は受電電力が順潮流側の受電電力設定
    値となるように電力を放電し、かつ、該放電電力が時限
    後にゼロになるようにし、逆潮流を制限するために双方
    向コンバータが充電モードである場合以外、および順潮
    流を制限するために双方向コンバータが放電モードであ
    る場合以外は直流中間回路電圧を一定にするように双方
    向コンバータを制御するように構成されている請求項1
    または請求項2に記載の瞬時受電電力制御システム。
  6. 【請求項6】 双方向コンバータ制御回路が逆潮流側の
    受電電力不感帯設定手段、順潮流側の受電電力不感帯設
    定手段を有し逆潮流を制限後、充電電力がゼロになった
    ときには、受電電力が逆潮流側の受電電力不感帯設定値
    未満の場合に限り再度逆潮流を制限する充電モードに移
    行し、かつ、順潮流を制限後、放電電力がゼロになった
    ときには、放電電力が順潮流側の受電電力不感帯設定値
    超の場合に限り再度順潮流を制限する放電モードに移行
    するように双方向コンバータを制御するように構成され
    ている請求項5に記載の瞬時受電電力制御システム。
  7. 【請求項7】 時限値を発電機の受電電力制御が追従で
    きるに足る値以上とする請求項5または請求項6に記載
    の瞬時受電電力制御システム。
  8. 【請求項8】 発電機制御システムが、双方向コンバー
    タ制御回路に組み込まれている請求項1ないし請求項3
    のいずれか1項に記載の瞬時受電電力制御システム。
  9. 【請求項9】 双方向コンバータ制御回路が系統電圧と
    受電電流から発電機の燃料弁の開度を制御する構成を有
    する請求項8に記載の瞬時受電電力システム。
  10. 【請求項10】 双方向コンバータ制御回路が、発電機
    の受電電力設定手段を有し、受電電力が逆潮流側の受電
    電力設定値未満の場合は受電電力+逆潮流側の受電電力
    設定値となるために必要な双方向コンバータ出力電流目
    標値に相当する双方向コンバータ出力電力が発電機の受
    電電力設定値となるように発電機を制御し、受電電力が
    順潮流側の受電電力設定値を超える場合は受電電力+順
    潮流側の受電電力目標値となるために必要な双方向コン
    バータ出力電流目標値に相当する双方向コンバータ出力
    電力が発電機の受電電力設定値となるように発電機を制
    御し、受電電力が逆潮流側の受電電力設定値以上順潮流
    側の受電電力の設定値以下の場合は受電電力が発電機の
    受電電力設定値となるように発電機を制御するように構
    成されている請求項8または請求項9に記載の瞬時受電
    電力制御システム。
  11. 【請求項11】 瞬時受電電力制御システムが負荷電流
    を検出する手段と、負荷電圧を検出する手段と、負荷電
    流と負荷電圧とから負荷に流入する高調波成分を分離検
    出する手段を有し、該分離検出された高調波成分をキャ
    ンセルするように双方向コンバータを制御するようにし
    た請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の瞬時
    受電電力制御システム。
  12. 【請求項12】 瞬時受電電力制御システムが負荷電流
    を検出する手段と、負荷電圧を検出する手段と、負荷電
    流と負荷電圧とから負荷に流入する高調波成分を分離検
    出する手段を有し、該分離検出された高調波成分をキャ
    ンセルするように双方向コンバータを制御するようにし
    た請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の瞬時
    受電電力制御システム。
  13. 【請求項13】 瞬時受電電力制御システムが負荷電流
    を検出する手段と、負荷電圧を検出する手段と、負荷電
    流と負荷電圧とから負荷に流入する高調波成分を分離検
    出する手段を有し、該分離検出された高調波成分をキャ
    ンセルするように双方向コンバータを制御するようにし
    た請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の瞬
    時受電電力制御システム。
  14. 【請求項14】 時受電電力制御システムが直流中間回
    路電圧を交流に変換するインバータを有し、該インバー
    タに停電を許容しない負荷(以下、重要負荷という)を
    接続した請請求項11または請求項12に記載の瞬時受
    電電力制御システム。
  15. 【請求項15】 瞬時受電電力制御システムが直流中間
    回路電圧を交流に変換するインバータを有し、該インバ
    ータに重要負荷を接続した請求項13に記載の瞬時受電
    電力制御システム。
  16. 【請求項16】 瞬時受電電力制御システムが直流中間
    回路電圧を交流に変換する直列補償インバータと直列ト
    ランスと重要負荷電流検出手段を有し、直列トランスの
    2次側に直列補償インバータを接続し、電源ラインと重
    要負荷の間に直列トランスの1次側を直列に接続した請
    求項11または請求項12に記載の瞬時受電電力制御シ
    ステム。
  17. 【請求項17】 瞬時受電電力制御システムが直流中間
    回路電圧を交流に変換する直列補償インバータと直列ト
    ランスと重要負荷電流検出手段を有し、直列トランスの
    2次側に直列補償インバータを接続し、電源ラインと重
    要負荷の間に直列トランスの1次側を直列に接続した請
    求項13に記載の瞬時受電電力制御システム。
  18. 【請求項18】 双方向コンバータ制御回路が時限設定
    手段と、重要負荷電流を補償する手段を有し、該重要負
    荷電流補償手段は双方向コンバータ入力電圧と重要負荷
    電流と該時限設定手段により設定される時限値から重要
    負荷に流入する電流の無効成分、不平衡成分、高調波成
    分、有効電流の変動分を分離検出するとともに該無効成
    分、該不平衡成分、該高調波成分をキャンセルし、該有
    効電流の変動分をキャンセルし時限後にゼロとなるため
    に必要な双方向コンバータから出力すべき電流を演算
    し、この演算値に基づき双方向コンバータを制御するこ
    とを特徴とする請求項16に記載の瞬時受電電力制御シ
    ステム。
  19. 【請求項19】 双方向コンバータ制御回路が時限設定
    手段と、重要負荷電流を補償する手段を有し、該重要負
    荷電流補償手段は双方向コンバータ入力電圧と重要負荷
    電流と該時限設定手段により設定される時限値から重要
    負荷に流入する電流の無効成分、不平衡成分、高調波成
    分、有効電流の変動分を分離検出するとともに該無効成
    分、該不平衡成分、該高調波成分をキャンセルし、該有
    効電流の変動分をキャンセルし時限後にゼロとなるため
    に必要な双方向コンバータから出力すべき電流を演算
    し、この演算値に基づき双方向コンバータを制御するこ
    とを特徴とする請求項17に記載の瞬時受電電力制御シ
    ステム。
  20. 【請求項20】 時限値を発電機の応答速度よりも遅い
    (大きい)数値とする請求項18に記載の瞬時受電電力
    制御システム。
  21. 【請求項21】 時限値を発電機の応答速度よりも遅い
    (大きい)数値とする請求項19に記載の瞬時受電電力
    制御システム。
  22. 【請求項22】 瞬時受電電力制御システムが直流中間
    回路電圧を交流に変換するインバータを有し、該インバ
    ータに重要負荷を接続した請請求項5ないし請求項7の
    いずれか1項に記載の瞬時受電電力制御システム。
  23. 【請求項23】 瞬時受電電力制御システムが直流中間
    回路電圧を交流に変換する直列補償インバータと直列ト
    ランスと重要負荷電流検出手段を有し、直列トランスの
    2次側に直列補償インバータを接続し、電源ラインと重
    要負荷の間に直列トランスの1次側を直列に接続した請
    求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の瞬時受電
    電力制御システム。
  24. 【請求項24】 双方向コンバータ制御回路が時限設定
    手段と、重要負荷電流を補償する手段を有し、該重要負
    荷電流補償手段は双方向コンバータ入力電圧と重要負荷
    電流と該時限設定手段により設定される時限値から重要
    負荷に流入する電流の無効成分、不平衡成分、高調波成
    分、有効電流の変動分を分離検出するとともに該無効成
    分、該不平衡成分、該高調波成分をキャンセルし、該有
    効電流の変動分をキャンセルし時限後にゼロとなるため
    に必要な双方向コンバータから出力すべき電流を演算
    し、この演算値に基づき双方向コンバータを制御するこ
    とを特徴とする請求項23に記載の瞬時受電電力制御シ
    ステム。
  25. 【請求項25】 時限値を発電機の応答速度よりも遅い
    (大きい)数値とする請求項24に記載の瞬時受電電力
    制御システム。
  26. 【請求項26】 瞬時受電電力制御システムが半導体ス
    イッチを有し、該半導体スイッチと連系トランス又は連
    系リアクトルの間に重要負荷を接続した請求項12に記
    載の瞬時受電電力制御システム。
  27. 【請求項27】 瞬時受電電力制御システムが双方向コ
    ンバータ入力電圧の電圧低下又は周波数低下を検出して
    半導体スイッチを瞬時に解放するとともに双方向コンバ
    ータの制御モードを電流制御モードから電圧制御モード
    に切り替え重要負荷に無停電で電力供給する請求項26
    に記載の瞬時受電電力制御システム。
  28. 【請求項28】 双方向コンバータ制御回路が瞬低検出
    手段、入力電圧基準値設定手段、入力周波数基準値設定
    手段、入力電圧制御手段、電流制御と電圧制御を切り替
    える手段を有し、双方向コンバータ入力電圧の電圧低下
    又は周波数低下を瞬低検出手段により検出すると、半導
    体スイッチを瞬時に解放するとともに双方向コンバータ
    の制御モードを電流制御モードから電圧制御モードに切
    り替え、電圧制御モードにおいては双方向コンバータ入
    力電圧を入力電圧基準値設定値および入力周波数基準値
    設定値になるために必要な双方向コンバータから出力す
    べき電流を演算し、この演算値に基づき双方向コンバー
    タを制御することを特徴とする請求項27に記載の瞬時
    受電電力制御システム。
  29. 【請求項29】 瞬時受電電力制御システムが半導体ス
    イッチを有し、該半導体スイッチと連系トランス又は連
    系リアクトルの間に重要負荷を接続した請求項5ないし
    請求項7のいずれか1項に記載の瞬時受電電力制御シス
    テム。
  30. 【請求項30】 瞬時受電電力制御システムが双方向コ
    ンバータ入力電圧の電圧低下又は周波数低下を検出して
    半導体スイッチを瞬時に解放するとともに双方向コンバ
    ータの制御モードを電流制御モードから電圧制御モード
    に切り替え重要負荷に無停電で電力供給する請求項29
    に記載の瞬時受電電力制御システム。
  31. 【請求項31】 双方向コンバータ制御回路が瞬低検出
    手段、入力電圧基準値設定手段、入力周波数基準値設定
    手段、入力電圧制御手段、電流制御と電圧制御を切り替
    える手段を有し、双方向コンバータ入力電圧の電圧低下
    又は周波数低下を瞬低検出手段により検出すると、半導
    体スイッチを瞬時に解放するとともに双方向コンバータ
    の制御モードを電流制御モードから電圧制御モードに切
    り替え、電圧制御モードにおいては双方向コンバータ入
    力電圧を入力電圧基準値設定値および入力周波数基準値
    設定値になるために必要な双方向コンバータから出力す
    べき電流を演算し、この演算値に基づき双方向コンバー
    タを制御することを特徴とする請求項30に記載の瞬時
    受電電力制御システム。
  32. 【請求項32】 高サイクル寿命で、かつ、出力密度の
    高い電力貯蔵手段を用いた請求項1ないし請求項7、請
    求項11、請求項12、請求項14、請求項16、請求
    項18、請求項20、請求項22ないし請求項31のい
    ずれか1項に記載の瞬時受電電力制御システム。
  33. 【請求項33】 高サイクル寿命で、かつ、出力密度の
    高い電力貯蔵手段を用いた請求項8ないし請求項10、
    請求項13、請求項15、請求項17、請求項19、請
    求項21のいずれか1項に記載の瞬時受電電力制御シス
    テム。
  34. 【請求項34】 電力貯蔵手段としてコンデンサ、電気
    二重層コンデンサ、フライホイールまたは超電導電力貯
    蔵を用いた請求項1ないし請求項7、請求項11、請求
    項12、請求項14、請求項16、請求項18、請求項
    20、請求項22ないし請求項31のいずれか1項に記
    載の瞬時受電電力制御システム。
  35. 【請求項35】 電力貯蔵手段としてコンデンサ、電気
    二重層コンデンサ、フライホイールまたは超電導電力貯
    蔵を用いた請求項8ないし請求項10、請求項13、請
    求項15、請求項17、請求項19、請求項21のいず
    れか1項に記載の瞬時受電電力制御システム。
  36. 【請求項36】 双方向コンバータ制御回路の直流中間
    回路電圧を一定にする制御時定数(例えば積分時定
    数)、双方向コンバータ制御回路の受電電力の脈動を制
    限する制御時定数(例えば積分時定数)、発電機制御回
    路の発電機の受電電力を目標値にする制御時定数(例え
    ば積分時定数)の間に双方向コンバータ制御回路の直流
    中間回路電圧を一定にする制御時定数(例えば積分時定
    数)>発電機制御回路の発電機の受電電力を目標値にす
    る制御時定数(例えば積分時定数)>双方向コンバータ
    制御回路の受電電力の脈動を制限する制御時定数(例え
    ば積分時定数)の関係がある請求項1ないし請求項7、
    請求項11、請求項12、請求項14、請求項16、請
    求項18、請求項20、請求項22ないし請求項32、
    請求項34のいずれか1項に記載の瞬時受電電力制御シ
    ステム。
  37. 【請求項37】 双方向コンバータ制御回路の直流中間
    回路電圧を一定にする制御時定数(例えば積分時定
    数)、双方向コンバータ制御回路の受電電力の脈動を制
    限する制御時定数(例えば積分時定数)、双方向コンバ
    ータ制御回路の発電機の受電電力を目標値にする制御時
    定数(例えば積分時定数)の間に双方向コンバータ制御
    回路の直流中間回路電圧を一定にする制御時定数(例え
    ば、積分時定数)>双方向コンバータ制御回路の発電機
    の受電電力を目標値にする制御時定数(例えば、積分時
    定数)>双方向コンバータ制御回路の受電電力の脈動を
    制限する制御時定数(例えば、積分時定数)の関係があ
    る請求項8ないし請求項10、請求項13、請求項1
    5、請求項17、請求項19、請求項21、請求項3
    3、請求項35のいずれか1項に記載の瞬時受電電力制
    御システム。
JP34022599A 1999-11-30 1999-11-30 逆潮流が認められる瞬時受電電力制御システム Pending JP2001161098A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34022599A JP2001161098A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 逆潮流が認められる瞬時受電電力制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34022599A JP2001161098A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 逆潮流が認められる瞬時受電電力制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001161098A true JP2001161098A (ja) 2001-06-12

Family

ID=18334907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34022599A Pending JP2001161098A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 逆潮流が認められる瞬時受電電力制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001161098A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002374629A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Osaka Gas Co Ltd 受電電力調整装置ならびに自家発電装置およびその制御方法
JP2003070165A (ja) * 2001-08-24 2003-03-07 Tokyo Gas Co Ltd 電源装置
JP2006509489A (ja) * 2002-12-06 2006-03-16 エレクトリック パワー リサーチ インスチテュート インコーポレイテッド 無停電源及び発電システム
JP2006333563A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Meidensha Corp 複数種類の分散型電源による負荷追従運転制御方法
JP2008067484A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Tokyo Gas Co Ltd 蓄電池設備と自家発電設備を組み合せた自家発電システムおよび該システムにおける自家発電設備の出力制御方法
JP2011250649A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Shimizu Corp 電力システム
JP2011250650A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Shimizu Corp 電力システム
US8106563B2 (en) 2006-06-08 2012-01-31 Exro Technologies Inc. Polyphasic multi-coil electric device
US8212445B2 (en) 2004-08-12 2012-07-03 Exro Technologies Inc. Polyphasic multi-coil electric device
US8896151B2 (en) 2010-05-31 2014-11-25 Shimizu Corporation Electric power system
JP2015208114A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 東京瓦斯株式会社 電力供給システム
US11081996B2 (en) 2017-05-23 2021-08-03 Dpm Technologies Inc. Variable coil configuration system control, apparatus and method
US11708005B2 (en) 2021-05-04 2023-07-25 Exro Technologies Inc. Systems and methods for individual control of a plurality of battery cells
US11722026B2 (en) 2019-04-23 2023-08-08 Dpm Technologies Inc. Fault tolerant rotating electric machine
US11967913B2 (en) 2021-05-13 2024-04-23 Exro Technologies Inc. Method and apparatus to drive coils of a multiphase electric machine

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002374629A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Osaka Gas Co Ltd 受電電力調整装置ならびに自家発電装置およびその制御方法
JP2003070165A (ja) * 2001-08-24 2003-03-07 Tokyo Gas Co Ltd 電源装置
JP2006509489A (ja) * 2002-12-06 2006-03-16 エレクトリック パワー リサーチ インスチテュート インコーポレイテッド 無停電源及び発電システム
JP2008237018A (ja) * 2002-12-06 2008-10-02 Electric Power Res Inst Inc 無停電源及び発電システム
US7701087B2 (en) 2002-12-06 2010-04-20 Electric Power Research Institute, Inc. Integrated closed loop control method and apparatus for combined uninterruptible power supply and generator system
US8212445B2 (en) 2004-08-12 2012-07-03 Exro Technologies Inc. Polyphasic multi-coil electric device
US9685827B2 (en) 2004-08-12 2017-06-20 Exro Technologies Inc. Polyphasic multi-coil electric device
US8614529B2 (en) 2004-08-12 2013-12-24 Exro Technologies, Inc. Polyphasic multi-coil electric device
JP2006333563A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Meidensha Corp 複数種類の分散型電源による負荷追従運転制御方法
US9584056B2 (en) 2006-06-08 2017-02-28 Exro Technologies Inc. Polyphasic multi-coil generator
US8106563B2 (en) 2006-06-08 2012-01-31 Exro Technologies Inc. Polyphasic multi-coil electric device
JP2008067484A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Tokyo Gas Co Ltd 蓄電池設備と自家発電設備を組み合せた自家発電システムおよび該システムにおける自家発電設備の出力制御方法
WO2011151938A1 (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 清水建設株式会社 電力システム
WO2011151939A1 (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 清水建設株式会社 電力システム
US8860247B2 (en) 2010-05-31 2014-10-14 Shimizu Corporation Electric power system and uninterruptible power supply for important load
US8896151B2 (en) 2010-05-31 2014-11-25 Shimizu Corporation Electric power system
JP2011250650A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Shimizu Corp 電力システム
JP2011250649A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Shimizu Corp 電力システム
JP2015208114A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 東京瓦斯株式会社 電力供給システム
US11081996B2 (en) 2017-05-23 2021-08-03 Dpm Technologies Inc. Variable coil configuration system control, apparatus and method
US11722026B2 (en) 2019-04-23 2023-08-08 Dpm Technologies Inc. Fault tolerant rotating electric machine
US11708005B2 (en) 2021-05-04 2023-07-25 Exro Technologies Inc. Systems and methods for individual control of a plurality of battery cells
US11967913B2 (en) 2021-05-13 2024-04-23 Exro Technologies Inc. Method and apparatus to drive coils of a multiphase electric machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6058147B2 (ja) 電力変換装置
Dong et al. Modes of operation and system-level control of single-phase bidirectional PWM converter for microgrid systems
JP2001161098A (ja) 逆潮流が認められる瞬時受電電力制御システム
CN105305598B (zh) 不间断电源和操作方法
US20050143846A1 (en) Alternative energy system control method and apparatus
US9906070B2 (en) Distributed power source system with storage battery
JP6668991B2 (ja) 給電装置及び給電システム
WO2021254532A1 (zh) 逆变系统、逆变系统控制方法和并联逆变系统
WO2019198585A1 (ja) 電源システム
KR101766433B1 (ko) 태양광 발전전력과 배터리 충방전 전력의 전력계통 연계운전을 위한 전력변환장치가 포함된 에너지저장 시스템
JP2009044794A (ja) 電力変換装置及び電力変換制御方法
JP2011256827A (ja) 電源システム
JP3722963B2 (ja) 電力変換装置
Tsai et al. Design and implementation of a cost-effective quasi line-interactive UPS with novel topology
JP2004048938A (ja) 電圧補償装置
JP4304519B2 (ja) 無停電電源装置
JP2003153448A (ja) 発電システム
JP2006254634A (ja) 分散型電源装置
Nasiri et al. Uninterruptible power supplies
CN113410904B (zh) 一种多模块并联型应急电源及控制方法
WO2018020666A1 (ja) 電力変換装置及びその制御方法
JP2009247185A (ja) 系統連系インバータ装置およびその自立運転方法
JP4189985B2 (ja) 瞬時受電電力制御システム
JP2018170931A (ja) 電力変換装置、電力変換システム
JP5813028B2 (ja) 分散型電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061003

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100622