JP2001159754A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2001159754A
JP2001159754A JP34310299A JP34310299A JP2001159754A JP 2001159754 A JP2001159754 A JP 2001159754A JP 34310299 A JP34310299 A JP 34310299A JP 34310299 A JP34310299 A JP 34310299A JP 2001159754 A JP2001159754 A JP 2001159754A
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lens
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crystal cell
crystal display
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JP34310299A
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Noriko Watanabe
典子 渡辺
Takashi Sato
孝 佐藤
Shigemitsu Mizushima
繁光 水嶋
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズシートのレンズ機能を損なわない貼り
合わせ構造を有し、視角特性に優れた液晶表示装置を提
供する。 【解決手段】 レンズシート20と液晶セル10との間
に設けられた接合層30は、レンズシート20と液晶セ
ル10とを互いに接着する接着部30aと、接着部30
bが形成されていない開口部30cとを有する。開口部
30cは、液晶セル10の表面に垂直な方向から見た2
次元的な空間において、複数のレンズ20aのそれぞれ
の中心20cを含む領域に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に関
し、特に、レンズシートを有する透過型の液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、CRT(Cathode Ray Tub
e)、PDP(Plasma Display)あるいは、EL(Electro-Lumine
scence)等と同様にフラットパネルディスプレイを代表
する表示装置であり、特に透過型液晶表示装置は軽量、
薄型、低消費電力であることからOA用機器、車載用テレ
ビ、カーナビゲーション用モニタ、ビデオカメラ用モニ
タ等に幅広く利用されている。
【0003】しかしながら、従来の液晶表示装置は、視
角依存性が大きいという問題がある。具体的には、液晶
表示装置を表示面の法線に対してある角度以上の斜め方
向から観察すると、本来黒く(暗く)表示されるべきも
のが白っぽく(明るく)見えことがある。すなわち、視
角(観察者の視線方向の表示面の法線に対する角度)の
違いに応じて表示の明るさ(階調)が変化することによ
り、表示のコントラスト比が低下したり、コントラスト
比が反転したりすることがある。このように、観察され
る表示が視角に依存することを視角依存性と言い、コン
トラスト比の反転が起こらず、且つ所定の値(例えば1
0)以上のコントラスト比が得られる視角の範囲が狭い
場合、その液晶表示装置の視角依存性が大きいと言う。
【0004】液晶表示装置において、視角依存性が生じ
る要因は様々有り、液晶分子の捩れ(螺旋の向きやラビ
ング方向によって決まる液晶分子の螺旋開始位置に依存
する)に起因するものや、液晶分子の屈折率異方性(光の
進行方向に対するリタデーションの相違)や、偏光板の
特性(直線偏光の選択性)に起因するものや、照明装置
(バックライト)から出射される光線の指向性に起因す
るものが挙げられる。また、これらの要因の視角依存性
への寄与の程度は、液晶表示装置の表示モードによって
異なり、また、観察する方向の方位角(表示面内の角度
(典型的には、表示面を時計の文字盤に見立て、12時
方向を0度として定義される)にも依存する。
【0005】この視角依存性を改善するため、従来から
種々の方式が提案されており、そのひとつに、レンズシ
ートを用いる方法がある。この方法は、液晶セルの観察
者側にレンズシートを配置し、液晶セルを通過した光線
の出射角の分布を広げる(「拡散させる」とも言う)こ
とによって、液晶表示装置の視角特性を改善するもので
ある。
【0006】レンズシートは面内に配列された複数のレ
ンズを有するものであり、マイクロレンズ(微小単位レ
ンズ)がマトリクス状に配列されたマイクロレンズアレ
イや、カマボコ状(典型的には半円柱状)のレンズが互
いに平行にストライプ状に配列されたレンチキュラーレ
ンズなどが知られている。マイクロレンズアレイは全方
向的に光線を拡散し、レンチキュラーレンズは、個々の
かまぼこ状レンズの短軸に平行な2方向に光線を拡散す
る。レンズシートが有する個々のレンズは、凸レンズで
あってもよいし、凹レンズであってもよい。レンズの種
類や配置によって、視角依存性を改善する方向や程度を
調整することができるので、液晶表示装置の表示モード
や要求される視角特性に応じて、適宜レンズシートを選
択すればよい。
【0007】特開平7−43703号公報は、マイクロ
レンズアレイシートの液晶セル側の面と液晶セルの表面
との間に、それぞれの面を形成する物質の、いずれか小
さい方の屈折率と同一かまたはそれよりも大きな屈折率
を持つ物質(「充填用物質」という)を充填した液晶表
示装置を開示している。また、特開平9-127309
号公報は、マイクロレンズアレイシートのレンズとして
機能する凸部の頂部領域を接着剤層(または粘着剤層)
を介して液晶セルに接着した液晶表示装置を開示してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した特開
平7−43703号公報や特開平9-127309号公
報に開示されている液晶表示装置においては、以下に説
明する理由から、マイクロレンズアレイシートのレンズ
機能を十分に発揮することが困難であった。
【0009】上述の従来技術の液晶表示装置において
は、レンズとして機能する部分(少なくとも凸部の頂
部)と液晶セルとの間に、接着剤(または粘着剤)また
は充填用物質が付与されている。一般にマイクロレンズ
アレイや液晶セルの基板および接着剤(粘着剤)や上記
の充填用物質として用いられる透明な材料の屈折率は、
1.4〜1.6の範囲にあるので、上記の液晶表示装置
においては、それぞれのレンズアレイを空気(屈折率が
1)中に配置した際に得られるレンズ機能(集光機能や
拡散機能)を得ることはできない。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、レンズシートのレンズ機能
を損なわない構造を有し、視角特性に優れた液晶表示装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、上面と下面とを有する液晶セルと、前記液晶セルの
前記下面側に設けられた照明装置と、前記液晶セルの前
記上面側に設けられ、前記液晶セルの前記上面に平行な
平面内に配列された複数のレンズを有するレンズシート
と、前記レンズシートと前記液晶セルの前記上面との間
に設けられた接合層とを有する液晶表示装置であって、
前記接合層は、前記レンズシートと前記液晶セルの前記
上面とを互いに接着する接着部と、前記接着部が形成さ
れていない開口部とを有し、前記開口部は、前記上面に
垂直な方向から見た2次元的な空間において、前記複数
のレンズのそれぞれの中心を含む領域に形成されてお
り、そのことによって、上記目的が達成される。
【0012】前記接着部の少なくとも一部は、前記上面
に垂直な方向から見た2次元的な空間において、表示領
域外に形成されている構成としてもよい。
【0013】前記接着部の少なくとも一部は、前記上面
に垂直な方向から見た2次元的な空間において、表示領
域内であって、且つ、前記複数のレンズのうちのいずれ
か2つの隣接するレンズの間の、前記隣接する2つのレ
ンズのそれぞれの中心からレンズの幅の1/3より離れ
た領域に形成されている構成としてもよい。
【0014】前記開口部内が減圧状態にある構成とする
ことが好ましい。
【0015】以下、本発明の作用を説明する。
【0016】本発明の液晶表示装置において、液晶セル
とレンズシートとの間に設けられた接合層が有する接着
部は、液晶セルの上面とレンズシートとを互いに接着す
るように作用する。液晶セルの上面とレンズシートとが
互いに接触する必要はない。また、接合層は、液晶セル
の上面に垂直な方向から見た2次元的な空間において、
レンズシートが有する複数のレンズのそれぞれの中心を
含む領域に開口部を有しているので、少なくともレンズ
の中心部のレンズ機能は損なわれることが無い。なお、
レンズシートが凸レンズを有する場合、凸レンズの頂部
が液晶セルの上面に接触してもよい。
【0017】接着部は液晶セルの表示領域外に形成して
もよい。
【0018】接着部が、上面に垂直な方向から見た2次
元的な空間において、表示領域内であって、且つ、複数
のレンズのうちのいずれか2つの隣接するレンズの間
の、隣接する2つのレンズのそれぞれの中心からレンズ
の幅の1/3(典型的にはレンズ半径の2/3)より離
れた領域に形成されている構成を採用すると、接着部が
形成されていない領域のレンズ機能は損なわれることが
無く、且つ、接着部が形成された領域における光の再帰
反射を低減することができる。発明者らの検討によれ
ば、レンズの中心からレンズの幅の1/3(典型的には
レンズ半径の2/3)より外側の部分における反射を無
くすと、再帰反射を効果的に抑制されることがわかっ
た。粘着部を形成した領域における反射(レンズと接着
部との界面、および/または基板と接着部との界面にお
ける反射)を低減するために、接着部の屈折率は、基板
およびまたはレンズの屈折率に近い値であることが好ま
しい。
【0019】さらに、レンズシートと液晶セルの基板と
の間の空隙を減圧できるように接着部を形成すると、貼
り合わせ工程において、レンズシートと基板との間の空
隙を減圧することによって、外気の圧力を利用して、接
着部を挟んでレンズシートと基板とを互いに押圧する力
を均一に印加することができる。この貼り合わせ方法を
用いると、基板やレンズシートに直接接触する部材を用
いて力を印加する必要がないので、レンズシートや基板
の反りや、各レンズの高さのばらつきに拘わらず、均一
に力を印加することができる。さらに、レンズシートと
基板との空隙が減圧状態に保たれている限り、接着部を
挟むように均一な力が掛かるので、均一な接合状態が維
持される。接着部は、例えば、減圧するためのあなを除
き、表示領域の全体を包囲するように形成される。ま
た、個々のレンズの周辺(レンズの幅の1/3より外
側)に接着部を形成する構成においても、これらの接着
部間の空隙が連続するように接着部を配置し、上述した
表示領域の全体を包囲する接着部を形成することによっ
て、上述の作用・効果が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による実施形態を説明する。
【0021】(実施形態1)図1に実施形態1の液晶表
示装置100の断面を模式的に示す。液晶表示装置10
0は直視型の透過型液晶表示装置である。液晶表示装置
100は、液晶セル10とレンズシート20とを有して
いる。レンズシート20は、接合層30を介して液晶セ
ル10の一方の基板12aに接合されている。
【0022】液晶セル10は、種々の表示モードの公知
の液晶セルであり得る。用いる液晶セル10の表示モー
ドによっては、液晶セル10の基板12aおよび12b
の外側(液晶層16と反対側)に、一対の偏光板(不図
示)が設けられる。液晶セル10は、典型的には、一対
の基板12aおよび12bと、これらの基板12aと1
2bとの間に挟持された液晶層16と有している。液晶
層16は、シール剤から形成されたシール部18によっ
て、基板12aと12bとの間に封入されている。基板
12aおよび12bはいずれも透明基板(例えばガラス
基板)である。必要に応じて、基板12aおよび12b
の液晶層16側の表面には、液晶層16に接するように
配向層(不図示)が形成される。また、必要に応じて、
基板12aにカラーフィルタ層(不図示)が設けられ
る。
【0023】基板12aおよび12bの液晶層16側に
は、液晶層16に電圧を印加するための電極14aおよ
び14bが形成されている。例えば、電極14aは単一
の対向電極(透明電極)であり、電極14bはマトリク
ス状に配置された複数の絵素電極であり得る。マトリク
ス状に配置された絵素電極と対向電極の間に印加される
電圧によって、絵素に対応する領域(以下「絵素領域」
と呼ぶ。)の液晶層16の配向状態が変化し、光の透過
量が制御され、表示が行われる。典型的には、基板12
bの外側(図中の下側)に照明装置(バックライト、不
図示)が設けられ、照明装置から出射された光を用いて
表示が行われる(透過型液晶表示装置)。マトリクス状
に配置された絵素(または絵素領域)によって規定され
る、液晶表示装置100(または液晶セル10)の領域
を表示領域40と呼ぶ。
【0024】液晶セル10の観察者側にレンズシート2
0が設けられている。レンズシート20は、例えば、ス
トライプ状に配置された複数のかまぼこ状(典型的には
半円柱状)のレンズ20aを有するレンチキュラーレン
ズである。レンチキュラーレンズは、例えば、所定の凹
凸形状を有する型をローラー等を用いてレンズ材料に押
圧することによって形成される。レンズ20aは液晶セ
ル10側が凸となるように配置されている。また、レン
ズ20aは、典型的には、液晶セル10のそれぞれの絵
素の列(または行)に対して複数個設けられ、それぞれ
の列の絵素領域から出射される光線(図中の下から上に
進む光線)の出射角を広げる(図中の左右方向)ように
機能し、液晶表示装置100の視角特性を改善する。例
えば、各レンズ20aの直径Dは約50μm、ピッチは
約120μmである。なお、直視型の液晶表示装置にお
いて、ぞれの絵素の列(または行)に1対1で対応する
ようにレンズ20aを設けると、レンズ20aのアライ
メント角度が僅かにずれるだけでモアレが発生する。直
視型(透過型)の液晶表示装置100においては、モア
レの発生を防止するために、それぞれの絵素の列(また
は行)に対して多数のレンズ20aを設けることが好ま
しい。本発明による液晶表示装置をプロジェクション型
液晶表示装置に用いる場合には、ぞれの絵素の列(また
は行)に1対1で対応するようにレンズ20aを設けて
もよい。
【0025】レンズシート20は、接合層30を介し
て、液晶セル10の基板12aに接合されている。接合
層30は、表示領域40内に設けられた接着部30aと
表示領域40外に設けられた接着部30bとを有してい
る。接着部30aおよび30bは、それぞれ壁状(また
は柱状)で、ストライプ状のレンズ20aのそれぞれに
対応してストライプ状に設けられている。接着部30a
および30bが形成されていない領域は開口部30cと
なる。開口部30c内には、固体や液体材料は存在しな
い。
【0026】接着部30aおよび30bは、レンズシー
ト20と基板12a(例えばガラス基板)とを接着(密
着を含む)できる公知の材料を広く用いて形成すること
ができる。例えば、接着剤、粘着剤またはシール剤とし
て市販されている材料を用いることができる。これらの
材料は、2液混合型、熱硬化型、光硬化型のいずれであ
ってもよい。
【0027】接着部30aおよび30bは、レンズシー
ト20の表面に形成しても良いし、液晶セル10の基板
12aの表面に形成してもよい。また、接着部30aお
よび30bは、公知の方法(例えば、印刷法や転写法)
を用いて形成できる。また、接着部30aおよび30b
を形成する材料は透明で、その屈折率(可視光に対す
る)が、基板12a(および/またはレンズシート2
0)の屈折率に近い値であることが好ましい。接着部3
0aおよび30bの厚さは、画像のボケを抑えるため
に、薄い方が好ましく、レンズシート20と基板12a
とが最も近接した部分の距離が50μm以下となること
が好ましい。凸状のレンズ20aを有するレンズシート
20を用いる場合、レンズ20aの頂部と基板12aと
が接していても良い。レンズシート20と基板12aと
の距離は、接着部30aおよび30bの厚さで制御され
得る。
【0028】ここでは、接着部30aおよび30bを形
成するための接着材料として、硬化後の屈折率が1.5
の例えば、アクリル系接着剤を用いて、それぞれのレン
ズ20aに対応するように、厚さ1〜100μm、幅1
0〜100μmのストライプ状のパターンに印刷する。
接着部30aおよび30bに対応する所定のパターンで
設けられた接着剤層(未硬化)を介して、レンズシート
20と基板12aとを貼り合わせ、例えばプレス機やロ
ーラを用いて、加圧しながら、接着剤を所定の硬化条件
(熱硬化または光硬化)で硬化する。なお、全面に均一
な加圧が可能ならば他の方法を用いて加圧してもよい。
硬化した接着剤層から形成された接着部30aおよび3
0bによって、レンシート20と液晶セル10とが互い
に接合され、図1に示した液晶表示装置100が得られ
る。
【0029】図2を参照しながら、液晶表示装置100
の接合層30の構造および機能を詳細に説明する。図2
(a)および(b)はレンズシート20の模式的な断面
図であり、図2(c)は表示領域40内に形成された接
着部30aの2次元的な配置を示す平面図であり、液晶
セル10の上面(基板12aの観察者側表面)に垂直な
方向から見た2次元的な空間における接着部30aの配
置を示している。
【0030】図2(a)および(b)に示したように、
レンズシート20は、例えば、直径D(半径r)の半円
柱状のレンズ20aが複数ストライプ状に配列されたレ
ンチキュラレンズである。この場合、レンズ20aの幅
WLはレンズの直径Dに等しい。接着部30aが設けら
れる領域RAは、隣接するレンズ20aのそれぞれの中
心20bからWL/3(=D/3=2r/3)よりも離
れている。接着部30aは、領域RA内の全部または一
部に形成される。
【0031】図2(a)に示したように、隣接するレン
ズ20a間に間隙(平坦な領域)がある場合には、その
間隙を含む領域に接着部30aを形成することができる
ので、接着部30aを領域RA内の一部(例えばレンズ
20間の間隙)に形成しても十分な信頼性(強度、均一
性等を含む)を有する接合を実現することができる。図
2(b)に示したように、隣接するレンズ20aが互い
に接するように形成されている場合には、接着部30a
はレンズ20aの一部を覆うように形成される。
【0032】いずれの場合においても、接着部30aが
レンズ20aのそれぞれの中心20bからWL/3(=
D/3=2r/3)よりも離れた領域に形成されている
限り、レンズ20aの中心20cから両側のWL/3
(合計2WL/3)の領域は開口部30c(屈折率が1
よりも大きな、固体や液体が存在しない領域)となるの
で、レンズ20aの中心部(凸レンズの場合の頂部)付
近のレンズ機能が低下しない。また、接着部30bが形
成された領域においては、表示のための光線が通過する
界面(レンズ20a/接着部30a、基板12a/接着
部30a)における屈折率の変化が小さくなるので、こ
れらの界面で反射される光の量が減少し、再帰反射が抑
制される。本発明者が検討した結果、レンズ機能の低下
の抑制と、再帰反射の低減との両方を実現するために
は、上述した領域(レンズ20aの中心からWL/3
(=D/3=2r/3)よりも離れた領域)に接着部3
0aを形成することが好ましいことがわかった。再帰反
射を最も有効に低減するためには、上記の領域の全てに
接着部30aを形成することが好ましい。また、再帰反
射を抑制・防止するためには、レンズシート20の屈折
率(約1.5)およびガラス基板12aの屈折率(約
1.54)に近い屈折率を有する接着剤を用いることが
好ましい。なお、接着部30aは着色していてもよい。
【0033】図2(c)に示したように、接着部30a
は、ストライプ状に配列されたレンズ20aに平行に配
列される。図示の例では、隣接する2つのレンズ20a
間のずべてに接着部30aを形成しているが、一部に
(例えば1つおきに)形成してもよい。また、隣接する
2つのレンズ20aの間に形成されたそれぞれの接着部
30aは、直線状に延びる1つの壁状の接着部30aと
して形成されている例を図示したが、これに限られず、
破線状に形成してもよい。
【0034】なお、レンズシート20の最も外側に形成
される接着部30bも、最も近いレンズ20aの中心2
0bからWL/3(=D/3=2r/3)よりも離れた
領域に形成すれば、上記と同様の効果が得られることは
言うまでもない。また、レンズ20aの断面形状が半円
である例を示したが、これに限られず、断面形状が円の
一部や楕円の一部のレンズを用いることもできる。それ
ぞれのレンズの幅WLは、レンズの断面形状(レンズと
レンズ基板とが交わる面)の幅として定義され得る。
【0035】次に、図3(a)、(b)および(c)を
参照しながら、表示領域40外に形成される接着部30
bの2次元的な配置の他の例を説明する。図3は、液晶
セル10の上面に垂直な方向から見た2次元的な空間に
おける接着部30bの配置を示している。
【0036】接着部30bは、図3(a)に示したよう
に、表示領域40を包囲するように形成てもよいし、図
3(b)に示したように、表示領域40の対向する2辺
に平行に形成してもよい。あるいは、図3(c)に示し
たように、表示領域40の4隅の近傍に形成してもよ
い。また、必要に応じて、これらを組み合わせたパター
ンに形成してもよい。
【0037】表示領域40外に形成される接着部30b
は、表示には影響しないので、レンズシート20と液晶
セル10とを安定に接合できれば、接着部30bはどの
ような形状、密度でもよい。通常表示領域40外にはレ
ンズ20aが形成されていないので、接着部30bは互
いに対向する2つの平坦な表面の間に設けられ、これら
を互いに接合するだけなので、安定な接合を実現しやす
い。特に、接着部30bを形成するための材料にスペー
サを混入することによって、レンズシート20と液晶セ
ル10との間隔(接合層30の厚さ)を正確に精度良く
制御することができる。
【0038】また、表示領域40外に接着部30bを形
成した構成において、表示領域40a内に形成する接着
部30aを省略することもできる。この場合には、レン
ズシート20と液晶セル10との間の間隙となる領域
(表示領域40内)に、スペーサを散布することによ
り、間隙の均一性をさらに向上することができる。
【0039】なお、接着剤に混入または間隙に散布され
る上記のスペーサ(層に)としては、液晶セルの製造に
一般的に用いられるビーズ状スペーサ、ファイバ状スペ
ーサ等を好適に用いることができる。必要に応じて、形
状や大きさを適宜選定すればよい。
【0040】(実施形態2)実施形態2の液晶表示装置
は、その接合層の開口部が減圧されている点において、
図1に示した実施形態1の液晶表示装置100と異な
る。実施形態2の液晶表示装置200の断面構造は液晶
表示装置100と同じなので、液晶表示装置200の説
明にも図1を用いる。
【0041】実施形態2の液晶表示装置200の接合層
30の開口部30cは減圧状態にある。接合層30内の
接着部30aおよび30bは、それらの間の空隙が連続
するように形成されており、製造工程において開口部3
0c内が減圧され、その減圧状態が維持されている。
【0042】図4を参照しながら、実施形態2の液晶表
示装置200の接着部30aおよび30bの構造を説明
する。
【0043】図4は、液晶セル10の上面に垂直な方向
から見た2次元的な空間における接着部30bの配置を
示している。図4に示したように、液晶表示装置200
の接着部30bは、表示領域40を実質的に包囲し、且
つ、減圧するためのあな30dを有している。
【0044】液晶表示装置200は、例えば、以下のよ
うにして形成される。図4に示したパターンを有するス
クリーンを用いた印刷法で、実施形態1と同様の接着剤
をレンズシート20の表面に付与する。接着剤が未硬化
の状態で、レンズシート20と基板10を貼り合せる。
【0045】次に、レンズシート20と貼り合せた液晶
セル10とを真空チャンバーに入れ、レンズシート20
と液晶セル10との間の間隙の空気が十分排気された状
態で、あな30dを例えばシール剤を用いて封止する。
このようにして、開口部30c内が減圧された状態で、
チャンバー内の真空を開放し、大気圧中で接着剤を加熱
硬化する。開口部30c内は減圧状態にあるので、レン
ズシート20と液晶セル10とが大気からの圧力によっ
て互い押し付けられる。なお、接着剤を硬化した後、チ
ャンバー内の真空を開放してもよい。
【0046】スペーサを混入していない接着剤を用いる
と、加熱硬化過程において、接着剤層(接着部30bと
なる)の厚さが薄くなり、例えば、凸状のレンズ20a
の頂部が基板12aの表面に当った状態で硬化される。
また、スペーサを混入した接着剤を用いると、加熱硬化
過程において、スペーサによって規定される厚さまで接
着剤層(接着部30b)が薄くなり、その厚さで硬化さ
れる。この貼り合わせ方法を用いると、液晶セル10や
レンズシート20に直接接触する部材を用いて加圧する
必要がないので、レンズシート10や液晶セル10の基
板12bの反りや、各レンズ20aの高さのばらつき
(スペーサを用いない場合)に拘わらず、均一に加圧す
ることができる。
【0047】また、液晶表示装置200の開口部30c
内が減圧状態に保たれている限り、レンズシート20と
液晶セル10とに、接着部30bを挟むように均一な力
が掛かるので、均一な接合状態が維持される。なお、こ
の効果は、レンズシート20と液晶セル10とを加圧し
て貼り合せた状態で接着剤を硬化し、その後開口部30
c内を減圧状態にして製造された液晶表示装置において
も得られる。
【0048】図4には、表示領域40外に形成される接
着部30bだけを示したが、表示領域40内に、図2に
示した接着部30aを形成してもよい。また、表示領域
40内に形成される接着部30aのパターンは、実施形
態1の液晶表示装置100について説明しただけでな
く、種々のパターンであり得る。例えば、絵素領域に対
応するように形成されたマイクロレンズを有するマイク
ロレンズアレイをレンズシート20として用いる場合に
は、例えば、接着部30aを略格子状に形成し、接着部
30aの間の空隙が連続するように形成すればよい。勿
論、それぞれの接着部30aは、個々のマイクロレンズ
の周辺(レンズの幅の1/3より外側)に形成される。
【0049】上述の実施形態で例示したように、本願発
明による視角特性を向上する効果は、直視型の透過型液
晶表示装置において顕著であるが、本願発明による液晶
表示装置を用いてプロジェクション型液晶表示装置を構
成することもできる。
【0050】
【発明の効果】本発明によると、液晶セルとレンズシー
トとの間に設けられた接合層は、液晶セルの上面に垂直
な方向から見た2次元的な空間において、レンズシート
が有する複数のレンズのそれぞれの中心を含む領域に開
口部を有しているので、少なくともレンズの中心部のレ
ンズ機能は損なわれることが無く、視角特性に優れた液
晶表示装置が提供される。
【0051】また、接着部が隣接する2つのレンズのそ
れぞれの中心からレンズの幅の1/3より離れた領域に
形成された構成を採用すると、接着部が形成されていな
い領域のレンズ機能は損なわれることが無く、且つ、接
着部が形成された領域における光の再帰反射を低減する
ことができる。
【0052】さらに、レンズシートと液晶セルとの間に
減圧状態の開口部が形成されるように接着部を設ける
と、安定な接合状態を実現し、維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態の液晶表示装置の模式的
な断面図である。
【図2】実施形態1の液晶表示装置100の接着部30
aが形成される領域RAの配置を説明するための模式図
であり、(a)および(b)は断面図であり、(c)は
平面図である。
【図3】実施形態1の液晶表示措置100の接着部30
bのパターンを模式的に示す平面図である。
【図4】実施形態2の液晶表示装置200の接着部30
bのパターンを模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
100、200 液晶表示装置 10 液晶セル 12a、12b 基板 14a、14b 電極 16 液晶層 20 レンズシート 30 接合層 30a、30b 接着部 40 表示領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水嶋 繁光 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA28X FA28Z FA29X FA29Z FD15 GA17 LA12 LA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面と下面とを有する液晶セルと、 前記液晶セルの前記下面側に設けられた照明装置と、 前記液晶セルの前記上面側に設けられ、前記液晶セルの
    前記上面に平行な平面内に配列された複数のレンズを有
    するレンズシートと、 前記レンズシートと前記液晶セルの前記上面との間に設
    けられた接合層と、を有する液晶表示装置であって、 前記接合層は、前記レンズシートと前記液晶セルの前記
    上面とを互いに接着する接着部と、前記接着部が形成さ
    れていない開口部とを有し、 前記開口部は、前記上面に垂直な方向から見た2次元的
    な空間において、前記複数のレンズのそれぞれの中心を
    含む領域に形成されている液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記接着部の少なくとも一部は、前記上
    面に垂直な方向から見た2次元的な空間において、表示
    領域外に形成されている請求項1に記載の液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記接着部の少なくとも一部は、前記上
    面に垂直な方向から見た2次元的な空間において、表示
    領域内であって、且つ、前記複数のレンズのうちのいず
    れか2つの隣接するレンズの間の、前記隣接する2つの
    レンズのそれぞれの中心からレンズの幅の1/3より離
    れた領域に形成されている請求項1または2に記載の液
    晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記開口部内が減圧状態にある請求項1
    から3のいずれかに記載の液晶表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006039265A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Seiko Epson Corp マイクロレンズアレイ板及びその製造方法、並びに電気光学装置及び電子機器
JP2010175728A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Toshiba Mobile Display Co Ltd 立体画像表示装置と立体画像表示装置の基板接着方法
CN104713679A (zh) * 2013-12-17 2015-06-17 现代自动车株式会社 用燃烧压力信号诊断校正增压和气流传感器的方法和系统

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