JP2001157474A - 振動アクチュエータ - Google Patents

振動アクチュエータ

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JP2001157474A
JP2001157474A JP2000011483A JP2000011483A JP2001157474A JP 2001157474 A JP2001157474 A JP 2001157474A JP 2000011483 A JP2000011483 A JP 2000011483A JP 2000011483 A JP2000011483 A JP 2000011483A JP 2001157474 A JP2001157474 A JP 2001157474A
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vibrator
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vibration actuator
fixed support
vibration
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JP2000011483A
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English (en)
Inventor
Tsunemi Gonda
常躬 権田
Nobuyoshi Nasu
信義 那須
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動を抑制することなく、適度な強さで振動
子を位置決めして、固定支持ができ、しかも、組立の容
易で、かつ、相対運動部材への加圧力も発生させること
ができる。 【解決手段】 振動子10の内周の厚み部分に係合し
て、その振動子10を固定支持する係合凹部41a,4
2a,43aを有する第1の支持部材41及び第1の支
持部材42,43を備え、第1の支持部材41よりも剛
性の低い第2の支持部材42,43が撓むことにより、
振動子10が各係合凹部41a,42a,43aに係合
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、径方向対称伸び振
動モードと非軸対称面内振動モードとを利用した振動ア
クチュエータに関し、特に、振動子の固定支持構造を改
良した振動アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の振動アクチュエータは、
中心から外周方向に向かって伸びる(放射方向に伸縮す
る)径方向対称伸び振動モードと、同一面内で非軸対称
に屈曲する非軸対称面内振動モードとを同時に発生する
ドーナツ板状の振動子を用いた構造ものが、「(R,
1)−((1,1))モード圧電円環利用超音波リニア
モータの特性改善(高野,富川;第12回 強誘電体応
用会議 講演予稿集 P.79−80)」,「新版超音
波モータ(上羽,富川著;トリケップス,P.22−2
3,P.67−68)」や特公平6−26994号等に
開示されており、薄型構造に適し、高速,高推力等の特
徴を備えるものである。
【0003】(振動子の構造)図8は、径方向対称伸び
振動モードと非軸対称面内振動モードとを利用した振動
アクチュエータの振動子の従来例を示す図である。振動
子10は、圧電素子11と、電極12等とを備えてい
る。圧電素子11は、例えば、PZTなどの圧電材料を
ドーナツ板形状に形成し、全面を板厚方向に分極したも
のである。このドーナツ板形状は、径方向対称伸び振動
モード(R,1)と非軸対称面内振動モード((1,
1))の共振周波数がほぼ等しくなるように設計、製造
されている。
【0004】この圧電素子11は、表面には、扇形の第
1,第2の電極12a,12bが形成されており[図8
(A)]、裏面には、ほぼ全面に第3の電極12cが形
成されている[図8(B)]。
【0005】振動子10は、発振器,移相器,増幅器等
を含む駆動電圧発生装置によって、第1の電極12aに
は、第1の交流電圧が印加される。また、第2の電極1
2bには、第1の交流電圧とは電気的に位相が(π/
2)だけ異なる第2の交流電圧が印加される。裏面の第
3の電極12cは、GND電位に接続される。
【0006】この振動子10は、交流電圧の周波数を2
つの振動モードの共振周波数に近づけることによって、
2つのモードで共振し、径方向対称伸び振動と、非軸対
称面内振動とが同時に発生する。
【0007】径方向対称伸び振動(R,1)は、図8
(C)に示すように、A点を節とした放射方向(径方
向)の対称な伸縮振動であり、C1,C2点では、径方
向の成分Urをもつ。また、非軸対称面内振動((1,
1))は、図8(D)に示すように、B1,B2点を節
として、破線で示すように、同一面内で潰れる(ひしゃ
げる)ような変形を、図8(D)の左右に繰り返す屈曲
振動であり、円周上のC1,C2点では、矢印方向の変
位成分Uθをもつ。そして、振動子10は、C1,C2
点(駆動力取出部)の位置に、2つの振動が合成された
変位として、図8(A)に示すような楕円運動が発生す
る。
【0008】(振動アクチュエータの動作)前述のよう
に、駆動電圧発生装置によって、第1,第2の電極12
a,12bに、第1,第2の交流電圧が印加されると、
C1,C2点(駆動力取出部)の位置で楕円運動が発生
する。このとき、振動子40の摺動面と相対運動部材3
0との間には、相対運動部材30の移動方向に摩擦力が
発生し、相対運動部材30の直進駆動力を得ることがで
きる。
【0009】第1,第2の交流電圧の位相差を、π/2
から−π/2に変更すると、直進方向を反転させること
ができる。なお、駆動方向を反転させるには、第1,第
2の交流電圧を入れ替えることよっても可能である。ま
た、駆動周波数を振動子の共振周波数に近づけたり、遠
ざけたりすることによって、直進動作の速度の増減をす
ることができる。この速度の増減は、交流電圧の電圧を
増減することによっても可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の振動アクチュエータは、図8(C),(D)に示すよ
うに、2つの振動モードの節の位置(A点,B1,B2
点)が異なるので、振動子10の固定支持を強固に行う
と、振動を抑制することとなり、駆動効率が低下すると
いう問題があった。また、振動子10が薄板であるの
で、ネジ等で強固に固定すると、破損する可能性もあ
る。逆に、固定支持は、緩やかな支持をして、ガタが生
ずる場合には、位置決めの制御性の低下をきたし、安定
した駆動ができない。さらに、振動子は、筐体などの支
持フレームに、位置決めを行って、ネジなどで固定しな
ければならず、組立性が悪かった。さらにまた、振動子
の支持とは別に加圧部材を必要とするため、加圧部材の
取り付けにより、さらに、作業効率が悪化していた。
【0011】特開平9−233867号には、支柱の段
差部に振動子を挿入固定する構造が開示されているが、
支柱が強固であるので、挿入時に、圧電セラミックス等
による振動子の場合には、欠けが生ずる可能性がある。
支柱を細くすればよいが、相対運動部材との間で加圧す
るときに、十分な力が得られない。
【0012】一方、振動子は、圧電素子の電極に駆動電
圧を供給するための配線をしなければならい。この配線
は、振動子の振動モードを阻害しない構造にする必要が
あり、また、配線の引き回し作業が面倒であった。
【0013】本発明の課題は、振動を抑制することな
く、適度な強さで振動子を位置決めして、固定支持がで
き、しかも、組立が容易で、かつ、相対運動部材への加
圧力も発生させることができる固定支持構造をもつ振動
アクチュエータを提供することである。また、本発明の
他の課題は、駆動用の電力を供給する接点や配線を兼ね
ることができる振動アクチュエータを提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の解決手
段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にす
るために、後述する実施形態に対応する符号を付して説
明するが、これに限定されるものではない。請求項1の
発明は、放射方向に伸縮する径方向対称伸び振動モード
と、同一面内で非軸対称に屈曲する非軸対称面内振動モ
ードとを同時に発生する振動子(10)を用いた振動ア
クチュエータにおいて、前記振動子は、円環状薄板であ
って、前記振動子の内周又は外周の厚み部分に係合し
て、その振動子を固定支持する係合凹部を有する固定支
持部材(40,60)を備えたこと、を特徴とする振動
アクチュエータである。
【0015】請求項2の発明は、放射方向に伸縮する径
方向対称伸び振動モードと、同一面内で非軸対称に屈曲
する非軸対称面内振動モードとを同時に発生する振動子
を用いた振動アクチュエータにおいて、ベース部材に固
定され、前記振動子を固定支持する固定支持部材(7
0)を備え、前記固定支持部材(70)は、前記振動子
が励振する径方向対称伸び振動の方向に対して変形しや
すい変形部(71b)を有していること、を特徴とする
振動アクチュエータである。請求項3の発明は、請求項
1に記載の振動アクチュエータにおいて、前記固定支持
部材(40)は、剛性の高い第1の支持部材(41)
と、前記第1の支持部材よりも剛性の低い第2の支持部
材(42,43)とを含み、前記第2の支持部材が撓む
ことにより、前記振動子が前記各係合凹部に係合するこ
と、を特徴とする振動アクチュエータである。
【0016】請求項4の発明は、請求項1又は請求項2
に記載された振動アクチュエータにおいて、前記固定支
持部材は、放射方向に撓みやすい形状であること、を特
徴とする振動アクチュエータである。請求項5の発明
は、請求項4に記載の振動アクチュエータにおいて、前
記固定支持部材(70)は、放射方向の寸法をt、放射
方向と直交する方向の寸法をDとしたときに、D/tを
3〜10としたこと、を特徴とする振動アクチュエータ
である。
【0017】請求項6の発明は、請求項1に記載の振動
アクチュエータにおいて、前記振動子(10)は、外周
部に存在する駆動力取出部に接触する相対運動部材(3
0,31)との間で相対的な移動を行い、前記固定支持
部材(40,60)は、前記振動子を前記相対運動部材
側に加圧する加圧部材を兼ねること、を特徴とする振動
アクチュエータである。請求項7の発明は、請求項6に
記載の振動アクチュエータにおいて、前記固定支持部材
は、弾性を有し、前記係合凹部に前記振動子が係合した
状態で、前記相対運動部材側に加圧されること、を特徴
とする振動アクチュエータである。
【0018】請求項8の発明は、請求項7に記載の振動
アクチュエータにおいて、 前記固定支持部材は、基部
側が片持ち支持されており、自ら撓むことによる弾性力
により、前記振動子を支持すること、を特徴とする振動
アクチュエータである。
【0019】請求項9の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の振動アクチュエータにおいて、前記固定支持部
材は、前記振動子の回転方向の位置決めを行う位置決め
部材(11a,41a−2)を兼ねること、を特徴とす
る振動アクチュエータである。
【0020】請求項10の発明は、請求項1又は請求項
2に記載の振動アクチュエータにおいて、前記固定支持
部材(40,60)は、前記振動子に駆動電圧を供給す
る配線部(41b,63−1,64−1)を有し、その
配線部と接続された接点部(41b−1)が前記係合凹
部に形成されており、前記振動子は、表面及び/又は裏
面に電極(12a,12b,12c)が形成されてお
り、前記振動子を前記係合凹部に係合した状態で、前記
電極(12a,12b,12c)が前記接点部(41b
−1,63,64)に加圧接触すること、を特徴とする
振動アクチュエータ。
【0021】請求項11の発明は、請求項7に記載の振
動アクチュエータにおいて、前記係合凹部は、接点部と
対向する側の壁部が斜面(41a−1)になっており、
前記振動子が前記係合凹部に係合した状態で、前記固定
支持部材に発生する放射方向の撓みによって、前記振動
子が前記斜面から受ける分力により、前記電極が前記接
点部に加圧接触すること、を特徴とする振動アクチュエ
ータである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面などを参照しながら、
本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明による振動アクチュエ
ータの第1実施形態を示す図、図2は、第1実施形態に
係る振動子と固定支持部材を抜き出して示す平面図,側
面図、図3は、第1実施形態に係る固定支持部材を抜き
出して示す斜視図である。この実施形態の振動アクチュ
エータ20は、図1に示すように、支持フレーム21
と、この支持フレーム21に片持ち支持され、円環状薄
板の振動子10を固定支持する固定支持部材40と、振
動子10の外周部に存在する駆動力取出部に接触して、
その振動子10との間で相対的な移動を行う相対運動部
材30を、走行方向に移動自在にガイドする走行ガイド
部材22等とを備えている。
【0023】固定支持部材40は、図2,図3に示すよ
うに、剛性が高く1側面が曲面である略角柱状の1本の
第1の支持部材41と、第1の支持部材41よりも剛性
の低く、細い円柱状の2本の第2の支持部材42,43
とから構成されている。第1の支持部材41及び第2の
支持部材42,43には、振動子10の内周の厚み部分
に係合する係合凹部41a,42a,43aが形成され
ている。
【0024】振動子10は、第1の支持部材41及び第
2の支持部材42,43の先端から挿入すると、剛性の
低い第2の支持部材42,43が撓むことにより、各係
合凹部41a,42a,43aに係合して、固定され
る。このため、ねじ止め等の固定作業をすることなく、
ワンタッチで固定することができる。なお、第1の支持
部材41は、振動子10の挿入を容易にするために、図
3に示すように、頭部41cが基部41dより、振動子
10の径方向に小さくなっている。
【0025】また、第1の支持部材41及び第2の支持
部材42,43は、振動子10を相対運動部材30側に
加圧する加圧部材を兼ねている。第1の支持部材41及
び第2の支持部材42,43は、弾性を有しているの
で、各係合凹部41a,42a,43aに振動子10の
内周が係合した状態で、相対運動部材30側に加圧され
るようにしてある。つまり、図1に示した固定支持部材
40と走行ガイド部材22の位置関係及び相対運動部材
30の寸法を、振動子10を挿入したときに、加圧力が
発生するように、設定してある。この場合に、第1の支
持部材41が主に加圧部材の役割を果たし、第2の支持
部材42,43は、振動を妨げない程度の力で支持して
いる。
【0026】第1の支持部材41には、図3に示すよう
に、振動子10に駆動電圧を供給する配線部41bを有
しており、その配線部41bとの接続された接点部41
b−1が係合凹部41aの一部に形成されている。振動
子10は、裏面にグランド用の電極12c(図8参照)
が形成されており、振動子10を係合凹部41aに係合
した状態で、電極12cが接点部41b−1に加圧接触
される。ここで、係合凹部41a,42a,43aは、
図2に示すように、接点部41b−1と対向する上側の
壁部が斜面41a−1,42a−1,43a−1になっ
ている。このため、振動子10が係合凹部41a,42
a,43aに係合した状態で、各支持部材41,42,
43に発生する放射方向の撓みによって、振動子10が
斜面41a−1,42a−1,43a−1から受ける力
の分力により、電極12cが接点部41b−1に加圧接
触することになる。
【0027】このように、第1実施形態によれば、以下
のような効果がある。 (1) 固定支持部材40は、振動子10の内周の厚み
部分に係合凹部が係合して、その振動子10を固定支持
するので、振動を抑制することなく、支持することがで
きる。 (2) 固定支持部材40は、剛性の高い第1の支持部
材41と、第1の支持部材41よりも剛性の低い第2の
支持部材42,43とからなり、第2の支持部材42,
43が撓むことにより、振動子10が各係合凹部41
a,42a,43aに係合するようにしたので、止めネ
ジや工具を必要とせず、ワンタッチで挿入固定すること
ができる。また、第1の支持部材41の剛性が強く、第
2の支持部材42,43の剛性が弱くなっているため
に、振動の減衰が少ない、という効果がある。
【0028】(3) 固定支持部材40は、振動子10
を相対運動部材30側に加圧する加圧部材を兼ねるの
で、ばね部材等を含む加圧機構を別途設ける必要がな
く、簡単な構造となる。 (4) このとき、固定支持部材40は、弾性を有し、
係合凹部41a,42a,43aに振動子10が係合し
た状態で、相対運動部材30側に加圧されるので、組み
立てが容易である。このとき、加圧力は、片持ち支持さ
れている固定支持部材40(主に、第1の支持部材4
1)の撓みによって発生している。 (5) また、固定支持部材40は、基部側が片持ち支
持されており、係合凹部の部分の撓みによって加圧力が
発生する長さであるので、他のばね部材などを用いるこ
となく、加圧力を発生することができる。
【0029】(6) 第1支持部材41は、振動子10
に駆動電圧を供給する配線部41bを有し、係合凹部4
1aに、その配線部41bと接続された接点部41b−
1が形成されており、振動子10を係合凹部41aに係
合した状態で、振動子10の裏面の電極12cが接点部
41b−1に加圧接触するので、配線が簡単にできると
共に、接続構造が振動子10の振動を阻害することもな
い。 (7) 接点部41b−1と対向する壁部が斜面41a
−1になっており、振動子10が斜面41a−1から受
ける力の分力により、電極12cが接点部41b−1に
加圧接触するので、簡単な作業で、確実な接続ができ
る。
【0030】(第2実施形態)図4は、第2実施形態に
係る振動子と固定支持部材を抜き出して示す平面図,側
面図、図5は、第2実施形態に係る固定支持部材を抜き
出して示す斜視図である。なお、以下に示す各実施形態
では、前述した第1実施形態と同様な機能を果たす部分
には、同一の符号又は末尾に共通した符号を付して、重
複する図面や説明を適宜省略する。第2実施形態の固定
支持部材40Bは、振動子10Bの回転方向の位置決め
を行う位置決め部材を兼ねている。つまり、第1の支持
部材41Bの係合凹部41aの奥側の壁が平面部41a
−2になっている。また、振動子10は、圧電素子11
の内径の一部に、平面部11aが形成されたD型カット
構造の回転止め部を有している。
【0031】第1の支持部材41B,第2の支持部材4
2,43からなる固定支持部材40Bは、その係合凹部
41a,42a,43aに振動子10を係合させたとき
に、平面部41a−2と平面部11aとによって、振動
子10Bの回転方向の位置決めを行うことができる。
【0032】このように、第2実施形態は、第1実施形
態の効果に加えて、固定支持部材40Bが振動子10B
の平面部11a(回転止め部)と係合する位置決め部材
を兼ねているので、別の位置決め機構を設けることな
く、駆動効率を高めることができる。
【0033】(第3実施形態)図6は、本発明による振
動アクチュエータの第3実施形態を示す斜視図、図7
は、第3実施形態に係る振動子と固定支持部材をそれぞ
れ抜き出して示す斜視図である。第3実施形態の振動ア
クチュエータ50は、図6に示すように、支持フレーム
51と、支持フレーム51に設けられ、円環状薄板の振
動子10Cを内周の厚み部分で固定支持する固定支持部
材60と、振動子10の外周部に存在する駆動力取出部
に接触して、その振動子10Cとの間で相対的な振動を
行う円板状の相対運動部材31を、回転自在に支持する
回転支持部材52等とを備えている。
【0034】振動子10Cは、図7(A)に示すよう
に、内周部に平行な平面部11bが形成されているダブ
ルカット構造の回転止め部を有している。
【0035】第3実施形態の固定支持部材60は、第1
の支持部材として、絶縁材料で作製した爪付きの支持部
材61と、支持部材61の外側に配置され、装着時に振
動子10Cが載置される台座62と、台座62の中央に
設けられ、バネ性のある接点部63とがそれぞれ2つず
つ設けられており、接点部63の延長線が配線部63−
1として取り出されている。また、第2の支持部材とし
て、例えば、燐青銅などで作製された爪付きの支持接点
部材64が2つずつ設けられおり、その延長線が配線部
64−1として利用される。なお、この実施形態では、
支持部材61又は支持接点部材64の爪部と台座62と
の間の空間が係合凹部61a,64aとなる。また、支
持接点部材64側にも、台座を設けてもよい。この場合
には、その台座の高さは、電気的導通を確保するため
に、台座62と略一致させるようにする。
【0036】第3実施形態の振動アクチュエータ50
は、上記のような構造であるために、振動子10Cを上
側から固定支持部材60に押し込むと、支持部材65と
支持接点部材64とが内側に変形し、さらに押し込むと
振動子10Cか支持部材65と台座62の間の係合凹部
61a−1内に収まる。その結果、振動子10Cの裏面
にある共通電極と、台座62の中央の接点部63とが圧
接され、電気的に導通がとられる。
【0037】また、爪付き支持接点部材64は、振動子
10Cの表面の電極12a,12bと圧接され、同様に
電気的に導通状態になる。その結果、配線部63−1が
グランド端子として、配線部64−1が駆動用端子とし
て機能する。
【0038】このように、第3実施形態は、ワンタッチ
の操作によって、振動子10Cの固定支持部材への取付
作業と駆動回路の配線作業が同時になされる。また、爪
付きの支持部材61は、図7の矢印E方向のバネ性を有
しており、このバネ性を利用して、図6に示すように、
振動子10Cと相対運動部材31とが相互に圧接される
こととなる。その結果、振動子10Cが動作されると、
相対運動部材31は、図6の矢印D方向の回転力を得る
ことができる。さらに、振動子10Cの平面部11bに
支持部材61の平面部61a(回転止め部)が係合する
ので、支持部材61が位置決め部材としての機能を果た
すことになる。
【0039】(第4実施形態)図9は、本発明による振
動アクチュエータの第4実施形態を示す図である。第4
実施形態の固定支持部材70は、支持フレーム21に片
持ち支持される板状部71bと、その板状部71bの先
端に設けられた爪状部71cとを備えた4本の支持柱7
1を備えている。この爪状部71cの内周側には、円環
状薄板の振動子10の外周の厚み部分に係合して、その
振動子10を固定支持する係合凹部71aと、振動子1
0を上方から係合凹部71aに係合するときに、支持柱
71を放射方向に撓ませ、係合凹部71aに落とし込む
ように、斜面でガイドするガイド部71d等が形成され
ている。
【0040】板状部71bは、放射方向に撓みやすい断
面薄板形状をした変形部となる部分であり、図9(a)
に示すように、放射方向の寸法をt、放射方向と直交す
る方向の寸法をDとしたときに、D/tの比率を3〜1
0とすることが好ましい。この比率は、実験的に得られ
た好ましい値であり、これにより、振動子10の振動を
拘束することなく、しかも、確実に固定支持することが
できる。
【0041】第4実施形態によれば、4本の支持柱71
の上部から、振動子10を矢印F方向に押し込むと、板
状部71bが外側に変形し、振動子10が係合凹部71
aに係合して、簡単な動作で、確実に固定支持される。
このとき、板状部71bは、D/tの比率が上記のよう
に設定されているので、振動子10の振動を拘束するこ
とがない。また、第4実施形態は、振動子10の外側で
固定支持するので、振動子10が小径であり、前述した
第1〜第3実施形態のように内径側で支持することが困
難な場合に、有効である。
【0042】図10は、第4実施形態に係る振動アクチ
ュエータの変形形態を示した図である。図10の振動子
10Dは、外周部の4箇所に凹部11dが形成されてお
り、この凹部11dは、支持柱71に係合することによ
り、振動子10Dの回転方向の位置を決める位置決め部
となる。このため、相対運動部材30を実線の矢印Gの
方向に駆動しようとした場合に、破線の矢印H方向に反
力が生じても、振動子10Dが回転することを防止する
ことができる。また、振動子10Dと支持柱71とのガ
タを減少させることができ、位置決めの制御性が向上す
る。
【0043】(第5実施形態)図11は、本発明による
振動アクチュエータの第5実施形態を示す図である。第
5実施形態の固定支持部材70Bは、第4実施形態と同
様な2本の支持柱(第1の支持部材)71と、支持柱7
1よりも板厚tが薄く、相対運動部材31と反対側に配
置された1本の支持柱(第2の支持部材)71−1と、
支持柱71−1を相対運動部材31側に付勢する引っ張
りばね72と、引っ張りばね72の他端を固定するばね
固定部材73等とを備えている。
【0044】第5実施形態は、第4実施形態と同様に、
各支持柱71,71−1の上部から振動子10を上部か
ら押し込むことにより、板状部71bが外側に変形し、
振動子10が係合凹部71aに係合して、簡単な動作
で、確実に固定支持される。また、支持柱71−1は、
引っ張りばね72によって、矢印I方向の力を受け、振
動子10は、相対運動部材31に対して、同方向に加圧
されることになる。その結果、回転自在に支持された相
対運動部材31は、振動子10の駆動力を受けて、矢印
K方向に回転駆動される。
【0045】第5実施形態では、支持柱71,71−1
の剛性と、引っ張りばね72の付勢力の設定によって、
固定支持部材70Bは加圧部材を兼ねることができる。
なお、本実施形態では、支持柱71−1を引っ張りばね
で加圧した例で説明したが、圧縮ばねを用いて、後部か
ら押すような構造であってもよい。また、支持柱71−
1自体をりん青銅などのようなバネ材によって作製し
て、加圧機能をもたせるようにしてもよい。
【0046】(第6実施形態)図12は、本発明による
振動アクチュエータの第6実施形態を示す図である。第
6実施形態の固定支持部材70Cは、第4実施形態と同
様な3本の支持柱71によって、振動子10を固定支持
している。支持柱71は、第4実施形態では、円周を4
等分した位置の4箇所に、第5実施形態では、円周を3
等分した位置の3カ所にそれぞれ配置されていたが、第
6実施形態では、円周を4等分した位置の3カ所に配置
した点で相違する。このように、支持柱71は、振動子
10の振動を阻害せずに、確実に固定できる位置であれ
ば、円周上の配置は自由に設定することができる。
【0047】また、第6実施形態では、3本の支持柱7
1をベース板74に取り付けて一体化し、そのベース板
74を支持フレーム(不図示)に軸75で回転自在に支
持した。このため、振動子10は、支持柱71,ベース
板74等と一体化されたブロックとなり、その支持フレ
ームにバネ固定部材77で他端が固定された引っ張りば
ね76によって、前記ブロック全体を、相対運動部材3
1に加圧するような構造である。このような構造によっ
ても、固定支持部材を加圧部材と兼用することができ
る。
【0048】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。 (1) 振動子の内周に係合する例で説明したが、外周
に係合するようにしてもよい。 (2) 第1実施形態では、接点部は、グランド用の電
極との接続のみを示したが、振動子を裏返して取り付け
るようにして、駆動信号用の電極と接続するようにして
もよい。 (3) 電気機械変換素子は、圧電セラミックス等の圧
電素子を例に説明したが、電歪素子や磁歪素子を用いて
もよい。
【0049】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、振動を抑制することなく、適度な強さで振動子を
位置決めして、固定支持することができ、薄い振動子で
あっても欠け等が生ずることがない。また、組立が容易
で、かつ、相対運動部材への加圧力も発生させることが
できる。さらに、駆動用の電力を供給する接点や配線を
兼ねることができる。従って、簡単な構造で確実に固定
支持をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動アクチュエータの第1実施形
態を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る振動子と固定支持部材を抜
き出して示す平面図,側面図である。
【図3】第1実施形態に係る固定支持部材を抜き出して
示す斜視図である。
【図4】第2実施形態に係る振動子と固定支持部材を抜
き出して示す平面図,側面図である。
【図5】第2実施形態に係る固定支持部材を抜き出して
示す斜視図である。
【図6】本発明による振動アクチュエータの第3実施形
態を示す斜視図である。
【図7】第3実施形態に係る振動子と固定支持部材をそ
れぞれ抜き出して示す斜視図である。
【図8】径方向対称伸び振動モードと非軸対称面内振動
モードとを利用した振動アクチュエータの振動子の従来
例を示す図である。
【図9】本発明による振動アクチュエータの第4実施形
態を示す図である。
【図10】第4実施形態に係る振動アクチュエータの変
形形態を示した図である。
【図11】本発明による振動アクチュエータの第5実施
形態を示す図である。
【図12】本発明による振動アクチュエータの第6実施
形態を示す図である。
【符号の説明】
10 振動子 20 振動アクチュエータ 21 支持フレーム 22 走行ガイド部材 30 相対運動部材 40 固定支持部材 41 第1の支持部材 42,43 第2の支持部材 41a,42a,43a 係合凹部
フロントページの続き Fターム(参考) 5H680 AA19 BB01 BB11 BB13 BB15 CC02 DD01 DD15 DD23 DD39 DD40 DD53 DD55 DD59 DD67 DD74 DD83 DD85 DD92 EE07 EE10 FF05 FF21 FF23 FF25 FF33 GG02 GG23 GG42

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射方向に伸縮する径方向対称伸び振動
    モードと、同一面内で非軸対称に屈曲する非軸対称面内
    振動モードとを同時に発生する振動子を用いた振動アク
    チュエータにおいて、 前記振動子は、円環状薄板であって、 前記振動子の内周又は外周の厚み部分に係合して、その
    振動子を固定支持する係合凹部を有する固定支持部材を
    備えたこと、を特徴とする振動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 放射方向に伸縮する径方向対称伸び振動
    モードと、同一面内で非軸対称に屈曲する非軸対称面内
    振動モードとを同時に発生する振動子を用いた振動アク
    チュエータにおいて、 ベース部材に固定され、前記振動子を固定支持する固定
    支持部材を備え、 前記固定支持部材は、前記振動子が励振する径方向対称
    伸び振動の方向に対して変形しやすい変形部を有してい
    ること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の振動アク
    チュエータにおいて、 前記固定支持部材は、剛性の高い第1の支持部材と、前
    記第1の支持部材よりも剛性の低い第2の支持部材とを
    含み、 前記第2の支持部材が撓むことにより、前記振動子が前
    記各係合凹部に係合すること、を特徴とする振動アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載された振動
    アクチュエータにおいて、 前記固定支持部材は、放射方向に撓みやすい形状である
    こと、を特徴とする振動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の振動アクチュエータに
    おいて、 前記固定支持部材は、放射方向の寸法をt、放射方向と
    直交する方向の寸法をDとしたときに、D/tを3〜1
    0としたこと、を特徴とする振動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の振動アクチュエータに
    おいて、 前記振動子は、外周部に存在する駆動力取出部に接触す
    る相対運動部材との間で相対的な移動を行い、 前記固定支持部材は、前記振動子を前記相対運動部材側
    に加圧する加圧部材を兼ねること、を特徴とする振動ア
    クチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の振動アクチュエータに
    おいて、 前記固定支持部材は、弾性を有し、前記係合凹部に前記
    振動子が係合した状態で、前記相対運動部材側に加圧さ
    れること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の振動アクチュエータに
    おいて、 前記固定支持部材は、基部側が片持ち支持されており、
    自ら撓むことによる弾性力により、前記振動子を支持す
    ること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 請求項1又は請求項2に記載の振動アク
    チュエータにおいて、 前記固定支持部材は、前記振動子の回転方向の位置決め
    を行う位置決め部材を兼ねること、を特徴とする振動ア
    クチュエータ。
  10. 【請求項10】 請求項1に又は請求項2記載の振動ア
    クチュエータにおいて、 前記固定支持部材は、前記振動子に駆動電圧を供給する
    配線部を有し、その配線部と接続された接点部が前記係
    合凹部に形成されており、 前記振動子は、表面及び/又は裏面に電極が形成されて
    おり、 前記振動子を前記係合凹部に係合した状態で、前記電極
    が前記接点部に加圧接触すること、 を特徴とする振動アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の振動アクチュエー
    タにおいて、 前記係合凹部は、接点部と対向する側の壁部が斜面にな
    っており、 前記振動子が前記係合凹部に係合した状態で、前記固定
    支持部材に発生する放射方向の撓みによって、前記振動
    子が前記斜面から受ける分力により、前記電極が前記接
    点部に加圧接触すること、を特徴とする振動アクチュエ
    ータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008253070A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Canon Inc 振動波駆動装置及び振動子
WO2008152821A1 (ja) * 2007-06-14 2008-12-18 Panasonic Corporation 振動型アクチュエータ及びそれを備えた駆動装置

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US8237331B2 (en) 2007-06-14 2012-08-07 Panasonic Corporation Vibratory actuator and drive unit including the same

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