JP2001157342A - 電線布線装置 - Google Patents

電線布線装置

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JP2001157342A
JP2001157342A JP33615599A JP33615599A JP2001157342A JP 2001157342 A JP2001157342 A JP 2001157342A JP 33615599 A JP33615599 A JP 33615599A JP 33615599 A JP33615599 A JP 33615599A JP 2001157342 A JP2001157342 A JP 2001157342A
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jig
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和則 坂
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直己 野口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電線を迅速に布線して製造効率を向上できる
と共に、電気接続箱の仕様変更に対して柔軟に対処でき
る電線布線装置を提供する。 【解決手段】 外周に端子台を固定した巻取り治具1を
回転駆動し、その巻取り治具1の外周に向けてヘッド部
から電線を送出するヘッドユニット3を設け、ヘッドユ
ニット3を巻取り治具1の軸線方向(X軸方向)に位置
制御して、ヘッド部からの電線を端子台の収納溝内に嵌
入させながら巻取り治具1の外周に所望のパターンで布
線する布線制御手段43,131を設け、電線を癖付け
することなく連続的に布線することで布線作業の所要時
間を短縮化し、且つ、巻取り治具1の軸線方向への制御
プログラムを変更するだけで、布線パターンを変更可能
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気接続箱に用いら
れる配線体を製造するための電線布線装置に関するもの
である。
【0002】
【関連する背景技術】例えば自動車に搭載された電気接
続箱内には、電気回路を形成する配線体を備えた配線板
が収納されており、電気接続箱にセットされたヒューズ
やリレー、或いはワイヤハーネス等が内部の配線体を介
して相互に電気的に接続されるようになっている。この
種の配線体は、電線を所定のパターンに屈曲して構成さ
れ、その配線体にコネクタの圧接端子等を圧接すること
で、ワイヤハーネス等を接続可能に構成している。
【0003】このような配線体を製造する装置として
は、例えば、特開平6−76655号公報に記載のもの
を挙げることができ、この電線布線装置では、布線板上
においてX−Y方向に位置制御可能に布線用のヘッド部
を配設し、布線板上に立設した多数の布線ピンの間にヘ
ッド部から電線を一筆書き状に送り出し、布線ピンを利
用して電線を屈曲させて癖を付けながら、所望のパター
ンをなす平面状の配線体を製造している。尚、製造後の
配線体は電気接続箱の配線板上に移し替えられた後に、
上記のようにコネクタの圧接端子が圧接される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した電線布線装置
では、電線の屈曲箇所においてヘッド部の移動方向を変
更するだけでなく、電線に癖を付けるために布線ヘッド
の移動を一旦停止させる必要がある。そして、この動作
は電線の屈曲箇所と対応する回数だけ実施する必要があ
ることから、特に複雑な布線パターンの配線体のときに
は布線作業に膨大な時間を要してしまい、効率のよい製
造は期待できなかった。
【0005】又、布線ピンの配列に応じて布線される配
線体のパターンが定まることから、電気接続箱の回路を
変更する際には、それに対応した布線ピンの配列を有す
る布線板を用意する必要がある上に、上記のようにヘッ
ド部をX−Y方向に位置制御しているため、その制御プ
ログラムの変更にも手間を要し、結果として仕様変更に
対して柔軟に対処できないという欠点があった。
【0006】本発明の目的は、電線を迅速に布線して製
造効率を向上できると共に、電気接続箱の仕様変更に対
して柔軟に対処することができる電線布線装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、収納溝を有する端子台が外周
に固定されて、駆動手段にて回転駆動される巻取り治具
と、巻取り治具の外周に対向配置されて、巻取り治具に
向けてヘッド部から電線を送出すると共に、巻取り治具
の軸線方向に案内手段にて案内されるヘッドユニット
と、ヘッドユニットを巻取り治具の軸線方向に位置制御
して、ヘッド部からの電線を端子台の収納溝内に嵌入さ
せつつ、巻取り治具の回転に伴って外周上に所望のパタ
ーンに布線する布線制御手段とを備えた。
【0008】従って、巻取り治具を回転させながら、そ
の外周にヘッドユニットのヘッド部から送出した電線を
癖付けすることなく連続的に布線するため、布線作業の
所要時間が短縮化され、且つ、ヘッドユニットを巻取り
治具の軸線に沿った単一の方向に位置制御して、所望の
布線パターンを得ているため、布線パターンを変更する
には、1軸方向に関する布線制御手段の制御プログラム
を変更するだけで可能となる。
【0009】又、請求項2の発明では、ヘッドユニット
に、巻取り治具の回転方向にヘッド部を回動させる第1
の回動機構を設けた。従って、巻取り治具の回転に伴っ
て端子台がヘッド部の箇所に達したときには、第1の回
動機構によりヘッド部が回動して端子台との衝突を回避
することから、ヘッド部を端子台に対して十分に接近可
能となる。
【0010】更に、請求項3の発明では、ヘッドユニッ
トに、巻取り治具の軸線方向にヘッド部を回動させる第
2の回動機構を設けると共に、第2の回動機構によるヘ
ッド部の回動を規制する保持機構を設け、布線制御手段
により、ヘッドユニットの移動時に保持機構を解除して
ヘッド部の回動を許容するようにした。従って、ヘッド
ユニットの移動時には保持機構の解除によりヘッド部の
回動が許容され、電線の張力が作用したヘッド部が自ず
と電線の張架方向に指向して、電線に対して一直線をな
すように角度調整される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車に搭載され
る電気接続箱用の配線体を布線するための電線布線装置
に具体化した一実施形態を説明する。図1の全体構成図
に示すように、本実施形態の電線布線装置は、電線Wが
巻き取られる巻取り治具1、巻取り治具1を回転駆動す
る治具駆動部2、巻取り治具1に対して電線Wを送出す
るヘッドユニット3、及びヘッドユニット3をX−Y−
Z(左右、前後、上下)の3軸方向にそれぞれ位置制御
するヘッド位置制御部4から構成されている。そこで、
各部位を順を追って説明する。
【0012】[巻取り治具]図2は巻取り軸を示す斜視
図、図3は端子台を示す部分拡大斜視図であり、これら
の図に示すように、巻取り治具1の回転軸11は左右方
向に水平配置され、その回転軸11の周囲には、回転軸
11を中心として円筒を4分割した形状の分割筒体12
が配設されている。回転軸11の両端位置には、それぞ
れ90度間隔でリンク13の内端が回動可能に連結さ
れ、各リンク13の外端は分割筒体12の内周面に回動
可能に連結されている。回転軸11と各分割筒体12と
の軸方向経の相対移動に伴ってリンク13は傾動し、各
分割筒体12は、相互に間隙Mを形成して拡径する図に
示す拡径状態と、間隙Mをほぼ0として縮径する図示し
ない縮径状態との間で切り換えられる。
【0013】相対向する2つの分割筒体12の外周面
(図2では一方のみを示している)には、多数の端子台
14が回転軸11の軸方向に配列して固定されている。
図3に示すように、各端子台14には巻取り治具1の周
方向に沿って収納溝14aが形成されると共に、各収納
溝14aと直交するように端子溝14bが形成されてい
る。後述するように、各収納溝14a内には、巻取り治
具1の外周に布線された電線Wが嵌入され、各端子溝1
4b内には、圧接端子141(図19図に示す)が挿入
固定される。
【0014】[治具駆動部]治具駆動部2は電線布線装
置のベッド21上に設けられている。駆動手段としての
治具駆動モータ22はベッド21上に設置され、その治
具駆動モータ22の出力軸22aはカップリング23を
介して減速機24に連結されている。ベッド21上には
減速機24に隣接して駆動側スタンド25が立設され、
この駆動側スタンド25に水平支持された駆動軸25a
は、一対のプーリ26及びベルト27を介して減速機2
4の出力軸24aに連結されている。駆動軸25aには
回転角度を検出する角度センサ28が連結されると共
に、この駆動軸25aは駆動側スタンド25を貫通して
反対側に突出してチャック29が固定されている。
【0015】駆動側スタンド25に対して所定距離離間
した位置には固定側スタンド30が立設され、この固定
側スタンド30に設けられたセンタ31と前記駆動側ス
タンド25のチャック29との間には、上記した巻取り
治具1の回転軸11が着脱可能に固定されている。そし
て、治具駆動モータ11の回転は減速機24にて所定ギ
ア比で減速された後にベルト27を介して駆動軸25a
に伝達され、この駆動軸25aと共に巻取り治具1全体
が回転駆動される。
【0016】[ヘッド位置制御部]ベッド21上にはX
軸テーブル41を案内する案内手段としてのX軸レール
42が設置され、このX軸テーブル41はX軸モータ4
3の駆動によりX軸方向(左右方向)に位置決め制御さ
れる。X軸テーブル41上にはY軸テーブル44を案内
するY軸レール45が設置され、このY軸テーブル45
はY軸モータ46の駆動によりY軸方向(前後方向)に
位置決め制御される。Y軸テーブル45の前側面には前
記したヘッドユニット3を案内するZ軸レール47が設
置され、このヘッドユニット3はZ軸モータ48の駆動
によりZ軸方向(上下方向)に位置決め制御される。
【0017】[ヘッドユニット]図4はヘッドユニット
を示す左側面図、図5は同じくヘッドユニットを示す平
面図、図6はヘッド部の首振り機構を示す図4のA−A
線断面図、図7は同じくヘッド部の首振り機構を示す図
5のB−B線断面図である。これらの図に示すように、
ヘッドユニット3のフレーム51は、上板52及び下板
53を3本の連結軸54(図6に示す)で連結して構成
され、図示しないブラケットを介して前記したZ軸レー
ル47に固定されている。上板52の下面前側(図7に
おいて左側)には首振り軸55が下方に向けて突設さ
れ、この首振り軸55の下端には、ブラケット56がベ
アリング57を介して水平方向に回動可能に支持されて
いる。本実施形態では、首振り軸55及びベアリング5
7により第2の回動機構が構成されている。
【0018】図8はヘッド部の折畳み機構を示す平面
図、図9は同じくヘッド部の折畳み機構を示す左側面図
である。これらの図に示すように、前記ブラケット56
の前部は下方に屈曲してヘッドベース58が固定され、
ヘッドベース58の前側には、ヘッド部59が折畳み軸
60を中心として上下方向に回動可能に連結されてい
る。ヘッド部59は折畳み軸60に巻回された捻りばね
61により常に下方に付勢されて、その一側のストッパ
面59aをヘッドベース58のストッパ面58aに当接
させた原位置に保持されると共に、捻りばね61の付勢
力に抗して上方に指向する退避位置に回動し得るように
なっている。本実施形態では、折畳み軸60及び捻りば
ね61により第1の回動機構が構成されている。
【0019】ヘッド部59には下方に開口するU字溝6
2が形成され、ヘッド部59が原位置のときにU字溝6
2と連続するように、ヘッドベース58及びブラケット
56には前後方向にガイド孔63が貫通されている。図
示はしないが電線布線装置の後方にはドラムが設置さ
れ、このドラムから引き出された電線Wは巻き癖を矯正
するための多数のローラを経た後に、図8及び図9に示
すようにガイド孔63及びU字溝62内に挿通されてい
る。更に電線Wの端部は巻取り治具1の外周に固定さ
れ、後述するように巻取り治具1の回転に伴ってその外
周に電線Wが所望のパターンで布線される。以下の説明
では、この電線Wの経路を送出ラインLと称する。尚、
図示はしないが、U字溝62の開口部の左右両側には一
対の小径ローラが設けられ、電線Wはこれらのローラに
案内されながら送出されるようになっている。
【0020】図4及び図6に示すように、送出ラインL
上においてヘッドベース58の後方には、上下一対のピ
ンチローラ64が電線Wを挟持するように配設されてい
る。上側のピンチローラ64はフレーム51に固定され
た送出モータ65の出力軸65aに固定されて、その外
周には滑り止めのローレットが形成され、又、下側のピ
ンチローラ64は軸66にて回転可能に支持されてい
る。送出モータ65にて上側のピンチローラ64が矢印
方向に回転駆動されると、電線Wは下側のピンチローラ
64を回転させながらドラムから引き出されて、送出ラ
インL上を巻取り治具1側に送り出される。尚、ピンチ
ローラ64の後方位置にはガイド孔67aを備えたガイ
ドプレート67が配設され、電線Wはこのガイド孔67
aに挿通されて、前記ピンチローラ64間からの脱落を
防止されている。
【0021】図7に示すように、フレーム51の上板5
2の上面には、前後方向に摺動可能なロッド71aを備
えたガイド部材71が設置され、そのロッド71aの前
端にはスライドバー72の上端が連結されている。スラ
イドバー72は上下に延びる棒状をなして、その下端は
上板に形成された長孔52aを介してフレーム51内に
突出している。上板52の下面にはエアシリンダ73が
設置され、そのロッド73aはスライドバー72の中央
付近に連結されて、ロッド73aの出没に伴ってガイド
部材71に案内されながら、スライドバー72は前記送
出ラインLの直上において前後方向に移動する。
【0022】スライドバー72の上端には引張ばね74
の一端が掛止され、その引張ばね74の他端は、前記し
たブラケット56上に立設されたロッド75の上端に掛
止されている。引張ばね74はブラケット56を常に後
方へと付勢しているが、ヘッド部59側を前方に指向さ
せた中立位置において引張ばね74は最も伸張されるた
め、ブラケット56は中立位置を境界として引張ばね7
4により左右両方向に付勢されることになる。
【0023】図4及び図6に示すように、フレーム51
の下板53上において送出ラインLの左右両側にはそれ
ぞれ軸81が立設され、これらの軸81はベアリング8
2により回転可能に支持されている。各軸81の上側半
分にはそれぞれ軸受パイプ83が相対回転可能に外嵌さ
れ、軸受パイプ83の上端には中立復帰レバー84が固
着され、下端には入力レバー85が固着されている。各
中立復帰レバー84は前方に向けて延設されて、その先
端にはカムフォロア86が設けられている。各中立復帰
レバー84の基端側には送出ラインL側に向けて操作レ
バー87が突設され、各操作レバー87の先端は二又状
に形成されて、前記したスライドバー72の下部を挟み
込んでいる。
【0024】従って、エアシリンダ73にエアを供給し
てスライドバー72を後方に移動させると、入力レバー
85を介して左右の中立復帰レバー84が先端側を相互
に接近させる方向に回動し、先端のカムフォロア86が
ブラケット56の左右両側に当接して中立位置へと回動
させる。又、エアシリンダ73へのエア供給を中止して
ロッド73aをフリーとした状態において、ブラケット
56が左右何れかに回動されると(後述するように布線
中の電線Wの張力による)、そのブラケット56の側面
に押圧されて中立復帰レバー84が離間方向に回動し、
それに伴ってスライドバー72がエアシリンダ73のロ
ッド73aを突出させながら前方に移動する。
【0025】一方、図5、及び図5のC−C線断面図で
ある図10に示すように、フレーム51の上板52上に
おいて、ガイド部材71の前方位置には左右一対のレー
ル部材91が固定され、両レール部材91間にはスライ
ド片92が前後方向へ移動可能に保持されている。スラ
イド片92はガイド部材71のロッド71aの前端と相
対向しており、前記のようにエアシリンダ73にてスラ
イドバー72と共にロッド71aが前方に移動すると、
ロッド71aの前端がスライド片92を押圧して前方に
移動させる。スライド片92の前部にはスライドカムプ
レート93が図示しないボルトにて固定され、スライド
カムプレート93上の後部左右には一対のピン94が立
設されている。これらのピン94と対応するように上板
52上にも一対のピン95が立設され、対応するピン9
4,95間には引張ばね96が掛止されている。引張ば
ね96の付勢によりスライドカムプレート93は常に後
方、即ちガイド部材71のロッド71a側に付勢されて
いる。
【0026】スライドカムプレート93にはカム孔97
が形成され、このカム孔97内には前記したブラケット
56上のロッド75が下方より挿入されている。カム孔
97内の前縁中央には係止凹部97aが形成され、ブラ
ケット56が中立位置にあるときに、引張ばね96の付
勢によりロッド75が係止凹部97a内に嵌まり込むよ
うになっている。係止凹部97aの左右には、左後方及
び右後方へと円弧状をなすようにカム面97bが形成さ
れ、これらのカム面97bは、引張ばね96によるスラ
イドカムプレート93の後方への移動に伴って、ロッド
75に係止凹部97a側への力を作用させる。スライド
カムプレート93の下面前部にはカム片98が固定さ
れ、図示はしないが、このカム片98にはスライドカム
プレート93と同様の係止凹部及びカム面が形成されて
いる。
【0027】そして、本実施形態では、エアシリンダ7
3、中立復帰レバー84、係止凹部97aにより保持機
構が構成されている。一方、図11は中立復帰レバーを
接近させたときの繰出し機構を示す平断面図、図12は
同じく中立復帰レバーを離間させたときの繰出し機構を
示す平断面図、図13は同じく繰出し機構を示す図11
のD−D線断面図である。これらの図に示すように、フ
レーム51の下板52上には、送出ラインLを中心とし
て左側に3本、右側に3本の計6本の軸101〜103
がほぼ一直線上に立設されている。各軸101〜103
はベアリング104〜106により回転可能に支持され
ており、以下、最も送出ラインLに近接する一対の軸を
第1軸101とし、第1軸101の外側に位置する一対
の軸を第2軸102とし、第2軸102の外側に位置す
る一対の軸を第3軸103とする。
【0028】左右の第2軸102を支持するベアリング
105は、他の軸のベアリング104,106のように
下板52に直接固定されることなく、下板52上に配設
された四角板状のベアリングベース107に固定されて
いる。各ベアリングベース107は、その前後両側に固
定された一対のレール部材108により左右方向に移動
可能に保持されている。上板52上においてレール部材
108の第3軸103側にはストッパ部材109が固定
され、このストッパ部材109とベアリングベース10
7との間に介装された圧縮ばね110により、ベアリン
グベース107と共に第2軸102は常に第1軸101
側に付勢されている。
【0029】第3軸103には回転カムプレート111
が固着され、この回転カムプレート111には入力スラ
イド溝112及び出力スライド溝113がそれぞれ所定
角度で外方に開口するように形成されている。入力スラ
イド溝112には、前記入力レバー85の先端に設けら
れたスライドローラ114が嵌め込まれ、軸81を中心
として入力レバー85が図11の位置と図12の位置と
の間で回動すると、スライドローラ114は入力スライ
ド溝112内を移動しながら、第3軸103を中心とし
て回転カムプレート111を常に入力レバー85に対し
て逆方向に回動させる。
【0030】又、左右の第2軸102の上端には出力レ
バー115が固着され、出力レバー115の先端に設け
られたスライドローラ116は、前記回転カムプレート
111の出力スライド溝113に嵌め込まれている。従
って、第3軸103を中心として回転カムプレート11
1が回動すると、スライドローラ116は出力スライド
溝113内を移動しながら、第2軸102を中心として
出力レバー115を常に回転カムプレート111に対し
て逆方向に回動させる。
【0031】左右の第2軸102には駆動ラチェット1
17が固着され、第1軸101には被動ラチェット11
8が固着され、前記のように第2軸102が圧縮ばね1
10により第1軸101側に付勢されていることから、
駆動ラチェット117は被動ラチェット118に常に圧
接している。又、左右の第1軸101の上端には繰出し
ローラ119が固着され、これらの繰出しローラ119
は送出ラインL上の電線Wを左右から挟持している。両
ラチェット117,118は、駆動ラチェット117に
より被動ラチェット118と共に繰出しローラ119を
電線送出方向(電線Wを巻取り治具1側に送り出す方
向)に回転させるときに相互に噛合し、逆に電線Wの引
き出しにより繰出しローラ119と共に被動ラチェット
118が電線送出方向に回転されるときに噛合を解除す
るように、その歯の形状が設定されている。
【0032】そして、第2軸102と共に駆動ラチェッ
ト117が図11の位置から矢印方向に回動すると(即
ち、中立復帰レバー84が離間方向に回動したとき)、
第2軸102は圧縮ばね110を押し縮めて第1軸10
1から僅かに離間しながら、被動ラチェット118に対
する駆動ラチェット117の空転を許容する。又、駆動
ラチェット117が図12の位置から矢印方向に回動す
ると(即ち、中立復帰レバー84が接近方向に回動した
とき)、駆動ラチェット117は被動ラチェット118
に噛合しながら回転を伝達して、第1軸101と共に繰
出しローラ119を電線送出方向に回転させる。
【0033】一方、図1に示すように、電線布線装置に
はECU(電子制御ユニット)131が設置され、この
ECU131は、図示しない入出力装置、制御プログラ
ムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,
RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タ
イマカウンタ等から構成されている。ECU131の出
力側には、前記した治具駆動モータ22、X軸モータ4
3、Y軸モータ46、Z軸モータ48、送出モータ65
が接続されると共に、エアシリンダ73への供給エアを
制御する図示しないソレノイドが接続され、又、ECU
131の入力側には角度センサ28が接続されている。
【0034】ECU131は角度センサ28の検出値に
基づく治具駆動モータ22による巻取り治具1の回転制
御、X軸モータ43、Y軸モータ46、Z軸モータ48
によるヘッドユニット3の位置制御、送出モータ65に
よる電線Wの送出制御、ソレノイドによるエアシリンダ
73の駆動制御を実行する。本実施形態では、X軸モー
タ43及びECU131により布線制御手段が構成され
ている。
【0035】次に、以上のように構成された電線布線装
置により電線Wを布線する際の手順を説明する。上記の
ようにこの布線作業は、予め設定されたプログラムに従
ってECU131により実行される。上記のように巻取
り治具1は固定側スタンド30と駆動側スタンド25と
の間に固定されており、巻取り治具1の外周には所望の
布線パターンに対応する数の端子台14が固定されると
共に、リンク13の傾動により各分割筒体12は拡径状
態に切り換えられている。又、ドラムから引き出された
電線Wは、ガイドプレート67のガイド孔67a内に挿
通されてピンチローラ64間に挟持され、更に繰出しロ
ーラ119間に挟持された後にヘッドベース58のガイ
ド孔63及びヘッド部59のU字溝62内に挿通された
上で、巻取り治具1の外周に固定されている。
【0036】図14乃至図17は布線時の端子台による
ヘッド部の回動状況を示す説明図、図18はトラバース
時のヘッド部の回動状態を示す平面図である。布線作業
に際しては、まず、X軸モータ43、Y軸モータ46、
Z軸モータ48を駆動してヘッドユニット3を移動さ
せ、図8及び図14に示すようにヘッド部59を巻取り
治具1の外周に相対向させる。このときのヘッド位置
は、Z軸方向(上下方向)においては巻取り治具1の回
転軸11(回転中心)の高さより若干高くし、Y軸方向
(前後方向)においては巻取り治具1の端子台14にヘ
ッド部59が僅かに干渉するように調整する。
【0037】以上の準備が完了した後に、送出用モータ
65にてピンチローラ64を回転させて、ドラムからの
電線Wを巻取り治具1側に送出すると共に、巻取り治具
1を図14に矢印で示す方向に回転させて、送出された
電線Wを順次巻き取る。これと同時に、X軸モータ43
にてヘッド部59をX方向(左右方向)に適宜トラバー
スさせて、電線Wを所定の端子台14の収納溝14a内
に嵌入させながら、巻取り治具1の外周に一筆書きの要
領で電線Wを布線して、所望の布線パターンを得る。
【0038】従って、このときのX方向の位置制御は、
巻取り治具1の回転に伴って端子台14がヘッド部59
と相対向する毎に(つまり、180度毎に)、一旦ヘッ
ド部59を停止させて所定の端子台14の収納溝14a
と対応させると共に、巻取り治具1が端子台14と端子
台14との間で回転している区間で(具体的には、18
0度より若干短い区間となる)、次の端子台14へとヘ
ッド部59のX方向へのトラバースを実施し、その操作
を繰り返しながら布線を行っていく。尚、巻取り治具1
の回転方向は一方向に限らず、目的とする布線パターン
によっては適宜逆転させることもあり、このような場合
には前記角度センサ28にて検出された回転角度に基づ
いて、巻取り治具1の逆転制御が実行される。
【0039】ここで、巻取り治具1の回転に伴って端子
台14がヘッド部59に相対向する毎に、図15に示す
ように、端子台14は下方よりヘッド部59に当接して
押圧する。従って、ヘッド部59は折畳み軸60を中心
として原位置から退避位置へと上方に回動しながら、図
16に示すように、対応する端子台14の収納溝14a
内に電線Wを嵌入させ、図17に示すように、端子台1
4の通過後に捻りばね61の付勢力により原位置に復帰
し、以上の動作を端子台14がヘッド部59の位置に至
る毎に繰り返す。その結果、端子台14の収納溝14a
に対してヘッド部59のU字溝62がほぼ連続した状態
で、電線Wが収納溝14a内に嵌入されることになる。
【0040】一方、トラバース中のヘッド部59を一旦
停止させたときには、図5に示すように、カム孔97内
の係止凹部97aにロッド75が嵌まり込んでブラケッ
ト56の回動規制がなされると共に、図6に示すよう
に、接近方向に回動した中立復帰レバー84によりブラ
ケット56が中立位置に保持され、その結果、目的の収
納溝14a内に電線Wを嵌入可能なようにヘッド部59
が位置決めされている。そして、トラバースが開始され
るとエアシリンダ73のロッド73aが突出し、スライ
ドバー72と共に前方に移動したガイド部材71のロッ
ド71aによりスライドカムプレート93が押圧されて
前方に移動し、係止凹部97a内からロッド75が離脱
する。
【0041】エアシリンダ73のロッド73aを突出さ
せるためのエア供給は瞬間的なものであって、係止凹部
97aからロッド75が離脱した直後にはエア供給を中
止して、エアシリンダ73をフリーとする。その結果、
中立復帰レバー84によるブラケット56の拘束が解除
されるため、図18に示すように、トラバースに伴って
ヘッド部59は電線Wの張力を受け、逆に中立復帰レバ
ー84を押圧して離間させながら反トラバース方向に傾
動する。以上の動作により、トラバース時のヘッド部5
9は自ずと電線Wの張架方向に指向して、電線Wに対し
て常に一直線をなすように角度調整されることになる。
【0042】尚、このように中立復帰レバー84が離間
方向に回動したときには、図11に矢印で示すように、
入力レバー85が同方向に回動してスライドローラ11
4を入力スライド溝112内で移動させながら、回転カ
ムプレート111を逆方向に回動させる。更に、この回
転カムプレート111の回動に伴って出力スライド溝1
13内をスライドローラ116が移動しながら、出力レ
バー115と共に駆動ラチェット117を逆方向(つま
り、繰出しローラ119の反電線送出方向)に回動させ
ることから、駆動ラチェット117は被動ラチェット1
18と噛合することなく空転して、上記のように中立復
帰レバー84の自由な回動を許容する。
【0043】又、このようにヘッド部59をトラバース
させるには、そのトラバース量が多くなるほどヘッド部
59からより多くの電線Wを引き出す必要があるが、上
記のように電線Wの引き出しにより繰出しローラ119
が電線送出方向に回転されるときには、被動ラチェット
118と駆動ラチェット117とは噛合を解除するよう
に設定されているため、被動ラチェット118の空転に
より必要な量の電線Wを引き出しながら、ヘッド部59
のトラバースが行われる。尚、このときの電線Wの引き
出しに応じてピンチローラ64による電線Wの送出速度
を増加させるように、送出モータ65の速度制御を行っ
てもよい。
【0044】一方、ヘッド部59がX軸方向の所定位置
に達してトラバースが終了すると、図6に示すように、
エアシリンダ73のロッド73aを没入させて、接近方
向に回動した中立復帰レバー84によりブラケット56
を中立位置に復帰させる。又、ガイド部材71のロッド
71aによる押圧が中止されることから、スライドカム
プレート93が引張ばね96の付勢力で後方に移動し、
その傾斜したカム面97bに押圧されてロッド75に中
立方向への力が作用し、中立復帰レバー84による回動
操作と相俟ってブラケット56と共にヘッド部59は確
実に中立位置に復帰する。
【0045】又、ブラケット56の中立位置への回動に
伴って、前記した引張ばね74は次第に伸張されてブラ
ケット56の回動速度を抑制することから、ブラケット
56は比較的緩やかに中立位置に復帰する。中立位置へ
の復帰完了と同時にロッド75はスライドカムプレート
93の係止凹部97a内に嵌まり込むが、このように中
立位置への復帰が緩やかなため、その際の衝撃や騒音が
緩和される。
【0046】そして、接近方向に回動した中立復帰レバ
ー84と一体で入力レバー85が同方向に回動すると、
それに連動して回転カムプレート111を介して駆動ラ
チェット117が回動する。図12に矢印で示すよう
に、このときの駆動ラチェット117の回動方向は電線
送出方向であることから、駆動ラチェット117は被動
ラチェット118に噛合して繰出しローラ119を電線
送出方向に回動させ、その結果、左右の繰出しローラ1
19間に挟持された電線Wが所定量繰り出される。
【0047】電線Wの繰出し量は、離間状態の中立復帰
レバー84が中立位置まで回動するときの角度に応じて
決定され、上記のように中立復帰レバー84がどの角度
まで離間するかは、トラバース時の電線Wの張力による
ヘッド部59の傾動角度に応じて決定され、傾動角度が
大(つまり、トラバース量が大)のときほど、電線Wの
繰出し量も増加する。これは、図18に示すように、傾
動したヘッド部59を中立位置に復帰させる際に電線W
の張架角度が変化することにより、巻取り治具1の外周
上の電線Wの巻取終点Pとヘッド部59の先端との距離
Sが長くなって、その延長分だけヘッド部59より電線
Wを繰出す必要があることに起因した対策である。ヘッ
ド部59の傾動角度が大のときほど、中立位置に復帰す
るために多くの電線Wを繰出す必要があることから、上
記のように繰出し量の増減方向が設定され、且つ、常に
適切な繰出し量を達成するために、例えば駆動ラチェッ
ト117と被動ラチェット118の歯数比等が設定され
ているのである。
【0048】以上のようにX軸方向に順次トラバースし
ながら電線Wを布線し、所望の布線パターンが形成され
て布線作業が完了すると、各端子台14の端子溝14b
に圧接端子141(図19に示す)をそれぞれ挿入固定
して、収納溝14a内の電線Wに対して電気的に導通さ
せる。更に、巻取り治具1を電線布線装置から取外し、
リンク13を傾動させて各分割筒体12を縮径状態に切
り換える。各分割筒体12の直径は外周上に布線された
電線Wの直径より小さくなるため、そのまま電線Wを各
端子台14と共に巻取り治具1から外すことができる。
【0049】次いで、電線Wを電気接続箱に収納する最
終的な配線体Zに向けて順次癖付けを行う。まず、図1
9に示すように、180度対向する端子台14に離間方
向に引張力を付与して、電線Wを引き伸ばす。次いで、
例えば図20に示すように折返し線Kに沿って電線Wを
折り返し、この折返し操作を、折返し線Kを順次変更し
ながら所定回繰り返し、結果として図21に示す扁平な
配線体Zを得る。その後は、配線体Zの各端子台14に
コネクタカバー142を固定した上で、配線体Zを電気
接続箱のアッパケース143及びロアケース144内に
収納すると、電気接続箱として完成する。
【0050】以上詳述したように本実施形態の電線布線
装置では、巻取り治具1を回転させながらその外周にヘ
ッド部59から送出した電線Wを布線しており、布線作
業では電線Wに癖付けを行うことなく連続的に布線を実
施して、布線作業の完了後に折返し線Kに沿って電線を
一括して折り返して癖付けして、所望の布線パターンの
配線体Zを形成している。従って、例えば特開平6−7
6655号公報に記載の電線布線装置のように、電線を
布線しながら屈曲箇所でその都度布線ヘッド部を停止さ
せて癖付けを行う場合に比較して、トータルとして遥か
に迅速に配線体Zを完成でき、しかも、電線Wの屈曲箇
所の多い複雑な布線パターンであっても、上記のように
一括して折り返すことから極めて容易に対応できる。従
って、布線作業の所要時間を大幅に短縮して、配線体
Z、ひいては電気接続箱の製造効率を向上させることが
できる。
【0051】又、配線体Zのパターンを変更するには、
巻取り治具1上に布線する際のX軸方向(トラバース)
の制御プログラムを変更したり、その後の折返し操作の
内容を変更したりするだけで対応可能である。従って、
特開平6−76655号公報に記載の電線布線装置のよ
うに、布線板上の布線ピンの配列を変更する等の物理的
な変更を必要とせず、しかも、ヘッド部の位置制御に関
してX−Yの2軸の制御プログラムを変更する必要もな
く、結果として配線パターンの変更に要する手間を低減
して、電気接続箱の仕様変更に対して柔軟に対処するこ
とができる。
【0052】更に、ヘッド部59を上下方向に回動可能
に構成して、巻取り治具1の回転に伴って端子台14の
押圧によりヘッド部59を上方に回動させるようにした
ため、端子台14の収納溝14aに対してヘッド部59
のU字溝62をほぼ連続させた状態で、電線Wを収納溝
14a内に嵌入させることができる。仮に本実施形態の
ようなヘッド部59の回動機構を備えないとすると、端
子台14との衝突を避けるためにヘッド部59を余裕を
もって後方に離間させる必要が生じるため、特にヘッド
部59を大きくトラバースさせて電線Wが斜めに張架さ
れているときには、目的と異なる端子台14の収納溝1
4a内に電線Wを嵌入してしまう事態が生じる。本実施
形態ではこのような状況でも、目的の収納溝14a内に
電線Wを確実に嵌入可能であり、その結果、所望の布線
パターンを高い精度で得ることができる。
【0053】一方、ヘッド部59をトラバースする際に
は、エアシリンダ73をフリーとしてヘッド部59の回
動規制を解除し、電線Wの張力を利用してヘッド部59
を張架方向に指向させている。従って、このトラバース
時においてもヘッド部59は停止時と同じく電線Wに対
して一直線に角度調整され、例えばヘッド部59のU字
溝62から電線Wを急角度で無理に送出したときの擦り
傷等の発生を未然に防止することができる。
【0054】又、このトラバース時には、被動ラチェッ
ト118を空転させながら繰出しローラ119が回転し
て、トラバースに必要な量の電線Wがヘッド部59から
引き出されるため、電線Wに過剰な張力が作用するのが
防止され、その張力を受けてヘッド部59や巻き取り治
具1が破損する等のトラブルを未然に回避することがで
きる。
【0055】更に、トラバースが終了して、中立復帰レ
バー84にてヘッド部59を中立位置に復帰させる際に
は、その中立復帰レバー84の回動に連動して繰出しロ
ーラ119を回動させて電線Wを繰出している。そし
て、このときの電線Wの繰出し量をトラバース時のヘッ
ド部59の傾動角度(換言すれば、ヘッド部59を中立
位置に復帰させるために必要な電線長)に応じて変化さ
せていることから、中立位置への復帰に伴って必要な長
さの電線Wが過不足なく繰出される。その結果、電線W
の過剰な張力による上記したヘッド部59や巻き取り治
具1の破損、或いは逆に電線Wが弛んで不適切なパター
ンで布線される等のトラブルを未然に回避することがで
きる。
【0056】一方、本実施形態の電線布線装置には、上
記した巻取り治具1以外にも異なる種類の巻取り治具が
用意されており、以下、これらの巻取り治具を使用した
場合の布線作業と、布線後の電線Wを最終的な配線体Z
に成形する手順との概略を説明する。図22に示す巻取
り治具151は、回転軸152に沿って左右方向に延び
る長方形の平板状をなし、その相対向する長辺には、上
記した多数の端子台14が固定されている。このように
構成された巻取り治具151は、上記した巻取り治具1
と同様に電線布線装置に固定された上で回転駆動され、
ヘッド部59から送出される電線Wが布線される。巻取
り治具151は平板状のため、電線Wは対向する端子台
14を頂点とした略楕円状に巻回され、布線作業が完了
すると、巻取り治具151を分解することにより電線W
を外す。そして、上記と同様の折返し操作により配線体
Zを完成させて、アッパケースとロアケース内に収納す
る。
【0057】又、図23に示す巻取り治具161は、回
転軸162に直接的に端子台14を固定しており、布線
作業が完了すると、例えば各端子台14の近接位置で各
電線Wを回転軸162に沿って切断して展開する。その
結果、図24に示すような扁平な配線体Zが得られ、こ
の配線体Zを上記と同様にしてロアケース153と図示
しないアッパケース内に収納する。
【0058】更に、図25に示す巻取り治具171は、
2分割した回転軸172の相対向する端部にそれぞれ嵌
合部173を設けると共に、一方の嵌合部173を圧縮
ばね174により軸方向に付勢する構成としている。両
嵌合部173の間には、4辺に多数の端子台14が固定
された四角板状の絶縁板175を配設し、その対向する
2辺を嵌合部173に嵌め込んで、圧縮ばね174の付
勢力を利用して絶縁板175を着脱可能に固定してい
る。
【0059】電線布線装置による布線作業は上記した各
巻取り治具1,151,161と同様に行われるが、こ
の巻取り治具171では、絶縁板175の姿勢を90度
変更して布線作業を2回実施する。即ち、まず、絶縁版
175の露出した2辺の端子台14に対して電線Wを布
線した後に、一旦絶縁板175を脱着して姿勢を90度
変更して、新たに露出した2辺の端子台14に対して電
線Wを布線する。従って、図26に示すように、電線W
は絶縁板175上で直交するように布線されることにな
り、上記のように電線Wの癖付けを行うことなく、圧接
端子180を用いて電線Wの交差箇所を適宜導通させる
と共に、絶縁板175の外縁の端子台14に圧接端子1
78及びコネクタカバー177を固定した上で、絶縁板
175をそのままアッパケース178とロアケース17
9内に収納する。
【0060】そして、以上の各巻取り治具151,16
1,171による布線作業においても、電線布線装置の
各部の動作状況は変わらないことから、上記と全く同様
の各種効果を得ることができる。以上で実施形態の説明
を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定される
ものではない。例えば上記実施形態では、自動車に搭載
される電気接続箱用の配線体Zを布線するための電線布
線装置として具体化したが、電気接続箱の用途はこれに
限らず、例えば施設の配電設備として設置される電気接
続箱用の配線体を布線する電線布線装置として具体化し
てもよい。
【0061】又、上記実施形態では、ヘッド部59をZ
軸方向及びY軸方向の適当な位置に固定した上で、X軸
方向にヘッド部59をトラバースさせながら布線作業を
行ったが、この設定は一例であり、使用する巻取り治具
や形成する布線パターン等に応じて、制御内容を適宜変
更することができる。例えば、電線Wを嵌入後の端子台
14は巻取り治具1の外周に沿って円弧状の軌跡を上方
に移動するため、電線Wは上方に引っ張られることにな
る。この張力が捻りばね61の付勢力を越えるとヘッド
部59が上方に回動して、そのU字溝62から電線Wが
脱落する場合がある。そこで、トラバース毎にヘッド部
59を一旦上方(Z軸方向)に移動させることで、電線
Wの張力によるヘッド部59の回動を抑制して脱落防止
を図ってもよい。又、布線パターンによっては端子台1
4の収納溝14a内に複数の電線Wが嵌入することがあ
るため、電線Wの位置が巻取り治具1の外周方向に迫り
出すこととなり、トラバース時にヘッド部59が電線W
に干渉する可能性が生じる。従って、トラバース毎にヘ
ッド部59を一旦後方(Y軸方向)に移動させること
で、ヘッド部59と電線Wとの干渉回避を図ってもよ
い。一方、逆にY軸方向やZ軸方向に位置制御する必要
がない場合には,これらの位置制御機構を省略,或いは
手動化して、X軸方向のみを位置制御する電線布線装置
として具体化してもよい。
【0062】更に、上記実施形態では、目的の収納溝1
4a内に電線Wを確実に嵌入させるために、ヘッド部5
9を上方に回動可能な構成とし、トラバース時の電線W
の擦り傷等を防止するために、ヘッド部を左右方向に回
動可能な構成とし、その回動したヘッド部59をトラバ
ースの終了に伴って復帰させるときに電線Wに過剰な張
力が作用しないように、繰出しローラ119にて電線W
を繰出す構成としたが、全ての構成を必ずしも設ける必
要はなく、何れか或いは全ての構成を省略した電線布線
装置として構成してもよい。
【0063】一方、上記実施形態では、電線Wの張力に
より回動したブラケット56を中立位置に復帰させるた
めに、エアシリンダ73にて駆動される中立復帰レバー
84、及びカム面97bが形成されたスライドカムプレ
ート93を利用したが、その機構は限定されるものでは
なく、例えば図27に示す機構を用いてもよい。以下、
その構成を説明すると、上記した実施形態のエアシリン
ダ73、中立復帰レバー84、スライドカムプレート9
3等の部材は省略されており、上板52上には、左右両
側に一体的にガイドロッド201を備えたエアシリンダ
202が設置され、これらのガイドロッド201に案内
されながら、エアシリンダ202の駆動によりスライド
カムプレート203が前後方向に移動するようになって
いる。スライドカムプレート203の前縁中央には、ブ
ラケット56のロッド75が嵌まり込む係止凹部203
aが形成されると共に、その係止凹部203aを中心と
して左右方向にV字状をなすようにカム面203bが形
成されている。
【0064】そして、ヘッド部59のトラバース時に
は、図に仮想線で示すようにエアシリンダ202でスラ
イドカムプレート203を後方に移動させて、電線Wの
張力によるブラケット56の回動を許容し、トラバース
が終了すると、実線で示すようにスライドカムプレート
203を前方に移動させる。ブラケット56のロッド7
5はカム面203bの傾斜により中立方向への力を受け
て係止凹部203a内に嵌まり込み、その結果、ブラケ
ット56と共にヘッド部59が中立位置に復帰する。従
って、このような構成でも上記と同様の機能が得られ
る。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明の電
線布線装置によれば、巻取り治具の外周に電線を癖付け
することなく連続的に布線するため、布線作業の所要時
間を短縮化して製造効率を向上できると共に、布線制御
手段の1軸方向に関する制御プログラムを変更するだけ
で布線パターンを変更できるため、電気接続箱の仕様変
更に対して柔軟に対処することができる。
【0066】又、請求項2の発明の電線布線装置によれ
ば、ヘッド部を端子台に対して十分に接近させて、目的
の端子台の収納溝内に電線を確実に嵌入でき、その結
果、所望の布線パターンを高い精度で得ることができ
る。更に、請求項3の発明の電線布線装置によれば、ヘ
ッドユニットの移動時に、電線の張力によりヘッド部を
回動させて電線に対して一直線に角度調整し、ヘッド部
から電線を急角度で無理に送出したときのトラブルを未
然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の電線布線装置を示す全体構成図であ
る。
【図2】巻取り軸を示す斜視図である。
【図3】図2のN部分を拡大した端子台の詳細を示す部
分拡大斜視図である。
【図4】ヘッドユニットを示す左側面図である。
【図5】ヘッドユニットを示す平面図である。
【図6】ヘッド部の首振り機構を示す図4のA−A線断
面図である。
【図7】ヘッド部の首振り機構を示す図5のB−B線断
面図である。
【図8】ヘッド部の折畳み機構を示す平面図である。
【図9】ヘッド部の折畳み機構を示す左側面図である。
【図10】図5のC−C線断面図である。
【図11】中立復帰レバーを接近させたときの繰出し機
構を示す平断面図である。
【図12】中立復帰レバーを離間させたときの繰出し機
構を示す平断面図である。
【図13】繰出し機構を示す図11のD−D線断面図で
ある。
【図14】布線時の端子台によるヘッド部の回動状況を
示す説明図である。
【図15】布線時の端子台によるヘッド部の回動状況を
示す説明図である。
【図16】布線時の端子台によるヘッド部の回動状況を
示す説明図である。
【図17】布線時の端子台によるヘッド部の回動状況を
示す説明図である。
【図18】布線時の電線の張力によるヘッド部の回動状
況を示す説明図である。
【図19】布線後の電線を引き伸ばした状態を示す斜視
図である。
【図20】布線後の電線を折り返した状態を示す平面図
である。
【図21】完成した配線体を電気接続箱に収納する過程
を示す斜視図である。
【図22】分解して電線を外す形式の巻取り治具を示す
斜視図である。
【図23】布線した電線を切断する形式の巻取り治具の
別例を示す斜視図である。
【図24】完成した配線体を電気接続箱に収納する過程
を示す斜視図である。
【図25】絶縁板上に電線を交差して布線する形式の巻
取り治具を示す斜視図である。
【図26】完成した配線体を電気接続箱に収納する過程
を示す斜視図である。
【図27】ブラケットを中立位置に復帰させるための機
構の別例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 巻取り治具 3 ヘッドユニット 14 端子台 14a 収納溝 22 治具駆動モータ(駆動手段) 42 X軸レール(案内手段) 43 X軸モータ(布線制御手段) 55 首振り軸(第2の回動機構) 57 ベアリング(第2の回動機構) 59 ヘッド部 60 折畳み軸(第1の回動機構) 61 捻りばね(第1の回動機構) 73 エアシリンダ(保持機構) 84 中立復帰レバー(保持機構) 93 スライドカムプレート(保持機構) 97a 係止凹部(保持機構) 131 ECU(布線制御手段) W 電線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 直己 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 田中 浩暢 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5G361 BA07 BB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納溝を有する端子台が外周に固定され
    て、駆動手段にて回転駆動される巻取り治具と、 前記巻取り治具の外周に対向配置されて、該巻取り治具
    に向けてヘッド部から電線を送出すると共に、該巻取り
    治具の軸線方向に案内手段にて案内されるヘッドユニッ
    トと、 前記ヘッドユニットを前記巻取り治具の軸線方向に位置
    制御して、前記ヘッド部からの電線を前記端子台の収納
    溝内に嵌入させつつ、該巻取り治具の回転に伴って外周
    上に所望のパターンに布線する布線制御手段とを備えた
    ことを特徴とする電線布線装置。
  2. 【請求項2】 前記ヘッドユニットは、前記巻取り治具
    の回転方向に前記ヘッド部を回動させる第1の回動機構
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電線布線装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ヘッドユニットは、前記巻取り治具
    の軸線方向に前記ヘッド部を回動させる第2の回動機構
    を備えると共に、該第2の回動機構によるヘッド部の回
    動を規制する保持機構を備え、前記布線制御手段は、前
    記ヘッドユニットの移動時に該保持機構を解除してヘッ
    ド部の回動を許容することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の電線布線装置。
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