JP2001156825A - ノード - Google Patents

ノード

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JP2001156825A
JP2001156825A JP33963999A JP33963999A JP2001156825A JP 2001156825 A JP2001156825 A JP 2001156825A JP 33963999 A JP33963999 A JP 33963999A JP 33963999 A JP33963999 A JP 33963999A JP 2001156825 A JP2001156825 A JP 2001156825A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノードが自発的に送信間隔を設定し、ネット
ワークが混雑した場合には、必要なノードが送信間隔を
制御し、混雑解消を図ることができる 【解決手段】 ネットワークに取り外し可能に接続さ
れ、データ通信機能を持ったノードにおいて、任意のタ
イミングでサイクリックデータを送信する送信機能と、
ネットワーク上の他ノードからのサイクリックデータを
受信した受信回数情報と、自己が送信したサイクリック
データの送信回数情報を記憶する手段とを備える。ネッ
トワークが混雑した場合には、前記受信回数,前記送信
回数並びに前記混雑データに基づいて自ノードのサイク
リックデータの送信タイミングを制御する。つまり、混
雑した場合、送信回数の大きい1または複数のノード
は、送信間隔を制御する必要があると判断し、n回に1
回送信しないことにより、システム全体での送信数を減
らし、混雑解消を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノードに関する
もので、より具体的には、スイッチベース方式やアービ
トレーション方式等のネットワークにおいて、サイクリ
ック(CYCLIC)データ伝送を実現するためのノー
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FAネットワーク等のメディア共
有型のネットワークにおいて良く用いられるサイクリッ
ク(CYCLIC)データ通信は、ネットワーク内の各
ノードが、自ノードについての情報を記憶保持するとと
もに、それを他の全ノードに通知することによって、全
ノードは自ノードの情報と他ノードの情報を保有するこ
とができるようにするものである。
【0003】一例を示すと、図1に示すように、伝送路
1に複数のノード2が接続され、ネットワークを構築し
ている。ある1つのノード(図示の例ではノード)
は、サイクリック(CYCLIC)マスターとなり、サ
イクリック通信の開始,停止等の管理を行っている。
【0004】各ノード2は、ネットワークに接続された
全ノードについての情報を記憶する記憶エリアを有し、
その記憶エリアは、自ノードに関する情報を記憶する自
ノードエリア3aと他ノードに関する情報を記憶する他
ノードエリア3bを備えている。そして、サイクリック
データ通信を行うためには、トークンのような送信権を
ノードで巡回させトークンを持ったノードがサイクリッ
クデータ(自ノード記憶エリアに格納されたデータ)を
送信するようにしている。
【0005】トークンなどの送信権をネットワーク内の
各ノードに巡回させる場合、一定間隔で順次渡すことに
なるので、図2(a)に示すように、各ノード,,
…は、ほぼ等間隔でデータを送信し、よって、全ノー
ド〜Nが1回ずつ送信するサイクリック通信サイクル
も、ほぼ同一周期で繰り返し行われることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したようにサイク
リック通信サイクルは、ほぼ一定であり、トークンが一
定の順で回ってくることから各ノード2の送信タイミン
グも均等に出現する。一方、各ノード2は、PLCその
他の各制御機器であり、同図(b)〜(d)に示すよう
に、各ノード2の制御サイクルは、均一ではない。図示
の例では、ノードの制御サイクルは、サイクリック通
信サイクルよりも短く、ノードの制御サイクルは、サ
イクリック通信サイクルとほぼ等しく、ノードの制御
サイクルは、サイクリック通信サイクルよりも長くなっ
ている。
【0007】このため、サイクリックを送信するタイミ
ングは、ネットワークでのトークン巡回サイクルにした
がって送信する必要があり、各ノード2の制御サイクル
とは一致していない。その結果、各ノード2が送信すべ
きサイクリックデータは、各制御サイクルの終わりに、
自ノードデータが更新(図中逆三角形で示すタイミング
で更新)されるので、制御サイクルとサイクリック通信
サイクルがほぼ一致するノードの場合、最適なタイミ
ングでネットワーク上に新しいデータが送信される。し
かし、ノードの場合、制御サイクルが通信サイクルよ
り短いので、制御で更新されたデータがすべて送信され
るわけではない。逆にノードの場合、制御サイクルが
通信サイクルより長いので、同じデータが何度もネット
ワーク上に送信され、通信並びにそれに伴なう各ノード
での更新処理の無駄となる。
【0008】一方、本発明の対象とするスイッチベース
のネットワークの場合、スイッチングハブ内にバッファ
を持たせることにより、各ノードは自己の制御サイクル
にしたがって順次データを送信し、スイッチングハブ内
の送信バッファに一次記憶させる。そして、その一次記
憶されたデータは、送信先のノードが接続されたスイッ
チングハブ内の受信バッファに転送し、その送信先のノ
ードが受信可能になったときに順次受信バッファからノ
ードに転送するようにしている。
【0009】この方式にすれば、各ノードはスイッチに
向けて順次任意のタイミングで送信できるので、例えば
制御サイクルごとに送るようにすると、最新のサイクリ
ックデータを漏れなく他のノードに伝達できる。また、
制御サイクルの長いノードの場合には、同一内容のデー
タを複数回送ることが無くなり、効率の良いトラフィッ
クの利用が図れる。
【0010】しかし、係る方式をとっても、バッファに
容量いっぱいのデータが格納されると、オーバーフロー
し、送受信が不能となるので、例えば802.3Xパケ
ットフォーマットを送り、全ノードに向けて送信を一次
停止する命令を発する。そして、バッファ内に蓄積した
データの送信が完了或いはそれに近くなり、トラフィッ
クに余裕が出ると、上記一次停止命令を解除し、再度各
ノードからのデータ送信を許可するようになっている。
【0011】しかしながら、この一次停止命令の解除に
したがって、各ノードは一斉に送信を開始するので、や
はり再びオーバーフローを生じ、通信不能となるおそれ
が高い。
【0012】この発明は、送信権の制御を行うことな
く、CYCLICデータ伝送を実現することにより、E
thernetなどのスイッチベースやアービトレーシ
ョン本式等におけるネットワーク上に簡易にサイクリッ
クデータ伝送を実現するためのノードを提供することを
目的としている。また、ノードのプログラムサイクル等
に合わせたCYCLICデータの送信を行うことを目的
としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明によるノードで
は、ネットワークに取り外し可能に接続され、データ通
信機能を持ったノードにおいて、任意のタイミングでサ
イクリックデータを送信する送信機能と、ネットワーク
上の他ノードからのサイクリックデータを受信した受信
回数情報と、自己が送信したサイクリックデータの送信
回数情報を記憶する手段と、前記ネットワーク上の混雑
状況に関する混雑データを受信する手段とを備え、前記
受信回数情報,前記送信回数情報並びに前記混雑データ
に基づいて自ノードのサイクリックデータの送信タイミ
ングを制御する制御手段を備えるものである。なお、受
信回数情報並びに送信回数情報は、具体的なそれぞれの
回数でも良いし、回数に対応する情報(例えば、大・中
・小のようにある程度レベル化する等)でも良い。ま
た、混雑データは、実施の形態では、輻輳制御パケット
や衝突通知に対応する。
【0014】この発明のノードを複数用意しネットワー
クに接続する。このネットワークは、スイッチングハブ
などの集線装置を経由してノード間のデータ送信を行う
もので、各ノードは、それぞれ設定した任意のタイミン
グでサイクリックデータを送信する。つまり、トークン
等の送信権や同期フレームのようなタイミング発生のた
めのフレームに基づくことなく、それぞれのタイミング
で送信できるので、例えば送信タイミングを制御サイク
ルに合わせることで、最新のデータを逐次無駄なく送信
することができる。
【0015】通常は、集線装置内でネットワーク上の混
雑を吸収するが、送信するデータが多くなると、集線装
置は輻輳制御パケットを送信する。この輻輳制御パケッ
トのような混雑状況に関する混雑データを受信すると、
送信を停止したり、送信回数を減らすことなどにより、
混雑緩和を行いネットワークシステム全体でスムーズな
データの送受を行う必要がある。
【0016】このとき、本発明では、一律に全てのノー
ドが送信を停止するのではなく、受信回数や送信回数な
どの情報を加味して各ノードが必要に応じて送信間隔を
変更する。この送信間隔の変更制御は、実施の形態では
間引き処理(n回に1回送信しない)としており、これ
は、基本の送信間隔がプログラムサイクル(制御サイク
ル)に合わせた場合には制御サイクルのn回に1回のデ
ータが更新されないので適する。もちろん、制御はこれ
に限ることはなく、送信間隔を長くしたり短くするなど
の変更を行うようにしてもよい。
【0017】このとき、単位時間当たりのデータの送信
数の多いノードほど送信間隔を制御し、単位時間当たり
の送信する回数を減らすと、効率よく混雑を混和するこ
とができる。そして、自己の送信回数を、他のノードか
らの受信回数と比較することにより、データの送信数の
多いノードか否かは簡単にわかる。
【0018】これにより、ノードのプログラムサイクル
にあわせたタイミングでサイクリックデータをネットワ
ークに送信することができる。また、イーサネットなど
のスイッチベースネットワーク上でオーバヘッドの少な
いサイクリックデータ通信を実現することができる。さ
らに、管理ノードを置くことなくサイクリックデータ通
信が可能となる。各ノードで最適な間隔でデータを送信
するので、ネットワークの無駄なトラフィックを減らす
ことができ、ネットワークを効率良く使うことができ
る。
【0019】この発明によるノードを構成する各手段を
専用のハードウエア回路によって実現することができる
し、プログラムされたコンピュータによって実現するこ
ともできる。
【0020】
【発明の実施の形態】図3は、この発明に係るノードを
用いて構成されるネットワークの全体の構成を示してい
る。図において、スイッチングハブ11を中心に、伝送
路12にそれぞれのノード13が接続されることにより
ネットワークが構成される。係るネットワークの場合、
各ノード13はスイッチングハブ11に接続され、端末
(ノード)間のフレームの送受信はスイッチングハブ1
1を介して行われる。
【0021】すなわち、スイッチングハブ11は、ある
ポートで受信したフレームを、宛先ノードが接続されて
いるポートにのみ中継する。例えば、図4に示すよう
に、ノードがノード宛のフレームを送信すると、そ
のフレームはノードが接続されているポートにのみ中
継される。従って、例えばノードとノードが通信中
であっても、ポートが使用されていないノード,間
での通信が可能となる。つまり、上記ノード,間の
通信と,間の通信では衝突が発生しない。このよう
に、複数のノードが同時に送信することができるという
利点がある。
【0022】係る処理を実現するためのスイッチングハ
ブの構成は、一例として図5に示すようになっている。
すなわち、各ノードに接続するためのポートを持ち、各
ポートは、接続されたノードとの間でフレームの送受信
を行うための送信部11aと受信部11bを有してい
る。送信部11aは、送信バッファ11cに蓄積された
フレームを、蓄積された順番に接続された図外のノード
へ送信する機能を持っている。また、受信部11bは、
接続されたノードから受信したフレームを、受信バッフ
ァ11dに蓄積するようになっている。フレームは、受
信した順に受信バッファ11dに蓄積される。
【0023】上記各送信,受信バッファ11c,11d
は、制御部11eに接続されており、この制御部11e
を介して、目的のノードへフレームを転送・送信するよ
うになっている。すなわち、各ポートの受信バッファ1
1dに蓄積されたフレームを取り出し、そのフレームの
宛先アドレスのノードが接続されているポートをアドレ
ステーブル11g(データ構造は図6参照)で検索し、
そのポートの送信バッファ11cにフレームを書き込
む。さらに、本発明との関係で言うと、サイクリックの
データ量やパケット数が増加し、スイッチングハブ11
で処理しきれず、スイッチングハブ11内のバッファ1
1a,11bがあふれることがある。すると、係る場合
には、各ノードに対して輻輳制御パケットフォーマット
を送信する。Ethernetにおける輻輳制御パケッ
トフォーマットは、IEEE802.3XのPAUSE
パケットを使用することができる。
【0024】なお、この制御部11eが実行するプログ
ラムや、一時的なデータを記憶するためのメモリ11f
も有している。そして、上記したスイッチングハブ11
の構成並びに作用は、従来と同様であるのでその詳細な
説明を省略する。
【0025】次に、本発明に係るノードの一実施の形態
を説明する。本形態では、サイクリック伝送を、図3に
示すようなスイッチベースのネットワークにおいて行
い、しかも、トークンあるいは、同期フレームのような
タイミング発生のフレームなしに実現する。
【0026】従って、まず、各ノード13は、送信すべ
き自ノードデータ(サイクリックデータ)の送信タイミ
ングを各自設定する。この送信タイミングは、例えば制
御サイクルにあわせたタイミング(図2でいえば、図中
の逆三角形で示すタイミング)でサイクリックデータを
送信するように設定すると、最新のデータを漏れなくし
かも無駄な同一データを複数回送信することも無く、効
率良く確実に各ノードに対して伝達可能となる。
【0027】但し、各ノードが設定したタイミングで送
信しつづけると、輻輳が生じ、スイッチングハブ11か
ら輻輳制御パケットフォーマットが発せられる。する
と、送信ができなくなり、以後仮に送信可能になっても
頻繁に輻輳を生じるおそれがある。そこで、係る輻輳の
発生を未然に防止するために、本形態のノード13で
は、図7に示すような構造にした。
【0028】すなわち、同図に示すように、各ノード1
3は、CPU15のファームウェアにて制御されてい
る。制御プログラムは、ROM16及びRAM19に格
納されている。そして、スイッチングハブ11を介して
他のノード13との間で行うデータの送受は、通信コン
トローラ17から物理層IF18を介して行う。 つま
り、通信コントローラ17は、主に通信のデータリンク
層の処理(送信権の制御、パケットの組み立て等)を行
うものである。
【0029】さらに、本形態のノードが適用されるネッ
トワークでは、サイクリックデータ通信を行うので、そ
の送受信するデータを格納するデータ記憶エリア(サイ
クリックエリア)として、自ノードエリア19bと他ノ
ードエリア19cを備えている。これら各記憶エリアは
RAM19内に確保されている。さらに、図示省略する
が、各ノード用の具体的な記憶位置(アドレス)を特定
するためのサイクリックエリア割り当てテーブルもRA
M19内に確保されている。このサイクリックエリア割
り当てテーブルは、ノード番号とそのノード番号に対応
する情報(データ)を格納するアドレスを関連付けたテ
ーブルとなっている。
【0030】従って、各ノードは自己に関連する情報
は、その割り当てテーブルをアクセスし、自ノードにつ
いてのアドレスを取得することによって自ノードエリア
19bにデータを格納することになる。また、他のノー
ド13から送られてきた受信データは、発信元のノード
を特定し、サイクリックエリア割り当てテーブルに示さ
れた該当するノードのアドレスに格納することにより、
他ノードエリア19cの所定位置に格納される。この他
ノードエリア19cは、受信するのみのエリアなので、
このエリアに書き込みを行っても、他のノードに反映は
されない。
【0031】なお、自己に関する情報とは、ノード13
がPLCなどの制御機器の場合には、自ノードのI/O
情報,変数情報等がある。そして、所定のタイミング
(送信権を確保)で、自ノードエリア19bに格納され
た情報を通信コントローラ17を介してネットワーク上
に一斉同報パケットとして送信する。この一斉同報は、
フレームの宛先アドレス(DA)エリアの全てのビット
を1とすることで指定することができる。上記した各構
成は従来と同様であるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0032】ここで本発明では、RAM19内に、各ノ
ードのサイクリック受信回数をノードアドレスと関連付
けて格納する受信回数エリア19aを備えている。な
お、自ノードについては送信回数を格納すると良い。そ
して、受信回数エリア19aに格納された回数が多いも
の程、送信タイミング(本例では、制御サイクル)が短
いものといえる。
【0033】そして、各ノードにおける主としてCPU
15の内部構造は、図8に示すようになっている。この
受信回数エリア19aに格納されたデータに基づいて所
定の処理を実行し、輻輳が生じにくくなるように、各ノ
ードが、自立的にサイクリックデータを送信するタイミ
ングを調整するようにしている。
【0034】すなわち、まず図8に示すように、通信コ
ントローラ11から受信したデータは、データ受信機能
部15aに与えられ、そこにおいて受信したデータの種
類を判別し、通常の他ノードからのフレーム、つまり、
サイクリックデータパケットの場合には、各ノード受信
カウント機能部15bを介して、各ノード受信カウント
機能部15bを経由して受信CYCLICデータ記憶エ
リア、つまり他ノードエリア記憶部19cの該当する領
域に格納され、図外の制御プログラムから利用可能とな
る。
【0035】また、各ノード受信カウント機能部15b
は、上記のようにデータの格納とともに、受信したCY
CLICデータの発信元アドレスをチェックし、アドレ
スごとに受信回数をカウントし、そのカウント値を図7
に示すサイクリックの受信回数エリア記憶部19aに記
憶するようにしている。
【0036】一方、受信したデータが、衝突発生の検出
やスイッチングハブ11から送られてきた輻輳制御パケ
ットの場合には輻輳制御パケット処理機能部15cに渡
す。この輻輳制御パケット処理機能部15cは、送信間
隔判定機能部15dに、ネットワークの混雑状況を通知
するようになっている。
【0037】この送信間隔判定機能部15dは、前記混
雑状況の通知を受けたなら、各ノード受信カウント機能
部15bでカウントし、受信回数エリア19aに記憶さ
れた各ノードの受信回数をサーチし、受信回数が多いノ
ードはどれかを判断する。そして、回数が多いノードが
自ノードなら、自ノードの送信間隔を間引く処理を行
う。つまり、例えばこれまでは当初設定された送信間隔
(制御サイクル)ごとに1回送信していたものを、n回
に1回は送信しないといった送信を間引く処理を行う。
これにより、ネットワーク上での混雑を緩和し、システ
ム全体としてサイクリック伝送がスムーズに行えるよう
にする。特に、受信回数が多いノードは、元々送信間隔
が短いので、間引いたとしても、一定時間当たりに送信
する回数は他のノードからのものよりも多いか、同程度
を維持でき、しかも、全体の回数が多いため間引きに伴
なうシステム全体での送信回数の減少効果は大きくなる
ので、混雑緩和に効果的である。
【0038】さらに、上記輻輳制御パケット処理機能部
15cからの混雑状況の通知は、タイマ処理機能部15
fにも与えられる。このタイマ処理機能部15fは、通
知を受ける間隔を計測し、一定時間輻輳制御,衝突が発
生にともなう通知がなかったら、ネットワークの混雑が
緩和されたと判断し、その旨、送信間隔判定機能部15
dに伝える。これを受けた送信間隔判定機能部15d
は、間引く処理を減少させるように動作する。
【0039】一方、サイクリックデータの送信は、制御
側I/F内の送信CYCLICデータ、つまり、自ノー
ドエリア記憶部19bに格納されているデータを、デー
タ送信機能部15eを介して通信コントローラ17に渡
され送信される。そして、その送信する際の送信間隔
は、上記したごとく送信間隔判定機能部15dにより決
定され、制御される。
【0040】このように、混雑の状況に応じて送信回数
の間引き処理の有無を制御したり、間引き数の調整をす
ることにより、輻輳等が生じにくく、しかも、トークン
などの制御を受けることなく各ノードが任意のタイミン
グでサイクリックデータを送信することができるように
なる。
【0041】そして、上記動作原理を実行するための具
体的な処理ステップは、図9〜図11に示すようにな
る。まず、図9は、制御装置(ノード)がサイクリック
データを送信するデータ送信機能部15eの機能を示す
フローチャートである。
【0042】制御サイクルが終了などして送信タイミン
グになると、ノード(制御装置)の制御プログラム側か
ら送信の要求がある(送信発生)ので、それを受けて、
まず、WAITフラグ(間引きをするモードになってい
るかどうかを示すフラグ)をチェックする(ST1)。
WAITフラグがOFF、つまり間引き処理をしないモ
ードの場合には、ステップ4に飛び、サイクリック(C
YCLIC)データを送信し、CYCLIC受信カウン
トエリア19aの自ノードのエリアをインクリメントす
る(ST5)。
【0043】その後、衝突があったか否かを判断する
(ST6)。そして、衝突があった場合には、データ受
信機能部15aに対して衝突検出を通知した後(ST
8)、処理を終了する。衝突が検出されない場合にはそ
のまま処理を終了する。
【0044】一方、WAITフラグがONの時、送信す
るかしないかの判定を行う(ST2)。すなわち、送信
カウンタが0なら、送信せず送信カウンタをカウント初
期値、すなわち間引き受信処理で設定する間引きカウン
ト値にセットし(ST7)、処理を終了する。なお、間
引きカウント値は、送信間隔判定機能部15dにより設
定される。また、送信カウンタが0より大きければカウ
ンタ値をデクリメントした後(ST3)、今回のサイク
リックデータを送信し(ST4)、上記したステップ5
以降の処理を実行し処理を終了する。
【0045】一方、図10は、制御装置(ノード)が受
信する際の手順を示すフローチャートである。同図に示
すように、通信コントローラ17からの受信、または、
送信機能部から衝突検出(ST8の実行に伴う通知)が
あると、このフローチャートに入る。
【0046】すなわち、まずデータ受信機能部15a
が、パケット種別を判別する(ST11)。サイクリッ
クパケットならそのサイクリックパケットの発信元アド
レスをチェックして対応するCYCLIC受信カウント
エリア19aをインクリメントし、データをデータエリ
アにセットする(ST19,ST20)。
【0047】また、パケット種別が、輻輳制御または衝
突検出ならば、その通知が輻輳制御パケット処理機能部
15cに与えられ、そこからタイマ処理機能部15f並
びに送信間隔判定機能部15dに通知されるので、タイ
マをリスタートし(ST12)、その後、自ノードが間
引くべきかどうかの判断処理に移る。
【0048】すなわち、まず、CYCLIC受信カウン
トエリア19aをカウント値(受信回数)が多い順にソ
ーティングを行い(ST13)、自ノードの順位を求
め、それが上位か否かを判断する(ST14)。そし
て、上位X番目(Xは初期パラメータとして設定)以内
なら自ノードは、間引く処理が必要と判断し、WAIT
フラグをONする(ST15)。そして、何回に1回間
引くかの間引き数を設定するための「間引きカウント
値」をデクリメントする(ST16)。なお、間引きカ
ウント値が0になったら最小値としての1をセットする
(ST17,ST18)。そして、ステップ13〜18
までの処理は、送信間隔判定機能部15dで実行され
る。
【0049】図11は、タイムアウト発生時制御装置
(ノード)が受信する部分のフローチャートである。す
なわち、ステップ12でリスタートしたタイマがタイム
アウトした場合には、その旨の通知が、タイマ処理機能
部15fから送信間隔判定機能部15dに与えられ、そ
の送信間隔判定機能部15dにて図11の処理が起動さ
れ、実行される。
【0050】すなわち、タイムアウトが発生したという
ことは、一定時間輻輳制御並びに衝突検出がなかったと
いうことであるから、ネットワークの混雑が緩和された
と判断し、間引いている処理を戻すことを行う。間引き
カウント値をインクリメントし(ST21)、得られた
間引きカウント値がある値(MAX)を超えたか否かを
判断する(ST22)。
【0051】そして、超えた場合には、間引きカウント
値はMAX値にセット後、WAITフラグをOFFにす
る(ST23,ST24)。これにより、以後は間引き
処理をすることなく、初期設定された送信間隔でサイク
リックデータを送信することになる。なお、ステップ2
2の分岐判断で、間引きカウント値がMAX値以下の場
合にはそのまま処理を終了する。
【0052】上記した構成により、スイッチベースのネ
ットワーク(スイッチングハブで構成されたイーサネッ
トなど)において、サイクリック伝送をサイクリックを
管理するマスターノードなしに、しかも、ネットワーク
側でサイクルを設けることなく、所定のタイミングでサ
イクリックデータを送信することができ、しかも、間引
き処理を適宜実行することにより、ネットワークの混雑
を自立的に緩和することができるといった、優れたサイ
クリック伝送を実現することができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、この発明では、ノードが
自発的に送信間隔を設定し、所定タイミングで送信し、
ネットワークが混雑した場合には、必要なノードが送信
間隔を制御し、混雑解消を図ることができる。よって、
送信権の制御を行うことなく、サイクリックデータ伝送
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサイクリックデータ通信を実行するため
のネットワークの一例を示す図である。
【図2】サイクリック通信サイクルと各ノードの制御タ
イミングの関係を示す図である。
【図3】本発明が適用されるネットワークの一例を示す
図である。
【図4】スイッチングハブを用いたデータ伝送の一例を
示す図である。
【図5】スイッチングハブの内部構造を示す図である。
【図6】アドレステーブルのデータ構造を示す図であ
る。
【図7】本発明に係るノードの好適な一実施の形態を示
す図である。
【図8】本発明に係るノードの主としてCPUの内部構
造を示す図である。
【図9】送信の作業を示すフローチャートである。
【図10】受信の作業を示すフローチャートである。
【図11】送信の作業を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 スイッチングハブ 12 伝送路 13 ノード 15 CPU 19 RAM 19a 受信回数エリア記憶部 19b 自ノードエリア記憶部 19c 他ノードエリア記憶部 15a データ受信機能 15b 各ノード受信カウント機能部 15c 輻輳制御パケット処理機能部 15d 送信間隔判定機能部 15e データ送信機能部 15f タイマ処理機能部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットワークに取り外し可能に接続さ
    れ、データ通信機能を持ったノードにおいて、 任意のタイミングでサイクリックデータを送信する送信
    機能と、 ネットワーク上の他ノードからのサイクリックデータを
    受信した受信回数情報と、自己が送信したサイクリック
    データの送信回数情報を記憶する手段と、 前記ネットワーク上の混雑状況に関する混雑データを受
    信する手段とを備え、 前記受信回数情報,前記送信回数情報並びに前記混雑デ
    ータに基づいて自ノードのサイクリックデータの送信タ
    イミングを制御する制御手段を備えたことを特徴とする
    ノード。
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