JP2001156141A - 欠陥解析装置,検査システム、及び、検査方法 - Google Patents

欠陥解析装置,検査システム、及び、検査方法

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JP2001156141A
JP2001156141A JP33722799A JP33722799A JP2001156141A JP 2001156141 A JP2001156141 A JP 2001156141A JP 33722799 A JP33722799 A JP 33722799A JP 33722799 A JP33722799 A JP 33722799A JP 2001156141 A JP2001156141 A JP 2001156141A
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静志 磯貝
Makoto Ono
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Abstract

(57)【要約】 【課題】欠陥の解析を容易にし、欠陥の原因究明が困難
になるのを防止する。 【解決手段】ひとつの欠陥に複数の検査データに対する
複数の分類情報を登録可能とし、解析対象である欠陥の
分類情報を任意に選択可能とした。また、ひとつの欠陥
について複数の検査装置による検査データを登録可能と
し、解析対象である欠陥の分類情報を任意に選択可能と
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子デバイスの製
造ラインに適用される電子デバイスの欠陥分類に関する
欠陥解析装置,検査システム、及び、検査方法に係る。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスは、ウェハに対してパタ
ーンの露光,酸化,成膜,エッチング等の複数工程を経
ることにより形成される。ウェハは、その複数工程の途
中で必要に応じて異物検査装置,外観検査装置により検
査され、ウェハ上の異物や外観不良の位置,大きさ,個
数等の結果が収集される。なお、ここでは、異物検査装
置の検出対象である異物と、外観検査装置の検出対象で
ある外観不良とを総じて欠陥と呼ぶ。また、欠陥が発生
した原因を究明するため、欠陥をその種類に応じて分類
することが必要である。半導体デバイスの場合、欠陥の
分類情報を、欠陥のカテゴリと呼んでいる。
【0003】欠陥の発生要因特定のため、欠陥のうちか
ら無作為に抽出した欠陥を、更に詳細に検査することが
できるレビュー装置等がある。この装置は抽出された欠
陥をその種類に応じて分類する目的で使用される。
【0004】従来、この欠陥にカテゴリを付ける作業
は、人間が目視により行っていた。近年、レビュー装
置、上記異物検査装置や外観検査装置に、自動的に欠陥
にカテゴリを付けることができる機能(Automatic Defec
t Classification、以下ADCとよぶ)を備えたものが
普及し始めている。
【0005】欠陥のカテゴリの種類には、例えば、異
物,パターン不良,膜残りなどがある。また、検査され
なかったり、既知のカテゴリを付けることが困難でカテ
ゴリ付けが行われない欠陥がある場合もある。このよう
なときは、カテゴリ付けが行われない欠陥を、その他と
いうカテゴリでカテゴリ付けをする。
【0006】また、欠陥は、上述の種類に応じたカテゴ
リ付けでなく、欠陥起因によりチップが不良となる確率
が高い致命的な欠陥の場合には致命、そうでない場合は
非致命というカテゴリ付けをすることができる。完成し
たウェハ上のチップの電気特性の良,不良と、そのチッ
プ上の欠陥との相関関係をとり、その欠陥起因によりチ
ップが不良となる確率が高い場合、その欠陥を致命欠陥
という。このように、カテゴリの付け方は、解析者が任
意に決めることができる。
【0007】前記検査装置での検査結果は、月刊セミコ
ンダクタワールド,1996年8月号,第88頁,第9
9頁,第102頁に記載されているように、大容量の検
査結果を登録することができるデータ領域を備えた解析
ユニットと、検査結果を解析する欠陥解析装置とが、上
記検査装置,レビュー装置とネットワーク接続されてい
る。欠陥解析装置では、ウェハの製造工程毎の欠陥数
や、模式的にウェハ上の欠陥を示す欠陥ウェハマップを
表示したりすることができる。また、欠陥数の時間的推
移を知ることができる時系列推移のグラフの表示機能
や、欠陥数を検査工程順に並べ欠陥発生工程別に棒グラ
フで表示する工程トレース解析機能など、様々な視点か
ら解析できる機能を備えている。
【0008】しかしながら、上記欠陥解析装置では、ひ
とつの欠陥にひとつのカテゴリしか付けることができ
ず、また、これが自動的になされるので、オペレータが
欠陥解析装置のモニタに表示された解析画面上で、欠陥
の画像を見ながら任意にカテゴリを付けることはできな
かった。そして、上記欠陥解析装置は、欠陥分類に関す
る機能としては、ウェハマップ上の欠陥にカテゴリを表
示する機能や、カテゴリ別にウェハマップを表示する機
能など、検査結果をマップ表示するのみであった。
【0009】また、上記欠陥解析装置では、モニタにウ
ェハ上の抽出された全欠陥とそのカテゴリが表示され、
オペレータがひとつのカテゴリを選択すると、そのカテ
ゴリに属する全ての欠陥が選択され、上述した各種グラ
フには、その選択された全ての欠陥が対象となって表示
される。したがって、オペレータが注目したいチップの
みとか、カテゴリのうち致命カテゴリのみとかの選択が
できず、欠陥の発生原因の究明にあたって、不要な情報
も一緒に解析対象となってしまい、真の原因の究明が困
難になってしまうという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、欠陥
の解析を容易にし、欠陥の原因究明が困難になるのを防
止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本実施態様は、ひとつの欠陥に複数の検査データに
対する複数の分類情報を登録可能とし、解析対象である
欠陥の分類情報を任意に選択可能としたものである。
【0012】また、ひとつの欠陥について複数の検査装
置による検査データを登録可能とし、解析対象である欠
陥の分類情報を任意に選択可能としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面を
用いて説明する。
【0014】図1は、ウェハの製造工程と検査システム
との関係を示す構成図である。
【0015】図1において、ウェハ1の製造工程は、製
造工程1,製造工程2からなる複数の製造工程ステップ
2や製造工程nからなるひとつの製造工程ステップ5な
どの工程間に、検査ステップ3,レビューステップ4が
実施される。ウェハ1にはチップ6として半導体デバイ
スが作られ、電気検査ステップ7によって電気的欠陥の
有無を検査されて、図示しないがチップ6が切断され、
半導体デバイスが完成する。
【0016】異物検査装置や外観検査装置などの検査装
置8,レビュー装置10,電気検査装置12と、解析ユ
ニット13,解析装置14,解析装置15とは、ネット
ワーク19を介して接続されている。
【0017】検査ステップ3では、異物検査装置や外観
検査装置などの検査装置8によって欠陥が検出され、こ
の欠陥検査データがネットワーク19に乗せられる。ま
た、検査装置8にはADC装置9が接続され、欠陥検査
データから欠陥分類データを作成することができ、この
欠陥分類データもネットワーク19に乗せられる。
【0018】レビューステップ4では、レビュー装置1
0によって欠陥がレビューされ、この欠陥レビューデー
タがネットワーク19に乗せられる。また、レビュー装
置10にはADC装置11が接続され、欠陥レビューデ
ータから欠陥分類データを作成することができ、この欠
陥分類データもネットワーク19に乗せられる。
【0019】電気検査ステップ7では、電気検査装置1
2によって電気検査データが取得され、ネットワーク1
9へ乗せられる。
【0020】解析ユニット13は、大容量のデータ領域
を搭載しており、ネットワーク19を介して欠陥検査デ
ータ・欠陥分類データ16,欠陥レビューデータ・欠陥
分類データ17,電気検査データ18を収集し、データ
領域にデータを格納,保存する。欠陥検査データ・欠陥
分類データ16,欠陥レビューデータ・欠陥分類データ
17,電気検査データ18は、ウェハの識別子である品
種,ロット名,ウェハNo.と関連付けられて格納され
る。
【0021】解析装置14,解析装置15は、解析ユニ
ット13に保存されたデータから、解析対象のウェハの
検索を行い、そのウェハのデータを使用して欠陥分類情
報を作成し、その結果をモニタに表示する。
【0022】図2は、欠陥検査データの一例を示す画面
図である。品種名,ロット名,ウェハ番号などのウェハ
の識別情報と、検査の対象とした製造工程名と、検出さ
れた欠陥の座標情報等から構成されている。
【0023】検査装置8にはADC装置9が設けられ、
検出された欠陥について予め設定された条件にしたがっ
て自動的にカテゴリを付け、致命的かどうかも自動的に
判断される。
【0024】検査装置8で検出された欠陥を、更に詳細
に検査する必要がある場合、レビューステーションやレ
ビューSEMと呼ばれるレビュー装置10によって、欠
陥が観察される。レビュー装置10で観察された欠陥
は、異物,パターン不良,膜残り、致命かどうかが、A
DC装置11で自動的に分類される。
【0025】図3は、ADC装置における、欠陥レビュ
ーデータに基づく欠陥分類データの一例を示す画面図で
ある。レビュー装置10で検出した画像がデータのひと
つとして、解析ユニット13に保存されるとともに、A
DC装置11での分類結果、「パターン不良」というカ
テゴリが付けられ、一緒に解析ユニット13に保存され
る。
【0026】従来のADC装置による自動分類では、図
2や図3に示すように、ADC装置毎に、ひとつの欠陥
にひとつのカテゴリしか付けられなかった。しかしなが
ら、ウェハ上のひとつの欠陥は、複数の製造工程とそれ
らに対応する複数の検査データを有しているので、ひと
つの欠陥には複数の検査データに対するカテゴリを付け
るのが妥当である。本発明の実施例では、ADC装置か
らのデータをネットワークを介して解析ユニットへ保存
し、解析装置で、ひとつの欠陥に複数の検査データに対
するカテゴリを付けられるようになっている。
【0027】図4および図5は、解析ユニットに保持さ
れる検査データの構成図である。図4は従来例、図5は
本発明による実施例の場合である。
【0028】従来は、図4に示すように、ウェハを識別
する情報である品種名,ロット名,ウェハNo.等が、解
析ユニットに設けられた図示しない記憶装置内のウェハ
情報領域400ヘ格納され、検査装置で検出された欠陥
の番号,欠陥座標,大きさ(長さX,長さY,面積),
カテゴリ付けの結果等が、欠陥情報領域401へ格納さ
れる。
【0029】ウェハ情報と欠陥情報とは、キー402に
より関連付けられる。ひとつのウェハ情報領域400に
は、キー402により欠陥の数分の欠陥情報領域401
が関連付けられている。
【0030】例えば、図1に示した解析ユニット13が
検査装置8から欠陥検査データを受信すると、ウェハ情
報領域400と欠陥情報領域401に欠陥検査データが
格納される。解析ユニット13がADC装置9からカテ
ゴリ付けされた欠陥分類データを受信すると、この欠陥
分類データは、欠陥情報領域401のカテゴリ領域40
5へ格納される。次に、同じ欠陥に対して、レビュー装
置10から欠陥レビューデータを、ADC装置11から
欠陥分類データを受信すると、欠陥の長さX,長さY,
面積,カテゴリ付け結果が、欠陥情報領域401のすで
に欠陥検査データが格納されている欠陥長さX領域40
3,欠陥長さY領域404,面積領域405へ上書きさ
れ、すでに欠陥分類データが格納されているカテゴリ領
域406へ上書きされる。そして、致命・非致命領域40
7にも上書きされ、画像領域408には新たなデータが
追加格納される。
【0031】このように、検査装置8で検査して得た欠
陥検査データ・欠陥分類データ16は、欠陥レビューデ
ータ・欠陥分類データ17で上書きされ、欠陥検査デー
タ・欠陥分類データ16は、欠陥情報領域401には存
在しないことになる。すなわち、解析装置14、また
は、解析装置15からは、解析ユニット13が最後に受
信した検査またはレビュー結果のみしか確認できなかっ
た。
【0032】従来は、検査装置8で検出された欠陥のう
ち、レビュー装置10でレビューされ、オペレータによ
ってカテゴリ付けされる欠陥は、それほど多くなかった
ため、分類情報を含めた欠陥情報領域は、図4に示した
ように、ひとつの欠陥についてひとつあれば十分であっ
た。しかし、近年、検査装置8の分解能の向上によって
検出される欠陥数の増加とADC装置9,11の普及に
伴い、欠陥分類作業の人手から自動化への要求、欠陥の
早期原因究明のための情報の的確な提供への要求が高ま
り、これらに応えられる検査システム、検査方法が必要
となっている。本発明の実施例に開示される検査システ
ム、及び、検査方法はこの要求に応えられるものであ
る。
【0033】図5において、ウェハを識別する情報であ
る品種名,ロット名,ウェハNo.等は、解析ユニットの
図示しない記憶装置内のウェハ情報領域500ヘ格納さ
れ、検査装置で検出された欠陥の欠陥座標,大きさ,分
類結果等は、欠陥情報領域501へ格納される。ウェハ
情報と欠陥情報とは、キーにより関連付けられる。ひと
つのウェハ情報には、欠陥の数分の欠陥情報領域501
が関連付けられる。以上は、図4に示した従来例と同じ
である。異なる点は、欠陥情報領域501に対し、さら
に分類情報領域502を複数設けたことである。分類情
報領域502には、検査装置で検出されADC装置で分
類された欠陥長さX,欠陥長さY,面積,カテゴリ等が
格納され、欠陥情報領域501とキー503により関連
付けられる。別の欠陥情報領域511には、レビュー装
置でレビューされ、ADC装置で分類された欠陥長さ
X,欠陥長さY,面積,カテゴリ,画像等が格納され、
同じく欠陥情報領域501とキー512により関連付け
られる。
【0034】データの格納方法を説明すると、例えば、
図1において、解析ユニット10が検査装置8とADC
装置9から欠陥検査データ・欠陥分類データ16を受信
すると、図5に示すウェハ情報領域500と欠陥情報領
域501の欠陥長さX領域507,欠陥長さY領域50
8,カテゴリ領域509等に各データが格納される。さ
らに、分類情報領域502の欠陥長さX領域504,欠
陥長さY領域505,カテゴリ領域506へ、検査装置
名とともに同じ結果が格納される。
【0035】次に、同じ欠陥に対して、レビュー装置1
0とADC装置11から欠陥レビューデータ・欠陥分類
データ17を受信すると、欠陥情報領域501の欠陥長
さX領域507,欠陥長さY領域508,カテゴリ領域
509等が更新され、分類情報領域511に格納され
る。検査装置やレビュー装置での検査を受信する度に、
欠陥情報領域501が書き換えられるとともに、新たな
分類情報領域にデータが格納される。
【0036】したがって、解析装置14,15から、解
析ユニット13が受信したすべての検査結果を確認する
ことができ、ひとつの欠陥について最新の検査結果ばか
りでなく、過去の製造工程の検査結果も確認することが
できる。
【0037】なお、画像に関しても、従来のように追加
更新せずに、検査装置名と対応付けて分類情報領域に格
納されるので、どの検査装置が送ってきた画像であるの
かが分かり易くなる。
【0038】次に、図1に示した解析ユニット13に格
納された欠陥データの解析装置14,15での解析方法
を説明する。図6および図7は解析装置14,15のモ
ニタに表示される欠陥解析画面の一例を示す画面図であ
る。
【0039】解析装置14,15で、品種名,ロット
名,ウェハNo.,工程名等のウェハを識別する条件を指
定すると、解析ユニット13の記憶装置内の欠陥データ
が格納された領域が検索され、必要なデータが取得され
る。図6に、指定されたウェハに対し、検出された欠陥
の分類結果を一覧表示する画面を示す。
【0040】ウェハ識別情報である品種名601,ロッ
トNo.602,ウェハNo.603,工程名604を表示
する機能,欠陥の位置をウェハ上に表示するウェハマッ
プ機能605,欠陥画像を表示する機能606,欠陥分
類情報を表示する機能を備えている。欠陥分類情報は、
縦軸を欠陥No.607とし、横軸を欠陥の検査結果及び
分類結果とし、全欠陥数分リスト表示としている。
【0041】例えば、図6では、欠陥No.607で識別
される1欠陥に対し、欠陥位置608,解析結果60
9,検査装置610,レビュー装置611,レビュー装
置612が示されている。欠陥に対するカテゴリ61
3,欠陥サイズX614,欠陥サイズY615,欠陥面
積616が、解析結果と装置毎に表示されるが、その他
にも致命,非致命情報などを含めてもよい。もちろん検
査装置610,レビュー装置611等は、任意の装置名
を指定可能である。解析結果には、解析ユニット上に格
納された最終的な検査,分類結果が示され、解析者は、
目視により分類結果613を変更可能である。
【0042】また、欠陥に対する画像表示機能606で
は、検査装置毎に複数画像を表示可能としている。例え
ば、検査装置610と欠陥No.607をマウス等で指
定すれば、検査装置610の指定した画像が表示され、
複数枚ある場合には、切換えボタン617により切換え
可能である。
【0043】また、解析結果609,検査装置610,
レビュー装置611などのカテゴリ613や、面積61
6により欠陥の並びをソートすることが可能である。例
えば、カテゴリ613を、カテゴリ結果の多い順にソー
トすると、同じカテゴリに属する欠陥の特徴を把握する
ことが可能となる。また、面積616を、降順,昇順に
ソートすると、欠陥面積の大きさにより、欠陥の特徴を
把握することが可能となる。
【0044】また、装置毎に存在するカテゴリ613
は、論理積でソートし、その結果をさらに昇順,降順に
ソートすることもできるので、装置毎のカテゴリの関連
性を見出すことが可能となる。図7に、その表示例を示
す。図7は、検査装置610のカテゴリ701とレビュ
ー装置611のカテゴリ702を論理積でソートを行
い、その結果を昇順にソートしたものである。この表示
結果によると、検査装置1ではカテゴリaと分類される
欠陥が、レビュー装置1ではカテゴリbと分類されるこ
とが多いということが分かり、検査装置1のカテゴリa
とレビュー装置1のカテゴリbは、何らかの関連がある
ことが分かる。
【0045】その結果、検査装置1でaと分類される欠
陥は、レビュー装置1でbと分類されることが予想され
るため、従来行っていたレビュー装置1での検査を省略
し、予想される分類bにより不良原因の特定が可能とな
る。すなわち、検査装置1で検査し、さらにレビュー装
置1で検査しなければ不良原因の特定ができなかった欠
陥に対し、検査装置1で検査すれば、その分類結果によ
り、不良原因が予測可能となる。
【0046】このように、欠陥の検査である面積や、カ
テゴリをソートすることにより、装置毎のカテゴリの関
連性を知ることができ、欠陥の不良原因特定のための解
析時間と検査時間の短縮が可能となる。
【0047】次に、欠陥分類結果を用いた効果的な解析
処理を説明する。図8は解析処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【0048】ADC装置の普及により、欠陥分類データ
の増加が予想される。解析ユニットにこれらの分類デー
タを収集,集計し、解析装置により解析処理計算,欠陥
分類解析を行うものである。対象となるウェハの選択8
01が行われ、選択されたウェハ上の欠陥データに解析
処理計算803を施し、欠陥分類解析804を行う。欠
陥分類解析機能には、カテゴリ別欠陥数表示805,カ
テゴリ別欠陥発生数表示806,カテゴリ別欠陥致命性
表示807を行う。
【0049】ここで、対象となるウェハ上にある欠陥に
は、解析者が必要としないカテゴリ、例えば非致命カテ
ゴリや、カテゴリ付けされていない欠陥が含まれている
可能性があり、解析者が解析したいカテゴリだけを対象
とした解析ができない。
【0050】そこで、解析対象となる欠陥のカテゴリを
選択できる機能を、図8により説明する。解析者は、ウ
ェハの選択801の次に解析したいカテゴリのみを選択
する欠陥分類の選択802を行う。その後、選択された
カテゴリに該当するデータのみに解析処理計算803を
行い、欠陥分類解析を行うため、解析者は、解析したい
分類を対象として解析が可能となる図9は、解析装置1
4,15のモニタに表示される、解析したいカテゴリを
選択する画面の例を示す画面図である。すべてのカテゴ
リの種類をリスト901に表示し、その中から解析対象
とするカテゴリをリスト901から選択し、表示ボタン
902を押すことにより選択され、表示するカテゴリリ
スト903へ表示される。解析対象から除外したい場合
は、同様に、すべてのカテゴリリスト901の中から除
外したいカテゴリを選択し、除外ボタン904を押すこ
とにより選択され、除外するカテゴリリスト905へ表
示される。これにより致命に分類された欠陥のみを解析
対象とすることが可能となる。また、カテゴリを選択す
る手間を省くため、致命カテゴリのみ表示ボタン906
を設け、致命カテゴリをすべて選択可能とし、すべての
カテゴリを対象とする場合に、すべてのカテゴリ表示ボ
タン907を設けている。分類されていない欠陥は、そ
の他として分類され、解析対象とするかしないかをその
他を表示ボタン908により選択可能とする。
【0051】この機能により解析対象となる欠陥のカテ
ゴリの選択が容易となり、着目したいカテゴリの欠陥の
みを解析対象とすることができるので、精度の高い解析
結果が得られる。
【0052】次に、分類解析機能を説明する。図10
は、カテゴリ別欠陥数を欠陥が発生した製造工程別に表
示したグラフである。
【0053】図8に示したカテゴリ別欠陥数表示805
とは、工程毎の欠陥数を分類別に色分けして棒グラフで
表示する機能である。各製造工程に起因するカテゴリ別
の欠陥の発生状況や、製造工程の推移に従って、カテゴ
リ付けして分類された欠陥の検出状況を容易に知ること
ができる。
【0054】図11は、カテゴリ別欠陥発生率を製造工
程別に表示したグラフである。
【0055】図8に示したカテゴリ別欠陥発生率表示8
06とは、ある製造工程の全欠陥数に対するあるカテゴ
リに属する発生欠陥数の割合をカテゴリ別欠陥発生率と
よび、それを折れ線グラフで表示する機能である。各製
造工程に起因するカテゴリ別の欠陥の発生状況を百分率
で知ることができる。
【0056】図12は、カテゴリ別欠陥致命率を製造工
程別に表示したグラフである。
【0057】図8に示したカテゴリ別欠陥致命率表示8
07とは、対象とするカテゴリの欠陥がチップの不良を
引き起こす確率、すなわち致命率を製造工程毎に折れ線
グラフで表示する機能である。欠陥と半導体デバイスの
電気検査データとの突き合わせによって、歩留りとの関
係を容易に把握することができる。
【0058】以上の解析装置のグラフ表示機能により、
これまでオペレータが把握することができなかった欠陥
分類状況が総覧、ソートされ、所望の解析に適したカテ
ゴリの欠陥の選択が容易となるとともに、非致命欠陥や
分類されていない欠陥を除いた欠陥のみで解析ができ
る。したがって、解析の目的に適した分類結果に基づい
た解析を行うことができ、解析精度を向上させることが
できる。すなわち、致命欠陥に着目した解析が可能とな
り、欠陥要因の解析時間の短縮、および、効果的な欠陥
情報の取得が可能となる。
【0059】以上述べた実施態様を以下にまとめる。
【0060】1.ワークの製造工程における欠陥を検出
する検査装置と、前記欠陥をその種類に対応付けて分類
する欠陥分類装置と、少なくとも前記検査装置で検出さ
れた欠陥の位置情報と前記欠陥分類装置で分類された前
記欠陥の分類情報とを記憶する記憶装置と、該記憶装置
に記憶された少なくとも前記欠陥の位置情報と分類情報
とを関連付けて表示する欠陥解析装置とを備えた検査シ
ステムにおいて、前記欠陥の分類情報は複数であり、前
記欠陥解析装置は該複数の分類情報から選択された任意
の分類情報を表示するモニタを備えたものである。
【0061】2.ワークの製造工程における欠陥を検出
する検査装置と、前記欠陥をその種類に対応付けて分類
する欠陥分類装置と、少なくとも前記検査装置で検出さ
れた欠陥の位置情報と前記欠陥分類装置で分類された前
記欠陥の分類情報とを記憶する記憶装置と、該記憶装置
に記憶された少なくとも前記欠陥の位置情報と分類情報
とを関連付けて表示する欠陥解析装置とを備えた検査シ
ステムにおいて、前記検査装置は複数であり、前記記憶
装置は前記欠陥の分類情報を前記複数の検査装置毎に記
憶し、前記欠陥解析装置は該複数の分類情報から選択さ
れた任意の分類情報を表示するモニタを備えたものであ
る。
【0062】3.上記2の検査システムにおいて、前記
欠陥の分類情報は少なくとも欠陥のサイズ,致命か否か
のデータ,欠陥の画像であって、前記欠陥解析装置のモ
ニタは前記分類情報を前記検査装置毎に表示するととも
に、任意の分類でソートして再表示するものである。
【0063】4.上記2の検査システムにおいて、前記
欠陥の分類情報は少なくとも欠陥のサイズ,致命か否か
のデータ,欠陥の画像であって、前記欠陥解析装置の前
記モニタに表示された前記欠陥の画像に基づいて前記分
類情報が入力されるものである。
【0064】5.ワークの製造工程における欠陥を検出
する検査装置から送られる欠陥情報と、前記欠陥をその
種類に対応付けて分類する欠陥分類装置から送られる複
数の欠陥分類情報とを記憶する記憶装置にネットワーク
を介して接続され、前記欠陥情報と前記複数の欠陥分類
情報とを前記記憶装置から受けとるインターフェース
と、前記複数の欠陥分類情報から選択された任意の欠陥
分類情報を表示するモニタとを備えた欠陥解析装置であ
る。
【0065】6.ワークの製造工程における欠陥を検出
する複数の検査装置から送られる欠陥情報と、前記欠陥
をその種類に対応付けて分類する欠陥分類装置から送ら
れる複数の欠陥分類情報とを前記複数の検査装置毎に記
憶する記憶装置にネットワークを介して接続され、前記
欠陥情報と前記複数の欠陥分類情報とを前記記憶装置か
ら受けとるインターフェースと、前記欠陥のうちひとつ
の欠陥に対応付けられた前記複数の欠陥分類情報から選
択された任意の欠陥分類情報を表示するモニタとを備え
た欠陥解析装置である。
【0066】7.ワークの製造工程における欠陥を検出
し、該欠陥をその種類に対応付けて分類し、少なくとも
前記欠陥の位置情報と分類情報とを記憶し、該記憶され
た少なくとも前記欠陥の位置情報と分類情報とを関連付
けて表示する検査方法において、前記欠陥の分類情報は
複数であり、該複数の分類情報から選択された任意の分
類情報を表示するものである。
【0067】上述したように、本実施態様によれば、欠
陥の分類情報,欠陥サイズ,位置情報,画像等を、該欠
陥を検査またはレビューした装置毎に記憶装置へ記憶
し、該記憶装置を用いて、欠陥のカテゴリ情報を装置毎
に一覧出力し、出力結果をソートすることにより、これ
までオペレータが把握できなかった欠陥に対する分類状
況が一目でわかる。これにより、欠陥の詳細な解析およ
び解析時間の短縮が可能となり、欠陥発生要因の早期特
定ができる。
【0068】また、前述の図6に示した欠陥のカテゴリ
情報の出力画面上で、オペレータが欠陥の分類情報を見
ながら該欠陥のカテゴリ付けを行い、入力可能としたの
で、ADC装置などの自動分類する装置のカテゴリ付け
の誤りを正すことができ、より正確なカテゴリ付けを行
うことができる。
【0069】また、解析システム上で解析対象とする欠
陥のカテゴリを選択可能にしたので、着目したいカテゴ
リに属する欠陥のみを使用して解析がなされるので、着
目したカテゴリに属する欠陥の正確な情報が得られる。
例えば、従来技術では、全てのカテゴリに属する欠陥を
対象にして解析を行う場合、非致命と分類された欠陥も
解析の対象となるため、致命欠陥の発生状況を知りたく
ても把握が困難になる。本発明によれば、致命欠陥に分
類された欠陥のみを解析対象とすることができるので、
例えば、製造工程毎の致命欠陥数のみをカテゴリ別に分
けた棒グラフを表示させることにより、致命欠陥を起こ
した製造工程がどれであるかをより正確に推定すること
ができる。
【0070】また、カテゴリ付けされた欠陥を有するチ
ップについて電気検査を実施し、欠陥を有するチップが
不良チップと判定される割合を表す致命率を求め、この
製造工程毎の致命率と、全チップ数に対する不良チップ
数の割合である製造歩留りとの関係を定量化することが
でき、致命欠陥が歩留りに与える影響を把握することが
可能となる。
【0071】以上は、半導体デバイスの製造工程におけ
る欠陥のカテゴリ付けに関する実施例を説明したが、本
発明は、半導体デバイスの製造の場合に限られず、例え
ば、磁気ヘッド,LCD基板,PDP等のワークの製造
工程における欠陥の分類にも適用できる。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、欠
陥の解析を容易にし、欠陥の原因究明が困難になるのを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェハの製造工程と検査システムとの関係を示
す構成図。
【図2】欠陥検査データの一例を示す画面図。
【図3】ADC装置における欠陥レビューデータに基づ
く欠陥分類データの一例を示す画面図。
【図4】従来例を示し、解析ユニットで保持される検査
データの構成図。
【図5】本発明の実施例を示し、解析ユニットで保持さ
れる検査データの構成図。
【図6】解析装置14,15のモニタに表示される欠陥
解析画面の一例を示す画面図。
【図7】解析装置14,15のモニタに表示される欠陥
解析画面の一例を示す画面図。
【図8】解析処理の手順を示すフローチャート。
【図9】解析装置のモニタに表示される、解析したい分
類を選択する画面の例を示す画面図。
【図10】カテゴリ別欠陥数を製造工程別に表示したグ
ラフ。
【図11】カテゴリ別欠陥発生率を製造工程別に表示し
たグラフ。
【図12】カテゴリ別欠陥致命率を製造工程別に表示し
たグラフ。
【符号の説明】
1…ウェハ、6…チップ、8…検査装置、9,11…A
DC装置、10…レビュー装置、12…電気検査装置、
13…解析ユニット、14,15…解析装置、19…ネ
ットワーク。
フロントページの続き (72)発明者 磯貝 静志 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器グループ内 (72)発明者 小野 眞 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 佐伯 圭一 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 4M106 AA01 CA38 DA14 DH01 DJ17 DJ21 DJ24 DJ26

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークの製造工程における欠陥を検出する
    検査装置と、前記欠陥をその種類に対応付けて分類する
    欠陥分類装置と、少なくとも前記検査装置で検出された
    欠陥の位置情報と前記欠陥分類装置で分類された前記欠
    陥の分類情報とを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記
    憶された少なくとも前記欠陥の位置情報と分類情報とを
    関連付けて表示する欠陥解析装置とを備えた検査システ
    ムにおいて、前記欠陥の分類情報は複数であり、前記欠
    陥解析装置は該複数の分類情報から選択された任意の分
    類情報を表示するモニタを備えたことを特徴とする検査
    システム。
  2. 【請求項2】ワークの製造工程における欠陥を検出する
    検査装置と、前記欠陥をその種類に対応付けて分類する
    欠陥分類装置と、少なくとも前記検査装置で検出された
    欠陥の位置情報と前記欠陥分類装置で分類された前記欠
    陥の分類情報とを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記
    憶された少なくとも前記欠陥の位置情報と分類情報とを
    関連付けて表示する欠陥解析装置とを備えた検査システ
    ムにおいて、前記検査装置は複数であり、前記記憶装置
    は前記欠陥の分類情報を前記複数の検査装置毎に記憶
    し、前記欠陥解析装置は該複数の分類情報から選択され
    た任意の分類情報を表示するモニタを備えたことを特徴
    とする検査システム。
  3. 【請求項3】請求項2の記載において、前記欠陥の分類
    情報は少なくとも欠陥のサイズ,致命か否かのデータ,
    欠陥の画像であって、前記欠陥解析装置のモニタは前記
    分類情報を前記検査装置毎に表示するとともに、任意の
    分類でソートして再表示することを特徴とする検査シス
    テム。
  4. 【請求項4】請求項2の記載において、前記欠陥の分類
    情報は少なくとも欠陥のサイズ,致命か否かのデータ,
    欠陥の画像であって、前記欠陥解析装置の前記モニタに
    表示された前記欠陥の画像に基づいて前記分類情報が入
    力されることを特徴とする検査システム。
  5. 【請求項5】ワークの製造工程における欠陥を検出する
    検査装置から送られる欠陥情報と、前記欠陥をその種類
    に対応付けて分類する欠陥分類装置から送られる複数の
    欠陥分類情報とを記憶する記憶装置にネットワークを介
    して接続され、前記欠陥情報と前記複数の欠陥分類情報
    とを前記記憶装置から受けとるインターフェースと、前
    記複数の欠陥分類情報から選択された任意の欠陥分類情
    報を表示するモニタとを備えたことを特徴とする欠陥解
    析装置。
  6. 【請求項6】ワークの製造工程における欠陥を検出する
    複数の検査装置から送られる欠陥情報と、前記欠陥をそ
    の種類に対応付けて分類する欠陥分類装置から送られる
    複数の欠陥分類情報とを前記複数の検査装置毎に記憶す
    る記憶装置にネットワークを介して接続され、前記欠陥
    情報と前記複数の欠陥分類情報とを前記記憶装置から受
    けとるインターフェースと、前記欠陥のうちひとつの欠
    陥に対応付けられた前記複数の欠陥分類情報から選択さ
    れた任意の欠陥分類情報を表示するモニタとを備えたこ
    とを特徴とする欠陥解析装置。
  7. 【請求項7】ワークの製造工程における欠陥を検出し、
    該欠陥をその種類に対応付けて分類し、少なくとも前記
    欠陥の位置情報と分類情報とを記憶し、該記憶された少
    なくとも前記欠陥の位置情報と分類情報とを関連付けて
    表示する検査方法において、前記欠陥の分類情報は複数
    であり、該複数の分類情報から選択された任意の分類情
    報を表示することを特徴とする検査方法。
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