JP2001155881A - 放電ランプ装置 - Google Patents

放電ランプ装置

Info

Publication number
JP2001155881A
JP2001155881A JP34140599A JP34140599A JP2001155881A JP 2001155881 A JP2001155881 A JP 2001155881A JP 34140599 A JP34140599 A JP 34140599A JP 34140599 A JP34140599 A JP 34140599A JP 2001155881 A JP2001155881 A JP 2001155881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge lamp
core
discharge
wire
voltage output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34140599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4450342B2 (ja
Inventor
Akio Watanabe
昭男 渡辺
Hisashi Ishibashi
久志 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lighting and Technology Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lighting and Technology Corp, Toshiba AVE Co Ltd filed Critical Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority to JP34140599A priority Critical patent/JP4450342B2/ja
Publication of JP2001155881A publication Critical patent/JP2001155881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4450342B2 publication Critical patent/JP4450342B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接する各放電ランプ12の互いに近接する側
の各電極22間での漏れ電流を防ぐとともに絶縁性を確保
する。 【解決手段】 放電媒体が封入された発光管21、および
発光管21の外面の略対向する位置に設けられた一対の電
極22を有する複数の放電ランプ12を、互いに隣接した状
態に配置する。点灯回路13により、隣接する各放電ラン
プ12の互いに近接する側の各電極22を互いに近似した電
位として各放電ランプ12を点灯させる。隣接する各放電
ランプ12の互いに近接する側の各電極22を互いに近似し
た電位として点灯させることで、それら電極22間での漏
れ電流を防ぐとともに絶縁性を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外面電極形の放電
ランプを用いた放電ランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外面電極形の放電ランプは、例え
ば、特開平9−185954号公報に記載されているよ
うに、複写機やイメージスキャナなどの画像読取装置の
光源として用いられている。この画像読取装置では、原
稿などが載置される画像読取面の下側に沿って移動する
キャリッジに、このキャリッジが移動する方向(以下、
副走査方向という)に直交する方向(以下、主走査方向
という)が長手方向となるように放電ランプを搭載し、
キャリッジが副走査方向に移動する読取動作時におい
て、放電ランプからの光を画像読取面に照射するととも
に、その画像読取面で反射する光を光学系を通じてCC
Dなどの撮像素子に導いて読み取っている。
【0003】外面電極形の放電ランプは、放電媒体が封
入された円筒状の発光管を有し、この発光管の外面の略
対向する位置で発光管の長手方向に沿って一対の電極が
設けられ、これら電極間に発光管の内部での放電にて発
光した光を外部に照射するアパーチャ部が形成されてい
る。そして、一対の電極間に点灯回路から高周波電圧を
印加することにより、発光管内で放電が生じ、放電にて
発光した光をアパーチャ部を通じて外部に照射する。
【0004】また、放電ランプの各電極には、各電極と
点灯回路とを接続する電線を通じて点灯回路からの高周
波電圧を印加している。電線には、2本の芯線を絶縁体
で絶縁被覆した平行2芯線形電線などが用いられ、各芯
線の周囲を絶縁被覆する被覆部間の距離は0.1mm程
度であり、一方の芯線が点灯回路からの高電圧出力用、
他方の芯線が点灯回路からの低電圧出力用としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カラー用や
高速読取用の画像読取装置などでは、読取時の明るさが
要求されるので、高照度の放電ランプが用いられるが、
より高照度が要求される場合、複数の放電ランプを並列
に配置して用いることが考えられる。しかし、複数の放
電ランプを並列に配置して用いた場合、隣接する各放電
ランプの互いに接近する側の各電極に印加される高周波
電圧に電位差があると、それら電極間で漏れ電流が生
じ、絶縁破壊に至るおそれがある。
【0006】また、点灯回路から放電ランプに電線を通
じて高周波電圧を印加するため、電線が平行2芯線形電
線の場合、芯線間の距離が近く、芯線間での漏れ電流に
より、ランプ電流が減少し、ランプ光量が低下する問題
を有している。
【0007】また、画像読取装置において、キャリッジ
に搭載された放電ランプと、画像読取装置本体側に配設
された点灯回路とを電線で接続した場合、キャリッジの
移動に伴って、電線が動き、この電線が画像読取装置本
体の金属製のフレームなどの導電部位に接離するなど、
電線と導電部位との位置関係が変化するため、芯線と導
電部位との間の浮遊容量が変化して漏れ電流が変化し、
これに伴うランプ電流の変化により、ランプ光量が不安
定になる問題を有している。
【0008】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、隣接する各放電ランプの互いに近接する側の各電
極間での漏れ電流を防ぐとともに絶縁性を確保し、ま
た、電線からの漏れ電流を低減し、さらに、電線と導電
部位との接離の影響を低減できる放電ランプ装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の放電ラン
プ装置は、放電媒体が封入された発光管、および発光管
の外面の略対向する位置に設けられた一対の電極をそれ
ぞれ有し、互いに隣接される複数の放電ランプと;隣接
する各放電ランプの互いに近接する側の各電極を互いに
近似した電位として各放電ランプを点灯させる点灯回路
と;を具備しているものである。
【0010】そして、複数の放電ランプを隣接した状態
で点灯させる際、隣接する各放電ランプの互いに近接す
る側の各電極を互いに近似した電位として点灯させるこ
とで、それら電極間での漏れ電流を防ぐとともに絶縁性
を確保する。
【0011】請求項2記載の放電ランプ装置は、請求項
1記載の放電ランプ装置において、点灯回路は、1つ
で、複数の放電ランプに対して並列に接続されたもので
ある。
【0012】そして、1つの点灯回路を複数の放電ラン
プに対して並列に接続したことで、1つの点灯回路を共
用する。
【0013】請求項3記載の放電ランプ装置は、請求項
1記載の放電ランプ装置において、点灯回路は、各放電
ランプ毎に1つずつ備え、それら各点灯回路から各放電
ランプに対して同一位相の電圧を印加するものである。
【0014】そして、点灯回路を各放電ランプ毎に1つ
ずつ備える場合に、それら各点灯回路から各放電ランプ
に対して同一位相の電圧を印加することで、隣接する放
電ランプ間の絶縁性を確保する。
【0015】請求項4記載の放電ランプ装置は、放電媒
体が封入された発光管、および発光管の外面の略対向す
る位置に設けられた一対の電極を有する放電ランプと;
放電ランプに接続される複数の芯線と、各芯線を絶縁被
覆する各被覆部を有し隣接する被覆部間の距離を0.1
2mm以上として複数の芯線を平行に保持した絶縁体と
を備える電線と;を具備しているものである。
【0016】そして、電線の各芯線を絶縁被覆する各被
覆部間の距離を0.12mm以上としたことで、芯線間
での漏れ電流を低減し、電線が長い場合でもランプ電流
の減少を低減し、ランプ光量を向上させる。
【0017】請求項5記載の放電ランプ装置は、放電媒
体が封入された発光管、および発光管の外面の略対向す
る位置に設けられた一対の電極を有する放電ランプと;
放電ランプに接続される複数の芯線、および各芯線を平
行に保持して絶縁被覆する絶縁体を備え、絶縁体の外面
が導電部位に接触したときのその導電部位と芯線との間
のインピーダンスが、隣接する芯線間のインピーダンス
より大きい電線と;を具備しているものである。
【0018】そして、電線の絶縁体の外面が導電部位に
接触したときのその導電部位と芯線との間のインピーダ
ンスを、隣接する芯線間のインピーダンスより大きくし
たことで、電線と導電部位とが接触しても芯線から導電
部位への漏れ電流を少なくし、電線と導電部位との接離
の影響を低減し、ランプ光量を安定させる。
【0019】請求項6記載の放電ランプ装置は、請求項
5記載の放電ランプ装置において、電線は、放電ランプ
に接続される高電圧出力用の芯線および低電圧出力用の
芯線と、接地用の芯線との3本の芯線を有し、これら芯
線を並列に配列するとともに高電圧出力用の芯線を中央
に配置したものである。
【0020】そして、高電圧出力用の芯線を中央とし
て、低電圧出力用の芯線および接地用の芯線を並列に配
列した電線により、中央の高電圧出力用の芯線から導電
部位への漏れ電流を少なくする。
【0021】請求項7記載の放電ランプ装置は、請求項
5記載の放電ランプ装置において、電線は、放電ランプ
に接続される高電圧出力用の芯線および低電圧出力用の
芯線と、接地用の芯線との3本の芯線を有し、これら芯
線を並列に配列するとともに高電圧出力用の芯線を端部
に配置したものである。
【0022】そして、高電圧出力用の芯線を端部とし
て、低電圧出力用の芯線および接地用の芯線を並列に配
列した電線により、高電圧出力用の芯線を中央に配置す
る場合に比べて芯線間の漏れ電流を少なくし、給電効率
を向上させる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0024】図1ないし図3に一実施の形態を示し、図
1は放電ランプ装置の構成図、図2は放電ランプ装置の
別の構成例を示す構成図、図3は放電ランプ装置のさら
に別の構成例を示す構成図である。
【0025】図1において、放電ランプ装置11は、複数
の放電ランプ12、1つの点灯回路13、これら複数の放電
ランプ12と1つの点灯回路13とを接続する電線14を有し
ている。
【0026】各放電ランプ12は、外面電極形放電ランプ
であり、管外径8mm、管長370mmの円筒状で放電
媒体として例えばキセノンが12000Paの圧力で封
入された発光管21を有し、この発光管21の外面の略対向
する位置に発光管21の長手方向に沿って一対の電極22が
設けられ、これら一対の電極22間に位置して発光管21の
内部での放電にて発光した光を外部に照射するアパーチ
ャ部23が形成され、発光管21の内面のアパーチャ部23を
除いた部分に発光管12の内部での放電にて発生する紫外
線を可視光に変換する蛍光体層24が形成されている。そ
して、これら放電ランプ12は、アパーチャ部23を同一方
向に向けるとともに、互いに一方の電極22を近接対向す
る状態で、並列に配置される。
【0027】点灯回路13は、インバータ、電線14を介し
て各放電ランプ12に並列に接続されており、ランプ電流
を40mA、ランプ電圧を1.9kV、点灯周波数を3
0kHzとし、各放電ランプ12の一対の電極22間にに高
周波電圧を印加して点灯させる。
【0028】電線14は、点灯回路13の高電圧出力(H)
に接続される電線14H、点灯回路13の低電圧出力(L)
に接続される電線14Lを有し、高電圧側出力の電線14Hが
隣接する各放電ランプ12の互いに近接対向する側の各電
極22にそれぞれ接続され、低電圧出力用の電線14Lが隣
接する各放電ランプ12の互いに離反した側の各電極22に
それぞれ接続されている。
【0029】そして、点灯回路13から各放電ランプ12の
一対の電極22間に高周波電圧を印加することにより、こ
れら一対の電極22間で、発光管21の内部にある電子が電
界へ引かれて移動し、放電する。この放電により流れる
電子は発光管21内に封入されたキセノンの原子を励起
し、紫外線を発生する。この紫外線により蛍光体層24の
蛍光体物質を励起し、紫外線を可視光に変換する。可視
光は、発光管21のアパーチャ部23を通じて外部に照射さ
れる。
【0030】このように、複数の放電ランプ12を隣接し
た状態で点灯させる際、隣接する各放電ランプ12の互い
に近接する側の各電極22を互いに近似した電位つまり同
電位として点灯させるので、それら電極22間での電位差
がなくなって漏れ電流を防ぐことができるとともに絶縁
性を確保できる。
【0031】1つの点灯回路13を複数の放電ランプ12に
対して並列に接続したので、1つの点灯回路13を共用で
きる。
【0032】隣接する各放電ランプ12の互いに近接対向
する側の各電極22に高電圧出力側の電線14Hを接続する
ことにより、隣接する各放電ランプ12の互いに離反した
側の各電極22に接続する場合に比べて、高電圧出力側の
電線14Hの長さを短くでき、電線14Hからの漏れ電流を低
減できる。
【0033】なお、隣接する各放電ランプ12の互いに近
接対向する側の各電極22に低電圧出力側の電線14Lを接
続するとともに、隣接する各放電ランプ12の互いに離反
した側の各電極22に高電圧出力用の電線14Hを接続して
も、それら電極22間での電位差がなくなって漏れ電流を
防ぐことができるとともに絶縁性を確保できる。
【0034】また、図2に示すように、点灯回路13を、
各放電ランプ12毎に1つずつ組み合わせるようにしても
よい。この場合、各点灯回路13から各放電ランプ12の互
いに近接する側の各電極22を互いに近似した電位となる
ように高周波電圧を印加するのに加えて、各点灯回路13
から各放電ランプ12に対して同一位相の高周波電圧を印
加する。
【0035】この場合でも、複数の放電ランプ12を隣接
した状態で点灯させる際、隣接する各放電ランプ12の互
いに近接する側の各電極22を互いに近似した電位として
点灯させるので、それら電極22間での電位差がなくなっ
て漏れ電流を防ぐことができるとともに絶縁性を確保で
きる。
【0036】そして、図1および図2に示す放電ランプ
装置11は、複写機やイメージスキャナなどの画像読取装
置の光源として用いることができ、例えばカラー用や高
速読取用の画像読取装置などで高い照度が要求される場
合でも対応できる。
【0037】また、図3に示すように、例えば4本など
複数の放電ランプ12を、各アパーチャ部23を同一方向に
向けるとともに、互いに電極22を近接対向する状態で、
並列に配置してもよい。この場合、各点灯回路13から各
放電ランプ12の互いに近接する側の各電極22を互いに近
似した電位となるように高周波電圧を印加するのに加え
て、各点灯回路13から各放電ランプ12に対して同一位相
の高周波電圧を印加する。
【0038】この場合でも、複数の放電ランプ12を隣接
した状態で点灯させる際、隣接する各放電ランプ12の互
いに近接する側の各電極22を互いに近似した電位として
点灯させるので、それら電極22間での電位差がなくなっ
て漏れ電流を防ぐことができるとともに絶縁性を確保で
きる。
【0039】そして、図3に示す放電ランプ装置11は、
画像読取装置などに限らず、一般照明用として用いるこ
とができる。
【0040】次に、図4および図5に他の実施の形態を
示し、図4は放電ランプ装置の電線の断面図、図5は放
電ランプ装置の構成図である。なお、図1ないし図3に
示す実施の形態と同一構造については同一符号を用いて
その説明を省略する。
【0041】放電ランプ装置11に用いる電線14は、平行
2芯線形電線であり、2本の導電性を有する単芯形の芯
線31を有し、これら芯線31を絶縁体32で平行に保持して
絶縁被覆している。絶縁体32は、例えば、低誘電率で、
耐電圧10kV程度のポリエチレンやシリコーンなどで
形成され、各芯線31を絶縁被覆する被覆部33、およびこ
れら被覆部33間を一体に連結する連結部34を有してい
る。
【0042】隣接する被覆部33間の距離Lは0.12m
m以上とされ、かつ、絶縁体32の外面が導電部位(金
属)に接触したときのその導電部位と芯線31との間のイ
ンピーダンスが、隣接する芯線31間のインピーダンスよ
り大きくなるように形成されている。
【0043】電線14の一方の芯線31(図1ないし図3の
電線14Hに対応する)は、点灯回路13の高電圧出力
(H)に接続され、また、電線14の他方の芯線31(図1
ないし図3の電線14Lに対応する)は、点灯回路13の低
電圧出力(L)に接続されている。
【0044】このような放電ランプ装置11は、例えば複
写機やイメージスキャナなどの画像読取装置の光源とし
て用いられる。この画像読取装置では、原稿などが載置
される画像読取面の下側に沿って移動するキャリッジ41
に、このキャリッジ41が移動する方向(以下、副走査方
向という)に直交する方向(以下、主走査方向という)
が長手方向となるように放電ランプ12を搭載し、キャリ
ッジ41が副走査方向に移動する読取動作時において、放
電ランプ12からの光を画像読取面に照射するとともに、
その画像読取面で反射する光を光学系を通じてCCDな
どの撮像素子に導いて読み取るように構成されている。
点灯回路13は、画像読取装置本体側に配設され、放電ラ
ンプ12とは電線14を介して接続されている。
【0045】そして、電線14の各芯線31を絶縁被覆する
絶縁体32の各被覆部33間の距離Lを0.12mm以上と
したので、芯線31間での漏れ電流を低減し、電線14が長
い場合でもランプ電流の減少を低減し、ランプ光量を向
上できる。
【0046】また、キャリッジ31の移動に伴って、電線
14が動き、この電線14が画像読取装置本体の金属製のフ
レームなどの導電部位に接離し、電線14と導電部位との
位置関係が変化するが、電線14の絶縁体32の外面が導電
部位に接触したときのその導電部位と芯線31との間のイ
ンピーダンスを、隣接する芯線31間のインピーダンスよ
り大きくしたので、電線14と導電部位とが接触しても芯
線31から導電部位への漏れ電流を少なくでき、電線14と
導電部位との接離の影響を低減でき、ランプ光量を安定
させることができる。
【0047】そして、電線14と導電部位との位置関係に
応じたランプ電流および照度の測定を行なった結果を表
1および表2に示す。表1および表2に示す試験品a
は、単芯電線を2本使用し、これら2本の単芯電線の間
隔をあけて試験したもので、試験品bは、単芯電線を2
本使用し、これら2本の単芯電線を接着テープで止めて
密着させた状態で試験したもので、試験品cは、図4お
よび図5に示す実施の形態の電線14を使用して試験した
ものである。各試験品a〜cの各単芯電線および電線14
は、長さは500mmで同一長さとし、材質も同一とし
ており、組み合わされる放電ランプ12および点灯回路13
も同一条件とする。
【0048】表1に示す測定結果は、各試験品a〜cの
各単芯電線および電線14を絶縁板上に配置した状態で、
ランプ電流および照度を測定した。
【0049】
【表1】 表1に示す測定結果では、単芯線を離した試験品a、単
芯線を密着させた試験品b、電線14を用いた試験品cの
順に、ランプ電流および照度とも小さくなり、つまり、
電線14を用いた試験品cが、芯線31間のインピーダンス
が最も小さく、漏れ電流が大きい結果が確認された。
【0050】また、表2に示す測定結果は、各試験品a
〜cの各単芯電線および電線14を絶縁板に代えて金属板
上に配置した状態で、ランプ電流および照度を測定し
た。
【0051】
【表2】 表2に示す測定結果では、単芯線を離した試験品aおよ
び単芯線を密着させた試験品bは、ランプ電流および照
度とも表1の測定結果に比べて大きく低下し、単芯線と
導電部位との位置関係に大きく影響を受けていることが
わかる。
【0052】電線14を用いた試験品cは、ランプ電流お
よび照度とも表1の測定結果とあまり変わりがなく、電
線14と導電部位との位置関係に影響を受けないことがわ
かる。これは、芯線31間のインピーダンスが小さく、電
線14と導電部位との間のインピーダンスが大きいことに
より、電線14と導電部位とが接触しても芯線31から導電
部位への漏れ電流が少ないためである。
【0053】したがって、キャリッジ31の移動に伴っ
て、電線14が動き、電線14が導電部位に接触しても、芯
線31から導電部位への漏れ電流が少なく、電線14と導電
部位との接離の影響を低減でき、ランプ光量を安定させ
ることができる。
【0054】次に、図6ないし図8にさらに他の実施の
形態を示し、図6は放電ランプ装置の構成図、図7は放
電ランプ装置の別の接続状態を示す構成図、図8は放電
ランプ装置の配置を示す構成図である。なお、図4およ
び図5に示す実施の形態と同一構造については同一符号
を用いてその説明を省略する。
【0055】図6において、放電ランプ装置11に用いる
電線14は、平行3芯線形電線であり、点灯回路13の高電
圧出力用に接続される芯線31、点灯回路13の低電圧出力
用に接続される芯線31、接地用の芯線31を有し、これら
3本の芯線31が並列に配列されるとともに、点灯回路13
の高電圧出力用に接続される芯線31が中央に配置され
る。
【0056】また、図7において、点灯回路13の高電圧
出力用に接続される芯線31が端部に配置されるととも
に、点灯回路13の低電圧出力用に接続される芯線31が中
央に配置される電線14を示す。
【0057】接地用の芯線31は、図8に示すように、一
端をキャリッジ31の導電部位に接続し、他端を画像読取
装置本体の導電部位に接続し、これらキャリッジ31の導
電部位と画像読取装置本体の導電部位とを同電位にす
る。
【0058】そして、図6に示すように、高電圧出力用
の芯線31を中央として、低電圧出力用の芯線31および接
地用の芯線31を並列に配列した電線14では、キャリッジ
14の移動に伴って、電線14が動き、この電線14が画像読
取装置本体の導電部位に接離したときでも、両側に他の
芯線31が位置することで中央の高電圧出力用の芯線31か
ら画像読取装置本体の導電部位までの距離を確保するこ
とが可能となり、中央の高電圧出力用の芯線31から画像
読取装置本体の導電部位への漏れ電流を少なくできる。
【0059】また、図7に示すように、高電圧出力用の
芯線31を端部として、低電圧出力用の芯線31および接地
用の芯線31を並列に配列した電線14では、高電圧出力用
の芯線31を中央に配置する場合に比べて各芯線31間の漏
れ電流を少なくでき、給電効率を向上できる。
【0060】そして、平行3芯線形の電線14における芯
線31の位置に応じたランプ電流および照度の測定を行な
った結果を表3に示す。表3に示す試験品dは、図6示
す高電圧出力用の芯線31を中央に配置した電線14であ
り、試験品eは、図7示す高電圧出力用の芯線31を端部
に配置した電線14である。各試験品d,eの各電線14
は、長さは500mmで同一長さとし、材質も同一とし
ており、組み合わされる放電ランプ12および点灯回路13
も同一条件とする。
【0061】表3に示す測定結果は、各試験品d,eの
各電線14を絶縁板上に配置した状態で、ランプ電流およ
び照度を測定した。
【0062】
【表3】 表3に示す測定結果では、高電圧出力用の芯線31を中央
に配置した電線14である試験品dが、高電圧出力用の芯
線31を端部に配置した電線14である試験品eより、ラン
プ電流および照度とも小さくなり、つまり、試験品dの
ように高電圧出力用の芯線31を中央に配置した電線14の
方が、芯線31間のインピーダンスが小さくて漏れ電流が
大きく、逆に、試験品eのように高電圧出力用の芯線31
を端部に配置した電線14の方が、芯線31間のインピーダ
ンスが大きくて漏れ電流が少ない結果が確認された。
【0063】したがって、高電圧出力用の芯線31を中央
には位置した電線14では、中央の高電圧出力用の芯線31
から画像読取装置本体の導電部位への漏れ電流を少なく
できる。また、高電圧出力用の芯線31を端部に配置した
電線14では、高電圧出力用の芯線31を中央に配置する場
合に比べて各芯線31間の漏れ電流を少なくでき、給電効
率を向上できる。
【0064】また、図9に示すように、電線14は、各芯
線31を各被覆部33で覆った複数本の単芯電線を被覆部35
で一体に覆った構成とし、上述した各実施の形態に適用
しても、同様の作用効果が得られる。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の放電ランプ装置によれ
ば、複数の放電ランプを隣接した状態で点灯させる際、
隣接する各放電ランプの互いに近接する側の各電極を互
いに近似した電位として点灯させるので、それら電極間
での漏れ電流を防ぐとともに絶縁性を確保できる。
【0066】請求項2記載の放電ランプ装置によれば、
請求項1記載の放電ランプ装置の効果に加えて、1つの
点灯回路を複数の放電ランプに対して並列に接続したの
で、1つの点灯回路を共用できる。
【0067】請求項3記載の放電ランプ装置によれば、
請求項1記載の放電ランプ装置の効果に加えて、点灯回
路を各放電ランプ毎に1つずつ備える場合に、それら各
点灯回路から各放電ランプに対して同一位相の電圧を印
加するので、隣接する放電ランプ間の絶縁性を確保でき
る。
【0068】請求項4記載の放電ランプ装置によれば、
電線の各芯線を絶縁被覆する各被覆部間の距離を0.1
2mm以上としたので、芯線間での漏れ電流を低減し、
電線が長い場合でもランプ電流の減少を低減し、ランプ
光量を向上できる。
【0069】請求項5記載の放電ランプ装置によれば、
電線の絶縁体の外面が導電部位に接触したときのその導
電部位と芯線との間のインピーダンスを、隣接する芯線
間のインピーダンスより大きくしたので、電線と導電部
位とが接触しても芯線から導電部位への漏れ電流を少な
くでき、電線と導電部位との接離の影響を低減でき、ラ
ンプ光量を安定させることができる。
【0070】請求項6記載の放電ランプ装置によれば、
請求項5記載の放電ランプ装置の効果に加えて、高電圧
出力用の芯線を中央として、低電圧出力用の芯線および
接地用の芯線を並列に配列した電線であるので、中央の
高電圧出力用の芯線から導電部位への漏れ電流を少なく
できる。
【0071】請求項7記載の放電ランプ装置によれば、
請求項5記載の放電ランプ装置の効果に加えて、高電圧
出力用の芯線を端部として、低電圧出力用の芯線および
接地用の芯線を並列に配列した電線であるので、高電圧
出力用の芯線を中央に配置する場合に比べて芯線間の漏
れ電流を少なくでき、給電効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す放電ランプ装置の
構成図である。
【図2】同上放電ランプ装置の別の構成例を示す構成図
である。
【図3】同上放電ランプ装置のさらに別の構成例を構成
図である。
【図4】本発明の放電ランプ装置の他の実施の形態を示
す電線の断面図である。
【図5】同上放電ランプ装置の配置を示す構成図であ
る。
【図6】本発明の放電ランプ装置のさらに他の実施の形
態を示す構成図である。
【図7】同上放電ランプ装置の別の接続状態を示す構成
図である。
【図8】同上放電ランプ装置の配置を示す構成図であ
る。
【図9】本発明の放電ランプ装置のさらに他の実施の形
態を示す電線の断面図である。
【符号の説明】
11 放電ランプ装置 12 放電ランプ 13 点灯回路 14 電線 21 発光管 22 電極 31 芯線 32 絶縁体 33 被覆部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 久志 東京都港区新橋三丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA01 AB01 CA04 CA16 DE03 EB08 FA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電媒体が封入された発光管、および発
    光管の外面の略対向する位置に設けられた一対の電極を
    それぞれ有し、互いに隣接される複数の放電ランプと;
    隣接する各放電ランプの互いに近接する側の各電極を互
    いに近似した電位として各放電ランプを点灯させる点灯
    回路と;を具備していることを特徴とする放電ランプ装
    置。
  2. 【請求項2】 点灯回路は、1つで、複数の放電ランプ
    に対して並列に接続されたことを特徴とする請求項1記
    載の放電ランプ装置。
  3. 【請求項3】 点灯回路は、各放電ランプ毎に1つずつ
    備え、それら各点灯回路から各放電ランプに対して同一
    位相の電圧を印加することを特徴とする請求項1記載の
    放電ランプ装置。
  4. 【請求項4】 放電媒体が封入された発光管、および発
    光管の外面の略対向する位置に設けられた一対の電極を
    有する放電ランプと;放電ランプに接続される複数の芯
    線と、各芯線を絶縁被覆する各被覆部を有し隣接する被
    覆部間の距離を0.12mm以上として複数の芯線を平
    行に保持した絶縁体とを備える電線と;を具備している
    ことを特徴とする放電ランプ装置。
  5. 【請求項5】 放電媒体が封入された発光管、および発
    光管の外面の略対向する位置に設けられた一対の電極を
    有する放電ランプと;放電ランプに接続される複数の芯
    線、および各芯線を平行に保持して絶縁被覆する絶縁体
    を備え、絶縁体の外面が導電部位に接触したときのその
    導電部位と芯線との間のインピーダンスが、隣接する芯
    線間のインピーダンスより大きい電線と;を具備してい
    ることを特徴とする放電ランプ装置。
  6. 【請求項6】 電線は、放電ランプに接続される高電圧
    出力用の芯線および低電圧出力用の芯線と、接地用の芯
    線との3本の芯線を有し、これら芯線を並列に配列する
    とともに高電圧出力用の芯線を中央に配置したことを特
    徴とする請求項5記載の放電ランプ装置。
  7. 【請求項7】 電線は、放電ランプに接続される高電圧
    出力用の芯線および低電圧出力用の芯線と、接地用の芯
    線との3本の芯線を有し、これら芯線を並列に配列する
    とともに高電圧出力用の芯線を端部に配置したことを特
    徴とする請求項5記載の放電ランプ装置。
JP34140599A 1999-11-30 1999-11-30 放電ランプ装置 Expired - Fee Related JP4450342B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34140599A JP4450342B2 (ja) 1999-11-30 1999-11-30 放電ランプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34140599A JP4450342B2 (ja) 1999-11-30 1999-11-30 放電ランプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001155881A true JP2001155881A (ja) 2001-06-08
JP4450342B2 JP4450342B2 (ja) 2010-04-14

Family

ID=18345821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34140599A Expired - Fee Related JP4450342B2 (ja) 1999-11-30 1999-11-30 放電ランプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4450342B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002367425A (ja) * 2001-05-30 2002-12-20 Samsung Electronics Co Ltd 光源装置及びこれを有する液晶表示装置
JP2007299594A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Funai Electric Co Ltd 液晶表示装置
JP2008171710A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Ushio Inc バックライト装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002367425A (ja) * 2001-05-30 2002-12-20 Samsung Electronics Co Ltd 光源装置及びこれを有する液晶表示装置
JP2007299594A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Funai Electric Co Ltd 液晶表示装置
JP4586767B2 (ja) * 2006-04-28 2010-11-24 船井電機株式会社 液晶表示装置
JP2008171710A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Ushio Inc バックライト装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4450342B2 (ja) 2010-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8698413B1 (en) RF induction lamp with reduced electromagnetic interference
US4710678A (en) Electrodeless low-pressure discharge lamp
JP4944388B2 (ja) 電磁干渉が低減されたrf誘導ランプ
US5990599A (en) High-pressure discharge lamp having UV radiation source for enhancing ignition
US20140145609A1 (en) Rf induction lamp with reduced electromagnetic interference
JPH01265448A (ja) 無電極低圧放電灯
EP0029896B1 (en) Compact fluorescent light source having metallized electrodes
US6297599B1 (en) Dielectric barrier discharge lamp with a segmented electrode
KR950014133B1 (ko) 고주파 형광 점등 시스템
JP4450342B2 (ja) 放電ランプ装置
CN1848360B (zh) 磁控管的电容器
TWI291709B (en) Dielectric barrier discharge lamp
JPH0917329A (ja) 冷陰極放電ランプおよびランプの点灯装置ならびに照明装置
KR970003385A (ko) 전기장 대칭 기구를 구비한 전극 손실형 높은 세기의 방전 램프
JP3509551B2 (ja) 外部電極型放電ランプによる光源装置
JP2001243921A (ja) 希ガス放電ランプおよび照明装置
US7102290B2 (en) Discharge light-emitting device and contact image sensor utilizing the same
US6507151B1 (en) Gas discharge lamp with a capactive excitation structure
JPH01143135A (ja) 蛍光ランプ
JPH09161726A (ja) 希ガス放電灯および照明装置ならびに画像読取り装置
JPH07122241A (ja) 反射板付メタルハライドランプおよびその点灯装置
US8618734B2 (en) High-pressure discharge lamp with ignition aid
JP3671686B2 (ja) 無電極放電灯装置
JPH10233192A (ja) 平板型蛍光ランプ装置
JP2550928Y2 (ja) 無電極放電灯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061114

A621 Written request for application examination

Effective date: 20061114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090617

A521 Written amendment

Effective date: 20090810

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100122

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees