JP2001155706A - 2次電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

2次電池用セパレータ及びその製造方法

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JP2001155706A
JP2001155706A JP2000269836A JP2000269836A JP2001155706A JP 2001155706 A JP2001155706 A JP 2001155706A JP 2000269836 A JP2000269836 A JP 2000269836A JP 2000269836 A JP2000269836 A JP 2000269836A JP 2001155706 A JP2001155706 A JP 2001155706A
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nonwoven fabric
polyolefin
electrodes
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JP2000269836A
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Motokazu Yuasa
基和 湯浅
Takuya Yara
卓也 屋良
Minoru Suezaki
穣 末崎
Juichi Kamei
寿一 亀井
Masaki Yamazaki
正樹 山崎
Tomoaki Sugano
友章 菅野
Hidehiko Funaoka
英彦 船岡
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Sekisui Chemical Co Ltd
Tapyrus Co Ltd
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Tonen Tapyrus Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルカリ電解液の保持性及び充電時に正極から
発生する酸素ガスの透過性に優れ、しかも渦巻電極体を
作製する際の巻回時において必要な実用強度を有する2
次電池用セパレータを提供する。 【解決手段】硫黄酸化物ガス雰囲気の大気圧近傍下に配
置した対向電極2,3間に、繊維径10〜20μm、目
付量10〜100g/m2 、厚み50〜500μm、フ
ラジール法による通気度1〜600cc/cm2 /se
c、引張強度1〜10kg/2cmの範囲にあるポリオ
レフィン系不織布Fを配置した状態で、対向電極2,3
間に、パルス電圧を印加することにより大気圧放電プラ
ズマを発生させ、その放電プラズマを用いてポリオレフ
ィン系不織布基材Fの表面に親水化処理(硫化)を施し
て、アルカリ電解液の保液性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ2次電池
に用いられる2次電池用セパレータ及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ2次電池は、充放電特性・過充
電過放電特性に優れ、長寿命で繰り返し使用できるた
め、小型軽量化の著しいエレクトロニクス機器に広く使
用されている。このようなアルカリ2次電池の特性は、
その電池用セパレータの特性にも大きく依存している。
【0003】アルカリ2次電池用セパレータには、一般
に、次の性能が必要とされている。 (1)正極と負極とを物理的に隔離すること。 (2)短絡を防ぐための電気的絶縁性を持つこと。 (3)耐電解液性を持つこと。 (4)耐電気化学的酸化性を持つこと。 (5)電解液を含んだ状態で低い電気抵抗を示すこと。 (6)電解液に対して濡れやすく、電解液の保液性が大
きいこと。 (7)渦巻電極体を作製する際の渦巻時の引張張力に耐
え得る強度・剛性を持つこと。 (8)電池にとって有害物質を出さないこと。 (9)充電時に正極から発生する酸素ガス透過性に優れ
ていること。 (10)正極と負極との微小短絡を防ぐため、突刺し強
度が備わっていること。
【0004】そして、以上のような性能が必要とされる
アルカリ2次電池用のセパレータとしては、従来、ポリ
アミド製の繊維からなる不織布シートや、親水性を付与
したポリオレフィン製の繊維からなる不織布シートが用
いられている。
【0005】ポリオレフィン製の繊維からなる不織布シ
ートに親水性を付与する方法としては、例えば、界面活
性剤による処理(特開昭53−8372号公報)、親水
性モノマーのグラフト法(特開昭54−13939号公
報)、スルホン化法(特開昭55−105962号公
報)、親水性ポリマーにより被覆する方法(特開昭56
−132768号公報)、あるいは従来のコロナ処理ま
たはプラズマ処理法(特開昭54−135328号公
報、特開昭60−211764号公報、特開平2−13
2757号公報、特開平2−304864号公報、特開
平3−55756号公報)などが提案されている。
【0006】従来のスルホン化等の化学処理は、濃硫酸
や発煙硫酸等の腐食性の薬品を使用するので、多大の設
備と処理液の廃棄のための工程とを必要とする。また、
親水化処理に伴い、ポリオレフィンの炭素−炭素結合が
切れて繊維の脆化が大きくなってしまうため、渦巻電極
体を作製する際の巻回時の強度低下や充放電中における
短絡が発生しやすくなり、さらに、脆化による不純物に
よって貯蔵中の電池の容量保持率が低下しやすくなる
(特開平6−052843号公報)。
【0007】また、親水性ビニルモノマーをグラフト重
合したものは、セパレータの親水性を長期間持続するこ
とはできるが、アルカリ電解液が繊維内部にまで浸入し
てセパレータが膨潤するため、セパレータの多孔度が低
下し、ガスの透過性が低下する結果、充電末期に正極で
発生する酸素を効率よく負極に導くことができなくなる
という問題がある(例えば特開平7−6745号公
報)。
【0008】一方、近年、電池のエネルギー密度を上げ
るためにセパレータを薄くして、電池内に充填できる活
物質の量を多くすることが試みられているが、厚さが減
少した分だけ微小短絡が起きやすくなる。これを防ぐ方
法として、繊維径を細くしてセパレータを構成する繊維
本数を増加し、セパレータの空孔径を微細化・均一化し
短絡を防止する方法が考えられる。
【0009】具体的には、細い繊維で構成されているこ
とが知られているメルトブロー法によるオレフィン系不
織布、あるいは極細繊維を使用した湿式法によるオレフ
ィン系不織布が最適と考えられる。
【0010】しかしながら、繊維径が細い不織布は従来
の繊維径の大きな不織布に比較して相対的な強度が低
く、さらに、スルホン化等の化学処理によって親水性を
付与すると繊維脆化がさらに進行し、渦巻電極体を作製
する際の巻回時において必要な実用強度が得られないと
いう問題がある。
【0011】これらの問題を解決するものとして、メル
トブロー法あるいは湿式法による極細繊維不織布と、ス
パンボンド不織布や短繊維不織布といった比較的強度の
高い不織布を積層一体化したセパレータが挙げられる。
しかし、積層を圧着または接着剤により行ったものは、
同じ目付量のメルトブロー法あるいは湿式法による不織
布単体と比較して、強度・通気性については良好の値が
得られるが、電解液の保持性に劣り、液涸れ等により寿
命が短いという問題がある(例えば特開平5−1748
06号公報)。また、高圧水の噴射によって積層一体化
したものは、メルトブロー不織布に貫通孔が形成されて
しまい、最大孔径が拡大してしまうため、活物質の移動
を完全に防止することができない(例えば特開平7−1
30392号公報)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はそのような実
状に鑑みてなされたもので、アルカリ電解液の保持性、
及び充電時に正極より発生する酸素ガスの透過性に優
れ、しかも渦巻電極体を作製する際の巻回時において必
要な実用強度を有するアルカリ2次電池用セパレータと
その製造方法の提供とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の2次電池用セパレータは、アルカリ2次電
池に用いられるセパレータであって、繊維径10〜20
μm、目付量10〜100g/m2 、厚み50〜500
μm、フラジール法による通気度1〜600cc/cm
2 /sec、引張強度1〜10kg/2cmの範囲にあ
るポリオレフィン系不織布を基材として形成され、その
ポリオレフィン系不織布基材の表面が、硫黄酸化物ガス
雰囲気の大気圧近傍下で行われる放電プラズマ処理(硫
化)により親水化されていることによって特徴づけられ
る。
【0014】本発明の2次電池用セパレータにおいて、
大気圧放電処理後の基材表面の硫黄原子の存在量は、X
線電子分光測定による測定値で1〜10原子%であるこ
とが好ましい。硫黄原子の存在量が、低すぎると親水性
が低くなり、電池に必要な電解液を保液せず、電池性能
が低下することから、最低でも1原子%であることが必
要で、より好ましくは3原子%以上がよい。逆に、硫黄
原子の存在量が高すぎると、処理が強くかかり過ぎてポ
リオレフィン系不織布の構造体としての強度が低下し、
短絡しやすくなる。
【0015】本発明の2次電池用セパレータにおいて、
当該2次電池用セパレータを、アルカリ電解液を含浸さ
せた後に電極間に挟み込み、この状態で測定される電極
間の抵抗値が50Ω・cm2 以下であることが好まし
い。このように電解液を含んだ状態での電気抵抗を低く
すると、セパレータ特性が更に向上する。
【0016】次に、本発明の2次電池用セパレータの他
の物性について、以下に詳細に説明する。
【0017】本発明で用いるポリオレフィンとしては、
例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、4−メチル−
1−ペンテン等のホモポリマーが挙げられ、また、コポ
リマーとしては、エチレン、プロピレン等と炭素数4〜
20のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。これ
らのポリマーは単独もしくは2種以上を混合して用いる
ことも可能である。また、本発明を損なわない範囲で目
的に応じて他の樹脂を混入してもよい。
【0018】本発明のポリオレフィン系不織布は、公知
のメルトブロー法、スパンボンド法、サーマルボンド法
あるいは湿式法等の方法により得ることができる。具体
的には、複数個配列されたオリフィスダイから溶融ポリ
マーを吐出するとともにオリフィスダイに隣接して配置
した噴射ガス口から高速ガスを噴射させてポリマーを細
繊維化し、その細繊維化された繊維をエアーサッカー等
にて更に延伸するという方法で得ることができる。
【0019】本発明に用いるポリオレフィン系不織布の
繊維径は10〜20μmの範囲であり、好ましくは10
〜15μmの範囲である。繊維径が20μmを超える
と、親水性を付与する際のスルホン化が十分に行われな
い。逆に、繊維径が10μmに満たないと、アルカリ2
次電池の生産工程におけるセパレータの巻回に耐え得る
強度が得られない。
【0020】ポリオレフィン系不織布の目付量は10〜
100g/m2 の範囲であり、好ましくは30〜60g
/m2 の範囲である。また、ポリオレフィン系不織布の
厚さは50〜500μmの範囲であることが好ましい。
さらに、ポリオレフィン系不織布のフラジール法による
通気度は1〜600cc/cm2 /secの範囲であ
り、好ましくは3〜400cc/cm2 /secであ
る。なお、複数枚の不織布を積層することにより、前述
の目付量、通気度の不織布を形成してもよく、また、本
発明を損なわない範囲で目的に応じて他の樹脂・製法の
不織布・微多孔膜を積層してもよい。
【0021】そして、本発明においては、以上のような
ポリオレフィン系不織布基材を、アルカリ電解液を用い
る2次電池用セパレータとして使用できるようにするた
め、ポリオレフィン系不織布基材をスルホン化して親水
性を付与し、カレンダー加工によりセパレータとしての
厚みを揃えてアルカリ2次電子用セパレータとする。そ
の親水化処理の実施時期は、カレンダー加工の前あるい
は加工後のいずれであってもよい。
【0022】カレンダー加工の厚みは50〜300μm
の範囲が好ましく、より好ましくは80〜250μmで
ある。さらに、カレンダー加工後のフラジール通気度は
1〜50cc/cm2 /secが好ましく、より好まし
くは3〜30cc/cm2 /secである。フラジール
通気度が1cc/cm2 /sec未満であると過充電時
の発生するガスの透過性が不足し、電池性能に悪影響を
及ぼすことがあり、50cc/cm2 /secを超える
ようなポーラスな不織布では絶縁性が不十分となり、微
小短絡を起こしやすくなる。
【0023】また、ポリオレフィン系不織布を親水化処
理する方法として、本発明では、ポリオレフィン系不織
布基材を、硫黄酸化物ガス雰囲気の大気圧近傍下におい
て大気圧放電プラズマ処理するという方法を採用する。
【0024】より具体的に説明すると、本発明の2次電
池用セパレータの製造方法は、互いに対向する一対の電
極で構成され、その一方または双方の電極の対向面が固
体誘電体で被覆されてなる対向電極を、硫黄酸化物ガス
雰囲気の大気圧近傍下に配置し、その対向電極間に、繊
維径10〜20μm、目付量10〜100g/m2 、厚
み50〜500μm、フラジール法による通気度1〜6
00cc/cm2 /sec、引張強度1〜10kg/2
cmの範囲にあるポリオレフィン系不織布基材を配置し
た状態で、対向電極間に、パルス立ち上がり時間が20
μs以下、パルス継続時間が1〜50μs、周波数が1
〜20kHz、電界強度が20〜200kV/cmのパ
ルス電圧を印加することにより、ポリオレフィン系不織
布基材に大気圧放電プラズマ処理を施して、基材表面を
親水化することによって特徴づけられる。
【0025】なお、本発明において、大気圧近傍の圧力
とは、13.3〜106.4kPaの圧力を言い、中で
も、圧力調整が容易で装置構成が簡単となる93.1〜
103.74kPaの範囲が好ましい。
【0026】本発明の製造方法において、対向電極間に
パルス電圧を印加しているのは、次の理由による。
【0027】すなわち、対向電極間にパルス電圧を印加
すると、対向電極間に生じる放電がグロー放電からアー
ク放電に移行する前に放電を止め、再び放電を開始する
というサイクルが実現し、これにより放電プラズマを安
定して発生することができるという理由による。
【0028】対向電極の材質としては、例えば、銅、ア
ルミニウム等の金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、
金属間化合物からなるものが挙げられる。
【0029】対向電極は、電界集中によるアーク放電の
発生を避けるために、対向電極間の距離が略一定となる
構造であり、かつ、平面及び/または曲面で構成され、
先鋭な角を有さない構造が好ましい。例えば、平行平板
型、双曲面対向平板型、同軸円筒型構造等が挙げられ
る。
【0030】対向電極の電極対向面の一方または双方に
固体誘電体を設けておく。この際、固体誘電体によって
覆われずに電極同士が直接対向する部分があると、そこ
からアーク放電が生じやすくなるため、固体誘電体はこ
れを設置する側の電極に密着し、かつ、接する電極の対
向面を完全に覆うようにする。
【0031】固体誘電体としては、例えば、プラスチッ
ク、ガラス、金属酸化物、複酸化物等が挙げられる。
【0032】固体誘電体の形状は、シート状でもフィル
ム状でもよいが、厚みが0.05〜4mmであることが
好ましい。厚すぎると、放電プラズマを発生するのに高
電圧を要し、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こり
アーク放電を発生することがある。
【0033】対向電極の電極間距離は、固体誘電体の厚
さ、印加電圧の大きさ等に考慮して適宜決定されるが、
0.5〜10mmであることが好ましい。0.5mm未
満では、電極間距離が小さく、基材と電極の接触により
基材表面にほつれが生じるような不具合が発生しやす
い。また、10mmを超えると均一な放電プラズマを発
生させにくい。
【0034】本発明の製造方法において、対向電極間に
印加するパルス電圧のパルス波形は、特に限定されるも
のではないが、図1(A),(B)に例示するようなイ
ンパルス型や、図1(C)に例示するような方形波型、
図1(D)に例示するような変調型等を用いることがで
きる。なお、図1には電圧印加が正負の繰り返しである
ものを例示したが、正または負のいずれかの極性側に電
圧を印加する、いわゆる片波状の波形を用いてもよい。
【0035】本発明の製造方法において、対向電極間に
印加するパルス電圧は、パルスの立ち上がり時間が短い
ほど、プラズマ発生の際の硫黄酸化物ガスの電離が効率
よく行われる。パルスの立ち上がり時間が20μmを超
えると放電状態がアークに移行しやすく、不安定な状態
になりやすくて不織布基材へ損傷を与えることがある。
【0036】なお、立ち上がり時間は短い方がよいが、
硫黄酸化物ガス大気圧下にてプラズマを発生できる程度
の大きさの電圧印加が可能であること、及び、立ち上が
り時間が短い電界を発生させる装置には制約があること
を勘案すると、現実的には40ns未満の立ち上がり時
間のパルス電界を実現することは困難である。
【0037】本発明の製造方法において、対向電極間に
印加するパルス電圧のパルス継続時間は1〜50μsが
好ましい。パルス継続時間が50μsを超える場合は、
放電中にストリーマーが観察され、基材であるポリオレ
フィン系不織布に損傷を与えることがある。一方、パル
ス継続時間が1μsに満たない場合は、充分な親水処理
効果が発揮されないことがある。
【0038】本発明の製造方法において、対向電極間に
印加するパルス電圧の周波数は、1〜20kHzである
ことが好ましい。1kHz未満であるとプラズマ密度が
低いため処理時間がかかりすぎることがある。20kH
zを超えるとアーク放電が発生しやすくなり、基材に損
傷を与える。さらに、放電を安定させるためには、放電
時間1ms内に、少なくとも1μs継続するOFF時間
を有することが好ましい。
【0039】本発明の製造方法において、対向電極間に
印加する電界強度は、20〜200kV/cmとされ、
好ましくは50〜150kV/cmである。20kV/
cm未満では放電プラズマが発生しにくく、また放電プ
ラズマが発生しても処理に時間がかかりすぎる。200
kV/cmを超えるとアーク放電が発生しやすくなる。
【0040】本発明の製造方法に用いる硫黄酸化物ガス
としては、例えば、二酸化硫黄、三酸化硫黄ガス等や硫
酸の気化ガス等が挙げられ、安全を考慮すると窒素やへ
リウム、アルゴン等の希ガスの不活性ガスや空気等で希
釈して用いるのが好ましい。希釈の程度は用いるガスに
よって異なるが、2体積%以下が好ましい。また、酸
素、二酸化炭素、一酸化炭素等の酸素含有ガスを添加す
ることで水酸基、カルボキシル基などの親水基を同時に
導入することができる。この場合、添加の度合いは用い
るガスによって異なるが、1〜50体積%が好ましい。
1%体積未満であると親水基導入の効果が得られにく
く、50体積%を超えると酸素の負イオンの生成によっ
てプラズマが不安定になることがある。
【0041】上記スルホン化処理により親水化されたポ
リオレフィン系不織布は、アルカリ電解液を含浸させて
測定した抵抗が、好ましくは60Ω・cm2 以下であ
る。本発明においては、該抵抗の指標値として、10k
Hzにおける実部インピーダンスの値を用いた。実部イ
ンピーダンスは、セパレータを介した溶液抵抗に相当
し、かつ、セパレータ起因の内部抵抗に相当する。すな
わち、常温での周波数10kHzにおける実部インピー
ダンスは、60Ω・cm2 以下が好ましく、より好まし
くは10Ω・cm2 以下である。実部インピーダンスが
60Ω・cm2 を超えると、内部抵抗が高くなりすぎて
好ましくない。内部抵抗が少ないことにより、電池の見
掛け容量を大きくし、発熱を少なくし、寿命を長くする
ことができる。
【0042】
【実施例】本発明の2次電池用セパレータの具体的な実
施例を比較例とともに、以下に説明する。
【0043】まず、本発明の実施例(比較例)に用いた
大気圧放電プラズマ処理装置を図2に模式的に示す。
【0044】図2に示す大気圧放電プラズマ処理装置
は、主として、処理容器1、対向電極(上部電極2と下
部電極3)、パルス電源4、ガス供給装置5、油回転ポ
ンプ6、巻出機7、及び巻取機8によって構成されてい
る。
【0045】処理容器1の前後(基材Fの走行方向にお
ける前後)には、それぞれ基材導入口11及び基材排出
口12が設置されている。また、処理容器1には、ガス
導入口13及びガス排出口14が設けられており、その
ガス導入口13にガス供給装置5が接続され、ガス排出
口14に減圧用の油回転ポンプ6が接続されている。
【0046】処理容器1の内部には、上部電極2と下部
電極3とが一定の間隔を隔てて設置されている。上部電
極2はパルス電源4に電気的に接続され、下部電極3は
接地されており、これら上部電極2と下部電極3との間
に、図1(A)に示す波形のパルス電圧を印加すること
ができる。
【0047】巻出機7には、処理を行うポリオレフィン
系不織布基材Fが巻かれている。このポリオレフィン系
不織布基材Fは、送りロール9,10及び巻取機8など
によって構成される一般的な基材搬送系によって、上部
電極2と下部電極3との間を走行するようになされてい
る。
【0048】そして、以上の構造の放電プラズマ処理装
置において、ガス供給装置5及び油回転ポンプ6の操作
により、処理容器1内のガスをガス排出口14から排出
し、流量調整された硫黄酸化物希釈ガス(例えば1%S
O2 /30%O2 /69%Arガス)をガス導入口13
から処理容器1内に導入して、処理容器1内を大気圧近
傍の圧力下で硫黄酸化物ガス雰囲気とし、この状態で、
上部電極2と下部電極3との間に、パルス電源4からパ
ルス電圧を印加することによりグロー放電プラズマを発
生させるとともに、上部電極2と下部電極3との間にポ
リオレフィン系不織布基材Fを走行させることによっ
て、そのポリオレフィン系不織布基材Fに表面処理(硫
化による親水化処理)を連続的に施すことができる。
【0049】ここで、図2では、対向電極(上部電極2
と下部電極3)を1組のみ示しているが、必要に応じ
て、多数組の対向電極を設置し、ポリオレフィン系不織
布基材Fが大気圧放電プラズマに接触する距離を長く
し、ポリオレフィン系不織布基材Fを高速で走行させる
ようにしてもよい。なお、処理容器1の材質は、特に限
定されず、例えば樹脂、ガラス、金属等が挙げられる。
【0050】<実施例1−1>孔径0.4mm、孔数7
20のメルトブロー用紡糸口金を用いて、MFRが50
g/10min(at230℃)、融点が165℃のポ
リプロピレン樹脂を、紡糸温度330℃、吐出量5kg
/h、温度300℃のボローイング空気の圧力を30
3.8kPa(3.1kg/cm2 )とした条件で紡糸
し、次いでエアーサッカーを用いて、温度20℃、背圧
196kPa(2kg/cm2 )のエジェクター条件で
延伸した後、吸引装置付のコンベアネットに吹き付け
て、目付量40g/m2 、繊維径15μmの極細繊維ウ
ェブを得た。
【0051】この極細繊維ウェブを、温度120℃の一
対のロール間を通過させてカレンダー処理を行って、厚
み120μmのポリオレフィン系不織布基材を得た。
【0052】なお、この時点でのポリオレフィン系不織
布基材の引張強度を、後述する方法で測定したところ、
引張強度は、5.1kg/2cm(長手方向:MD強
度)、1.8kg/2cm(幅方向:CD強度)であっ
た。
【0053】以上の処理により得られたポリオレフィン
系不織布基材に、以下のような大気圧放電プラズマ処理
を施した。
【0054】まず、図2に示す処理装置において、Al
2 O3 の溶射膜(固体誘電体)が1.5mmコートして
ある上部電極2(SUS304製、大きさ120mm×
50mm□)と、下部電極3(SUS304製、大きさ
120mm×50mm□)との電極間距離を2mmと
し、その上下の電極間の空間中に、先に作製したポリオ
レフィン系不織布基材F(幅100mm)を配置した。
【0055】次に、油回転ポンプ6により処理容器1の
内圧が133.3Pa(1Torr)になるまで排気を
行った後、1%SO2 /30%O2 /69%Arガス
を、ガス導入口13から容器内が大気圧になるまで導入
した状態で、上部電極2と下部電極3との間に、下記の
表1に示す条件のパルス電圧を印加して大気圧放電プラ
ズマを発生させるとともに、ポリオレフィン系不織布基
材Fを1m/minの速度で走行させ、大気圧放電プラ
ズマ処理(表面親水処理)を行って2次電池用セパレー
タを得た。
【0056】<比較例1−1>エアーサッカーを用いた
延伸処理を行わなかった以外は、実施例1−1と同じと
して、目付量40g/m2 、繊維径15μmの極細繊維
ウェブを得た。
【0057】この極細繊維ウェブを、温度120℃の一
対のロール間を通過させてカレンダー処理を行って、厚
み120μmのポリオレフィン系不織布基材を得た。
【0058】なお、この時点でのポリオレフィン系不織
布基材の引張強度を、後述する方法で測定したところ、
引張強度は、1.1kg/2cm(長手方向:MD強
度)、0.4kg/2cm(幅方向:CD強度)であっ
た。
【0059】以上の処理により得られたポリオレフィン
系不織布基材に、実施例1−1と同じ方法の大気圧放電
プラズマ処理(表面親水化処理)を施して2次電池用セ
パレータを得た。
【0060】<実施例2−1>孔径0.4mm、孔数7
20のメルトブロー用紡糸口金を用い、MFRが50g
/10分(at230℃)、融点が165℃のポリプロ
ピレン樹脂を、紡糸温度330℃、吐出量5kg/h、
温度300℃のブローイング空気の圧力を303.8k
Paとした条件で紡糸し、その後、エアーサッカーを用
いて、 温度20℃、背圧196kPaのエジェクター条
件で延伸した後、 吸引装置付のコンベアネットに吹き付
けて、目付量50g/m2 、繊維径15μmの極細繊維
ウェブを得た。
【0061】この極細繊維ウェブを、温度120℃の一
対のロール間を通過させてカレンダー処理を行って、 厚
み120μmのポリオレフィン系不織布基材を得た。
【0062】なお、この時点でのポリオレフィン系不織
布基材の引張強度を、前述した方法で測定したところ、
引張強度は、4.2kg/2cm(長手方向:MD強
度)、1.5kg/2cm(幅方向:TD強度)であっ
た。
【0063】以上の処理により得られたポリオレフィン
系不織布基材に、実施例1−1と同じ方法の大気圧放電
プラズマ処理(表面親水化処理)を施して2次電池用セ
パレータを得た。
【0064】<実施例2−2>繊維径15μm、繊維長
51mmのポリプロピレン繊維を水に分散し、1%濃度
のスラリー液に調整した。これを抄紙して目付量52g
/m2 のシートとし、乾燥機で乾燥するとともに、繊維
表面を溶融・融着して形態を安定させた。
【0065】この極細繊維ウェブを、温度120℃の一
対のロール間を通過させてカレンダー処理を行って、厚
み120μmのポリオレフィン系不織布基材を得た。
【0066】なお、この時点でのポリオレフィン系不織
布基材の引張強度を、前述した方法で測定したところ、
引張強度は、6.6kg/2cm(長手方向:MD強
度)、2.1kg/2cm(幅方向:TD強度)であっ
た。
【0067】以上の処理により得られたポリオレフィン
系不織布基材に、実施例1−1と同じ方法の大気圧放電
プラズマ処理(表面親水化処理)を施して2次電池用セ
パレータを得た。
【0068】<比較例2−1>孔径0.4mm、孔数7
20のメルトブロー用紡糸口金を用い、MFRが50g
/10分(at230℃)、融点が165℃のポリプロ
ピレン樹脂を、紡糸温度330℃、吐出量5kg/h、
温度300℃のブローイング空気の圧力を303.8k
Paとした条件で紡糸し、その後、エアーサッカーを用
いて温度20℃、背圧196kPaのエジェクター条件
で延伸した後、吸引装置付のコンベアネットに吹き付け
て、目付量30g/m2 、繊維径15μmの極細繊維ウ
ェブを得た。
【0069】この極細繊維ウェブを、120℃の一対の
ロール間を通過させてカレンダー処理を行って、厚み1
20μmのポリオレフィン系不織布基材を得た。
【0070】なお、この時点でのポリオレフィン系不織
布基材の引張強度を、前述した方法で測定したところ、
引張強度は、2.5kg/2cm(長手方向:MD強
度)、0.9kg/2cm(幅方向:TD強度)であっ
た。
【0071】以上の処理により得られたポリオレフィン
系不織布基材に、実施例1−1と同じ方法の大気圧放電
プラズマ処理(表面親水化処理)を施して2次電池用セ
パレータを得た。
【0072】<比較例2−2>繊維径15μm、繊維長
51mmのポリプロピレン繊維を使用し、クロスレイヤ
ー法により、目付量30g/m2 の極細繊維ウェブを得
た。
【0073】この極細繊維ウェブを、温度120℃の一
対のロール間を通過させてカレンダー処理を行って、厚
み120μmのポリオレフィン系不織布基材を得た。
【0074】なお、この時点でのポリオレフィン系不織
布基材の引張強度を、前述した方法で測定したところ、
引張強度は、4.0kg/2cm(長手方向:MD強
度)、1.5kg/2cm(幅方向:TD強度)であっ
た。
【0075】以上の処理により得られたポリオレフィン
系不織布基材に、実施例1−1と同じ方法の大気圧放電
プラズマ処理(表面親水化処理)を施して2次電池用セ
パレータを得た。
【0076】<比較例2−3>実施例2−2と同様にし
てポリオレフィン系不織布を作製した。このポリオレフ
ィン系不織布にプラズマ処理を施さず、そのままセパレ
ータとした。
【0077】<物性評価>以上の実施例1−1で得られ
た2次電池用セパレータ、及び比較例1−1で得られた
2次電池用セパレータ、並びに、実施例2−1、2−2
で得られた2次電池用セパレータ、及び比較例2−1〜
2−3で得られた2次電池用セパレータについて、以下
の基準で物性評価を行った。その評価結果を下記の表2
〜表4に示す。ただし、実施例2−1、2−2及び比較
例2−1〜2−3については、2次電池用セパレータの
実部インピーダンスを以下の方法で測定した。 (1)目付量[g/m2 ] 試料の長さ方向から、25mm×200mmの大きさの
試験片を採取し、温度20±2℃、相対湿度65±2%
の状態での水分平衡状態の重さを小数点3桁まで測定
し、1m2 当たりの目付量に換算した。 (2)厚さ[μm] 試料の長さ方向から、25mm×200mmの大きさの
試料片を採取し、ダイヤルシックネスゲージ(三豊製作
所製:品番7321,1mm回転)を用いて1μmまで
測定した。 (3)フラジール通気度[cc/cm2 /sec] JIS L 1096(6.27.1.A)に準拠して
測定した。 (4)最大孔径[μm] 試料の長さ方向から、100mm×100mmの試験片
を採取し、ASTM−F−316に定める方法(バブル
ポイント法)に基づいて最大孔径を測定した。 (5)平均繊維径[μm] 試料から採取した試験片の5箇所(任意箇所)を、電子
顕微鏡で写真撮影して5枚の顕微鏡写真を採取し、次い
で、1枚の写真について任意の20本の繊維の直径を測
定するという処理を5枚の写真のそれぞれについて行っ
て、合計100本の繊維径の測定値を採取し、それらの
平均値を平均繊維径とした。 (6)引張強度[kg/2cm] 試料の長さ方向及び幅方向から、20mm×200mm
の試験片を採取し、その各試験片の引張強度を、JIS
L 1096(6.12.1.A項)に準じ、チャッ
ク間隔100mm、引張速度300mm/minの条件
で測定した。なお、この引張強度試験は、親水性を付与
する際のスルホン化の前後(プラズマ処理の前後)にお
いて行った。 (7)電解液吸液速度[mm] 20±2℃における比重が1.30の苛性カリ(KO
H)溶液を入れた水槽上に所定高さの水平棒を設置し、
その水平棒に試験片(20mm×200mm)をピン止
めし、次いで、水平棒を降下させて試料片の端を5mm
だけ苛性カリ中に浸漬させ、この浸漬後、30分間にお
いて毛細現象により苛性カリ溶液が上昇した高さ(m
m)を測定し、その測定値を電解液の吸液速度とした。 (8)電解液保液率[%] 試料から10cm×10cm角の大きさの試験片を採取
し、その試験片を、温度20±2℃、相対湿度65±2
%の条件で水分平衡状態に至らせて重量Wを1mgまで
測定し、次いで、20±2℃における比重が1.30の
苛性カリ(KOH)溶液中に試験片を浸漬し、1時間放
置させた後、苛性カリ溶液から取り出して、10分間、
水平棒からぶら下げて、表面の余分な苛性カリ溶液を滴
下させた後、その試験片の重量W1 を1mgまで測定し
た。そして、これらの処理で得られた重量測定値WとW
1 を用いて、下記の式に基づいて保液率を算出した。
【0078】 保液率(%)=((W1−W)/W)×100 (9)表面硫黄量 X線光電子分光装置(XPS)を用いて、親水化処理さ
れた不織布基材表面の硫黄量を測定した。XPSは、単
色化(モノクロ使用)ALKα線を使用し、X線印加電
圧15kV、エミッション電流5mAで測定を行った。 (10)ショート 2枚のアルミニウム電極板の間に200mm×200m
mのセパレータを挟み、電極間に400Vの電流電圧を
かけ、電流が流れた場合をショート有りとし、電流が流
れなかった場合をショート無しとした。 (11)実部インピーダンス 面積2cm2 のセパレータ試験片を比重1.30の苛性
カリ(KOH)溶液中に浸漬し、1時間放置させた後、
苛性カリ溶液から取り出して、10分間、水平棒からぶ
ら下げて、表面の余分な苛性カリ水溶液を滴下させた。
その後、試験片をAu電極間に挟み、インピーダンスア
ナライザー(ソーラトロン社1250)にて電極間のイ
ンピーダンスを測定した。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の2次電池
用セパレータによれば、極細の繊維径でありながら、十
分な強度を有し、かつ吸液速度・保液性に優れている。
従って本発明の2次電池用セパレータをアルカリ2次電
池に用いることで、限られた電池の内部空間の中でのセ
パレータ比率を抑え、活性質の量を増加させた高容量の
2次電池の実現が可能になる。
【0084】本発明の2次電池用セパレータの製造方法
によれば、大気圧近傍の圧力下において放電プラズマ処
理することにより、ポリオレフィン系不織布に損傷を与
えることがなく、安価で親水処理可能であり、電池性能
に優れた2次電池用パレーターを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】対向電極間に印加するパルス電圧の例を示す波
形図である。
【図2】本発明の実施例で用いた大気圧放電プラズマ処
理装置の構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 処理容器 11 基材導入口 12 基材排出口 13 ガス導入口 14 ガス排出口 2 上部電極 3 下部電極 4 パルス電源 5 ガス供給装置 6 油回転ポンプ 7 巻出機 8 巻取機 9,10 送りロール F ポリオレフィン系不織布基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 屋良 卓也 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 (72)発明者 末崎 穣 大阪市北区西天満2−4−4 積水化学工 業株式会社内 (72)発明者 亀井 寿一 神奈川県伊勢原市鈴川18 東燃タピルス株 式会社内 (72)発明者 山崎 正樹 神奈川県伊勢原市鈴川18 東燃タピルス株 式会社内 (72)発明者 菅野 友章 東京都渋谷区広尾一丁目1番39号 東燃タ ピルス株式会社内 (72)発明者 船岡 英彦 東京都渋谷区広尾一丁目1番39号 東燃タ ピルス株式会社内 Fターム(参考) 5H021 BB12 BB15 CC02 EE04 HH00 HH01 HH03 HH06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ2次電池に用いられるセパレー
    タであって、繊維径10〜20μm、目付量10〜10
    0g/m2 、厚み50〜500μm、フラジール法によ
    る通気度1〜600cc/cm2 /sec、引張強度1
    〜10kg/2cmの範囲にあるポリオレフィン系不織
    布を基材として形成され、そのポリオレフィン系不織布
    基材の表面が、硫黄酸化物ガス雰囲気の大気圧近傍下で
    行われる放電プラズマ処理により親水化されていること
    を特徴とする2次電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 親水化されたポリオレフィン系不織布基
    材表面の硫黄原子の存在量が、X線電子分光測定による
    測定値で1〜10原子%であることを特徴とする請求項
    1記載の2次電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 カレンダー加工により、厚みが50〜3
    00μm、フラジール法による通気度が1〜50cc/
    cm2 /secに調整されていることを特徴とする請求
    項1または2記載の2次電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 当該2次電池用セパレータを、アルカリ
    電解液を含浸させた後に電極間に挟み込み、この状態で
    測定される電極間の抵抗値が50Ω・cm2 以下である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の2次電池
    用セパレータ。
  5. 【請求項5】 互いに対向する一対の電極で構成され、
    その一方または双方の電極の対向面が固体誘電体で被覆
    されてなる対向電極を、硫黄酸化物ガス雰囲気の大気圧
    近傍下に配置し、その対向電極間に、繊維径10〜20
    μm、目付量10〜100g/m2 、厚み50〜500
    μm、フラジール法による通気度1〜600cc/cm
    2 /sec、引張強度1〜10kg/2cmの範囲にあ
    るポリオレフィン系不織布基材を配置した状態で、対向
    電極間に、パルス立ち上がり時間が20μs以下、パル
    ス継続時間が1〜50μs、周波数が1〜20kHz、
    電界強度が20〜200kV/cmのパルス電圧を印加
    することにより、ポリオレフィン系不織布基材に大気圧
    放電プラズマ処理を施すことを特徴とする2次電池用セ
    パレータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4514588B2 (ja) * 2004-11-30 2010-07-28 ソニー株式会社 単三形アルカリ電池

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